JPH1170A - 海苔の作業船、海苔網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法 - Google Patents
海苔の作業船、海苔網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法Info
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- JPH1170A JPH1170A JP15653897A JP15653897A JPH1170A JP H1170 A JPH1170 A JP H1170A JP 15653897 A JP15653897 A JP 15653897A JP 15653897 A JP15653897 A JP 15653897A JP H1170 A JPH1170 A JP H1170A
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Abstract
とができ、海苔の刈取りや酸処理等の所定の作業を適正
に行なうこと。 【解決手段】 船体2の上方に、この船体2の前後方向
に延在し海面に展張保持された海苔網4をすくい上げて
船体の後方に案内する前部案内部材10およびガイド棒
12を配設し、前記海苔網4に装着された伸子棒19が
前部案内部材10やこの前部案内部材10による案内経
路に引っ掛かってしまうことを防止するガード部材11
およびガード枠13を配設したことを特徴とする。
Description
網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法に係
り、特に海苔養殖に用いられる海苔網を連続して引き上
げて海苔の刈取りを行なうとともに、刈取り後の海苔網
を酸処理するための海苔の作業船、海苔網の設置構造お
よびこれらを用いた海苔の養殖方法に関する。
に展張して設置し、海苔の作業船により、この海苔網に
付着した海苔の葉体を刈取り収穫する海苔の養殖方法が
知られている。
法に用いられる支柱を用いた従来の海苔網の設置構造を
示したもので、並列に配置された複数の海苔網30の間
には、複数の支柱31,31…がほぼ一定の間隔をもっ
てほぼ垂直に立設されており、これら各支柱31には、
一定の浮力をもって海面に浮遊する環状の浮動環32が
遊嵌されている。この浮動環32には、それぞれ吊り綱
33を介して前記海苔網30が連結されている。さら
に、前記各支柱31の上方には、前記海苔網30に沿っ
て延在する支持綱34が張設されており、この支持綱3
4の各支柱31の間のほぼ中間位置には、前記支持綱3
4の両側に位置する各海苔網30の前記吊り綱33の連
結位置のほぼ中間位置にそれぞれ連結される第2吊り綱
35が張設されている。そして、前記海苔網30は、前
記吊り綱33および第2吊り綱35により海面に展張し
た状態に保持されるようになされている。
式と呼ばれる従来の海苔網の設置構造を示したもので、
図示しない錨に繋留された側綱36には、中途部に多数
の浮子37が所定間隔をもって取付けられた複数の浮子
綱38が所定間隔毎に張設されており、この浮子綱38
には、それぞれ吊り綱39を介して海苔網30が張設さ
れている。そして、前記海苔網30は、前記浮子37に
より一定の浮力をもって海面を浮遊するとともに、前記
浮子綱38および吊り綱39により海面に展張した状態
に保持されるようになされている。
は、従来から、前記海面に展張された海苔網30を連続
して引き上げて海苔網30に付着した海苔の刈取りを行
なうとともに、刈取り後の海苔網30を酸処理するため
の海苔の作業船が多く用いられている。
は、船体の両側部に船体の前後方向に延在する側部案内
部材を配設し、この側部案内部材の先端部分には、先端
部が船体の船首部分から海中に没するように形成された
前部案内部材が配設されている。また、前記船体の甲板
部分には、海苔網30に付着した海苔を刈り取るための
刈取り機構が配設されており、前記船体の後方には、海
苔網30の酸処理を行なう酸処理液を貯留するための酸
処理液槽が配設されている。
いて海苔網30の海苔を収穫する場合は、前記海苔の作
業船の船体を海苔網30の張設方向に沿って位置させた
状態から、船体を海苔網30の方向に推進させることに
より、前記前部案内部材により海苔網30をその端部か
ら連続的にすくい上げ、前記刈取り機構により海苔網3
0に付着した海苔の葉体を刈り取って収穫する。そし
て、この海苔網30は、作業船の前進に伴い、両側部案
内部材の間に案内されながら船体後部へ導かれ、酸処理
液槽に浸漬されて所定の酸処理が施された後、船体の後
部から再び海面に戻されるようになっている。
て船上にすくい上げられて後方に移動される海苔網およ
び海苔網を展張している綱類を円滑に、かつ、確実に案
内することのできる綱類通過装置を開発した。
を示したもので、海苔の作業船40の両側に配設され前
記前部案内部材によりすくい上げられた海苔網の吊り綱
33,39を下から支えて後方へ案内する側部案内部材
を、前側案内部材41aと後側案内部材41bとにより
構成し、それぞれの後部と前部とを重複するようにして
作業船40の両側部に配設している。そして、両案内部
材41a、41bの交差部分の上に綱類通過装置42を
配設するようになっている。
上方部材43aが接離自在に載置されており、この上方
部材43aは、上方部材保持機構44によって上方部材
43aと案内部材41aとの間を吊り綱33,39が通
過している際に上方部材43aを案内部材41aに対し
て一定位置に保持するようにされている。また、前記上
方部材43aは、海苔作業船40の両側部に配設した両
側の案内部材41a、41bの間に掛け渡すように形成
されている。すなわち、前記上方部材43aは、両側の
案内部材41a、41bの間隔とほぼ同長のロッド状の
上水平部材43bと、この上水平部材の両端から下方に
延出された下向き部材43cと、各下向き部材43cの
下端から海苔作業船40の両側部外方に向けて下水平部
材43dを延出して形成されており、両下水平部材43
dをもって両側の案内部材41a、41bの交差部の上
に載置される。上水平部材43bからは、海苔網を酸処
理を行なう酸処理液槽に海苔網を確実に浸漬するための
ロッド状の浸漬バー45、45が後方へ延設されてい
る。
吊り綱33,39の通過を可能とするとともに、綱類通
過装置42が海苔作業船40の内側に外れるのを阻止す
るために下方に突出するように湾曲する下方湾曲部46
が延出されており、その下方湾曲部46の上向き端部か
らは、吊り綱33,39を確実に下方湾曲部46と案内
部材41a、41bとの間に導くガイドロッド47が前
方上方に向けて延設されている。
7との間には、上水平部材43bとほぼ同一水平面内に
おいて掛け渡されている略L字形の水平連結部材48が
取付けられており、この水平連結部材48には、吊り綱
33,39の通過を可能とするとともに、綱類通過装置
42が海苔作業船40の外側に外れるのを阻止するため
のロッド状の下向き揺動体49が後側案内部材41bの
内側位置に揺動自在にして垂下されている。この下向き
揺動体49の下端は、後側案内部材41bの水平部分よ
り下方まで達している。さらに、下向き部材43cの途
中とガイドロッド47の途中との間には、横連結材50
が掛け渡されており、全体の剛性を維持するように形成
されている。
41aとの交差部より後方位置には、上方部材43aの
下水平部材43dと係合して、上方部材43aが後方へ
移動するのを阻止する作用を発揮する円弧状のストッパ
51が突設されている。
海苔網Bの吊り綱33,39が、案内部材41a、41
b上を後方に移動し、綱類通過装置42の下方湾曲部4
6の部分に達すると、海苔の作業船40の進行力により
綱類通過装置42の自重に抗して下方湾曲部46の下を
潜りつつ上方部材43aの下水平部材43dを持ち上げ
るようにしながら後方へ移動するとともに、下向き揺動
体49を水平連結部材48を回転中心として後方へ持上
げるように揺動させながら後方へ移動することにより、
上方部材43aと案内部材41a、41bとの間を円滑
に通過するようになっている。
は、上方部材43aは下水平部材43dをもって案内部
材41a、41b上に載置され、下向き揺動体49は鉛
直位置に戻り、次の吊り綱33,39の通過を待機す
る。
構成を有する上方部材保持機構44により上方部材43
aを常に案内部材41a、41bに対して一定位置に保
持することができ、しかも、案内部材41a、41bと
これらを左右から挟んでいる下方湾曲部46および下向
き揺動体49との係合部により、上方部材43aが案内
部材41a、41bの上から左右方向に外れないように
していることから、吊り綱33,39を円滑に、かつ、
確実に案内することができるものである。
苔の養殖方法においては、支柱31を用いて海苔網30
を設置する場合には、各支柱31の上方に張設した支持
綱34から支持綱34の両側に位置する各海苔網30に
それぞれ連結される第2吊り綱35により海苔網30を
支持するようにしているので、第2吊り綱35の移動量
が多く、海苔網30を安定して保持することができず、
海苔網30を作業船の船体に対して安定して案内するこ
とができなくなってしまうという問題を有している。一
方、浮子37を用いて海苔網30を設置する場合は、浮
子37が比較的大きいため、海苔網30をすくい上げて
船体の後方に案内する際に、前記浮子37が、両案内部
材41a、41bと綱類通過装置42との間に挟まった
り、あるいは、引掛かったりしてしまうことがあり、海
苔網30を船体に対して適正に案内することができなく
なってしまうという問題を有している。
側に正確に位置させることが極めて困難であり、しか
も、前記海苔網30を前部案内部材および側部案内部材
により適正に案内することができず、海苔網30の海苔
の刈取りや酸処理等を適正に行なうことができなくなっ
てしまうという問題を有している。
船が潮流や波、風等の影響を受けた場合でも、作業船に
よりすくい上げられた海苔網30が常に側部案内部材の
間に位置するためには、ガイドが必要となるため、従来
から、前記海苔網30の適当箇所に伸子棒を設け、この
伸子棒により作業船を海苔網30に沿って案内させるこ
とが行なわれている。しかしながら、海苔網30に伸子
棒を装着した場合でも、海苔網30自体が剛体ではない
ため、海苔網30の展張方向と作業船の進行方向とがず
れてしまうことがあり、これにより、伸子棒が、作業船
の前部案内部材や刈取り機構に突っ込んだり、海苔網3
0が前部案内部材を乗り越えてしまい、作業船に対して
海苔網30を適正に案内することができなくなってしま
うという問題をも有している。
で、伸子棒が設けられた海苔網を作業船に対して適正に
位置させることができ、海苔の刈取りや酸処理等の所定
の作業を適正に行なうことのできる海苔の作業船、海苔
網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法を提
供することを目的とするものである。
に請求項1の発明に係る海苔の作業船は、船体の上方
に、この船体の前後方向に延在し海面に展張保持された
海苔網をすくい上げて船体の後方に案内する案内部材を
配設し、前記案内部材により案内される海苔網に対して
所定の作業を行なう海苔の作業船において、前記案内部
材の中途部に、前記海苔網に装着された伸子棒が前記案
内部材やこの案内部材による案内経路に引っ掛かってし
まうことを防止する少なくとも1つの伸子棒引掛かり防
止部材を配設したことを特徴とするものである。
ば、案内部材に伸子棒引掛かり防止部材を配設するよう
にしているので、案内部材により海苔網を案内する場合
に、海苔網の伸子棒を伸子棒引掛かり防止部材により、
海苔網が案内部材やこの案内部材による案内経路に引っ
掛かってしまうことを防止することができ、伸子棒が装
着された海苔網を適正に案内することができるものであ
る。
において、前記案内部材を、先端部が船体の船首部分か
ら海中に没するように形成され海苔網をすくい上げる前
部案内部材および前記船体の両側部に沿って延在する側
部案内部材により構成し、前記伸子棒引掛かり防止部材
は、前記前部案内部材の内側に前記船体の前後方向に延
在するように配設されたガード部材および船体の上面に
配設され海苔網の所定の作業装置への伸子棒の引掛かり
を防止するため前記船体の前後方向に延在するようにガ
ード部材が配設されたガード枠のうち少なくとも1つで
あることを特徴とするものである。
ば、案内部材を前部案内部材および側部案内部材により
構成するとともに、前部案内部材の内側に配設されたガ
ード部材およびガード部材が配設されたガード枠のうち
少なくとも1つにより、伸子棒引掛かり防止部材を構成
するようにしているので、海苔網が案内部材やこの案内
部材による案内経路あるいは作業装置に引っ掛かってし
まうことを防止して、伸子棒が装着された海苔網を適正
に案内することができるものである。
において、前記前部案内部材の両基端部に、上下方向に
延在して前記側部案内部材に当接し前記前部案内部材の
振れを防止する振れ防止部材を設けたことを特徴とする
ものである。
ば、前部案内部材に振れ防止部材を設けるようにしてい
るので、前部案内部材が横方向の力を受けた場合に、前
記振れ防止部材が側部案内部材の内側に当接することに
より、前部案内部材の横方向の振れを確実に防止するこ
とができる。そのため、前部案内部材がずれてしまうこ
とがなく、前部案内部材を海苔網に対して確実に位置さ
せることができ、その結果、前部案内部材により、海苔
網を真っ直ぐにすくい上げることができ、海苔網を適正
に刈取り機構まで案内することができるものである。
の設置構造は、複数の支柱により複数の海苔網を展張保
持するための海苔網の設置構造において、前記海苔網に
複数の伸子棒を装着し、前記海苔網に互いに隣接する海
苔網を連結するための吊り綱を張設し、前記各支柱の上
方に前記海苔網に沿って延在する支持綱を張設するとと
もに、この支持綱に前記吊り綱に連結される押え綱を張
設したことを特徴とするものである。
ば、海苔網に伸子棒を装着するとともに、互いに隣接す
る海苔網を連結するための吊り綱と各支柱の上方に張設
された支持綱とを押え綱を介して張設するようにしたの
で、その相乗効果として、押え綱の移動量を制限するこ
とができ、海面において、海苔網を極めて安定して、か
つ、たるむことなく適正に展張させることができ、その
結果、作業船により海苔網を適正にすくい上げて海苔網
に対して作業船を進行させることができる。しかも、海
苔網を適正に展張することができるので、海苔網の全域
にわたって栄養分が均一にいきわたり、海苔が均一にか
つ良好に成長することになり、海苔の品質を著しく向上
させることができるものである。
網の設置構造は、側綱により複数の海苔網を展張保持す
るための海苔網の設置構造において、前記海苔網に複数
の伸子棒を装着し、前記側綱に複数の綱を所定間隔毎に
張設し、この綱にそれぞれ吊り綱を介して海苔網を張設
したことを特徴とするものである。
ば、海苔網に伸子棒を装着しているので、海面におい
て、海苔網をたるむことなく適正に展張させることがで
き、しかも、伸子棒により海苔網を一定の浮力をもって
張設するようにしており、従来のように浮子を用いて浮
力を得るものではないので、作業船により海苔網を適正
にすくい上げて海苔網に対して作業船を進行させること
ができるとともに、海苔網をすくい上げる際に、吊り綱
が案内部材に引っ掛かってしまうことがなく、海苔網を
船体に対して適正に案内することができる。しかも、海
苔網を適正に展張することができるので、海苔網の全域
にわたって栄養分が均一にいきわたり、海苔が均一にか
つ良好に成長することになり、海苔の品質を著しく向上
させることができるものである。
養殖方法は、請求項4または請求項5に記載の海苔網の
設置構造により設置された海苔網に対して、請求項1か
ら請求項3のいずれかに記載の海苔の作業船を用いて作
業をすることを特徴とするものである。
ば、支柱を用いた海苔網の設置構造あるいは側綱を用い
た海苔網の設置構造のいずれにおいても、海苔網を安定
して保持することができるとともに、船体に対して適正
に案内することができ、しかも、作業船の案内部材に伸
子棒引掛かり防止部材が配設されているので、伸子棒が
装着された海苔網を適正に案内することができる。その
結果、海苔網に対する作業を適正に行なうことができる
ものである。
ら図5を参照して説明する。
船の一実施形態を示したもので、作業船1の船体2の後
方寄りには、作業者が搭乗し所定の操船等の操作を行な
う操舵室3が配設されており、この船体2の甲板部分に
は、海苔網4から刈り取った海苔を貯留するための貯留
部5が形成されている。また、前記船体2の前記貯留部
5より船首側には、海苔の刈取り機構6が配設されてお
り、この刈取り機構6には、放射状に配置された複数の
L字状の刃(図示せず)が回転駆動自在に配設されてい
る。さらに、前記船体2の前記操舵室3の前方近傍に
は、海苔網4の酸処理を行なう酸処理液を貯留するため
の酸処理液槽7が配設されており、この酸処理液槽7の
内部には、海苔網4が前記酸処理液中に浸漬されるよう
に案内する図示しない強制浸漬具が配設されている。ま
た、前記船体2の船尾には、この船体2を移動させるた
めのスクリュ等の図示しない推進装置が配設されてい
る。
の両側部に沿って船尾まで延在する側部案内部材8,8
が配設されており、前記船体2の両側であって前記側部
案内部材8より船首側には、側部前側案内部材9が配設
されている。この側部前側案内部材9には、先端部が平
面形状U字状に形成された前部案内部材10が図示しな
いワイヤの繰出し、巻取り動作により側部前側案内部材
9に沿って前後に進退自在に取付けられており、この前
部案内部材10は、前記ワイヤの動作により最も前方に
延出された状態で、前記前部案内部材10の先端部が船
体2の船首部分から海中に没するようになされている。
前記前部案内部材10の内側には、前後方向に延在する
伸子棒引掛かり防止部材としての複数のガード部材1
1,11…が配設されており、前記前部案内部材10の
両基端部には、上下方向に延在する振れ防止部材12が
一体に形成されている。この振れ防止部材12は、前記
前部案内部材10の先端部が船体2の船首部分から海中
に没するように延出された状態で、側部前側案内部材9
の前方内側に当接し、この前部案内部材10の横方向へ
の振れを防止するようになされている。
苔網4を刈取り機構6に案内するためのほぼ四角形状を
有する伸子棒引掛かり防止部材としてのガード枠13が
その後端側が高く位置するように傾斜して配設されてお
り、このガード枠13には、前後方向に延在する複数の
ガード部材14,14…が配設されている。
部の両側には、前記操舵室3の周囲を取り囲むようにし
て後部案内部材15が配設されている。
形態について説明する。
置構造の一実施形態を示したもので、海苔網4を設置す
る場合は、複数の海苔網4,4…を並列に配置するよう
になっており、これら各海苔網4の間には、複数の支柱
16,16…がほぼ一定の間隔をもってほぼ垂直に立設
されている。前記各支柱16には、一定の浮力をもって
海面に浮遊する環状の浮動環17が遊嵌されており、こ
の浮動環17は、海面の上下動に応じて支柱16に沿っ
て上下に移動できるようになされている。前記各浮動環
17には、それぞれ吊り綱18を介して海苔網4が張設
されており、前記海苔網4の前記吊り綱18の張設位置
には、例えば、プラスチック等の浮力を有する材料から
なり、海苔網4の横方向に延在する伸子棒19がそれぞ
れ装着されている。
網4の前記吊り綱18の連結位置のほぼ中間位置には、
互いに隣接する海苔網4を連結するための第2吊り綱2
0が張設されている。また、前記各支柱16の上方に
は、前記海苔網4に沿って延在する支持綱21が張設さ
れており、この支持綱21の各支柱16の間のほぼ中間
位置には、前記第2吊り綱20のほぼ中間位置に連結さ
れる押え綱22が張設されている。
により一定の浮力をもって海面を浮遊するとともに、前
記吊り綱18、第2吊り綱20により展張した状態に保
持されるようになされている。
般にべた方式と呼ばれる海苔網4の設置構造の一実施形
態を示したもので、図示しない錨に繋留された側綱23
が配設されており、この側綱23には、複数の綱24が
所定間隔毎に張設されている。また、この綱24には、
それぞれ吊り綱25を介して海苔網4が張設されてお
り、この海苔網4の前記吊り綱25の張設位置には、海
苔網4の横方向に延在する伸子棒19が装着されてい
る。
により一定の浮力をもって海面を浮遊するとともに、前
記綱24,25により展張した状態に保持されるように
なされている。
は、伸子棒19のみにより海苔網4の浮力を得るように
したが、例えば、前記綱24の中途部に複数の従来より
も小さい浮子(以下、小型浮子という。)を取付け、こ
の小型浮子によっても海苔網4の浮力を得るようにして
もよい。このように小型浮子を取付けることにより、海
苔網4をすくい上げる際に、前記小型浮子が前部案内部
材10や側部案内部材8に引っ掛かってしまうことを防
止することができ、万一、小型浮子が引っ掛かった場合
でも容易に外れてしまうので、海苔網4を船体2に対し
て適正に案内することができる。
4の設置構造を用いた海苔の養殖方法について説明す
る。
内部材10を前方に延出させてその先端部を海中に没入
させておく。
位置させ、前記推進装置を駆動することにより、船体2
を海苔網4の方向に推進させ、前部案内部材10により
海苔網4をその端部から連続的にすくい上げ、この海苔
網4は、船の自力前進に伴って、両側部案内部材8の間
に案内されながら船体2の後部へ導かれる。その後、こ
の海苔網4は、後部案内部材15の後端部から再び海面
に戻される。
材8および後部案内部材15により、海苔網4が海面か
らすくい上げられて後方に移動される間に、前記刈取り
機構6の刃を回転駆動させることにより、海苔網4に付
着した海苔の葉体を刈取り収穫して船体2の貯留部5に
貯留し、その後、海苔を刈取った後の海苔網4を前記酸
処理液槽7の酸処理液に浸漬することにより、この海苔
網4の酸処理を行なうようになっている。
案内部材10に振れ防止部材12が配設されているの
で、船体2を旋回させたり、あるいは、波等の影響を受
けて前部案内部材10が横方向の力を受けた場合に、前
記振れ防止部材12が側部前側案内部材9の内側に当接
することにより、前部案内部材10の横方向の振れを確
実に防止することができるものである。そのため、海苔
網4の張設方向に対して船体2を位置させた場合に、前
記前部案内部材10も海苔網4の張設方向に位置するこ
とになり、前部案内部材10がずれてしまうことがな
く、前部案内部材10を海苔網4に対して確実に位置さ
せることができ、その結果、前部案内部材10により、
海苔網4を真っ直ぐにすくい上げることができ、海苔網
4を適正に刈取り機構6まで案内することができるもの
である。
材11が配設されているので、前部案内部材10により
すくい上げられた海苔網4の伸子棒19が前部案内部材
10の間に突っ込んだりあるいは引掛かったりしてしま
うことを防止することができ、さらに、ガード枠13が
配設されているので、前記海苔網4の伸子棒19が刈取
り機構6に突っ込んだりあるいは引掛かったりしてしま
うことを防止することができ、これにより、伸子棒19
が装着された海苔網4を適正にすくい上げて刈取り機構
6まで案内することができるものである。
伸子棒19を装着しているので、海面において、海苔網
4がたるんでしまうことなく適正に展張することができ
る。
設置構造においては、互いに隣接する海苔網4を連結す
るための第2吊り綱20と各支柱16の上方に張設され
た支持綱21とを押え綱22を介して張設するようにし
ているので、従来のように各海苔網4にそれぞれ第2吊
り綱20を張設する場合に比較して、押え綱22の移動
量を制限することができ、海苔網4を極めて安定して保
持することができるものである。
いては、伸子棒19により海苔網4を一定の浮力をもっ
て張設するようにしており、従来のように浮子を用いて
浮力を得るものではないので、海苔網4をすくい上げて
船体2の後方に案内する際に、例えば、前述の図9から
図11に示す綱類通過装置を用いた場合でも、この網類
通過装置を通過するのは、吊り綱25のみとなるため、
吊り綱25が前部案内部材10、側部案内部材8と網類
通過装置との間に引っ掛かってしまうことがなく、海苔
網4を船体2に対して適正に案内することができる。
網4に伸子棒19を装着し、また、支柱16を用いた海
苔網4の設置構造あるいは側綱23を用いた海苔網4の
設置構造のいずれにおいても、海面において、海苔網4
がたるんでしまうことなく適正に、かつ、極めて安定し
て展張することができるので、作業船1により海苔網4
を適正にすくい上げて海苔網4に対して作業船1を進行
させることができる。しかも、海苔網4を適正に展張す
ることができるので、海苔網4の全域にわたって栄養分
が均一にいきわたり、海苔が均一にかつ良好に成長する
ことになり、海苔の品質を著しく向上させることができ
る。
材12により、前部案内部材10の横方向の振れを確実
に防止することができ、さらに、作業船1の前部案内部
材10にガード部材11が形成されるとともに、ガード
部材14が形成されたガード枠13が配設されているの
で、伸子棒19が装着された海苔網4を前部案内部材1
0により、確実に真っ直ぐにすくい上げることができ、
この海苔網4を適正に刈取り機構6まで案内することが
できる。
材8および後部案内部材15により前記海苔網4を適正
に案内することができ、海苔網4の海苔の刈取りや酸処
理等を適正に行なうことができる。
に刈取り機構6および酸処理液槽7をそれぞれ配設し、
海苔網4に対して海苔の刈取り作業および酸処理作業を
連続して行なうようにした場合について説明したが、海
苔の刈取りあるいは海苔網4の酸処理のいずれか一方の
作業のみを行なうようにしてもよい。
ものではなく、必要に応じて種々変更することが可能で
ある。
に係る海苔の作業船は、案内部材に伸子棒引掛かり防止
部材を配設するようにしたので、案内部材により海苔網
を案内する場合に、伸子棒引掛かり防止部材により伸子
棒が装着された海苔網を適正に案内することができる。
を前部案内部材および側部案内部材により構成するとと
もに、前部案内部材の内側に配設されたガード部材およ
びガード部材が配設されたガード枠のうち少なくとも1
つにより、伸子棒引掛かり防止部材を構成するようにし
ているので、海苔網が案内部材やこの案内部材による案
内経路あるいは作業装置に引っ掛かってしまうことを防
止して、伸子棒が装着された海苔網を適正に案内するこ
とができる。
内部材が横方向の力を受けた場合に、振れ防止部材が側
部案内部材の内側に当接することにより、前部案内部材
の横方向の振れを確実に防止することができるようにし
たので、前部案内部材がずれてしまうことがなく、前部
案内部材を海苔網に対して確実に位置させることがで
き、その結果、前部案内部材により、海苔網を真っ直ぐ
にすくい上げることができ、海苔網を適正に刈取り機構
まで案内することができる。
の設置構造は、海苔網に伸子棒を装着するとともに、互
いに隣接する海苔網を連結するための吊り綱と各支柱の
上方に張設された支持綱とを押え綱を介して張設するよ
うにしたので、その相乗効果として、押え綱の移動量を
制限することができ、海面において、海苔網を極めて安
定して、かつ、たるむことなく適正に展張させることが
でき、その結果、作業船により海苔網を適正にすくい上
げて海苔網に対して作業船を進行させることができる。
しかも、海苔網を適正に展張することができるので、海
苔網の全域にわたって栄養分が均一にいきわたり、海苔
が均一にかつ良好に成長することになり、海苔の品質を
著しく向上させることができる。
網の設置構造は、海苔網に伸子棒を装着しているので、
海面において、海苔網をたるむことなく適正に展張させ
ることができ、しかも、伸子棒により海苔網を一定の浮
力をもって張設するようにしており、従来のように浮子
を用いて浮力を得るものではないので、作業船により海
苔網を適正にすくい上げて海苔網に対して作業船を進行
させることができるとともに、海苔網をすくい上げる際
に、吊り綱が案内部材に引っ掛かってしまうことがな
く、海苔網を船体に対して適正に案内することができ
る。しかも、海苔網を適正に展張することができるの
で、海苔網の全域にわたって栄養分が均一にいきわた
り、海苔が均一にかつ良好に成長することになり、海苔
の品質を著しく向上させることができる。
養殖方法は、支柱を用いた海苔網の設置構造あるいは側
綱を用いた海苔網の設置構造のいずれにおいても、海苔
網を安定して保持することができるとともに、船体に対
して適正に案内することができ、しかも、作業船の案内
部材に伸子棒引掛かり防止部材が配設されているので、
伸子棒が装着された海苔網を適正に案内することができ
る。その結果、海苔網に対する作業を適正に行なうこと
ができる等の効果を奏する。
示す概略斜視図
の実施の一形態を示す一部の平面図
の実施の一形態を示す一部の平面図
一部の平面図
一部の平面図
Claims (6)
- 【請求項1】 船体の上方に、この船体の前後方向に延
在し海面に展張保持された海苔網をすくい上げて船体の
後方に案内する案内部材を配設し、前記案内部材により
案内される海苔網に対して所定の作業を行なう海苔の作
業船において、前記案内部材の中途部に、前記海苔網に
装着された伸子棒が前記案内部材やこの案内部材による
案内経路に引っ掛かってしまうことを防止する少なくと
も1つの伸子棒引掛かり防止部材を配設したことを特徴
とする海苔の作業船。 - 【請求項2】 前記案内部材を、先端部が船体の船首部
分から海中に没するように形成され海苔網をすくい上げ
る前部案内部材および前記船体の両側部に沿って延在す
る側部案内部材により構成し、前記伸子棒引掛かり防止
部材は、前記前部案内部材の内側に前記船体の前後方向
に延在するように配設されたガード部材および船体の上
面に配設され海苔網の所定の作業装置への伸子棒の引掛
かりを防止するため前記船体の前後方向に延在するよう
にガード部材が配設されたガード枠のうち少なくとも1
つであることを特徴とする請求項1に記載の海苔の作業
船。 - 【請求項3】 前記前部案内部材の両基端部に、上下方
向に延在して前記側部案内部材に当接し前記前部案内部
材の振れを防止する振れ防止部材を設けたことを特徴と
する請求項2に記載の海苔の作業船。 - 【請求項4】 複数の支柱により複数の海苔網を展張保
持するための海苔網の設置構造において、前記海苔網に
複数の伸子棒を装着し、前記海苔網に互いに隣接する海
苔網を連結するための吊り綱を張設し、前記各支柱の上
方に前記海苔網に沿って延在する支持綱を張設するとと
もに、この支持綱に前記吊り綱に連結される押え綱を張
設したことを特徴とする海苔網の設置構造。 - 【請求項5】 側綱により複数の海苔網を展張保持する
ための海苔網の設置構造において、前記海苔網に複数の
伸子棒を装着し、前記側綱に複数の綱を所定間隔毎に張
設し、この綱にそれぞれ吊り綱を介して海苔網を張設し
たことを特徴とする海苔網の設置構造。 - 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の海苔網
の設置構造により設置された海苔網に対して、請求項1
から請求項3のいずれかに記載の海苔の作業船を用いて
作業をすることを特徴とする海苔の養殖方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15653897A JPH1170A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 海苔の作業船、海苔網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15653897A JPH1170A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 海苔の作業船、海苔網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1170A true JPH1170A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15629990
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15653897A Pending JPH1170A (ja) | 1997-06-13 | 1997-06-13 | 海苔の作業船、海苔網の設置構造およびこれらを用いた海苔の養殖方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1170A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008011742A (ja) * | 2006-07-04 | 2008-01-24 | Nichimo Co Ltd | 綱類通過装置、綱類通過装置を備えた海苔網薬剤処理装置および綱類通過装置を備えた海苔作業船 |
-
1997
- 1997-06-13 JP JP15653897A patent/JPH1170A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008011742A (ja) * | 2006-07-04 | 2008-01-24 | Nichimo Co Ltd | 綱類通過装置、綱類通過装置を備えた海苔網薬剤処理装置および綱類通過装置を備えた海苔作業船 |
JP4695555B2 (ja) * | 2006-07-04 | 2011-06-08 | ニチモウ株式会社 | 綱類通過装置、綱類通過装置を備えた海苔網薬剤処理装置および綱類通過装置を備えた海苔作業船 |
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A02 | Decision of refusal |
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A521 | Written amendment |
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A521 | Written amendment |
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A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
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|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Effective date: 20041210 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 |