JPH1170971A - インクタンクの梱包方法 - Google Patents

インクタンクの梱包方法

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JPH1170971A
JPH1170971A JP23270697A JP23270697A JPH1170971A JP H1170971 A JPH1170971 A JP H1170971A JP 23270697 A JP23270697 A JP 23270697A JP 23270697 A JP23270697 A JP 23270697A JP H1170971 A JPH1170971 A JP H1170971A
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film
ink tank
packing
communication hole
opening
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Masataka Sakaeda
正孝 榮田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクタンクやインクタンク一体型記録ヘッ
ドのインク貯留部分の大気連通孔は、インクとは大気を
介して外界と通じるものであり、密閉されないと、イン
クが蒸発してしまい印字が行えなくなる。 【解決手段】 インクタンクの梱包された梱包箱を開封
する際に、梱包箱に予め形成されている開封部分を開封
すると同時に、開封部分に接合されている大気連通孔形
成または大気連通孔封止用のフィルムを引き剥がして開
封するよう、該フィルムと梱包箱または梱包箱の開封部
分とが接合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクタンクの梱
包方法、特に、事務機一般に用いられるプリンター、複
写機、ファックス、インクジェット記録装置等に適用可
能なインクジェット記録ヘッド用インクタンクまたはイ
ンクタンク一体型インクジェットカートリッジにおける
大気連通孔の形成を伴う梱包方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録ヘッドは、例
えば、特開平3−248849号公報、特開平4−73
158号公報等に記載されるように、保護テープの様な
シール部材等を剥離することによって大気連通孔を開通
するよう形成している。
【0003】また、一方、従来におけるインクタンクだ
けのための大気連通孔の形成は、例えば図面の図8、9
に示される様に、インクタンク8に予め既に大気連通孔
19を形成しておくか、または、インクタンク8のシー
ル部材18を引き剥がすことによって大気連通孔を開通
するよう形成している。実際の例としては、市販されて
いるキヤノン社BJ−プリンターや、エプソン社MJ−
500用インクタンク等が実施例として列挙することが
できる。
【0004】大気連通孔の機能は、インクタンクまたは
インク貯留部分からインクがヘッド部分を経て印字によ
って消費された場合に、その消費量に見合った量の体積
の空気をインクタンク内やインク貯留部分に速やかに供
給して、ヘッド部分からの印字によるインクの吐出を途
切れなく行うようできることである。
【0005】このために、上述したような従来技術にお
いては、必ず、インクタンクやインクタンク一体型記録
ヘッドのインク貯留部分の一部に大気連通孔を形成して
いる。この大気連通孔は、インクが大気を介して外界と
通じているものであるから、もし、密閉しない場合に
は、インクが蒸発してしまい、最終的には、インクタン
クやインク貯留部分の内部が空になり、印字が行えない
ことになる。
【0006】従って、一般的には、大気連通孔をシール
部材によって密閉しているのが実情である。但し、大気
連通孔を細くすることにより、インクの蒸発量が低減さ
れ、インク注入後に、或る一定期間、印字を保証すると
いう形で、大気連通孔が開放されたままになっている場
合もある。
【0007】しかし、これらのインクタンクやインクジ
ェットカートリッジの場合は、内部にインクを貯留する
ために負圧機能を持ったインク吸収体を構成して、これ
によってインクを保持するようにしている。
【0008】このような機能がないと、これらのインク
タンクやインクジェットカートリッジは温度や気圧の変
動によってインクが上記の大気連通孔より漏れたり、或
いはインクが滲み出して来る可能性がある。
【0009】従って、インクタンク内にインクの液体の
みで貯留されている部分を有するタイプのインクタンク
や、或いはインクタンク一体型の貯留部分を持ったイン
クジェット記録ヘッドでは、大気連通孔は密閉されてい
るのが一般的である。
【0010】従来の技術での大気連通孔の形成方法は、
粘着性シールで大気連通孔を予め塞いでおいて、ユーザ
ーがシールを引き剥がして形成する方式と、インクタン
クやインクジェット記録ヘッドを覆うフィルムをヒート
シールによって大気連通孔の上に接合させて密閉し、ユ
ーザーがヒートシールされたフィルムの一部であるシー
ル部材18またはフィルムの全体部分を引き剥がすこと
によって、大気連通孔の迷路6の一部を開封する方式等
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の方式では、必ずしも、大気連通孔が形成されなくて
も、そのままインクジェットカートリッジやインクタン
クがインクジェットプリンター本体に装着されてしまう
という問題点が指摘されている。
【0012】更に、記録ヘッドやインクタンクをインク
ジェットプリンターに装着する場合には、シールやフィ
ルムを引き剥がす場所が表示されていても、必ずしも全
てのユーザーがその表示に正確に従うわけではない。こ
のために、表示箇所から外れた箇所でシールやフィルム
が引き剥がされることによって大気連通孔が未開封のま
ま残ってしまい、従って、ユーザーが大気連通孔を未開
封のまま、印字装置にインクタンクやインクジェットヘ
ッドを装着してしまい、この様な場合には、当然ながら
インクの供給が行われずにインク供給が停止される訳で
あるから、印字が続行できないという問題点が発生す
る。
【0013】また、大気連通孔を塞いでいない場合のイ
ンクタンクやインクタンク一体型のインクジェットヘッ
ドにおいては、保管環境によってはインクの蒸発量が多
く、インクの印字濃度が濃い場合や、インクの消費可能
量が低かったりする場合がある。
【0014】そこで、これらの問題を解決するために、
ユーザーが大気連通孔を形成すべく、ユーザーが必ず行
う梱包用の箱の開封行為と同時に大気連通孔を形成させ
ることが、本発明の技術課題である。
【0015】従って、本発明は上記の課題に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、インクジ
ェット用インクタンクやタンク一体型のカートリッジを
物流上の種々の影響から保護し、品質を維持した上で、
インクジェットプリンター用インクタンクの開封時に、
インクジェットの機能上必須とされる大気連通孔を形成
させるインクタンクの梱包方法を提供することにある。
【0016】特に、本発明は、インクジェットプリンタ
ー用インクタンクを使用する消費者、すなわちユーザー
がインクタンクを購入後、インクタンクの交換時のイン
クタンクの梱包用の箱を開封する際に、インクタンクの
大気連通孔を形成させることが主な目的である。
【0017】本発明のその他の目的は、インクタンクま
たはインクタンク一体型のインクジェットカートリッジ
を物流上の衝撃や環境変化からの影響を防ぎ、インクジ
ェット記録装置の印字が満足のいくレベルで実現するこ
とができる経済性の高いインクタンクの梱包方法を提供
することにある。
【0018】更に、プリンター本体にインクタンクを装
着する際には、また、インクの供給口を開封する必要が
あるが、このようなインクタンクの装着とインク供給口
の開封との2回の操作を1回の操作に低減して、装着の
煩わしさを解消することも本発明の目的の1つである。
【0019】
【課題を解決するための手段】従って、上述の問題を解
決するために、本発明に依るインクタンクの梱包方法
は、インクタンクの大気連通孔形成または大気連通孔封
止用のフィルムと梱包箱または該梱包箱の開封部分を接
合して成り、該接合部分を引き剥がして大気連通孔を形
成すると共に梱包を開くことを特徴とする。
【0020】また、本発明に依るインクタンクの梱包方
法は、インクタンクの大気連通孔形成または大気連通孔
封止用のフィルムの開封強度よりも該フィルムと梱包箱
または該梱包箱の開封部分の接合強度が高く、且つ梱包
箱と接合するフィルムに垂るみが形成されることを特徴
とする。
【0021】更に、本発明に依るインクタンクの梱包方
法は、該フィルムに大気連通孔形成フィルムの切断ガイ
ド用の切断目が設けられていることを特徴とする。
【0022】更にまた、本発明に依るインクタンクの梱
包方法は、梱包箱に、開封部分と明確に判断される凹凸
形状部分または印刷表示あるいはその両方が形成されて
いることを特徴とする。
【0023】本発明に依るインクタンクの梱包方法は、
梱包箱に、開封切断ガイド用の開封切断目が設けられて
いることを特徴とする。
【0024】また、本発明に依るインクタンクの梱包方
法は、梱包箱の開封切断ガイド用の開封切断目は開封領
域全部では無く、一部分を残して形成されていることを
特徴とする。
【0025】更に、本発明に依るインクタンクの梱包方
法は、梱包箱に吊り下げフラップが設けられたことを特
徴とする。
【0026】更にまた、本発明に依るインクタンクの梱
包方法は、梱包箱に緩衝用部材が設けられていることを
特徴とする。
【0027】本発明に依るインクタンクの梱包方法は、
大気連通孔形成用のフィルムが緩衝用部材と接合されて
いることを特徴とする。
【0028】また、本発明に依るインクタンクの梱包方
法は、梱包箱に緩衝用凹凸部が設けられていることを特
徴とする。
【0029】更に、本発明に依るインクタンクの梱包方
法は、大気連通孔封止用のフィルムが大気連通孔形成用
のフィルムと別部材のフィルムで形成され、剥離部分の
フィルムが粘着シールタイプのフィルムであることを特
徴とする。
【0030】上述したように本発明では、インクタンク
またはインクタンク一体型のインクジェットヘッドの一
部に形成された大気連通孔形成、あるいは大気連通孔封
止の目的で配置されたフィルムの一部分をインクタンク
またはインクジェットヘッドカートリッジを梱包する梱
包箱または、その開封部分或いは梱包箱内部の内装体の
開封部分に接着剤等で接合せしめる構成としている。
【0031】更に、本発明では、この梱包箱または、そ
の開封部分との接合強度が、上述の大気連通孔の形成ま
たは封止のためにインクタンク等にフィルム等の部材が
接合される強度よりも高い接合強度を得るように設計さ
れている。
【0032】
【発明の実施の形態】この様に、本発明のインクタンク
の梱包方法を構成することで、インクタンクを交換する
際に、梱包箱に予め形成されている開封部分を開封する
と同時に、該開封部分に接合されている大気連通孔形成
または封止の目的で配置されているフィルムを引き剥が
すことを特徴としている。更に、このような操作によ
り、インクジェットカートリッジの機能上必要な大気連
通孔が大気と連通することによって機能が開始されるよ
うになる。
【0033】従って、ユーザーは、特に、大気連通孔を
形成するための操作を意識して行うことなしに、大気連
通孔を形成することができる。
【0034】つまり、梱包箱を開封するという一つの操
作で大気連通孔をも形成するという、2つの操作を可能
ならしめる作用を、本発明は実現するものである。
【0035】本発明の他の目的や特徴および利点は以下
の添付図面に沿っての詳細な説明から明らかになろう。
【0036】なお、本明細書において、本発明をインク
タンクの梱包方法に就いて以下に詳細に説明するが、本
発明はインクタンクに限られるものではなく、事務機一
般に用いられるプリンター、複写機、ファックス、イン
クジェット記録装置等に用ちいられるインクジェット記
録ヘッド用インクタンクやインクタンク一体型インクジ
ェットカートリッジおよび同様なもの等も含むものであ
ることが容易に理解されよう。
【0037】(実施例1)図1は本発明の最も好適な適
用例の一つを示す図で、インクタンク等を梱包する梱包
箱、すなわち個装箱の外観図であり、図2はその内部の
梱包状態を模式化して示す図である。個装箱1はインク
タンク8等の物品を収容、梱包するようボール紙または
厚紙で作られた包装用の箱で、一般的に「ミシン目」ま
たは「ジッパー」と呼称される開封切断目3が設けられ
ており、帯状の開封部分2が形成されている。この開封
部分2は、使用者、すなわちユーザーが開封部分2を掴
み易いように摘み部としての開封用凹凸部4が設けられ
ている。
【0038】個装箱1を構成する材料は、例えばユート
ボール紙(350g/m2 )の厚さが約0. 4mm程度
のものが好適である。
【0039】インクタンク8には大気連通孔を形成する
ための迷路溝6が形成されており、孔9によってインク
タンク8内部と連通されている。また、インクタンク8
は、例えばポリプロピレンの様な適宜な合成樹脂材料の
フィルム5で被覆されていて迷路溝6の上でヒートシー
ルされており、その端のヒートシール未溶着部分の一部
分の未接着部10が接着剤7によって個装箱1の開封部
分2と接合された構成をなしている。また、被覆された
フィルム5の一部分には切断目11が形成されており、
フィルム5の引き剥がし時に、この切断目11からフィ
ルム5が容易に直線的に切断される目的をもって配置さ
れている。
【0040】この図2においては、本来、大気連通孔を
形成するための迷路溝6や孔9はフィルム5の下に隠れ
て見えないはずであるが、ここでは敢えて説明のために
模式的に図示されている。また、ヒートシール未接着部
10はフィルム5と一体であり、部位の説明上、分けて
図示されている。更に、未接着部10は個装箱1の開封
部分2に若干の垂るみをもって接合されており、この垂
るみは物流上の衝撃等で若干ながら個装箱1が変形した
場合に、その変形に応じてフィルム5の一部分、例えば
未接着部10がインクタンク8から剥離しないようにす
るためである。従って、この様に構成することにより、
個装箱1の開封により大気連通孔も同時に形成されるこ
とになる。
【0041】次に、この様な一連の動作に就いて説明し
よう。
【0042】使用者、すなわちユーザーは、個装箱1
の開封部分2の摘み部である開封用凹凸部4を摘んで、
開封ガイド用切断目3に沿って開封部分2を引き剥がし
て開封する。
【0043】開封部分2が開封されると同時に、フィ
ルム5の未接着部10部分が引き剥がされ、フィルム5
の開封ガイド用の切断目11に沿ってフィルムの未接着
部10がフィルム5と分離される。
【0044】この分離される段階で、大気連通孔の迷
路溝6の一部分が開封される。
【0045】ユーザーは、開封部分2の引き剥がしを
終了したならば、個装箱1の内部からインクタンク8を
取り出して所要のプリンター等の印字装置に装着する。
【0046】この様にして新しいインクタンク8が印字
装置に装着されて印字を行うことが出来るように成る。
【0047】また、この様なインクタンクを製造するた
めの材料としては、主に経済性や強度、水蒸気透過率の
面からポリプロピレンを好適に用いることができる。本
発明も、例えば三井東圧化学株式会社製造のポリプロピ
レンを用いた。
【0048】インクタンクの上部分に、射出成形により
幅0. 4〜0. 5mm、深さ1. 0mmの図2に示され
る形状の迷路溝6が形成された蓋部分が作成された。ま
た、この迷路溝6の先端は蓋部分の内部と孔9によって
連通している。この様な蓋部分を同じく射出成形で形成
されたインクタンク容器部分と超音波溶着により接合さ
れて、インクタンク8が形成される。
【0049】このインクタンク8に孔9よりインクを注
入した後に、ポリプロピレンフィルム25μmと印刷さ
れたポリプロピレンフィルム25μmとをドライラミネ
ートにより貼り合わせて製造されたフィルム5を図2の
形にカットした後にヒートシールした。ヒートシールは
160〜170℃で3秒間で行った。
【0050】また、これ以外にもポリプロピレンフィル
ム25μmとナイロン25μmとをドライラミネートし
たフィルムに低密度ポリエチレンとポリエチレン、酢酸
ビニル共重合体を共に押し出して作成したフィルム5を
ヒートシールした。この場合、ヒートシール温度は12
0〜150℃で、2〜4秒間で行った。生産性の上から
は酢酸ビニルを用いたフィルッムの方が都合が良い。
【0051】この様に形成されたインクタンク8を個装
箱1に入れ、フィルムの一部分の未接着部10をホット
メルトや接着剤7により個装箱1の開封部分2の一部分
に接合した。
【0052】フィルムの引き剥がし部分である未接着部
10は、幅7〜12mmが適当である。今回は、幅10
mmとした。この時のインクタンク8との開封強度はイ
マダ製プッシュプル試験器にて、0. 8〜1. 2kgf
を示した。また、フィルム開封部分の未接着部10と個
装箱1の開封部分2とのホットメルト接合部の強度は、
ホットメルト接合幅6mm、8〜12kgfを示した。
これはフィルム10とインクタンク8の剥離が180°
方向の剥離値に対し、ホットメルトや接着剤7と個装箱
1の開封部分2との剥離が0°方向の剥離のためであ
る。このようにして、インクタンク大気連通孔形成フィ
ルムの接合強度よりも個装箱の開封部分と該フィルムの
接合部分の強度を高くすることが容易に実現できた。
【0053】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
を図3を用いて説明する。
【0054】図3は、実施例1の場合に比較して開封方
向を変えた場合であり、また、個装箱1に吊り下げフラ
ップ13を設けている実施例の外観図である。また、個
装箱1の開封部分2には、目視にて、一目で開封位置と
解るように開封方向を示した矢印マークと「PULL
OPEN」の表記とが凹凸部4の近傍に設けられてお
り、凹凸部4を掴んで側面Aに向かって側面A′側から
切断目3に沿って開封部分2を矢印方向に側面Aの稜線
Bまで引き剥がすことによって個装箱1が開封される。
【0055】この様な個装箱1の内部構成が図4に示さ
れており、図示されるように、インクタンク8はフィル
ム5によって覆われており、ヒートシールされている。
また、本実施例においては、インクタンク8は衝撃緩衝
用の内装部材12によって保護されている状態であり、
個装箱1に梱包されている。
【0056】図4において、フィルム5の剥離用の未接
着部10は接着剤7によって個装箱1の開封部分2の凹
凸部4近くにて接合されている。また、ユーザーが開封
する際に、フィルム5部分の全部を開封しないようにフ
ィルム引き剥がしガイド用の切断目11が斜め方向に形
成されている。
【0057】図5は本実施例における図3の中央縦断面
図で、インクタンク8の内部にはインク15が注入され
ており、インクタンク8は緩衝用内装部材12によって
保護された状態で個装箱1に入れられている。この場合
に、大気連通孔溝、すなわち迷路溝6は、インクタンク
8の上部をフィルム5によってヒートシールされて密閉
された管の状態を形成しながら、孔9によってインクタ
ンク8の内部と連通している。フィルム5の一部分の未
接着部10は、接着剤7によって個装箱1の開封部分2
と垂るみをもった状態で接合されている。
【0058】また、インクタンク8の下部にはインクジ
ェットカートリッジにインクを供給するための供給口1
4があり、梱包状態ではシールキャップ部材16によっ
て封止されている。供給口14にはインクの過剰流出を
防止するためにフィルターパッキンがシールキャップ部
材16によって構成されている。
【0059】本発明の実施例2に用いた部材は実施例1
と同様であるが、緩衝部材にAフルートダンボールを用
いていることが先の実施例1とは異なっている。
【0060】また、シールキャップ部材16はポリプロ
ピレン製の成形品に2色成形で三井東圧のPPエラスト
スーラバロンをシール部材用パッキンとして形成し、イ
ンク漏れを封止している。
【0061】この様な梱包状態にある箱をX、Y、Z方
向に、各1時間、5〜300HZの1Gの振動試験、お
よび90cm、1角3稜6面の落下試験に供した。
【0062】その結果、内部のインクタンクの損傷もな
く、また、インクの漏れもなく良好な梱包状態であっ
た。
【0063】次に、この後に、個装箱の開封部分2を開
封し、インクタンク8を取り出した。その結果、フィル
ム5は切断目11の部分でフィルムの未接着部10の部
分と切断され、大気連通孔溝の迷路溝6の一部分が開封
されて大気連通孔が形成された。その後に、シールキャ
ップ部材16を取り外し、インクジェットプリンターに
装着して印字確認を行った。従って、大気連通孔が形成
されているために、特に支障もなく所定の印字枚数を印
字することが可能であった。
【0064】(実施例3)実施例3は、個装箱1に開封
部分2を形成せずに、個装箱1の一部分にフィルムの未
接着部10を接着剤で接合した。個装箱1を任意の方向
から開封すると、個装箱1にフィルムの未接着部10が
接合されているためにインクタンク8を引き出す操作に
よって、フィルムの未接着部10がフィルム5と切断さ
れて、大気連通孔溝の迷路溝6の一部が開放されて大気
連通孔が形成された。
【0065】(実施例4)実施例1の説明の中で、図2
中のフィルム切断ガイド用切断目11を形成しないサン
プルを作成し、同様に開封部分2を用いて開封した。
【0066】この方法でも、フィルム5とフィルムの未
接着部10は切断され、大気連通孔が形成された。然し
乍ら、フィルム切断ガイド用切断目11がないだけに、
切断部分が必ずしも直線とは成らずに、外観上、見栄え
が良くなかったが、機能の面では何等問題の発生はなか
った。
【0067】(実施例5)本実施例では、インクタンク
8に換えて、インクタンク一体型のインクジェットヘッ
ドカートリッジを実施例2と同様な方法にて梱包した。
但し、インクジェットヘッドカートリッジが入る部分だ
け、個装箱の大きさは大きく成らざるを得ない。
【0068】開封は、個装箱の開封部分2を開封して行
った。同様に、大気連通孔溝の迷路溝6の一部分が開封
され、大気連通孔が形成された。
【0069】(実施例6)本実施例を図6をもって説明
するに、この図6は実施例2で示した図4中のインクタ
ンク8とフィルム5の形態の中で、フィルムの未接着部
10の換わりに別部材の粘着シール17を用いた例であ
る。すなわち、図4中のフィルム5とフィルムの未接着
部10は一体部材であったが、実施例6の場合は、イン
クタンク8とフィルム5をヒートシールして、大気連通
孔溝の迷路溝6の端部6′を大気と開放して連通させ
る。その上に、粘着シール17を用いて大気連通孔6′
を封止する。その後に、粘着シール17のもう一端部分
を接着剤7にて個装箱1の開封部分2に接合した。
【0070】この様にして、大気連通孔を完全に密閉し
たサンプルを作成し、実施例2と同様な落下試験、振動
試験および開封テスト、プリンターによる印字確認テス
ト等に供したが、大気連通孔の開封も良好で、実施例2
と同様に何等の問題も発生しなかった。
【0071】(実施例7)個装箱1の開封切断目3を個
装箱1の一面の端部から一定の距離を残して終わってい
るのが、図7に示される本実施例である。図7におい
て、開封切断目3が稜線Bの手前で終了している。実施
例2の図3では、側面Aの稜線Bの部分まで開封切断目
3が来ているが、ユーザーの中には間違って開封方向を
逆に行う者もあるので、本実施例の図7の様にしておけ
ば、ユーザーがもしも間違っても、この様な行為を未然
に防ぐことが可能となる。
【0072】
【発明の効果】以上に説明した様に、本発明の請求項1
記載のインクタンクの梱包方法は、大気連通孔形成また
は大気連通孔封止用のフィルムと梱包箱または梱包箱の
開封部分とが接合されていることによって、ユーザーが
インクタンクの個装箱の開封部分を開封するという一つ
の操作によりインクタンクおよびインクタンク一体型カ
ートリッジの大気連通孔を開封することが可能となる。
【0073】また、本発明の請求項2記載のインクタン
クの梱包方法は、インクタンクの大気連通孔形成フィル
ムまたは封止フィルムとインクタンクの剥離開封強度よ
りも、該フィルムと梱包箱の開封部分との接合強度が高
いことで、梱包箱の開封部分を開封する際に、必ず該フ
ィルムがインクタンクから剥離し、大気連通孔を形成す
ることが可能になると共に、更に、フィルムが垂るみを
もって梱包箱に接合されていることによって、物流上、
フィルムの切断が防止できる。
【0074】更に、本発明の請求項3記載のインクタン
クの梱包方法は、フィルムの切断ガイド用の切断目が設
けられていることによって、フィルムの剥離切断が円滑
に実施され、外観上美しく、且つ大気連通孔を形成して
いるところの余分なフィルム部分まで剥離することなく
大気連通孔が開封されることが可能となる。
【0075】更にまた、本発明の請求項4記載のインク
タンクの梱包方法は、梱包箱に開封部分と明確に識別さ
れる凹凸形状部分を形成したり、あるいは印刷表示する
ことで、ユーザーが特に間違うことなく開封部分を開封
し、それと同時に大気連通孔が形成される。
【0076】また、本発明の請求項5記載のインクタン
クの梱包方法は、梱包箱に開封切断ガイド用の開封切断
目が設けられることにより、ユーザーの開封時に開封が
円滑に行われ、それと同時に大気連通孔が形成されるこ
とが可能となる。
【0077】更に、本発明の請求項6記載のインクタン
クの梱包方法は、梱包箱の開封切断ガイド用の開封切断
目が開封領域全長ではなく、一部分を残して形成される
ことによって、開封を逆方向から行うことを防止するこ
とが可能となる。
【0078】本発明の請求項7記載のインクタンクの梱
包方法は、梱包箱に吊り下げフラップが設けられて梱包
箱に吊り下げフラップが形成されていることによって、
梱包箱を吊り下げて保管、または店頭に陳列することが
可能になる。
【0079】本発明の請求項8、9記載のインクタンク
の梱包方法は、梱包箱に緩衝用部材が設けられ、大気連
通孔形成フィルムが緩衝用部材と接合されているので、
緩衝部材が設けられていることによって、物流上の衝撃
に耐えてインクタンクまたはインクタンクカートリッジ
ヘッドの品質を損なうことが無く、且つ上記のフィルム
の切断、剥離等の問題の発生も無く、大気連通孔がユー
ザー開封される状態を維持できる。
【0080】また、本発明の請求項10記載のインクタ
ンクの梱包方法は、梱包箱に緩衝用凹凸部が設けられて
いるので、梱包箱に緩衝用の凹凸部が形成されているこ
とによって、一部材の個装箱で緩衝部材を用いることな
く物流上の衝撃に耐えてインクタンクまたはインクタン
クカートリッジヘッドの品質を損なうことなく、且つ上
記のフィルムの切断、剥離等の問題の発生も無く、大気
連通孔がユーザー開封される状態を維持できる。
【0081】更に、本発明の請求項11記載のインクタ
ンクの梱包方法は、大気連通孔封止用のフィルムが大気
連通孔形成用のフィルムと別部材のフィルムで形成さ
れ、剥離部分のフィルムが粘着シールタイプのフィルム
であるので、箱開封と同時に粘着シールを剥がすことが
可能となり、大気連通孔の形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るインクタンクの梱
包方法の説明のための外観図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係るインクタンクの梱
包方法の説明のための内部構成の模式図である。
【図3】本発明の第2の実施例に係るインクタンクの梱
包方法の説明のための外観図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係るインクタンクの梱
包方法の説明のための上部を破断した内部構成の模式図
である。
【図5】本発明の第2の実施例のインクタンクの縦断面
図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係るインクタンクの梱
包方法の説明のための内部構成の模式図である。
【図7】本発明の第4の実施例に係るインクタンクの梱
包方法の説明のための外観図である。
【図8】従来技術の説明のための模式図である。
【図9】従来技術の説明のための外観図である。
【符号の説明】
1 個装箱 2 開封部分 3 開封切断目 4 開封用凹凸部 5 フィルム 6 迷路溝 7 接着剤 8 インクタンク 9 孔 10 未接着部 11 切断目 12 内装部材 13 吊下げフラップ 14 供給口 15 インク 16 シールキャップ部材 17 粘着シール

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクタンクの大気連通孔形成または大
    気連通孔封止用のフィルムと梱包箱または該梱包箱の開
    封部分を接合して成り、該接合部分を引き剥がして大気
    連通孔を形成すると共に梱包を開くことを特徴とするイ
    ンクタンクの梱包方法。
  2. 【請求項2】 インクタンクの大気連通孔形成または大
    気連通孔封止用のフィルムの開封強度よりも該フィルム
    と梱包箱または該梱包箱の開封部分の接合強度が高く、
    且つ梱包箱と接合するフィルムに垂るみが形成されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のインクタンクの梱包方
    法。
  3. 【請求項3】 該フィルムには大気連通孔形成フィルム
    の切断ガイド用の切断目が設けられていることを特徴と
    する請求項2に記載のインクタンクの梱包方法。
  4. 【請求項4】 梱包箱に、開封部分と明確に判断される
    凹凸形状部分または印刷表示あるいはその両方が形成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載のインクタン
    クの梱包方法。
  5. 【請求項5】 梱包箱に、開封切断ガイド用の開封切断
    目が設けられていることを特徴とする請求項3に記載の
    インクタンクの梱包方法。
  6. 【請求項6】 梱包箱の開封切断ガイド用の開封切断目
    は開封領域全部では無く、一部分を残して形成されてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のインクタンクの梱
    包方法。
  7. 【請求項7】 梱包箱に吊り下げフラップが設けられた
    ことを特徴とする請求項3に記載のインクタンクの梱包
    方法。
  8. 【請求項8】 梱包箱に緩衝用部材が設けられているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のインクタンクの梱包方
    法。
  9. 【請求項9】 大気連通孔形成用のフィルムが緩衝用部
    材と接合されていることを特徴とする請求項3に記載の
    インクタンクの梱包方法。
  10. 【請求項10】 梱包箱に緩衝用凹凸部が設けられてい
    ることを特徴とする請求項3に記載のインクタンクの梱
    包方法。
  11. 【請求項11】 大気連通孔封止用のフィルムが大気連
    通孔形成用のフィルムと別部材のフィルムで形成され、
    剥離部分のフィルムが粘着シールタイプのフィルムであ
    ることを特徴とする請求項3に記載のインクタンクの梱
    包方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1323909C (zh) * 2003-11-07 2007-07-04 佳能精技股份有限公司 墨盒包装件及拆封该墨盒包装件的方法

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