JPH1170116A - 手術器具を密閉するためのシールアセンブリおよびそのシールアセンブリを備えた手術用トロカール - Google Patents
手術器具を密閉するためのシールアセンブリおよびそのシールアセンブリを備えた手術用トロカールInfo
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Abstract
−ルを提供する。 【解決手段】 外科手術用トロカ−ルは、近位端と遠位
端とそれらを貫通する通路を有するスリ−ブを備えたカ
ニュ−レアセンブリを具備している。開口を有するハウ
ジングがスリ−ブの近位端に配置され、スリ−ブの通路
と一直線上にある。この手術用トロカ−ルはまた、カニ
ュ−レアセンブリに挿入できる閉塞具アセンブリも具備
している。シ−ルアセンブリ100はカニュ−レアセン
ブリを通した閉塞具アセンブリあるいは手術器具を密閉
するためにハウジング内に配置され、シ−ルアセンブリ
は開口を有する上部シ−ル装置102を備えている。ま
たシ−ルアセンブリは上部シ−ル装置の下に配置された
圧力シ−ル120を備えている。圧力シ−ルは1対の側
壁122を備え、少なくとも1つのリブが各側壁の内面
に配置される。
Description
外科手術に関し、より詳しくは、内視鏡による外科手術
手技(手順)で使用するための防護具(シールド)ある
いは保護具(プロテクター)を有するトロカールと、そ
のトロカールに利用可能な密閉具(シール)アセンブリ
に関する。
手技)の使用が広く受け入れられている。本明細書で使
用される用語、内視鏡的とは、腹腔鏡的手技や関節鏡的
手技を含め損傷が僅かな全てのタイプの手術手技を包含
するように定義する。従って、外科医が複雑な手術手技
を、特定の体腔あるいは解剖学的部位を囲む皮膚と組織
に僅かな切開で行なうことができる多数の内視鏡的器具
が開発されている。内視鏡的器具を体腔内に挿入するた
めに、トロカールを使用して体腔に穿刺あるいはカニュ
ーレ挿入を行なうことが必要になることが多い。トロカ
ールは当業界で広く知られており、閉塞具とトロカール
カニューレからなるのが普通である。
共に使用され、内視鏡的手技時に流体や気体が漏れるの
を防止することが一般的である。内視鏡的手術手技時
に、この手技を良好に完了するために内部ガス圧を維持
しなければならない。腹腔に配置したトロカールから器
具を出し入れ(挿入、抜去)する間、内部ガス圧を維持
するために、その器具とトロカールアセンブリに密閉装
置が必要になる。腹壁に穿刺した後、閉塞具を抜去する
場合、そのような密閉装置がトロカールアセンンブリ内
の開口を全て密閉することが望ましい。残りの外科手術
手技の間、他の外科手術器具をトロカールカニューレに
挿入する際に密閉することも望ましい。さらに、トロカ
ールカニューレを通して外科手術器具を何回も挿入した
り抜去してもこれらの密閉装置が腹腔内のガス圧を維持
することが望ましい。
特許第5,224,952号(Daniega ら)に記載され
たような特定の弁のデザインが代表的である。このデザ
インは、トロカールに挿入した外科手術器具の断面に合
わせるように密閉ガスケットと組み合わせたばね押し弁
を備えている。この二部品弁アセンブリはシールとして
十分に機能するが、理想と比べて非常に複雑である。米
国特許第5,141,498号(Christian)は少なくと
も3つのフレキシブルなリーフレットを示し、米国特許
第4,424,833号(Spector ら)は3つの接続ス
リットを備えたスポンジタイプ弁を示す。多くのリーフ
レットや多くのスリットの弁は、手術器具をその弁を通
じて挿入しない場合によく密閉するが、円形断面をもっ
た挿入器具の周囲に隙間(ギャップ)を生じ易く、その
器具を抜去する際にその密閉面が逆さ(反転)になり易
い。密閉面が逆さになると密閉面間に隙間を生じ易く、
それによりシールを通してガス漏れとなる。米国特許第
5,242,412号(Blake)はトロカール器具に適用
したアヒルの嘴状の弁のデザインを示している。この弁
のデザインは手術器具を密閉(シール)するために真っ
直ぐな1個のスリットを備えている。米国特許第4,4
75,548号(Muto)、同第4,809,679号(S
himonaka ら)、同第4,143,853号(Abramson)
も1スリット弁のデザインを同様に示す。1スリット弁
はまた円形断面形状に適合しにくく、手術器具を抜去す
ると逆さになり易い。
許第4,798,594号(Hillstead)、同第4,17
7,814号(Knepshield ら)、同第4,673,3
93号(Suzuki ら)に示されている。これらの特許に示
された変形例はシール中心から広がる3スリットを包含
し、円形器具周囲の密閉と反転について1スリットと同
じ特性を保有する。他の外科手術弁には、米国特許第
4,364,127号(Pierce ら)、同第3,861,
416号(Wichterle)、同第4,222,126号(B
oretos ら)に示された心臓弁に代表される特殊なデザイ
ンが挙げられる。これらの弁は重い液体が1方向に流れ
るように設計され、少なくとも3つの組織弁(フラッ
プ)を備えている。そのような弁はガス圧の低下に対し
て手術器具周囲を密閉するようになっていない。
外科手術手技時にガス圧をシールするためにトロカール
で使用するための1個の単純なアセンブリの必要性を示
している。さらに、器具を挿入するのに余分な力を必要
とせず一旦手術器具を抜去しても密閉エッジを反転しな
いような単純なデザインを備えた1個のアセンブリを有
することが望ましい。
する試みで開発された1つの知られたシールアセンブリ
のデザインは、本明細書に参考文献として含める米国特
許第5,330,437号(Durman)に開示されてい
る。このシールアセンブリのデザインとしてはS字形の
アヒルの嘴状弁を有する1個のアセンブリが挙げられ
る。この特定のシールデザインは、他の公知の密閉装置
に見られる欠点の幾つかを扱う上で良好であることがわ
かったが、本願の開示で後に説明するように、このシー
ルデザインは手術器具を出し入れするのに必要な力をか
なり減らすように改良することができる。
とトロカールカニューレの取外し後にも、閉塞具の鋭い
穿刺用先端を覆う保護要素を閉塞具周囲に被せることが
できる。その保護要素は安全防護具(シールド)あるい
は保護具(プロテクター)と呼ばれることが多い。
を利用し、患者の外側の皮膚にトロカールアセンブリの
遠位端を押付けることによって閉塞具の穿刺用端が皮
膚、皮下脂肪、筋肉、筋膜を通して体腔内に十分に刺さ
る力で通常挿入される。安全防護具を近くに引いて鋭い
穿刺先端を露出するためにトロカールを体腔に貫通させ
る。しかしながら、その貫通が終了すると同時に、安全
防護具は穿刺先端を覆うその保護場所に自動的に戻る。
このタイプのトロカールは、完全に戻る安全防護された
(fully returnable safety
shielded)トロカールである。外科医が一旦ト
ロカールを体腔内に適切に配置したら、安全防護と共に
閉塞具を取外し、次にトロカールカニューレを、例え
ば、内視鏡的器具の挿入のための通路として利用する。
米国特許第5,387,197号(Smithら)はこのタ
イプのトロカールを記載している。
ルについては、トロカールが体腔に完全に貫通していな
い場合のために、カニューレハンドルを閉塞具から取り
外してトロカール閉塞具にその防護具を「再取付け」
(reload)する必要がある。従って、この方法で
はトロカール閉塞具を気腹内に挿入しながら余分な工程
を行なう必要がある。
使わずにトロカールを利用することあるいはトロカール
閉塞具をトロカールカニューレ内に配置した時にトロカ
ール閉塞具を防護しないトロカールデザインを利用する
ことが望ましい。従って、防護された閉塞具とカニュー
レを連結すると同時に、防護具を引き込み、閉塞具の穿
刺先端を露出させる。このタイプのトロカールはアセン
ブリで作動するトロカールと称することができる。
具をカニューレ内に配置した時に防護具がその保護場所
に戻らないようにする。米国特許第5,248,298
号(Bendiら)にはこのタイプのトロカールが記載され
ている。このように、ユーザーは刺された組織からトロ
カールをわずかに抜去し、残りの組織層に続けて通すこ
とができる。これにより気腹の「テント」(tenti
ng)と一般に呼ばれるものが防止される。この方法で
は体腔にさらに十分にアクセスができると同時にテント
を減らすことができる。
取り除き、手術のコストを下げようとする場合に、安全
防護具を使用しないトロカールは完全に戻る安全防護さ
れたトロカールより、通常、コストが安いため、外科医
はこれらのタイプのトロカールを利用することが多い。
しかしながら、安全防護具無しでトロカールを利用する
トロカールの手技の場合、トロカールを扱う人がその先
端で切ったりあるいはトロカールシールアセンブリある
いはその器具の他の構成要素をその閉塞具先端で損傷す
る可能性がある。
肢を提供すると同時に、防護具や保護具で穿刺先端を保
護する能力を、閉塞具をカニューレの近位端に連結する
時まで維持するようなトロカールは知られていない。
な力をかなり減らすようなシールアセンブリを利用する
トロカールは知られていない。
手技(手順)、腹腔鏡手技、関節鏡手技などのような内
視鏡的手技で使用される外科手術用トロカールである。
位端と遠位端とそれらを貫通する通路を有するスリーブ
を備えたカニューレアセンブリを具備している。開口を
有するハウジングがスリーブの近位端に配置され、スリ
ーブの通路と一直線上(心合わせ)にある。この手術用
トロカールはまた、カニューレアセンブリと係合可能な
閉塞具アセンブリも具備している。この閉塞具アセンブ
リはハンドルと閉塞具シャフトを備えている。この閉塞
具シャフトは、ハンドルに接続された近位端と、近位端
と反対側の遠位端を有する。穿刺用先端が閉塞具シャフ
トの遠位端に配置されている。
端を覆うために閉塞具シャフトの周囲にスライド可能に
配置された保護具を備えている。この保護具は閉塞具シ
ャフトの穿刺用先端を通すことができるように開口
(孔)を保護具遠位端に有する。この保護具はまた、保
護具開口とスリーブ遠位端を越えて穿刺用先端を露出す
るために、閉塞具アセンブリをカニューレアセンブリ内
に挿入することによりハンドルがハウジングに接触(コ
ンタクト)すると、ハンドルのコンタクト部分に対して
スライド移動できるフレキシブルな近位端も有する。そ
れにより、閉塞具アセンブリをカニューレアセンブリ内
に挿入することにより近位側への力が保護具にかかり、
保護具のフレキシブル近位端がハンドルのコンタクト部
分に対してスライド移動するように、保護具を近位側へ
移動させる。この接触により、フレキシブル近位側がハ
ンドルのコンタクト部分に対してスライド移動するにつ
れてフレキシブルな近位端が曲がる、若しくは撓む。
位端の実施形態は幾つかある。第1の実施形態は1対の
可撓性アームである。保護具のフレキシブル近位端の第
2の実施形態は、保護具と一体型の正弦波形部材であ
る。
トロカール、より詳細には開口とフレキシブルな接触部
分を有するハンドルを具備する閉塞具アセンブリを提供
する。閉塞具シャフトは、ハンドル開口を通して延在
し、ハンドルに固定される近位端と穿刺用先端を有する
遠位端を有する。保護具は閉塞具シャフトの穿刺用先端
を覆うために閉塞具シャフトの周囲にスライド可能に配
置され、ハンドル開口を通して延在する。この保護具は
その遠位端に閉塞具シャフトの穿刺用先端を通すことが
できる開口を有している。この保護具はまた、近位側へ
の力をかけた時に穿刺用先端を露出できるように保護具
を引き込み位置まで引き込むためにハンドルのフレキシ
ブルな接触部分に対してスライド移動可能な近位端も有
している。
リや他の手術器具を密閉するために、外科手術用トロカ
ールの改良されたシールアセンブリを提供する。このシ
ールアセンブリは貫通する開口を有する上部シール装置
とその上部シール装置の下に位置する圧力シールを備え
ている。その圧力シールは各側壁が内面を有する1対の
側壁を備えている。少なくとも1つのリブが各側壁の内
面に配置されている。各側壁は他の一方の側壁に対し折
りたたむことができ、その間でS字形スリットを作る。
側壁リブはトロカール閉塞具アセンブリや他の手術器具
のための挿入力と抜去力をかなり減らす。さらに、側壁
リブはまた圧力シールの補強を行ない、閉塞具あるいは
他の手術器具をシールアセンブリから抜去する時に側壁
の反転を防止する。
レアセンブリと接触する瞬間まで外科医やその他の人を
その間、保護する外科手術用トロカールを提供すること
である。
ルとトロカールの他の構成要素を保護する外科手術用ト
ロカールを提供することである。
無くす外科手術用トロカールを提供することである。
技の二次的なポートとして閉塞具保護具を有する外科手
術用トロカールを提供することである。
ることができ、公知の密閉装置に関して典型的な挿入力
と抜去力をかなり減らすシールアセンブリを提供するこ
とである。
この開示の一部を構成する添付特許請求の範囲に特に示
す。本発明、本発明の作用による利点、および本発明を
使用することによって得られる特定の目的をさらに理解
するために、本発明の好ましい実施形態を示す添付図面
とその説明を参照する。
明は腹腔鏡的手術手技と関節鏡的手術手技のような損傷
が小さい全ての手術手技を含む内視鏡的手術手技のため
に、アセンブリとして作動するトロカールとして利用さ
れる低コスト手術用トロカール20である。この外科手
術用トロカール20は使い捨てであり、一人の患者に使
用するだけの装置としての使用が企図されている。すな
わち、本発明によるトロカール20は特定の手術手技の
ために一人の患者だけに使え、その使用後には、そのト
ロカール20が廃棄される。
08/543,455号(10/16/95);同第0
8/543,547号(10/16/95);同第08
/572,172号(12/13/95);同第08/
694,980号(8/9/96)および米国特許第
4,535,773号;同第5,224,952号;同
第5,256,149号;同第5,314,417号;
同第5,387,197号;同第5,248,298
号;同第5,330,437号;同第5,399,16
7号;同第5,066,288号;同第5,215,5
26号;および同第5,267,965号に記載された
トロカールと同様であり、上記文献の全てをを本明細書
の参考文献として含める。
備え、その閉塞具30は、手術用アクセスポートを構成
するためのカニューレアセンブリ80を通る。図2は下
部に開口34を有するハンドル32を備えた閉塞具アセ
ンブリ30を示す。ハンドル32は、1対の第1保持リ
ブ37と、その1対の第1保持リブ37に近接して配置
された1対の第2保持リブとを有するコンタクト部分3
6も備えている。さらに、そのコンタクト(接触)部分
36は第1ランプ(傾斜)面41とその第1ランプ面4
1に鈍角で配置された第2ランプ面43も有する。
を近位端に有する閉塞具シャフト45は、第1保持リブ
37と第2保持リブ39でそれぞれハンドル32に固定
される。閉塞具シャフト45の残りの部分はハンドルの
開口34を通してハンドル32から延在する。
めのフラットブレード(平刃)55と1対の上肩部53
を備えたブレードアセンブリである穿刺用先端50も有
する。穿刺用先端50は閉塞具シャフト45の遠位端に
固定されている。
61を有する保護スリーブ(保護具)57は、閉塞具シ
ャフト45の周囲にスライド可能に配置されている。保
護具57は、閉塞具シャフト45の近位部分に沿ってハ
ンドル32内に配置されたフレキシブル近位端59を備
えている。図4に示したように、保護具57は1個の成
形プラスチックである。保護具の近位端59は1対の可
撓性アーム62を備え、その可撓性アーム62は、閉塞
具シャフト45から外側に撓ませることができる程に弾
性的でフレキシブルであり、撓んだ後は保護具57から
外れずに元の形とサイズに戻る。しかしながら、保護具
57は成形プラスチックにのみ限定されることを意図す
るものではなく、上記のようなフレキシブル近位端59
にとって必要な性質、特性を有する全ての種類の材料を
包含することができる。
たように各可撓性アーム62の端部に内面64と端面6
8を備えている。保護具の可撓性アーム62の端面68
は、ハンドルコンタクト部分36の第1ランプ面41か
ら遠位側に当初は配置されており、それにより第1ラン
プ面41と可撓性アーム端面68の間にギャップ(隙
間)を形成する。
はハンドル開口34を通りハンドル32から延在する。
保護具57は、トロカールを組織に挿入した後に、組織
を拡張して手術用アクセスポートを作るための、保護具
57の遠位端に配置された拡張先端部67を備えてい
る。
ンドル開口34近くに配置されたボス66を有する。保
護具57の拡張先端部67は保護具57のチャンネル6
1に通じる開口60を備えている。開口60は、閉塞具
シャフト45の穿刺用先端50を通すことができように
閉塞具57の遠位端に配置されている。
ことができように開口60から保護具57の遠位端近く
の位置まで垂直に延在するスロット69を備えている
(図4)。保護具57は、穿刺用先端50の上肩部53
で支持できるように拡張先端部67のチャンネル61内
に円周に配置されたストッパー65を有する。
ンドル32内のコンタクト部分36近くに位置するた
め、保護具57は、閉塞具シャフト45の穿刺用先端5
0の上肩部53とハンドルコンタクト部分36の間で、
閉塞具シャフト45の周囲をスライド移動することがで
きる。ストッパー65は、保護具57が閉塞具ハンドル
32から外れないように穿刺用先端50の上肩部53で
支持される。
具アセンブリ30は、保護位置にあり、このことは、保
護具57が穿刺用先端50を越えて延在することによっ
て穿刺用先端50を覆い、フラットブレード55で不注
意に切らないようにすることを意味する。
ューレスリーブ82と、そのスリーブ82の近位端に配
置されたシールハウジング85とを備えるカニューレア
センブリ80を示している。カニューレスリーブ82
は、そのスリーブ82を組織に配置するためにスリーブ
82の外面にらせんねじ山83を設けている。ハウジン
グ85は、ハウジング85の両側から略垂直方向に外側
に延びたハンドル部分84を有する。ハウジング85
は、シール(密封)アセンブリ100を中に収納するた
めの中央開口87を備えている。シールアセンブリ10
0は中央開口87に配置されカニューレスリーブ82上
に取付けられる。ハウジング85はまた、2個の保持装
置ロック92を備えた保持装置90を有し、シールアセ
ンブリ100の上面に取付けられ、カニューレハウジン
グ85に固定される。シール保持装置90は、シールア
センブリ100を通して閉塞具アセンブリ30を直接挿
入できる円錐形プラスチックリングである。
0の保持装置ロック92を受けるため、ハウジング85
の両側に位置する1対の保持装置ロックスロット86を
備えている。そこで、保持装置90の保持装置ロック9
2は、図1に最もよく示されているようにハウジング8
5の保持装置ロックスロット86内に圧入される。
具57をカニューレハンドル32内で近位側に引き込ん
だ位置まで引き込むことによって穿刺用先端50を露出
させる。保護具57に近位側への力Fを働かせると、可
撓性アーム端面68はハンドルコンタクト部分36の第
1ランプ面41に接触し、それからハンドルコンタクト
部分36の第1ランプ面41を横切ってスライド移動可
能になっている。可撓性アーム端面68と第1ランプ面
41との最初の接触後は、近位側への力Fがかかること
により保護具57がハンドル32内で近位に強く引き込
まれ、可撓性アーム62が弾性でフレキシブルな材料か
ら作られているために閉塞具シャフト45から外側に撓
み離れる。その近位端の材料特性のために、可撓性アー
ム62をコンタクト部分36に対してスライド移動させ
ると、対抗する力が保護具57にかかる。これらの材料
特性により近位側への力Fを保護具57から解除する
と、保護具57は保護されていた位置まで遠位側に戻
る。
撓性アーム端面68をスライドさせれば、可撓性アーム
62の内面64は、ハンドルコンタクト部分36の第2
ランプ面43に接触し、それから第2ランプ面43を横
切ってスライド移動可能になっている。そのため可撓性
アーム62の端面68と内面64は、ハンドルコンタク
ト部分36の第1ランプ面41と第2ランプ面43に対
してそれぞれスライド移動して閉塞具32内に保護具5
7が容易に滑らかに引き込まれる。可撓性アーム62が
第1ランプ面41を越えて容易にはスライドしないため
の充分な抵抗面を可撓性アーム62に与えるべく、第1
ランプ面41を閉塞具シャフト45に略垂直に配置す
る。この配置により閉塞具32内に保護具57引き込ま
せようとするまでは、誤って引き込まれないことにな
る。第2ランプ面43が第1ランプ面41に対して鈍角
であるため、可撓性アーム62に対して抵抗性が小さな
面となる。これにより引き込みの際に保護具57を容易
に引き込むことができる。
み、その保護具57をハンドル32に向って近位側に引
くなどの手動により保護具57にかけられる近位側への
力Fにより、保護具はその引き込み位置まで引き込む。
あるいはまた、保護具57の拡張先端部67が図1およ
び図3に示したようにカニューレスリーブ82の遠位端
を通して延在するまで、そして保護具のボス66がハン
ドル開口34でハンドル32に接触する位置まで、カニ
ューレアセンブリ80を通してカニューレスリーブ82
内に閉塞具アセンブリ30を挿入することにより、保護
具57がその引き込み位置まで引き込む。この位置で保
護具57のボス66は円錐形シール保持装置90の内面
と接触して近位側への力Fが保護具57に対して作用す
る。この近位側への力Fは、保護具開口60を通して穿
刺用先端50を延ばすためにハンドル32内で保護具5
7を近位側へと送り、組織を切るためのフラットブレー
ド55を露出させる。ハンドル開口34は、保護具のボ
ス66が閉塞具ハンドル32内に挿入できないように、
円周に配置された保護具のボス66の外径より小さな径
を有する。
はまた、ハンドル開口34に隣接してハンドルから横に
延在する保持ピン33を備えている。そのため、一旦カ
ニューレアセンブリ80に閉塞具アセンブリ30を挿入
してアセンブリで作動するトロカール20を形成した
ら、ハンドル32のわずかな回転運動によって保持ピン
33をシール保持装置90のピンスロット94に回し入
れることによって、閉塞具アセンブリ30をカニューレ
アセンブリ80にロックすることができる。
94から外れて保護具57が穿刺用先端50を覆うその
保護位置まで戻るように、回転動作を逆にすることによ
ってのみハンドル32はロック解除される。保護具の近
位端59の弾性でフレキシブルな特性のため、ハンドル
32をカニューレハウジング85から離すことにより、
保護具57は穿刺用先端50を越えて遠位側に送られ
る。
ブリ100は、シリコーン材料からできており、ダイア
フラム(隔膜)シール108を囲む円筒状のエラストマ
ー部材であるハウジングシール104を備えている。ダ
イアフラムシール108は、それを貫通する中央開口1
10を有し、ハウジングシール104から、上向き外側
に突き出た略凸形状を有している。ハウジングシール1
04とダイアフラムシール108の両方が、シールアセ
ンブリ100の上部シール装置102を形成する。フラ
ンジ112はハウジングシール104の外周を取り囲
む。
ハウジングシール104とダイアフラムシール108の
下面から遠位側に延在する2つの側壁122からなるS
字形圧力シール120を備える。図8に示すように、各
側壁122は各他の一方に対し折りたたむことができ、
各側壁122は互いに隣接する端部126を有し、その
間でS字形スリット128を形成する。そのためシール
アセンブリ100の中央開口110とS字形スリット1
28により閉塞具アセンブリ30(図2)を密閉した状
態で中に挿入することができ、手術用流体の漏れを防止
する。しかしながら、一旦、カニューレアセンブリ80
(図5)を配置したら、手術手技を容易にできる他の手
術器具をカニューレアセンブリ80に通せるように、閉
塞具アセンブリ30をカニューレアセンブリ80から引
き出すことができる。閉塞具30と同様に、シールアセ
ンブリ100に挿入された他の手術器具は、シールアセ
ンブリ100で、特に、S字形圧力シール120と上部
シール装置102で密閉される。
22は内面123を備えている。複数のリブ130が側
壁122の内面123に配置されている。これらのリブ
130は圧力シール120の近位部分から遠位側にスリ
ット128まで延在している。リブ130は側壁122
を補強し、それにより使用後、一旦、閉塞具アセンブリ
30(図2)あるいは他の手術器具をシールアセンブリ
100から抜去すると側壁122が反転する(逆さにな
る)のを防止する。
00は、側壁122の内面123に器具が付着する傾向
を有し、シールアセンブリ100が一般にシリコーンか
ら作られているため挿入された器具の摩擦が増大するこ
とになる。
があることにより、側壁リブ130は閉塞具アセンブリ
30(図2)あるいは他の全ての手術器具の接触領域を
減らし、その結果、閉塞具アセンブリ30あるいは他の
全ての手術器具の出し入れで生じる摩擦力をかなり下げ
る。
によるシールアセンブリが、米国特許第5,330,4
37号(Durman)に開示されたリブを利用しない先行技
術シールより性能がかなり優れていることがわかった。
Durmanのシールと本発明のシールアセンブリ100の両
方を、加熱後の環境で同じ条件下でプローブを使用しな
がら所定の挿入力と抜去力についてテストした。Durman
のシールの場合、プローブを挿入するのに0.32ポン
ドの力が必要であり、プローブを抜去するのに0.46
ポンドの力が必要であった。しかしながら、本発明のシ
ールアセンブリ100の場合、プローブを挿入するのに
0.20ポンドの力が必要であり、プローブを抜去する
のに0.20ポンドの力が必要であった。その結果、Du
rmanのシールと比べると本発明のシールアセンブリ10
0のリブ130により挿入力と抜去力の両方が大きく低
下するのである。
を図12に示す。この実施形態では保護具57aが、中
央ボア(孔)73と、間にノッチ76を形成した1対の
近位先端74を有する正弦波形(シヌソイダル)部材7
2であるフレキシブルな近位端59aを備えている。ノ
ッチ76と中央ボア73は保護具57aのチャンネル6
1と一直線上にある。保護具57aのチャンネルに沿っ
たノッチ76と中央ボア73は両方とも互いに直線配列
(心合わせ)されるため閉塞具シャフト45を受ける形
になっている。近位先端74は、上述のように保護具5
7aに対して近位側への力Fがかけられることにより、
第1ランプ面41に接触するためハンドルコンタクト部
分36の第1ランプ面41近くに配置される。近位先端
74は、第2ランプ面43へ移動しないで第1ランプ面
41に接触する比較的平らな部材である。
57aは1個の一体構成要素として成形プラスチックか
らできている。その形態と材料成分により、正弦波形部
材72は弾性でフレキシブル部材であり、保護具57a
が上記保護具57(図4)と同様の機能を果たすことが
できる。
す。この実施形態ではトロカール20は近位端70を有
する保護具57bを備えている。カニューレハンドル3
2のコンタクト部分36は、保護具57bの近位端70
によって移動する1対の可撓性部材48からなる。一
旦、近位側への力Fを保護具57bにかけたら、保護具
57bの近位端70が可撓性部材48の内面に対しスラ
イド可能に移動しながらコンタクト部分36に近位側に
進むように、可撓性部材48はフレキシブルで弾性材料
から作られる。保護具近位端70は可撓性部材48を閉
塞具シャフト45から外側に離して撓ませ保護具57b
を引き込ませ穿刺用先端50を露出する。このようにこ
の配置によって図2〜図5に示した好ましい実施形態と
同様の利点が提供される。
は幾つかの利点がある。特にこのトロカール20はアセ
ンブリとして作動するトロカールであり、電流コストを
意識した手術環境で選択されるトロカールに関するもの
である。コストは本手術界では大きな問題であるため、
患者のために安全で有効な優れた手術による治療を行な
うため新規で創造的な器具と技術を開発すると同時に手
術手技からコストを下げるように求めることが必要であ
ることが多い。本発明によって与えられる手術手技から
コストを下げる有意義な方法の1つは、本発明による1
個以上のトロカール20に沿って本発明の分野と背景の
一部として記載したトロカールのような1個の完全に戻
る安全防護のトロカールを利用することである。
な部品と製造のコストの点で本発明によるトロカールよ
りもコストがかかるため、多くの外科医は1つの手術手
技(手順)時に利用される完全に戻る安全防護のトロカ
ール数が限られることを求めるだろう。従って、外科医
の多くは、患者に第1のアクセスポートを形成するため
に1個の完全に戻る安全防護のトロカールだけを利用す
ることができる。安全防護の閉塞具をカニューレから外
したら第1アクセスポートが形成され、第2アクセスポ
ートの配置のために透視を行なうため内視鏡を第1アク
セスポートに挿入する。
するため様々なタイプの手術器具を収納するように利用
される。そこで、本発明によるトロカール20をこれら
の第2アクセスポートを形成するのに使用することがで
きる。図2に示したように、本発明によるトロカールは
保護具57を利用するため、穿刺用先端55が覆われ、
従って、閉塞具アセンブリ30をカニューレアセンブリ
80内に取付けロックする前に閉塞具アセンブリ30を
扱う全ての人に良好な安全性が与えられる。さらに、シ
ールアセンブリ100を通してカニューレスリーブ82
内に閉塞具をスライドすると穿刺用先端55がまだ覆わ
れているためトロカール20のシールアセンブリ100
も保護される。
明されたが、この詳細な説明を検討する人には、非常に
多くの他の実施形態が特許請求の範囲に限定されない。
特許請求の範囲に述べられた範囲と趣旨に十分入ること
が容易に明らかであろう。
通りである。 (1)前記側壁の前記内面の各々に少なくとも1つのリ
ブを備えている請求項1に記載のシールアセンブリ。 (2)前記側壁の前記内面の各々に複数のリブを備えて
いる実施態様(1)に記載のシールアセンブリ。 (3)前記圧力シールはS字形状である実施態様(2)
に記載のシールアセンブリ。 (4)前記スリットはS字形状である実施態様(3)に
記載のシールアセンブリ。 (5)前記上部シール装置は略凸形状を有するダイアフ
ラムシールを備える実施態様(4)に記載のシールアセ
ンブリ。
び前記内面の少なくとも1つにある少なくとも1つのリ
ブを有する1対の側壁を備える請求項2に記載の外科手
術用トロカール。 (7)前記シールアセンブリは各側壁の前記内面に少な
くとも1つのリブを備える実施態様(6)に記載の外科
手術用トロカール。 (8)前記側壁はS字形状の圧力シールを形成する実施
態様(7)に記載の外科手術用トロカール。 (9)前記シールアセンブリは、略凸形状のダイアフラ
ムシールをさらに備えており、前記ダイアフラムシール
の中に前記開口が配置される実施態様(8)に記載の外
科手術用トロカール。
位端は、前記ハンドルの接触部分をスライド移動可能な
少なくとも1つの可撓性アームを備える実施態様(9)
に記載の外科手術用トロカール。 (11)前記保護具の前記フレキシブル近位端は、前記
ハンドルの前記接触部分に対してスライド移動可能な1
対の可撓性アームを備える実施態様(10)に記載の外
科手術用トロカール。 (12)前記接触部分は第1ランプ面を備え、各可撓性
アームは、前記接触部分の前記ランプ面に対してスライ
ド可能に移動するために各アームの近位端に端面を備え
る実施態様(11)に記載の外科手術用トロカール。
ランプ面に隣接する第2ランプ面を備え、各可撓性アー
ムは、前記第2ランプ面に対してスライド可能に移動す
るために前記端面に隣接する内面を備える実施態様(1
2)に記載の外科手術用トロカール。 (14)前記保護具は、前記保護具を前記引き込み位置
まで引き込んだ時に前記ハンドルと接触させるためのボ
スを備える実施態様(13)に記載の外科手術用トロカ
ール。 (15)前記ハウジングは少なくとも1つのスロットを
備え、前記ハンドルは前記ハウジングに前記ハンドルを
ロックするために前記少なくとも1つのスロットと取外
し可能に取付けられる少なくとも1つのピンを備える実
施態様(14)に記載の外科手術用トロカール。
ドを備える実施態様(15)に記載の外科手術用トロカ
ール。 (17)前記保護具は、前記保護具の前記遠位端に拡張
先端部を備える実施態様(16)に記載の外科手術用ト
ロカール。 (18)前記スリーブは、前記スリーブの外面にらせん
ねじ山を備える実施態様(17)に記載の外科手術用ト
ロカール。 (19)前記保護具のフレキシブル近位端は、前記ハン
ドルの接触部分と接触させるための正弦波形部材を備え
る請求項2に記載の外科手術用トロカール。 (20)前記正弦波形部材は、前記正弦波形部材の近位
端に1対の突起先端とその先端の間のノッチを備える実
施態様(19)に記載の外科手術用トロカール。
央開口を備え、前記中央開口と前記ノッチは前記閉塞具
シャフトを受ける形状となっている実施態様(20)に
記載の外科手術用トロカール。 (22)前記ハンドルは、前記保護具を前記引き込み位
置まで引き込んだ時に、前記ハンドルと接触させるため
のボスを備える実施態様(21)に記載の外科手術用ト
ロカール。 (23)前記ハウジングは少なくとも1つのスロットを
備え、前記ハンドルは前記ハウジングにそのハンドルを
ロックするために前記少なくとも1つのスロットと取外
し可能に取付けられる少なくとも1つのピンを備える実
施態様(22)に記載の外科手術用トロカール。
ドを備える実施態様(23)に記載の外科手術用トロカ
ール。 (25)前記保護具は、前記保護具の前記遠位端に拡張
先端部を備える実施態様(24)に記載の外科手術用ト
ロカール。 (26)前記スリーブは、前記スリーブの外面にらせん
ねじ山を備える実施態様(25)に記載の外科手術用ト
ロカール。
術用トロカールによれば、損傷が少ない手技(手順)、
腹腔鏡手技、関節鏡手技などのような内視鏡的手技で有
効に使用することができる。また、本発明によるシール
アセンブリを利用したトロカールによれば、手術器具を
出し入れするのに必要な力を大きく減らすことができ
る。
カールの斜視図である。
トロカール閉塞具の断面平面図である。
ューレと連結関係にある図2の閉塞具の断面平面図であ
る。
る。
る。
良されたシールアセンブリの斜視図である。
面図である。
面図である。
されたシールアセンブリの縦断面図である。
シールアセンブリの横断面図である。
面平面図である。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 貫通する開口を有する上部シール装置
と、 前記上部シール装置の下に位置する圧力シールであっ
て、一対の側壁を備え、その側壁の各々が内面及び前記
内面の少なくとも1つに少なくとも1つのリブを有して
おり、その側壁の各々が他の一方に対し折りたたむこと
ができ、その間にスリットを形成している圧力シールと
を具備する手術器具を密閉するためのシールアセンブ
リ。 - 【請求項2】 近位端と遠位端とその間の通路とを有す
るカニューレスリーブを備えたカニューレアセンブリ
と、 前記スリーブの通路と心合わせされた開口を有し、前記
スリーブの前記近位端に配置されたカニューレハウジン
グと、 前記カニューレアセンブリ内に挿入可能であり、ハンド
ルと、前記ハンドルに接続された近位端と前記近位端と
反対側の遠位端を有する閉塞具シャフトと、前記閉塞具
シャフトの前記遠位端に配置された穿刺用先端を備えた
閉塞具アセンブリと、 遠位端を有し、前記閉塞具シャフトの前記穿刺用先端を
覆うために前記閉塞具シャフトの周囲にスライド可能に
配置されており、前記閉塞具シャフトの前記穿刺用先端
を通すことができるように開口を前記遠位端に有する保
護具であって、前記保護具はまた前記ハンドル上を移動
可能なフレキシブル近位端を有し、前記保護具は、前記
保護具開口と前記スリーブ遠位端を越えて前記穿刺用先
端を露出するために、前記閉塞具アセンブリを前記カニ
ューレアセンブリに挿入することにより前記ハンドルが
前記ハウジングに接触すると引き込み位置まで移動可能
である保護具と、 貫通する開口と、内面および前記内面上の少なくとも1
つのリブを有する少なくとも1つの側壁とを有してお
り、前記ハウジングに配置されたシールアセンブリと、
を具備する外科手術用トロカール。
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