JPH1169863A - 直流ブラシレスモータ駆動装置 - Google Patents

直流ブラシレスモータ駆動装置

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JPH1169863A
JPH1169863A JP9223867A JP22386797A JPH1169863A JP H1169863 A JPH1169863 A JP H1169863A JP 9223867 A JP9223867 A JP 9223867A JP 22386797 A JP22386797 A JP 22386797A JP H1169863 A JPH1169863 A JP H1169863A
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voltage
brushless motor
drive circuit
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current
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JP9223867A
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English (en)
Inventor
Hideki Nakada
秀樹 中田
Yoshiro Tsuchiyama
吉朗 土山
Kaneharu Yoshioka
包晴 吉岡
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 交流電源の電圧変動が回転数に影響し、安定
した駆動ができない。始動電流が大きいため高価な駆動
回路を必要とする。 【解決手段】 交流電源12からの交流電力を直流電力
に変換して駆動回路14に供給する交流直流変換回路1
3にスイッチング素子Ta,Tbを設け、制御部15か
らの指令でスイッチング素子Ta,Tbをオン、オフ制
御することにより、直流ブラシレスモータ11に所望の
直流電圧を印加できるようにし、また、始動時には直流
電圧を小さくすることで始動電流を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石を回転子
とし、界磁に回転交流磁界を発生させて駆動する、いわ
ゆる直流ブラシレスモータ駆動装置に関するものであ
り、特に回転子の回転位置センサを必要とせずに駆動す
る駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】直流ブラシレスモータの駆動は、直流電
源からの直流出力をスイッチングによって所望の周波数
の交流電圧に変換するスイッチング回路を使用し、この
スイッチング回路の出力電圧がステータの三相巻線に印
加されることにより行われる。スイッチング回路は電流
方向に沿って上流側と下流側に分かれる2つのスイッチ
ング素子、例えばトランジスタを直列接続し、その直列
回路を三相分設けたもので、これら直列回路のトランジ
スタ相互接続点に対しステータの各相巻線の非結線端が
接続される。
【0003】ここで、スイッチング回路の各直列回路の
うち、1つの直列回路の上流側トランジスタと別の1つ
の直列回路の下流側トランジスタがオンされることで、
2つの相巻線に対する通電いわゆる2相通電がなされ
る。この2相通電によって磁界が生じると、それと永久
磁石が作る磁界との相互作用によってロータに回転トル
クが生じ、ロータが回転を始める。このとき、永久磁石
の回転に伴う磁気作用により非通電の1つの相巻線に電
圧が誘起し、非通電端子に端子電圧、いわゆる誘起電圧
が発生する。従って、非通電端子の電圧からロータの回
転位置が検出され、その回転位置に基づき、上記の2相
通電が順次切換えられる。この2相通電の切換が繰返さ
れることにより、ロータの回転が継続する。すなわち、
モータの三相の端子に対して、電気角120度毎に各相
に順番に2相通電して、非通電期間である電気角60度
期間を用いて、モータの誘起電圧を検出する。電気角6
0度の期間は誘起電圧が直流部分の電圧の1/2を横切
る時刻、すなわち、ゼロクロスタイミングを電気角30
度期間と計上し、その期間の2倍の期間が経過した時に
通電相を切換えるものである。
【0004】ただし、始動時はロータの回転速度が小さ
いため誘起電圧の振幅も小さくゼロクロスタイミングが
検出しにくい。そこで、始動時はモータの印加電圧と回
転速度のパターンをあらかじめ用意し、そのパターンに
基づいて起動させ、回転速度が上昇して誘起電圧のゼロ
クロスタイミングが検出できるようになった段階で上述
の通電相を切り換える方法で駆動している。
【0005】この120度通電は上流側トランジスタを
オン,オフし、下流側トランジスタをオフするPWM駆
動方式が公知である。
【0006】また、120度通電では電流の急峻な変化
による騒音が発生するため、騒音が問題となる用途には
120度通電駆動が使用できない。そこで、このような
用途の場合は正弦波駆動が一般には使用されているが、
正弦波駆動では非通電期間が存在しないため、誘起電圧
を検出することができない。したがって、正弦波駆動を
行う場合は通電相の切り換えタイミングを検出するため
にホール素子などの回転位置センサを使用する装置が用
いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな始動方法では、誘起電圧を検出しないため電気角と
機械角がずれているかどうかが検出できず、電気角と機
械角が大きくずれていると過大な電流が流れたり騒音が
発生することがあり、スイッチング素子に大容量のもの
を必要としたり、過大電流のため永久磁石が減磁する可
能性があるなどの課題を有している。
【0008】また、交流電源電圧が何らかの原因で高い
場合には直流ブラシレスモータに流れる電流も大きくな
り音が大きくなる。また、直流ブラシレスモータの最高
回転数は直流電圧にほぼ比例するため、運転中に交流電
源の電圧が何らかの原因で低下した時、所望の回転数が
得られなくなることがある。
【0009】また、従来の120度通電方式のPWM駆
動では、図10のように、電流がプラス側とマイナス側
で非対称になるため、電流位相と誘起電圧位相とを合わ
せることができず、効率の低下を招く。電流がプラス側
とマイナス側で非対称になるのは次の理由である。
【0010】図11は、Tu+がPWM、Tw−がオン
していた状態から相切り換えが行われてTv+がPW
M、Tw−がオンする状態になったときの電流の流れを
示す。U相に流れていた電流が0Aになるまでには、U
相のインダクタンスLuに蓄えられていたエネルギーを
放電しなければならない。このときLuの働きで電流が
U相を流れ続けようとするためTu−に並列接続された
ダイオードが導通するのでU相端子電圧はほぼGNDで
ある。中性点端子NはTv+がオフのときにはほぼ0V
となり、Lu、LvおよびRu、Rvによる還流ループ
でLuの電流を消費するが、Tv+がオンのときにはN
の電圧は誘起電圧分によりV0程度となり、V0をRu
とLuで短絡して還流をキャンセルする大きな電流が発
生し、急速にLuの電流を消費する。
【0011】図12は、Tw+がPWM、Tu−がオン
していた状態から相切り換えが行われてTw+がPW
M、Tv−がオンする状態になったときの電流の流れを
示す。U相に流れていた電流が0Aになるまでには、L
uに蓄えられていたエネルギーを放電しなければならな
い。先述と同様の考えで、Tw+がオフ時には、V0を
L,Rで短絡する大電流により、Luの電流が急速に消
費される。また、Tw+がオン時には、(V0−誘起電
圧)の電圧をL,Rで短絡するので、やや大きな電流に
よりLuの電流が急速に消費される。
【0012】以上のことから図10に示すように、上流
側スイッチング素子の通電相の切り換え後に起こる電流
の転流時間と下流側スイッチング素子の通電相の切換え
時に起こる電流の転流時間とに差が生じ、電流がプラス
側とマイナス側で非対称になる。
【0013】また、正弦波駆動を行う場合に使用する回
転位置センサは高価であり、安価な駆動装置を提供でき
ない。
【0014】また、このような直流ブラシレスモータの
駆動装置は、駆動装置のみで用いられることよりも、モ
ータを組み込んだ機器、例えばヒートポンプ機器におい
て電動圧縮機などを駆動する場合も多い。この場合、人
が操作する部分や金属配管部分が存在し、そこにおける
温度情報などを読み込んで圧縮機の回転数指令などを作
成する部分も、制御部分で実現している場合がある。こ
のような場合には交流電源に関連する回路と、金属配管
部分や人が操作する部分は絶縁しておく必要がある。
【0015】また、検出する誘起電圧波形は図2に示す
ように、パルス幅変調の影響を受け矩形波となるため、
誘起電圧検出回路としては特開平8−322282にあ
るように、モ−タの三相の端子電圧を、フィルタを使っ
てパルス幅変調の影響を取り除き、ゼロクロス電圧と比
較する方法が公知である。しかしながら、このフィルタ
回路はモ−タの回転数が変化しても、パルス幅変調のデ
ューティーが変化しても、誘起電圧の位相とフィルタ出
力に位相のずれを生じさせないよう設計する必要があ
り、回路として複雑なものとなるため高価にならざるを
得ない。請求項8記載の発明はこの事情を考慮したもの
で、誘起電圧を検出する安価な回路を提供することにあ
る。
【0016】本発明は、従来のこのような直流ブラシレ
スモ−タの駆動における課題を考慮し、交流電圧の変動
に対して安定した運転を可能にし、始動時における過大
電流や騒音を抑制でき、安価で効率のよい直流ブラシレ
スモ−タ駆動装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、三
相巻線を有するステータおよび永久磁石を有するロータ
より構成された直流ブラシレスモータと、その直流ブラ
シレスモータを駆動するためのスイッチング素子を三相
分設けた駆動回路と、交流電力を電圧可変な直流電力に
変換し、その変換した直流電力を駆動回路に供給する交
流直流変換回路と、直流ブラシレスモ−タの電圧を検出
する電圧検出手段と、その検出電圧と所定の所望の電圧
とを比較し、その比較結果に基づいて、交流直流変換回
路からの直流電力の電圧を制御する電圧制御手段とを備
えた直流ブラシレスモータ駆動装置である。
【0018】この構成により、直流交流変換回路の出力
電圧を所望の値にすることができ、運転中に交流電圧が
変化しても直流ブラシレスモ−タを駆動する直流電圧を
所望の値にできるので安定した運転が可能となる。ま
た、始動時には直流交流変換回路で印加電圧を小さくで
きるので、始動時における過大電流を抑制することがで
きる。
【0019】請求項2の本発明は、三相巻線を有するス
テータおよび永久磁石を有するロータより構成された直
流ブラシレスモータと、その直流ブラシレスモータを駆
動するためのスイッチング素子を三相分設けた駆動回路
と、直流ブラシレスモータを始動させる際に、直流ブラ
シレスモータの誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段
と、駆動回路の出力電気信号位相と検出誘起電圧位相と
の位相差を所定の値にするように、PWMの幅を変えて
印加電圧を調節する電圧調節手段とを備えた直流ブラシ
レスモータ駆動装置である。
【0020】この構成により、始動時における電気角と
機械角との位相差を補正することができ、騒音や過大電
流を抑制することができる。
【0021】請求項3の本発明は、三相巻線を有するス
テータおよび永久磁石を有するロータより構成された直
流ブラシレスモータと、その直流ブラシレスモータを駆
動するためのスイッチング素子を三相分設けた駆動回路
と、直流ブラシレスモータの誘起電圧を検出する誘起電
圧検出手段と、検出した誘起電圧が減少方向に変化する
ときの前半は駆動回路の各スイッチング素子のうち上流
側スイッチング素子をオンに、下流側スイッチング素子
をオン,オフに制御し、誘起電圧が減少方向に変化する
ときの後半は駆動回路の各スイッチング素子のうち上流
側スイッチング素子をオン,オフに、下流側スイッチン
グ素子をオンに制御し、誘起電圧が増大方向に変化する
ときの前半は駆動回路の各スイッチング素子のうち上流
側スイッチング素子をオン,オフに、下流側スイッチン
グ素子をオンに制御し、誘起電圧が増大方向に変化する
ときの後半は駆動回路の各スイッチング素子のうち上流
側スイッチング素子をオンに、下流側スイッチング素子
をオン,オフに制御する制御手段とを備えた直流ブラシ
レスモータ駆動装置である。
【0022】この構成により、電流位相がプラス側とマ
イナス側で対称となるため、電流位相と誘起電圧位相を
合わせることができ、効率のよい運転が可能となる。
【0023】請求項4の本発明は、三相巻線を有するス
テータおよび永久磁石を有するロータより構成された直
流ブラシレスモータと、その直流ブラシレスモータを駆
動するためのスイッチング素子を三相分設けた駆動回路
と、直流ブラシレスモータへ接続される3線のうち少な
くとも1線の電流を検出する電流検出手段と、その検出
された電流に基づいて、駆動回路のスイッチング素子を
制御して正弦波電圧を駆動回路から出力させる制御手段
とを備えた直流ブラシレスモータ駆動装置である。
【0024】この構成により、電流検出手段を使用して
正弦波駆動ができる安価な直流ブラシレスモータ駆動装
置を提供することができる。
【0025】請求項8の本発明は、三相巻線を有するス
テータおよび永久磁石を有するロータより構成された直
流ブラシレスモータと、直流ブラシレスモータを駆動す
るためのスイッチング素子を三相分設けた駆動回路と、
交流電力を直流電力に変換し、その変換した直流電力を
駆動回路に供給する交流直流変換回路と、駆動回路を制
御する制御部と、非通電期間を利用して直流ブラシレス
モータの誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段とを備
え、誘起電圧検出手段は、直流ブラシレスモータの端子
電圧を交流直流変換回路の出力の一端に対して分圧して
制御部に入力する分圧抵抗と、その分圧入力端と交流直
流変換回路の出力の一端との間に設けられた電圧制限手
段とを有する直流ブラシレスモータ駆動装置である。
【0026】この構成に更に、駆動回路の信号以外の信
号の入出力に、絶縁手段を経由して接続することによ
り、直流ブラシレスモータ駆動装置とその他の回路とを
絶縁することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明をその実施の形態
を示す図面に基づいて説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明にかかる実施の形態1
の直流ブラシレスモ−タ駆動装置の構成図である。これ
は請求項1に記載の発明に対応する。図1において、1
1は直流ブラシレスモータで、星形結線の三相巻線を有
するステータおよび永久磁石を有するロータ(図示しな
い)より構成される。交流電源12に交流直流変換回路
13が接続され、その交流直流変換回路13の出力端に
駆動回路14が接続される。交流直流変換回路13およ
び駆動回路14は、それらを制御する制御部15に接続
され、制御部15の図示しない電圧検出手段には、直流
ブラシレスモ−タ11の各巻線端子が接続されている。
【0028】ここで、交流電源12の交流電圧の波高値
よりも直流ブラシレスモータ11が所望する印加電圧が
高い時は、交流直流変換回路13は昇圧動作、すなわ
ち、スイッチング素子Taをオンし、スイッチング素子
Tbをオン,オフする。スイッチング素子Taがオンす
ると、コンデンサCに電荷が溜まりコンデンサの両端の
電圧は波高値程度となる。次に、スイッチング素子Tb
がオンすると、電流がスイッチング素子Tbを通る。次
にスイッチング素子Tbがオフすると、インダクタLの
影響により電流が流れ続けようとするため、電流はダイ
オードDbを通りコンデンサCはさらに充電されるた
め、コンデンサCの両端の電圧が前回スイッチング素子
Tbのオフ時よりも上昇する。したがって、スイッチン
グ素子Taはオン動作、スイッチング素子Tbはオン,
オフ動作の繰り返しにより所望の直流電圧を得ることが
できる。
【0029】逆に、直流ブラシレスモータ11が所望す
る印加電圧が波高値よりも低い場合は、交流直流変換回
路13は降圧動作、すなわち、スイッチング素子Taを
オン,オフしスイッチング素子Tbをオフする。いわゆ
るPWMの原理と同様で、スイッチング素子Taがオ
ン,オフする時間比で波高値を分圧したことになる。し
たがって、スイッチング素子Taをオン,オフしスイッ
チング素子Tbをオフする動作によって所望の直流電圧
を得ることができる。
【0030】また、駆動回路14は、上流側スイッチン
グ素子と下流側スイッチング素子の直列回路を三相分設
けたもので、これらに並列に逆起電力防止用のフライホ
イールダイオードが接続される。駆動回路14における
上流側と下流側トランジスタの相互接続点に、モータ端
子が接続される。制御部15は、各相の誘起電圧を検出
し、その誘起電圧の変化を基にロータの回転位置を検出
して駆動回路14の各トランジスタに対する駆動信号を
作成する。これら駆動信号は、駆動回路14の各トラン
ジスタのベースに供給される。また、直流ブラシレスモ
ータ11の回転数および負荷に応じてモータに印加すべ
き電圧を制御部15で計算し、その計算結果から所望の
直流電圧となるように、交流直流変換回路13のスイッ
チング素子TaならびにTbをオン,オフさせるための
信号をスイッチング素子TaならびにTbのベースにも
供給する。
【0031】次に、制御部15の具体例を図6に示す。
図6において、各相の端子電圧が比較器61に送られ
る。この比較器61は、通電モード更新器63の通電モ
ードに基づいて、(表1)に示す非通電端子電圧と基準
電圧Vcとの比較結果を選択し、端子電圧が基準電圧V
cよりも小さい場合には論理出力「0」を出力し、大き
い場合は論理出力「1」を出力する。
【0032】
【表1】
【0033】タイマ62は通電モードが切換えられた時
点から比較器61からの論理出力が変化した時点までの
時間Thを計測し、比較器61からの論理出力が変化し
た時点を基準に、時間Thが経過した時に論理信号
「1」を発生する。この信号は通電モード更新器63に
入力される。通電モード更新器63には、1ないし6の
繰り返しカウンタが備わっていて、論理信号「1」がタ
イマ62から入力された場合には繰り返しカウンタを進
める。そうすると、繰り返しカウンタの変化を監視する
通電切換器64が各トランジスタの通電モードを変更す
ると同時に、通電モードが変更したことをタイマ62に
通知する。この繰り返しカウンタの値と通電モードは、
(表1)に示された駆動回路14の各トランジスタに対
する6種類の通電モード1,2,3,4,5,6に対応
する。(表1)でオンと記述したものは、その通電モー
ドの期間中、スイッチング素子がオンの動作を行い、オ
フと記述したものはその通電モードの期間中、スイッチ
ング素子がオフの動作を行う。以下同様に、通電モード
が変化してから基準電圧と端子電圧が交わる時刻までの
時間Thを順次計測し、基準電圧と端子電圧が交わる時
刻を基準に時間Th経過した後に通電モードが変更さ
れ、ロータの回転が継続する。
【0034】ロータの回転速度は通電モード更新器63
に備わっている繰り返しカウンタが6から1に切り換わ
る時刻にのみ論理出力「1」を、それ以外の時間は論理
出力「0」をタイマ65に出力する。タイマ65はこの
論理出力「1」が入力される期間を計測し、ロータの回
転速度を計算する。計算結果を外部からの速度指令値と
照合し、ロータの回転速度が速度指令値よりも小さい場
合には論理出力「1」を、逆にロータの回転速度が速度
指令値よりも大きい場合には論理出力「0」を通電切換
器64を介して電圧調整器66に送信する。
【0035】電圧調整器66は交流直流変換回路13が
昇圧動作をしているか、降圧動作をしているかの情報を
保持しており、昇圧動作の段階で論理出力「1」をタイ
マ65から受信したら、駆動回路13に印加する直流電
圧を昇圧させるようにスイッチング素子Tbのデューテ
ィーを大きくする。また、降圧動作の段階で論理出力
「1」をタイマ65から受信したら、駆動回路13に印
加する直流電圧を昇圧させるようにスイッチング素子T
aのデューティーを大きくする。スイッチング素子Ta
のデューティーが100%になっても論理出力「1」を
タイマ65から受信した時には降圧動作から昇圧動作に
移行する。昇圧動作の段階で論理出力「0」をタイマ6
5から受信したら、スイッチング素子Tbのデューティ
ーを小さくし、スイッチング素子Tbのデューティーが
0%になっても論理出力「0」をタイマ65から受信し
たら、昇圧動作から降圧動作に移行する。また、降圧動
作の段階で論理出力「0」をタイマ65から受信した
ら、スイッチング素子Taのデューティーを小さくす
る。
【0036】これらの動作によって、駆動回路13に投
入される直流電圧を調整できるので、ロータの回転速度
が速度指令と一致する。なお、始動時に流れる電流I
は、ステータの抵抗値Rと印加電圧Vからオームの法則
によって求めることができるので、印加電圧Vを過大電
流とならないように、交流直流変換回路13で直流電圧
Vを制御すれば始動時における最大電流を抑制すること
ができる。なお、交流直流変換回路13で過大電流とな
らないように印加電圧を下げることができない場合にお
いては、後述の実施の形態2で説明するPWMによる始
動方法により過大電流を抑制することができるのはいう
までもない。 (実施の形態2)図7は、本発明にかかる実施の形態2
の直流ブラシレスモ−タ駆動装置における制御部のブロ
ック図である。これは請求項2に記載の発明に対応し、
装置全体の基本的な構成は図1と同様である。
【0037】図7において、設定回転数はV/f変換器
71とタイマ72に入力される。V/f変換器71はあ
らかじめ決められたモータのV/f特性に基づいて設定
回転数に応じたモータへの印加電圧を通電切換器74に
出力する。タイマ72は設定回転数で決定される電気角
60度の時間が過ぎるごとに論理出力「1」を通電モー
ドカウンタ73に出力し、時間が60度に達していない
ときは論理出力「0」を通電モードカウンタ73に出力
する。通電モードカウンタ73は1ないし6の繰り返し
カウンタが備わっていて、論理出力「1」がタイマ72
から入力されると、繰り返しカウンタを進める。通電切
換器74は通電モードカウンタ73の値から通電モード
を決定し、(表2)で示した通電モードに基づいて各ト
ランジスタへ信号を出力する。このとき、V/f変換器
71と印加電圧補償器75の和を印加電圧としてデュー
ティーを計算し、そのデューティーの結果に基づいてP
WMの幅を決定する。また、PWM動作のオンしている
タイミングで比較器76へ同期信号を出力する。
【0038】
【表2】
【0039】比較器76は通電切換器74の同期信号と
通電モードカウンタ73の値に基づいて、(表2)によ
り決定された端子電圧を読み取る。非通電区間全体の端
子電圧を平均化して、その値を通電モードカウンタ73
の値が更新されたときにメモリA77に書き込む。メモ
リA77は比較器76から結果が書き込まれるごとにメ
モリA77の内容をメモリB78に移動する。印加電圧
補正器75は入力された基準位相に基づいて電気角と機
械角の位相差が基準位相となるように、メモリA77の
内容とメモリB78の内容の差から電圧の過不足を計算
し、通電切換器74に出力する。その結果、基準位相を
θとしたときに発生する誘起電圧すなわち機械角と電気
角との関係が図2に示すようになる。
【0040】なお、端子電圧を検出するのは、PWM動
作のオンのときの、非通電区間全体の値を検出してもよ
いし、非通電区間のある一部の区間を検出してもよい。
ただし、ある一部の区間を検出する場合には誘起電圧の
増大方向と減少方向の検出位置を変える必要がある。例
えば、60度非通電区間のうち、30度から40度を誘
起電圧の増大方向で検出する場合には、誘起電圧の減少
方向区間では20度から30度の区間で検出しなければ
ならない。
【0041】また、本実施の形態2では、120度通電
の60度非通電形式の通電方式について述べたが、15
0度通電の30度非通電形式などの通電区間を長くした
場合にも、非通電区間において端子電圧を検出できるの
で安定に始動できるのはいうまでもない。 (実施の形態3)図7は、本発明にかかる実施の形態3
の直流ブラシレスモ−タ駆動装置における制御部のブロ
ック図である。これは請求項3に記載の発明に対応し、
装置全体の基本的な構成は図1と同様である。また、本
実施の形態3における通電パターンを(表3)に示す。
【0042】
【表3】
【0043】(表3)は、通電相切換えの時にキャンセ
ル電流が流れやすい方向にPWMを行う運転パターンに
なっており、そのときの1相の端子電圧および電流波形
を図3に示す。
【0044】図8において、各相の端子電圧が比較器8
1に送られる。この比較器81は、通電モード更新器8
3の通電モードに基づいて、(表3)に示す非通電端子
電圧と基準電圧Vcとの比較結果を選択し、端子電圧が
基準電圧Vcよりも小さい場合には論理出力「0」を出
力し、大きい場合には論理出力「1」を出力する。タイ
マ82は通電モードが切換えられた時点から比較器81
からの論理出力が変化した時点までの時間Thを計測
し、比較器81からの論理出力が変化した時点を基準
に、時間Thが経過した時に論理信号「1」を発生する
機能と、比較器81からの論理出力が変化した時点に、
論理信号「1」を発生する機能を備え、その他の時点で
は論理信号「0」を発生する。この信号は通電モード更
新器83に入力される。通電モード更新器83には1な
いし12の繰り返しカウンタが備わっていて、論理信号
「1」がタイマ82から入力された場合には繰り返しカ
ウンタを進める。そうすると、繰り返しカウンタの変化
を監視する通電切換器84が各トランジスタの通電モー
ドを変更すると同時に、通電モードが2から3、4から
5、6から7、8から9、10から11、12から1に
変更したときにタイマ82に通知する。
【0045】この繰り返しカウンタの値と通電モード
は、(表3)に示された駆動回路14の各トランジスタ
に対する12種類の通電モード1,2,3,4,5,
6,7,8,9,10,11,12に対応する。(表
3)でオンと記述したものは、その通電モードの期間
中、スイッチング素子がオンの動作を行い、オフと記述
したものはその通電モードの期間中、スイッチング素子
がオフの動作を行い、PWMと記述したものはキャリア
周期およびタイマ85からの出力結果に基づいてデュー
ティーが決定され、通電モードの期間中、スイッチング
素子がPWM動作を行う。以下同様に、通電モードが変
化してから基準電圧と端子電圧が交わる時刻までの時間
Thを順次計測すると同時に通電モードが更新され、基
準電圧と端子電圧が交わる時刻を基準に時間Th経過し
た後に再び通電モードが更新され、ロータの回転が継続
する。
【0046】ロータの回転速度は通電モード更新器83
に備わっている繰り返しカウンタが12から1に切り換
わる時刻にのみ論理出力「1」を、それ以外の時間は論
理出力「0」をタイマ85に出力する。タイマ85はこ
の論理出力「1」が入力される期間を計測し、ロータの
回転速度を計算する。計算結果を外部からの速度指令値
と照合し、ロータの回転速度が速度指令値よりも小さい
場合にはデューティーを大きくする指令を通電切換器8
4へ出力し、ロータの回転速度が速度指令値よりも大き
い場合にはデューティーを小さくする指令を通電切換器
84へ出力する。通電パターンを(表3)のようにする
ことによって、通電相切換後の転流時間が短くなるので
通電位相と電流位相に位相差が小さくなり、電流のプラ
ス側波形とマイナス側波形が対称となるため、効率のよ
い運転ができる。
【0047】なお、本実施の形態3では、いわゆる12
0度通電の場合について説明したが、非通電区間を前半
と後半に分割できればよいので、例えば150度通電の
30度非通電などの通電方式でもよいことはいうまでも
ない。 (実施の形態4)図4は、本発明にかかる実施の形態4
の直流ブラシレスモ−タ駆動装置を示す構成図である。
これは請求項5、6、又は7に記載の発明に対応する。
図4では、交流電源42を整流平滑回路43にて直流に
変換し、駆動回路44に入力する。駆動回路44は制御
部45によって制御される。駆動回路44の出力は直流
ブラシレスモータ41に接続されている。一方、直流ブ
ラシレスモータ41への線のうち、2線に電流検出手段
46u、46vを設け、電流検出結果を制御部45に入
力する。
【0048】図4における制御部45の制御方法につい
て説明する。制御部45では、駆動回路44にて三相正
弦波電圧が出力されるように、パルス幅変調指令を作成
する。そして、電流検出手段46uおよび46vより電
流検出された値Iu、Ivとの間で、電圧出力位相をθ
とし、次式(数1)から(数7)までの演算を行う。
【0049】
【数1】Iw=−(Iu+Iv)
【0050】
【数2】A=Iu×cosθ+Iv×cos(θ+12
0deg)+Iw×cos(θ+240deg)
【0051】
【数3】B=Iu×sinθ+Iv×sin(θ+12
0deg)+Iw×sin(θ+240deg)
【0052】
【数4】C=A/B ここで、(数2)は、IuとIvとIwが互いに120
度の位相関係をもつ三相交流であり、電流と電圧の位相
差をφとすると、IuをI1sin(θ+φ)とおける
ので、(数2)の結果は、下記のようになる。
【0053】
【数5】A=I1(3/2)sinφ 同様に(数3)の結果は次のようになる。
【0054】
【数6】A=I1(3/2)sinφ したがって、(数4)の結果は次のようになる。
【0055】
【数7】C=tan(φ) 一方、直流ブラシレスモータ41は、誘起電圧の位相と
電流の位相が合致するところで最も効率がよいことが知
られている。従って、(数7)の位相φをゼロにしてや
ればよい。その制御手順として、第1の方法は、上記の
式の演算で求めた位相誤差φがゼロになるように、駆動
回路44より出力される電圧の位相を書き換える。これ
により、印加電圧の位相と電流の位相が合致する。な
お、これにより回転速度は変化するが、制御部45では
位相をどのように書き換えたのかは自分で検出できるた
め、容易に回転速度を検出することができ、結果として
速度制御も容易に実現できる。
【0056】第2の方法は、位相誤差φに基づいて、制
御補償演算を行い、駆動回路44より出力される電圧の
振幅を調整する。電流位相が進んでいるときは、回転位
相が電圧位相に対して遅れているときであり、印加電圧
の振幅を増大することによりモータの回転速度を速めて
位相調整を実現する。逆に、電流位相が遅れているとき
は、回転位相が電圧位相に対して進んでいるときであ
り、印加電圧の振幅を減少することによりモータの回転
速度を下げて位相調整を実現する。
【0057】以上の方法によって、直流ブラシレスモー
タ41は、時々刻々の回転位相状態を知ることができ、
なめらかできめ細かく安定したトルクを発生することが
できる。 (実施の形態5)図5は、本発明にかかる実施の形態4
の直流ブラシレスモ−タ駆動装置を示す構成図である。
これは請求項4、6又は7に記載の発明に対応する。図
5では、交流電源52を整流平滑回路53にて直流に変
換し、駆動回路54に入力する。駆動回路54は制御部
55によって制御される。駆動回路54の出力は直流ブ
ラシレスモータ51に接続されている。一方、直流ブラ
シレスモータ51への線のうち、少なくとも1線に電流
検出手段56uを設け、電流検出結果を制御部55に入
力する。
【0058】図5における制御部55の制御方法につい
て説明する。制御部55では、駆動回路54にて三相正
弦波電圧が出力されるように、パルス幅変調指令を作成
する。そして、電流検出手段56uより電流検出された
値Iuのゼロクロス時刻と同じ相の電圧出力のゼロクロ
ス時刻との差を求める。このようにして得られた時刻差
をゼロにするように、制御部55から指令を駆動回路5
4に出力し、正弦波電圧出力を調整する。
【0059】その制御手順として、第1の方法は、上記
実施の形態4の各式の演算で求めた位相誤差φがゼロに
なるように、駆動回路54より出力される電圧の位相を
書き換える。これにより、印加電圧の位相と電流の位相
が合致する。なお、これにより回転速度は変化するが、
制御部では位相をどのように書き換えたのかは自分で検
出できるため、容易に回転速度を検出することができ、
結果として速度制御も容易に実現できる。
【0060】第2の方法は、位相誤差φに基づいて、制
御補償演算を行い、駆動回路54より出力される電圧の
振幅を調整する。電流位相が進んでいるときは、回転位
相が電圧位相に対して遅れているときであり、印加電圧
の振幅を増大することによりモータの回転速度を速めて
位相調整を実現する。逆に、電流位相が遅れているとき
は、回転位相が電圧位相に対して進んでいるときであ
り、印加電圧の振幅を減少することによりモータの回転
速度を下げて位相調整を実現する。
【0061】以上の方法により、直流ブラシレスモータ
51は、180度毎の回転位相状態を知ることができ、
なめらかで安定したトルクを発生することができる。
【0062】なお、上記実施の形態5では、電流検出手
段は、1線の電流を検出する構成としたが、これに限ら
ず、前述の実施の形態4に示したように2線の電流を検
出する構成としてもよいのは言うまでもない。あるいは
又、3線の電流を検出する構成としてもよい。 (実施の形態6)図9は、本発明にかかる実施の形態6
の直流ブラシレスモ−タ駆動装置を示す構成図である。
これは請求項8、9、または10に記載の発明に対応す
る。図9において、交流電源92を交流直流変換回路9
3にて直流に変換し、駆動回路94に入力する。駆動回
路94は制御部95によって制御される。駆動回路94
の出力は直流ブラシレスモータ91に接続されている。
駆動回路94の出力電圧は、誘起電圧検出手段としての
電圧変換回路96u、96v、96wを経由して制御部
95に入力される。制御部95の電源は交流直流変換回
路93の出力のマイナス側と共通の電源にしておく。電
圧変換回路96u、96v、96wの構成は、端子電圧
を抵抗97、98で直流のマイナス側との間で分圧し、
さらに一定電圧以内の電圧に制限する電圧制限手段とし
てのダイオードを抵抗98と並列に接続したものであ
る。これにより、制御部95は、マイクロコンピュータ
に内蔵できるA/D変換器などにより、端子電圧情報を
直接読み込みことができる。
【0063】一方、制御部95へのスイッチ操作などの
2値情報入力は絶縁回路99を経由して制御部95へ入
力し、リレー操作などの2値情報操作出力は絶縁回路9
aを経由して出力する。また、温度センサなどのアナロ
グ入力信号は、比較回路9bと絶縁回路9cを経由して
制御部95へ入力される。比較回路9bのもう一端は、
制御部95からパルス幅変調にて出力した参照信号を絶
縁回路9dと平滑回路9eを経由して入力される。さら
に平滑回路9eの出力はその他のアナログ制御出力とし
ても時分割で用いることができる。
【0064】なお、上記各実施の形態では、駆動回路の
スイッチング素子がトランジスタの場合を例に説明した
が、他の素子であっても同様に実施可能である。
【0065】また、上記各実施の形態では、マイクロコ
ンピュータを念頭に置いて必要な機能を記述したが、同
様の機能をアナログ回路や論理回路などのハードウェア
で作成してもよい。
【0066】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明は、交流電力を電圧可変な直流電力に変換し、そ
の変換した直流電力を駆動回路に供給する交流直流変換
回路と、検出した直流ブラシレスモ−タの電圧と所定の
所望の電圧とを比較し、その比較結果に基づいて、交流
直流変換回路からの直流電力の電圧を制御する電圧制御
手段とを備えた場合、交流電圧が変動しても安定した運
転を可能とし、始動時において過大電流や騒音を抑制で
きるという長所を有する。
【0067】また、本発明は、直流ブラシレスモータを
始動させる際に、直流ブラシレスモータの誘起電圧を検
出する誘起電圧検出手段と、駆動回路の出力電気信号位
相と検出誘起電圧位相との位相差を所定の値にするよう
に、PWMの幅を変えて印加電圧を調節する電圧調節手
段とを備えた場合、始動時において過大電流や騒音を抑
制でき、安定した始動を実現できる。また、本発明は、
検出した誘起電圧が減少方向に変化するときの前半は駆
動回路の各スイッチング素子のうち上流側スイッチング
素子をオンに、下流側スイッチング素子をオン,オフに
制御し、誘起電圧が減少方向に変化するときの後半は駆
動回路の各スイッチング素子のうち上流側スイッチング
素子をオン,オフに、下流側スイッチング素子をオンに
制御し、誘起電圧が増大方向に変化するときの前半は駆
動回路の各スイッチング素子のうち上流側スイッチング
素子をオン,オフに、下流側スイッチング素子をオンに
制御し、誘起電圧が増大方向に変化するときの後半は駆
動回路の各スイッチング素子のうち上流側スイッチング
素子をオンに、下流側スイッチング素子をオン,オフに
制御する制御手段を備えた場合、効率のよい直流ブラシ
レスモータ駆動回路を提供できる。
【0068】また、本発明は、直流ブラシレスモータへ
接続される3線のうち少なくとも1線の電流を検出する
電流検出手段と、その検出された電流に基づいて、駆動
回路のスイッチング素子を制御して正弦波電圧を駆動回
路から出力させる制御手段とを備えた場合、安価な直流
ブラシレスモータ駆動回路を提供できる。
【0069】また、本発明は、直流ブラシレスモータの
端子電圧を交流直流変換回路の出力の一端に対して分圧
して制御部に入力する分圧抵抗と、その分圧入力端と交
流直流変換回路の出力の一端との間に設けられた電圧制
限手段とを有する誘起電圧検出手段を備え、駆動回路の
信号以外の信号の入出力に、絶縁手段を経由して接続す
ることにより、モータ駆動に直接関連しない部分につい
ては電源とは絶縁を実現しながら、モータの誘起電圧を
アナログ情報として使用でき、きめ細かなモータの駆動
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる実施の形態1の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置を示す構成図である。
【図2】本発明にかかる実施の形態2の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置における電圧波形を説明する図であり、
実施の結果得られる誘起電圧波形と電気角との位相差を
示す図である。
【図3】本発明にかかる実施の形態3の直流ブラシレス
モ−タにおける電圧および電流波形を説明する図であ
る。
【図4】本発明にかかる実施の形態4の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置を示す構成図である。
【図5】本発明にかかる実施の形態4の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置を示す構成図である。
【図6】上記実施の形態1における制御部のブロック図
である。
【図7】本発明にかかる実施の形態2の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置における制御部のブロック図である。
【図8】本発明にかかる実施の形態3の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置における制御部のブロック図である。
【図9】本発明にかかる実施の形態6の直流ブラシレス
モ−タ駆動装置を示す構成図である。
【図10】従来例における上流側トランジスタがオン,
オフし、下流側トランジスタがオンするときのモータの
端子電圧およびに電流波形の図である。
【図11】従来例における上流側トランジスタが相切換
えした直後の回路中の電流の流れを示す図である。
【図12】従来例における下流側トランジスタが相切換
えした直後の回路中の電流の流れを示す図である。
【符号の説明】
11、41、51、91 直流ブラシレスモータ 12、42、52、92 交流電源 13、93 交流直流変換回路 14、44、54、94 駆動回路 15、45、55、95 制御部 21 電気角 22 誘起電圧波形 43、53 整流平滑回路 46u、46v、56u 電流検出手段 96u、96v、96w 電圧変換回路 99、9a、9c、9d 絶縁回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三相巻線を有するステータおよび永久磁
    石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータ
    と、その直流ブラシレスモータを駆動するためのスイッ
    チング素子を三相分設けた駆動回路と、交流電力を電圧
    可変な直流電力に変換し、その変換した直流電力を前記
    駆動回路に供給する交流直流変換回路と、前記直流ブラ
    シレスモ−タの電圧を検出する電圧検出手段と、その検
    出電圧と所定の所望の電圧とを比較し、その比較結果に
    基づいて、前記交流直流変換回路からの直流電力の電圧
    を制御する電圧制御手段とを備えたことを特徴とする直
    流ブラシレスモータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 三相巻線を有するステータおよび永久磁
    石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータ
    と、その直流ブラシレスモータを駆動するためのスイッ
    チング素子を三相分設けた駆動回路と、前記直流ブラシ
    レスモータを始動させる際に、前記直流ブラシレスモー
    タの誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、前記駆動
    回路の出力電気信号位相と前記検出誘起電圧位相との位
    相差を所定の値にするように、PWMの幅を変えて印加
    電圧を調節する電圧調節手段とを備えたことを特徴とす
    る直流ブラシレスモータ駆動装置。
  3. 【請求項3】 三相巻線を有するステータおよび永久磁
    石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータ
    と、その直流ブラシレスモータを駆動するためのスイッ
    チング素子を三相分設けた駆動回路と、前記直流ブラシ
    レスモータの誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段と、
    前記検出した誘起電圧が減少方向に変化するときの前半
    は前記駆動回路の各スイッチング素子のうち上流側スイ
    ッチング素子をオンに、下流側スイッチング素子をオ
    ン,オフに制御し、前記誘起電圧が減少方向に変化する
    ときの後半は前記駆動回路の各スイッチング素子のうち
    上流側スイッチング素子をオン,オフに、下流側スイッ
    チング素子をオンに制御し、前記誘起電圧が増大方向に
    変化するときの前半は前記駆動回路の各スイッチング素
    子のうち上流側スイッチング素子をオン,オフに、下流
    側スイッチング素子をオンに制御し、前記誘起電圧が増
    大方向に変化するときの後半は前記駆動回路の各スイッ
    チング素子のうち上流側スイッチング素子をオンに、下
    流側スイッチング素子をオン,オフに制御する制御手段
    とを備えたことを特徴とする直流ブラシレスモータ駆動
    装置。
  4. 【請求項4】 三相巻線を有するステータおよび永久磁
    石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータ
    と、その直流ブラシレスモータを駆動するためのスイッ
    チング素子を三相分設けた駆動回路と、前記直流ブラシ
    レスモータへ接続される3線のうち少なくとも1線の電
    流を検出する電流検出手段と、その検出された電流に基
    づいて、前記駆動回路のスイッチング素子を制御して正
    弦波電圧を前記駆動回路から出力させる制御手段とを備
    えたことを特徴とする直流ブラシレスモータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記電流検出手段が、前記直流ブラシレ
    スモータへ接続される3線のうち2線の電流を検出する
    ものであることを特徴とする請求項4記載の直流ブラシ
    レスモータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記電流検出手段によ
    り検出されたブラシレスモータ駆動電流と電圧との位相
    関係を算出し、その算出した位相関係に基づいて、正弦
    波電流の振幅を制御することを特徴とする請求項4、又
    は5記載の直流ブラシレスモータ駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段は、前記電流検出手段によ
    り検出されたブラシレスモータ駆動電流と電圧との位相
    関係を算出し、その算出した位相関係に基づいて、正弦
    波電流の位相を制御することを特徴とする請求項4、又
    は5記載の直流ブラシレスモータ駆動装置。
  8. 【請求項8】 三相巻線を有するステータおよび永久磁
    石を有するロータより構成された直流ブラシレスモータ
    と、前記直流ブラシレスモータを駆動するためのスイッ
    チング素子を三相分設けた駆動回路と、交流電力を直流
    電力に変換し、その変換した直流電力を前記駆動回路に
    供給する交流直流変換回路と、前記駆動回路を制御する
    制御部と、非通電期間を利用して前記直流ブラシレスモ
    ータの誘起電圧を検出する誘起電圧検出手段とを備え、
    前記誘起電圧検出手段は、前記直流ブラシレスモータの
    端子電圧を前記交流直流変換回路の出力の一端に対して
    分圧して前記制御部に入力する分圧抵抗と、その分圧入
    力端と前記交流直流変換回路の出力の前記一端との間に
    設けられた電圧制限手段とを有することを特徴とする直
    流ブラシレスモータ駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記制御部に入出力する、前記駆動回路
    の信号以外の信号の入出力には、絶縁手段を経由するこ
    とを特徴とする請求項8記載の直流ブラシレスモータ駆
    動装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動回路の信号以外の前記制御部
    への信号入力のうち、2値信号として用いる信号以外の
    信号は、参考値をパルス幅変調して絶縁手段を経由した
    のち平滑し、その平滑した情報と入力する信号とをレベ
    ル比較し、その比較結果を絶縁手段を経由して前記制御
    部に入力することを特徴とする請求項9記載の直流ブラ
    シレスモータ駆動装置。
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