JPH1169177A - 色変換装置 - Google Patents

色変換装置

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JPH1169177A
JPH1169177A JP9218814A JP21881497A JPH1169177A JP H1169177 A JPH1169177 A JP H1169177A JP 9218814 A JP9218814 A JP 9218814A JP 21881497 A JP21881497 A JP 21881497A JP H1169177 A JPH1169177 A JP H1169177A
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color
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learning
neural network
signal
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JP9218814A
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Toshiro Shimada
利郎 島田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既にある学習データに新たな学習データを追
加することなく、ニューラルネットワークの変換精度を
向上する。 【解決手段】 学習色情報記憶部3から出力されたN個
の学習用色情報がニューラルネットワークユニット2に
より変換されてN個の出力色情報として演算ユニット5
に出力される。また、学習用色情報がニューラルネット
ワークユニット2により変換されたときに出力として期
待されるN個の期待値色情報が、学習色情報記憶部3か
ら演算ユニット5に出力される。さらに、N個の出力色
情報と期待値色情報に対応する重み係数が、重み係数記
憶部4から演算ユニット5に出力される。演算ユニット
5は、入力された出力色情報と、期待値色情報と、重み
係数とから色差を算出する。この色差を誤差評価に用い
て、学習制御ユニット6が学習を行い、変換精度を向上
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニューラルネット
ワークを用いて、ある色空間に属する色信号を他の色空
間に属する色信号に変換する色変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カラー複写機やカラープリンタ等の画像
処理装置においては、入力された色信号と出力装置に出
力する色信号との色空間が異なるため、入力された色信
号を出力装置に合わせた色空間の色信号に変換する必要
がある。例えば、カラー複写機の場合、原画像が画像入
力部でCCDイメージセンサによりRGB信号に変換さ
れるが、画像出力部では、CMYK(シアン、マゼン
タ、イエロー、黒)信号を基に画像が形成される。この
ため、カラー複写機の内部では、RGB信号からCMY
K信号への色変換処理、またはRGB信号から第3の色
空間を介したCMYK信号への色変換処理が必要とな
る。原画像の色彩を正確に再現するためには、これらの
色変換処理を精度よく行うことが重要である。
【0003】そこで、特開平8−204973号公報に
開示されているように、ニューラルネットワークを用い
て色変換処理を行うカラー画像処理装置が開発されてい
る。この画像処理装置は、入力色信号をデバイスに依存
しない色空間の信号(例えば、CIE L***
号)に変換するためにニューラルネットワークを用いる
ことによって、精度のよい色変換処理を実現している。
【0004】ニューラルネットワークは、生体の神経網
をモデルとしたものであり、複数の神経細胞(ニューロ
ン)を接続したネットワークを構成して、ある特定の機
能を実現するものである。ニューロン単体は、多入力1
出力の素子である。ニューロンでは、入力された複数の
信号が、それぞれ固有の重み値と積算された後、全てが
加算される。加算された信号は、シグモイド関数などの
単調増加な非線形関数により変換されて出力される。ニ
ューラルネットワークに入力された信号は、ニューラル
ネットワーク内部の複数のニューロンにより上述の積和
演算と非線形変換を繰り返されて出力される。従って、
ニューラルネットワークの機能は、ニューロンの数とネ
ットワークの構成およびニューロンの重み値とによって
決定されることになる。
【0005】上述したように、ニューロンの重み値がニ
ューラルネットワークの機能を決定する要素となるた
め、ニューラルネットワークには、学習という重み値を
決定する方法が様々なアルゴリズムにより提案されてい
る。図10および図11はその学習アルゴリズムの一例
を示すフローチャートである。この学習アルゴリズムで
は、ニューラルネットワークへの入力色信号とその期待
値である教師信号との組である学習データをあらかじめ
用意しておき、入力色信号をニューラルネットワークに
入力したときの出力信号と教師信号との誤差を最小にす
るようにニューロンの重み値を決定する。
【0006】図10に示すように、初期設定としてステ
ップS1001で学習回数を示す変数Mを0に、ステッ
プS1002でニューラルネットワーク内で用いられる
1つの重み値を示す変数iを0に設定する。そして、ス
テップS1003で入力色信号とその期待値である教師
信号との組である学習データを入力し、ニューラルネッ
トワークからの出力信号と教師信号との誤差ΔE0を算
出し、ステップS1004で重み値WiをW0として保
存する。次に、ステップS1005で重み値Wiにδを
加算して、ステップS1006でニューラルネットワー
クに学習データを入力し、出力信号と教師信号との誤差
ΔE1を算出する。ステップS1007では、重み値W
iからδを減算して、ステップS1008でステップS
1006と同様に誤差ΔE2を算出する。そして、ステ
ップS1009でΔE0,ΔE1,ΔE2から値が最小の
ものを選択し、その誤差をΔEとするとともに、そのと
きの重み値を新たな重み値Wiとする。
【0007】この後、図11に示すように、ステップS
1010で全ての重み値にステップS1003〜ステッ
プS1009までの処理が行われたか否かを判定し、未
処理の重み値が残っている場合には、ステップS101
1で変数iに1を加えてステップS1004に戻る。そ
して、全ての重み値について上記の処理が行われると、
ステップS1012で誤差ΔEが目標値より大きいか否
かを判定し、目標値より大きければステップS1013
で学習回数を判定する。そして、ステップS1013で
判定された学習回数が、あらかじめ決められた学習回数
以内であれば、ステップS1014で学習回数Mに1を
加算し、また、変数iを0にリセットしステップS10
04に戻り、学習を続ける。なお、ステップS1012
で誤差ΔEが目標値以下であれば、学習を終了する。ま
た、ステップS1013で決められた学習回数を越えた
場合にも、無限に学習を続けることを回避するため、学
習未了のまま処理を終了する。
【0008】さて、上述した特開平8−204973号
公報に開示されている画像処理装置では、RGB信号ま
たはCMYK信号である入力色信号と、その期待値であ
るL***教師信号とを一つの組としてN組の学習デ
ータを用意して学習を行っている。学習では、N組の学
習データそれぞれについてニューラルネットワークで変
換を行い、その出力信号と教師信号との距離である色差
eを算出し、N組の学習データ全体の色差Eに基づいて
学習の誤差評価を行っている。なお、色差eは、数1に
より算出され、N組の学習データ全体の色差Eは、数2
により算出される。
【0009】
【数1】
【0010】
【数2】 数1および数2において、L*,a*,b*は教師信号、
*’,a*’,b*’はニューラルネットワークによる
出力信号である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ニューラル
ネットワークの色変換の精度は、学習データとしてどの
ような色信号をどれだけ用意して行うかにより異なって
くる。一般には色空間全体が精度よく変換できるような
学習データを選択する。しかし、ある特定の学習データ
に対して色差eが大きく、その他の学習データの色差e
が小さい場合には、重み値を変更して特定の学習データ
の色差eが小さくなっても、その他の学習データの色差
eが大きくなるため、学習データ全体の色差Eが小さく
ならない。このため、変換精度の悪い学習データを残し
た状態で学習を終了してしまうことがある。この状態で
色差eの大きい色信号を多く含む原画像を変換すると、
原画像に忠実な出力画像を得ることができない。
【0012】このような場合には、学習データに色差e
の大きい色信号の数を追加してからニューラルネットワ
ークの学習を再度行うことによって、色差eを改善する
ことができる。これは、変換が精度よく行われない色信
号を増やすことにより学習データ全体の色差Eが大きく
なるが、学習は全体の色差Eを小さくするように重み値
を変更するため、結果として問題となる色信号の色差e
を減少することができるからである。
【0013】また、特定の色信号の色差eを小さくする
ために、学習データに対象となる色信号を追加する方法
がある。例えば、特開平9−9083号公報には、視覚
特性に敏感な色信号を学習データに追加することによっ
て、より視覚特性に忠実な出力画像を得ることのできる
画像処理装置が開示されている。
【0014】しかし、上述したように特開平8−204
973号公報や特開平9−9083号公報に開示されて
いる画像処理装置において、色差eを改善するために
は、学習データとして新たな色信号を追加しなければな
らない。新たな色信号を追加するためには、追加する色
信号による出力画像の測色を行って、色信号を変換した
ときの正確な期待値である教師信号を得る必要がある。
測色を行うには専用の測定器が用いられるため、複雑な
操作が必要となるとともにコストが増加するという問題
がある。
【0015】本発明は、上記の事情を考慮してなされた
ものであり、既にある学習データに新たな学習データを
追加することなく、ニューラルネットワークの変換精度
を向上させる学習機能を有する色変換装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る色変換装置は、第1の色空間に属する
入力色情報を、ニューラルネットワークを用いることに
より第2の色空間に属する色信号に変換して出力色情報
として出力する色変換手段と、第1の色空間に属する1
つ以上の学習用色情報データ、および上記学習用色情報
データに対応し上記第2の色空間に属する期待値色情報
データを記憶する学習色情報記憶手段と、上記学習用情
報データを上記色変換手段に入力したときに得られる上
記出力色情報と、これに対応する上記期待値色情報デー
タとを比較し、その色差を検出する色差検出手段と、上
記色差検出手段が検出した色差が少なくなるように、上
記ニューラルネットワークの各ニューロンの係数を調整
する学習制御手段と、上記学習用色情報データと上記期
待値色情報データの組に対応して設けられる係数であっ
て、上記色差検出手段における比較に際し、上記期待値
色情報データと上記出力色情報との間の重みとなる重み
係数を記憶する書き換え可能な重み係数記憶手段と、を
具備することを特徴とする。
【0017】この発明によれば、色差検出手段が、学習
色情報記憶手段に記憶されている期待値色情報データ
と、色変換手段に学習色情報データが入力されたときに
出力する出力色情報とを比較し、その色差を検出する。
色差検出手段における比較に際し、重み係数記憶手段に
記憶されている重み係数によって期待値色情報データと
出力色情報データとの間の重み付けを行うことができ
る。このため、ある特定の色信号に対して変換精度を向
上させる場合、その色信号に対応する重み係数を他の重
み係数よりも大きくしておくことにより色差検出手段の
検出する色差の値を大きくすることができる。このよう
に色差の値を大きくすることにより学習制御手段は、そ
の色差を小さくするようにニューラルネットワークの各
ニューロンの係数を調整する。このことにより、結果と
して、出力色情報と期待値色情報との色差は減少するこ
とになる。従って、学習色情報記憶手段に記憶されてい
る学習用色情報データと期待値色情報データとを追加す
ることなく、ニューラルネットワーク色変換手段の変換
精度を向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 A.第1実施形態 (1) 色変換装置の構成 まず、図1は本発明の第1実施形態に係る色変換装置の
構成を示すブロック図である。同図において、1は色変
換装置を示す。以下においては、一例として、この色変
換装置1に入力する信号がRGB信号であり、L**
*信号を出力する場合について説明する。なお、入力信
号はRGB信号に限らずCMYK信号などの信号でもよ
く、また、出力される信号も、L***信号に限ら
ず、デバイスに依存しない色空間の信号(例えば、L*
**信号)であればよい。
【0019】図1に示すように、色変換装置1は、ニュ
ーラルネットワークユニット(ニューラルネットワーク
色変換手段)2と、学習色情報記憶部(学習色情報記憶
納手段)3と、重み係数記憶部(重み係数記憶手段)4
と、演算ユニット(色差検出手段)5と、学習制御ユニ
ット(学習制御手段)6とから構成されている。学習色
情報記憶部3の出力ポートとニューラルネットワークユ
ニット2の入力ポートとがマルチプレクサ7を介して信
号線によって接続されている。マルチプレクサ7は、通
常時に外部からニューラルネットワークユニット2に入
力される色信号と、学習時に学習色情報記憶部3からニ
ューラルネットワークユニット2に入力される色信号と
を切り換える。また、ニューラルネットワークユニット
2の出力ポートと、学習色情報記憶部3の出力ポート
と、重み係数記憶部4の出力ポートとが、それぞれ演算
ユニット5の入力ポートと信号線によって接続されてい
る。学習制御ユニット6は、ニューラルネットワークユ
ニット2、学習色情報記憶部3、重み係数記憶部4およ
び演算ユニット5のそれぞれと信号線により接続されて
いる。
【0020】次に、ニューラルネットワークユニット2
の詳細を図2を用いて説明する。同図に示すように、ニ
ューラルネットワークユニット2は、入力層211、第
1中間層212、第2中間層213、出力層214にお
いて、それぞれ3細胞、5細胞、5細胞、3細胞の構成
となっている。出力層214からの出力値は量子化機構
215a〜215cにより量子化され、ニューラルネッ
トワークユニット2の最終的な出力信号となる。
【0021】なお、入力層211から出力層214まで
のニューラルネットワークに関して、中間層の数と細胞
の数はいくつであってもかまわないし、接続形態も、本
実施形態では入力層→第1中間層→第2中間層→出力層
を通過する形であるが、飛び越しを行う接続形態でもよ
い。
【0022】次に、ニューラルネットワークユニット2
中の中間層以降の細胞の機能について図3を用いて説明
する。図3に示す入力Ui(i=1〜n)は、前層の各
細胞からの出力値であり、しきい値Θ0と重み値Wi
(i=1〜n)は、予め定められている定数である。こ
れらは、乗算部22a〜22nと加算部23によって、
数3に示される信号Upとなる。
【0023】
【数3】
【0024】そして、信号Upは、非線形演算部21に
より信号Uoutに変換される。ここで、非線形演算部
21で行われる演算は、数4に示すとおりである。
【0025】
【数4】
【0026】非線形演算部21においては、シグモイド
関数を用いることもできる。以上が細胞各々が持つ機能
であり、複数の細胞が結合することにより、ニューラル
ネットワークユニット2を形成している。通常の色変換
時には、外部から色変換装置1に入力された色信号は、
ニューラルネットワークユニット2により変換されて外
部に出力される。
【0027】次に、色変換装置1の変換精度を向上させ
る学習処理を行うための学習色情報記憶部3、重み係数
記憶部4および演算ユニット5について詳細に説明す
る。これらの構成要素は、学習制御ユニット6によって
制御される。
【0028】図4に示すように、学習色情報記憶部3
は、学習用色情報記憶部3aと期待値色情報記憶部3b
とから構成されている。学習色情報記憶部3には、RA
M(ランダムアクセスメモリ)が用いられることによ
り、色情報の読み書きが可能となっており、必要に応じ
てデータを入れ替えることができる。学習用色情報記憶
部3aは、L***信号の値が既知であるN個のRG
B信号(以下、学習色情報とする。)を記憶する部分で
ある。学習時には、学習制御ユニット6により学習用色
情報記憶部3aに予め入力さている学習用色情報が1〜
Nまで順番にニューラルネットワークユニット2にクロ
ック信号に同期して出力される。そして、ニューラルネ
ットワークユニット2によりL***信号(以下、出
力色情報とする。)に変換された後、演算ユニット5に
出力される。
【0029】一方、期待値色情報記憶部3bは、上記の
N個の学習用色情報がニューラルネットワークユニット
2により変換されたときに出力として期待されるN個の
信号(以下、期待値色情報とする。)、すなわち上記の
既知であるL***信号の値を記憶する部分である。
学習時には、学習制御ユニット6により期待値色情報記
憶部3bに予め入力されている期待値色情報が1〜Nま
で順番に演算ユニット5にクロック信号に同期して出力
される。
【0030】図5に示すように、重み係数記憶部4は、
学習用色情報と期待値色情報の組に対応する重み係数を
記憶する部分であり、重み係数の変更を可能にするため
にRAMが用いられる。重み係数とは、後述する演算ユ
ニット5で色差を算出したときに、N組の学習用色情報
と期待値色情報の色差、すなわち全体の色差に対する一
組の学習用色情報と期待値色情報の色差の重みを決定す
る係数である。また、図中重み係数は、説明簡略化のた
めに全て1.0になっているが、任意の数値に設定する
ことができる。学習時には、学習制御ユニット6により
重み係数記憶部4に入力されている重み係数が1〜Nま
で順番に演算ユニット5にクロック信号に同期して出力
される。
【0031】演算ユニット5では、1〜Nまで順番に入
力される期待値色情報、重み係数および出力色情報に基
づいて数5に示す計算をクロック信号に同期して実行
し、N個の色差eを算出する。
【0032】
【数5】
【0033】数5において、Vは重み係数、L***
は期待値色情報、L*’a*’b*’は出力色情報であ
る。
【0034】このように演算ユニット5により算出され
たN個の色差eは学習制御ユニット6に出力される。学
習制御ユニット6は、N個の色差eを加算し、ニューラ
ルネットワークユニット2の重み値Wiの最適化処理を
行う際の誤差評価に用いる。重み値Wiの最適化処理に
は、様々なものが用いられるが、一般に、神経回路網理
論で知られるバックプロパケーション法などが用いられ
る。バックプロパケーション法とは、予め、入力に対す
る所望の出力である期待値色情報と、実際の出力である
学習出力信号との差を関数変換したものをエネルギーと
し、所定の出力セットにおいてエネルギーが減少または
0、もしくは飽和するまで、重み値の変更を行う方法で
ある。このエネルギーは各重み値の関数となっており、
その変換過程の各工程は、連続な関数、乗算および加算
により構成されるため、各重み値を変数としてエネルギ
ー関数を微分することができる。従って、この微分関数
を用いて、各重み値をエネルギーが減少するように変更
していくことにより、エネルギー関数を減少させること
ができる。なお、本実施形態では、誤差評価の対象とな
るエネルギー関数として数5により算出された色差eの
N組分の総和が用いられる。
【0035】(2) 色変換装置の動作 次に、色変換装置1の学習時の動作について説明する。
色変換装置1は学習時には、学習制御ユニット6によっ
て制御される。図6は学習制御ユニット6の学習時の処
理手順を示すフローチャートである。まず、初期設定と
してステップS601で学習回数を示す変数Mを0に、
ステップS602で誤差評価に用いられる色差Eを0に
設定する。次に、ステップS603で学習色情報記憶部
3から学習用色情報をニューラルネットワークユニット
2に、期待値色情報を演算ユニット5にそれぞれ出力さ
せる。そして、学習用色情報は、ニューラルネットワー
クユニット2により変換されて出力色情報として演算ユ
ニット5に出力される。また、重み係数記憶部4から重
み係数が演算ユニット5に出力される。
【0036】ステップS604では、入力される期待値
色情報と出力色情報と重み係数とを一組とする学習デー
タを用いて数5に示す計算を演算ユニット5に実行させ
て色差eを算出する。ステップS605では、ステップ
S604で算出された色差eを全体の色差Eに加算す
る。
【0037】そして、ステップS606で全ての組の学
習データについてステップS603からステップS60
5までの処理が行われたか否かを判定する。処理が行わ
れていない学習データが残っている場合には、ステップ
S603に戻る。全ての学習データについて処理が行わ
れている場合には、ステップS607で学習データ全体
の色差Eが適切な値であるか否かを判定する。色差Eが
適切な値でない場合には、ステップS608で学習回数
を示す変数Mに1を加算し、ステップS609で学習回
数Mが予め決められた学習回数より大きいか否かを判定
する。学習回数がきめられた回数より小さい場合には、
ステップS610でニューラルネットワークユニット2
内の重み値Wiを変更し、ステップS602に戻る。な
お、ステップS607で色差Eが適切な値である場合に
は、学習ができたものとして処理を終了する。また、ス
テップS609で決められた回数より学習回数が大きい
場合にも、無限に学習を続けることを回避するために学
習を終了する。
【0038】本実施形態では、ある特定の色信号につい
て精度よく変換がなされないときには、その色信号に対
応する重み係数を他の色信号に比べて大きな値に変更す
ることにより変換精度を向上することができる。例え
ば、学習色情報記憶部3に記憶されている1番目の学習
データについて精度よく変換がなされない(色差eが大
きい)場合には、重み係数記憶部4に記憶されている1
番目の重み係数を他の重み係数よりも大きな値に設定す
る。図7に示すように、1番目の重み係数を100に設
定した場合、演算ユニット5により算出される色差eの
値が100倍になる。このことにより、誤差評価の対象
となる学習データ全体の色差Eに対する1番目の学習デ
ータによる色差eの占める割合が100倍になるため、
特定の色信号に対して99個の学習データを新たに追加
して学習を行ったときと同じ評価結果が得られる。この
とき、全体の色差Eは大きくなるが、学習はこの色差E
を小さくするようにニューラルネットワークユニット2
内の重み値を変更するため、結果として1番目の学習デ
ータによる実際の色差(重み係数を1としたときの色差
e)は減少することになる。なお、重み係数は、演算ユ
ニット5により算出された色差eが、予め、設定された
値より大きい場合に学習制御ユニット(重み係数調整手
段)6が自動的に変更するようにしてもよいし、使用者
が任意に変更するようにしてもよい。
【0039】また、学習色情報記憶部3中に変換精度を
向上させたい色信号と同じ色信号がない場合にも、学習
用色情報または期待値色情報と色空間上の距離がその色
信号と近いものを一つ以上選択し、それらの重み係数を
増加させることによって変換精度を向上させることがで
きる。
【0040】なお、上記の色変換装置1を画像処理装置
に設けてもよく、図8にその一例を示す。この画像処理
装置では、画像入力装置81が原稿を読み取り、RGB
各8ビットの色信号を発生する。このRGB信号が色変
換装置1によりデバイスに依存しない中間色信号L**
*(各8ビット)に変換される。そして、3次元LU
T(Look Up Table)色変換装置82によ
りCMYK信号各8ビットに変換され、画像出力装置8
3に供給される。上述の信号は8ビットに量子化されて
いるが、これは何ビットであってもよく、入力される信
号もRGB信号に限らずCMYKなど他の信号でもよ
い。
【0041】図8に示す画像処理装置は、変換精度の高
い色変換装置1により入力色信号をデバイスに依存しな
い色信号に変換し、さらに3次元LUT変換装置を用
い、出力装置に適合した信号を出力するようにしたの
で、入出力デバイスの非線形特性に対処することがで
き、高い精度の色変換が可能である。
【0042】また、図6に示す学習制御ユニット6の処
理手順をコンピュータに実行させるプログラムを記憶媒
体に記憶させることもできる。ここで「記憶媒体」と
は、コンピュータのハードウェア資源に備えられている
読取装置に対して、プログラムの記述内容に基づいて、
磁気、光、電気等のエネルギーの変化状態を引き起こし
て、それに対応する信号の形式で、読取装置にプログラ
ムの記述内容を伝達できるものである。例えば、磁気デ
ィスク、光ディスク、CD−ROM、コンピュータに内
蔵されるメモリなどがある。
【0043】B.第2実施形態 次に、図9は本発明の第2実施形態に係る色変換装置の
構成を示すブロック図である。この色変換装置は、単独
のユニットとされているが第1実施形態と同様に画像処
理装置に設けてもよい。なお、第1実施形態と共通する
構成要素には、同一の符号を付けてその説明を省略す
る。この色変換装置では、学習用色情報を学習用色情報
記憶部(学習色情報記憶手段)91に、期待値色情報を
期待値色情報記憶部(学習色情報記憶手段)92に記憶
するようになっている。このように、学習用色情報と期
待値色情報とを別々のデバイスに記憶させることによっ
て、学習用色情報記憶部91をROM(リードオンリメ
モリ)とし、期待値色情報記憶部92をRAMとしてい
る。
【0044】第2実施形態に係る色変換装置では、学習
用色情報記憶部91がROMであるため、そこに記憶さ
れている学習用色情報が固定情報となっており、新たな
色信号を追加することはできないが、変換精度の悪い色
信号に対応する重み係数を他の重み係数より大きくする
ことによって、第1実施形態の色変換装置と同様に変換
精度を向上させることができる。なお、期待値色情報記
憶部92をRAMとしているのは、学習用色情報が固定
情報であっても、期待値色情報は画像出力装置に合わせ
て変更する必要があるためである。
【0045】本発明の実施形態は以上のとおりである。
なお、本願発明は、上記実施形態において説明された事
項から判るように、請求項1に記載した態様に限らず以
下のような態様がある。色差検出手段により検出された
色差に基づいて、上記学習用色情報データと上記期待値
色情報データの組に対応する上記重み係数を大きくする
重み係数調整手段をさらに具備する(請求項2)。この
ような構成にすれば、例えば、変換精度の悪い色につい
ては、色差が大きくなり、これに対応する重み係数はそ
の色差の値に応じて他の重み係数よりも大きく設定され
る。このため、多数回学習するのと同じ効果が得ら
れ、、ニューラルネットワークの色変換精度を向上させ
ることができる。
【0046】また、請求項1または請求項2に記載の色
変換装置は、入力色情報に対して種々の処理を行った後
に出力するカラー画像処理装置に搭載して利用すること
ができる。例えば、カラー複写機、カラープリンタ等に
搭載して利用することができる。
【0047】また、本発明は方法としても実施すること
ができる。すなわち、第1の色空間に属する入力色情報
を、ニューラルネットワークを用いることにより第2の
色空間に属する色信号に変換して出力色情報として出力
する第1の過程と、第1の色空間に属する1つ以上の学
習用色情報データ、および上記学習用色情報データに対
応し上記第2の色空間に属する期待値色情報データを記
憶する第2の過程と、上記学習用色情報データを上記ニ
ューラルネットワーク色変換手段に入力したときに得ら
れる上記出力色情報と、これに対応する上記期待値色情
報データとを比較し、その色差を検出する第3の過程
と、上記色差検出手段が検出した色差が少なくなるよう
に、上記ニューラルネットワークの各ニューロンの係数
を調整する第4の過程と、上記学習用色情報データと上
記期待値色情報データの組に対応して設けられる係数で
あって、上記色差検出手段における比較に際し、上記期
待値色情報データと上記出力色情報との間の重みとなる
重み係数を書き換え可能に記憶する第5の過程と、上記
第5の過程によって上記重み係数が書き換えられた後
に、上記第4の過程によるニューロン係数の調整を行う
第6の過程とを具備する色変換方法として実施すること
ができ、請求項1の発明と同様の効果を得ることができ
る。
【0048】また、本発明は、コンピュータで実行可能
なプログラムとして記述することができ、このプログラ
ムを媒体に記録して利用することができる。すなわち、
第1の色空間に属する入力色情報を、ニューラルネット
ワークを用いることにより第2の色空間に属する色信号
に変換して出力色情報として出力する第1の処理と、第
1の色空間に属する1つ以上の学習用色情報データ、お
よび上記学習用色情報データに対応し上記第2の色空間
に属する期待値色情報データを記憶する第2の処理と、
上記学習用色情報データを上記ニューラルネットワーク
色変換手段に入力したときに得られる上記出力色情報
と、これに対応する上記期待値色情報データとを比較
し、その色差を検出する第3の処理と、上記色差検出手
段が検出した色差が少なくなるように、上記ニューラル
ネットワークの各ニューロンの係数を調整する第4の処
理と、上記学習用色情報データと上記期待値色情報デー
タの組に対応して設けられる係数であって、上記色差検
出手段における比較に際し、上記期待値色情報データと
上記出力色情報との間の重みとなる重み係数を書き換え
可能に記憶する第5の処理と、上記第5の処理によって
上記重み係数が書き換えられた後に、上記第4の処理に
よるニューロン係数の調整をコンピュータに行わせる第
6の処理とを含むプログラムを記憶した記憶媒体、とし
て利用することができる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
重み係数を大きく設定することによって、新たな学習用
色情報および期待値色情報を追加することなく、変換精
度を向上させることができる。従って、学習データを追
加することによる操作の複雑化やコストの増加などの問
題を伴わずに色変換精度の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る色変換装置の構
成を示すブロック図である。
【図2】 上記色変換装置におけるニューラルネットワ
ークユニットの構成を示すブロック図である。
【図3】 上記ニューラルネットワークユニットの細胞
の構成例を示す図である。
【図4】 上記色変換装置における学習色情報記憶部の
内容の一例を示す図である。
【図5】 上記色変換装置における重み係数記憶部の内
容を一例を示す図である。
【図6】 上記色変換装置の学習時の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図7】 上記重み係数記憶部の内容の変更例を示す図
である。
【図8】 上記色変換装置を備える画像処理装置の構成
を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第2実施形態に係る色変換装置の構
成を示すブロック図である。
【図10】 従来のニューラルネットワークにおける学
習処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】 従来のニューラルネットワークにおける学
習処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…色変換装置、2…ニューラルネットワークユニット
(ニューラルネットワーク色変換手段)、3…学習色情
報記憶部(学習色情報記憶手段)、4…重み係数記憶部
(重み係数記憶手段)、5…演算ユニット(色差検出手
段)、6…学習制御ユニット(学習制御手段、重み係数
調整手段)、91…学習用色情報記憶部(学習色情報記
憶手段)、92…期待値色情報記憶部(学習色情報記憶
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H04N 1/46 Z

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の色空間に属する入力色情報を、ニ
    ューラルネットワークを用いることにより第2の色空間
    に属する色信号に変換して出力色情報として出力する色
    変換手段と、 第1の色空間に属する1つ以上の学習用色情報データ、
    および上記学習用色情報データに対応し上記第2の色空
    間に属する期待値色情報データを記憶する学習色情報記
    憶手段と、 上記学習用色情報データを上記ニューラルネットワーク
    色変換手段に入力したときに得られる上記出力色情報
    と、これに対応する上記期待値色情報データとを比較
    し、その色差を検出する色差検出手段と、 上記色差検出手段が検出した色差が少なくなるように、
    上記ニューラルネットワークの各ニューロンの係数を調
    整する学習制御手段と、 上記学習用色情報データと上記期待値色情報データの組
    に対応して設けられる係数であって、上記色差検出手段
    における比較に際し、上記期待値色情報データと上記出
    力色情報との間の重みとなる重み係数を記憶する書き換
    え可能な重み係数記憶手段と、 を具備することを特徴とする色変換装置。
  2. 【請求項2】 上記色差検出手段により検出された色差
    に基づいて、上記学習用色情報データと上記期待値色情
    報データの組に対応する上記重み係数を大きくする重み
    係数調整手段をさらに具備することを特徴とする請求項
    1に記載の色変換装置。
JP9218814A 1997-08-13 1997-08-13 色変換装置 Pending JPH1169177A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011024135A (ja) * 2009-07-17 2011-02-03 Fuji Xerox Co Ltd 画像読取装置、画像形成装置、およびプログラム
JP2012175448A (ja) * 2011-02-22 2012-09-10 Fuji Xerox Co Ltd 色処理装置および色処理プログラム
WO2022107743A1 (ja) * 2020-11-19 2022-05-27 ファナック株式会社 画像処理装置、及びコンピュータが読み取り可能な記憶媒体

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