JPH1168231A - 半導体レーザ,及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザ,及びその製造方法

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JPH1168231A
JPH1168231A JP9227888A JP22788897A JPH1168231A JP H1168231 A JPH1168231 A JP H1168231A JP 9227888 A JP9227888 A JP 9227888A JP 22788897 A JP22788897 A JP 22788897A JP H1168231 A JPH1168231 A JP H1168231A
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layer
upper cladding
cladding layer
current confinement
region
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JP9227888A
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Yutaka Nagai
豊 永井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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    • H01S5/22Structure or shape of the semiconductor body to guide the optical wave ; Confining structures perpendicular to the optical axis, e.g. index or gain guiding, stripe geometry, broad area lasers, gain tailoring, transverse or lateral reflectors, special cladding structures, MQW barrier reflection layers having a ridge or stripe structure
    • HELECTRICITY
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無効電流を増加させることなくリッジ導波路
と活性層との間に位置する上クラッド層の厚さを厚くす
ることができる半導体レーザ、及びその製造方法を提供
することを課題とする。 【解決手段】 p−AlGaAs第1上クラッド層4上
に、レーザ共振器端面に対して垂直な方向にストライプ
状に伸びる所定幅の電流狭窄領域100を除く領域10
が酸化されているp−AlAs電流狭窄層5と、その幅
方向の中心が、電流狭窄領域100の幅方向の中心上に
位置するように電流狭窄層5上に配置された、その電流
狭窄層5と接する側の幅が電流狭窄領域100の幅より
も広い、リッジ形状を有するp−AlGaAs第2上ク
ラッド層6とを備えるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は半導体レーザ、及
びその製造方法に関し、特にリッジ型半導体レーザ、及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来のリッジ導波路を備えたリ
ッジ型半導体レーザの構造を示すレーザ共振器長方向に
垂直な方向の断面図であり、図において、n型(以下、
n−と称す)Al0.3 Ga0.7 Asからなる下クラッド
層2、量子井戸構造から成る活性層3、p型(以下、p
−と称す)Al0.3 Ga0.7 As第1上クラッド層4、
及びp−Al0.7 Ga0.3 Asエッチングストップ層1
4は、n−GaAs基板1上に順次積層されている。レ
ーザ共振器長方向に伸びる所定幅を有するリッジ形状の
リッジ導波路9はエッチングストップ層14上に順次積
層されたp−Al0.3 Ga0.7 As第2上クラッド層6
とp−GaAsコンタクト層7とからなっている。絶縁
膜15はリッジ導波路9の表面及びエッチングストップ
層14の表面を覆うように配置されており、そのリッジ
導波路9の上部の平坦面にはp−GaAsコンタクト層
7が底面に露出した開口部16が形成されている。p側
電極12は絶縁膜15の表面と開口部16とを覆うよう
に配置されている。n側電極13は基板1の裏面上に基
板1とオーミックコンタクトがとれるよう配置されてい
る。
【0003】図4は従来のリッジ型半導体レーザの製造
方法を示すレーザ共振器長方向に垂直な方向の断面図で
あり、図において、図3と同一符号は同一または相当す
る部分を示しており、p−GaAsコンタクト層7上に
配置された絶縁膜8はSi34 やSiO2 等からなっ
ている。
【0004】以下、従来のリッジ型半導体レーザの製造
方法を図4に基づいて説明する。図4(a) に示すよう
に、ウエハ状態のn−GaAs基板1上に、n−Al
0.3 Ga0.7 As下クラッド層2、量子井戸構造からな
る活性層3、p−Al0.3 Ga0. 7 As第1上クラッド
層4、p−Al0.7 Ga0.3 Asエッチングストップ層
14、p−Al0.3 Ga0.7 As第2上クラッド層6、
及びp−GaAsコンタクト層7を順次エピタキシャル
結晶成長させる。
【0005】次に図4(b) に示すように、ウェハ全面に
絶縁膜8を形成し、これをストライプ状にパターニング
する。このストライプ状の絶縁膜8はリッジエッチン
グ、即ちリッジ導波路9を形成する際のエッチングのマ
スクとして機能する。
【0006】次に、図4(c) に示すように、絶縁膜8を
マスクとして、リッジ導波路9を形成するためのエッチ
ングを行う。p−GaAsコンタクト層7、及びp−A
0. 3 Ga0.7 As第2上クラッド層6のみをエッチン
グし、p−Al0.7 Ga0.3Asエッチングストップ層
14でエッチングが停止するような選択エッチングを行
うと、リッジ導波路9が形成される。このような選択エ
ッチングが可能な性質を有するエッチャントの例として
は酒石酸と過酸化水素の混合液が挙げられる。リッジエ
ッチング後、ウエットあるいはドライエッチングにより
ストライプ状の絶縁膜8を除去した後、図4(d) に示す
ようにウエハ全面に再度、絶縁膜15を成膜する。フォ
トリソグラフィ技術を利用してリッジ導波路9の上部の
平坦面上のみの絶縁膜15をドライエッチング等の方法
により除去して開口部16を形成する。さらにこの絶縁
膜15上にp側電極12を形成すると、p側電極12は
リッジ導波路9の上部の絶縁膜15の開口部16のみに
おいてコンタクト層7と接触する結果、このリッジ導波
路9の上部の平坦面部分のみから電流が流れるようにな
る。
【0007】その後、基板1の裏面側にn側電極13を
形成し、へき開により各半導体レーザをウエハから分離
すると同時に、レーザ共振器端面を形成することによ
り、図3に示すような半導体レーザが得られる。
【0008】次に従来のリッジ型半導体レーザの動作に
ついて図3を用いて説明する。p側電極12側に正、n
側電極13側に負となるように電圧を印加すると、ホー
ルはp型GaAsコンタクト層7、p−AlGaAs第
2上クラッド層6,p−AlGaAs第1上クラッド層
4を経て量子井戸構造活性層3へ、また電子はn−Ga
As基板1、n−AlGaAs下クラッド層2を経て量
子井戸構造活性層3へそれぞれ注入され、量子井戸構造
活性層3の活性領域において電子とホールの再結合が起
こり、誘導放出光が生ずる。キャリアの注入量を十分高
くして導波路の損失を越える光が発生すればレーザ発振
が生じる。リッジ導波路9の上部平坦面以外の領域は絶
縁膜15で覆われているため、この領域には電流が流れ
ない。即ちリッジ導波路9の上部平坦面からリッジ導波
路9部分にのみ電流が流れ、量子井戸活性層3のこのリ
ッジ導波路9の下部に位置する部分が活性領域となり、
この部分においてレーザ発振が生ずる。
【0009】一般に、半導体レーザでは、基板上面に対
して垂直方向では活性層とクラッド層の屈折率差によっ
てレーザ光を活性領域に閉じこめている。よって半導体
レーザの素子内では垂直方向の光閉じこめは全導波路に
わたって有効に行われる。一方リッジ型半導体レーザに
おいては、幅方向,即ち基板上面に対して水平,かつ共
振器端面に対して水平な方向では、リッジ導波路部分と
それ以外のリッジ導波路に沿った領域との実効的な屈折
率差により光を導波させている。リッジ導波路の幅、即
ちリッジ幅を一定とした場合はこれらの領域間の屈折率
差が大きいほど高次モードが発生しやすくなる。逆に、
屈折率差を小さくすると、高次モードに対するリッジ幅
の許容度は増す,即ち、より広いリッジ幅に形成しても
高次モードがカットオフされる。一般にリッジ幅の狭い
リッジ導波路を作製することはリッジエッチング用のマ
スク形成の精度の限界等から技術的に非常に難しく、ま
たリッジ幅を狭くするとリッジ導波路全体の抵抗が上昇
して動作時に発熱等の問題が生じることから、リッジ導
波路部分とその他の部分との屈折率差を小さくして、十
分に広いリッジ幅に形成した場合においても高次モード
をカットオフできるようにすることが望まれる。
【0010】図3に示す従来の半導体レーザにおいて
は、幅方向におけるリッジ導波路9が設けられている部
分とその他の部分との屈折率差を小さくするには、p−
Al0. 3 Ga0.7 As第1上クラッド層4の層厚を厚く
すればよく、これにより、リッジ導波路9の活性層3の
屈折率分布に与える影響が小さくなるため、実効的な屈
折率差も小さくなり、高次モードをカットオフするため
のリッジ幅をより広くすることができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この場
合、p−Al0.3 Ga0.7 As第1上クラッド層4の層
厚の増加に伴って、リッジ導波路9の下部から活性層3
までの距離が増加するため、リッジ導波路9で狭窄され
た電流は活性層3に達するまでにリッジ幅と平行な方向
に徐々に広がっていくこととなり、リッジ導波路9の直
下の活性領域以外の領域に流れ込む電流が増加してしま
う。つまり、第1上クラッド層4の層厚の増加に伴っ
て、レーザ発振に寄与しない無効電流が増大してしまう
という問題があった。この結果、半導体レーザのしきい
値電流や動作電流が増加し、消費電力が大きくなる等
の、素子特性上の大きな問題が生じていた。
【0012】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたものであり、無効電流を増加させること
なくリッジ導波路と活性層との間に位置する上クラッド
層の厚さを厚くすることができる半導体レーザ、及びそ
の製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係る半導体レ
ーザは、第1導電型半導体基板と、該第1導電型半導体
基板上に順次配置された、第1導電型下クラッド層,活
性層、及び第2導電型第1上クラッド層と、該第1上ク
ラッド層上に配置された、第1上クラッド層よりも高い
組成比でアルミを含む半導体材料からなり、その所定の
方向にストライプ状に伸びる所定幅の電流狭窄領域を除
く領域が酸化されている第2導電型電流狭窄層と、上記
第1上クラッド層と同じ材料からなるとともに、その幅
方向の中心が、上記電流狭窄領域の幅方向の中心上に位
置するように上記電流狭窄層上に配置された、その上記
電流狭窄層と接する側の幅が上記酸化されていない領域
の幅よりも広い、ストライプ状に伸びるリッジ形状を有
する第2導電型第2上クラッド層とを備えるようにした
ものである。
【0014】また、上記下クラッド層内の、上記活性層
に対して電流狭窄層に対称な位置に、上記電流狭窄層と
同じ材料からなるとともに同じ層厚を有する第1導電型
の屈折率補償層を備えるようにしたものである。
【0015】また、この発明に係る半導体レーザは、第
1導電型半導体基板と、該第1導電型半導体基板上に順
次配置された、第1導電型下クラッド層,活性層、及び
第2導電型第1上クラッド層と、該第1上クラッド層上
に配置された、第1上クラッド層よりも高い組成比でア
ルミを含む半導体材料からなる、所定の方向にストライ
プ状に伸びる所定幅の電流狭窄層と、上記第1上クラッ
ド層と同じ材料からなるとともに、その幅方向の中心
が、上記電流狭窄層の幅方向の中心上に位置するように
上記電流狭窄層上に配置された、その上記電流狭窄層と
接する側の幅が上記所定幅の領域よりも広い、ストライ
プ状に伸びるリッジ形状を有する第2上クラッド層とを
備えるようにしたものである。
【0016】また、この発明に係る半導体レーザの製造
方法は、第1導電型半導体基板上に、第1導電型下クラ
ッド層,活性層、及び第2導電型第1上クラッド層、第
1上クラッド層よりも高い組成比でアルミを含む半導体
材料からなる第2導電型電流狭窄層、及び第1上クラッ
ド層と同じ材料からなる第2導電型第2上クラッド層を
結晶成長させる工程と、所定の方向にストライプ状に伸
びるマスクを用いて、上記第2上クラッド層を電流狭窄
層に対して選択的にエッチングして第2上クラッド層を
所定幅のリッジ形状とする工程と、上記電流狭窄層の、
上記第2上クラッド層と接しない領域と、上記第2上ク
ラッド層と接する領域のうちの,第2上クラッド層の電
流狭窄層に接する部分の幅よりも幅の狭いストライプ状
の電流狭窄領域を除く領域とを、上記第1及び第2上ク
ラッド層に対して選択的に酸化させる工程とを備えるよ
うにしたものである。
【0017】また、上記電流狭窄層を酸化させる工程
は、高温の水蒸気を有する雰囲気下に上記基板上に成長
された半導体層を保持して行われるウエット酸化法によ
り行うようにしたものである。
【0018】また、この発明に係る半導体レーザの製造
方法は、第1導電型半導体基板上に、第1導電型下クラ
ッド層,活性層、及び第2導電型第1上クラッド層、第
1上クラッド層よりも高い組成比でアルミを含む半導体
材料からなる第2導電型電流狭窄層、及び第1上クラッ
ド層と同じ材料からなる第2導電型第2上クラッド層と
を結晶成長させる工程と、所定の方向にストライプ状に
伸びる所定幅のマスクを用いて、上記第2上クラッド層
を電流狭窄層に対して選択的にエッチングして第2上ク
ラッド層を所定幅のリッジ形状とする工程と、上記電流
狭窄層の、上記第2上クラッド層と接しない領域と、上
記第2上クラッド層と接する領域のうちの,第2上クラ
ッド層の電流狭窄層に接する側の幅よりも幅の狭いスト
ライプ状の領域を除く領域とを、上記第1及び第2上ク
ラッド層に対して選択的にエッチングする工程とを備え
るようにしたものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1に係る半
導体レーザの構造を示すレーザ共振器長方向の断面図で
あり、図において、n型(以下、n−と称す)Al0.3
Ga0. 7 Asからなる下クラッド層2、活性層3、p型
(以下、p−と称す)Al0.3Ga0.7 Asからなる第
1上クラッド層4、及びp−AlAs電流狭窄層5は、
n−GaAs基板1上に順次積層されている。活性層3
は例えばGaAs井戸層と、AlGaAs障壁層とを交
互に積層してなる量子井戸構造からなっている。p−A
lAs電流狭窄層5は、そのレーザ共振器長方向となる
所定の方向にストライプ状に伸びる所定の幅、即ち基板
1表面と共振器端面とに水平な方向の長さを有する領域
を除いた領域が、酸化されたAlAs酸化領域10とな
っている。リッジ導波路9は、レーザ共振器長方向に伸
びる基板1と接する部分の幅が1〜4μm程度のストラ
イプ状のリッジ形状を有しており、電流狭窄層5上に順
次積層されたp−Al0.3 Ga0.7 As第2上クラッド
層6とp−GaAsコンタクト層7とからなっている。
このリッジ導波路9は、その幅方向の中心が、上記電流
狭窄層5の酸化されていない電流狭窄領域100の幅方
向の中心上に位置するように上記電流狭窄層5上に配置
されているとともに、その電流狭窄層5と接する部分の
幅が上記電流狭窄領域100の幅よりも広くなってい
る。例えば、リッジ導波路9の電流狭窄層5に接する部
分の幅方向の両端は、電流狭窄領域100の幅方向の両
端よりもそれぞれ0.5μm程度ずつリッジ導波路9の
幅方向の中心から離れた位置に配置されている。絶縁膜
15はリッジ導波路9の表面及び電流狭窄層5の表面を
覆うように配置されており、そのリッジ導波路9の上部
の平坦面にはp−GaAsコンタクト層7が底面に露出
した開口部16が形成されている。p側電極12は絶縁
膜15の表面と開口部16とを覆うように配置されてい
る。n側電極13は基板1の裏面上に基板1とオーミッ
クコンタクトがとれるよう配置されている。
【0020】図2は本発明の実施の形態1に係る半導体
レーザの製造方法を示すレーザ共振器長方向に垂直な方
向の断面図であり、図において、図1と同一符号は同一
または相当する部分を示しており、Si3 4 やSiO
2 等からなる絶縁膜8はコンタクト層7上に配置されて
いる。
【0021】本実施の形態1に係る半導体レーザの製造
方法を図2に基づいて説明する。図2(a) に示すよう
に、ウエハ状態(図示せず)のn−GaAs基板1上
に、n−Al0.3 Ga0.7 As下クラッド層2、量子井
戸層構造から成る活性層3、p−Al0.3 Ga0.7 As
第1上クラッド層4、p−AlAs電流狭窄層5、p−
Al0.3 Ga0.7 As第2上クラッド層6、及びp−G
aAsコンタクト層7を順次、MOCVD(metal organ
ic chemical vapor deposition) 等によりエピタキシャ
ル結晶成長する。p−Al0.3 Ga0.7 As第1上クラ
ッド層4の層厚は水平横モードの安定化が十分に図れる
厚さとなるようにし、例えば、p−Al0.3Ga0.7
s第1上クラッド層4とp−AlAs電流狭窄層5とを
あわせた厚さは約0.05〜0.5μmとする。また、
p−AlAs電流狭窄層5の厚さは約0.3μm以下で
あればよいが、この層をエッチングストップ層として利
用できるようにするためには、厚さが0.01μm以上
であることが好ましい。
【0022】次に図2(b) に示すように、ウエハ全面に
絶縁膜8を形成しストライプ状にパターニングする。こ
のストライプ状の絶縁膜8は、リッジエッチングのマス
クとして機能する。なお、マスクとして利用できるもの
であれば、他の材料のマスクを用いるようにしてもよ
い。
【0023】次に図2(c) に示すように、この絶縁膜8
をリッジエッチングのマスクとしてリッジ形状のリッジ
導波路9を形成するためのエッチングを行う。即ち、p
−GaAsコンタクト層7、p−Al0.3 Ga0.7 As
第2上クラッド層6のみをエッチングして、p−AlA
s電流狭窄層5で止まるような選択エッチングを行うこ
とにより、リッジ導波路9が形成される。このようなエ
ッチャントの例として酒石酸と過酸化水素水の混合液が
あげられる。
【0024】続いて、ウェットあるいはドライエッチン
グによりストライプ状の絶縁膜8を除去した後、図2
(d) に示すように、いわゆるウェット酸化法によりp−
AlAs電流狭窄層5を酸化させ、AlAs酸化領域1
0を形成する。このウェット酸化とはウェハをアニール
炉に設置し、炉温を300〜650℃に加熱した状態
で、炉中に水蒸気を流しながら半導体層の酸化を行う方
法であり、AlAs電流狭窄層5の酸化は時間の1/2
乗に比例してp−AlAs電流狭窄層5内部に深さ方向
と横方向の2方向に進行していくので、アニール時間を
コントロールすることにより、AlAs酸化領域10の
形成される領域を制御することができる。このため、電
流狭窄層5のリッジ構造部9下部の領域のうちの、リッ
ジ幅方向における端部から約0.5μm程度中央方向に
向かった領域が酸化された時点で酸化が止まるように、
時間制御をしてAlAs酸化領域10を形成する。この
結果、電流狭窄層5の酸化されていない領域は、その幅
方向の中心がリッジ導波路9の幅方向の中心の下に位置
するようになるとともに、その幅がリッジ導波路9の電
流狭窄層5と接する側の幅よりも狭くなる。p−AlA
s電流狭窄層5は他の半導体層よりも、酸化されやすい
材料であるAlの組成比が高いことにより、酸化される
速度が他の半導体層よりも十分に速いため、AlAs酸
化領域10を形成するための酸化工程においては表面に
露出している他の半導体層はほとんど酸化されない。ま
た、同様に、電流狭窄層5の表面から進んだ酸化は第1
上クラッド層4へはほとんど進まず、第1上クラッド層
4に達した時点で電流狭窄層5の酸化を止めることがで
きるため、電流狭窄層5のみを容易に選択的に酸化させ
ることができる。なお、電流狭窄層5を酸化させる方法
としては他の方法を用いるようにしてもよい。
【0025】次に、ウエハ全面に絶縁膜15を成膜し、
フォトリソグラフィ技術を利用してリッジ導波路9の上
部の平坦面上のみの絶縁膜15をドライエッチング等の
方法により除去して開口部16を形成する。さらにこの
絶縁膜15上にp側電極12を形成すると、p側電極1
2はリッジ導波路9の上部の絶縁膜15の開口部16の
みにおいてコンタクト層7と接触する結果、このリッジ
導波路9の上部の平坦面部分のみから電流が流れるよう
になる。その後、基板1の裏面側にn側電極13を形成
し、へき開により各半導体レーザをウエハから分離する
と同時にレーザ共振器端面を形成することにより、図1
に示すような半導体レーザが得られる。
【0026】次に本発明の実施の形態1に係る半導体レ
ーザの動作について図1を用いて説明する。p側電極1
2側に正、n側電極13側に負となるように電圧を印加
すると、ホールは、リッジ導波路9の上部平坦面からp
型GaAsコンタクト層7、p−AlGaAs第2上ク
ラッド層6、p−AlGaAs上クラッド層4を経て量
子井戸構造活性層3へ、また電子はn−GaAs基板
1、n−AlGaAs下クラッド層2を経て量子井戸構
造活性層3へそれぞれ注入され、量子井戸構造活性層3
の活性領域において電子とホールの再結合が起こり、誘
導放出光が生ずる。キャリアの注入量を十分高くして導
波路の損失を越える光が発生すればレーザ発振が生じ
る。この半導体レーザにおいては、特に、リッジ導波路
9の上部平坦面以外の領域は絶縁膜15で覆われている
ため、この領域には電流が流れない。即ち電流はリッジ
導波路9の上部平坦面からリッジ導波路9部分により電
流が狭窄されて流れる。
【0027】ここで、Alの組成比の高い半導体層は、
酸化されることにより絶縁化されるため、本実施の形態
1に係る半導体レーザにおいては、p−AlAs電流狭
窄層5中のAlAs酸化領域10は酸化されることによ
り絶縁化されている。つまり、p−AlAs電流狭窄層
5中で酸化されていない領域、すなわちAlAs酸化領
域10以外の領域が電流が流れる領域となり、この領域
の幅はリッジ導波路9の下部に位置するとともに、その
幅はリッジ導波路9の電流狭窄層5側の幅よりも狭くな
っている。したがって、p側電極12からリッジ導波路
9により狭窄されて流れる電流は、p−AlAs電流狭
窄層5中のAlAs酸化領域10によりさらに狭窄され
p−AlAs電流狭窄層5中の酸化されていない領域を
経て第1上クラッド層4へ流れ、活性層3へ注入され
る。したがって、電流狭窄層を備えていない上述した従
来の半導体レーザのようなリッジ導波路のみにより電流
を狭窄する構造の半導体レーザよりも、電流をさらに狭
窄して第1上クラッド層4へ流すことができる。このた
め、第1上クラッド層4の厚さを厚くした場合において
も、活性層3のリッジ導波路9直下の活性領域に流れる
電流を増加させることができ、無効電流を減少すること
ができる。
【0028】このように、本実施の形態1においては、
p−AlGaAs第1上クラッド層4上に、レーザ共振
器端面に対して垂直な方向にストライプ状に伸びる所定
幅の電流狭窄領域100と、酸化領域10とを有するp
−AlAs電流狭窄層5と、その幅方向の中心が、電流
狭窄領域100の幅方向の中心上に位置するように電流
狭窄層5上に配置された、その電流狭窄層5と接する側
の幅が電流狭窄領域100の幅よりも広い、リッジ形状
を有するp−AlGaAs第2上クラッド層6とを備え
るようにしたから、電流狭窄層5の酸化されたAlAs
酸化領域10により電流を狭窄して、第1上クラッド層
4の厚さを厚くした場合においても、活性領域に注入さ
れない無効電流を減らすことができ、これにより、水平
横モードの安定性に優れるとともに、しきい値電流、動
作電流等の増加を防いで、素子特性の良好な半導体レー
ザを容易に得ることができる。
【0029】実施の形態2.図8は本発明の実施の形態
2に係る半導体レーザの構造を示す断面図であり、図に
おいて、図1と同一符号は同一又は相当する部分を示し
ており、本実施の形態2に係る半導体レーザは、上記実
施の形態1に係る半導体レーザにおいて、酸化領域を備
えたp−AlAs電流狭窄層の代わりに、酸化させて絶
縁化した酸化領域25aを備えたp−AlGaAsから
なる電流狭窄層25を設けるようにしたものである。た
だし、この電流狭窄層25のAl組成比は、AlGaA
s酸化領域25aを形成する酸化工程において、この電
流狭窄層25のみを酸化させる必要があるため、半導体
レーザの他の半導体層のAl組成比よりも高いAl組成
比とする。
【0030】この実施の形態2に係る半導体レーザは、
上記実施の形態1に係る半導体レーザと同様の製造方法
において、p−AlAs電流狭窄層を形成する工程の代
わりにp−AlGaAsからなる電流狭窄層25を形成
する工程を行うことにより形成される。
【0031】一般に半導体層においては、Alの組成比
が高いほど結晶性が劣化し、素子の経時的な信頼性に悪
影響を及ぼすものであるので、リッジ導波路の下層に設
ける電流狭窄層としても、できるだけAl組成比が低い
ものを用いるのが好ましい。本実施の形態2において
は、酸化領域25aを備えたp−AlGaAsからなる
電流狭窄層25を設けたことにより、上記実施の形態1
と同様の効果を得られるとともに、電流狭窄層25のA
l組成比を上記実施の形態1のAlAs電流狭窄層のA
l組成比よりも小さくしていることにより、結晶性に優
れた信頼性の高い半導体レーザが得られる効果がある。
【0032】なお、p−AlGaAs電流狭窄層15の
Al組成比としては、酸化が容易にできる組成比が望ま
しく、更にリッジ導波路形成の際のエッチングストップ
層として機能させる必要もあるので、p−AlGaAs
電流狭窄層25のAl組成比は0.55〜0.95の間
の値が望ましい。
【0033】実施の形態3.図5は本発明の実施の形態
3に係る半導体レーザの構造を示す断面図であり、図に
おいて図1と同一符号は同一又は相当する部分を示して
いる。この実施の形態3に係る半導体レーザは、電流狭
窄層5と同じ材料からなるとともに同じ厚さを有するn
−AlAs屈折率補償層18を、n−Al0.3 Ga0.7
As下クラッド層2中の活性層3に対して電流狭窄層5
と対称な位置に挿入するようにしたものである。
【0034】この半導体レーザは、上記実施の形態1に
係る半導体レーザの製造方法において、下クラッド層2
を成長させる工程の途中に、n−AlAs屈折率補償層
18を成長させる工程を加えることにより形成される。
【0035】この実施の形態3においては、上記実施の
形態1と同様の効果が得られるとともに、活性層3に対
してp−AlAs電流狭窄層5と対称な位置に、組成及
び層厚が電流狭窄層5と一致する屈折率補償層18を設
けたことにより、活性層3近傍における基板1の表面に
垂直な方向の屈折率分布が、活性層3を中心に対称なも
のになるため、発振横モードを、基板表面に垂直な方向
において対称な形状のものとすることができる。
【0036】なお、上記実施の形態3においては、実施
の形態1に係る半導体レーザにおいて屈折率補償層を設
けた場合を説明したが、本発明では上記実施の形態2に
係る半導体レーザにおいて電流狭窄層と同じ材料からな
るとともに、同じ厚さのn型の屈折率補償層を設けたも
のでもよく、このようなものにおいても上記実施の形態
3と同様の効果を奏する。
【0037】実施の形態4.図6は本発明の実施の形態
4に係る半導体レーザの構造を示す断面図であり、図に
おいて、図1と同一符号は同一又は相当する部分を示し
ており、AlAsからなる電流狭窄層35は、第1上ク
ラッド層4とリッジ導波路9との間に、その幅方向の中
心がリッジ導波路9の幅方向の中心の下に位置するよう
に配置されている。また、その幅はリッジ導波路9のこ
の電流狭窄層35と接する側の幅よりも狭くなってい
る。電流狭窄層35の幅方向の端部と電流狭窄層35の
幅方向の端部との距離は約0.5μm程度である。サイ
ドエッチング溝17は電流狭窄層5の側面を底面とし、
第1上クラッド層4とリッジ導波路9とを側面としてお
り、基板1の表面に対して水平方向に進むエッチング,
即ちサイドエッチングにより形成される。
【0038】図7は、本実施の形態4に係る半導体レー
ザの製造方法の主要工程を示す断面図であり、図におい
て図6と同一符号は同一又は相当する部分を示してい
る。
【0039】以下、図7に基づいて製造方法について説
明する。まず上記実施の形態1に係る半導体レーザの製
造方法と同様に、基板1上に下クラッド層2,活性層
3,第1上クラッド層4,電流狭窄層35,第2上クラ
ッド層6,及びコンタクト層7を順次結晶成長させた
後、レーザ共振器長方向となる方向にストライプ状に伸
びる絶縁膜をマスクとしてコンタクト層7と第2上クラ
ッド層6を選択的にエッチングしてリッジ導波路9を形
成する。このとき、エッチング液として酒石酸と過酸化
水素の混合液を用いることにより、電流狭窄層35に達
した時点で基板1方向へのエッチングを止めることがで
きる。次にフッ酸と水の混合液によりp−AlAs電流
狭窄層35にエッチングを行うと、p−AlAs電流狭
窄層5がリッジ導波路9や第1上クラッド層4に対して
容易に選択的にエッチングでき、リッジ導波路9に隣接
した領域の電流狭窄層35が除去されるとともに、リッ
ジ導波路9の幅方向の端部の下部近傍の電流狭窄層35
がサイドエッチングされてサイドエッチング溝17が形
成される。
【0040】その後、上記実施の形態1に係る半導体レ
ーザの製造方法と同様に、絶縁膜15とp側電極12と
n側電極13とを形成することにより、図6に示す半導
体レーザが得られる。
【0041】この実施の形態4においては、電流狭窄層
25の幅をリッジ導波路9のこの電流狭窄層35と接す
る側の幅よりも狭くしたことにより、リッジ導波路9を
流れる電流はサイドエッチング溝17部分には流れず、
電流狭窄層25においてこれを狭窄してリッジ導波路9
よりも幅の狭い電流狭窄層35を流れるようにすること
ができ、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。
【0042】なお、この実施の形態4においては、電流
狭窄層35としてAlAs層を用いるようにしたが、本
発明では、電流狭窄層を、第1上クラッド層4と第2上
クラッド層6とに対してそれぞれ選択エッチングできる
材料,即ちAlをこれらの層に対して高い組成比で含む
半導体層としたものでもよく、このようなものにおいて
も上記実施の形態4と同様の効果を奏する。
【0043】なお、上記実施の形態1ないし4において
は、半導体層の材料としてAlGaAs層とGaAs層
とを用いた場合について説明したが、本発明では半導体
層として他の材料を用いたものでもよく、このようなも
のにおいても、電流狭窄層として第1,第2上クラッド
層よりも高い組成比でAlを含む半導体層を用いること
により、上記実施の形態1ないし4と同様の効果を奏す
る。
【0044】また、上記実施の形態1ないし4において
は、半導体基板の導電型をn型とした場合について説明
したが、本発明では基板の導電型をp型とし、この基板
上に形成される半導体層の導電型を、上記各実施の形態
においてp型であるものをn型に、n型であるものをp
型にしたものでもよく、このようなものにおいても上記
実施の形態1ないし4と同様の効果を奏する。
【0045】また、上記実施の形態1ないし4において
は、リッジ導波路に電流を狭窄するための構造として、
リッジ導波路の上部平坦面にのみ開口部を有する絶縁膜
を備えた構造の半導体レーザについて説明したが、本発
明では、他のリッジ型半導体レーザ、例えばリッジ導波
路を電流ブロック層等で埋め込んでなる埋め込みリッジ
型半導体レーザ等でもよく、このようなものにおいても
上記実施の形態1ないし4と同様の効果を奏する。
【0046】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、第1導
電型半導体基板と、該第1導電型半導体基板上に順次配
置された、第1導電型下クラッド層,活性層、及び第2
導電型第1上クラッド層と、該第1上クラッド層上に配
置された、第1上クラッド層よりも高い組成比でアルミ
を含む半導体材料からなり、その所定の方向にストライ
プ状に伸びる所定幅の電流狭窄領域を除く領域が酸化さ
れている第2導電型電流狭窄層と、上記第1上クラッド
層と同じ材料からなるとともに、その幅方向の中心が、
上記電流狭窄領域の幅方向の中心上に位置するように上
記電流狭窄層上に配置された、その上記電流狭窄層と接
する側の幅が上記酸化されていない領域の幅よりも広
い、ストライプ状に伸びるリッジ形状を有する第2導電
型第2上クラッド層とを備えるようにしたから、電流狭
窄層の酸化された領域により電流を狭窄して、活性領域
に注入されない無効電流を増加させることなく、活性層
とリッジ導波路になる第2上クラッド層との間に挟まれ
た上クラッド層である第1上クラッド層の厚さを厚くす
ることができ、これにより、水平横モードの安定性が優
れているとともに、しきい値電流、動作電流等の増加を
防いだ,素子特性の良好な半導体レーザを提供できる効
果がある。
【0047】また、この発明によれば、上記下クラッド
層内の、上記活性層に対して電流狭窄層に対称な位置
に、上記電流狭窄層と同じ材料からなるとともに同じ層
厚を有する第1導電型の屈折率補償層を備えるようにし
たから、基板の表面に垂直な方向の屈折率分布が活性層
を中心に対称になるため、横モードを基板表面に垂直な
方向において対称な形状とすることができる。
【0048】また、この発明によれば、第1導電型半導
体基板と、該第1導電型半導体基板上に順次配置され
た、第1導電型下クラッド層,活性層、及び第2導電型
第1上クラッド層と、該第1上クラッド層上に配置され
た、第1上クラッド層よりも高い組成比でアルミを含む
半導体材料からなる、所定の方向にストライプ状に伸び
る所定幅の電流狭窄層と、上記第1上クラッド層と同じ
材料からなるとともに、その幅方向の中心が、上記電流
狭窄層の幅方向の中心上に位置するように上記電流狭窄
層上に配置された、その上記電流狭窄層と接する側の幅
が上記所定幅の領域よりも広い、ストライプ状に伸びる
リッジ形状を有する第2上クラッド層とを備えるように
したから、電流狭窄層により電流を狭窄して、無効電流
を増加させることなく活性層とリッジ導波路である第2
上クラッド層との間に挟まれた上クラッド層である第1
上クラッド層の厚さを厚くすることができ、これによ
り、水平横モードの安定性が優れているとともに、しき
い値電流、動作電流等の増加を防いだ,素子特性の良好
な半導体レーザを提供できる効果がある。
【0049】また、この発明によれば、第1導電型半導
体基板上に、第1導電型下クラッド層,活性層、及び第
2導電型第1上クラッド層、第1上クラッド層よりも高
い組成比でアルミを含む半導体材料からなる第2導電型
電流狭窄層、及び第1上クラッド層と同じ材料からなる
第2導電型第2上クラッド層を結晶成長させる工程と、
所定の方向にストライプ状に伸びるマスクを用いて、上
記第2上クラッド層を電流狭窄層に対して選択的にエッ
チングして第2上クラッド層を所定幅のリッジ形状とす
る工程と、上記電流狭窄層の、上記第2上クラッド層と
接しない領域と、上記第2上クラッド層と接する領域の
うちの,第2上クラッド層の電流狭窄層に接する部分の
幅よりも幅の狭いストライプ状の電流狭窄領域を除く領
域とを、上記第1及び第2上クラッド層に対して選択的
に酸化させる工程とを備えるようにしたから、電流狭窄
層を容易に選択的に酸化させることができ、無効電流を
増加させることなく活性層とリッジ導波路との間に挟ま
れた上クラッド層である第1上クラッド層の厚さを厚く
することができる半導体レーザを容易に提供できる効果
がある。
【0050】また、この発明によれば、上記電流狭窄層
を酸化させる工程は、高温の水蒸気を有する雰囲気下に
上記基板上に成長された半導体層を保持して行われるウ
エット酸化法により行うようにしたから、電流狭窄層を
容易に選択的に酸化させることができ、無効電流を増加
させることなく活性層とリッジ導波路との間に挟まれた
上クラッド層である第1上クラッド層の厚さを厚くでき
る半導体レーザを容易に提供できる効果がある。
【0051】また、この発明によれば、第1導電型半導
体基板上に、第1導電型下クラッド層,活性層、及び第
2導電型第1上クラッド層、第1上クラッド層よりも高
い組成比でアルミを含む半導体材料からなる第2導電型
電流狭窄層、及び第1上クラッド層と同じ材料からなる
第2導電型第2上クラッド層とを結晶成長させる工程
と、所定の方向にストライプ状に伸びる所定幅のマスク
を用いて、上記第2上クラッド層を電流狭窄層に対して
選択的にエッチングして第2上クラッド層を所定幅のリ
ッジ形状とする工程と、上記電流狭窄層の、上記第2上
クラッド層と接しない領域と、上記第2上クラッド層と
接する領域のうちの,第2上クラッド層の電流狭窄層に
接する側の幅よりも幅の狭いストライプ状の領域を除く
領域とを、上記第1及び第2上クラッド層に対して選択
的にエッチングする工程とを備えるようにしたから、電
流狭窄層を容易に選択的にエッチングすることができ、
無効電流を増加させることなく活性層とリッジ導波路と
の間に挟まれた上クラッド層である第1上クラッド層の
厚さを厚くすることができる半導体レーザを容易に提供
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係る半導体レーザ
の構造を示す断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る半導体レーザ
の製造方法を示す断面図である。
【図3】 従来半導体レーザの構造を示す図である。
【図4】 従来の半導体レーザの製造方法を示す図であ
る。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る半導体レーザ
の構造を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態3に係る半導体レーザ
の構造を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態4に係る半導体レーザ
の製造方法の主要工程を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態2に係る半導体レーザ
の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 n−GaAs半導体基板、2 n−Al0.3 Ga
0.7 As下クラッド層、3 活性層、4 p−Al0.3
Ga0.7 As第1上クラッド層、5,35 p−AlA
s電流狭窄層、6 p−Al0.3 Ga0.7 As第2上ク
ラッド層、7 p−GaAsコンタクト層、8 絶縁
膜、9 リッジ導波路、10 AlAs酸化領域、12
p側電極、13 n側電極、14 p−Al0.7 Ga
0.3 Asエッチングストップ層、15 絶縁膜、16
開口部、17 サイドエッチング溝、18 n−AlA
s屈折率補償層、25 p−AlGaAs電流狭窄層、
25a AlGaAs電流狭窄層、100 電流狭窄領
域。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型半導体基板と、 該第1導電型半導体基板上に順次配置された、第1導電
    型下クラッド層,活性層、及び第2導電型第1上クラッ
    ド層と、 該第1上クラッド層上に配置された、第1上クラッド層
    よりも高い組成比でアルミを含む半導体材料からなり、
    その所定の方向にストライプ状に伸びる所定幅の電流狭
    窄領域を除く領域が酸化されている第2導電型電流狭窄
    層と、 上記第1上クラッド層と同じ材料からなるとともに、そ
    の幅方向の中心が、上記電流狭窄領域の幅方向の中心上
    に位置するように上記電流狭窄層上に配置された、その
    上記電流狭窄層と接する側の幅が上記酸化されていない
    領域の幅よりも広い、ストライプ状に伸びるリッジ形状
    を有する第2導電型第2上クラッド層とを備えたことを
    特徴とする半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の半導体レーザにおい
    て、 上記下クラッド層内の、上記活性層に対して電流狭窄層
    に対称な位置に、上記電流狭窄層と同じ材料からなると
    ともに同じ層厚を有する第1導電型の屈折率補償層を備
    えたことを特徴とする半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 第1導電型半導体基板と、 該第1導電型半導体基板上に順次配置された、第1導電
    型下クラッド層,活性層、及び第2導電型第1上クラッ
    ド層と、 該第1上クラッド層上に配置された、第1上クラッド層
    よりも高い組成比でアルミを含む半導体材料からなる、
    所定の方向にストライプ状に伸びる所定幅の電流狭窄層
    と、 上記第1上クラッド層と同じ材料からなるとともに、そ
    の幅方向の中心が、上記電流狭窄層の幅方向の中心上に
    位置するように上記電流狭窄層上に配置された、その上
    記電流狭窄層と接する側の幅が上記所定幅の領域よりも
    広い、ストライプ状に伸びるリッジ形状を有する第2上
    クラッド層とを備えたことを特徴とする半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 第1導電型半導体基板上に、第1導電型
    下クラッド層,活性層、及び第2導電型第1上クラッド
    層、第1上クラッド層よりも高い組成比でアルミを含む
    半導体材料からなる第2導電型電流狭窄層、及び第1上
    クラッド層と同じ材料からなる第2導電型第2上クラッ
    ド層を結晶成長させる工程と、 所定の方向にストライプ状に伸びるマスクを用いて、上
    記第2上クラッド層を電流狭窄層に対して選択的にエッ
    チングして第2上クラッド層を所定幅のリッジ形状とす
    る工程と、 上記電流狭窄層の、上記第2上クラッド層と接しない領
    域と、上記第2上クラッド層と接する領域のうちの,第
    2上クラッド層の電流狭窄層に接する部分の幅よりも幅
    の狭いストライプ状の電流狭窄領域を除く領域とを、上
    記第1及び第2上クラッド層に対して選択的に酸化させ
    る工程とを備えたことを特徴とする半導体レーザの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の半導体レーザの製造方
    法において、 上記電流狭窄層を酸化させる工程は、高温の水蒸気を有
    する雰囲気下に上記基板上に成長された半導体層を保持
    して行われるウエット酸化法により行うことを特徴とす
    る半導体レーザの製造方法。
  6. 【請求項6】 第1導電型半導体基板上に、第1導電型
    下クラッド層,活性層、及び第2導電型第1上クラッド
    層、第1上クラッド層よりも高い組成比でアルミを含む
    半導体材料からなる第2導電型電流狭窄層、及び第1上
    クラッド層と同じ材料からなる第2導電型第2上クラッ
    ド層とを結晶成長させる工程と、 所定の方向にストライプ状に伸びる所定幅のマスクを用
    いて、上記第2上クラッド層を電流狭窄層に対して選択
    的にエッチングして第2上クラッド層を所定幅のリッジ
    形状とする工程と、 上記電流狭窄層の、上記第2上クラッド層と接しない領
    域と、上記第2上クラッド層と接する領域のうちの,第
    2上クラッド層の電流狭窄層に接する側の幅よりも幅の
    狭いストライプ状の領域を除く領域とを、上記第1及び
    第2上クラッド層に対して選択的にエッチングする工程
    とを備えたことを特徴とする半導体レーザの製造方法。
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