JPH1168212A - Qスイッチレーザ装置 - Google Patents

Qスイッチレーザ装置

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JPH1168212A
JPH1168212A JP22946697A JP22946697A JPH1168212A JP H1168212 A JPH1168212 A JP H1168212A JP 22946697 A JP22946697 A JP 22946697A JP 22946697 A JP22946697 A JP 22946697A JP H1168212 A JPH1168212 A JP H1168212A
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JP
Japan
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disk
laser
slit
switch
laser device
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP22946697A
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English (en)
Inventor
Tatsuhiko Sakai
辰彦 坂井
Katsuhiro Minamida
勝宏 南田
Hirofumi Imai
浩文 今井
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication of JPH1168212A publication Critical patent/JPH1168212A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高出力Qスイッチレーザ装置において、耐久
性に優れ、高速チョッピングが可能なQスイッチレーザ
装置を提供する。 【解決手段】 光共振器中に組み込まれたテレスコープ
と、テレスコープを構成する一対の集光素子の共焦点位
置またはその近傍をスリットが横切るように配置された
チョッパディスクとを備えたQスイッチレーザ装置にお
いて、前記スリット33の先端エッジ部34の、ディス
ク周方向に沿う断面がくさび形となっており、後端エッ
ジ部36のエッジ面37がディスク面に対して実質的に
直角となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はQスイッチレーザ
装置、特に高出力かつ高速のQスイッチ発振を行うQス
イッチレーザ装置に関する。この発明のQスイッチレー
ザ装置は、溶接、切断、表面処理その他の加工に利用さ
れる。
【0002】
【従来の技術】高ピーク出力を持つパルスレーザは高速
加工、化学反応等の種々のレーザ応用において、連続波
レーザに比べ効果的である。工業応用可能なレーザは、
YAGレーザおよびCO2 レーザがある。これらのレー
ザでパルス光を得る方法として励起をパルス化したノー
マルパルスがあるが、得られるピーク出力は小さい。
【0003】高ピークパルスを得る方法として連続波レ
ーザにQスイッチを用いる方法がある。Qスイッチとし
ては、電気/音響光学素子を用いる方法がある。しか
し、素子の耐光強度、およびYAGレーザ媒質のスケー
リングの問題からレーザ平均出力は数百W以下であり、
溶接などの加工応用には不適である。
【0004】高出力QスイッチレーザのQスイッチ方法
としては、光共振器内部に一対のレンズからなるテレス
コープを挿入して微小ビームスポットを形成して、そこ
で機械式チョッパディスクによりQスイッチを行う方法
が知られている。この方法では、高出力動作時のQスイ
ッチの耐久性、パルス繰返しの制御性、ランニングコス
ト等の点から最も適している。
【0005】しかし、光共振器内で高強度に集光された
レーザビームの開放・遮断を繰り返す必要があるため、
実用上チョッパディスクの耐久性に問題があった。耐久
性を確保するためチョッパディスクを厚くすると、チョ
ッピング速度(チョッパ開放速度)が低下する。すなわ
ち、図3に示すように、チョッピング位置の前後でレー
ザビームLBは広がる(短焦点テレスコープほど広がり
は大きい)。図3から明らかなように、ディスク厚tが
大きいと、それだけチョッピング位置で遮断されるビー
ム径が太くなる。この結果、ビーム開放開始から完全に
開放されるまでの時間が長くなる、つまりチョッピング
速度が低下する。チョッピング速度が低下すると、ビー
ム断面上の開放された所から部分的に発振が始まるの
で、まだ閉まっている部分は発振の妨げとなり、健全な
パルス成長ができない。このため、Qスイッチパルスの
立上り速度が低下し、鋭い立上りのQスイッチパルスが
得られないという問題が発生する。また、チョッパディ
スク全体を薄くすることも可能であるが、高速回転では
空気抵抗によりチョッパディスクが変形する問題もあっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、高出力Q
スイッチレーザ装置において、耐久性に優れ、高速チョ
ッピングが可能なQスイッチレーザ装置を提供すること
を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明のQスイッチレ
ーザ装置は、光共振器中に組み込まれたテレスコープ
と、テレスコープを構成する一対の集光素子の共焦点位
置またはその近傍をスリットが横切るように配置された
チョッパディスクとを備えている。前記スリットの先端
エッジ部のディスク周方向に沿う断面が、くさび形とな
っている。先端エッジは、各スリットにおいて、チョッ
パディスクの回転によりレーザビームが先に通過する側
のエッジである。また、後端エッジ部のエッジ面が、デ
ィスク面に対して実質的に直角となっている。後端エッ
ジは、各スリットにおいて、チョッパディスクの回転に
よりレーザビームが後に通過する側のエッジである。
【0008】上記Qスイッチレーザ装置において、チョ
ッパディスクの回転により、スリットの先端エッジでレ
ーザビームが開放され、ついで後端エッジで遮断され
る。レーザビームは、スリット通過によりパルス状とな
ってレーザ装置から出射される。
【0009】発明者達は、チョッパディスクの耐久性と
Qスイッチ速度の確保を両立するため、スリット開閉と
Qスイッチパルス発生の時間関係を詳細に検討した。そ
の結果、図4に示すように、チョッピング位置でのビー
ム径に対して、Qスイッチ開放時間が十分速ければパル
ス立上り時にはスリットに高強度のビームは照射されな
い。一方、QスイッチCO2 レーザの特性として図中に
示すように初期スパイクISの後に低ピークのテールT
Lが存在する。このテールTLはスリット閉鎖されるま
で持続するため、レーザビームが遮断される位置でレー
ザビームがスリットに当たり、損傷しやすいことが判明
した。したがって、チョッパディスクの先端エッジ部
(開放部)は特に損傷を考慮する必要はなく、チョッピ
ング速度を確保するためデイスク厚みはできるだけ薄く
し、後端エッジ部(遮断部)は耐ダメージ性を重視し
て、厚くすることが望ましい。また、先端エッジ部の厚
みを薄くすることにより、レーザパルス成長速度に比べ
てチョッピング速度が速くなり、レーザパルス成長が妨
げられることはなく、鋭い立上りのQスイッチパルスが
得られる。この発明は、これら知見に基づいて、チョッ
パディスクのエッジ部の断面形状を上述の形状としたも
のである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、この発明のQスイッチレ
ーザ装置の実施の形態を示しており、装置主要部の模式
的構成図である。QスイッチCO2 レーザ装置は、主と
して放電励起部11、光共振器21、Qスイッチ装置3
1、およびケーシング41とからなっている。なお、図
1では、放電励起部の電極、CO2 レーザガス供給装
置、レーザ電源などレーザ発振器に必要な装置や部材を
省略している。
【0011】放電励起部11は、ケーシング41内に形
成されており、CO2 レーザガスが常時供給されてい
る。レーザガスは放電励起され、レーザ光が発生する。
【0012】光共振器21は、半透鏡22とテレスコー
プ25とからなっている。半透鏡22は、たとえばZn
Se製で表面多層コートが施されており、反射率は50
%である。テレスコープ25は全反射凹面鏡26と集光
凸レンズ27とからなっている。全反射凹面鏡26は、
銅などで作られており、表面に金コートが施されてい
る。テレスコープ25は、反射面が球面または放物面の
いずれであってもよく、光軸は半透鏡の光軸に一致して
いる。テレスコープは、全反射凹面鏡と集光凹面鏡とで
構成してもよい。この場合、テレスコープの光軸が半透
鏡の光軸に直交するようにして、テレスコープは配置さ
れる。
【0013】Qスイッチ装置31は、円盤状のチョッパ
ディスク32を備えている。チョッパディスク32はス
テンレス鋼、銅などで作られており、直径は100〜2
00mm 、厚みは0.5〜2 mm 程度である。図2に示
すように、チョッパディスク32の外周寄りに多数のス
リット33が円周方向に沿って設けられている。スリッ
ト33の長さは5〜30 mm 、平均幅は0.5〜2 mm
程度である。スリット数は、必要な繰返し周波数により
決められる。スリット33の先端エッジ部34の、ディ
スク周方向に沿う断面は、くさび形となっている。くさ
びの形状は、図3に示すような直角3角形に限られるも
のではなく、たとえば2等辺3角形であってもよい。く
さびは、長さがディスク厚みの1〜2倍、くさび角が1
0〜45゜程度である。後端エッジ部36のエッジ面3
7は、ディスク面に対して直角となっている。エッジ面
37はディスク面に対して正確に直角である必要はな
く、後端エッジ部36の強度が許される範囲、たとえば
ディスク面に対して80〜95゜程度であればよい。な
お、チョッパ径方向に沿ってチョッパ中心に向かうに従
い、スリット幅は狭くなっている。チョッパディスク3
2をチョッパ径方向に移動して、レーザビームLBが横
切るスリット33の幅を変え、レーザパルス幅を調節す
ることができる。
【0014】チョッパディスク32は、ディスク駆動モ
ータ39により回転駆動される。回転速度は、10,0
00〜100,000rpm である。
【0015】
【実施例】図2および図3に示すチョッパディスク(直
径160mm、全面、および遮断部厚み1.0mm、開放部
断面を3角形)を使用して、回転速度20,000rpm
、パルス繰り返し周波数10 kHz、パルスエネルギ2
00 mJ 、平均出力2kWのQスイッチCO2 レ−ザの長
時間発振実験を実施した。その結果、図4に示すような
鋭い立上りを持つQスイッチパルスが24時間以上安定
して得られた。
【0016】対比実験として、ディスク厚み0.35mm
(全面)の薄型チョッパディスクを使用した。その結
果、チョッパディスクが薄いため空気抵抗により変形
し、チョッピング部が光軸方向に振動し、Qスイッチ発
振が安定して行えなかった。
【0017】また、ディスク全体の厚みが1.0mmであ
り、先端エッジ部および後端エッジ部のエッジ面がそれ
ぞれディスク面に対して直角なチョッパディスクを用い
て実験を行った。その結果、Qスイッチ開放時にチョッ
ピング速度(チョッパ開放速度)がこの発明の場合に比
べ遅くなり、Qスイッチパルスの立上りが鈍ることが分
かった。
【0018】
【発明の効果】この発明のQスイッチレーザ装置は、ス
リットの先端エッジ部の断面がくさび形となっており、
後端エッジ部のエッジ面がディスク面に対して実質的に
直角となっている。したがって、チョッパディスクの耐
久性が向上するとともに、チョッピングが高速化され、
鋭い立上りのQスイッチパルスが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のQスイッチレーザ装置の主要部を模
式的に示す図面である。
【図2】図1に示す装置のチョッパディスクの一例を示
す正面図である。
【図3】チョッパディスクのスリット部の拡大断面図で
ある。
【図4】この発明により得られた異なるパルス幅のレー
ザビームの波形を示すグラフである。
【符号の説明】
11 放電励起部 21 光共振器 22 半透鏡 25 テレスコープ 26 全反射凹面鏡 27 集光凸レンズ 31 Qスイッチ装置 32 チョッパディスク 33 スリット 34 前端エッジ部 36 後端エッジ部 37 エッジ面 39 ディスク駆動モータ LB レーザビーム IS パルスレーザの初期スパイク TL パルスレーザのテール

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光共振器中に組み込まれたテレスコープ
    と、テレスコープを構成する一対の集光素子の共焦点位
    置またはその近傍をスリットが横切るように配置された
    チョッパディスクとを備えたQスイッチレーザ装置にお
    いて、前記スリットの先端エッジ部の、ディスク周方向
    に沿う断面がくさび形となっており、後端エッジ部のエ
    ッジ面がディスク面に対して実質的に直角となっている
    ことを特徴とするQスイッチレーザ装置。
JP22946697A 1997-08-26 1997-08-26 Qスイッチレーザ装置 Withdrawn JPH1168212A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22946697A JPH1168212A (ja) 1997-08-26 1997-08-26 Qスイッチレーザ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22946697A JPH1168212A (ja) 1997-08-26 1997-08-26 Qスイッチレーザ装置

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JPH1168212A true JPH1168212A (ja) 1999-03-09

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ID=16892646

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22946697A Withdrawn JPH1168212A (ja) 1997-08-26 1997-08-26 Qスイッチレーザ装置

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Effective date: 20041102