JPH06152017A - レーザ発振器 - Google Patents

レーザ発振器

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JPH06152017A
JPH06152017A JP29881992A JP29881992A JPH06152017A JP H06152017 A JPH06152017 A JP H06152017A JP 29881992 A JP29881992 A JP 29881992A JP 29881992 A JP29881992 A JP 29881992A JP H06152017 A JPH06152017 A JP H06152017A
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JP
Japan
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laser
aperture
laser light
mirror
laser oscillator
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JP29881992A
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English (en)
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Naoki Mitsuyanagi
直毅 三柳
Nobuhiko Tada
信彦 多田
Yoshiaki Shimomura
義昭 下村
Shigeyuki Sakurai
茂行 桜井
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レーザ発振器において、アパーチャ及びその他
のレーザ発振器を構成する重要な光学部品を破損するこ
となく、レーザ光のビーム径を絞って微細加工を行うこ
とができるようにする。 【構成】レーザロッド1、フラッシュランプ2、集光器
3、エンドミラー4、アウトプットミラー5、及びアパ
ーチャ20を備えたレーザ発振器において、アパーチャ
20のレーザロッド1側を、レーザ光50の波長に対し
高い反射率をもつミラー面20aとし、また、ミラー面
20aを、レーザ光50の軸に対して法線が傾斜した円
錐面とする。さらに、ミラー面20aで反射されたレー
ザ光51を吸収するアブソーバ30を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アパーチャによってレ
ーザ光のビーム径を絞り、微細加工を行うレーザ発振器
に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザは、通信、計測、加工などの多方
面の技術分野において利用されているが、特に0.1mm程
度の微細なスポット径で、かつ108w/cm2と高いエネル
ギー密度を持つことから、加工技術への応用が検討さ
れ、種々の材料に対する微細加工の手段として急激に普
及してきている。例えば、スポット径の大きさや印加電
圧を変化させることにより、レーザ光の有するエネルギ
ーを変えることができ、被加工物に照射されるレーザ光
のパワー密度を自由に制御することができる。これによ
り被加工物の状態を加熱、溶融、蒸発に変化させて、被
加工物の状態に応じて熱処理、溶接、切断、穴あけなど
の各種加工を行うことができる。
【0003】図6に、加工に用いられる従来のレーザ発
振器の構成の一例を示し、その動作原理を以下に説明す
る。尚、図6においては発振媒体として固体を用いる固
体レーザの例を示す。
【0004】図6に示すように、このレーザ発振器は、
レーザ光を出力する発振媒体であるレーザロッド10
1、レーザロッド101を励起するためのフラッシュラ
ンプ102、内面に楕円形の反射面(図示せず)を形成
しその焦点位置にレーザロッド101とフラッシュラン
プ102をそれぞれ設置した集光器103、レーザロッ
ド101両端に対面しその軸の延長線上において互いに
平行になるように配置され、それぞれ共振器を構成する
エンドミラー104及びアウトプットミラー105、エ
ンドミラー104とレーザロッド101との間に挿入さ
れた絞りであるアパーチャ120を備えている。さら
に、レーザ発振器の外部には、フラッシュランプに発光
パワーを供給するパワー供給器106、及びパワー供給
器106の供給動作を制御するためのコントローラ10
7が設置されている。
【0005】上記構成を有するレーザ発振器において、
コントローラ107は所要の駆動指令値をパワー供給器
106に与え、パワー供給器106が動作する。この指
令値の内容としては、例えば連続レーザの場合には電圧
であり、パルスレーザの場合にはパルス幅、電圧、パル
ス周波数等である。パワー供給器106は、コントロー
ラ107から供給される指令値に応じてフラッシュラン
プ102に所要の電圧を印加し、電圧が印加されること
により点灯又は点滅するフラッシュランプ102の光は
集光器103でレーザロッド101に与えられる。レー
ザロッド101は、フラッシュランプ102から与えら
れる光により、レーザロッド101にドープされたイオ
ン、例えばYAGレーザの場合にはNd3+イオンの電子
が励起され、励起された電子が再び下位のエネルギーレ
ベルに戻る時に誘導放出現象が発生する。発生した光が
エンドミラー104とアウトプットミラー105との間
を往復するうちに増幅され強力なパワーを得るが、この
時アパーチャ120によってレーザ光のビーム径が絞ら
れ、この一部がアウトプットミラー105を透過してレ
ーザ光108となり外部に放出される。
【0006】アパーチャ120は、例えばドーナツ状を
した絞りであって、これを挿入することによって上記の
ようにレーザロッド径と同一の本来のビーム径より小さ
くビーム径を絞ることができる。これによりこのレーザ
発振器から出力され集光レンズ(図示せず)で被加工物
上に集束されたレーザ光のスポット径が小さくなり、微
細加工を行うことができる。これは、微細加工を行うた
めの簡便な方法としてよく用いられる。特に、加工深さ
と加工幅との比であるアスペクト比の大きな被加工物を
加工する場合には、十分な加工深さを得るためにレーザ
光のパワーを大きくし、加工幅、つまりスポット径を小
さく絞る必要があり、このためにとりわけ穴径の小さい
アパーチャ120を使用する。尚、アパーチャ120は
アウトプットミラー105とレーザロッド101との間
に挿入されることもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来技
術を利用してアスペクト比の大きな被加工物を加工する
場合、アパーチャ120の材料として金属を用いると、
共振器内でのレーザ光のパワー密度が大きくなるために
アパーチャ120が溶融する場合がある。アパーチャ1
20が溶融すると絞りとしての役目を果たさないばかり
か、その溶融物がまわりに飛散して、エンドミラー10
4やアウトプットミラー105やレーザロッド101等
に付着し、その飛散した溶融物を起点として上記光学部
品を破損する恐れがあった。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、ア
パーチャ及びその他のレーザ発振器を構成する重要な光
学部品を破損することなく、レーザ光のビーム径を絞っ
て微細加工を行うことができるレーザ発振器を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、レーザ光を出力するロッド状の
発振媒体と、前記発振媒体を励起する励起手段と、前記
発振媒体の両端に対面して設けられた2枚の共振ミラー
と、少なくとも一方の前記共振ミラーとこれに対面する
前記発振媒体との間に挿入され前記発振媒体より出力さ
れるレーザ光のビーム径を絞るアパーチャとを備え、前
記発振媒体及び前記2枚の共振ミラーを基本として光学
ユニットを構成するレーザ発振器において、前記アパー
チャは、レーザ光の波長に対し高い反射率を有し、かつ
前記レーザ光の軸に対して法線が傾斜するミラー面を前
記発振媒体側に備える。
【0010】好ましくは、さらに前記アパーチャで反射
したレーザ光を吸収するアブソーバを備える。
【0011】
【作用】上記のように構成した本発明においては、2枚
の共振ミラーのうち少なくとも一方の共振ミラーとこれ
に対面する発振媒体の端面との間にアパーチャを挿入す
ることにより、レーザ光のビーム径が上記発振媒体と同
一の本来のビーム径より小さく絞られる。従って、この
後集光レンズで被加工物上に集束されるレーザ光のスポ
ット径が小さくなり、これにより微細加工が行われる。
【0012】また、アパーチャの発振媒体側をミラー面
とし、このミラー面がレーザ光の波長に対し高い反射率
をもつことにより、レーザ光が高いパワー密度を有して
いても、このミラー面に入射するレーザ光のほとんどが
反射し、アパーチャが溶融したり破損することなくレー
ザ光のビーム径が絞られる。さらにアパーチャが溶融す
ることがないので、アパーチャの溶融物の飛散によって
レーザ発振器を構成する重要な光学部品を破損すること
がない。
【0013】また、アパーチャのミラー面がレーザ光の
軸に対して直角であると、このミラー面と共振ミラーと
が共振器を形成し、ここでレーザ光が増幅されてしま
い、アパーチャが絞りの意味をなさなくなってしまう。
本発明においては、アパーチャのミラー面の法線をレー
ザ光の軸に対して傾斜させるが、これは言い換えれば上
記アパーチャのミラー面がレーザ光の軸に対して直角で
ないということであり、このアパーチャのミラー面で反
射したレーザ光は入射方向とは異なる方向へ散乱する。
従って、アパーチャのミラー面と共振ミラーとが共振器
を形成してレーザ光が増幅されるという弊害がなく、ア
パーチャが絞りとして確実に機能する。
【0014】また、YAGレーザのようにゲインの高い
レーザ光を出力するレーザ発振器においては、上記アパ
ーチャのミラー面で反射するレーザ光、即ち2枚の共振
ミラー間で増幅されないレーザ光でも十分に高いパワー
密度を有しているので、これが他の金属製の部品などに
照射されると、その部分が溶融し、破損する可能性があ
る。本発明においては、アパーチャのミラー面で反射さ
れたレーザ光がアブソーバで吸収されることにより、レ
ーザ光が他の金属製の部品に照射されてこれが破損する
ことがない。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例によるレーザ発振器につい
て図1から図4による説明する。図1は加工に用いられ
る本実施例によるレーザ発振器の構成を示した図であ
り、ここでは発振媒体として固体を用いる固体レーザの
例を示している。図1に示された固体レーザの構成及び
動作原理を以下に説明する。
【0016】図1に示すように、本レーザ発振器は、レ
ーザ光を出力する発振媒体であるレーザロッド1、レー
ザロッド1を励起するためのフラッシュランプ2、内面
に楕円形の反射面(図示せず)を形成しその焦点位置に
レーザロッド1とフラッシュランプ2をそれぞれ設置し
た集光器3、レーザロッド1両端に面しその軸の延長線
上において互いに平行になるように配置され、共振器を
構成するエンドミラー4及びアウトプットミラー5、エ
ンドミラー4とレーザロッド1との間に挿入された絞り
であるアパーチャ20を備えている。また、レーザロッ
ド1から出力されたレーザ光は図中50で、アパーチャ
20で反射したレーザ光は図中51で示されている。さ
らに、レーザ発振器の外部には、フラッシュランプ2に
発光パワーを供給するパワー供給器6、及びパワー供給
器6の供給動作を制御するためのコントローラ7が設置
されている。
【0017】アパーチャ20はドーナツ状をした絞りで
あって、これを挿入することによって上記のようにレー
ザロッド1の径と同一の本来のビーム径より小さくビー
ム径を絞ることができる。これによりこのレーザ発振器
から出力され図4を用いて後述するように集光レンズで
被加工物上に集束されたレーザ光のスポット径が小さく
なり、微細加工を行うことができる。これは、微細加工
を行うための簡便な方法としてよく用いられる。特に、
加工深さと加工幅との比であるアスペクト比の大きな被
加工物を加工する場合には、十分な加工深さを得るため
にレーザ光のパワーを大きくし、加工幅、つまりスポッ
ト径を小さく絞る必要があり、このためにとりわけ穴径
の小さいアパーチャ20を使用する。
【0018】アパーチャ20のレーザロッド1側の面
は、レーザロッド1から出力されるレーザ光50の波長
に対し高い反射率を有するミラー面20aとなるように
表面が処理される。即ち、アパーチャ20の面に金、
銀、アルミなどの材料をコーティングやメッキしたり、
アパーチャ20の母材としてガラスなどの透明材料を用
い、多層の誘電体膜をコーティングしてミラー面20a
とする。金、銀、アルミ等をコーティングやメッキする
のは、加工用レーザとして用いられるCO2レーザの波
長10.6μmやYAGレーザの波長1.06μmに対
し高い反射率を持っているからである。
【0019】また、ガラスなどの透明材料を母材とし多
層の誘電体膜をコーティングするのは、レーザ応用技術
ハンドブック(朝倉書店)8頁に記載されているよう
に、次のような理由による。即ち、例えば図2に断面図
で示すように、屈折率がnSである母材に、屈折率がn
2q+1,n2q,…,n3,n2,n1であり、n1=n3=…
=n2q+1=nHかつn2=n4=…=n2q=nLを満たす誘
電体膜を順にコーティングしたとすると、この面の反射
率Rは、 R=(n0SL 2q−nH 2(q+1))/(n0SL 2q+nH
2(q+1)) と表される。ここに、nH,nLは定数であり、n0は空
気の屈折率である。従って、適当な屈折率を持つ材料
(誘電体)を組合わせてコーティングすればこの式より
100%に近い反射率を得ることができる。
【0020】また、図3に図1のIII部拡大図を示す
ように、アパーチャ20のレーザロッド1側のミラー面
20aは、レーザ光50の軸に対して法線が傾斜した円
錐面をなしており、レーザロッド1から出力されるレー
ザ光50の軸に対して直角ではない。もし、ミラー面2
0aがレーザ光50の軸に対して直角、即ちミラー面2
0aの法線方向がレーザ光50の軸と一致していると、
このミラー面20aとエンドミラー4とが共振器を形成
し、ここでレーザ光が増幅されてしまい、アパーチャが
絞りの意味をなさなくなってしまう。本実施例では、ミ
ラー面20aがレーザ光50の軸に対して直角ではない
円錐面であるので,ミラー面20aで反射したレーザ光
51はその入射方向とは異なる方向へ散乱する。従っ
て、ミラー面20aとエンドミラー4とが共振器を形成
してレーザ光が増幅されるという弊害がなく、アパーチ
ャ20が絞りとして確実に機能する。
【0021】尚、上記のようにアパーチャ20はエンド
ミラー4とレーザロッド1との間に限らず、アウトプッ
トミラー5とレーザロッド1との間に挿入されることも
あり、この場合も同様の作用が得られる。
【0022】図1に戻り、本レーザ発振器において、コ
ントローラ7は所要の駆動指令値をパワー供給器6に与
え、パワー供給器6が動作する。この指令値の内容とし
ては、例えば連続レーザの場合には電圧であり、パルス
レーザの場合にはパルス幅、電圧、パルス周波数等であ
る。パワー供給器6は、コントローラ7から供給される
指令値に応じてフラッシュランプ2に所要の電圧を印加
し、電圧が印加されることにより点灯又は点滅するフラ
ッシュランプ2の光は集光器3でレーザロッド1に与え
られる。レーザロッド1は、フラッシュランプ2から与
えられる光により、レーザロッド1にドープされたイオ
ン、例えばYAGレーザの場合にはNd3+イオンの電子
が励起され、励起された電子が再び下位のエネルギーレ
ベルに戻る時に誘導放出現象が発生する。発生したレー
ザ光50がエンドミラー4とアウトプットミラー5との
間を往復するうちに増幅され強力なパワーを得るが、こ
の時上記説明したアパーチャ20によってレーザ光50
のビーム径が確実に絞られ、この一部がアウトプットミ
ラー5を透過してレーザ光8となり外部に放出される。
【0023】次に上記レーザ発振器から出力されたレー
ザ光8を用いて行う加工について説明する。図4は本実
施例によるレーザ発振器を用いた加工装置の概略構成図
である。レーザロッド1から出力されたレーザ光8は、
反射ミラー9でその進行方向を被加工物10が配置され
た方向に変えられる。次いで被加工物10の直前位置に
配設された集光レンズ11によりほぼ平行な状態で進行
してきたレーザ光を集束させ、この集束状態で被加工物
10にレーザ光を照射する。この被加工物10の表面に
照射されるレーザ光の集束状態に応じて被加工物10に
おける加工内容が決定される。例えば、レーザ光を被加
工物10の表面に焦点を設定し、微小なスポット径に集
束させると、極めて高いパワー密度が与えられるため、
被加工物10の表面を一瞬のうちに溶融又は蒸発させ
る。また集光レンズ11の位置を移動し、焦点位置を被
加工物10の表面からずらせると、スポット径が大きく
なり、パワー密度を下げることができる。さらにフラッ
シュランプ2に印加される電圧を変化させることによ
り、レーザ光が有するパワーを変えることができる。
【0024】上記のように2つの要素、即ちレーザ光の
スポット径と印加電圧の組み合わせにより、被加工物1
0に照射されるレーザ光のパワー密度を自由に制御する
ことができる。これにより被加工物10の状態を加熱、
溶融、蒸発に変化させて、被加工物の状態に応じて熱処
理、溶接、切断、穴あけなどの各種加工を行うことがで
きる。
【0025】以上のように本実施例によれば、アパーチ
ャ20のレーザロッド1側を、レーザ光50の波長に対
し高い反射率をもつミラー面20aとするので、レーザ
光50が高いパワー密度を有していても、ミラー面20
aに入射したレーザ光のほとんどが反射し、アパーチャ
20が溶融したり破損することなくレーザ光50のビー
ム径を絞ることができる。従って、被加工物上に集束さ
れるレーザ光8のスポット径を小さくすることができ、
微細加工を行うことができる。さらにアパーチャ20が
溶融することがないので、アパーチャの溶融物の飛散に
よってレーザ発振器を構成する重要な光学部品を破損す
ることがない。
【0026】また、ミラー面20aを、レーザ光50の
軸に対して法線が傾斜した円錐面とするので、反射した
レーザ光51は入射方向とは異なる方向へ散乱され、ミ
ラー面20aとエンドミラー4とが共振器を形成しここ
でレーザ光が増幅されることがなく、アパーチャ20を
絞りとして確実に機能させることができる。
【0027】次に、本発明の他の実施例によるレーザ発
振器について図5により説明する。図5は本実施例によ
るレーザ発振器のアパーチャ近傍の断面図であり、図3
に相当する図である。図5に示すように、本実施例にお
いては、アパーチャ20のミラー面20aで反射したレ
ーザ光51の進路上にこのレーザ光を吸収するアブソー
バ30を備える。このアブソーバ30はドーナツ状をし
ており、円錐面をなすアパーチャ20のミラー面20a
の全周に対向するように吸収面30aが設けられてい
る。この吸収面30aの断面は鋭角な先端角をもつ三角
溝状であり、ミラー面20aで反射したレーザ光51は
この三角溝によって吸収され減衰していく。また、この
吸収面30aの表面は黒色アルマイト処理や黒染め等に
よる黒色化処理が施され、レーザ光が吸収しやすくなっ
ている。さらに、アブソーバ30の内部は中空になって
おり、その中空部分30bには冷却水供給口30cより
冷却水が供給され、レーザ光51を吸収して発熱した吸
収面30aが冷却される。
【0028】ところで、レーザ発振器がYAGレーザの
ようにゲインの高いレーザ光を出力する場合は、アパー
チャ20のミラー面20aで反射するレーザ光51、即
ちエンドミラー4とアウトプットミラー5との間で増幅
されないレーザ光でも十分に高いパワー密度を有してい
るので、これが他の金属製の部品などに照射されると、
その部分が溶融し、破損する可能性がある。本実施例に
おいては、上記のようなミラー面20aで反射されたレ
ーザ光51を吸収するアブソーバ30を設けるので、レ
ーザ光が他の金属製の部品に照射されてこれが破損する
ことがない。
【0029】以上のように、本実施例によれば、前述の
実施例による効果が得られるだけでなく、さらにアブソ
ーバ30を設けるので、アパーチャ20のミラー面20
aで反射されたレーザ光51がこのアブソーバ30に吸
収され、このレーザ光が他の金属製の部品に照射されて
これが破損することがない。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、アパーチャの発振媒体
側を、レーザ光の波長に対し高い反射率をもつミラー面
とするので、このミラー面に入射するレーザ光のほとん
どが反射され、アパーチャを溶融したり破損することな
く、確実に絞りとして機能させることができる。従っ
て、被加工物上に集束されるレーザ光のスポット径を小
さくすることができ、微細加工を行うことができる。ま
た、アパーチャが溶融することがないので、アパーチャ
の溶融物の飛散によってレーザ発振器を構成する重要な
光学部品を破損することがない。
【0031】また、ミラー面の法線をレーザ光の軸に対
して傾斜させるので、ミラー面と共振ミラーとが共振器
を形成することがなく、アパーチャを絞りとして確実に
機能させることができる。
【0032】さらに、ミラー面で反射されたレーザ光を
吸収するアブソーバを設けるので、レーザ光が他の金属
製の部品に照射されてこれが破損することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるレーザ発振器の構成を
示した図である。
【図2】ガラスなどの透明材料を母材とし、多層の誘電
体膜をコーティングしたミラー面の断面図である。
【図3】図1のレーザ発振器のアパーチャ近傍の断面図
であって、図1のIII部拡大図である。
【図4】図1のレーザ発振器を用いた加工装置の概略構
成図である。
【図5】本発明の他の実施例によるレーザ発振器のアパ
ーチャ近傍の断面図であり、図3に相当する図である。
【図6】加工に用いられる従来のレーザ発振器の構成の
一例を示す図である。
【符号の説明】
1 レーザロッド 2 フラッシュランプ 3 集光器 4 エンドミラー 5 アウトプットミラー 8 レーザ光 20 アパーチャ 20a ミラー面 30 アブソーバ 30a 吸収面 30b 中空部分 30c 冷却水供給口 50 レーザ光 51 レーザ光
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桜井 茂行 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を出力するロッド状の発振媒体
    と、前記発振媒体を励起する励起手段と、前記発振媒体
    の両端に対面して設けられた2枚の共振ミラーと、前記
    共振ミラーの少なくとも一方とこれに対面する前記発振
    媒体との間に挿入され前記発振媒体より出力されるレー
    ザ光のビーム径を絞るアパーチャとを備え、前記発振媒
    体及び前記2枚の共振ミラーを基本として光学ユニット
    を構成するレーザ発振器において、前記アパーチャは、
    レーザ光の波長に対し高い反射率を有しかつ前記レーザ
    光の軸に対して法線が傾斜するミラー面を前記発振媒体
    側に備えることを特徴とするレーザ発振器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーザ発振器において、
    さらに前記アパーチャで反射したレーザ光の経路上に配
    置され、そのレーザ光を吸収するアブソーバを備えるこ
    とを特徴とするレーザ発振器。
JP29881992A 1992-11-09 1992-11-09 レーザ発振器 Pending JPH06152017A (ja)

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