JPH1167593A - アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサ

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JPH1167593A
JPH1167593A JP22210897A JP22210897A JPH1167593A JP H1167593 A JPH1167593 A JP H1167593A JP 22210897 A JP22210897 A JP 22210897A JP 22210897 A JP22210897 A JP 22210897A JP H1167593 A JPH1167593 A JP H1167593A
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潤 贄川
Kiyoshi Matsuda
清 松田
Yoshishige Ikeda
善重 池田
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    • F28D15/00Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies
    • F28D15/02Heat-exchange apparatus with the intermediate heat-transfer medium in closed tubes passing into or through the conduit walls ; Heat-exchange apparatus employing intermediate heat-transfer medium or bodies in which the medium condenses and evaporates, e.g. heat pipes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリプロピレンなどの高分子固定材を用いず
にコンデンサ素子を固定し、かつ、そのリップル温度上
昇を抑えることもできるアルミニウム電解コンデンサを
提供すること。 【解決手段】 陽極箔、陰極箔およびセパレータをパイ
プ状コア5を中心に巻回したコンデンサ素子2と、該コ
ンデンサ素子を収納した有底筒状のコンデンサケース3
と、該コンデンサケース3の開放端側を塞ぐ封口体4と
を有するアルミニウム電解コンデンサ1において、パイ
プ状コア5は、両端が封口体4の側およびコンデンサケ
ース3の底面側にそれぞれ支持されているとともに、パ
イプ状コア5の内部には液封式のヒートパイプ6が配置
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム電解
コンデンサ(以下、電解コンデンサと略す。)に関する
ものである。さらに詳しくは、電解コンデンサにおける
放熱効率の向上技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型の電解コンデンサは、民生機器およ
び産業機器など幅広い分野で使用されており、その代表
的な構造を図9に示す。この図に示すものでは、陽極
箔、陰極箔およびセパレータを巻回したコンデンサ素子
2と、該コンデンサ素子2を収納した有底筒状のコンデ
ンサケース3と、該コンデンサケース3の開放端側を塞
ぐ封口体4とから構成され、コンデンサ素子2には電解
液が含浸されている。大型の電解コンデンサでは、コン
デンサ素子2が重いため、コンデンサケース3内で振動
しやすいなど、耐振動特性が低く、電極リード板21の
断線やショートなどが発生するおそれがある。そこで、
従来は、コンデンサケース3内にポリプロピレンなどの
高分子固定材30を充填し、この高分子固定材30によ
ってコンデンサ素子2を固定する方法が採用されてい
る。
【0003】このような構成の電解コンデンサ1におい
て、リップル電流を流すと、温度上昇が起こり、その温
度上昇が高いほど、寿命が低下する。そこで、電解コン
デンサ1を設計するにあたっては、如何にリップル温度
上昇を抑えるから重要な課題である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、基本的な構造
を変えずに電解コンデンサ1のリップル温度上昇を抑え
るにも限界がある。また、従来のように、コンデンサケ
ース3内に充填したポリプロピレンなどの高分子固定材
30を用いてコンデンサ素子2を固定する方法では、内
部空間が狭くなるので、内圧上昇を抑えるという観点か
らみて好ましくない。さらに、高分子固定材30を溶融
炉内で加熱、溶融してコンデンサケース3内に注入した
後、それを冷却する必要があるので、大型の生産設備が
必要であるとともに、生産性の向上を妨げているという
問題点もある。
【0005】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
ポリプロピレンなどの高分子固定材を用いずにコンデン
サ素子を固定し、かつ、そのリップル温度上昇を抑える
こともできるアルミニウム電解コンデンサを提供するこ
とにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、陽極箔、陰極箔およびセパレータをパ
イプ状コアを中心に巻回したコンデンサ素子と、該コン
デンサ素子を収納した有底筒状のコンデンサケースと、
該コンデンサケースの開放端側を塞ぐ封口体とを有する
アルミニウム電解コンデンサにおいて、前記パイプ状コ
アは、両端が前記封口体側および前記コンデンサケース
の底面側にそれぞれ支持されているとともに、該パイプ
状コアの内部には液封式のヒートパイプが配置されてい
ることを特徴とする。
【0007】本発明において、ヒートパイプの一方の端
部はコンデンサ素子で発生した熱を受けて内部の液が気
化し、気化した液はコンデンサケースの底面側に位置す
るヒートパイプの他方の端部で凝結するとともに、ヒー
トパイプの一方の端部の方へ戻る。このようなサイクル
を繰り返すことによって、コンデンサ素子内で発生した
熱はコンデンサケースの底面側から放出される。従っ
て、同一のリップル電流を流したときは温度上昇が抑え
られる。言い換えれば、許容される温度上昇が一定であ
れば、許容リップル電流値を大きくできる。また、前記
パイプ状コアは、両端が前記封口体側および前記コンデ
ンサケースの底面側にそれぞれ支持されていることか
ら、ポリプロピレンなどの高分子固定材を用いずにコン
デンサ素子を固定することができる。その結果、コンデ
ンサケースの内部空間が広くなるので、内圧上昇を抑え
ることができる。また、高分子固定材を溶融炉内で加
熱、溶融してコンデンサケース内に注入した後、それを
冷却するなどといった工程が不要である。
【0008】本発明において、前記パイプ状コアの両端
が前記封口体側および前記コンデンサケースの底面側に
それぞれ支持されている構成とするにあたっては、前記
パイプ状コアの両端の一方、または双方が前記封口体側
または前記コンデンサケースの底面側に螺着機構により
支持されていることが好ましい。このように構成する
と、大型の電解コンデンサにおいてコンデンサ素子をコ
ンデンサケース内に確実に固定できる。また、コンデン
サケースの底面側に前記螺着機構を適用すると、嵌め込
み構造を採用した場合に比較して、パイプ状コアを介し
てのコンデンサケースの底面側への熱伝達がよいという
利点がある。
【0009】本発明において、前記ヒートパイプは、前
記パイプ状コアと一体に構成されていることが好まし
い。
【0010】また、前記パイプ状コアは、前記ヒートパ
イプの容器自身であってもよい。
【0011】本発明において、前記ヒートパイプは、端
部が前記コンデンサケースの底面部近傍に位置すること
により、該ケース底面部に対して放熱するように構成さ
れる場合がある。このように構成すると、該ケース底面
部は、従来の電解コンデンサと同様に平坦な構造である
など、電解コンデンサの外観形状が従来のものと変わら
ないので、従来の電解コンデンサと同様に機器に組み付
けることができる。
【0012】本発明において、前記コンデンサケース
は、該ケース底面部より外側に突出する放熱部を備えて
いる場合もある。この場合には、ユーザが電解コンデン
サを機器に搭載する際に放熱部に対して放熱フィンなど
を取り付けることになる。前記放熱部には、放熱フィン
を予め構成しておいてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】図面を参照して本発明の実施の形
態を説明する。なお、以下の説明においては、説明の重
複を避けるために、図9に示した従来の電解コンデンサ
と共通の機能を有する部分には同一の符合を付してあ
る。
【0014】[実施の形態1]図1は、本形態に係る電
解コンデンサの構造を模式的に示す縦断面図、図2
(A)、(B)、(C)はそれぞれ、本形態に係る電解
コンデンサに用いた封口体、コンデンサ素子、コンデン
サケースの説明図である。
【0015】図1および図2(A)、(B)、(C)に
示すように、本形態に係る電解コンデンサ1は、従来の
電解コンデンサと同様、陽極箔、陰極箔およびセパレー
タを巻回したコンデンサ素子2と、該コンデンサ素子2
を収納した有底筒状のアルミニウム製のコンデンサケー
ス3と、該コンデンサケース3の開放端側を塞ぐ合成樹
脂製の封口体4とを有している。封口体4の外端面には
外部端子41が構成され、この外部端子41の下端部
は、内部端子42としてコンデンサ素子2から引き出さ
れた電極リード板21が電気的に接続されている。ま
た、コンデンサ素子2において、陰極箔を巻ずらして陰
極箔がコンデンサケース3の底面部31に接触するよう
にし、リップル温度上昇やインピーダンスを小さくして
ある。
【0016】このような電解コンデンサ1は、放熱とい
う面から封口体4を下向きに使用されるのが一般的であ
る。
【0017】コンデンサ素子2は、陽極箔、陰極箔およ
びセパレータがアルミニウムなどの金属製パイプからな
るパイプ状コア5を巻心として巻回され、このパイプ状
コア5はコンデンサ素子2の中心部分に位置する。
【0018】本形態において、パイプ状コア5は、両端
部51、52が封口体4の側およびコンデンサケース3
の底面部31の側にそれぞれ支持され、素子固定用には
高分子固定材などが使用されていない。すなわち、封口
体4の内面にはその中央部分に固定用突起44が形成さ
れ、この固定用突起44は、側面が錐面で構成されてい
るので、その先端部分がパイプ状コア5の一方の端部5
1から内部に嵌まっている。一方、コンデンサケース3
の底面部31において内面側にはその中央部分にねじ軸
35が形成されているのに対して、パイプ状コア5の他
方側端部52の内周面には雌ねじ520が形成され、こ
の雌ねじ520内に前記のねじ軸35が螺着している。
【0019】また、本形態の電解コンデンサ1では、図
3(A)、(B)に示すように、パイプ状コア5の内部
には液封式のヒートパイプ6が配置されている。このヒ
ートパイプ6とパイプ状コア5とはそれぞれ別体のもの
であるが、本形態では、コンデンサ素子2を巻回した
後、ヒートパイプ6をパイプ状コア5に挿入、固定した
ものである。
【0020】図4にヒートパイプ6の構造および原理を
示すように、アルミニウムなどの金属製の筒状の容器6
1内に空気成分を完全に追い出して真空状態にした後、
水やフロロカーボンなどの作動冷媒を少量密封したもの
で、容器内には、液の沸騰・凝縮および毛細管現象を促
進させるためのグルーブ(溝)などのウイック62が形
成されている。このため、コンデンサ素子2の軸線方向
における中央付近において、ヒートパイプ6の一方の端
部がコンデンサ素子2から熱を受けると、内部が減圧状
態になっているため、液はその沸点よりも低い温度で蒸
発・沸騰し、その蒸気は圧力波となって、コンデンサケ
ース3の底面側に位置する他方側の端部(放熱部64)
に向けて音速に近い速度で移動し、そこで冷却される。
ここで冷却されて凝縮した液は、潜熱を放出して液化
し、凝縮液はウイックを通じて入熱部63としての一方
の端部の方に向けて移動する。
【0021】このようなサイクルが外力なしに繰り返さ
れる結果、本形態の電解コンデンサ1では、コンデンサ
素子2内で発生した熱がコンデンサケース3の底面部3
1に効率よく伝わり、そこから放熱される。従って、同
一のリップル電流を流したときは温度上昇が抑えられ
る。言い換えれば、許容される温度上昇が一定であれ
ば、許容リップル電流値を大きくできる。また、パイプ
状コア5は、両端が封口体4の側およびコンデンサケー
ス3の底面部31の側にそれぞれ支持されていることか
ら、ポリプロピレンなどの高分子固定材を用いずにコン
デンサ素子2を固定することができる。その結果、コン
デンサケース3の内部空間が広くなるので、内圧上昇を
抑えることができる。また、高分子固定材を溶融炉内で
加熱、溶融してコンデンサケース3内に注入した後、そ
れを冷却するなどといった工程が不要である。しかも、
高分子固定材を充填しない方が同一のリップル電流を流
したときの温度上昇が低い傾向にある。
【0022】さらに、電解コンデンサ1内にヒートパイ
プ6を配置するにあたって、パイプ状コア5の内部を利
用しているため、ヒートパイプ6を内蔵させたとして
も、コンデンサ素子2の形状などは従来のものと変わら
ない。従って、コンデンサ素子2を巻き取るための巻取
り機は従来のもので十分対応できる。
【0023】さらにまた、パイプ状コア5を封口体4の
側およびコンデンサケース3の底面側にそれぞれ支持さ
れている構成とするにあたっては、パイプ状コア5とコ
ンデンサケース3の底面部31の側とは雌ねじ520と
ねじ軸35とからなる螺着機構を採用している。このた
め、長さ寸法が300mmを越えるような大型の電解コ
ンデンサ1においてもコンデンサ素子2をコンデンサケ
ース3内に確実に固定できる。また、コンデンサケース
3の底面側に螺着機構を採用したため、パイプ状コア5
を介してのコンデンサケース3の底面部31への熱伝達
もよいという利点がある。
【0024】[実施の形態2]図5は、本形態に係る電
解コンデンサの構造を模式的に示す縦断面図、図6
(A)、(B)、(C)はそれぞれ、本形態に係る電解
コンデンサに用いた封口体、コンデンサ素子、コンデン
サケースの説明図である。
【0025】図5および図6(A)、(B)、(C)に
示すように、本形態に係る電解コンデンサ1も、実施の
形態1に係る電解コンデンサと同様、陽極箔、陰極箔お
よびセパレータを巻回したコンデンサ素子2と、該コン
デンサ素子2を収納した有底筒状のアルミニウム製のコ
ンデンサケース3と、該コンデンサケース3の開放端側
を塞ぐ合成樹脂製の封口体4とを有している。封口体4
の外端面には外部端子41が構成され、この外部端子4
1の下端部(内部端子42)にはコンデンサ素子2から
引き出された電極リード板21が電気的に接続されてい
る。このような電解コンデンサ1も、放熱という面から
封口体4を下向きに使用される。
【0026】コンデンサ素子2は、陽極箔、陰極箔およ
びセパレータがアルミニウムなどの金属製パイプからな
るパイプ状コア5を巻心として巻回され、このパイプ状
コア5はコンデンサ素子2の中心部分に位置する。
【0027】パイプ状コア5は、両端部51、52が封
口体4の側およびコンデンサケース3の底面部31の側
にそれぞれ支持されている。すなわち、封口体4の内面
にはその中央部分に固定用突起44が形成されている。
この固定用突起44は、側面が錐面で構成され、その先
端部分がパイプ状コア5の一方の端部から内部に嵌まっ
ている。一方、コンデンサケース3の底面部31はやや
肉厚に形成され、その中央部分にはねじ穴38が形成さ
れている。これに対して、パイプ状コア5の他方側端部
52の外周面には雄ねじ521が形成され、この雄ねじ
521の部分がケース底面のねじ穴38に螺着されてい
る。
【0028】また、本形態の電解コンデンサ1でも、パ
イプ状コア5の内部には、図4を参照して説明した液封
式のヒートパイプ6が配置されている。
【0029】従って、本形態の電解コンデンサ1でも、
コンデンサ素子2内で発生した熱がコンデンサケース3
の底面に効率よく伝わり、そこから放熱される。従っ
て、同一のリップル電流を流したときは温度上昇が抑え
られ、許容される温度上昇が一定であれば、許容リップ
ル電流値を大きくできる。また、パイプ状コア5は、両
端が封口体4の側およびコンデンサケース3の底面側に
それぞれ支持されていることから、ポリプロピレンなど
の高分子固定材を用いずにコンデンサ素子2を固定する
ことができるなど、実施の形態1と同様な効果を奏す
る。
【0030】[実施の形態3]図7は本形態に係る電解
コンデンサの構造を模式的に示す縦断面図である。
【0031】図7に示すように、本形態に係る電解コン
デンサ1も、実施の形態1に係る電解コンデンサと同
様、陽極箔、陰極箔およびセパレータを巻回したコンデ
ンサ素子2と、該コンデンサ素子2を収納した有底筒状
のアルミニウム製のコンデンサケース3と、該コンデン
サケース3の開放端側を塞ぐ合成樹脂製の封口体4とを
有している。封口体4の外端面には外部端子41が構成
され、この外部端子41の下端部(内部端子42)に
は、コンデンサ素子2から引き出された電極リード板2
1が電気的に接続されている。このような電解コンデン
サ1も、放熱という面から封口体4を下向きに使用され
る。
【0032】コンデンサ素子2は、陽極箔、陰極箔およ
びセパレータがアルミニウムなどの金属製パイプからな
るパイプ状コア5を巻心として巻回され、このパイプ状
コア5はコンデンサ素子2の中心部分に位置する。
【0033】パイプ状コア5は、両端部51、52が封
口体4の側およびコンデンサケース3の底面部31の側
にそれぞれ支持されている。すなわち、封口体4の内面
にはその中央部分にねじ穴45が形成されている一方、
パイプ状コア5の一方の端部51にはその内周面に雌ね
じ510が形成されている。封口体4のねじ穴45を貫
通するように止めたアルミニウムなどの金属製のボルト
7は、軸部71がパイプ状コア5の内周面に形成した雌
ねじ510に螺着している。これに対して、コンデンサ
ケース3の底面部31において内側にはその中央部分に
ねじ軸35が起立している一方、パイプ状コア5の他方
側端部52の内周面には雌ねじ520が形成され、この
雌ねじ520にケース底面のねじ軸35が螺着してい
る。
【0034】また、本形態の電解コンデンサ1でも、パ
イプ状コア5の内部には、図4を参照して説明した液封
式のヒートパイプ6が配置されている。
【0035】さらに、本形態では、図7からわかるよう
に、コンデンサケース3には、底面部31より外側に突
出する放熱部8が形成され、この放熱部8は複数枚の放
熱フィン81を備えている。
【0036】このように構成した電解コンデンサ1で
も、コンデンサ素子2内で発生した熱がコンデンサケー
ス3の底面の側に効率よく伝わり、ケース底面部31、
および放熱部8に形成した放熱フィン81から放熱され
る。従って、同一のリップル電流を流したときは温度上
昇が大幅に抑えられ、許容される温度上昇が一定であれ
ば、許容リップル電流値を大幅に大きくできる。また、
パイプ状コア5は、両端部51、52が封口体4の側お
よびコンデンサケース3の底面側に螺着機構により固定
されていることから、長さ寸法が300mmを越えるよ
うなコンデンサ素子2であっても、ポリプロピレンなど
の高分子固定材を用いずにコンデンサ素子2を確実に固
定することができるなど、実施の形態1と同様な効果を
奏し、かつ、その効果も大きい。
【0037】なお、ケース底部に形成した放熱部8につ
いては、放熱フィン81を形成しておかずに、ユーザが
電解コンデンサ1を機器に搭載する際に放熱部8に対し
て放熱フィン81を後付けする構成の他、機器のシャー
シなど放熱効果を高める部材を放熱部8に連結してもよ
い。
【0038】[その他の実施の形態]図8(A)、
(B)、(C)、(D)は、それぞれパイプ状コア5お
よびヒートパイプ6の説明図である。
【0039】図8(A)に示すものは、図4を参照して
説明したヒートパイプ6の筒状の容器61自身がパイプ
状コア5になっている。従って、このヒートパイプ6を
用いて陽極、陰極およびセパレータを巻回すれば、実施
の形態1ないし3と比較して、ヒートパイプ6をパイプ
状コア5に装着する工程を省くことができる。また、ヒ
ートパイプ6の容器61はコンデンサ素子2に直接、接
することになるので、コンデンサ素子2からヒートパイ
プ6への熱伝達がより向上する。
【0040】図8(B)に示すものは、ヒートパイプ6
をパイプ状コア5に嵌めた後、スウェージング加工によ
り、ヒートパイプ6とパイプ状コア5とを一体化し、し
かる後に、それを用いて陽極、陰極およびセパレータを
巻回してコンデンサ素子を製造するタイプのものであ
る。
【0041】図8(C)に示すものは、パイプ状コア5
を用いて陽極、陰極およびセパレータを巻回してコンデ
ンサ素子2を製造した後、その内側にヒートパイプ6を
嵌め込むタイプのものである。
【0042】これらいずれのタイプのものでも、実施の
形態1ないし3と同様、嵌め込み式、あるいは螺着式で
パイプ状コア5(ヒートパイプ6)の両端を封口体4の
側およびコンデンサケース3の底面部31にそれぞれ支
持させることができる。
【0043】図8(D)に示すものでは、図8(A)に
示したものと同様、ヒートパイプ6の筒状の容器61自
身がパイプ状コア5になっている。但し、その両端には
小さな突起66、67が形成されている。このような構
造の場合でも、その端部に雄ねじを形成すれば、螺着式
で封口体4の側およびコンデンサケース3の底面部31
の側にそれぞれ支持させることができる。また、図8
(D)に示すように、両軸端部の突起66、67が、封
口体4の側およびコンデンサケース3の底面部31の側
にそれぞれ形成した穴39、49内に嵌まる構造であっ
てもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電解
コンデンサでは、コンデンサ素子中央のパイプ状コア
は、両端が封口体側およびコンデンサケースの底面側に
それぞれ支持され、かつ、このパイプ状コアの内部には
液封式のヒートパイプが配置されていることを特徴とす
る。従って、本発明によれば、コンデンサ素子内で発生
した熱はヒートパイプを介してコンデンサケースの底面
側から効率よく放出される。従って、同一のリップル電
流を流したときは温度上昇が抑えられ、許容される温度
上昇が一定であれば、許容リップル電流値を大きくでき
る。また、パイプ状コアは、両端が封口体側およびコン
デンサケースの底面側にそれぞれ支持されていることか
ら、ポリプロピレンなどの高分子固定材を用いずにコン
デンサ素子を固定することができる。それ故、コンデン
サケースの内部空間が広くなるので、内圧上昇を抑える
ことができる。また、高分子固定材を溶融炉内で加熱、
溶融してコンデンサケース内に注入した後、それを冷却
するなどといった工程が不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電解コンデンサの
構造を模式的に示す縦断面図である。
【図2】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、図1に示
す電解コンデンサに用いた封口体、コンデンサ素子、お
よびコンデンサケースの説明図である。
【図3】(A)、(B)はそれぞれ、図1に示す電解コ
ンデンサに用いたパイプ状コアおよびヒートパイプの説
明図である。
【図4】本発明に係る電解コンデンサに用いたヒートパ
イプの構造および原理を示す説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る電解コンデンサの
構造を模式的に示す縦断面図である。
【図6】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、図5に示
す電解コンデンサに用いた封口体、コンデンサ素子、お
よびコンデンサケースの説明図である。
【図7】本発明の実施の形態3に係る電解コンデンサの
構造を模式的に示す縦断面図である。
【図8】(A)、(B)、(C)、(D)はそれぞれ、
本発明に係る電解コンデンサに用いることのできるヒー
トパイプの説明図である。
【図9】従来の電解コンデンサの構造を模式的に示す縦
断面図である。
【符号の説明】
1 電解コンデンサ 2 コンデンサ素子 3 コンデンサケース 4 封口体 5 パイプ状コア 6 ヒートパイプ 7 ボルト 8 放熱部 21 電極リード板 31 コンデンサケースの底面部 35 ケース底面のねじ軸 38 ケース底面のねじ穴 41 外部端子 42 内部端子 44 固定用突起 45 封口体のねじ穴 61 ヒートパイプの容器 81 放熱フィン 510 パイプ状コアの端部の雌ねじ 520 雌ねじ 521 パイプ状コアの端部の雄ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 難波 研一 神奈川県横浜市西区岡野2−4−3 古河 電気工業株式会社内 (72)発明者 贄川 潤 神奈川県横浜市西区岡野2−4−3 古河 電気工業株式会社内 (72)発明者 松田 清 長野県南安曇郡豊科町大字豊科4085番地 ニチコン株式会社内 (72)発明者 池田 善重 長野県南安曇郡豊科町大字豊科4085番地 ニチコン株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔、陰極箔およびセパレータをパイ
    プ状コアを中心に巻回したコンデンサ素子と、該コンデ
    ンサ素子を収納した有底筒状のコンデンサケースと、該
    コンデンサケースの開放端側を塞ぐ封口体とを有するア
    ルミニウム電解コンデンサにおいて、 前記パイプ状コアは、両端が前記封口体側および前記コ
    ンデンサケースの底面側にそれぞれ支持されているとと
    もに、当該パイプ状コアの内部には液封式のヒートパイ
    プが配置されていることを特徴とするアルミニウム電解
    コンデンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記パイプ状コア
    は、前記封口体側および前記コンデンサケースの底面側
    の少なくとも一方に螺着機構により支持されていること
    を特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記ヒート
    パイプは、前記パイプ状コアと一体に構成されているこ
    とを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記パイプ
    状コアは、前記ヒートパイプの筒状の容器自身であるこ
    とを特徴とするアルミニウム電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記ヒートパイプは、端部が前記コンデンサケースの底
    面部近傍に位置することにより、該ケース底面部に対し
    て放熱するように構成されていることを特徴とするアル
    ミニウム電解コンデンサ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    前記コンデンサケースは、該ケース底面部より外側に突
    出する放熱部を備えていることを特徴とするアルミニウ
    ム電解コンデンサ。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記放熱部は、放熱
    フィンを備えていることを特徴とするアルミニウム電解
    コンデンサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113921288A (zh) * 2021-10-26 2022-01-11 湖南省斯盛新能源有限责任公司 一种聚合物锂离子电容器模组风冷散热结构

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