JPH1165349A - 加熱装置の制御方法及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置の制御方法及び画像形成装置

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JPH1165349A
JPH1165349A JP23902497A JP23902497A JPH1165349A JP H1165349 A JPH1165349 A JP H1165349A JP 23902497 A JP23902497 A JP 23902497A JP 23902497 A JP23902497 A JP 23902497A JP H1165349 A JPH1165349 A JP H1165349A
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JP
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pressure roller
heating
heater
heat
fixing
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JP23902497A
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Masahiko Suzumi
雅彦 鈴見
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱用ヒータに加圧ローラを圧接させた加熱
装置は、加熱動作終了後におけるヒータ熱によって、加
圧ローラが部分的に永久変形して、加熱ムラを発生した
り、加圧ローラ駆動方式の場合、搬送不良を生じ、斜行
やブレ等を発生するという課題があった。 【解決手段】 加熱動作終了後における加熱用ヒータ温
度が所定値以上の場合、加圧ローラを所定の角度だけ回
転させることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱材の搬送路
に直交して配置した加熱用ヒータと、前記被加熱材を前
記加熱用ヒータに圧接させる加圧ローラとを備え、被加
熱材の表面性(艶等)を改善する装置、仮定着処理する
装置、シート材を乾燥処理、ラミネート処理する装置等
として用いる加熱装置の制御方法及びこの制御方法の加
熱装置を加熱定着装置として備えた電子写真方式、静電
記録方式による例えば、複写機、レーザービームプリン
タ等の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の画像形成装置は、コンピュータ等
の外部情報処理機器より印字に関するコマンドおよびコ
ード化された文字、イメージ画像情報をデータ受信し、
フオーマッタ(パソコン等より送られてきた画像情報等
をビットマップ情報(2値)に変換する部分)等におい
てコード化された情報を画像情報に変換する際に、写真
等の濃度情報を持ったイメージ画像はディザマトリック
ス、誤差拡散法等公知の画像処理を受け、二値化されて
画像情報に変換される。
【0003】次に、この画像情報を電子写真エンジン部
分(画像形成部)においてプリントする。すなわち、あ
らかじめ均一に帯電された電子写真感光体、静電記録誘
電体上に、光学系等の露光手段によって、画像情報によ
って変調された例えば半導体レーザ等を走査して静電潜
像を形成する。この静電潜像を可視像化する現像装置と
しては、例えば静電潜像担持体と対向した現像領域にお
いて所定の微小間隙を開けた現像担持体上から、現像剤
であるトナーを静電潜像担持体上の静電潜像に移転して
付与することにより、静電潜像を可視像化するものが知
られている。可視像化されたトナー像は、転写手段によ
り記録材に転写される。
【0004】トナー像が転写された被加熱材としての記
録材は、静電潜像担持体から分離され公知の加熱装置等
の定着手段に送られ、そこでトナー像の記録材への定着
が行われる。
【0005】従来、上記加熱装置としては、熱ローラ方
式やフィルム加熱方式の装置が広く用いられている。特
にフィルム加熱方式は、加熱用ヒータと加圧ローラの間
に耐熱性フイルムとともに記録材を通して該記録材上の
トナー像を加熱定着するもので、スタンバイ時に加熱装
置に電力を供給せず、消費電力を極力低く抑えることが
できる。このフィルム加熱方式による加熱装置は例えば
特開昭63−313182号公報・特開平2−1578
78号公報・特開平4−44075号公報・特開平4−
204980号公報等に提案されている。
【0006】図10は加熱定着装置として適用したフィ
ルム加熱方式による加熱装置の要部の概略構成図を示し
たもので、図において、ステイホルダー(支持体)10
2に固定支持させた加熱部材(加熱体、以下、加熱用ヒ
ータと記す)101と、この加熱用ヒータ101に耐熱
性の薄肉フィルム(以下、定着フィルムと記す)103
を挟んで所定のニップ幅のニップ部(定着ニップ部)N
を形成させて圧接する弾性加圧ローラ110を有する。
上記加熱用ヒータ101は通電により所定の温度に加熱
・温調される。
【0007】定着フィルム103は不図示の駆動手段あ
るいは加圧ローラll0の回転力により、定着ニップ部
Nにおいて加熱用ヒータ101面に密着・摺動しつつ矢
印aの方向に搬送移動される。この定着フイルム103
は円筒状あるいはエンドレスベルト状、もしくはロール
巻き有端ウェブ状の部材のいずれでもよい。
【0008】次に動作について説明する。
【0009】上記ヒータ101を所定の温度に加熱・温
調させ、定着フィルム103を矢印の方向に搬送移動さ
せた状態において、定着ニップ部Nの定着フィルム10
3と加圧ローラ110との間に未定着トナー像tを形成
担持させた記録材Pを導入すると、記録材Pは定着フィ
ルム103の面に密着して該定着フィルム103と一緒
に定着ニップ部Nを挟持搬送される。
【0010】この定着ニップ部Nにおいて、記録材P・
トナー像tが加熱用ヒータ101により定着フィルム1
03を介して加熱され、記録材P上のトナー像tが該記
録材に加熱定着される。定着ニップ部Nを通った記録材
Pは定着フィルム103の面から剥離して搬送される。
【0011】図11は上記加熱用ヒータ101の構成図
であり、(a)は正面図、(b)は背面図である。この
加熱用ヒータ101には一般にセラミックヒータが使用
される。例えば、アルミナ等の電気絶縁性・良熱伝導性
・低熱容量のセラミック基板101aの面(定着フィル
ム103と対面する側の面)に基板長手(図面に垂直の
方向)に沿って銀パラジューム(Ag/Pb)・Ta2
N等の通電発熱抵抗層101bをスクリーン印刷等で形
成具備させ、この通電発熱抵抗層101bの形成面を薄
肉ガラス保護層101cで覆ったものである。
【0012】このセラミック加熱用ヒータ101は通電
発熱抵抗層101bに通電がなされることにより該通電
発熱抵抗層101bが発熱して、セラミック基板101
a・ガラス保護層101cのヒータ全体が急速昇温す
る。この加熱用ヒータ101の昇温がヒータ背面に配置
された温度検知手段104により検知されて、不図示の
通電制御部へフィードバックされる。この通電制御部は
温度検知手段104で検知されるヒータ温度が所定のほ
ぼ一定温度(定着温度)に維持されるように通電発熱抵
抗層101bに対する通電を制御する。すなわち加熱用
ヒータ101は所定の定着温度に加熱・温調される。
【0013】定着フィルム103は、定着ニップ部Nに
おいて加熱用ヒータ101の熱を効率よく記録材Pに与
えるため、厚みは20〜70μmとかなり薄いものであ
る。この定着フィルム103はフィルム基層、プライマ
ー層、離型性層の3層で構成されており、フィルム基層
側がヒータ側であり、離型性層側が加圧ローラ側であ
る。
【0014】フィルム基層は加熱用ヒータ101のガラ
ス保護層101cより絶縁性の高いポリイミド、ポリア
ミドイミド、PEEK等であり、耐熱性、高弾性を有し
ている。また、このフィルム基層により定着フィルム1
03全体の引裂強度等の機械的強度を保っている。プラ
イマー層は厚み2〜6μm程度の薄い層で形成されてい
る。離型性層は定着フィルム103に対するトナーオフ
セット防止層であり、PFA、PTFE、FEP等のフ
ツ素樹脂を厚み10μm程度に被覆して形成している。
【0015】また、ステイホルダー102は、例えば耐
熱性プラスチック製部材より形成され、加熱用ヒータ1
01を保持するとともに定着フィルム103の搬送ガイ
ドも兼ねている。
【0016】このような薄い定着フィルム103を用い
たフィルム加熱方式の加熱装置においては、加熱用ヒー
タ101としてのセラミックヒータの高い剛性のため
に、この加熱用ヒータ101に圧接させた加圧ローラ1
10の弾性層111が該ヒータの扁平下面にならって圧
接部で扁平になり、所定幅の定着ニップ部Nを形成し、
この定着ニップ部Nのみを加熱することでクイックスタ
ートの加熱定着を実現している。
【0017】以上の構成において、加熱用ヒータ101
の通電発熱抵抗層101bの長手方向の幅Wは、定着フ
ィルム103を介して当接される加圧ローラ110の弾
性層111の幅Dに比べ若干狭い幅で形成されており、
トナー像tを形成担持させた記録材Pの搬送領域と比べ
ると同程度か若干広い幅で形成されている。
【0018】これにより加熱用ヒータの通電発熱抵抗層
101bに通電することで発した熱は、定着フィルム1
03と加圧ローラ110の間を搬送された記録材Pに与
えられ、記録材P上のトナー像tを溶融し、固着するた
めに作用する。また、Sは記録材搬送基準であり、この
場合は画像形成装置本体の記録材搬送系が記録材搬送方
向に垂直な方向の端部に基準を設けた片側基準の装置で
ある。
【0019】さらに、図9(b)に示したように加熱用
ヒータ101の背面には、サーミスタ等の温度検知素子
104と暴走時にヒータ101の通電発熱抵抗層101
bへの通電をシヤツトダウンするための温度ヒューズ、
あるいはサーモスイッチ等のサーモプロテクター105
が当接してあり、これらは画像形成装置が搬送可能な最
小幅の記録材Pの搬送域内に配置されている。
【0020】つまり、温度検知素子104は、画像形成
装置が搬送可能な最小幅の記録材Pを搬送した場合であ
っても、記録材P上のトナー像tを定着不良、高温オフ
セット等の問題を起こさずに適度な定着温度で加熱定着
するために、記録材最小搬送域内に設けられている。
【0021】一方、サーモプロテクター105は、最小
幅の記録材Pが搬送された場合、搬送領域よりも熱抵抗
が小さい非搬送領域で過加熱されることにより、通常の
搬送時であってもサーモプロテクター105が誤動作し
て通電をシヤットアウトする等の問題を引き起こさない
ために、記録材最小搬送域内に設けられている。
【0022】ところで、サーモプロテクター105を加
熱用ヒータ101の背面に当接することにより、通電発
熱抵抗層101bで発生した熱量がサーモプロテクター
105に奪われて、記録材Pに十分な熱量が与えられな
くなり、サーモプロテクター105の当接位置において
定着不良を起こすことがある。
【0023】これを防ぐために通電発熱抵抗層101b
のサーモプロテクター105の当接対応位置において、
通電発熱抵抗層101bの一部101b’の幅を若干狭
めて、該当接位置の抵抗値を他の部分より大きくするこ
とで発熱量を確保している。これにより記録材Pへの給
熱量を長手方向に渡って一定とし、定着むらのない良好
な加熱定着を実現している。
【0024】ここで、温度検知素子104も同様に加熱
用ヒータ101の背面に当接させているため、同様に通
電発熱抵抗層によって発した熱が温度検知素子104に
奪われることが懸念されるが、チップサーミスタ等熱容
量の小さい温度検知素子104を用いることにより、加
熱用ヒータ101から奪われる熱量を小さく抑えること
ができる。このためサーモプロテクター105と同様の
上記対策を取らなくても、長手方向において記録材の定
着均一性を損ねることなく均一な定着が可能となる。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記加熱
装置において、加熱動作終了後に高温のニップ部に長時
間位置する加圧ロ一ラの部分が永久変形する場合があ
る。そのため、加圧ローラ周期の加熱ムラが発生した
り、特に加圧ローラを搬送駆動とした場合(加圧ローラ
駆動方式)、被加熱材の搬送が不安定となり、斜行やブ
レ等が発生する場合がある。
【0026】また、加熱装置の熱効率アップには、加圧
ローラ弾性層として発泡ゴムを用い、加圧ローラの低熱
容量化、断熱化をはかることが有効であるが、発泡ゴム
ローラは熱膨張による外径変化が大きく(気泡の熱膨張
大)、加圧ローラで被加熱材としての記録材を搬送する
加圧ローラ駆動方式では搬送速度が大きく変化し、印字
精度等に悪影響を与える。それらの問題を防ぐために気
泡どうしが連なった連続気泡構造を有する連泡スポンジ
ローラ(膨張した空気が連続気泡を通って外部へ排出さ
れる)や表層に熱可塑性又は熱硬化性の硬質被覆膜(ポ
リイミドチューブ等)を設け、熱膨張による外径変化を
押さえ込む等が有効となる。
【0027】しかし、これらのローラは弾性層及び被覆
膜が永久変形を起こしやすくなってしまう。また、封筒
等の小サイズ紙を連続通紙した場合には非通紙部の加熱
ヒータ及び加圧ローラが昇温するために加熱動作終了後
の非通紙部ニップ部当接位置で加圧ローラの永久変形が
生じやすい等の課題があった。
【0028】本発明は上記のような従来の課題を解決す
るためになされたもので、加圧ローラの永久変形を防
ぎ、加圧不良による定着ムラや搬送不良の発生を防止し
た加熱装置の制御方法を得ることを目的とする。
【0029】また、この制御方法による加熱装置を加熱
定着装置として適用して高品質の画像を得ることのでき
る画像形成装置を提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を有
することを特徴とする加熱装置の制御方法及び画像形成
装置である。 (1)本発明の加熱装置の制御方法は、記録材の搬送路
に直交して配置した加熱用ヒータと、前記記録材を前記
加熱用ヒータに圧接させて搬送させ該記録材上の未定着
画像を加熱定着させる加圧ローラとを備えた加熱定着装
置において、定着動作終了後における前記加熱用ヒータ
温度が所定値以上の場合、前記加圧ローラを所定の角度
だけ回転させるものである。 (2)本発明の加熱装置の制御方法は、加熱用ヒータと
加圧ローラとの間に耐熱性フィルムを介在させ、前記加
圧ローラと前記耐熱性フィルムとの間に導入した記録材
を該耐熱性フィルムとともに搬送するものである。 (3)上記(2)における耐熱性フィルムは円筒状、エ
ンドレスベルト状、ロール巻きの有端ウエブ状のいずれ
かであるものである。 (4)上記(1)〜(3)における被加熱材サイズ履歴
により、加熱動作終了後における加圧ローラ回転頻度を
変更するものである。 (5)加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる弾性層を
有し、この弾性層は連続気泡構造であるものである。 (6)加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる弾性層を
有し、この弾性層上に熱可塑性または熱硬化性の硬質被
覆層を備えたものである。 (7)記録材上に未定着画像を形成する画像形成手段
と、前記未定着画像を前記記録材上に加熱定着する加熱
定着装置として上記(1)から(6)のうちのいずれか
1項記載の制御方法における加熱装置を備えたものであ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は本発明の制御方法を実施する加熱
装置を加熱定着装置として適用した場合の構成を示す正
面図であり、図において、定着部材10は加熱用ヒータ
11、断熱ステイホルダー12、定着フィルム13から
構成されている。熱容量の小さな定着フィルム13は、
クイックスタートを可能にするために100μm以下の
厚みで耐熱性、可撓性を有するポリイミド、ポリアミド
イミド、PEEK、PES、PPS、PFA、PTF
E、FEP等のフィルムである。また、長寿命の加熱定
着装置を構成するために十分な強度を持ち、耐久性に優
れたフィルムとして、20μm以上の厚みが必要であ
る。よって定着フィルム13の厚みとしては20μm以
上100μm以下が最適である。さらにオフセット防止
や記録材の分離性を確保するために表層にはPFA、P
TFE、FEP等の離型性の良好な耐熱樹脂を混合ない
し単独で被覆したものである。
【0032】上記定着フィルム13の内部に具備された
加熱用ヒータ11は、被加熱材としての記録材上のトナ
ー像を溶融、定着させるニップ部の加熱を行う。断熱ス
テイホルダー12は加熱用ヒータ11を保持し、ニップ
部と反対方向への放熱を防ぐためので液晶ポリマー、フ
ェノール樹脂、PPS、PEEK等により形成されてお
り、定着フィルム13が余裕をもってルーズに外嵌され
ていて、矢印のa方向に回転自在に配置されている。
【0033】定着フィルム13は内部の加熱用ヒータ1
1および断熱ステイホルダー12に摺擦しながら回転す
るため、加熱用ヒータ11および断熱ステイホルダー1
2と定着フィルム13の間の摩擦抵抗を小さく抑え、ス
ムーズな回転を可能とする必要がある。このため加熱用
ヒータ11および断熱ステイホルダー12の表面に耐熱
性グリース等の潤滑剤を少量介在させてある。
【0034】加圧部材としての加圧ローラ20は芯金2
1の外側にシリコンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムで形
成された弾性層22を設けたもので、必要に応じて弾性
層22の上にPFA、PTFE、FEP等の離型性層2
3を形成してもよい。この加圧ローラ20は上記の定着
部材10の方向に不図示の加圧手段により、長手方向両
端部から加熱定着に必要なニップ部を形成するべく十分
に加圧されており、長手方向端部から芯金21を介して
不図示の回転駆動により、矢印の方向に回転駆動され
る。これにより上記定着フィルム13はステイホルダー
12の外側を図の矢印方向に従動回転する。あるいは定
着フィルム13の内部に不図示の駆動ローラを設け、駆
動ローラを回転駆動することにより、定着フィルム13
を回転させる。
【0035】上記の構成の加熱定着装置は、前記したよ
うに、大量プリント後、加圧ローラは高温の定着ニップ
部と長時問当接されることにより、そのニップ当接位置
で永久変形し、変形位置で加圧不良等が生じ、定着ムラ
が発生したり、加圧ローラ駆動方式では斜行やブレ等紙
搬送に悪影響を与える。
【0036】そこで、本実施の形態1ではプリント終了
後、ヒータ温度が所定値以上の場合は加圧ローラを回転
させ定着ニップ部との当接位置をずらすシーケンスを採
用した。
【0037】まず、加圧ローラが永久変形するヒータ温
度と放置時間の関係について調べた。その結果を表1に
示す。
【0038】
【表1】 表1よりわかるように、プリント後のヒータ温度が80
℃以上の場合、5分以上放置すると、加圧ローラの永久
変形が発生するが、80℃より低い場合はその状態で放
置しても加圧ローラの永久変形は発生しなかった。
【0039】そこで、図2に示すように、プリント終了
後、プリント命令がない場合、ヒータ温度が80℃以上
かを判断し(ステップST2−1)、NOであれば加圧
ローラを回転せずスタンバイとし(ステップST2−
2)、YESであれば加圧ローラを80度回転させ(ス
テップST2−3)、5分間ウエイトする(ステップS
T2−4)シーケンスとした。尚、最初のヒータ温度モ
ニターはヒータ温度が安定するプリント終了50秒後と
し、ヒータ温度モニター間隔は80℃以上で5分間以上
放置されないように4分とした。
【0040】以上のようなシーケンスにより大量プリン
ト後の加圧ローラ永久変形の有無を調べた。その結果を
表2に示す。
【0041】
【表2】 表2からわかるように、本実施の形態1のシーケンスに
より、大量プリント後でも定着ニップ部での加圧ローラ
の永久変形が発生しなくなった。ここでは、加圧ローラ
の回転角度を80度としたが、定着ニップとの当接位置
がずれる他の角度でも十分な効果があり、また、加圧ロ
ーラを数周回転させ、定着ニップをより冷却させる効果
をアップさせる方法等も有効であった。
【0042】このようにプリント終了後の加熱用ヒータ
温度が所定値以上の場合、加圧ローラを所定の角度だけ
回転させ、定着ニップ当接位置をずらすことにより、加
圧ローラの永久変形を防ぐことができた。 実施の形態2.実施の形態2は加圧ローラとして図3
(b)のように気泡24bどうしがつながった連続気泡
構造を有する連泡スポンシロ一ラを用いた。尚、その他
の条件は前記実施の形態1と同様であるので重複説明は
省略する。
【0043】オンデマント加熱定着装置の昇温の高速化
を図る場合には、熱容量が小さく断熱効果がある発泡ゴ
ム加圧ローラ(図3(a))は有効である。しかし、発
泡ゴム加圧ローラは加熱時に加圧ローラ中の気泡24a
が膨張し、外径が大きく変化するため加圧ローラ駆動方
式では搬送スピードの変動幅が大きくなり、紙搬送等に
悪影響を与える。
【0044】そこで、図3(b)のような連続気泡構造
を有する連泡スポンジローラが有効となる。連泡スポン
ジローラは発泡剤を含有したシリコーンゴム材料の中に
NaC1の結晶を均一に分散させ、発泡、加硫を行った
後、出来上がった発泡弾性体内のNaClを水により溶
かし出す等の方法により製造され、この連続気泡24b
により加熱された空気が外部に排出されるため熱膨張に
よる外径変化が軽減できる。しかし、この連泡スポンジ
は圧縮永久歪みが10〜20%と独立気泡スポンジ(5
%程度)に比べて大きく、定着ニップ当接位置で永久変
形しやすく、変形部加圧不良による定着ムラや紙搬送ブ
レ等が発生する場合がある。
【0045】そこで、本実施の形態2では、前記連泡ス
ポンジローラを用いた高速レーザビームプリンタ(24
ppm、131mm/s)において、前記実施の形態1
の加圧ローラ回転シーケンスをヒータ温度に応じて多段
階で行った。
【0046】まず、加圧ローラ永久変形が発生するヒー
タ温度と放置時間の関係について調べた。その結果を表
3に示す。
【0047】
【表3】 表3のようなヒータ温度と放置時間の組み含わせで加圧
ローラの永久変形が発生するため、表4に示す間隔でヒ
ータ温度をモニターし、加圧ローラを80度回転させる
シーケンスとした。
【0048】このシーケンスを図4のフローチャートに
ついて説明する。
【0049】プリント終了後、ヒータ温度が安定するプ
リント終了50秒後にヒータ温度が80℃以上かを判断
し(ステップST4−1)、YESであれば、加圧ロー
ラを80度回転させ(ステップST4−2)、2分間ウ
エイト(ステップST4−3)後ステップST4−1に
戻り上記の動作を繰返す。また、ステップST4−1の
判断がNOの場合はヒータ温度が40〜80℃かを判断
し(ステップST4−4)、YESであれば、加圧ロー
ラを80度回転させ(ステップST4−5)5分間ウエ
イト(ステップST4−6)後、ステップST4−4に
戻り上記の動作を繰返す。また、ステップST4−4の
判断がNOの場合は、加圧ローラ回転せずにスタンバイ
とする(ステップST4−7)。
【0050】
【表4】 上記図4のフローチャートに示すシーケンスを用い、大
量プリント後の加圧ローラの永久変形発生の有無につい
て調べた。その結果を表5に示す。
【0051】
【表5】 表5よりわかるように上記シーケンスにより、加圧ロー
ラ20のニップ部当接位置での永久変形の発生を防ぐこ
とが出来た。
【0052】次に、上記シーケンスを図5のように発泡
ゴムローラの表層に10〜100μmの熱可塑性又は熱
硬化性の硬質被覆膜23(ポリイミド、ポリアミドイミ
ド、ポリエーテルイミド等)を形成した加圧ローラ20
に適用した。図5のような加圧ローラ20は、発泡ゴム
の熱膨張を表層の硬質被覆膜23により押さえ込むこと
が出来るため、ロ一ラの熱膨張による外径変化は小さい
が、硬質被覆膜23や弾性層22が永久変形する場合が
ある。
【0053】上記加圧ローラ20を用い連続通紙後の加
圧ローラ永久変形発生の有無を調べた結果を表6に示
す。
【0054】
【表6】 表6からわかるように、本実施の形態2のシーケンスに
より、加圧ローラの熱膨張による外径変化を軽減すると
同時に永久変形も防ぐことができた。
【0055】以上のように、ヒータ温度に応じて加圧ロ
ーラ20を回転させ、ニップ部との当接位置をずらすこ
とにより、連泡スポンジローラや表層に硬質被覆膜23
を有する加圧ローラ20の永久変形を防ぐことが出来
た。 実施の形態3.本実施の形態3では前記実施の形態2の
シーケンスに加えて、封筒等の小サイズ紙を連続通紙し
た後には、加圧ローラの回転を行う頻度を増やすシーケ
ンスとしたもので、その他の条件は前記実施の形態2と
同様であり、重複説明は省略する。
【0056】封筒等の小サイズ紙を連続通紙した場合、
非通紙部のヒータ及び加圧ローラ温度が通紙部より高く
なるため、プリント終了後しばらくの間はヒータ温度を
モニターしている部分(通紙域内)より温度が高い部分
が存在する。従って、小サイズ紙を連続通紙した後は、
非通紙部で加圧ローラの永久変形が起こりやすい。
【0057】そこで、本実施の形態3では小サイズを連
続通紙した直後は、加圧ローラ回転を行う頻度を増やす
シーケンスとした。
【0058】まず、通紙部と非通紙部の温度差がなくな
るまでの時間を小サイズ紙(封筒、com10)連続通
紙枚数を変えて調べた。その結果を表7に示す。
【0059】
【表7】 表7からわかるように、封筒を20枚以上連続通紙した
後に通紙部と非通紙部の温度差がなくなるまでに約4分
間程かかる、つまり、プリント終了後4分間はヒータ温
度をモニターしている部分より温度が高い部分が存在す
ることが分かる。そこで、小サイズ紙を20枚以上連続
通紙した直後とそれ以外の場合で表8のように加圧ロー
ラ回転頻度を変更するシーケンスとした。
【0060】図6は表8のシーケンスによる動作を示す
フローチャートであり、プリント終了50秒ウエイト
後、小サイズを20枚連続通紙したかを判断し(ステッ
プST6−1)、YESであれば、プリント終了後4分
経過したかを判断し(ステップST6−2)、NOであ
ればヒータ温度が40℃以上かを判断し(ステップS6
−3)、YESであれば加圧ローラ80度回転(ステッ
プST6−4)、2分間ウエイト(ステップST6−
5)後、ステップST6−2に戻り上記の動作を繰返
す。上記ステップST6−1、6−3でNO、ステップ
ST6−2でYESであれば、前記図4に示す実施の形
態2のシーケンスを実行する(ステップST6−6)。
【0061】
【表8】 尚、小サイズ連続通紙後に加圧ローラの回転頻度を増や
すのはプリント終了後4分間だけとした。
【0062】以上のシーケンスにより非通紙部昇温の厳
しいcom10封筒連続通紙後の加圧ローラの永久変形
の有無について調べた。その結果を表9に示す。
【0063】
【表9】 表9からわかるように、小サイズ紙連続通紙直後は加圧
ローラ回転頻度を増やすことにより、非通紙部の加圧ロ
ーラの永久変形を防ぐことが出来た。
【0064】このように、プリント終了後のヒータ温度
により加圧ロ一ラを回転させ、プリントを行った紙サイ
ズ履歴より加圧ローラ回転頻度を増やすことにり、非通
紙部での加圧ローラの永久変形を防ぐことが出来た。
【0065】なお、上記の各実施の形態では、定着フィ
ルム13として円筒状のものを示したが、図7に示すよ
うに加熱用ヒータ11とガイドローラ24、25に懸回
したエンドレスベルト状、図8に示すように加熱用ヒー
タ11と圧接しながら送り出しローラ26から巻取りロ
ーラ27に至るロール巻きの有端ウエブ状でもよい。ま
た、ヒータ11と加圧ローラ20との間に定着フイルム
13を介在させることなく、ヒータ11に加圧ローラ2
0を直接圧接させる加熱装置であってもよい。 実施の形態4.図9は本発明の制御方法による加熱装置
を加熱定着装置6として備えた画像形成装置を示す構成
図であり、図9において、1は感光ドラムであり、0P
C、アモルフアスSe、アモルフアスSi等の感光材料
がアルミニウムやニッケルなどのシリンダ状の基板上に
形成されている。この感光ドラム1は矢印の方向に回転
駆動され、まず、その表面は帯電装置としての帯電ロー
ラ2によって一様帯電される。次に、画像情報に応じて
0N/0FF制御されたレーザビーム3による走査露光
が施され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現
像装置4で現像、可視化される。現像方法としては、ジ
ャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法など
が用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて
用いられることが多い。
【0066】可視化されたトナー像は、転写装置として
の転写ローラ5により、所定のタイミングで搬送された
記録材P上に感光ドラム1上より転写される。このとき
記録材Pは感光ドラム1と転写ローラ5に一定の加圧力
で挟持され、加熱定着装置6へと搬送され、トナー像が
永久画像として記録材に加熱定着される。
【0067】一方、感光ドラム1上に残存する転写残り
の残留トナーは、クリーニング装置7により感光ドラム
1表面から除去される。尚、実施の形態4の画像形成装
置は、600dpi、16枚/分(プロセススピード約
94mm/sec)でプリントを行うことができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による加熱
装置の制御方法によれば、加熱動作終了後における加熱
用ヒータ温度が所定値以上の場合、加圧ローラを所定の
角度だけ回転させるように構成したので、加圧ローラの
ニップ部当接位置における永久変形を防ぐことができ、
加圧不良による加熱ムラや加圧ローラ駆動方式における
搬送不良を防止できる。
【0069】また、上記制御方法の加熱装置を加熱定着
装置として適用した本発明の画像形成装置によれば、定
着ムラや記録材の搬送不良を防止でき、高品質の画像を
得ることができる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による加熱定着装置の
構成図である。
【図2】 その実施の形態1の動作を表すフローチヤー
トである。
【図3】 加圧ローラの構成を示す縦断面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2の動作を表すフローチ
ヤートである。
【図5】 離型層として硬質被覆膜を有する加圧ロ一ラ
を表す横断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態3の動作を表すフローチ
ヤートである。
【図7】 定着フィルムの構成図である。
【図8】 定着フィルムの他の構成図である。
【図9】 本発明の実施の形態4による画像形成装置の
構成図である。
【図10】 従来の加熱定着装置の要部構成図である。
【図11】 従来の加熱定着装置に置けるヒータの構成
図である。
【符号の説明】
10 加圧ローラ、11 加熱用ヒータ、13 定着フ
イルム(耐熱性フィルム)、21 芯金、22 弾性
層、23 離型層(被覆膜)、24a、24b気泡

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱材の搬送路に直交して配置した加
    熱用ヒータと、前記被加熱材を前記加熱用ヒータに圧接
    させる加圧ローラとを備えた加熱装置において、加熱動
    作終了後における前記加熱用ヒータ温度が所定値以上の
    場合、前記加圧ローラを所定の角度だけ回転させること
    を特徴とする加熱装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 加熱用ヒータと加圧ローラとの間に耐熱
    性フィルムを介在させ、前記加圧ローラと前記耐熱性フ
    ィルムとの間に導入した被加熱材を該耐熱性フィルムと
    ともに搬送することを特徴とする請求項1記載の加熱装
    置の制御方法。
  3. 【請求項3】 耐熱性フィルムは円筒状、エンドレスベ
    ルト状、ロール巻き有端ウエブ状のいずれかであること
    を特徴とする請求項2記載の加熱装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 被加熱材サイズ履歴により、加熱動作終
    了後における加圧ローラ回転頻度を変更することを特徴
    とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載
    の加熱装置の制御方法。
  5. 【請求項5】 加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる
    弾性層を有し、この弾性層は連続気泡構造であることを
    特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項
    記載の加熱装置の制御方法。
  6. 【請求項6】 加圧ローラは芯金上に発泡ゴムよりなる
    弾性層を有し、この弾性層上に熱可塑性または熱硬化性
    の硬質被覆層を備えたことを特徴とする請求項1から請
    求項4のうちのいずれか1項記載の加熱定着装置の制御
    方法。
  7. 【請求項7】 記録材上に未定着画像を形成する画像形
    成手段と、前記未定着画像を前記記録材上に加熱定着す
    る請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の制
    御方法における加熱装置とを備えた画像形成装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008003480A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Shin Etsu Polymer Co Ltd 弾性ローラ、画像形成装置用定着装置及び画像形成装置
JP2017068209A (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 コニカミノルタ株式会社 定着装置及び画像形成装置
JP2018101086A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 キヤノン株式会社 画像形成装置

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