JPH1165022A - ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法

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JPH1165022A
JPH1165022A JP24194497A JP24194497A JPH1165022A JP H1165022 A JPH1165022 A JP H1165022A JP 24194497 A JP24194497 A JP 24194497A JP 24194497 A JP24194497 A JP 24194497A JP H1165022 A JPH1165022 A JP H1165022A
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JP
Japan
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layer
coating
silver halide
hardener
forming
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Application number
JP24194497A
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English (en)
Inventor
Yasusuke Sone
庸介 曽根
Hiroto Nakajo
浩人 中條
Koji Nakajima
孝治 中嶋
Atsushi Saito
篤志 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色ムラや層間混合を起さずに塗膜を形成する
ことができ、しかも、膜強度や耐接着性に優れた充分な
品質を有するハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
と。 【解決手段】 連続して走行する支持体上に、それぞれ
にゼラチンをバインダーとして含む写真構成層の8層以
上を同時重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン
化銀写真感光材料を製造する方法において、ゼラチンと
反応する硬膜剤を、少なくとも写真構成層の最上層を形
成する塗布液に、塗布前10分以内に添加するハロゲン
化銀写真感光材料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、8層以上の写真構成層
を有するハロゲン化銀写真感光材料を同時重層塗布装置
を用いて同時に塗布して製造する方法に関し、更に詳し
くは、生産性や品質を向上させたハロゲン化銀写真感光
材料の製造方法に関する。
【0002】
【発明の背景】近年、ハロゲン化銀カラー写真感光材料
のように多数の写真構成層を形成したハロゲン化銀写真
感光材料は、写真構成層を多層同時塗布方法で形成し製
造することが行われている。
【0003】多層同時塗布方法には、スライドホッパー
やカーテンコーターのような複数のスリット(塗布液吐
出口)とスライド面を有する塗布装置が用いられてい
る。
【0004】これら塗布装置においては、一回の塗布で
形成できる塗布層の数を多くすることができれば、生産
効率を向上することができる。しかし、単に、スリット
の数を多くして一回の塗布で形成できる塗布層の数を増
加させようとすると、塗布装置のスライド面上で波立ち
が起こり、色ムラや層間混合が生じやすくなり、塗膜品
質が良好なハロゲン化銀写真感光材料を得ることができ
なくなるので、一回の同時塗布で形成することができる
塗布層の数は制限されてしまう。
【0005】従って、色ムラや層間混合などの欠陥を生
じることなく同時塗布することができる層数を多くする
ことが重要な課題であった。
【0006】色ムラや層間混合が起こるという欠点を改
善する技術としては、特開平3-219237号公報に、最下層
を形成する塗布液の硬化剤添加後の粘度を15〜100
cp、他の層を形成する塗布液の硬化剤添加後の粘度を
各30cp以上とし、これら各層の硬化剤添加後の粘度
の平均値を60〜300cpとし、また、塗布量の範囲
を各層3cc/m2以上、合計で300cc/m2以下と
する技術が開示されている。
【0007】しかしながら、硬膜剤添加後の粘度をかか
る高粘度に設定するには、硬膜剤を添加する前の塗布液
の粘度はさらに高くしておく必要があり、製造工程上の
負荷が大きい。また、硬膜剤を添加してから塗布までの
間に硬膜反応が徐々に進行し、それは塗布液の粘度が高
いと促進され、塗布上にコメット状尾引き等の欠陥を生
じやすくなってくる。この現象は、特に最上層に硬膜剤
を添加した時に生じやすく、生産性の低下を招く。
【0008】一方、特公昭56-54624号公報には、硬膜剤
を塗布直前に塗布液中に添加する技術が開示されている
が、同時に8層以上を重層塗布することや、硬膜剤の添
加前後での塗布液粘度への配慮がないために、膜強度や
耐接着性が充分ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、色ムラや層間混合を起さずに塗膜を形成することが
でき、しかも、膜強度や耐接着性に優れた充分な品質を
有するハロゲン化銀写真感光材料を得ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、 (1)連続して走行する支持体上に、それぞれにゼラチ
ンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上を同時
重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化銀写真
感光材料を製造する方法において、ゼラチンと反応する
硬膜剤を、少なくとも写真構成層の最上層を形成する塗
布液に、塗布前10分以内に添加することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。 (2)連続して走行する支持体上に、それぞれにゼラチ
ンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上を同時
重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化銀写真
感光材料を製造する方法において、ゼラチンと反応する
硬膜剤を、少なくとも写真構成層の最上層と最下層を形
成する塗布液に、塗布前10分以内に添加することを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。 (3)連続して走行する支持体上に、それぞれにゼラチ
ンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上を同時
重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化銀写真
感光材料を製造する方法において、少なくとも写真構成
層の最上層を形成する塗布液に、ゼラチンと反応する硬
膜剤を、塗布前10分以内に添加し、かつ、写真構成層
の最上層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘度
が30cp以上150cp以下で、硬膜剤を添加した後
の粘度が5cp以上30cp未満であることを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。 (4)連続して走行する支持体上に、それぞれにゼラチ
ンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上を同時
重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化銀写真
感光材料を製造する方法において、少なくとも写真構成
層の最上層と最下層を形成する塗布液に、ゼラチンと反
応する硬膜剤を、塗布前10分以内に添加し、かつ、写
真構成層の最下層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する
前の粘度が30cp以上150cp以下で、硬膜剤を添
加した後の粘度が5cp以上30cp未満であることを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。 (5)連続して走行する支持体上に、それぞれにゼラチ
ンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上を同時
重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化銀写真
感光材料を製造する方法において、少なくとも写真構成
層の最上層と最下層を形成する塗布液に、ゼラチンと反
応する硬膜剤を、塗布前10分以内に添加し、かつ、写
真構成層の最上層を形成する塗布液及び写真構成層の最
下層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘度が3
0cp以上150cp以下で、硬膜剤を添加した後の粘
度が5cp以上30cp未満であることを特徴とするハ
ロゲン化銀写真感光材料の製造方法。 (6)硬膜剤が非感光性層に添加されていることを特徴
とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のハロゲン
化銀写真感光材料の製造方法。 (7)写真構成層の最上層と最下層に挟まれたすべての
写真構成層を形成する塗布液の単純相加平均粘度が20
cp以上150cp以下であることを特徴とする上記
(1)〜(6)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感
光材料の製造方法。 (8)写真構成層の最上層と最下層を除く写真構成層を
形成する塗布液において、互いに隣接する写真構成層を
形成する塗布液の粘度比が0.5以上2以内であること
を特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載のハ
ロゲン化銀写真感光材料の製造方法。 (9)硬膜剤として、2つの官能基を有するビニルスル
ホン型硬膜剤が使用されていることを特徴とする上記
(1)〜(8)のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感
光材料の製造方法。 (10)硬膜剤が、2つの官能基有するビニルスルホン
型硬膜剤を含む2種以上の硬膜剤であることを特徴とす
る上記(9)に記載のハロゲン化銀写真感光材料の製造
方法。より達成されることができる。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】同時重層塗布装置としては、従来周知のス
ライドホッパーやカーテンコーターのようなスライド面
を有する塗布装置を用いることができる。
【0013】図1は、塗布により写真構成層を形成する
ために用いられる従来周知のスライドホッパー塗布装置
を説明するための説明図である。
【0014】図1において、1は支持体をバックアップ
するバックアップロールであって、矢印方向に回転して
いる。パイプを通って送られてきた写真構成層を形成す
る塗布液13、14は、それぞれ幅方向に広がるポケッ
ト7に入り幅方向に広がり、次いで、スリット4を通っ
てスライド面5に至り、塗布液13、14は重なりあっ
てスライド面5を流下し、リップ(塗布機先端)6に至
り、ここでビード(液留まり)12を形成し、バックア
ップロール1に抱かれて走行する支持体10上に塗布さ
れ、塗膜11が形成される。3は減圧装置であって、差
圧によってビードを下方に引つ張ることにより、空気の
巻き込みなどによってビード12が不安定になることを
防止する。
【0015】図1には、記載の都合でポケット7及びス
リット4からなる塗布ブロックが2つしか示されていな
いが、塗布ブロックを増設することにより3層以上の写
真構成層を同時に形成することができる。
【0016】多数の塗布ブロックを設けて塗布を行う場
合、スライド面における塗布液の重層数は下流に行く程
増加し、最下流(リップに近いスライド面)では最大に
なる。このため、層間の乱れ、波立ちなどが発生しやす
くなり、色むらや層間混合が発生する。
【0017】本発明において、8層以上の写真構成層を
形成する場合、層数に相当する塗布ブロックを設けれ
ば、それら全ての層の同時重層塗布を行うことができ
る。
【0018】本発明で形成できる8層以上の写真構成層
としては、赤感色性層、緑感色性層、青感色性層などの
ハロゲン化銀乳剤層、ハレーション防止層、フィルター
層、中間層、保護層等の非感光性層が挙げられる。
【0019】赤感色性層、緑感色性層、青感色性層など
のハロゲン化銀乳剤層は、それぞれ高感度層、低感度層
の2層構造からなっていてもよく、それぞれ高感度層、
中感度層、低感度層の3層構造からなっていてもよく、
また、それぞれそれ以上の多層構造からなっていてもよ
い。
【0020】本発明においては、 硬膜剤を、写真構成層の最上層を形成する塗布液に塗
布前10分以内に添加する。 硬膜剤を、写真構成層の最上層と最下層を形成する塗
布液に塗布前10分以内に添加する。 硬膜剤を、写真構成層の最上層を形成する塗布液に塗
布前10分以内に添加し、かつ、写真構成層の最上層を
形成する塗布液の粘度が、硬膜剤を添加する前には30
cp以上150cp以下、硬膜剤を添加した後には5c
p以上30cp未満であるようにする。 硬膜剤を、写真構成層の最上層と最下層を形成する塗
布液に塗布前10分以内に添加し、かつ、写真構成層の
最下層を形成する塗布液の粘度が、硬膜剤を添加する前
には30cp以上150cp以下、硬膜剤を添加した後
には5cp以上30cp未満であるようにする。 硬膜剤を、写真構成層の最上層と最下層を形成する塗
布液に塗布前10分以内に添加し、かつ、写真構成層の
最上層を形成する塗布液及び写真構成層の最下層を形成
する塗布液の粘度が、硬膜剤を添加する前には30cp
以上150cp以下、硬膜剤を添加した後には5cp以
上30cp未満であるようにする。とすることにより層
間の乱れ、波立ちなどの発生を防ぐことができる。
【0021】次に、図1のスリット4より流出する塗布
液のスライド面での重なり状態を図2によって説明す
る。
【0022】図2において、S1、S2,S3は塗布液を
吐出するスリットである。スリットS2から吐出した塗
布液Bは、スライド面を流れ、スリットS1から吐出し
スライド面を流れている塗布液Cの上に重なりスライド
面を流れていく。また、スリットS3から吐出した塗布
液Aは、スライド面を流れ、スリットS2から吐出しス
ライド面を流れている塗布液Bの上に重なり図2に示さ
れているように重なってスライド面を流れていく。
【0023】スライド面が水平面となす角度θは、通
常、5゜〜60゜とされるが、好ましくは、5゜〜30
゜であり、さらに好ましくは、10°〜25°である。
【0024】塗布速度は、一般には、30〜500m/
minが採用されるが、好ましくは、60〜300m/
minであり、さらに好ましくは、80〜250m/m
inである。
【0025】塗布された後、写真構成層は、直ちに冷却
して凝固させ、乾燥される。
【0026】通常、凝固は、−10℃ないし20℃の低
温空気と接触させることにより行われる。次いで、凝固
した塗膜は、慣用されている気体の吹き付けによる乾燥
を行うことができる。
【0027】乾燥は、15℃〜50℃、相対湿度10〜
60%RHの空気を5〜40m3/m2・minの風量で
吹き付けることによって行うことができる。
【0028】本発明においては、硬膜剤は、写真構成層
の最上層を形成する塗布液または最上層と最下層を形成
する塗布液に塗布前10分以内に添加される。
【0029】硬膜剤を、塗布前10分以内に添加すると
は、塗布液に硬膜剤を添加し混合を開始してから支持体
上に塗膜が形成されるまでの時間が10分以内であると
いうことである。
【0030】本発明において、硬膜剤は写真構成層の最
上層を形成する塗布液または最上層と最下層を形成する
塗布液以外の塗布液に添加してもよい。硬膜剤を添加す
る写真構成層は2〜4層であることが好ましい。
【0031】硬膜剤を添加する層は、感光性層及び非感
光性層のいずれであってもよいが非感光性層に添加する
ことが好ましい。
【0032】本発明において、写真構成層の最上層を形
成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘度を30cp以
上150cp以下とし、硬膜剤を添加した後の粘度を5
cp以上30cp未満とする場合、写真構成層の最上層
を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘度を30c
p以上100cp以下とするのが更に好ましく、30c
p以上80cp以下とするのが特に好ましい。また、硬
膜剤を添加した後の粘度を15cp以上25cp未満と
するのが更に好ましく、15cp以上20cp未満とす
るのが特に好ましい。
【0033】また、本発明において、写真構成層の最下
層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘度を30
cp以上150cp以下とし、硬膜剤を添加した後の粘
度を5cp以上30cp未満とする場合、写真構成層の
最下層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘度を
30cp以上100cp以下とするのが更に好ましい。
また、硬膜剤を添加した後の粘度を15cp以上25c
p未満とするのが更に好ましく、15cp以上20cp
未満とするのが特に好ましい。
【0034】写真構成層の最上層と最下層に挟まれたす
べての写真構成層を形成する塗布液の単純相加平均粘度
を20cp以上150cp以下とする場合、最上層と最
下層に挟まれたすべての写真構成層を形成する塗布液の
単純相加平均粘度を30cp以上100cp以下とする
のが更に好ましく、30cp以上60cp以下とするの
が特に好ましい。平均粘度が150cpを越える場合、
最上層との粘度差が大きくなりすぎることでスライド面
を流下する液膜の安定性が低下し、色ムラが起きやすく
なる。
【0035】本発明において、写真構成層の最上層と最
下層を除く写真構成層の互いに隣接する写真構成層を形
成する塗布液の粘度比を0.5以上2以内とする場合、
該粘度比を10/15以上1.5以内とするのが更に好
ましく、0.8以上1.25以内とするのが特に好まし
い。
【0036】各塗布液の粘度は、周知の増粘剤の水溶液
を添加することにより調整することができる。これら増
粘剤を塗布液に添加することにより、塗布液の粘度を所
定の値に調整することができる。
【0037】増粘剤としては、ポリ(p−スチレンスル
ホン酸ナトリウム)等が典型的な例として挙げられ、そ
の他、特開昭63-11934号公報に記載の側鎖にスルホン
基、硫酸エステル基またはカルボキシル基またはこれら
の塩を有するビニルポリマーも使用することができる。
【0038】粘度は液温33℃〜42℃、pH5.5〜
7.0の条件で調整される。
【0039】塗布液の粘度の測定は、振動式の粘度計
(山一電気製FVM−80A)を用いて、振動周波数5
50Hz、せん断速度1500(1/sec)にて測定
することができる。
【0040】本発明で使用することができる硬膜剤は特
に限定されないが、本発明で使用できる硬膜剤の具体例
を以下に示す。本発明においては、これらの中でもH−
3〜H−7で示される硬膜剤、あるいは、これらの硬膜
剤と他の硬膜剤を併用したものを使用するのが好まし
い。
【0041】
【化1】
【0042】
【化2】
【0043】
【化3】
【0044】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。 実施例1 トリアセチルセルロース支持体上に、下記に示す第1層
〜第14層を、塗布ブロックを14有するスライドホッ
パーを用い、塗布速度150m/minで同時塗布によ
り形成し、ハロゲン化銀カラー写真感光材料試料101
〜108を作製した。なお、試料101〜108には、
表1に示す層に硬膜剤H−6水溶液を、塗布の1分前に
添加した。塗布量は、0.2g/m2である。
【0045】なお、第1層〜第14層において、各添加
剤の塗布量は特に記載のない限り1m2当りのグラム数
で示した。また、ハロゲン化銀およびコロイド銀は金属
銀に換算して示し、増感色素はハロゲン化銀1モル当り
のモル数で示した。 第1層 ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 UV−1 0.3 CM−1 0.123 CC−1 0.044 OIL−1 0.167 ゼラチン 1.33 第2層 中間層 AS−1 0.16 OIL−1 0.2 ゼラチン 0.69 第3層 低感度赤感色性層 沃臭化銀a 0.2 沃臭化銀b 0.29 SD−1 2.37×10-5 SD−2 1.20×10-4 SD−3 2.40×10-4 SD−4 2.4×10-6 C−1 0.32 CC−1 0.038 OIL−2 0.28 AS−2 0.002 ゼラチン 0.75 第4層 中感度赤感色性層 沃臭化銀c 0.08 沃臭化銀d 0.688 SD−1 4.50×10-5 SD−2 2.30×10-4 SD−3 4.50×10-4 C−2 0.416 CC−1 0.048 OIL−2 0.368 AS−2 0.0032 ゼラチン 1.1 第5層 高感度赤感色性層 沃臭化銀c 0.078 沃臭化銀d 0.708 SD−1 3.00×10-5 SD−2 1.50×10-4 SD−3 3.00×10-4 C−2 0.028 C−3 0.054 DI−1 0.014 CC−1 0.022 OIL−2 0.162 AS−2 0.004 ゼラチン 1.000 第6層 中間層 OIL−2 0.216 AS−2 0.005 ゼラチン 1.000 第7層 低感度緑感色性層 沃臭化銀a 0.190 沃臭化銀b 0.062 SD−4 3.60×10-4 SD−5 3.60×10-5 M−1 0.180 CM−1 0.033 OIL−1 0.220 AS−2 0.002 AS−3 0.050 ゼラチン 1.600 第8層 中感度緑感色性層 沃臭化銀e 0.216 沃臭化銀f 0.216 SD−6 4.00×10-4 SD−7 8.00×10-5 SD−8 5.00×10-5 M−1 0.026 DI−2 0.001 DI−3 0.001 CM−1 0.009 CM−2 0.010 OIL−1 0.076 OIL−2 0.172 AS−2 0.006 AS−3 0.007 ゼラチン 0.900 第9層 高感度緑感色性層 沃臭化銀f 0.595 SD−6 2.00×10-4 SD−7 4.00×10-5 SD−8 2.50×10-5 M−1 0.033 DI−2 0.002 DI−3 0.002 CM−1 0.011 CM−2 0.013 OIL−1 0.095 OIL−2 0.215 AS−2 0.007 AS−3 0.009 ゼラチン 0.800 第10層 イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.050 OIL−1 0.144 AS−1 0.128 ゼラチン 0.800 第11層 低感度青感色性層 沃臭化銀a 0.220 沃臭化銀b 0.080 沃臭化銀g 0.090 SD−9 6.50×10-4 SD−10 2.50×10-2 Y−A 0.770 DI−4 0,170 OIL−1 0.310 AS−2 0.002 ゼラチン 1.350 第12層 高感度青感色性層 沃臭化銀g 0.369 沃臭化銀h 0.549 SD−9 4.40×10-4 SD−10 1.50×10-2 Y−A 0.207 OIL−1 0.090 AS−2 0.004 ゼラチン 1.080 第13層 第1保護層 沃臭化銀j 0.270 UV−1 0.050 UV−2 0.100 OIL−2 0.270 ゼラチン 1.100 第14層 第2保護層 PM−1 0.150 PM−2 0.040 WAX−1 0.020 D−1 0.001 ゼラチン 0.550 なお、上記各層には、塗布助剤SU−1、SU−2、S
U−3、分散助剤SU−4、粘度調整剤V−1、安定剤
ST−1、ST−2、カブリ防止剤AF−1、重量平均
分子量10,000のポリビニルピロリドンAF−1、
重量平均分子量1,100,000のポリビニルピロリ
ドンAF−2、抑制剤AF−3、AF−4、AF−5、
及び防腐剤Ase−1を適宜添加した。
【0046】上記沃臭化銀a〜iの特徴を下記に表示す
る(平均粒径とは同体積に換算した立方体の一辺長)。
【0047】 乳剤No. 平均粒径(μm) 平均Agl量(モル%) 直径/厚み比 沃臭化銀a 0.30 2.0 1.0 沃臭化銀b 0.40 8.0 1.4 沃臭化銀c 0.60 7.0 3.1 沃臭化銀d 0.74 7.0 5.0 沃臭化銀e 0.60 7.0 4.1 沃臭化銀f 0.65 8.7 6.5 沃臭化銀g 0.65 8.0 1.4 沃臭化銀h 1.00 8.0 2.0 沃臭化銀i 0.05 2.0 1.0 上記沃臭化銀i以外の各乳剤には、前述の増感色素を添
加した後、トリフォスフィンセレナイド、チオ硫酸ナト
リウム、塩化金酸、チオシアン酸カリウムを添加し、常
法に従い、かぶり、感度関係が最適になるように化学増
感を施した。
【0048】
【化4】
【0049】
【化5】
【0050】
【化6】
【0051】
【化7】
【0052】
【化8】
【0053】
【化9】
【0054】
【化10】
【0055】
【化11】
【0056】
【化12】
【0057】
【化13】
【0058】また、試料101において、硬膜材H−6
水溶液を塗布15分前に添加して試料109を作製し、
硬膜材H−6水溶液を塗布30分前に添加して試料11
0を作製した。
【0059】得られた試料101〜108の塗布面は正
常であったが、試料109ではコメット状尾引き故障が
1m2当り1〜3個発生し、試料110ではコメット状
尾引き故障が1m2当り2〜6個発生した。
【0060】次に、得られた試料101〜108につい
て、下記により膜強度、耐接着性を評価した。 《膜強度》塗布試料を巾3.5cm、長さ14cmの大
きさに裁断し、38℃の発色現像処理液中に3分間浸漬
した後、直径0.5mmのサファイア針を膜面に圧着
し、5mm/secの速さで移動しながら針の荷重を連
続的に変化させ、傷が付き始める荷重A(g)および膜
が完全に破壊され傷がベース面に達する時の荷重B
(g)を求め、膜強度の指標とした。 《耐接着性》乳剤面、バッキング面に傷やゴミが無い現
像前の試料及び現像処理した後の試料の各々を4枚ずつ
用意して、同一方向に重ねて同一サイズの厚紙で挟み、
輪ゴムで止めた後に、現像前の試料については、温度5
5℃、相対湿度88%RHの雰囲気下で、現像処理した
後の試料については、温度55℃、相対湿度80%RH
の雰囲気下で3日間放置した。次いで、4枚の試料が重
ね合わさった3面について、総面積に占める接触による
フェロ状となっている面積の割合(%)を測定した。数
値が小さい程、耐接着性が改善されていることを示す。
【0061】得られた結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】表1から明らかなように、最上層に硬膜剤
を添加しない場合には膜強度・耐接着性が劣り、また、
最上層と他のもう一つの層に硬膜剤を添加した場合に
は、膜全体の強度がより増すことがわかる。
【0064】実施例2 第1層および第14層に、硬膜剤を添加する前の粘度及
び硬膜剤を添加した後の粘度が表2に示す値になるよう
に硬膜剤H−6とH−1の混合水溶液〔H−6:H−1
=4:1(モル比)〕を塗布1分前に添加し、また、第
2層〜13層の粘度を適宜変更した以外は実施例1の試
料103と同様にしてハロゲン化銀カラー写真感光材料
試料201〜212を作製した。
【0065】表2の第1層と第14層の上段は硬膜剤を
添加した後の、下段は硬膜剤を添加する前の粘度の値で
ある。各層の粘度は粘度調整剤V−1の添加量により調
整した。また、各層の液塗布量の単位はg/m2であ
る。
【0066】得られた試料201〜212について、実
施例1と同様にコメット状尾引き、膜強度B、耐接着性
(現像前)を評価し、さらに色ムラ、層間混合について
も以下の基準で評価した。 《色ムラ》塗布乾燥後の試料表面を目視観察して、表面
の色ムラの発生状況を、著しく発生、発生、微弱発生、
良好の4段階で評価した。
【0067】なお、色ムラの評価において、微弱発生、
良好と評価されたものは、製品品質上問題がないレベル
である。
【0068】得られた結果を表2に示す。
【0069】
【表2】
【0070】表2から明らかなように、試料201〜2
12はいずれも製品品質上問題がないレベルであった。
本発明の好ましい粘度範囲であれば、さらに高い塗布品
質が得られることが明らかである。
【0071】
【発明の効果】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の製
造方法によれば、8層以上の写真構成層を、色ムラや層
間混合を起さずに同時塗布により得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来周知のスライドホッパー塗布装置を説明す
るための説明図である。
【図2】スリットより流出する塗布液のスライド面での
重なり状態を説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03C 1/06 502 G03C 1/06 502 1/30 1/30 1/76 501 1/76 501 (72)発明者 斉藤 篤志 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】連続して走行する支持体上に、それぞれに
    ゼラチンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上
    を同時重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化
    銀写真感光材料を製造する方法において、ゼラチンと反
    応する硬膜剤を、少なくとも写真構成層の最上層を形成
    する塗布液に、塗布前10分以内に添加することを特徴
    とするハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。
  2. 【請求項2】連続して走行する支持体上に、それぞれに
    ゼラチンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上
    を同時重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化
    銀写真感光材料を製造する方法において、ゼラチンと反
    応する硬膜剤を、少なくとも写真構成層の最上層と最下
    層を形成する塗布液に、塗布前10分以内に添加するこ
    とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。
  3. 【請求項3】連続して走行する支持体上に、それぞれに
    ゼラチンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上
    を同時重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化
    銀写真感光材料を製造する方法において、少なくとも写
    真構成層の最上層を形成する塗布液に、ゼラチンと反応
    する硬膜剤を、塗布前10分以内に添加し、かつ、写真
    構成層の最上層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前
    の粘度が30cp以上150cp以下で、硬膜剤を添加
    した後の粘度が5cp以上30cp未満であることを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。
  4. 【請求項4】連続して走行する支持体上に、それぞれに
    ゼラチンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上
    を同時重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化
    銀写真感光材料を製造する方法において、少なくとも写
    真構成層の最上層と最下層を形成する塗布液に、ゼラチ
    ンと反応する硬膜剤を、塗布前10分以内に添加し、か
    つ、写真構成層の最下層を形成する塗布液の硬膜剤を添
    加する前の粘度が30cp以上150cp以下で、硬膜
    剤を添加した後の粘度が5cp以上30cp未満である
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料の製造方
    法。
  5. 【請求項5】連続して走行する支持体上に、それぞれに
    ゼラチンをバインダーとして含む写真構成層の8層以上
    を同時重層塗布装置を用いて同時に塗布してハロゲン化
    銀写真感光材料を製造する方法において、少なくとも写
    真構成層の最上層と最下層を形成する塗布液に、ゼラチ
    ンと反応する硬膜剤を、塗布前10分以内に添加し、か
    つ、写真構成層の最上層を形成する塗布液及び写真構成
    層の最下層を形成する塗布液の硬膜剤を添加する前の粘
    度が30cp以上150cp以下で、硬膜剤を添加した
    後の粘度が5cp以上30cp未満であることを特徴と
    するハロゲン化銀写真感光材料の製造方法。
  6. 【請求項6】硬膜剤が非感光性層に添加されていること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲン
    化銀写真感光材料の製造方法。
  7. 【請求項7】写真構成層の最上層と最下層に挟まれたす
    べての写真構成層を形成する塗布液の単純相加平均粘度
    が20cp以上150cp以下であることを特徴とする
    請求項1〜6のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光
    材料の製造方法。
  8. 【請求項8】写真構成層の最上層と最下層を除く写真構
    成層を形成する塗布液において、互いに隣接する写真構
    成層を形成する塗布液の粘度比が0.5以上2以内であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のハ
    ロゲン化銀写真感光材料の製造方法。
  9. 【請求項9】硬膜剤として、2つの官能基を有するビニ
    ルスルホン型硬膜剤が使用されていることを特徴とする
    請求項1〜8のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光
    材料の製造方法。
  10. 【請求項10】硬膜剤が、2つの官能基有するビニルス
    ルホン型硬膜剤を含む2種以上の硬膜剤であることを特
    徴とする請求項9に記載のハロゲン化銀写真感光材料の
    製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011104571A (ja) * 2009-11-20 2011-06-02 Dainippon Printing Co Ltd 多層塗工膜の製造装置及び多層塗工膜の製造方法
JP2013043111A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Dainippon Printing Co Ltd 積層体の製造方法
WO2014185385A1 (ja) * 2013-05-16 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 赤外遮蔽フィルムの製造方法
WO2014185384A1 (ja) * 2013-05-16 2014-11-20 コニカミノルタ株式会社 赤外遮蔽フィルムの製造方法
US9914854B2 (en) 2011-07-29 2018-03-13 3M Innovative Properties Company Multilayer film having at least one thin layer and continuous process for forming such a film
US11267220B2 (en) 2012-11-23 2022-03-08 3M Innovative Properties Company Multilayer pressure-sensitive adhesive assembly

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