JPH1163590A - 空気清浄機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 喫煙時に灰皿や吸い殻入れが不要で、多用途
に使用可能な空気清浄機を提供する。 【解決手段】 キャビネット１の上部に複数の枠体１４
を係合片１５でねじ止めして積み重ね、吸気塔３を形成
する。裏面に凹部が形成された蓋１２を最上段の枠体１
４上に載置する。蓋１２を裏返すと、凹部が上方を向
き、灰皿として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、オフィスや病院の
ロビーや休憩室等に置かれ、屋内の空気を浄化するため
の空気清浄機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、たばこの煙等をキャビネット
内に吸入しキャビネット内に設けられた浄化装置により
煙を浄化して排出する空気清浄機が広く用いられてい
る。最近では、キャビネットの天板上に設けられ空気を
吸入するための吸気塔から煙を吸入し、キャビネット内
に設けられた浄化装置により煙を浄化して排出するテー
ブル（以下、「喫煙テーブル」という。）も提案されて
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記喫
煙テーブルを単に屋内の空気を浄化するために使用する
場合には、そのままで使用できるが、喫煙者が喫煙する
場合には、別途、灰皿や吸い殻入れを準備しテーブル上
やテーブル脇に置いて用いなければならない。そして、
喫煙を終えれば灰皿や吸い殻入れを元の場所に戻さなけ
ればならず、非常に手間である。

【０００４】また、実開平１−１２０９２５号公報に
は、灰皿とこの上方を覆う蓋体とを備えた空気清浄機が
開示されている。これによると、灰皿を別途準備しなく
てよいが、蓋体を閉じると空気を吸入できないので、空
気清浄機としての機能を果たさず、用途が限られてしま
う。

【０００５】本発明は、上記に鑑み、喫煙時に灰皿や吸
い殻入れが不要で、多用途に使用可能な空気清浄機の提
供を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、キャビネットの上部に設けられた吸気塔と、吸気
塔から吸入した空気を浄化し排出する浄化装置とを備え
た空気清浄機において、吸気塔は、周囲の空気を吸入す
る空気吸入部と、空気吸入部上に反転可能に載置された
蓋とからなり、蓋はその裏面に凹部が形成されたもので
ある。あるいは、吸気塔は、周囲の空気を吸入する空気
吸入部と、空気吸入部上に載置され表面に凹部を形成し
た載置台と、空気吸入部に開閉自在に設けられ載置台の
上方を覆う扉とからなり、扉が閉じた状態および開いた
状態で空気の吸入が可能とされたものである。

【０００７】上記の構成によると、蓋を裏返して空気吸
入部上に載置すると、蓋の裏面に形成された凹部が上方
を向くことになるので、喫煙時には、その凹部を灰皿や
吸い殻入れとして用いることができる。さらに、凹部に
香炉を置けば、焼香時に使用することができる。そし
て、煙は、空気吸入部から吸入され浄化装置により浄化
され排出される。また、蓋を裏返さずに使用すれば美観
に優れた本来の空気清浄機として用いることができる。

【０００８】あるいは、空気吸入部の上部に設けられた
扉を開くことにより、載置台の表面に形成された凹部が
現れるので、その凹部を灰皿や吸い殻入れとして用いた
り、香炉置きに用いたりすることができる。そして、煙
は、扉の開閉に関係なく、空気吸入部から吸入され浄化
装置により浄化される。また、扉を閉じておれば美観に
優れた本来の空気清浄機として用いることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。

【００１０】＜第１実施形態＞図２は、本発明の第１実
施形態に係る空気清浄機の外観を示す図である。この空
気清浄機は、オフィスや病院のロビーや休憩室等に置か
れて用いられ、略直方体状のキャビネット１と、キャビ
ネット１の上部に設けられた天板２と、天板２の中央孔
の周縁に取り付けられ屋内の空気を吸入するための吸気
塔３とを備えている。キャビネット１の側面上部には、
この空気清浄機の電源スイッチや後述するファンの吸引
力を調整するツマミを備えた操作部４が設けられてい
る。また、キャビネット１の側面下部には、複数のスリ
ットからなる排気口５が形成されている。そして、キャ
ビネット１の底面四隅には、この空気清浄機を移動可能
にするキャスター６が設けられている。

【００１１】図１，３は、図２に示す吸気塔３の拡大図
である。吸気塔３は、周囲の空気を吸入するための空気
吸入部１１と、その上部に着脱自在に載置された蓋１２
とからなる。空気吸入部１１は、中央に開口１３を有す
る複数の異なる大きさの枠体１４と、各枠体１４をねじ
止めすることにより係合する複数の係合片１５とからな
り、最も大きい枠体１４を最下段にして天板２にねじ等
により固定し、段々と小さい枠体１４を積み重ねてゆく
ことにより形成される。係合片１５は、各枠体１４の短
辺の中央と長辺の２箇所計６箇所において枠体１４を係
合する。

【００１２】このように、複数の枠体１４を係合片１５
により積み重ねることによって、上段の枠体１４と下段
の枠体１４との間には、係合片１５の厚み分だけ隙間が
形成されることになり、この隙間から開口１３を通じて
空気や煙が吸入される。

【００１３】蓋１２は、表面が略船底状に形成され、裏
面に複数の凹部が形成されている。凹部は、裏面中央に
形成され平面視で長方形状の第１凹部１６と、第１凹部
１６の左右両側に形成され平面視で長方形状の第２，３
凹部１７，１８とからなる。第１凹部１６には、前後に
対向する縁にそれぞれ窪み１９が形成されている。

【００１４】通常、蓋１２は表面が上方を向くように最
上段の枠体１４上に載置される（図３参照）。このと
き、凹部の縁が枠体１４から突出した係合片１５に引っ
掛かり、位置ずれすることはない。蓋１２を裏返して裏
面が上方を向くように載置すると（図１参照）、蓋１２
は最上段の枠体１４の開口１３より大きく形成されてい
るため、裏返しにした蓋１２を空気吸入部１１に載置し
ても最上段の係合片１５に当接して落ち込むことがな
い。また、蓋１２の高さは、裏返して載置した際に各枠
体１４との間の隙間から吸入される空気を遮らない程度
に形成されている。

【００１５】これにより、図１に示すように、蓋１２を
裏返すと裏面に形成された凹部が上方を向くことにな
る。すなわち、第１凹部１６は、たばこの灰受けとして
用いることができ、窪み１９に喫煙中のたばこを置くこ
とができる。また、第２，３凹部１７，１８は、たばこ
の箱やライター置きとして用いることできる。あるい
は、香炉を置けば、焼香台として利用することが可能と
なる。

【００１６】このように、蓋１２の裏面に凹部が形成さ
れておれば、蓋１２を裏返して空気吸入部１１の上に載
置することにより、凹部を灰皿や吸い殻入れとして用い
ることができる。そのため、この空気清浄機を用いる
と、喫煙のために、別途、灰皿や吸い殻入れ等をわざわ
ざ準備する必要がなく、喫煙後も灰皿や吸い殻入れを元
の場所に戻す必要もない。したがって、喫煙者は灰皿の
有無の心配をすることなく、よりリラックスして喫煙す
ることができる。

【００１７】また、蓋１２を裏返さずに用いる場合に
は、美観に優れた本来の空気清浄機として使用すること
ができる。すなわち、用途に応じてこの空気清浄機を使
い分けることができる。

【００１８】なお、蓋１２は空気吸入部１１に対して着
脱可能にされているため、喫煙し終えたときは、蓋１２
をそのまま空気吸入部１１から持ち上げて運び、清掃す
ればよい。

【００１９】図４は、空気清浄機の内部構成を示す図で
ある。キャビネット１内部には、浄化装置が備えられて
いる。浄化装置は、たばこの煙等を吸引するためのファ
ン２１と、吸引された煙を浄化するアルミニウム製のプ
レフィルター２２と、電気集塵器２３とで構成される。
プレフィルター２２および電気集塵器２３は金属製のフ
レーム２４に内装され、ファン２１はフレーム２４の側
面下部に形成された別のフレーム２５に内装されてい
る。

【００２０】ファン２１の下方には、内部排気口２６が
形成され、内部排気口２６には、それを上方より覆いフ
レーム２５と一体的に形成された排気フード２７が設け
られている。排気フード２７は、排気流を下方に向け空
気を排気口５に導きやすくしている。

【００２１】プレフィルター２２は、フレーム２４に配
された図示しない収納枠に出し入れ自在に収納され、煙
に含まれる比較的大きな煙粒等を壁面に付着させる機能
を有している。

【００２２】電気集塵器２３は、フレーム２４に配され
た図示しない収納枠に出し入れ自在に収納され、コロナ
放電を発生させて煙粒を帯電させ、煙に含まれる比較的
小さな煙粒等を集塵電極に付着させて煙を浄化させる機
能を有している。

【００２３】ファン２１は、いわゆる、多翼ファンであ
り、モータ２８の駆動により回転し、枠体１４の開口１
３から天板２の中央孔を通り、プレフィルター２２、電
気集塵器２３を経て排気口５に至る空気流を形成する。

【００２４】キャビネット１の両側面下部に形成された
排気口５に面した、キャビネット１の内側には、臭いの
分子を吸着する脱臭フィルター２９が設けられている。
この脱臭フィルター２９には、活性炭、ゼオライトおよ
び天然植物精油（フィトンチッド）等のいずれかを内蔵
した浄化用フィルターが適用される。

【００２５】このような構成により、操作部４の電源ス
イッチを投入するとモータ２８が回転する。煙を含んだ
空気は、モータ２８により駆動されるファン２１の回転
力により、空気吸入部１１の各枠体１４との隙間からキ
ャビネット１内に吸引される。そして、キャビネット１
内のプレフィルター２２および電気集塵器２３で浄化さ
れ、内部排気口２６から脱臭フィルター２９に達し、脱
臭フィルター２９でさらに無臭化されて排出口５から排
出される。

【００２６】＜第２実施形態＞図５は、本発明の第２実
施形態に係る空気清浄機の吸気塔を示す図である。この
第２実施形態の特徴は、吸気塔３が、周囲の空気を吸入
する空気吸入部１１と、空気吸入部１１の上に載置され
表面に凹部を形成した載置台３１と、空気吸入部１１に
開閉自在に設けられ載置台３１の上方を覆う扉３２とか
らなり、扉３２を閉じた状態および開いた状態で空気の
吸入が可能とされたことにある。

【００２７】これによれば、扉３２を開くと、載置台３
１表面に形成された凹部が現れ、その凹部を灰受けやた
ばこ置きあるいは香炉置きとして使用することができる
とともに、キャビネット１内の浄化装置を作動させれ
ば、煙を吸入して浄化することができる。一方、扉３２
を閉じると、本来の空気清浄機として使用することがで
きる。すなわち、第２実施形態の空気清浄機において
も、用途に応じて使い分けが可能となる。

【００２８】詳細に構成を説明すると、空気吸入部１１
は、中央に開口３３を有する複数の異なる大きさの枠体
３４と、各枠体３４をねじ止めすることにより係合する
複数の係合片１５とからなり、枠体３４を段々に積み重
ねてゆくことにより形成される。

【００２９】載置台３１は、平面視で略長方形状の所定
の高さを有する平板によって構成され、その表面に凹部
が形成されている。凹部は、第１実施形態で説明した蓋
１２の凹部と同様、表面中央に形成され平面視で長方形
状の第１凹部３５と、第１凹部３５の左右両側に形成さ
れ平面視で長方形状の第２，３凹部３６，３７とからな
り、第１凹部３５には、前後に対向する縁にそれぞれ窪
み３８が形成されている。

【００３０】複数の枠体３４のうち、最下段の枠体３４
には、図６に示すように、長手方向に沿って両短辺中央
を結ぶ補強棒３９が形成されている。この補強棒３９に
は、上方に延びた複数（図６では３個）の載置台受け４
０が形成されている。載置台受け４０は、載置台３１の
底面の幅とほぼ同じ幅を有する略コ字状の部材からな
り、この載置台受け４０に載置台３１が載置される。な
お、載置台３１は、載置台受け４０にねじ等で固定され
ていてもよい。

【００３１】扉３２は、図７に示すように、互いに反対
方向に回動するように支持された一対の扉３２ａ，３２
ｂからなり、閉じたとき両扉３２ａ，３２ｂが合わさっ
て半円形のドーム状となる。

【００３２】また、最上段の枠体３４の左右両端にモー
タ４１，４２を内蔵したモータユニット４３がそれぞれ
取り付けられている。右側のモータ４１のモータ軸４１
ａは、図７に示すように、扉３２ａの一端側側面に形成
された孔４４に嵌合し、これにより扉３２ａは、モータ
軸４１ａを中心に奥行き方向に所定角度（約９０°）回
動する。また、左側のモータ４２のモータ軸４２ａは、
扉３２ｂの一端側側面に形成された孔４５に嵌合し、こ
れにより扉３２ｂは、モータ軸４２ａを中心に手前方向
に所定角度回動する。

【００３３】なお、扉３２ａは、扉３２ｂを回動させる
モータ４２のモータ軸４２ａに直接嵌合されておらず、
モータ軸４２ａの径より大きな径の孔にモータ軸４２ａ
は遊嵌されている。また、扉３２ｂのモータ軸４１ａに
対する接続状態も同様である。これらにより、扉３２
ａ，３２ｂをそれぞれ異なる方向に回動させるようにし
ている。また、操作部４には、上記各モータ４１，４２
を駆動させるための駆動用スイッチが設けられている。
その他の構成については、第１実施形態と同様である。

【００３４】上記の構成により、各モータ駆動用スイッ
チをオンすることにより、両モータ４１，４２が駆動し
扉３２ａ，３２ｂが開いて内側から載置台３１が現れ
る。載置台３１表面には凹部が形成されているので、凹
部を喫煙時の灰受けやたばこ置きとして用いることがで
きる。また、再度、モータ駆動用スイッチをオンすれ
ば、扉３２ａ，３２ｂが閉じ、本来の空気清浄機として
用いることができる。

【００３５】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることができる。例えば、電
気集塵器２３には、静電フィルター荷電方式、イオン化
静電方式または静電フィルター方式等が採用されてもよ
い。また、操作部４には、プレフィルター２２または電
気集塵器２３の総作動時間がタイマー等で計測される所
定時間を越えると点灯する交換指示ランプが設けられて
もよい。また、空気清浄機の設置スペースに制約がある
場合には、天板２を取り除いた構造にしてもよい。

【００３６】また、第２実施形態における扉３２は回動
する代わりに、モータとラックピニオンを用いたり、ソ
レノイドを用いたりしてスライドすることにより開閉す
るようにしてもよい。

【００３７】また、図８に示すように、扉３２の回動軸
５１を枠体３４に回転自在に支持し、回動軸５１にピニ
オン５２を取り付け、ピニオン５２に噛み合わされたラ
ック５３をレバー５４によって移動することにより、手
動で扉３２を回動して開閉するようにしてもよい。ここ
で、扉３２自体を第１実施形態における蓋にして、自動
的あるいは手動で回動して反転させるようにしてもよ
い。なお、反転させるとき吸い殻や灰が落ちるので、下
方にこれらを受け入れる容器を設けておく。

【００３８】

【発明の効果】以上のように、この発明によると、空気
を吸入するための空気吸入部上に裏面に凹部が形成され
た蓋が載置されるので、蓋を裏返して載置すれば、蓋の
裏面に形成された凹部が上方を向くことになり、その凹
部を灰皿や吸い殻入れとして用いることができる。その
ため、灰皿等を別途準備する必要がないので、喫煙者は
灰皿の有無を心配することなくよりリラックスして喫煙
することができる。さらに、煙は、空気吸入部から吸入
され浄化装置により浄化され排出することができるの
で、周りの人に気兼ねすることもない。また、蓋を裏返
さずに使用すれば美観に優れた本来の空気清浄機として
用いることができる。さらに、凹部に他の煙やにおいを
発生するものを載置すれば、喫煙用以外の用途にも使用
できる。したがって、用途に応じて使い分け可能な空気
清浄機を提供することができる。

【００３９】また、空気を吸入する空気吸入部上に表面
に凹部を形成した載置台が載置され、載置台の上方を開
閉する扉が設けられておれば、扉を開くことにより、載
置台の表面に形成された凹部が現れるので、その凹部を
灰皿等として用いることができる。また、扉を閉じてお
れば本来の空気清浄機として用いることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施形態に係る空気清浄機の吸気
塔を示し、(a) は平面図、(b)は正面断面図、(c) は右
側面断面図

【図２】同じく空気清浄機を示し、(a) は正面図、(b)
は左側面図

【図３】同じく吸気塔を示し、(a) は平面図、(b) は正
面図、(c) は右側面図

【図４】空気清浄機の内部構成を示す図

【図５】第２実施形態に係る空気清浄機の吸気塔を示
し、(a) は平面図、(b) は正面断面図、(c) は右側面断
面図

【図６】同じく最下段の枠体を示す図

【図７】同じく扉とモータとの接続構成を示す図

【図８】第２実施形態の変形例を示し、(a) は正面図、
(b) は右側面図

【符号の説明】

１ キャビネット ３ 吸気塔 １１ 空気吸入部 １２ 蓋 ３１ 載置台 ３２ 扉

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 キャビネットの上部に設けられた吸気塔
   と、該吸気塔から吸入した空気を浄化し排出する浄化装
   置とを備えた空気清浄機において、前記吸気塔は、周囲
   の空気を吸入する空気吸入部と、該空気吸入部上に反転
   可能に載置された蓋とからなり、該蓋はその裏面に凹部
   が形成されたことを特徴とする空気清浄機。
2. 【請求項２】 キャビネットの上部に設けられた吸気塔
   と、該吸気塔から吸入した空気を浄化し排出する浄化装
   置とを備えた空気清浄機において、前記吸気塔は、周囲
   の空気を吸入する空気吸入部と、該空気吸入部上に載置
   され表面に凹部を形成した載置台と、前記空気吸入部に
   開閉自在に設けられ前記載置台の上方を覆う扉とからな
   り、該扉が閉じた状態および開いた状態で空気の吸入が
   可能とされたことを特徴とする空気清浄機。