JPH1163218A - 電子制御式hst装置 - Google Patents

電子制御式hst装置

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JPH1163218A
JPH1163218A JP23123897A JP23123897A JPH1163218A JP H1163218 A JPH1163218 A JP H1163218A JP 23123897 A JP23123897 A JP 23123897A JP 23123897 A JP23123897 A JP 23123897A JP H1163218 A JPH1163218 A JP H1163218A
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JP
Japan
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swash plate
output shaft
variable displacement
type variable
displacement pump
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Application number
JP23123897A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kitagawa
浩之 北川
Koji Furuta
孝司 古田
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来、斜板式可変容量ポンプを有する機械式
HST装置では、斜板の中立位置調整が難しく、中立位
置が安定せず頻繁に調整を行なう必要があった。そし
て、該HST装置を、例えばコンバインの自走動力機構
として用いた場合には、エンジンを作動させたままの状
態で、機体が停止状態になるよう操作しても、つまり、
エンジンを動かしたまま中立にしても該機体が動くこと
があった。 【解決手段】 電子制御式HST装置1に、斜板式可変
容量ポンプ2の斜板8を操作する手段7と、該斜板8の
斜板位置を認識するための状態量を検出する手段13・
14と、該状態量が一定範囲の規定値内にあるかどうか
を判断する手段と、該状態量が一定範囲の規定値内にな
い場合に、斜板操作の補正量を算出する手段と、該状態
量が一定範囲の規定値内にある場合には、斜板が所定位
置にあると判断する手段とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等の作
業機車の駆動源として用いられる、斜板式可変容量ポン
プを有する電子制御式HST装置の斜板位置制御機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、斜板式可変容量ポンプを有す
るHST装置は知られており、該HST装置は、コンバ
イン等の作業機車の駆動源として用いられていた。そし
て、該HST装置における斜板式可変容量ポンプの斜板
位置は、機械方式で制御されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このように、
機械方式で斜板位置を制御するHST装置においては、
斜板の中立位置調整が難しく、また、斜板位置は油温に
より変化したり、経時的に変化したりするので、中立位
置が安定せず頻繁に調整を行なう必要があった。そし
て、中立位置が安定しないために、該HST装置を、例
えばコンバインの自走動力機構として用いた場合にあっ
ては、エンジンを作動させたまま、即ち、作業機部を作
動させたままの状態で、機体が停止状態になるよう操作
しても、該機体が動いてしまうことがあった。
【0004】また、例えばコンバインの自走動力機構と
して、前述のようなHST装置を左右の駆動源にそれぞ
れ用いて、左右のクローラを独立して作動させた場合に
は、機体の直進制御を行なっても、左右の車速にばらつ
きが生じるために、ステアリングを操作して機体を直進
させる必要があった。このように、左右の駆動輪を同速
度に保つこと、即ち、左右のHST装置の斜板位置を、
それぞれ目標位置に制御することができなかったのであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の解決しようとす
る課題は以上の如くであり、次に該課題を解決するため
の手段を説明する。即ち、斜板式可変容量ポンプを有す
るHST装置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板
を操作する手段と、該斜板の斜板位置を認識するための
状態量を検出する手段と、該状態量が一定範囲の規定値
内にあるかどうかを判断する手段と、該状態量が一定範
囲の規定値内にない場合に、斜板操作の補正量を算出す
る手段と、該状態量が一定範囲の規定値内にある場合に
は、斜板が所定位置にあると判断する手段とを設けた。
【0006】また、斜板式可変容量ポンプを有するHS
T装置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作
する手段と、該斜板式可変容量ポンプに接続して該HS
T装置を制御する、ポンプ出入口両側油路の油圧をそれ
ぞれ検出する手段と、該油圧がお互いに等しいかどうか
を判断する手段と、該油圧がお互いに等しくないと判断
した場合に、斜板操作の補正量を算出する手段と、該油
圧がお互いに等しいと判断した場合には、斜板が中立位
置にあると判断する手段とを設けた。
【0007】また、斜板式可変容量ポンプを有するHS
T装置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作
する手段と、該HST装置の出力軸回転数を検出する手
段と、該出力軸回転数が一定範囲の規定値内にあるかど
うかを判断する手段と、該出力軸回転数が一定範囲の規
定値内にない場合に、斜板操作の補正量を算出する手段
と、該出力軸回転数が一定範囲の規定値内にある場合に
は、斜板が中立位置にあると判断する手段とを設けた。
【0008】また、斜板式可変容量ポンプを有する電子
制御式HST装置において、該斜板式可変容量ポンプの
斜板を操作する手段と、該HST装置の出力軸回転数を
検出する手段と、該出力軸の目標回転数を設定する手段
と、該出力軸の目標回転数と検出された出力軸回転数と
の偏差から斜板操作の補正量を算出する手段とを設け
て、該HST装置の出力軸回転数が目標回転数と略等し
くなるように、斜板位置を制御する。
【0009】また、作業機車に駆動源として配設され、
斜板式可変容量ポンプを有する左右一対の電子制御式H
ST装置において、それぞれの斜板式可変容量ポンプ
に、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する手段と、
該HST装置の出力軸回転数を検出する手段と、該出力
軸の目標回転数を設定する手段と、該出力軸の目標回転
数と検出された出力軸回転数との偏差から斜板操作の補
正量を算出する手段とを設けて、該HST装置の出力軸
回転数が目標回転数と略等しくなるように斜板位置を制
御することで、左右一対のHST装置の出力軸回転数が
互いに等しくなるよう構成した。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。図1は本発明の電子制御式HST装置を示す油圧
回路図、図2は可変容量ポンプ出入口両側油路に設けた
油圧センサの検出値により斜板を中立位置に制御する斜
板位置制御機構を示すブロック図、図3は電子制御式H
ST装置の出力軸回転数により斜板を中立位置に制御す
る斜板位置制御機構を示すブロック図、図4は図2及び
図3の斜板位置制御機構のフローチャートを示す図、図
5は斜板位置制御機構の別実施例を示すブロック図、図
6は図5の斜板位置制御機構のフローチャートを示す
図、図7は自走動力機構の駆動源として左右一対の電子
制御式HST装置を用いたコンバインの直進制御機構を
示すブロック図、図8は図7の直進制御機構のフローチ
ャートを示す図である。
【0011】本発明の電子制御式HST装置を作業機車
の駆動機構に適用した例について説明する。図1に示す
電子制御式HST装置1の油圧回路図において、該電子
制御式HST装置1には斜板式可変容量ポンプ2が配設
され、斜板8によってその容量を可変としている。該斜
板式可変容量ポンプ2は、入力軸4がエンジン等により
駆動されることで作動されており、該斜板式可変容量ポ
ンプ2の両側には油路11・12が接続されている。そ
して、該油路11・12により斜板式可変容量ポンプ2
と油圧モータ3とが連結され、該斜板式可変容量ポンプ
2によって、該油圧モータ3が作動されて出力軸5を回
転駆動している。この出力軸の回転により、作業機車が
走行駆動されるのである。
【0012】斜板式可変容量ポンプ2の容量を変化させ
る斜板8は、前後進切換レバー6と、斜板を操作する手
段であるアクチュエータ7を介して連結され、該前後進
切換レバー6の操作により該斜板8の斜板位置が変化す
るように構成して、例えば、前後進切換レバー6を前進
位置に操作すると油路11内の油圧が油路12内の油圧
よりも高くなって、前後進切換レバー6を後進位置に操
作すると油路12内の油圧が油路11内の油圧よりも高
くなるようにしている。そして、油圧モータ3は、例え
ば、油路11内の油圧が油路12内の油圧よりも高い場
合には、出力軸5が機体を前進させる方向に回転し、油
路12内の油圧が油路11内の油圧よりも高い場合に
は、出力軸5が機体を後進させる方向に回転するように
構成している。また、前後進切換レバー6を中立位置に
操作すると、油路11内の油圧と油路12内の油圧とが
等しくなって、油圧モータ3に油が流れなくなり、出力
軸5の回転が停止するように構成している。但し、この
場合でも、エンジンは動いたまま、つまり、入力軸4は
回転したままである。
【0013】尚、油路11の制御圧取込み口9と斜板式
可変容量ポンプ2との間には、斜板8の斜板位置を認識
するための状態量を検出する手段である油圧センサ13
を取付けて油路11内の油圧を検出し、油路12の制御
圧取込み口10と斜板式可変容量ポンプ2との間には、
斜板8の斜板位置を認識するための状態量を検出する手
段である油圧センサ14を取付けて油路12内の油圧を
検出するようにしている。
【0014】この場合、機械的に斜板8を調整している
だけでは、前後進切換レバー6を正確に中立位置に操作
することは難しく、前後進切換レバー6を中立位置に操
作しても、斜板位置の調整具合によっては油路11内の
油圧と油路12内の油圧とが等しくならない場合があ
る。
【0015】そこで、本発明においては、図2に示すよ
うに、斜板8を確実に中立位置に制御する斜板位置制御
機構を設けている。該斜板位置制御機構は、斜板式容量
可変ポンプ2の斜板8と連結されたアクチュエータ7
に、斜板位置制御を行なうコントローラ22が接続され
ており、該コントローラ22には、前記油圧センサ13
・14で検出された油路11・12内の油圧が入力され
るとともに、中立制御命令21が入力されるように構成
している。
【0016】このように構成した斜板位置制御機構にお
いて、前後進切換レバー6を中立位置に操作すると、該
斜板位置制御機構のコントローラ22に中立制御命令2
1が出されて、該コントローラ22からアクチュエータ
7を通じて斜板8が中立位置に操作されるとともに、油
圧センサ13・14によって検出された油路11内の油
圧と油路12内の油圧とが、それぞれ該コントローラ2
2に送出される。そして、コントローラ22内では、該
コントローラ22へ送出された油路11内の油圧値と油
路12内の油圧値とが比較演算され、その結果、該油路
11内の油圧値と油路12内の油圧値とが等しくなけれ
ば、両者の値が等しくなるように斜板8の斜板位置を移
動させる補正値がアクチュエータ7へ送出され、該アク
チュエータ7により斜板8が操作される。これにより、
油路11内の油圧値と油路12内の油圧値とが等しくな
って、機体が停止することとなる。
【0017】一方、前後進切換レバー6が中立位置に操
作されて中立制御命令21が出された際に、コントロー
ラ22へ送出された油路11内の油圧値と油路12内の
油圧値とが比較演算された結果、両者が等しかった場合
には、該コントローラ22によって斜板8の斜板位置は
中立位置であると判断されて、該斜板位置を維持するよ
うに構成している。
【0018】即ち、図4に示すフローチャートのよう
に、中立制御が開始されると、斜板8が操作され、判断
対象検出量であり、且つ、斜板8の斜板位置を認識する
ための状態量である油路11内の油圧値と油路12内の
油圧値とが、規定値内か否かが判断される。本実施例の
場合では、該油路11内の油圧値と油路12内の油圧値
とが等しいか否かの判断がなされる。そして、両者が等
しいと判断されれば斜板位置はそのまま維持されて中立
制御は完了し、両者が等しくないと判断されれば斜板位
置が補正操作され、その後、再度両者の値が比較判断さ
れるのである。
【0019】以上のように、前後進切換レバー6を中立
位置に操作すると、油圧モータ3の出力軸5の回転を制
御している油路11・12のそれぞれの油圧を自ら検出
して、該出力軸5の回転状態を判断し、出力軸5の回転
が停止するように斜板8の斜板位置を補正するので、人
手による斜板位置の調整を削除することができる。ま
た、この斜板位置の補正は、斜板式可変容量ポンプ2の
両側に接続した油路11・12内の油圧バランスを基に
判断して行なうので、精密な斜板8の中立制御を行なう
ことができて、機体を停止させることができる。
【0020】斜板を中立位置に制御する斜板位置制御機
構は、以下のようにも構成することができる。図3に示
すように、油圧モータ3の出力軸5の回転数を検出する
検出手段を設けたものである。そして、斜板位置制御機
構は、斜板式可変容量ポンプ2’の斜板8と連結された
アクチュエータ7に、斜板位置制御を行なうコントロー
ラ22’が接続されており、該コントローラ22’に
は、検出手段により検出された、電子制御式HST装置
1における油圧モータ3の出力軸5の回転数が入力され
るとともに、中立制御命令21が入力されるように構成
している。
【0021】このように構成した斜板位置制御機構にお
いて、前後進切換レバー6を中立位置に操作すると、該
斜板位置制御機構のコントローラ22’に中立制御命令
21が出されて、該コントローラ22’からアクチュエ
ーター7を通じて斜板8が中立位置に操作されるととも
に、電子制御式HST装置1における油圧モータ3の出
力軸5の回転数が検出手段により検出されて、該コント
ローラ22’に送出される。尚、出力軸5の回転数は、
斜板8の斜板位置を認識するための状態量である。そし
て、コントローラ22’により出力軸5の回転数が0で
あると判断されると、即ち、出力軸5の回転が停止して
いるか、回転数が検出できない程度、又は、機体が動か
ない程度に小さいと判断された場合には、斜板8の斜板
位置が中立位置であると判断されて、該斜板位置を維持
するように構成している。
【0022】一方、コントローラ22’により出力軸5
の回転数が0でないと判断された場合、即ち、出力軸5
が回転していて機体が動く状態にあると判断された場合
には、該出力軸5の回転数が0と判断されるように斜板
8の斜板位置を移動させる補正値がアクチュエータ7へ
送出され、該アクチュエータ7により斜板8が操作され
る。これにより、出力軸5の回転数が0となって、機体
が停止することとなる。
【0023】即ち、図4に示すフローチャートのよう
に、中立制御が開始されると、斜板8が操作され、判断
対象検出量であり、且つ、斜板8の斜板位置を認識する
ための状態量である出力軸5の回転数が、規定値内か否
かが判断される。本実施例の場合では、出力軸5の回転
数が0であると判断される程度に小さいか否かの判断が
なされる。そして、出力軸5の回転数が0であると判断
されれば斜板位置はそのまま維持されて中立制御は完了
し、出力軸5の回転数が0でないと判断されれば斜板位
置が補正操作され、その後、再度出力軸5の回転数が判
断されるのである。
【0024】以上のように、前後進切換レバー6を中立
位置に操作すると、検出された油圧モータ3の出力軸5
の回転数を自ら判断して、出力軸5の回転が0となるよ
うに斜板8の斜板位置を補正するので、人手による斜板
位置の調整を削除することができる。また、この斜板位
置の補正は、出力軸5の回転数を判断材料としているの
で、電子制御式HST装置1’を、本実施例のように作
業機車の駆動機構として用いた場合には、出力軸5の駆
動力と地面の摩擦力との力が釣り合う程度の、実用上に
おいて支障のない範囲での中立制御を行なうことができ
る。即ち、作業機車が停止した状態を保つのであれば、
出力軸5が少々回転していたとしても構わないといった
レベルの制御で、機体を停止させることができるのであ
る。
【0025】さらに、斜板を中立位置に制御する斜板位
置制御機構は、以下のようにも構成することができる。
図5において、斜板式可変容量ポンプ26は、電子制御
式HST装置1に、エンジン始動時における斜板8の斜
板位置を検出する位置センサ28を設けたものである。
斜板位置制御機構は、該斜板式可変容量ポンプ26の斜
板8と連結されたアクチュエータ7に、斜板位置制御を
行なうコントローラ25が接続されており、エンジン始
動時における斜板8の斜板位置を、位置センサ28等の
検出手段により検出して、該コントローラ25に入力す
るように構成している。
【0026】このように構成した斜板位置制御機構にお
いて、まず、エンジンを始動させると、エンジン始動時
における斜板8の斜板位置が位置センサ28により検出
されて、コントローラ25に入力されるとともに、該コ
ントローラ25内の記憶装置に記憶される。エンジン始
動時においては斜板8は中立位置にあるため、コントロ
ーラ25には、斜板8の中立位置が記憶されたこととな
る。そして、機体を前後進させた後に前後進切換レバー
6を中立位置に操作すると、コントローラ25によって
アクチュエーター7が作動されて、斜板8が、該コント
ローラ25に記憶されたエンジン始動時における斜板8
の斜板位置である、中立位置まで操作され、機体が停止
するのである。
【0027】即ち、図6に示すフローチャートのよう
に、先ず、エンジン始動時に、エンジン始動時における
斜板8の斜板位置(斜板角)がコントローラ25に記憶
され、中立制御が開始されると、該コントローラ25を
通じて、記憶したエンジン始動時における斜板位置(斜
板角)、即ち、中立位置まで斜板8が操作されるのであ
る。
【0028】以上のように、エンジンを始動すると、エ
ンジン始動時には中立位置に位置している斜板8の斜板
位置をコントローラが記憶して、その後、前後進切換レ
バー6を中立位置に操作すると、記憶した斜板位置まで
自動的に該斜板8を移動操作するので、人手による斜板
位置の調整を削除することができる。また、これにより
斜板8の中立位置が容易に認識できて、機体の発進及び
停止を安全に行なうことができるとともに、機体を停止
させることができるのである。
【0029】次に、コンバイン等の自走動力機構とし
て、前記電子制御式HST装置1を左右の駆動源にそれ
ぞれ用いて、左右のクローラを独立して作動させた場合
について説明する。図7において、例えば、コンバイン
の自走動力機構における左右の駆動源として、電子制御
式HST装置1・1が配設され、それぞれ右側クローラ
31、及び、左側クローラ32と接続されて、該左右ク
ローラ32・31を駆動している。そして、斜板式容量
可変ポンプ2・2の斜板8・8は、それぞれアクチュエ
ータ7・7により斜板位置を操作されるように構成さ
れ、左右クローラ32・31には、該左右クローラ32
・31の回転数を検出する回転センサ33・33が取付
けられている。該回転センサ33・33は、電子制御式
HST装置1・1を制御するコントローラ30に接続さ
れている。
【0030】図1、図7において、コンバインを自走さ
せる際に、前記前後進レバー6を前進側、又は、後進側
に操作すると、左右の電子制御式HST装置1・1にお
けるアクチュエータ7・7を通じて斜板8・8が操作さ
れ、出力軸5・5が回転して左右クローラ32・31が
駆動される。これと同時に、コントローラ30へ前進、
又は、後進命令51が入力され、前後進レバー6の操作
具合に応じて設定される基準車速52が、該コントロー
ラ30により算出される。ここで、基準車速52は、電
子制御式HST装置1における出力軸5の回転数で表さ
れている。
【0031】また、電子制御式HST装置1・1により
駆動される左右クローラ32・31の回転数が、回転セ
ンサ33・33により検出されて、左右クローラ実車速
54・53として、コントローラ30に入力される。こ
こで、左右クローラ実車速54・53は、回転センサ3
3・33により検出された左右クローラ32・31の回
転数が、電子制御式HST装置1における出力軸5の回
転数に変換されて表されている。
【0032】そして、前記基準車速52と右クローラ実
車速53とが、演算装置35により比較演算されて両者
の偏差が算出され、この偏差に基づいて、右クローラ3
1を駆動する電子制御式HST装置1の斜板8を、補正
操作するための補正量56が求められる。一方、基準車
速52と左クローラ実車速54とが、演算装置34によ
り比較演算されて両者の偏差が算出され、この偏差に基
づいて、左クローラ32を駆動する電子制御式HST装
置1の斜板8を、補正操作するための補正量55が求め
られる。
【0033】この補正量56・55により、左右クロー
ラ実車速54・53として表されている出力軸5・5の
回転数が、目標値である基準車速52に表されている出
力軸5・5の回転数と等しくなるように、斜板8・8の
斜板位置がアクチュエータ7・7を通じて補正操作され
る。
【0034】即ち、図8に示すフローチャートのよう
に、前進、又は、後進命令51が入力されると、左右の
電子制御式HST装置1・1における斜板8・8が操作
され、基準車速52と左右クローラ実車速54・53と
の偏差が、規定値内か否かが判断される。そして、両者
が等しいと判断されれば斜板位置はそのまま維持されて
斜板制御は完了し、両者が等しくなければ斜板位置が補
正操作され、その後、基準車速52と左右クローラ実車
速54・53との偏差が、再度比較判断されるのであ
る。
【0035】以上のように、左右クローラ実車速54・
53が、目標値である基準車速52と等しくなるよう
に、斜板制御を行なうことで、前後進レバー6による機
体の走行速度設定が可能となる。また、これにより、左
右クローラ32・31の回転速度を等しくすることがで
きて、機体の直進性を向上させることができる。さら
に、例えば、前後進レバー6の前進、又は、後進操作の
みで、作業機車の直進走行を保持することができるの
で、該作業機車を直進させるためのステアリング操作等
が不要となり、オペレーターは作業にのみ専念すること
ができるようになる。
【0036】
【発明の効果】本発明は以上の如く構成したので、次の
ような効果を奏するのである。即ち、請求項1記載の如
く、電子制御式HST装置に、斜板式可変容量ポンプの
斜板を操作する手段と、該斜板の斜板位置を認識するた
めの状態量を検出する手段と、該状態量が一定範囲の規
定値内にあるかどうかを判断する手段と、該状態量が一
定範囲の規定値内にない場合に、斜板操作の補正量を算
出する手段と、該状態量が一定範囲の規定値内にある場
合には、斜板が所定位置にあると判断する手段とを設け
たので、斜板位置を常に自ら検出し判断して、該斜板位
置の補正を自動的に行なうことができ、人手による斜板
位置の調整を削除することができる。
【0037】さらに、請求項2記載の如く、HST装置
に、斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する手段と、該
斜板式可変容量ポンプに接続して該HST装置を制御す
る、ポンプ出入口両側油路の油圧をそれぞれ検出する手
段と、該油圧がお互いに等しいかどうかを判断する手段
と、該油圧がお互いに等しくないと判断した場合に、斜
板操作の補正量を算出する手段と、該油圧がお互いに等
しいと判断した場合には、斜板が中立位置にあると判断
する手段とを設けたので、例えば、前後進切換レバーを
中立位置に操作すると、電子制御式HST装置の出力軸
の回転を制御している油路の油圧を自ら検出して、該出
力軸の回転状態を判断し、出力軸の回転が停止するよう
に斜板位置を補正するので、人手による中立位置の調整
を削除することができる。また、この斜板位置の補正
は、斜板式可変容量ポンプの出入口両側に接続した油路
内の油圧バランスを基に判断して行なうので、精密な中
立制御を行なうことができる。
【0038】さらに、請求項3記載の如く、HST装置
に、斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する手段と、該
HST装置の出力軸回転数を検出する手段と、該出力軸
回転数が一定範囲の規定値内にあるかどうかを判断する
手段と、該出力軸回転数が一定範囲の規定値内にない場
合に、斜板操作の補正量を算出する手段と、該出力軸回
転数が一定範囲の規定値内にある場合には、斜板が中立
位置にあると判断する手段とを設けたので、例えば、前
後進切換レバーを中立位置に操作すると、検出された電
子制御式HST装置の出力軸の回転数を自ら判断して、
出力軸の回転数が一定範囲の規定値内となるように斜板
の斜板位置を補正するので、人手による斜板中立位置の
調整を削除することができる。また、この斜板位置の補
正は、出力軸の回転数を判断材料としているので、電子
制御式HST装置を、例えば、作業機車の駆動機構とし
て用いた場合には、作業機車の駆動力と地面の摩擦力と
の力が釣り合う程度の、実用上において支障のない範囲
での中立制御を行なうことができる。即ち、作業機車が
停止した状態を保つのであれば、出力軸が少々回転して
いたとしても構わないといったレベルの制御で、機体を
停止させることができる。
【0039】さらに、請求項4記載の如く、HST装置
に、斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する手段と、該
HST装置の出力軸回転数を検出する手段と、該出力軸
の目標回転数を設定する手段と、該出力軸の目標回転数
と検出された出力軸回転数との偏差から斜板操作の補正
量を算出する手段とを設けて、該HST装置の出力軸回
転数が目標回転数と略等しくなるように、斜板位置を制
御することとしたので、該出力軸の回転数を自動的に目
標回転数に設定することができる。従って、例えば、作
業機車の自走動力機構の駆動源として、該電子制御式H
ST装置を用いた場合には、前後進レバー等によって機
体の走行速度設定を行なうことが可能となる。
【0040】さらに、請求項5記載の如く、作業機車に
左右一対の斜板式可変容量ポンプを配設し、それぞれの
斜板式可変容量ポンプに、該斜板式可変容量ポンプの斜
板を操作する手段と、該HST装置の出力軸回転数を検
出する手段と、該出力軸の目標回転数を設定する手段
と、該出力軸の目標回転数と検出された出力軸回転数と
の偏差から斜板操作の補正量を算出する手段とを設け
て、該HST装置の出力軸回転数が目標回転数と略等し
くなるように斜板位置を制御することで、左右一対のH
ST装置の出力軸回転数が互いに等しくなるよう構成し
たので、前後進レバー等によって機体の走行速度設定を
行なうことが可能となるとともに、左右クローラの回転
速度を等しくすることができて、機体の直進性を向上さ
せることができる。その為、例えば、前後進レバーの前
進、又は、後進操作のみで、作業機車の直進走行を保持
することができるので、該作業機車を直進させるための
ステアリング操作等が不要となり、オペレーターは作業
にのみ専念することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子制御式HST装置を示す油圧回路
図である。
【図2】可変容量ポンプ出入口両側油路に設けた油圧セ
ンサの検出値により斜板を中立位置に制御する斜板位置
制御機構を示すブロック図である。
【図3】電子制御式HST装置の出力軸回転数により斜
板を中立位置に制御する斜板位置制御機構を示すブロッ
ク図である。
【図4】図2及び図3の斜板位置制御機構のフローチャ
ートを示す図である。
【図5】斜板位置制御機構の別実施例を示すブロック図
である。
【図6】図5の斜板位置制御機構のフローチャートを示
す図である。
【図7】自走動力機構の駆動源として左右一対の電子制
御式HST装置を用いたコンバインの直進制御機構を示
すブロック図である。
【図8】図7の直進制御機構のフローチャートを示す図
である。
【符号の説明】 1 電子制御式HST装置 2 斜板式可変容量ポンプ 3 油圧モータ 5 出力軸 6 前後進レバー 7 アクチュエータ 8 斜板 9・10 制御圧取込み口 11・12 油路 13・14 油圧センサ 22 コントローラ 32・31 左右クローラ 33 回転センサ 52 基準車速(目標回転数)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜板式可変容量ポンプを有するHST装
    置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する
    手段と、該斜板の斜板位置を認識するための状態量を検
    出する手段と、該状態量が一定範囲の規定値内にあるか
    どうかを判断する手段と、該状態量が一定範囲の規定値
    内にない場合に、斜板操作の補正量を算出する手段と、
    該状態量が一定範囲の規定値内にある場合には、斜板が
    所定位置にあると判断する手段とを設けたことを特徴と
    する電子制御式HST装置。
  2. 【請求項2】 斜板式可変容量ポンプを有するHST装
    置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する
    手段と、該斜板式可変容量ポンプに接続して該HST装
    置を制御する、ポンプ出入口両側油路の油圧をそれぞれ
    検出する手段と、該油圧がお互いに等しいかどうかを判
    断する手段と、該油圧がお互いに等しくないと判断した
    場合に、斜板操作の補正量を算出する手段と、該油圧が
    お互いに等しいと判断した場合には、斜板が中立位置に
    あると判断する手段とを設けたことを特徴とする電子制
    御式HST装置。
  3. 【請求項3】 斜板式可変容量ポンプを有するHST装
    置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する
    手段と、該HST装置の出力軸回転数を検出する手段
    と、該出力軸回転数が一定範囲の規定値内にあるかどう
    かを判断する手段と、該出力軸回転数が一定範囲の規定
    値内にない場合に、斜板操作の補正量を算出する手段
    と、該出力軸回転数が一定範囲の規定値内にある場合に
    は、斜板が中立位置にあると判断する手段とを設けたこ
    とを特徴とする電子制御式HST装置。
  4. 【請求項4】 斜板式可変容量ポンプを有するHST装
    置において、該斜板式可変容量ポンプの斜板を操作する
    手段と、該HST装置の出力軸回転数を検出する手段
    と、該出力軸の目標回転数を設定する手段と、該出力軸
    の目標回転数と検出された出力軸回転数との偏差から斜
    板操作の補正量を算出する手段とを設けて、該HST装
    置の出力軸回転数が目標回転数と略等しくなるように、
    斜板位置を制御することを特徴とする電子制御式HST
    装置。
  5. 【請求項5】 作業機車に駆動源として配設され、斜板
    式可変容量ポンプを有する左右一対のHST装置におい
    て、それぞれの斜板式可変容量ポンプに、該斜板式可変
    容量ポンプの斜板を操作する手段と、該HST装置の出
    力軸回転数を検出する手段と、該出力軸の目標回転数を
    設定する手段と、該出力軸の目標回転数と検出された出
    力軸回転数との偏差から斜板操作の補正量を算出する手
    段とを設けて、該HST装置の出力軸回転数が目標回転
    数と略等しくなるように斜板位置を制御することで、左
    右一対のHST装置の出力軸回転数が互いに等しくなる
    よう構成したことを特徴とする左右一対の電子制御式H
    ST装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006057696A (ja) * 2004-08-18 2006-03-02 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd 作業車両におけるhst変速装置の調節機構
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JP4988113B2 (ja) * 1999-06-30 2012-08-01 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング Cvtの変速比のハイドロリック調整システム

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