JPH1163153A - クラッチのダンパ装置 - Google Patents

クラッチのダンパ装置

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JPH1163153A
JPH1163153A JP22581397A JP22581397A JPH1163153A JP H1163153 A JPH1163153 A JP H1163153A JP 22581397 A JP22581397 A JP 22581397A JP 22581397 A JP22581397 A JP 22581397A JP H1163153 A JPH1163153 A JP H1163153A
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Hiroaki Takeuchi
博明 武内
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1伝達部材から保持部材を介して弾性体に
伝達される振動を可及的に抑制することの可能なクラッ
チのダンパを提供する。 【解決手段】 軸線A1を中心として相対回転可能に配
置されたピストン27おドライブプレート41およびド
リブンプレート36と、軸線A1を中心とする円周上に
配置され、円周方向の両端にドライブプレート41とド
リブンプレート36とが別個に当接されるコイルばね4
8と、コイルばね48の外周側に配置され、かつ、コイ
ルばね48を保持するガイド部材47とを備えたロック
アップクラッチ26のダンパ装置B1において、ガイド
部材47が軸線A1を中心として環状に構成され、か
つ、ガイド部材47とピストン27とが相対回転可能に
構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の動力伝達
装置に設けられるクラッチのダンパ装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】自動変速機のトルクコンバータは、動力
源と変速機構との間に配置されてトルクの伝達を行う流
体機械である。このトルクコンバータは、ポンプインペ
ラとタービンランナとステータとを備えている。そし
て、ポンプインペラがコンバータハウジングに取り付け
られ、タービンランナが入力軸に取り付けられている。
また、ステータは、ポンプインペラとタービンランナと
の間に設けられている。
【0003】そして、動力源の回転がポンプインペラに
伝達され、ポンプインペラの回転によりトルクコンバー
タ内部に油の流れが発生する。すると、タービンランナ
は油の流れによって回転され、その回転が入力軸を介し
て変速機構に伝達される。この動作中、ステータは油の
流れを変え、ポンプインペラからタービンランナに伝達
されるトルクを増大する。
【0004】ところで、トルクコンバータは流体により
トルクの伝達を行っているため、コンバータハウジング
と入力軸とに回転差が発生し、トルクの伝達損失が発生
する。そこで、トルクの増幅が行われない流体継手レン
ジにおいて、いわゆるロックアップ機能によりトルクの
伝達効率を向上させるロックアップクラッチ(クラッ
チ)が採用されている。
【0005】このロックアップクラッチは、ピストン
(駆動部材)とドライブプレート(駆動部材)とドリブ
ンプレート(従動部材)とを備えている。このピストン
はコンバータハウジングに対して接続・解放可能に構成
されている。また、ピストンとドライブプレートとが一
体的に連結されている。さらに、ピストンおよびドライ
ブプレートと、ドリブンプレートとが相対回転可能に構
成されている。これらピストンとドライブプレートとド
リブンプレートとの間には、円周方向に複数の弾性体が
配置されている。各弾性体の円周方向の両端には、ドリ
ブンプレートとドライブプレートとが別個に当接されて
いる。なお、弾性体の外周側には保持部材が配置され、
この保持部材により弾性体が保持されている。
【0006】そして、動力源のトルクを変速機構に伝達
している場合に、トルクコンバータによりトルクが増幅
されるトルクコンバータレンジではロックアップクラッ
チが解放され、油によりトルクの伝達が行われる。これ
に対して、ロックアップクラッチが係合されると、コン
バータハウジングとピストンとが直結状態になる。その
結果、動力源のトルクがピストンを介してドライブプレ
ートに伝達される。このトルクは、弾性体を介してドリ
ブンプレートに伝達される。
【0007】一方、ロックアップクラッチが係合された
状態で、動力源でトルクの変動が発生する場合がある。
この場合は、弾性体が伸縮してトルク変動が吸収され
る。すなわち、弾性体がダンパ装置として機能してい
る。また、保持部材は弾性体の伸縮を円滑に行わせる機
能を備えている。
【0008】このように、弾性体を保持する保持部材を
備えたダンパ装置の一例が、発明協会公開技法・公技番
号97−55(発行日1997年1月6日)に記載され
ている。この文献に記載されたダンパ装置は、ピストン
の内周側に、円弧形状の保持部材が複数配置されてい
る。各保持部材はピストンの内周に沿って円周方向に移
動可能に構成され、かつ、各保持部材とピストンとの間
にはボールが介在されている。
【0009】上記文献に記載されたダンパ装置において
は、弾性体の伸縮に対応してボールが転動し、ピストン
と各保持部材との摺動抵抗を抑制できる利点があるとさ
れている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記文献に記
載されたダンパ装置においては、遠心力により弾性体が
外周側に押し付けられた場合に、各保持部材とピストン
との摺動抵抗を十分に抑制できなくなる。また、各保持
部材自体に作用する遠心力により、各保持部材が第1伝
達部材に押し付けられる。このため、各保持部材と第1
伝達部材との摺動抵抗が増大して弾性体の伸縮によるヒ
ステリシスが大きくなり、駆動部材の振動が従動部材に
伝達されやすくなる。その結果、従動部材から出力され
るトルクの変動量が増大される問題があった。
【0011】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、駆動部材から従動部材に伝達される振動を可及
的に抑制することの可能なクラッチのダンパ装置を提供
することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するためこの発明は、軸線を中心として相対回転
可能に配置された駆動部材および従動部材と、前記軸線
を中心とする円周上に配置され、円周方向の両端に前記
駆動部材と前記従動部材とが別個に当接される弾性体
と、この弾性体の外周側に配置され、かつ、この弾性体
を保持する保持部材とを備えたクラッチのダンパ装置に
おいて、前記保持部材が前記軸線を中心として環状に構
成され、かつ、前記保持部材と前記駆動部材とが相対回
転可能に構成されていることを特徴とする。
【0013】この発明によれば、弾性体の伸縮による外
周側への押し付け力と、遠心力により弾性体に生じる外
周側への押し付け力とが、保持部材により吸収される。
そして、駆動部材と保持部材との間に所定の隙間が維持
され、駆動部材と保持部材との摺動抵抗が可及的に抑制
される。したがって、駆動部材の振動が従動部材に伝達
されることが可及的に抑制され、従動部材に伝達される
トルクの変動量が小さくなる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明のクラッチのダ
ンパ装置を、自動変速機の流体式動力伝達装置に適用し
た実施例に基づいて説明する。図1は、流体式動力伝達
装置の一例であるトルクコンバータ1の正面半断面図で
ある。トルクコンバータ1は、エンジンなどの動力源
(図示せず)と、変速機構(図示せず)との間に設けら
れており、このトルクコンバータ1は、以下に述べるよ
うな構成を備えている。
【0015】まず、コンバータハウジング2は、円板部
3と円筒部4とを有する。円筒部4は、円板部3の外周
端から変速機構(図示せず)側、つまり図中右側へ向け
て軸線A1方向に突出して形成されている。また、円板
部3における動力源側、つまり図中左側の側面にはナッ
ト5が円周方向に沿って複数固定されている。そして、
動力源のフライホイール(図示せず)にボルト(図示せ
ず)が取り付けられており、このボルトがナット5にね
じ込まれて、フライホイールとコンバータハウジング2
とが連結される。
【0016】コンバータハウジング2の変速機構側、つ
まり図中右側には、軸線A1を中心として回転する環状
のポンプインペラ6が配置されている。このポンプイン
ペラ6の外周端が、円筒部4の自由端に溶接されてい
る。また、ポンプインペラ6の内周側には中空軸7が配
置されている。中空軸7には外向きフランジ8が形成さ
れ、外向きフランジ8の外周端と、ポンプインペラ6の
内周端とが溶接されている。なお、中空軸7は軸受(図
示せず)により支持され、中空軸7は軸線A1を中心と
して回転可能である。
【0017】一方、中空軸7の内部には出力軸9が配置
されている。この出力軸9は、軸線A1を中心として回
転可能に構成されている。この出力軸9の一方の端部
が、コンバータハウジング2の円板部3の近傍まで到達
している。出力軸9には、軸線A1に沿って油路10が
形成され、この油路10から半径方向に油路10Aが形
成されている。この油路10Aは、出力軸9の外周に開
口している。
【0018】また、出力軸9におけるコンバータハウジ
ング2側の外周には、環状のクラッチハブ11がスプラ
イン嵌合されている。このクラッチハブ11は、ボス1
2と、ボス12の外周に設けられたフランジ13とを有
する。このフランジ13におけるポンプインペラ6側の
側面には、環状のタービンランナ14がリベット34に
より固定されている。
【0019】そして、フランジ13と、コンバータハウ
ジング2の円筒部3との間には、スラスト軸受14Aが
設けられている。なお、ボス12の内周にはリップパッ
キン12Aが取り付けられている。このリップパッキン
12Aにより、出力軸9の外周と、クラッチハブ11の
内周との間が液密にシールされている。
【0020】前記中空軸7と出力軸9との間には、固定
筒16が設けられている。この固定筒16は、自動変速
機のハウジング(図示せず)により回転不能に支持され
ている。固定筒16の端部はクラッチハブ11の近傍ま
で到達している。固定筒16の内径は出力軸9の外径よ
りも大きく設定され、固定筒16の外径は中空軸7の内
径よりも小さく設定されている。
【0021】上記の構成により、固定筒16と出力軸9
との間に油路17が形成されている。この油路17は、
油圧制御回路に設けられた制御バルブ(図示せず)に接
続されている。また、油路17は、油路10Aを介して
油路10に連通している。そして、固定筒16の先端内
周と、出力軸9の外周との間にはブッシュ9Aが配置さ
れている。さらに、固定筒16と中空軸7との間には油
路18が形成されている。前記ブッシュ9Aは、出力軸
9を支持する軸受としての機能と、油路17と油路18
との間をシールする機能とを備えている。
【0022】前記固定筒16の外周において、中空軸7
とクラッチハブ11との間には一方向クラッチ19が取
り付けられている。一方向クラッチ19は、内輪20と
外輪21と係合体22とを備えている。この内輪20が
固定筒16にスプライン嵌合され、外輪21が内輪20
の外側に配置されている。また、係合体22が内輪20
と外輪21との間に配置されている。
【0023】そして、一方向クラッチ19と、クラッチ
ハブ11のフランジ13との間には、スラスト軸受23
が設けられている。また、一方向クラッチ19と、コネ
クティングドラム7のフランジ8との間には、スラスト
軸受24が設けられている。さらに、外輪21の外周に
は環状のステータ25が固定されている。
【0024】さらに、トルクコンバータ1の内部、具体
的にはコンバータハウジング2とタービンランナ14と
の間には、ロックアップクラッチ26が設けられてい
る。以下、ロックアップクラッチ26の構成について具
体的に説明する。
【0025】図2は、ロックアップクラッチ26をポン
プインペラ6側から見た側面図である。まず、前記フラ
ンジ13の外周には、環状のピストン27が取り付けら
れている。このピストン27は、軸線A1を中心として
回転可能に構成されている。このピストン27は、内筒
部28と円板部29と外筒部30とを備えている。この
内筒部28は、フランジ13に対して相対回転可能に取
り付けられている。また、円板部29は内筒部28の一
端に一体的に接続されて外周側に伸びている。さらに、
外筒部30は、円板部29の外周端に一体的に接続さ
れ、かつ、外筒部30は、ポンプインペラ6側に向けて
軸線A1方向に突出されている。
【0026】さらに、円板部29のコンバータハウジン
グ2側の側面には、軸線A1を中心とする同一円周上に
クラッチフェーシング31が固定されている。また、円
板部30における軸線A1を中心とする同一円上には、
軸線A1方向に貫通する孔32が複数形成されている。
【0027】前記クラッチハブ11のフランジ13の外
周には、環状の中間ハブ33が固定されている。この中
間ハブ33の内周端は、タービンランナ14とフランジ
13との間に挟まれている。そして、タービンランナ1
4と中間ハブ33とクラッチハブ11とが、リベット3
4により固定されている。また、中間ハブ33の外径
は、外筒30の内径よりも小さく設定されている。そし
て、中間ハブ33は、内筒部28と外筒部30との間に
位置している。
【0028】また、中間ハブ33の外周には、ピストン
27側へ向けて突出した円筒部35が形成されている。
この円筒部35の外周には、環状のドリブンプレート3
6がスプライン嵌合されている。このドリブンプレート
36の外径は、外筒30の内径よりも小さく設定されて
いる。つまり、ドリブンプレート36は、円筒部35と
外筒部30との間に位置している。
【0029】このドリブンプレート36は円板形状に構
成され、ドリブンプレート36における軸線A1を中心
とする同一円周上には、長孔37が複数形成されてい
る。各長孔37は、円周方向に伸びた円弧形状に構成さ
れている。各長孔37内には、円筒状のカラー38がそ
れぞれ配置されている。各カラー38は、各長孔37内
を円周方向に移動可能に構成されている。
【0030】そして、各カラー38およびピストン27
の孔32にリベット39が挿入されている。したがっ
て、ピストン27とドリブンプレート36とが、長孔3
7の円周方向の長さの範囲内で、軸線A1を中心として
相対回転可能である。さらに、ドリブンプレート36の
外周には、タービンランナ14側に向けて突出された突
出部40が、円周方向に所定間隔をおいて複数形成され
ている。
【0031】前記ドリブンプレート36におけるタービ
ンランナ24側の側面には、環状のドライブプレート4
1が取り付けられている。このドライブプレート41
は、円筒部35と外筒部30との間に配置され、ドライ
ブプレート41とドリブンプレート36とピストン27
とが、リベット39により固定されている。そして、ド
ライブプレート41とピストン27とが、軸線A1を中
心として一体回転可能に構成されている。
【0032】また、ドライブプレート41におけるリベ
ット39よりも外周側には、タービンランナ14側に膨
らむ方向に湾曲された湾曲部42が形成されている。こ
の湾曲部42は、軸線A1を中心として全周に亘り形成
されている。また、湾曲部42の外周には、円周方向に
所定間隔をおいて突出部43が複数形成されている。各
突出部43はピストン27側に向けて突出されている。
【0033】各突出部43の円周方向の配置位置と、各
突出部30の円周方向の配置位置とが同一に設定されて
いる。そして、各突出部43が各突出部30の外側に配
置されている。なお、湾曲部42には、厚さ方向に貫通
する開口部44が複数形成されている。各開口部44は
軸線A1を中心とする同一円周上に配置され、各開口部
44が円周方向に伸びた円弧形状に構成されている。
【0034】一方、前記外筒部30の内周側には環状の
位置決め部材45が配置されている。位置決め部材45
は金属材料により構成されている。位置決め部材45は
円板部29とドリブンプレート36との間に介在され、
位置決め部材45と、ピストン27およびドリブンプレ
ート36とが相対回転可能に構成されている。位置決め
部材45の外周には、外筒部30に向けて膨らむ方向に
湾曲された湾曲部46が形成されている。この湾曲部4
6の外径は外筒部30の内径未満に設定され、湾曲部4
6と外筒部30との間に隙間が形成されている。
【0035】また、湾曲部46の内周側には環状のガイ
ド部材47が保持されている。このガイド部材47は金
属材料などにより構成されている。このガイド部材47
の軸線A1方向の断面形状は、湾曲部46に近似する形
状に湾曲されている。そして、ガイド部材47が湾曲部
46の内周に嵌合固定されている。つまり、ガイド部材
47は位置決め部材45と一体化されている。このガイ
ド部材47は、位置決め部材45により、半径方向およ
び軸線A1方向に位置決めされている。また、ガイド部
材47は前記各突出部43の外周側に配置されている。
【0036】そして、ガイド部材47の内周側には、円
周方向に複数のコイルばね(圧縮ばね)48が配置され
ている。各コイルばね48は、ガイド部材47により円
弧形状に弾性変形された状態に維持されるため、アーク
スプリングと称される場合もある。各コイルばね48
は、突出部40,43と突出部40,43との間に配置
されている。そして、各コイルばね48の円周方向の両
端が、各突出部40,43に当接されている。
【0037】したがって、前記ガイド部材47の内周面
の軸線A1方向の内径が、各コイルばね48の軸線A1
方向の外径に合わせて構成されている。上記のように構
成されたガイド部材47とドライブプレート41と位置
決め部材45とにより、各コイルばね48が保持されて
いる。つまり、各コイルばね48は、ガイド部材47の
内周面形状に沿って円周方向に伸縮可能である。
【0038】ここで、実施例の構成と、この発明の構成
との対応関係を説明する。すなわち、ピストン27およ
びドライブプレート41がこの発明の駆動部材に相当す
る。また、ドリブンプレート36がこの発明の従動部材
に相当し、ガイド部材47がこの発明の保持部材に相当
し、各コイルばね48がこの発明の弾性体に相当する。
【0039】また、カラー38と、リベット39と、ド
ライブプレート41と、各コイルばね48と、ガイド部
材47と、位置決め部材45とにより、ダンパ装置B1
が構成されている。さらに、自動変速機の油圧制御回路
を制御する電子制御装置(図示せず)が設けられてい
る。そして、車両の走行状態に関するデータが電子制御
装置に入力され、電子制御装置によりロックアップクラ
ッチ26の制御が行われるように構成されている。
【0040】つぎに、トルクコンバータ1およびロック
アップクラッチ26の動作を説明する。まず、図示しな
い制御バルブから油路18,10を介してトルクコンバ
ータ1の内部に油が供給されている。そして、動力源の
回転がコンバータハウジング2およびポンプインペラ6
に伝達され、ポンプインペラ6の回転によりトルクコン
バータ1の内部で油の流れが発生する。すると、タービ
ンランナ14は油の流れによって回転され、そのトルク
がクラッチハブ11および出力軸9を介して変速機構に
伝達される。この動作中、ステータ25により油の流れ
が変えられ、ポンプインペラ6からタービンランナ14
に伝達されるトルクが増大される。
【0041】上記トルクの伝達中、トルクコンバータレ
ンジにおいては、油路10から油路17に油が流れ、ピ
ストン27をポンプインペラ6側に押圧する油圧が作用
する。このため、クラッチフェーシング31とコンバー
タハウジング2とが解放された状態に維持される。
【0042】一方、流体継手レンジでは、所定の条件が
満たされた場合に、ピストン27の両側面に作用する油
圧の差により、ピストン27がコンバータハウジング2
側に移動してクラッチフェーシング31とコンバータハ
ウジング2とが機械的に接続される。すなわち、ロック
アップクラッチ26が係合状態になる。その結果、コン
バータハウジング2のトルクが、ピストン27およびリ
ベット39を介してドライブプレート41に伝達され
る。
【0043】そして、ドライブプレート41が回転する
と、突出部43と突出部40とによりコイルばね48が
円周方向に圧縮される。そして、コイルばね48が所定
量圧縮されると、突出部40が円周方向に押圧される。
その結果、ドリブンプレート36が回転され、ドリブン
プレート36のトルクが中間ハブ33およびクラッチハ
ブ11を介して出力軸9へと伝達される。
【0044】このように、ロックアップクラッチ26を
係合させてトルクを伝達すれば、油の流れによりトルク
を伝達する場合に比べてその伝達効率が向上する。言い
換えれば、ロックアップクラッチ26は、トルクコンバ
ータ1の流体クラッチに並列して配置された直結クラッ
チとして機能する。
【0045】一方、ロックアップクラッチ26の係合中
に、動力源側でトルクの変動が発生した場合は、各コイ
ルばね48が伸縮することでトルク変動が吸収される。
したがって、ピストン26とドリブンプレート36との
間で円滑なトルク伝達が行われる。
【0046】なお、ダンパ装置B1は、ロングトラベル
ダンパと称されるものである。すなわち、各コイルばね
48のばね定数が可及的に低く設定され、各コイルばね
48の共振点が下げられている。このため、低車速領
域、言い換えればコンバータハウジング2の低速回転領
域において、ロックアップクラッチ26が係合された場
合でも振動が抑制される。
【0047】以上のように、この実施例では、ガイド部
材47が環状に構成され、かつ、ガイド部材47とピス
トン27とが相対回転可能に構成されている。また、ガ
イド部材47の外周側に配置された位置決め部材45が
環状に構成され、かつ、45とピストン27とが相対回
転可能に構成されている。さらに、位置決め部材45の
内周側にガイド部材47が嵌合固定されている。そし
て、ガイド部材47の内周側に各コイルばね48が保持
されている。
【0048】このため、円弧形状に保持された各コイル
ばね48の伸縮による外周側への押し付け力と、遠心力
により各コイルばね48に生じる外周側への押し付け力
とが、ガイド部材47により吸収される。つまり、ピス
トン27と位置決め部材45との間に所定の隙間が維持
され、ピストン27と位置決め部材45との間に生じる
摺動抵抗が可及的に抑制される。
【0049】その結果、ロックアップクラッチ26の係
合状態において、動力源の振動が、ピストン27から位
置決め部材45およびガイド部材47を介してコイルば
ね48に伝達されることが可及的に抑制され、出力軸9
に伝達されるトルクの変動量が小さくなる。
【0050】また、ガイド部材47とピストン27とが
相対回転可能に構成されているため、各コイルばね48
とガイド部材47とに摺動摩擦が生じた場合は、この摺
動摩擦力に応じてガイド部材47が回転し、各コイルば
ね48とガイド部材47との相対回転量が最小に維持さ
れる。したがって、ロックアップクラッチ26の係合状
態において、動力源の振動が、ピストン27から位置決
め部材45およびガイド部材47にコイルばね48との
ヒステリシスを介して伝達されることが一層抑制され
る。
【0051】図3は、動力源の回転数と、出力軸9の出
力トルクの変動量との対応関係を示す線図である。実施
例が実線で示され、比較例が一点鎖線で示されている。
比較例のクラッチのダンパ装置(図示せず)は、ピスト
ンの円筒部の内周側に円弧形状のガイド部材を円周方向
に複数配置し、各ガイド部材の内周側にコイルばねを配
置した装置である。
【0052】比較例のクラッチのダンパ装置において
は、コイルばねの伸縮による押し付け力、および遠心力
による押し付け力により、各ガイド部材とピストンとの
摺動抵抗が高められる。つまり、クラッチの係合状態に
おいて、動力源の振動が、各ガイド部材を介してコイル
ばねに伝達されやすい。このため、比較例の出力トルク
の変動量に比べて、実施例の出力トルクの変動量の方が
小さいという結果が得られた。
【0053】なお、この実施例では、外筒部30の内周
面と、湾曲部46の外周面との間に所定の隙間が形成さ
れている。この隙間は、各コイルばね48が遠心力によ
り外周側に押し付けられ、その荷重によりガイド部材4
7および位置決め部材45が拡径する方向に弾性変形し
た場合でも、位置決め部材45と外筒部30との当接が
回避される寸法に設定されている。したがって、ガイド
部材47および位置決め部材45が拡径する方向に弾性
変形した場合でも、位置決め部材45と外筒部30との
間の摺動抵抗の抑制機能に支障が生じることはない。
【0054】ところで、動力源と変速機構との間に配置
される回転部材の振動特性は、動力源と一体的に回転す
る回転部材の慣性力と、変速機構側の回転部材の慣性力
とにより決定される。そして、動力源側の回転部材の慣
性力に対する変速機構側の回転部材の慣性力の比率が大
きく設定されるほど、振動特性が良好に維持されること
が確認されている。
【0055】そして、この実施例では、ロックアップク
ラッチ26の係合時に動力源と一体的に回転されるピス
トン27と、ガイド部材47および位置決め部材45と
が相対回転可能に構成されている。このため、動力源と
一体的に回転される回転部材の慣性力が抑制され、上記
振動特性を向上させることができる。
【0056】図4は他の実施例を示す部分的な正面断面
図である。図4の実施例では、前述の位置決め部材45
が設けられていない。すなわち、外筒部30の内周側
に、直接ガイド部材47が配置されている。このガイド
部材47とピストン27とが相対回転可能に構成され、
かつ、ガイド部材47と外筒部30との間に所定の隙間
が形成されている。その他の構成は、図1および図2の
実施例と同様である。
【0057】図4の実施例においては、各コイルばね4
8の伸縮による外周側への押し付け力と、遠心力により
各コイルばね48に生じる外周側への押し付け力とが、
ガイド部材47により吸収される。つまり、ピストン2
7とガイド部材47との間に所定の隙間が維持され、ピ
ストン27とガイド部材47との間に生じる摺動抵抗が
可及的に抑制される。したがって、図4の実施例におい
ても、図1及び図2と同様の効果を得られる。
【0058】なお、この発明は、多板クラッチにより、
駆動部材と第1伝達部材とを係合・解放する構成のクラ
ッチにも適用可能である。また、この発明は、遠心力に
より、駆動部材と第1伝達部材とを係合・解放する構成
のクラッチにも適用可能である。さらにこの発明は、他
の流体式動力伝達装置、例えばフルードカップリングに
も適用可能である。なお、この発明は摩擦式クラッチに
も適用可能である。
【0059】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
弾性体の伸縮による外周側への押し付け力と、遠心力に
より弾性体に生じる外周側への押し付け力とが、保持部
材により吸収される。そして、駆動部材と保持部材との
間に所定の隙間が維持され、駆動部材と保持部材との摺
動抵抗が可及的に抑制される。したがって、駆動部材の
振動が従動部材に伝達されることが可及的に抑制され、
従動部材に伝達されるトルクの変動量が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例であるクラッチのダンパ装置
を、自動変速機のトルクコンバータに適用した例を示す
正面半断面図である。
【図2】この発明の実施例に係るクラッチのダンパ装置
の半分の構成を示す側面図である。
【図3】エンジン回転数と出力トルクの変動量との関係
を示す線図である。
【図4】この発明の他の実施例を示す部分的な正面断面
図である。
【符号の説明】
26 ロックアップクラッチ 27 ピストン 36 ドリブンプレート 41 ドライブプレート 47 ガイド部材 48 コイルばね A1 軸線 B1 ダンパ装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線を中心として相対回転可能に配置さ
    れた駆動部材および従動部材と、前記軸線を中心とする
    円周上に配置され、円周方向の両端に前記駆動部材と前
    記従動部材とが別個に当接される弾性体と、この弾性体
    の外周側に配置され、かつ、この弾性体を保持する保持
    部材とを備えたクラッチのダンパ装置において、 前記保持部材が前記軸線を中心として環状に構成され、
    かつ、前記保持部材と前記駆動部材とが相対回転可能に
    構成されていることを特徴とするクラッチのダンパ装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007009991A (ja) * 2005-06-29 2007-01-18 Exedy Corp ダンパー機構及び流体式トルク伝達装置のロックアップ装置
JP2008157293A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Valeo Unisia Transmission Kk 流体式トルク伝達装置
JP2009068707A (ja) * 2007-09-10 2009-04-02 Luk Lamellen & Kupplungsbau Beteiligungs Kg トーショナルバイブレーションダンパ
JP2016211716A (ja) * 2015-05-13 2016-12-15 株式会社ユタカ技研 トルクコンバータ

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