JPH1162998A - シール付転がり軸受 - Google Patents
シール付転がり軸受Info
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- JPH1162998A JPH1162998A JP22174197A JP22174197A JPH1162998A JP H1162998 A JPH1162998 A JP H1162998A JP 22174197 A JP22174197 A JP 22174197A JP 22174197 A JP22174197 A JP 22174197A JP H1162998 A JPH1162998 A JP H1162998A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/72—Sealings
- F16C33/76—Sealings of ball or roller bearings
- F16C33/78—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
- F16C33/784—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
- F16C33/7843—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
- F16C33/7846—Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with a gap between the annular disc and the inner race
- F16C33/785—Bearing shields made of sheet metal
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低発塵性、低トルク特性をもつハードディス
クドライブ用の長寿命のシール付転がり軸受を提供す
る。 【構成】 内周面に外輪軌道をもつ外輪１と、外周面に
内輪軌道をもつ内輪３と、これら内輪軌道及び外輪軌道
の間に転動自在に設けられた転動体５と、前記外輪内周
面の端部近傍から前記内輪外周面の端部近傍まで設けら
れた剛性シール板９Ａと、この剛性シール板と前記外輪
及び内輪とで規定される空隙内に充填された潤滑油１２
とを具備するシール付転がり軸受において、前記剛性シ
ール板の少なくとも一端部９ａに取り付けられ、前記外
輪内周面に形成された凹所１ａに当接される弾性部材１
０，１０Ａと、互いに非接触に近接対面する前記剛性シ
ール板の他端部９ｃおよび前記内輪外周面３ａのうち少
なくとも一方に付着され、前記潤滑油で濡らされにくい
成分を含む撥油膜１１とを備える。
クドライブ用の長寿命のシール付転がり軸受を提供す
る。 【構成】 内周面に外輪軌道をもつ外輪１と、外周面に
内輪軌道をもつ内輪３と、これら内輪軌道及び外輪軌道
の間に転動自在に設けられた転動体５と、前記外輪内周
面の端部近傍から前記内輪外周面の端部近傍まで設けら
れた剛性シール板９Ａと、この剛性シール板と前記外輪
及び内輪とで規定される空隙内に充填された潤滑油１２
とを具備するシール付転がり軸受において、前記剛性シ
ール板の少なくとも一端部９ａに取り付けられ、前記外
輪内周面に形成された凹所１ａに当接される弾性部材１
０，１０Ａと、互いに非接触に近接対面する前記剛性シ
ール板の他端部９ｃおよび前記内輪外周面３ａのうち少
なくとも一方に付着され、前記潤滑油で濡らされにくい
成分を含む撥油膜１１とを備える。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスクド
ライブ（以下、ＨＤＤと称する）などのディスク駆動装
置等に使用されるスピンドル用シール付転がり軸受に関
し、とくに低発塵性及び低トルク特性を有するシール付
転がり軸受に関する。
ライブ（以下、ＨＤＤと称する）などのディスク駆動装
置等に使用されるスピンドル用シール付転がり軸受に関
し、とくに低発塵性及び低トルク特性を有するシール付
転がり軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】ＨＤＤ装置において動作する部品の中に
は、スピンドルのような外輪回転による高速運動部分が
ある。このようなスピンドル支持用の転がり軸受におい
ては、長寿命化を図るためにできるだけ多量の潤滑油を
転がり軸受の内部に保持させる必要がある。
は、スピンドルのような外輪回転による高速運動部分が
ある。このようなスピンドル支持用の転がり軸受におい
ては、長寿命化を図るためにできるだけ多量の潤滑油を
転がり軸受の内部に保持させる必要がある。
【０００３】また、ＨＤＤ装置にはヘッド用のスイング
アームのように低速回転運動する部分がある。このよう
なスイングアーム支持用の転がり軸受においては、ヘッ
ドやディスクを汚染しないように潤滑油のにじみ出しを
防止する必要がある。
アームのように低速回転運動する部分がある。このよう
なスイングアーム支持用の転がり軸受においては、ヘッ
ドやディスクを汚染しないように潤滑油のにじみ出しを
防止する必要がある。
【０００４】例えば、特開平８−２８３７６７号公報や
特開平８−３０３４６７号公報には、ＨＤＤ等の情報処
理装置における回転部分を支持する軸受として、油潤滑
を用いた低発塵性で長寿命の転がり軸受が開示されてい
る。
特開平８−３０３４６７号公報には、ＨＤＤ等の情報処
理装置における回転部分を支持する軸受として、油潤滑
を用いた低発塵性で長寿命の転がり軸受が開示されてい
る。
【０００５】図４及び図５に示すように、従来のＨＤＤ
用軸受のシール板９は、その一端部９ａを外輪の内周面
凹所１ａにかしめて取り付けられている。一方、シール
板の他端部９ｃは内輪の外周面凹所３ａに近接して設け
られ、両者間にラビリンスシール部８を形成している。
用軸受のシール板９は、その一端部９ａを外輪の内周面
凹所１ａにかしめて取り付けられている。一方、シール
板の他端部９ｃは内輪の外周面凹所３ａに近接して設け
られ、両者間にラビリンスシール部８を形成している。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
軸受においては図５に示すように、シール板の一端部９
ａをかしめ加工しやすいようにするため、変形補助用の
円周方向に放射状に複数のスリット孔９ｂ（又は小孔）
を形成しているが、これらのスリット孔９ｂ（又は小
孔）を通って軸受内部から発塵が外部に漏れ出すという
問題がある。また、ラビリンスシール部８は非接触シー
ルであるので、発塵はここからも外部に漏れ出す。発塵
がＨＤＤ内の各部品及びディスクなどに付着すると、誤
動作を生じる原因になる。
軸受においては図５に示すように、シール板の一端部９
ａをかしめ加工しやすいようにするため、変形補助用の
円周方向に放射状に複数のスリット孔９ｂ（又は小孔）
を形成しているが、これらのスリット孔９ｂ（又は小
孔）を通って軸受内部から発塵が外部に漏れ出すという
問題がある。また、ラビリンスシール部８は非接触シー
ルであるので、発塵はここからも外部に漏れ出す。発塵
がＨＤＤ内の各部品及びディスクなどに付着すると、誤
動作を生じる原因になる。
【０００７】ところで、軸受を長寿命化するためには潤
滑油１２の充填量を多くすることが望ましいが、軸受内
部の潤滑油量を多くすると、潤滑油が外部ににじみ出し
やすくなり、それに応じて発塵量も増大するという問題
がある。潤滑油がにじみ出して発塵量が増大すると、情
報の読み出し書き込み動作が不良不能となるおそれがあ
り、ヘッド及びディスクの清掃や、場合によってはヘッ
ド及びディスクの交換が必要となる。
滑油１２の充填量を多くすることが望ましいが、軸受内
部の潤滑油量を多くすると、潤滑油が外部ににじみ出し
やすくなり、それに応じて発塵量も増大するという問題
がある。潤滑油がにじみ出して発塵量が増大すると、情
報の読み出し書き込み動作が不良不能となるおそれがあ
り、ヘッド及びディスクの清掃や、場合によってはヘッ
ド及びディスクの交換が必要となる。
【０００８】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、長寿命化を維持しながらも低発塵性を図
れ、しかも、低トルク特性をもつＨＤＤ用シール付転が
り軸受を提供することを目的とする。
たものであり、長寿命化を維持しながらも低発塵性を図
れ、しかも、低トルク特性をもつＨＤＤ用シール付転が
り軸受を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシール付転
がり軸受は、内周面に外輪軌道をもつ外輪と、外周面に
内輪軌道をもつ内輪と、これら内輪軌道及び外輪軌道の
間に転動自在に設けられた転動体と、前記外輪内周面の
端部近傍から前記内輪外周面の端部近傍まで設けられた
剛性シール板と、この剛性シール板と前記外輪及び内輪
とで規定される空隙内に充填された潤滑油とを具備する
シール付転がり軸受において、前記剛性シール板の少な
くとも一端部に取り付けられ、前記外輪内周面に形成さ
れた凹所に当接される弾性部材と、互いに非接触に近接
対面する前記剛性シール板の他端部および前記内輪外周
面のうち少なくとも一方に付着され、前記潤滑油で濡ら
されにくい成分を含む撥油膜と、を備えることを特徴と
する。
がり軸受は、内周面に外輪軌道をもつ外輪と、外周面に
内輪軌道をもつ内輪と、これら内輪軌道及び外輪軌道の
間に転動自在に設けられた転動体と、前記外輪内周面の
端部近傍から前記内輪外周面の端部近傍まで設けられた
剛性シール板と、この剛性シール板と前記外輪及び内輪
とで規定される空隙内に充填された潤滑油とを具備する
シール付転がり軸受において、前記剛性シール板の少な
くとも一端部に取り付けられ、前記外輪内周面に形成さ
れた凹所に当接される弾性部材と、互いに非接触に近接
対面する前記剛性シール板の他端部および前記内輪外周
面のうち少なくとも一方に付着され、前記潤滑油で濡ら
されにくい成分を含む撥油膜と、を備えることを特徴と
する。
【００１０】撥油膜に含ませる成分としては、例えば弗
素系界面活性剤、弗素系シランカップリング剤、弗素系
ポリマー等の弗素系の処理剤を用いることができる。
素系界面活性剤、弗素系シランカップリング剤、弗素系
ポリマー等の弗素系の処理剤を用いることができる。
【００１１】撥油膜は撥油剤を塗付することにより形成
してもよい。なお、必要に応じて撥油剤を溶剤で希釈し
て塗布すると、薄く均一な被膜を形成することができ
る。また、内部に潤滑油を注入した転がり軸受に対して
外部から撥油剤をその軸受全体にスプレイすることによ
り、撥油層を形成するようにしてもよい。なお、撥油剤
を付着させる部分は、軌道輪（外輪及び内輪の何れか一
方）のシール面と、密封板のシール面への対向面との少
なくとも一方であれば足りる。転がり接触面（玉やコロ
などの転動体の転動面、内輪軌道及び外輪軌道）以外の
部分であれば、特に制約なく撥油剤を塗布してよい。
してもよい。なお、必要に応じて撥油剤を溶剤で希釈し
て塗布すると、薄く均一な被膜を形成することができ
る。また、内部に潤滑油を注入した転がり軸受に対して
外部から撥油剤をその軸受全体にスプレイすることによ
り、撥油層を形成するようにしてもよい。なお、撥油剤
を付着させる部分は、軌道輪（外輪及び内輪の何れか一
方）のシール面と、密封板のシール面への対向面との少
なくとも一方であれば足りる。転がり接触面（玉やコロ
などの転動体の転動面、内輪軌道及び外輪軌道）以外の
部分であれば、特に制約なく撥油剤を塗布してよい。
【００１２】弾性部材は、ニトリルゴム、アクリルゴ
ム、弗素ゴム、シリコンゴム、合成樹脂（４６，６６ナ
イロンなどのアミド樹脂）、ウレタンゴムのうち一種又
は二種以上を混合したものを用いることができる。
ム、弗素ゴム、シリコンゴム、合成樹脂（４６，６６ナ
イロンなどのアミド樹脂）、ウレタンゴムのうち一種又
は二種以上を混合したものを用いることができる。
【００１３】撥油剤は、上記の弗素系界面活性剤の親油
基と疎油基とを分子構造上に併せ持つ有機化合物を用い
ることができる。
基と疎油基とを分子構造上に併せ持つ有機化合物を用い
ることができる。
【００１４】剛性シール板は、耐食性に優れた変形しに
くい金属、合金、合成樹脂を用いてつくることができ
る。
くい金属、合金、合成樹脂を用いてつくることができ
る。
【００１５】なお、弾性部材は、弗素系の撥油剤を０．
０１〜３重量％の割合で含み、かつ、剛性シール板の内
側面の少なくとも一部を覆うように貼付されていること
が好ましい。
０１〜３重量％の割合で含み、かつ、剛性シール板の内
側面の少なくとも一部を覆うように貼付されていること
が好ましい。
【００１６】
【作用】本発明に係るシール付転がり軸受においては、
内輪外周面とシール板の非接触他端部との少なくとも一
方に潤滑油で濡らされにくい撥油成分を含む塗布膜を形
成しているので、この塗布膜によって潤滑油がはじか
れ、潤滑油の外部へのにじみ出しが防止される。これに
より発塵量が抑制され、また外輪と内輪との間の適量の
潤滑油によって軌道輪の軌道の油膜厚さを増大させるこ
とができる。
内輪外周面とシール板の非接触他端部との少なくとも一
方に潤滑油で濡らされにくい撥油成分を含む塗布膜を形
成しているので、この塗布膜によって潤滑油がはじか
れ、潤滑油の外部へのにじみ出しが防止される。これに
より発塵量が抑制され、また外輪と内輪との間の適量の
潤滑油によって軌道輪の軌道の油膜厚さを増大させるこ
とができる。
【００１７】また、弾性部材を剛性シール板の内側面の
全部または一部を覆うように貼付しているので、剛性シ
ール板の一端部（カール部分）と外輪内周面凹所（シー
ル溝）との気密性が高まり、軸受内部からの発塵がさら
に抑制される。
全部または一部を覆うように貼付しているので、剛性シ
ール板の一端部（カール部分）と外輪内周面凹所（シー
ル溝）との気密性が高まり、軸受内部からの発塵がさら
に抑制される。
【００１８】なお、上記の弾性部材は、弗素系の撥油剤
を０．０１〜３重量％の割合で含み、かつ、剛性シール
板の内側面の少なくとも一部を覆うように貼付されてい
ることが好ましい。弗素系の撥油剤は０．０１重量％以
下の含有量では撥油効果がなく、３重量％以上の含有量
では弾性部材との混合状態が不良となり、撥油剤が弾性
部材から分離して漏れを生じるようになるからである。
この場合に、弗素系の撥油剤の含有量は０．１〜１重量
％の範囲とすることがさらに望ましい。
を０．０１〜３重量％の割合で含み、かつ、剛性シール
板の内側面の少なくとも一部を覆うように貼付されてい
ることが好ましい。弗素系の撥油剤は０．０１重量％以
下の含有量では撥油効果がなく、３重量％以上の含有量
では弾性部材との混合状態が不良となり、撥油剤が弾性
部材から分離して漏れを生じるようになるからである。
この場合に、弗素系の撥油剤の含有量は０．１〜１重量
％の範囲とすることがさらに望ましい。
【００１９】また、弾性部材は剛性シール板の内側面の
全面を覆うようにしてもよいし、その一部を覆うように
してもよい。剛性シール板の内側面の全面を覆うように
すると、弾性部材と剛性シール板との相互密着性が高ま
り、両者の一体化が良好になる。
全面を覆うようにしてもよいし、その一部を覆うように
してもよい。剛性シール板の内側面の全面を覆うように
すると、弾性部材と剛性シール板との相互密着性が高ま
り、両者の一体化が良好になる。
【００２０】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面及び表を参照し
ながら本発明の好ましい実施の形態につき説明する。こ
こでは下記条件に従う実験で得られた実施例データを比
較例のそれとそれぞれ比較して述べる。
ながら本発明の好ましい実施の形態につき説明する。こ
こでは下記条件に従う実験で得られた実施例データを比
較例のそれとそれぞれ比較して述べる。
【００２１】［軸受の型式］供試材として用いた軸受の
型式は非接触金属シール形（Ｚ形）の単列深みぞ玉軸受
（呼び番号６９５）である。軸受の各部寸法は内径５ｍ
ｍ×外径１３ｍｍ×幅４ｍｍである。
型式は非接触金属シール形（Ｚ形）の単列深みぞ玉軸受
（呼び番号６９５）である。軸受の各部寸法は内径５ｍ
ｍ×外径１３ｍｍ×幅４ｍｍである。
【００２２】［潤滑油］供試材として用いた潤滑油は低
粘度のエステル油である。エステル油の粘度は温度４０
℃において約７０ｍｍ2 ／ｓである。
粘度のエステル油である。エステル油の粘度は温度４０
℃において約７０ｍｍ2 ／ｓである。
【００２３】［潤滑油の注入方法］注射器を用いて軸受
内部の空隙容積の約３０％にあたる量を軸受内部に直接
注入した。
内部の空隙容積の約３０％にあたる量を軸受内部に直接
注入した。
【００２４】［発塵量の測定］発塵量の測定はアウトパ
ーティクルカウンターを用いて行なった。アウトパーテ
ィクルカウンターでは、密封された容器内で上記の軸受
を７２００ｒｐｍで回転（外輪回転）させながら、この
密封容器にフィルタでろ過した清浄空気を供給し、軸受
を通過した空気を測定部に導入し、これにレーザ−光を
照射して光を遮る微粒子の数をカウントした。この場合
に、０．１ｃｆ（立法フィード）中に存在する粒径０．
１μｍ以上の微粒子を測定対象としてカウントした。な
お、測定時間は１時間とし、その累計を発塵量とした。
このようにして下記の実施例および比較例につき発塵量
の測定データをそれぞれ得た。
ーティクルカウンターを用いて行なった。アウトパーテ
ィクルカウンターでは、密封された容器内で上記の軸受
を７２００ｒｐｍで回転（外輪回転）させながら、この
密封容器にフィルタでろ過した清浄空気を供給し、軸受
を通過した空気を測定部に導入し、これにレーザ−光を
照射して光を遮る微粒子の数をカウントした。この場合
に、０．１ｃｆ（立法フィード）中に存在する粒径０．
１μｍ以上の微粒子を測定対象としてカウントした。な
お、測定時間は１時間とし、その累計を発塵量とした。
このようにして下記の実施例および比較例につき発塵量
の測定データをそれぞれ得た。
【００２５】（実施例１）図１に示すように、シール板
の他端部９ｃ及び内輪外周面の凹所３ａの両者に撥油剤
をそれぞれ塗布し、撥油膜１１を全面に有するラビリン
スシール部８Ａを形成した。
の他端部９ｃ及び内輪外周面の凹所３ａの両者に撥油剤
をそれぞれ塗布し、撥油膜１１を全面に有するラビリン
スシール部８Ａを形成した。
【００２６】また、図２に示すように、金属製シール板
９Ａの内側面９ｂの一部および一端部９ａにわたり弾性
部材１０Ａを接着剤で接着した。この弾性部材１０Ａの
端部は外輪内周面の凹所１ａにはめ込まれ、両者は接着
剤で接着されている。
９Ａの内側面９ｂの一部および一端部９ａにわたり弾性
部材１０Ａを接着剤で接着した。この弾性部材１０Ａの
端部は外輪内周面の凹所１ａにはめ込まれ、両者は接着
剤で接着されている。
【００２７】このようにすると、ラビリンスシール部８
Ａにおいては撥油膜１１によって潤滑油１２がはじか
れ、潤滑油１２の外部へのにじみ出しが有効に防止され
るようになり、また接触シール部においては剛性シール
板の一端部９ａと外輪内周面の凹所１ａとの気密性が高
まり、軸受内部からの発塵がさらに抑制されるようにな
る。
Ａにおいては撥油膜１１によって潤滑油１２がはじか
れ、潤滑油１２の外部へのにじみ出しが有効に防止され
るようになり、また接触シール部においては剛性シール
板の一端部９ａと外輪内周面の凹所１ａとの気密性が高
まり、軸受内部からの発塵がさらに抑制されるようにな
る。
【００２８】（実施例２）図１に示すように、シール板
の他端部９ｃ及び内輪外周面の凹所３ａの両者に撥油剤
をそれぞれ塗布し、撥油膜１１を全面に有するラビリン
スシール部８Ａを形成した。
の他端部９ｃ及び内輪外周面の凹所３ａの両者に撥油剤
をそれぞれ塗布し、撥油膜１１を全面に有するラビリン
スシール部８Ａを形成した。
【００２９】また、図３に示すように、金属製シール板
９Ａの内側面９ｂの全面および一端部９ａにわたり弾性
部材１０Ｂを接着剤で接着した。この弾性部材１０Ｂの
端部は外輪内周面の凹所１ａにはめ込まれ、両者は接着
剤で接着されている。
９Ａの内側面９ｂの全面および一端部９ａにわたり弾性
部材１０Ｂを接着剤で接着した。この弾性部材１０Ｂの
端部は外輪内周面の凹所１ａにはめ込まれ、両者は接着
剤で接着されている。
【００３０】このようにすると、接触シール部において
は剛性シール板の一端部９ａと外輪内周面の凹所１ａと
の気密性が高まり、軸受内部からの発塵がさらに抑制さ
れるようになるとともに、剛性シール板９Ａと弾性部材
１０Ｂとの一体化が強化されるようになる。
は剛性シール板の一端部９ａと外輪内周面の凹所１ａと
の気密性が高まり、軸受内部からの発塵がさらに抑制さ
れるようになるとともに、剛性シール板９Ａと弾性部材
１０Ｂとの一体化が強化されるようになる。
【００３１】（実施例３）図２に示すように、金属製シ
ール板９Ａの内側面９ｂの一部および一端部９ａにわた
り弾性部材１０Ａを接着剤で接着した。なお、ラビリン
スシール部には撥油剤は塗布しない。
ール板９Ａの内側面９ｂの一部および一端部９ａにわた
り弾性部材１０Ａを接着剤で接着した。なお、ラビリン
スシール部には撥油剤は塗布しない。
【００３２】（実施例４）内輪外周面の凹所３ａのみに
撥油剤を塗布し、撥油膜１１を一部に有するラビリンス
シール部を形成した。
撥油剤を塗布し、撥油膜１１を一部に有するラビリンス
シール部を形成した。
【００３３】図３に示すように、金属製シール板９Ａの
内側面９ｂの全面および一端部９ａにわたり弾性部材１
０Ｂを接着剤で接着した。この弾性部材１０Ｂの端部は
外輪内周面の凹所１ａにはめ込まれ、両者は接着剤で接
着されている。なお、弾性部材１０Ｂは弗素系の撥油剤
を０．０１重量％添加した弗素ゴム、ニトリルゴム、ア
クリルゴム、合成樹脂からなるゴムシートである。
内側面９ｂの全面および一端部９ａにわたり弾性部材１
０Ｂを接着剤で接着した。この弾性部材１０Ｂの端部は
外輪内周面の凹所１ａにはめ込まれ、両者は接着剤で接
着されている。なお、弾性部材１０Ｂは弗素系の撥油剤
を０．０１重量％添加した弗素ゴム、ニトリルゴム、ア
クリルゴム、合成樹脂からなるゴムシートである。
【００３４】（実施例５）上記実施例４と同様に内輪外
周面の凹所３ａのみに撥油剤を塗布し、撥油膜１１を一
部に有するラビリンスシール部を形成するとともに、金
属製シール板９Ａの内側面９ｂの全面および一端部９ａ
にわたり弾性部材１０Ｂを接着剤で接着した。ただし、
弾性部材１０Ｂには弗素系の撥油剤を３重量％添加した
弗素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、合成樹脂から
なるゴムシートを用いた。
周面の凹所３ａのみに撥油剤を塗布し、撥油膜１１を一
部に有するラビリンスシール部を形成するとともに、金
属製シール板９Ａの内側面９ｂの全面および一端部９ａ
にわたり弾性部材１０Ｂを接着剤で接着した。ただし、
弾性部材１０Ｂには弗素系の撥油剤を３重量％添加した
弗素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、合成樹脂から
なるゴムシートを用いた。
【００３５】（実施例６）密封板９は非接触金属シール
（Ｚ形）を使用した。密封板９の全面に撥油剤を塗布し
た。
（Ｚ形）を使用した。密封板９の全面に撥油剤を塗布し
た。
【００３６】（実施例７）密封板９は非接触金属シール
（Ｚ形）を使用した。外輪シール溝部１ａ及び内輪の凹
所３ａに撥油剤をそれぞれ塗布した。
（Ｚ形）を使用した。外輪シール溝部１ａ及び内輪の凹
所３ａに撥油剤をそれぞれ塗布した。
【００３７】（比較例１）図４及び図５に示す従来タイ
プの非接触金属シール形（Ｚ形）シール板９を用いた。
なお、ラビリンスシール部８には撥油剤を塗布しない。
プの非接触金属シール形（Ｚ形）シール板９を用いた。
なお、ラビリンスシール部８には撥油剤を塗布しない。
【００３８】上記実施例１〜７及び比較例１のシール構
造をもつ軸受につきそれぞれ発塵量を測定した結果を表
１に示す。この表１から明らかなように、比較例１の発
塵量が１２０個であるのに対して実施例１〜７ではいず
れも発塵量が５０個以下と少なかった。
造をもつ軸受につきそれぞれ発塵量を測定した結果を表
１に示す。この表１から明らかなように、比較例１の発
塵量が１２０個であるのに対して実施例１〜７ではいず
れも発塵量が５０個以下と少なかった。
【００３９】
【表１】
【００４０】
【発明の効果】本発明によれば、内輪外周面とシール板
の非接触他端部との少なくとも一方に潤滑油で濡らされ
にくい撥油成分を含む塗布膜を形成しているので、この
塗布膜によって潤滑油がはじかれ、潤滑油の外部へのに
じみ出しが防止される。これにより発塵量が抑制される
とともに、外輪と内輪との間の適量の潤滑油によって軌
道輪の軌道の油膜厚さを増大させることができる。
の非接触他端部との少なくとも一方に潤滑油で濡らされ
にくい撥油成分を含む塗布膜を形成しているので、この
塗布膜によって潤滑油がはじかれ、潤滑油の外部へのに
じみ出しが防止される。これにより発塵量が抑制される
とともに、外輪と内輪との間の適量の潤滑油によって軌
道輪の軌道の油膜厚さを増大させることができる。
【００４１】また、弾性部材を剛性シール板の内側面の
全部または一部を覆うように貼付しているので、剛性シ
ール板の一端部（カール部分）と外輪内周面凹所（シー
ル溝）との気密性が高まり、軸受内部からの発塵がさら
に抑制される。
全部または一部を覆うように貼付しているので、剛性シ
ール板の一端部（カール部分）と外輪内周面凹所（シー
ル溝）との気密性が高まり、軸受内部からの発塵がさら
に抑制される。
【図１】本発明の実施形態に係るシール付転がり軸受の
非接触シール部分を示す拡大断面図。
非接触シール部分を示す拡大断面図。
【図２】本発明の実施形態に係るシール付転がり軸受の
接触シール部分を示す拡大断面図。
接触シール部分を示す拡大断面図。
【図３】本発明の他の実施形態に係るシール付転がり軸
受の接触シール部分を示す拡大断面図。
受の接触シール部分を示す拡大断面図。
【図４】シール付転がり軸受を示す部分断面図。
【図５】従来のシール付転がり軸受のシール部分を示す
拡大断面図。
拡大断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 道治 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目５番50号 日本精工株式会社内 (72)発明者 藤田 安伸 神奈川県藤沢市鵠沼神明一丁目５番50号 日本精工株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 内周面に外輪軌道をもつ外輪と、外周面
に内輪軌道をもつ内輪と、これら内輪軌道及び外輪軌道
の間に転動自在に設けられた転動体と、前記外輪内周面
の端部近傍から前記内輪外周面の端部近傍まで設けられ
た剛性シール板と、この剛性シール板と前記外輪及び内
輪とで規定される空隙内に充填された潤滑油とを具備す
るシール付転がり軸受において、 前記剛性シール板の少なくとも一端部に取り付けられ、
前記外輪内周面に形成された凹所に当接される弾性部材
と、 互いに非接触に近接対面する前記剛性シール板の他端部
および前記内輪外周面のうち少なくとも一方に付着さ
れ、前記潤滑油で濡らされにくい成分を含む撥油膜と、
を備えることを特徴とするシール付転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22174197A JPH1162998A (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | シール付転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22174197A JPH1162998A (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | シール付転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1162998A true JPH1162998A (ja) | 1999-03-05 |
Family
ID=16771510
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22174197A Pending JPH1162998A (ja) | 1997-08-18 | 1997-08-18 | シール付転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1162998A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010196727A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
-
1997
- 1997-08-18 JP JP22174197A patent/JPH1162998A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010196727A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Nsk Ltd | 転がり軸受 |
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