JPH11257363A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH11257363A
JPH11257363A JP10063307A JP6330798A JPH11257363A JP H11257363 A JPH11257363 A JP H11257363A JP 10063307 A JP10063307 A JP 10063307A JP 6330798 A JP6330798 A JP 6330798A JP H11257363 A JPH11257363 A JP H11257363A
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JP
Japan
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seal plate
lubricating oil
oil
outer ring
peripheral surface
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Application number
JP10063307A
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English (en)
Inventor
Yasunobu Fujita
安伸 藤田
Masao Yamamoto
雅雄 山本
Atsushi Yokouchi
敦 横内
Michiharu Naka
道治 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Publication of JPH11257363A publication Critical patent/JPH11257363A/ja
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/72Sealings
    • F16C33/76Sealings of ball or roller bearings
    • F16C33/78Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members
    • F16C33/784Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race
    • F16C33/7843Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc
    • F16C33/7846Sealings of ball or roller bearings with a diaphragm, disc, or ring, with or without resilient members mounted to a groove in the inner surface of the outer race and extending toward the inner race with a single annular sealing disc with a gap between the annular disc and the inner race
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/66Special parts or details in view of lubrication
    • F16C33/6637Special parts or details in view of lubrication with liquid lubricant
    • F16C33/664Retaining the liquid in or near the bearing

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低発塵性を維持しながらも、長寿命化を図
れ、低トルク性をもつ転がり軸受を提供すること。 【解決手段】 外輪2と、内輪3と、転動体5と、該転
動体5を等配に保持する合成樹脂製保持器7と、前記外
輪2の端部近傍から前記内輪3の端部近傍まで設けられ
た剛性シール板9とからなり、該剛性シール板9と前記
外輪2及び前記内輪3とで画成される空隙内に潤滑油1
2が封入される転がり軸受において、前記剛性シール板
9の一端部に取り付けられ、前記外輪2の内周面に形成
された凹所2aに当接される弾性部材10Aと、互いに
非接触に近接対面する前記剛性シール板9の他端部9c
及び前記内輪外周部3aの少なくとも一方に付着され、
前記潤滑油で濡らされ難い成分を含む撥油膜11とを備
えている転がり軸受1によって解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスクド
ライブ(以下、HDDと称する。)等の磁気ディスクを
回転支承するスピンドル用転がり軸受及び磁気ヘッドを
揺動支承するスイングアーム用転がり軸受に関し、詳し
くは低発塵性及び長寿命化特性を有するHDD用転がり
軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】HDD装置において動作する部品の中に
は、スピンドルのような外輪回転による高速運動部分
や、スイングアームのような揺動運動部分がある。この
ような転がり軸受においては、長寿命化を図るためにで
きるだけ多量の潤滑油を転がり軸受内部に封入する必要
がある反面、磁気ヘッドや磁気ディスクを汚染しないよ
うに潤滑油の滲み出しを防止する必要がある。また、長
期間使用することにより、潤滑油の枯渇による寿命低下
が懸念される。
【0003】例えば、特開平8−283767号公報や
特開平8−303467号公報には、HDD等の情報処
理装置における回転部分を支承する軸受として、潤滑油
を用いた低発塵性で長寿命の転がり軸受が開示されてい
る。
【0004】図5に従来のHDD用転がり軸受の断面図
を、図6に図5の一部拡大図を示す。図5に示すよう
に、従来の転がり軸受20は、外輪22と、内輪23
と、転動体25と、保持器27と、シール板29とから
構成されている。そして、シール板29は、その一端部
29aを外輪22の内周面凹部22aにかしめて取り付
けられている。一方、シール板29の他端部29cは、
内輪23の外周面凹部23aに近接して設けられ、両者
間にラビリンスシール部28を形成している。また、保
持器27に関しては、鋼板製若しくは、潤滑剤の含有さ
れていない合成樹脂製保持器が使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
転がり軸受においては、図6に示すようにシール板29
の一端部29aをかしめ加工しやすくするため、変形補
助用に円周方向へ放射状に複数のスリット孔29bを形
成している。したがって、これらスリット孔29bを伝
って潤滑油が軸受内部から外部に漏れ出すという問題が
ある。また、ラビリンスシール部28は非接触シールで
あるので、潤滑油はここからも外部に漏れ出す可能性が
ある。そして、潤滑油が漏れ出して、磁気ディスクや磁
気ヘッド等を汚染すると、ヘッドクラッシュの原因とな
る。
【0006】また、軸受を長寿命化するには潤滑油の封
入量を多くすることが望ましい。しかしながら、軸受内
部の潤滑油量を多くすると、潤滑油が軸受外部に漏れや
すくなるので、発塵量も増大するという問題があり、上
記と同様に故障の原因となる。また、保持器に関して
は、鋼板製保持器は転動体との接触により発生する摩耗
粉が摩耗を助長したり、鋼板製保持器及び潤滑油が含侵
されていない合成樹脂製保持器は、転動体と保持器の接
触面や内輪、外輪の軌道面と転動体の接触面への潤滑の
寄与がなされず、軸受寿命が低下しやすくなる。
【0007】そして、長期潤滑耐久性においてスピンド
ル用転がり軸受は高温高速回転であり、スイングアーム
用転がり軸受は揺動回転であるため、両者とも厳しい潤
滑条件下にあるといえる。長期的には潤滑油の蒸発によ
る耐久性低下も懸念される。そこで、本発明は、上記課
題を解決するためになされたものであり、低発塵性を維
持しながらも、長寿命化を図れ、低トルク性をもつ転が
り軸受を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、内
周面に外輪軌道を持つ外輪と、外周面に内輪軌道を持つ
内輪と、これら内輪軌道及び外輪軌道の間に転動自在に
設けられた複数の転動体と、該転動体を等配に保持する
円環状の合成樹脂製保持器と、前記外輪の内周面の端部
近傍から前記内輪の外周面の端部近傍まで設けられた剛
性シール板とからなり、該剛性シール板と前記外輪及び
前記内輪とで画成される空隙内に潤滑油が封入される転
がり軸受において、前記剛性シール板の一端部に取り付
けられ、前記外輪の内周面に形成された凹所に当接され
る弾性部材と、互いに非接触に近接対面する前記剛性シ
ール板の他端部及び前記内輪外周部の少なくとも一方に
付着され、前記潤滑油で濡らされ難い成分を含む撥油膜
とを備えていることを特徴とする転がり軸受によって達
成される。
【0009】本発明の転がり軸受によれば、内輪の外周
面とシール板の非接触他端部の少なくとも一方が潤滑剤
で濡らされにくい成分を含む撥油膜を形成しているの
で、この撥油膜によって潤滑油がはじかれ、潤滑油の外
部への滲み出しが防止される。これにより、発塵量が抑
制され、外輪と内輪との間の適量の潤滑油によって軌道
輪の軌道の油膜厚さを増大させることができる。また、
弾性部材を剛性シール板の一端部に取り付けたので、剛
性シールの一端部と外輪の内周面に形成された凹所の気
密性が高まり、軸受内部からの発塵がさらに抑制され
る。
【0010】前記撥油膜に含ませる成分としては、例え
ばフッ素系界面活性剤、フッ素系シランカップリング
剤、フッ素系ポリマー等のフッ素系処理剤を用いること
ができる。撥油膜は、撥油剤を塗布することにより形成
しても良い。撥油剤は、上述したフッ素系界面活性剤の
親油基と疎水基とを分子構造上に併せ持つ有機化合物を
用いることができる。なお、必要に応じて撥油剤を溶剤
で希釈して塗布すると、薄く均一な被膜を形成すること
ができる。また、内部に潤滑剤を注入した転がり軸受に
対して外部から撥油剤をその軸受全体にスプレーするこ
とにより、撥油層を形成するようにしてもよい。なお、
撥油剤を付着させる部分は、内輪の外周面と、シール板
の非接触他端部の対向面の少なくとも一方であれば足り
る。転がり接触面(玉やころ等の転動体の転動面、内輪
軌道及び外輪軌道)以外の部分であれば、特に制約なく
塗布してもよい。
【0011】また、弾性部材は、ニトルゴム、アクリル
ゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、合成樹脂(46、6
6ナイロン等のアミド樹脂)、ウレタンゴムのうち一種
又は、二種以上を混合したものを用いることができる。
剛性シール板は、耐食性に優れた変形しにくい金属、合
金、剛性樹脂を用いてつくることができる。なお、弾性
部材は、フッ素系の撥油剤を0.01〜3重量%の割合
で含み、かつ、剛性シール板の内側面の一部を覆うよう
に貼付されていることが好ましい。フッ素系撥油剤は
0.01重量%以下の含有量では撥油効果がなく、3重
量%以上の含有量では弾性部材との混合状態が不良とな
り、撥油剤が弾性部材から分離して漏れを生じるように
なるからである。ここで、弾性部材は、剛性シール板の
内側面の全面を覆うようにすると、弾性部材と剛性シー
ル板の相互密着性が高まり、両者の一体化が良好にな
る。
【0012】更に、予め潤滑剤を含有させた合成樹脂製
保持器を組み込むことにより、転がり軸受の回転ととも
に潤滑剤が保持器の表面に滲み出し、この潤滑油が長期
にわたり潤滑面に供給されて耐久寿命を延長させること
が可能となる。
【0013】ここで、保持器の含油量が多くなればなる
ほど潤滑寿命は長くなるが、その反面、保持器の機械的
強度は低下する。したがって、スピンドルのような高速
回転運動部分に使用される転がり軸受では、保持器にも
ある程度機械的強度が要求されるため、潤滑油の含有量
を抑えて機械的強度を維持することが好ましい。この場
合、含油量の上限を保持器重量に対して40重量%とす
ることが好ましい。
【0014】一方、スイングアームのような往復揺動部
分に使用される転がり軸受では、保持器にそれほど高い
機械的強度が要求されないため、含油量を高めて潤滑寿
命を延ばすことができ、80重量%までの含油量が可能
である。特に好ましい含油量は、1〜70重量%であ
る。なお、上記いずれかの場合も含油量の下限は、0.
1重量%である。これより少ないと保持器からの供給量
が少なすぎて潤滑面での優位さが現れない。
【0015】保持器への潤滑油の含油方法は、保持器を
潤滑油中に浸漬する方法や樹脂に潤滑油を混練し成形す
る方法がある。3重量%以下の含油の場合は、保持器を
潤滑油中に浸漬する方法が簡便であるが、それ以上の多
量の潤滑油を保持器に含油させる場合は後者の手法を用
いる。その際、保持器を形成している樹脂の種類、或い
は、樹脂と潤滑油との組み合わせにより樹脂の潤滑油保
持能力が異なるため、これらを考慮する必要がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面及び表に基づいて
本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。先ず、図
1〜図3に基づいて本発明の第1実施形態に係る転がり
軸受について説明する。図1に、本発明の第1実施形態
に係る転がり軸受1の断面図を示す。図1に示すよう
に、該転がり軸受1は、内周面に外輪軌道を持つ中空円
筒状の外輪2と、外周面に内輪軌道を持つ中空円筒状の
内輪3と、これら内輪軌道及び外輪軌道の間に転動自在
に設けられた複数の転動体5と、該転動体5を等配に保
持し、その重量に対して潤滑剤を0.1〜80重量%含
浸させた円環状の合成樹脂製保持器7と、前記外輪2の
内周面の端部近傍から前記内輪3の外周面の端部近傍ま
で設けられた金属製の剛性シール板9とからなり、該剛
性シール板9と前記外輪2及び前記内輪3とで画成され
る空隙内に潤滑油12が封入されている。
【0017】図2に、図1に示した転がり軸受1の剛性
シール板9の一端部9c及び内輪3の外周部の近傍の図
を示し、図3に、該剛性シール板9の他端部9a近傍の
図を示す。図2に示すように、互いに非接触に近接対面
する剛性シール板9の一端部9c及び内輪3の外周部3
aの両者には、潤滑油で濡らされ難い成分を含む撥油膜
11が塗布されている。そして、ラビリンスシール部8
Aが形成されている。また、図3に示すように、剛性シ
ール板9の内側面9bの一部及び他端部9aにわたり弾
性部材10Aが接着剤によって接着されている。そし
て、該弾性部材10Aの端部は、外輪内周面の凹所2a
に嵌め込まれ、両者は接着されている。
【0018】以上のように構成すると、ラビリンスシー
ル部8Aにおいては、撥油膜11によって潤滑油がはじ
かれ、潤滑油の軸受外部への滲み出しが有効に防止され
るようになる。これにより、発塵量が抑制され、外輪と
内輪との間の適量の潤滑油によって軌道輪の軌道の油膜
厚さを増大させることができる。また、接触シール部に
おいては、弾性部材10Aにより剛性シール板の一端部
9aと外輪内周面の凹所2aの気密性が高まり、軸受内
部からの発塵をさらに抑制することができる。
【0019】次に、図4に基づいて本発明の第2実施形
態に係る転がり軸受について説明する。図4に、本発明
の第2実施形態に係る剛性シール板9の他端部9a近傍
の図を示す。本発明の第2実施形態に係る転がり軸受も
第1実施形態と同様に、図2に示すように、互いに非接
触に近接対面する剛性シール板9の一端部9c及び内輪
3の外周部3aの両者に、撥油膜11が塗布されてい
る。そして、ラビリンスシール部8Aが形成されてい
る。また、図4に示すように、剛性シール板9の内側面
9bの全面及び一端部9aにわたり弾性部材10Bが接
着剤によって接着されている。そして、該弾性部材10
Bの端部は、外輪内周面の凹所2aに嵌め込まれ、両者
は接着されている。以上のように構成すると、剛性シー
ル板9Aと弾性部材10Bとの一体化が第1実施形態と
比べて更に強化される。
【0020】また、弾性部材10A,10Bを、剛性シ
ール板9の一端部に取り付け、外輪2の内周面に形成さ
れた凹所2aに当接させるとともに、前記剛性シール板
9の他端部9c及び前記内輪3の外周部3aの少なくと
も一方に撥油膜11を付着することによっても、ラビリ
ンスシール部8Aにおいては、撥油膜11によって潤滑
油がはじかれ、潤滑油の軸受外部への滲み出しが有効に
防止されるようになる。なお、上述したいずれの実施形
態においても、その重量に対して潤滑剤を0.1〜80
重量%含浸させない円環状の合成樹脂製保持器を利用し
た場合であっても、上述した作用、効果を奏することが
できる。
【0021】次に、表1を参照して、上述した実施形態
及び他の実施例と比較例をそれぞれ比較して説明する。
ここでは、下記条件に従う実験で得られた値を比較す
る。
【0022】<軸受形式及び潤滑油>供試軸受は、非接
触金属シール形(Z形)の単列深溝玉軸受(呼び番号6
95)である。寸法は、内径5mm×外径13mm×幅
4mmである。また供試潤滑油は、約70mm2/s
(40℃)のエステル油である。
【0023】<潤滑油の封入方法>注射器により軸受内
部に空間容積の約30容積%の潤滑油を封入した。
【0024】<発塵量の測定>発塵量の測定はアウトパ
ーティクルカウンターを用いて行った。アウトパーティ
クルカウンターでは、密封された容器内で軸受を720
0rpmで回転(外輪回転)させながら、この密封容器
にフィルタでろ過した清浄空気を供給し、軸受を通過し
た空気を測定部に導入し、これにレーザ光と照射して光
を遮る微粒子の数を測定した。この場合に、0.1cf
(立方フィート)中に存在する粒径0.1μm以上の微
粒子を測定対象として測定した。なお、測定時間は1時
間とし、その累計を発塵量とした。
【0025】<軸受音響試験>この試験は、軸受の高速
回転耐久性能を評価するために行うものであり、試験条
件は以下の通りである。 軸受回転数 :12000rpm(外輪回転) アキシャル荷重 :19.6N 雰囲気温度 :90℃ なお、測定は、アンデロンメータを用いて行い、潤滑油
を封入した直後アンデロン値(初期アンデロン)と20
00時間連続回転後のアンデロン値との差を上昇値と
し、1.0以下を合格◎、1.1〜2.5を合格○、
2.6〜5.0を不合格△、5.1以上を×とした。
【0026】<揺動耐久試験> 振動周波数 :30Hz 外輪揺動角度 :8° アキシャル荷重:9.8N サイクル数 :1000万回 雰囲気温度 :常温 試験は、試験後の軸受を分解し、内輪軌道面に摩耗個所
の存在しないものを◎、走行跡のあるものを○、摩耗の
発生しているものを×とした。
【0027】実施例1〜5、比較例1〜6は、それぞれ
シール形態を変えたものである。ここで、実施例1及び
実施例2は、それぞれ上述した第1実施形態及び第2実
施形態に相当する。
【0028】実施例3は、内輪外周面の凹所3aのみに
撥油剤を塗布し、撥油膜11を一部に有するラビリンス
シール部を形成した。そして、図4に示すようにシール
板9の内側面9bの全面及び一端部9aにわたり弾性部
材10Bを接着剤で接着した。この弾性部材10Bの端
部は、外輪内周面の凹所2aにはめ込まれ、両者は接着
されている。なお、弾性部材10Bは、フッ素系撥油剤
を0.01重量%添加したフッ素ゴム、ニトリルゴム、
アクリルゴム、合成樹脂からなるゴムシートである。
【0029】実施例4は、構成は前記実施例3と同様で
あるが、弾性部材10Bとしては、フッ素系撥油剤を3
重量%添加したフッ素ゴム、ニトリルゴム、アクリルゴ
ム、合成樹脂からなるゴムシートを用いた。
【0030】実施例5は、剛性シール板9の一端部9c
のみに撥油剤を塗布し、撥油膜11を一部に有するラビ
リンスシール部を形成した。そして、シール板9Aの内
側面9bの全面及び一端部9aにわたり弾性部材10B
を接着した。
【0031】比較例1〜3は、図5及び図6に示す従来
の非接触金属シール(Z形)を使用した。なお、ラビリ
ンスシール部28には撥油剤を塗布しない。
【0032】比較例4は、図3に示すように、金属製シ
ール板9の内側面9bの一端部及び一端部9aにわたり
弾性部材10Aを接着した。なお、ラビリンスシール部
8Aには撥油剤は塗布しない。
【0033】比較例5は、シール板9として非接触金属
シール(Z形)を使用した。そして、シール板9の全面
に撥油剤を塗布した。
【0034】比較例6は、シール板9として非接触金属
シール(Z形)を使用した。なお、外輪シール溝部及び
内輪の凹所に撥油剤をそれぞれ塗布した。
【0035】
【表1】
【0036】表1に示すように、実施例1〜4において
は、音響耐久判定が合格であり、揺動耐久試験も合格で
あることが判明した。また、該実施例1〜5において
は、発塵量も比較例1〜6と比べて少ないことが判明し
た。すなわち、弾性部材を、剛性シール板9の一端部に
取り付け、外輪2の内周面に形成された凹所2aに当接
させるとともに、互いに非接触に近接対面する前記剛性
シール板9の他端部9c及び前記内輪3の外周部3aの
少なくとも一方に前記潤滑油で濡らされ難い成分を含む
撥油膜11を付着すれば、良好な実験結果が得られるこ
とが判明した。なお、実施例5は、含油保持器の機械的
強度を考慮して音響耐久試験は省略した。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、剛性シー
ル板の一端部に取り付けられ、外輪の内周面に形成され
た凹所に当接される弾性部材と、互いに非接触に近接対
面する前記剛性シール板の他端部及び前記内輪外周部の
少なくとも一方に付着され、潤滑油で濡らされ難い成分
を含む撥油膜を備えているので、発塵量が抑制され、外
輪と内輪との間の適量の潤滑油によって軌道輪の軌道の
油膜厚さを増大させることができる.したがって、低発
塵性を維持しながらも、長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る転がり軸受の断面図
である。
【図2】図1に示す転がり軸受の剛性シール板の一端部
及び内輪の外周部の近傍の図である。
【図3】図1に示す転がり軸受の剛性シール板の他端部
近傍の図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る剛性シール板の他
端部近傍の図である。
【図5】従来のHDD用転がり軸受の断面図である。
【図6】図5の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 転がり軸受 2 外輪 2a 凹所 3 内輪 3a 外周部 5 転動体 7 保持器 9 シール板 9a 端部 9c 端部 10A,10B 弾性部材 11 撥油膜 12 潤滑油
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C10N 40:02 40:18 (72)発明者 中 道治 神奈川県藤沢市鵠沼神明1丁目5番50号 日本精工株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に外輪軌道を持つ外輪と、外周面
    に内輪軌道を持つ内輪と、これら内輪軌道及び外輪軌道
    の間に転動自在に設けられた複数の転動体と、該転動体
    を等配に保持する円環状の合成樹脂製保持器と、前記外
    輪の内周面の端部近傍から前記内輪の外周面の端部近傍
    まで設けられた剛性シール板とからなり、該剛性シール
    板と前記外輪及び前記内輪とで画成される空隙内に潤滑
    油が封入される転がり軸受において、 前記剛性シール板の一端部に取り付けられ、前記外輪の
    内周面に形成された凹所に当接される弾性部材と、互い
    に非接触に近接対面する前記剛性シール板の他端部及び
    前記内輪外周部の少なくとも一方に付着され、前記潤滑
    油で濡らされ難い成分を含む撥油膜とを備えていること
    を特徴とする転がり軸受。
JP10063307A 1998-03-13 1998-03-13 転がり軸受 Pending JPH11257363A (ja)

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JP10063307A JPH11257363A (ja) 1998-03-13 1998-03-13 転がり軸受

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