JPH1162851A - ポンプ - Google Patents

ポンプ

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JPH1162851A
JPH1162851A JP23220497A JP23220497A JPH1162851A JP H1162851 A JPH1162851 A JP H1162851A JP 23220497 A JP23220497 A JP 23220497A JP 23220497 A JP23220497 A JP 23220497A JP H1162851 A JPH1162851 A JP H1162851A
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Takao Koyama
隆夫 小山
Ryotaro Matsubara
良太郎 松原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポンプの高回転時に、ポンプ効率の犠牲を最
少にしつつ、キャビテーションを防止すると共に、吐出
ポート直近のエロージョンも防止可能にする。 【解決手段】 吐出ポート5に近いクレッセント4の突
出隅角部を切り欠いて、領域αのエロージョン防止用の
切欠き面9、領域βのエロージョン防止用の切欠き面1
0よりなる切欠き面を形成し、インナギア3およびアウ
タギアの歯溝(ポンプ室)を吐出ポート5に到達する直
前からこれに徐々に連通可能にする。切欠き面9,10
の長さWは、これらによるポンプ効率の低下が問題にな
らない範囲で最も長くし、これを適切に配分して決めた
長さW1 の範囲に切欠き面9を、また、長さW2 の範囲
に切欠き面10を延在させる。後者の切欠き面10はク
レッセント4の略全高に亘り延在させ、ギア回転面に対
する切欠き面9,10の傾斜角θ1 ,θ2 を、θ2 >θ
1 となるよう決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動変速機などの
伝動機構に、潤滑や変速制御の目的で用いられるポンプ
の改良提案に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これらの用途に用いられるポンプとして
は、内接歯車ポンプを初めとして、その他、外接歯車ポ
ンプや、ロータリーベーンポンプなど、種々の型式のも
のが知られている。
【0003】内接歯車ポンプを例にとって説明するとこ
れは、特開平7−151065号公報に記載されている
ように構成する。つまり図7および図8に示すように、
ポンプハウジング1内にアウタギア2を回転自在に収納
して具え、該アウタギアの内部に偏心配置されてその内
歯に噛合するインナギア3を設ける。そして、インナギ
ア3とアウタギア2との間の非噛合隙間に、これらギア
を軸線方向に支えるポンプハウジング1の底面1aから
突出したクレッセント4を介在させ、これによりポンプ
効率を高める。
【0004】ポンプ作用に当たっては、インナギア3を
図7に矢印で示す方向へ回転駆動し、アウタギア2を同
じく矢印で示す方向へ回転させる。この回転に伴って、
インナギア3およびアウタギア2の歯溝により画成され
る各ポンプ室は順次、ギア回転方向遅れ側におけるクレ
ッセント4の端部近くにおいてポンプハウジング1に形
成した吸入ポート(図示せず)、およびギア回転方向進
み側におけるクレッセント4の端部近くにおいてポンプ
ハウジング1に形成した吐出ポート(図8に5で示す)
を通過し、各ポンプ室は吸入ポート通過時にこれから流
体を補給され、吐出ポート5に連通する時これに流体を
吐出して、所定のポンプ作用を行う。
【0005】かかるポンプ作用中、インナギア3および
アウタギア2の回転速度が低い低回転時は、インナギア
3およびアウタギア2の歯溝(ポンプ室)の圧力が時間
的な余裕もあって吸入ポートから吐出ポートに向かうに
つれて着実に上昇し、問題を生ずることがないものの、
インナギア3およびアウタギア2の回転速度が速い高回
転時は、歯溝(ポンプ室)の圧力上昇がインナギア3お
よびアウタギア2の回転に対して遅れ気味となる結果、
歯溝(ポンプ室)の先行歯がクレッセント4を通過して
歯溝(ポンプ室)を吐出ポート5に連通し始めた時、高
圧になっている吐出ポート5から歯溝(ポンプ室)への
急激な流体の流れを発生させ、所謂キャビテーションに
伴うノイズや、エロージョン(壊食)の問題が生ずるの
を免れなかった。
【0006】これがため従来、前記の公報にも記載され
ているが、図7および図8に示すように、吐出ポート5
に近いクレッセント4の突出隅角部を切り欠いて切欠き
面6を設定し、歯溝(ポンプ室)の先行歯がクレッセン
ト4を通過し終える前から歯溝(ポンプ室)を吐出ポー
ト5に通じさせ始め、その後に連通開度を徐々に増大さ
せるようにし、これにより、高回転時における上記キャ
ビテーションノイズや、エロージョン(壊食)の問題を
解消することを狙った技術思想が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる従来の
対策によってもなお、以下に説明する問題があることを
確かめた。つまり、クレッセント4の吐出ポート側の端
部における突出隅角部に単一の切欠き面6を設けるとい
うだけでは、当該切欠き面のギア回転方向における長さ
Wを長くするとポンプ効率の低下を招くためにこれを長
くするには限界があり、かかる制約の上で、切欠き面6
が略クレッセント4の全高に及ぶようにするには、イン
ナギア3およびアウタギア2の回転面に対する欠き面6
の傾斜角θを大きくせざるを得ない。
【0008】この場合、インナギア3およびアウタギア
2の歯溝(ポンプ室)の圧力は、歯溝の先行歯が順次、
図7にDで示すクレッセント進入位置から、同図にEで
示すクレッセント通過位置を経て、同図にFで示すクレ
ッセント退出位置を通過する過程を追って説明すると、
低回転時、圧力上昇に時間的な余裕があることから、図
9にaによって示すごとくD〜F間のクレッセント域で
も徐々に上昇するが、高回転時は同図にbで示すごと
く、圧力上昇が間に合わず、E位置に至って始めて圧力
が上昇し始める。そしてE位置以後、傾斜角θの上記大
きさ故に、インナギア3およびアウタギア2の歯溝(ポ
ンプ室)の圧力は急激に上昇して衝撃波を発生し、キャ
ビテーションノイズや、エロージョン(壊食)の問題を
解消するといった目的を達成することができない。
【0009】従って、インナギア3およびアウタギア2
の回転面に対する欠き面6の傾斜角θは、図8に示すよ
うに欠き面6がクレッセントの全高に及ばないこととな
っても、或る程度小さくすることが不可欠である。とこ
ろでこの場合、当該傾斜角θに応じた図8にαで示す領
域におけるキャビテーションノイズや、エロージョン
(壊食)は回避することができるも、これより吐出ポー
ト5に近い領域βにおけるキャビテーションノイズや、
エロージョン(壊食)を回避することができない。付言
すれば、従来の対策では如何にしても、吐出ポート5に
近い領域βにおけるキャビテーションの問題をも確実に
生じなくすることができなかった。
【0010】請求項1に記載の第1発明は、切欠き面の
長さに前記の制約があっても、吐出ポートに近い領域ま
で確実にキャビテーションの問題を生じなくし得るよう
にしたポンプを提案することを目的とする。
【0011】請求項2に記載の第2発明は、特にクレッ
セント付き内接歯車ポンプにおいて上記問題解決を実現
する構成を提案することを目的とする。
【0012】請求項3に記載の第3発明は、特にクレッ
セントを持たないポンプにおいて上記問題解決を実現す
る構成を提案することを目的とする。
【0013】請求項4に記載の第4発明は、第1発明乃
至第3発明を安価に実現するポンプの構成を提案するこ
とを目的とする。
【0014】請求項5に記載の第5発明は、第1発明乃
至第3発明の目的を一層きめ細かく実現するポンプの構
成を提案することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】これらの目的のため、先
ず第1発明は、ポンプハウジング内で回転駆動されるポ
ンプ要素を具え、該ポンプ要素により画成されたポンプ
室がポンプ要素の回転に伴い順次、吸入ポートおよび吐
出ポートを通過してポンプ作用を生起するようにしたポ
ンプにおいて、前記ポンプ室が吐出ポートに到達する直
前に該ポンプ室を吐出ポートに通じさせる切欠き面を前
記ポンプハウジングに形成し、該切欠き面をポンプ要素
回転方向に連なる複数の面で構成すると共に、これら構
成面のポンプ要素回転面に対する傾斜角を吐出ポートに
近いものほど大きくしたことを特徴とするものである。
【0016】第2発明のポンプは、上記第1発明におい
て、ポンプ要素としてインナギアおよびアウタギアを具
えた内接歯車ポンプであって、これらインナギアとアウ
タギアとの間の非噛合隙間に、前記ポンプ要素を軸線方
向に支える前記ポンプハウジングの底面から突出したク
レッセントが介在する場合、吐出ポートに近い該クレッ
セントの突出隅角部を切り欠いて前記切欠き面を形成し
たことを特徴とするものである。
【0017】第3発明のポンプは、上記第1発明におい
て、前記ポンプ要素を軸線方向に支えるポンプハウジン
グの底面と吐出ポートとの交差隅角部を切り欠いて前記
切欠き面を形成したことを特徴とするものである。
【0018】第4発明のポンプは、上記第1発明乃至第
3発明のいずれかにおいて、前記切り欠き面を複数の平
坦な面の組み合わせで構成したことを特徴とするもので
ある。
【0019】第5発明のポンプは、上記第1発明乃至第
3発明のいずれかにおいて、前記切り欠き面を所定の曲
率をもって延在する円弧面で構成したことを特徴とする
ものである。
【0020】
【発明の効果】ポンプ要素をポンプハウジング内で回転
駆動させると、ポンプ要素により画成されたポンプ室が
順次、吸入ポートおよび吐出ポートを通過してポンプ作
用を行うことができる。ところで第1発明においては、
ポンプ室が吐出ポートに到達する直前に、ポンプハウジ
ングの切欠き面が当該ポンプ室を吐出ポートに通じさ
せ、ポンプ室を前もって圧力上昇させる。そして上記切
欠き面を、ポンプ要素回転方向に連なる複数の面で構成
すると共に、これら構成面のポンプ要素回転面に対する
傾斜角を吐出ポートに近いものほど大きくしたことか
ら、上記の圧力上昇を、高回転時であっても徐々に行わ
せることができて、キャビテーションノイズや、エロー
ジョン(壊食)の問題を解消することができると共に、
切欠き面のポンプ要素回転方向における長さに制約があ
っても、吐出ポートに近い領域まで確実に当該問題解決
を実現し得るように切欠き面を形成することができる。
【0021】第2発明においては、ポンプ要素としてイ
ンナギアおよびアウタギアを具えたクレッセント付きの
内接歯車ポンプを前提とし、吐出ポートに近いクレッセ
ントの突出隅角部を切り欠いて上記切欠き面を形成した
ことから、クレッセント付きの内接歯車ポンプにおいて
第1発明と同様の目的を目的を達成することができる。
【0022】第3発明においては、上記切欠き面の形成
に際し、上記ポンプ要素を軸線方向に支えるポンプハウ
ジングの底面と吐出ポートとの交差隅角部を切り欠いて
当該切欠き面を形成したことから、クレッセントを持た
ない内接歯車ポンプや、その他、歯車ポンプに限らず、
ロータリベーンポンプ等のあらゆるポンプに対し本発明
の着想を実現して第1発明と同様の目的を目的を達成す
ることができる。
【0023】第4発明においては、上記切り欠き面を複
数の平坦な面の組み合わせにより構成したため、当該切
欠き面の加工が容易で、安価に第1発明乃至第3発明の
目的を達成することができる。
【0024】第5発明においては、上記切り欠き面を所
定の曲率をもって延在する円弧面で構成したから、第1
発明乃至第3発明の目的を一層きめ細かく実現して如何
なる要求にも応えることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1乃至図4は、本発明の一
実施の形態になる自動変速機用の内接歯車ポンプで、図
中、図7および図8におけると同様の部分を同一符号に
て示す。図1および図2に明示するように、ポンプハウ
ジング1内にアウタギア2を回転自在に収納して設け、
このアウタギアの内部に偏心配置されてその内歯に噛合
するインナギア3を設け、これらのポンプ要素を、ポン
プハウジング1の開口部に被せて取着したポンプカバー
7でポンプハウジング1内に封入する。
【0026】インナギア3とアウタギア2との間の非噛
合隙間に、これらギアを軸線方向に支えるポンプハウジ
ング1の底面1aから突出したクレッセント4を介在さ
せ、これにより、後述のポンプ作用中における効率を高
めるようにする。
【0027】ポンプハウジング1には更に、図3に明示
するように吐出ポート5および吸入ポート8を形成し、
吐出ポート5をインナギア3およびアウタギア2間の吐
出域と、ポンプハウジング1の外部との間に延在させ、
吸入ポート8ををインナギア3およびアウタギア2間の
吸入域と、ポンプハウジング1の外部との間に延在させ
る。
【0028】そして図3および図4に明示するように、
吐出ポート5に近いクレッセント4の端部における突出
隅角部を切り欠いて2個の平坦面9,10よりなる切欠
き面を形成し、これにより、インナギア3およびアウタ
ギア2の歯溝により画成されるポンプ室を、吐出ポート
5に到達する直前から吐出ポート5に通じさせるように
する。ここで、インナギア3およびアウタギア2の回転
方向(クレッセント4の長手方向)における切欠き面
9,10の長さWは、当該切り欠き面の形成によるポン
プ効率の低下が問題にならない範囲で最も長い値とし、
この長さWを適切に配分して決めた長さW1 の範囲に平
坦切欠き面9を、また、長さW2 の範囲に平坦切欠き面
10をそれぞれ延在させる。
【0029】しかして、後者の平坦切欠き面10はいず
れにしても、ポンプハウジング底面1aの近くまで、つ
まり、クレッセント4の略全高に亘り延在させ、インナ
ギア3およびアウタギア2の回転面に対する平坦切欠き
面9および平坦切欠き面10の傾斜角θ1 ,θ2 は、吐
出ポート5に近い平坦切欠き面10の傾斜角θ2 の方が
平坦切欠き面9の傾斜角θ1 よりも大きくなるように決
定することとする。
【0030】ポンプ作用に当たっては、インナギア3を
図1に矢印で示す方向へ回転駆動し、アウタギア2を同
じく矢印で示す方向へ回転させる。この回転に伴って、
インナギア3およびアウタギア2の歯溝により画成され
る各ポンプ室は順次、ギア回転方向遅れ側におけるクレ
ッセント4の端部近くにおいてポンプハウジング1に形
成した吸入ポート8、およびギア回転方向進み側におけ
るクレッセント4の端部近くにおいてポンプハウジング
1に形成した吐出ポート5を通過する。これにより各ポ
ンプ室は吸入ポート8に通過する時これから流体を補給
され、吐出ポート5に連通する時これに流体を吐出し
て、所定のポンプ作用を行う。
【0031】かかるポンプ作用中、インナギア3および
アウタギア2の回転速度が低い低回転時なら、切欠き面
9,10の設置がなくても、インナギア3およびアウタ
ギア2の歯溝(ポンプ室)の圧力は時間的な余裕がある
ことから、図9にaで示すように吸入ポート8から吐出
ポート5に向かうにつれて着実に上昇し、キャビテーシ
ョンに伴うノイズや、エロージョン(壊食)の問題を生
ずることがない。
【0032】ここで、インナギア3およびアウタギア2
の回転速度が速い高回転時のポンプ作用について説明す
るに、この高回転時は、歯溝(ポンプ室)の圧力上昇が
インナギア3およびアウタギア2の回転に対して遅れ気
味となる結果、歯溝(ポンプ室)の先行歯が図3のD位
置からE位置に達するまでの間は、図9にcで示すよう
に歯溝(ポンプ室)の圧力があまり上昇し得ない。そし
て、歯溝(ポンプ室)の先行歯が図3のE位置を通過す
ることで切欠き面9により歯溝(ポンプ室)が吐出ポー
ト5に連通し始めたところで該歯溝(ポンプ室)の圧力
は、高圧になっている吐出ポート5からの流体流を受け
て図9にcで示すごとくに本格的な上昇を開始する。
【0033】ところで、切欠き面9の傾斜角θ1 が小さ
いことから、歯溝(ポンプ室)の吐出ポート5に対する
連通度増大割合も低く、当該歯溝(ポンプ室)の圧力上
昇は図9にcで示すように比較的ゆるやかなものとな
る。従って、歯溝(ポンプ室)に衝撃波が発生すること
がなくて、キャビテーションノイズや、図4の対応領域
αにおけるエロージョン(壊食)の発生を解消すること
ができる。
【0034】そして、歯溝(ポンプ室)の先行歯が切欠
き面10を通過している間はその傾斜勾配θ2 の大きさ
故に、歯溝(ポンプ室)の吐出ポート5に対する連通度
増大割合が高くなるも、既に当該歯溝(ポンプ室)の圧
力上昇が進行していることから、歯溝(ポンプ室)に衝
撃波を生ずることはなく、その内部圧力は以後も図9に
cで示すように滑らかに上昇して、キャビテーションに
伴うノイズや、図4の対応領域βにおけるエロージョン
(壊食)の発生を解消することができる。
【0035】ところで、吐出ポート5に近い側の切欠き
面10の傾斜角θ1 を他方の切欠き面9の傾斜角θ2
りも大きくしたから、これら切り欠き面の形成長さWに
前記の制約があっても、歯溝(ポンプ室)の内部圧力を
図9にcで示すように滑らかに上昇させ得る切欠き面
9,10の傾斜角でありながら、切欠き面9,10をク
レッセント4の略全高に亘って延在させ得て、吐出ポー
ト5に極く近い図4の領域βのエロージョン(壊食)も
確実に防止することができる。
【0036】なお、上記した実施の形態においては、ク
レッセント4に設ける切欠き面を2個の平坦切欠き面
9,10で構成したが、図5に示すように3個の平坦切
欠き面11,12,13で構成してもよいし、勿論それ
よりも多くの平坦切欠き面で構成することができる。そ
して、平坦切欠き面11,12,13を3個以上にする
場合、その数が多いほど歯溝(ポンプ室)の圧力上昇が
滑らかになると共に、前記実施の形態で説明した作用効
果を一層きめ細かく達成することができる。
【0037】更に図示はしなかったが、クレッセント4
に設ける切欠き面を平坦切欠き面で構成する代わりに、
所定の曲率で延在する円弧面で構成してもよい。この場
合、切欠き面の形成が平坦切欠き面ほど容易ではない
が、その反面、歯溝(ポンプ室)の圧力上昇を究極的に
滑らかにし得ると共に、前記実施の形態で説明した作用
効果を究極的にきめ細かく達成することができる。
【0038】また上記の実施形態ではいずれも、クレッ
セント4が存在するポンプを前提とし、当該クレッセン
ト4に、平坦切欠き面9,10(11,12,13)で
構成される切欠き面や、円弧面で構成される切欠き面を
設けることとしたが、本発明は、クレッセント4が存在
しないポンプであっても、同様の考え方により同様に所
期の目的を達成することができる。
【0039】かようにクレッセント4が存在しないポン
プの場合、図6に一例を示すように、インナギア3およ
びアウタギア2を軸線方向に支持するポンプハウジング
底面1aと、吐出ポート5との交差隅角部を切り欠いて
2個の平坦切欠き面14,15を形成し、吐出ポート5
に近い平坦切欠き面15の傾斜角θ2 を他方の平坦切欠
き面14の傾斜角θ1 よりも大きくする。この場合も、
歯溝(ポンプ室)の先行歯が平坦切欠き面14から平坦
切欠き面15に向かう間、歯溝(ポンプ室)が吐出ポー
ト5に対して徐々に開度を増大されることから、また、
平坦切欠き面14,15の傾斜角θ1 ,θ2 の間に、θ
2>θ1 の関係があることから、前記各実施の形態にお
けると同様の作用効果を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態になる自動変速機用のオ
イルポンプを示す、一部破断正面図である。
【図2】図1のA−A線上で断面とし、矢の方向に見て
示す自動変速機用オイルポンプの断面図である。
【図3】同オイルポンプのポンプハウジングを、内部か
らインナギアおよびアウタギアが除去された状態で示す
正面図である。
【図4】図3のB−B線上で断面とし、矢の方向に見て
クレッセントの要部を示すポンプハウジングの要部断面
図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す、図4と同様な
ポンプハウジングの要部断面図である。
【図6】本発明の更に他の実施の形態を示す、図4と同
様なポンプハウジングの要部断面図である。
【図7】従来の自動変速機用オイルポンプの内部を、ポ
ンプカバーが除去された状態で示す正面図である。
【図8】図7のC−C線上で矢の方向に見て示す、ポン
プハウジングの詳細断面図である。
【図9】本発明により構成した内接歯車ポンプにおける
ギア歯回転位置と、歯溝内における圧力との関係を、従
来型オイルポンプのそれと比較して示す動作タイムチャ
ートである。
【符号の説明】
1 ポンプハウジング 2 アウタギア 3 インナギア 4 クレッセント 5 吐出ポート 7 ポンプカバー 8 吸入ポート 9 平坦切欠き面 10 平坦切欠き面 11 平坦切欠き面 12 平坦切欠き面 13 平坦切欠き面 14 平坦切欠き面 15 平坦切欠き面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプハウジング内で回転駆動されるポ
    ンプ要素を具え、該ポンプ要素により画成されたポンプ
    室がポンプ要素の回転に伴い順次、吸入ポートおよび吐
    出ポートを通過してポンプ作用を生起するようにしたポ
    ンプにおいて、 前記ポンプ室が吐出ポートに到達する直前に該ポンプ室
    を吐出ポートに通じさせる切欠き面を前記ポンプハウジ
    ングに形成し、 該切欠き面をポンプ要素回転方向に連なる複数の面で構
    成すると共に、これら構成面のポンプ要素回転面に対す
    る傾斜角を吐出ポートに近いものほど大きくしたことを
    特徴とするポンプ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ポンプ要素としてイ
    ンナギアおよびアウタギアを具えた内接歯車ポンプであ
    って、これらインナギアとアウタギアとの間の非噛合隙
    間に、前記ポンプ要素を軸線方向に支える前記ポンプハ
    ウジングの底面から突出したクレッセントが介在する場
    合、 吐出ポートに近い該クレッセントの突出隅角部を切り欠
    いて前記切欠き面を形成したことを特徴とするポンプ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記ポンプ要素を軸
    線方向に支えるポンプハウジングの底面と吐出ポートと
    の交差隅角部を切り欠いて前記切欠き面を形成したこと
    を特徴とするポンプ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記切り欠き面を複数の平坦な面の組み合わせで構
    成したことを特徴とするポンプ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至3のいずれか1項におい
    て、前記切り欠き面を所定の曲率をもって延在する円弧
    面で構成したことを特徴とするポンプ。
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