JPH1161892A - 旋回角検出装置 - Google Patents

旋回角検出装置

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Publication number
JPH1161892A
JPH1161892A JP22656497A JP22656497A JPH1161892A JP H1161892 A JPH1161892 A JP H1161892A JP 22656497 A JP22656497 A JP 22656497A JP 22656497 A JP22656497 A JP 22656497A JP H1161892 A JPH1161892 A JP H1161892A
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JP
Japan
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spindle
turning angle
sensor
rotation angle
angle sensor
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Application number
JP22656497A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Nasu
且良 那須
Toshiaki Shimomura
俊昭 下村
Takeshi Yamaguchi
毅 山口
Kimio Iino
公夫 飯野
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 旋回角検出装置において、回転角センサによ
り旋回角を検出できると共に、回転角センサを付けない
場合は通常のセンタジョイントとして使用でき、汎用性
の高いセンタジョイント構造を提供する。 【解決手段】スピンドル3の一端に圧油排出通路7を延
長形成したスピンドル延長部20を設け、このスピンド
ル延長部を包囲するよう筒状ハウジング4の一端に筒状
カバー21を設け、この筒状カバーに圧油排出通路の延
長部に連通するタンクポート25を形成し、スピンドル
延長部と筒状カバーの間をオイルシール26とOリング
27で油密にシールする。回転角センサ30の入力軸3
1をスピンドル延長部の端面に一体的に回転するよう連
結し、回転角センサのセンサボディ32を筒状カバーに
ブラケット41を介して一体に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベルやクレ
ーン等の旋回型作業車の旋回角検出装置に係わり、特に
スピンドルと筒状ハウジングを相対的に回転可能とした
センタジョイントに設けられ、下部走行体に対する上部
旋回体の旋回角を検出する旋回角検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】旋回型作業車の代表例として油圧ショベ
ルがある。この油圧ショベルは、下部走行体と上部旋回
体とを有し、上部旋回体には多関節型の作業フロントが
設けられており、上部旋回体を旋回操作し、作業フロン
トを上下又は前後に操作することにより掘削、積み荷等
の種々の作業が行われる。
【0003】ところで、この油圧ショベルは近年電子制
御化が進んでおり、このため油圧ショベルには状態量を
検出するための種々のセンサが設けられている。そのセ
ンサの1つに旋回角検出装置があり、これは下部走行体
に対する上部旋回体の角度、即ち旋回角を検出するもの
である。
【0004】従来の旋回角検出装置としては、例えば実
開昭59−31660号公報や実公平5−19405号
公報に記載のように、上部旋回体と下部走行体間でそれ
らの中心に配置された油圧配管接続用のセンタジョイン
トを利用し、このセンタジョイントを構成するスピンド
ルと筒状ハウジングの相対回転を検出し、旋回角を検出
するものがある。
【0005】即ち、センタジョイントは、一般に、下部
走行体と上部旋回体の一方に連結されたスピンドルと、
下部走行体と上部旋回体の他方に連結され、スピンドル
の外周に回転可能に取り付けられた筒状ハウジングとを
有し、スピンドルの内部には圧油排出通路及び圧油供給
通路を含む複数の軸方向通路が形成され、筒状ハウジン
グにはスピンドルの圧油供給通路に連通する複数の圧油
供給ポートが形成されている。このスピンドルと筒状ハ
ウジングは一方が下部走行体と一体に回転し、他方が上
部旋回体と一体に回転するため、回転角センサの入力軸
をスピンドルと筒状ハウジングの一方に連結し、回転角
センサのボディをスピンドルと筒状ハウジングの他方に
連結すれば、旋回角が検出可能である。
【0006】実開昭59−31660号公報に記載の旋
回角検出装置においては、スピンドルを下部走行体の走
行フレームに連結し、筒状ハウジングを上部旋回体の旋
回フレームに連結し、筒状ハウジングの上端に上蓋を取
り付けて、この上蓋の内部にスピンドルの圧油排出通路
が連通するドレン流体収容部を形成したセンタジョイン
トに対して回転角センサを取り付けており、回転角セン
サのボディを前記上蓋上に固定し、回転角センサの入力
軸を、上蓋を貫通させてドレン流体収容部に突入させ、
スピンドル上端の延長管に係止している。これにより上
部旋回体が旋回すると、スピンドルと筒状ハウジングが
相対回転し、これに伴って回転角センサのボディと入力
軸が相対回転するので、旋回角が検出できる。
【0007】実公平5−19405号公報に記載の旋回
角検出装置においては、スピンドルを上部旋回体の旋回
フレームに連結し、筒状ハウジングを下部走行体の走行
フレームに連結し、スピンドルの上端に端板を取り付け
て、この端板の内部にスピンドルの圧油排出通路が連通
するドレン流体収容部を形成したセンタジョイントに対
して回転角センサを取り付けており、回転角センサのボ
ディを前記端板上に固定すると共に、筒状ハウジングの
底板内面中央より上方に軸杆を突設し、この軸杆をスピ
ンドルの圧油排出通路内を通して端板の内部まで延ば
し、回転角センサの入力軸をこの軸杆の先端に接続して
いる。これにより上部旋回体が旋回すると、スピンドル
と筒状ハウジングが相対回転し、これに伴って回転角セ
ンサのボディと入力軸が相対回転するので、旋回角が検
出できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の旋
回角検出装置は、センタジョイントのスピンドルと筒状
ハウジングの相対回転を検出して旋回角を検出できる。
しかし、センタジョイントのスピンドルと筒状ハウジン
グの相対回転を検出するためには、回転角センサの入力
軸をスピンドルと筒状ハウジングの一方に連結し、回転
角センサのボディをスピンドルと筒状ハウジングの他方
に連結することが必要であり、従来の旋回角検出装置
は、そのために、上蓋に回転角センサの入力軸が貫通す
る孔を開けたり(実開昭59−31660号公報)、筒
状ハウジングの底板内面中央より端板の内部まで延びる
軸杆を設ける(実公平5−19405号公報)など、特
殊な構造を採用していた。このため、従来の旋回角検出
装置を設けたセンタジョイントは、構造が複雑であるば
かりでなく、回転角センサ部分がないと油漏れが生じる
などの不都合が生じ、回転角センサの無い通常のセンタ
ジョイントには使えず、汎用性がないという問題があっ
た。
【0009】本発明の目的は、回転角センサにより旋回
角を検出できると共に、回転角センサを付けない場合は
通常のセンタジョイントとして使用でき、汎用性の高い
センタジョイント構造を提供できる旋回角検出装置を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するため、本発明は、下部走行体
と上部旋回体の一方に係止され、内部に圧油排出通路及
び圧油供給通路を含む複数の軸方向通路を形成したスピ
ンドルと、下部走行体と上部旋回体の他方に係止され、
前記スピンドルの周囲を相対的に回転可能に取り付けら
れ、前記スピンドルの圧油供給通路に連通する複数の圧
油供給ポートを有する筒状ハウジングとを有するセンタ
ジョイントに設けられ、前記下部走行体に対する上部旋
回体の旋回角を検出する旋回角検出装置において、前記
スピンドルの一端に設けられ、前記圧油排出通路を延長
形成したスピンドル延長部と、前記スピンドル延長部を
包囲するよう前記筒状ハウジングの一端に設けられ、前
記圧油排出通路の延長部に連通するタンクポートを形成
した筒状カバーと、前記スピンドル延長部と前記筒状カ
バーの間を油密にシールするシール手段と、入力軸とセ
ンサボディを有する回転角センサと、この回転角センサ
の入力軸を前記スピンドル延長部の端面に一体的に回転
するよう連結した回転連結手段と、前記回転角センサの
センサボディを前記筒状カバーに一体に固定するブラケ
ットとを備えるものとする。
【0011】スピンドル延長部と筒状カバーを設け、筒
状カバーにタンクポートを形成することにより、スピン
ドル延長部の端面に回転角センサの入力軸が連結されて
いても、スピンドル内の圧油排出通路を外部のドレン配
管に接続できる。また、筒状カバーが設けられていて
も、スピンドル延長部と筒状カバーの間を油密にシール
するシール手段を設けることにより、この部分からの油
漏れが防止される。
【0012】回転角センサの入力軸を回転連結手段を介
してスピンドル延長部の端面に連結し、センサボディを
ブラケットを介して筒状カバーに固定することにより、
上部旋回体が下部走行体に対して旋回し、筒状ハウジン
グとスピンドルが相対回転すると、これに対応して入力
軸とセンサボディが相対回転し、上部旋回体の旋回角を
検出できる。
【0013】回転角センサを使用しない場合は、センタ
ジョイントから回転角センサ、ブラケットを取り外した
形で使用する。この場合、回転角センサは、スピンドル
延長部の端面及び筒状カバーとそれぞれ回転連結手段及
びブラケットを介して連結する構造であるので、回転角
センサがなくても油漏れが生じることはない。
【0014】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記回転連結手段は、前記回転角センサの入力軸と前記
スピンドル延長部の端面の一方に設けられた突起と、他
方に設けられ、前記突起が差し込まれる穴とで構成され
る。
【0015】これにより回転角センサを付けないとき
は、スピンドル延長部の端面には突起又は穴が残るだけ
であり、上記(1)で述べたように回転角センサがなく
ても油漏れが生じることはない。また、回転角センサの
入力軸とスピンドル延長部との連結が容易となる。
【0016】(3)また、上記(1)において、好まし
くは、前記回転角センサは、前記入力軸に接続され、リ
ング状の抵抗体に摺動接触する2つのセンサ素子を有
し、この2つのセンサ素子を所定角度位相をずらして配
置する。
【0017】これにより基準位置からの旋回角とその旋
回方向を検出できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を用いて説明する。
【0019】図1及び図2において、1は本発明の一実
施形態による旋回角検出装置2が設けられたセンタジョ
イントであり、センタジョイント1は、スピンドル3と
このスピンドル3の周囲を相対的に回転可能に取り付け
られた筒状ハウジング4とを有している。スピンドル3
は油圧ショベルの下部走行体の一部をなす走行フレーム
FTに取付フランジ5を介してボルトにより連結され、
内部に圧油供給通路6,6・・・及び圧油排出通路7を
含む複数の軸方向通路が形成されている。筒状ハウジン
グ4は上部旋回体の一部をなす旋回フレームFSに連結
機構8を介して連結され、外周面に複数の圧油供給ポー
ト9,9・・・が形成されている。
【0020】また、筒状ハウジング4の内周面にはポー
ト9,9・・・と対応した位置に複数の円周溝10,1
0・・・が形成され、スピンドル3にはスピンドル3の
外周面でこれら円周溝10,10・・・にそれぞれ開口
する半径方向通路11,11・・・が形成され、圧油供
給通路6,6・・・はそれぞれの半径方向通路11,1
1・・・、円周溝10,10・・・を介してポート9,
9・・・に連通している。また、圧油供給通路6,6・
・・はスピンドル3の下端でプラグ12,12・・・に
より閉じられ、かつスピンドル3の下端近傍の外周面に
ポート13,13・・・が開口し、圧油供給通路6,6
・・・はそれぞれのポート13,13・・・に連通して
いる。
【0021】筒状ハウジング4のポート9,9・・・に
は上部旋回体側の制御弁ユニット等の油圧機器の配管が
接続され、スピンドル3のポート13,13・・・には
下部走行体側の走行モータ等の油圧機器の配管が接続さ
れ、上部旋回体側の油圧機器の配管と下部走行体側の油
圧機器の配管とは圧油供給通路6,6・・・、半径方向
通路11,11・・・、円周溝10,10・・・を介し
て相互に連通接続される。
【0022】また、圧油排出通路7はスピンドル3の中
心に形成されており、スピンドル3の下端で開口し、ド
レンポート14を形成している。このドレンポート14
には下部走行体の走行モータ等の油圧機器のドレン配管
が接続される。
【0023】連結機構8は、図2に示すように、筒状ハ
ウジング4の外周面に突設された係止突起15を、旋回
フレームFSにブラケット16を介して取り付けられた
受け部17の上下方向に溝に挿入することにより構成さ
れている。
【0024】以上はセンタジョイント1にのみ関する部
分であり、センタジョイント1はこれ以外に旋回角検出
装置2と共通の部分を有し、本実施形態の旋回角検出装
置2はこの共通の部分と旋回角検出装置のみに関する部
分からなっている。以下、更に図3及び図4を参照しつ
つ、旋回角検出装置2の構成を説明する。
【0025】スピンドル3の上端部にはスピンドル延長
部20が形成され、筒状ハウジング4の上端にはこのス
ピンドル延長部20を包囲する筒状カバー21がボルト
22にて締結されている。上記の圧油排出通路7はスピ
ンドル延長部20の内部まで延長形成され、この圧油排
出通路7の延長部分は、図3に示すように、半径方向通
路24を介してスピンドル延長部20の外周面に設けら
れた円周溝23に連通している。筒状カバー21の円周
溝23に対応する位置には筒状カバー21の外周面に開
口するタンクポート25が形成され、このタンクポート
25には上部旋回体に設けられたタンクにドレン配管を
介して接続される。このような接続関係の結果、圧油排
出通路7のポート14に接続される下部走行体側のドレ
ン配管は圧油排出通路7、半径方向通路24、円周溝2
3、タンクポート25を介して上部旋回体側のドレン配
管に連通接続され、更にタンクに連通接続される。
【0026】スピンドル延長部20の外周面と筒状カバ
ー21の内周面との間にはオイルシール26及びOリン
グ27が設けられ、筒状ハウジング4の上端面と筒状カ
バー21の下端面との間にはOリング28が設けられ、
スピンドル延長部20、筒状カバー21、筒状ハウジン
グ4間を油密にシールしている。図1、図3中、29a
は止め輪、29bは止め輪抑えである。
【0027】スピンドル延長部20及び筒状カバー21
には本実施形態の旋回角検出装置2専用の主要部品であ
る回転角センサ30が装着されている。回転角センサ3
0は入力軸31とセンサボディ32とを有し、入力軸3
1はロータ33に一体回転可能に結合され、ロータ33
はセンサボディ32にベアリング34を介して回転可能
に支承されている。また、ロータ33の下端面には2本
のスクリュウ35,36が対称に螺着され、スピンドル
延長部20の上端面にはその2本のスクリュウ35,3
6の頭部35a,36aに対応する2つの穴37,38
が開けられており、穴37,38に2本のスクリュウ3
5,36の頭部35a,36aを差し込んだ状態でロー
タ33はスピンドル延長部20の上端面に乗っている。
また、センサボディ32の上面にはセンサカバー39が
ボルト40にて固定され、センサカバー39はL字型の
ブラケット41を介して筒状カバー21に連結されてい
る。ブラケット41のセンサカバー39側の端部はボル
ト42で、筒状カバー21側の端部はボルト43でそれ
ぞれ固定されている。
【0028】このように入力軸31がスピンドル延長部
20にロータ33、スクリュウ35,36の頭部35
a,36aを介して連結され、センサボディ32がセン
サカバー39及びブラケット41を介して筒状カバー2
1に連結されることにより、上部旋回体が下部走行体に
対して旋回し、筒状ハウジング4がスピンドル3に対し
て相対回転すると、これに対応して入力軸31に対して
センサボディ32が相対回転し、回転角センサ30は筒
状ハウジング4とスピンドル3の相対回転角を上部旋回
体の旋回角として検出する。
【0029】また、スピンドル延長部20と筒状カバー
21を設け、筒状カバー21にタンクポート25を形成
したので、スピンドル延長部20の上端面に回転角セン
サ30の入力軸31が連結されていても、スピンドル3
内の圧油排出通路7を外部のドレン配管に接続できる。
また、筒状カバー21が設けられていても、スピンドル
延長部20と筒状カバー21の間はオイルシール26と
Oリング27により油密にシールされているので、この
部分からの油漏れが防止される。
【0030】図5に旋回型作業車の代表例である油圧シ
ョベルの外観を示す。図5において、この油圧ショベル
はブレード付きのスイングタイプであり、下部走行体1
00と上部旋回体120と作業フロント130とを備
え、下部走行体100には走行モータ101(片側のみ
図示)が搭載され、クローラ102を回転駆動する。ま
た、下部走行体100にはブレード103が取り付けら
れ、このブレード103はブレードシリンダ(図示せ
ず)により昇降される。上部旋回体120は下部走行体
100上に旋回可能に搭載され、上部旋回体120の前
部にはスイングポスト121が水平方向にスイング可能
に取り付けられ、作業フロント130はこのスイングポ
スト121に上下動可能に支持されている。作業フロン
ト130はブーム130a、アーム130b、バケット
130cからなっている。上部旋回体120は旋回モー
タ(図示せず)により下部走行体100上を回転駆動さ
れ、スイングポスト121はスイングシリンダ(図示せ
ず)により上部旋回体120に対して水平方向に回転駆
動される。また、作業フロント130のブーム130
a、アーム130b、バケット130cはそれぞれブー
ムシリンダ131、アームシリンダ132、バケットシ
リンダ133により上下方向に回転駆動される。
【0031】センタジョイント1は図5で破線で示すよ
うに下部走行体100と上部旋回体120の間に設けら
れ、前述したように下部走行体100に対する上部旋回
体120の旋回角を検出する。
【0032】回転角センサ30の旋回角検出原理を図6
及び図7を用いて説明する。
【0033】図6(a)は回転角センサ30の内部構成
を模式的に示すものであり、回転角センサ30の入力軸
31は2つのワイパー(センサ素子)50a,50bに
つながっており、ワイパー50a,50bの先端はリン
グ状の抵抗体51に摺動接触し、基端は出力部52a,
52bに接続されている。また、リング状の抵抗体51
は5V電源53に接続され、2つのワイパー50a,5
0bは90゜位相がずれている。
【0034】入力軸31が回転するとワイパー50a,
50bも抵抗体51に対して摺動しながら回転し、ワイ
パー50a,50bが90゜位相がずれている結果、出
力部52a,52bには図6(b)に示すような出力電
圧特性が得られる。
【0035】図6(b)において、実線は出力部52a
の出力(1st出力)電圧であり、一点鎖線が出力部52
bの出力(2nd出力)電圧であり、それぞれ、1st出力
電圧が5.0V、2nd出力電圧が2.5Vとなる位置か
ら入力軸31を図6(a)で見て時計方向(右方向)に
回転させたときの出力電圧特性である。1st出力電圧と
2nd出力電圧は90゜位相がずれており、これら2つの
出力電圧から回転角と回転方向が分かる。なお、出力電
圧特性は抵抗体の特性により、sin,cos波も得られる
が、図6(b)は三角波の場合を示す。
【0036】図7に1st出力と2nd出力を用いた旋回角
の計算例を示す。この計算例は、図6(b)に示す回転
角センサの回転角度90゜位置における1st出力電圧=
2.5V、2nd出力電圧=5.0Vを基準位置(走行
体、旋回体直進方向)として反時計方向(左方向)の旋
回角を「+」、時計方向(右方向)の旋回角を「−」で
計算した場合のものである。
【0037】まず、1st出力の電圧を読み込み(ステッ
プ70)、下記の計算によりその電圧に相当する旋回角
の絶対値θ′を求める(ステップ71)。
【0038】 θ′=180゜×(2.5−1st出力電圧)/5 次に、2nd出力の電圧を読み込み(ステップ72)、2
nd出力電圧≧2.5Vであるかどうかを判断し(ステッ
プ73)、yesであれば、 θ1=−θ′ として旋回角θ1を求める(ステップ74)。2nd出力
電圧<2.5Vであれば、更に1st出力電圧≧2.5V
であるかどうかを判断し(ステップ75)、yesであ
れば、 θ1=θ′+180゜ として旋回角θ1を求め(ステップ76)、noであれ
ば、 θ1=θ′−180゜ として旋回角θ1を求める(ステップ77)。
【0039】以上により、回転角センサの回転角度90
゜位置を基準位置として反時計方向が+の旋回角、時計
方向が−の旋回角として計算される。
【0040】以上のように回転角センサ30は位相のず
れた2つのセンサ素子の出力を用いることにより、上部
旋回体の旋回角と旋回方向を検出できる。
【0041】図8及び図9は回転角センサ30を付けな
い場合のセンタジョイント1Aを示す。
【0042】図1との比較から分かるように、回転角セ
ンサ30を付けないため、センサカバー39、ブラケッ
ト41もなくなっている。このように回転角センサ30
を付けなくても、スピンドル延長部20の上端面には、
ロータ33のスクリュウ35,36の頭部35a,36
aが入る2つの穴37,38が開いているだけであり、
油漏れが生じることはない。
【0043】以上のように本実施形態によれば、回転角
センサ30により旋回角を検出できると共に、回転角セ
ンサ30を付けない場合は通常のセンタジョイント1A
として使用でき、汎用性の高いセンタジョイント構造を
提供できる。
【0044】なお、以上の実施形態では、センタジョイ
ント1のスピンドル3を下部走行体側に連結し、筒状ハ
ウジング4を上部旋回体側に連結したが、この逆であっ
ても良い。また、回転角センサ30の入力軸31をスピ
ンドル延長部20の端面に連結する手段は、回転角セン
サ30の入力軸31がスピンドル3と一体に回転できる
のであれば、非円形断面の突起等、スクリュウ35,3
6以外のものであっても良い。更に、回転角センサ30
の入力軸側を穴、スピンドル延長部の端面側を突起とし
ても良い。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、回転角センサにより旋
回角を検出できると共に、回転角センサを付けない場合
は通常のセンタジョイントとして使用でき、汎用性の高
いセンタジョイント構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による旋回角検出装置を備
えたセンタジョイントの縦断面図である。
【図2】図1に示す旋回角検出装置及びセンタジョイン
トの外観図である。
【図3】図1に示すセンタジョイントの旋回角検出装置
部分の別の断面でみた縦断面図である。
【図4】図1に示す旋回角検出装置の上面図であり、図
1はこの図のI−I線に沿った縦断面図であり、図3は
この図のIII−III線に沿った縦断面図である。
【図5】本発明の旋回角検出装置が用いられる油圧ショ
ベルの外観図である。
【図6】本発明の旋回角検出装置の旋回角検出原理を説
明する図であり、(a)は回転角センサの内部構成を模
式的に示し、(b)はその出力電圧特性を示す。
【図7】本発明の旋回角の計算方法を示すフローチャー
トである。
【図8】回転角センサを付けない場合のセンタジョイン
トを示す図1と同様な縦断面図である。
【図9】図8に示すセンタジョイントの上面図であり、
図8はこの図のIIX−IIX線に沿った断面図である。
【符号の説明】
1 センタジョイント 2 旋回角検出装置 3 スピンドル 4 筒状ハウジング 5 取付フランジ 6 圧油供給通路 7 圧油排出通路 8 連結機構 9 圧油供給ポート 10 円周溝 11 半径方向通路 12 プラグ 13 ポート 14 ドレンポート 20 スピンドル延長部 21 筒状カバー 22 ボルト 23 円周溝 24 半径方向通路 25 タンクポート 26 オイルシール 27,28 Oリング 30 回転角センサ 31 入力軸 32 センサボディ 33 ロータ 34 ベアリング 35,36 スクリュウ 35a,36a 頭部 37,38 穴 39 センサカバー 40,42 ボルト 41 ブラケット 100 下部走行体 120 上部旋回体 FT 走行フレーム FS 旋回フレーム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯野 公夫 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機エ ンジニアリング株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下部走行体と上部旋回体の一方に係止さ
    れ、内部に圧油排出通路及び圧油供給通路を含む複数の
    軸方向通路を形成したスピンドルと、下部走行体と上部
    旋回体の他方に係止され、前記スピンドルの周囲を相対
    的に回転可能に取り付けられ、前記スピンドルの圧油供
    給通路に連通する複数の圧油供給ポートを有する筒状ハ
    ウジングとを有するセンタジョイントに設けられ、前記
    下部走行体に対する上部旋回体の旋回角を検出する旋回
    角検出装置において、 前記スピンドルの一端に設けられ、前記圧油排出通路を
    延長形成したスピンドル延長部と、 前記スピンドル延長部を包囲するよう前記筒状ハウジン
    グの一端に設けられ、前記圧油排出通路の延長部に連通
    するタンクポートを形成した筒状カバーと、 前記スピンドル延長部と前記筒状カバーの間を油密にシ
    ールするシール手段と、 入力軸とセンサボディを有する回転角センサと、 この回転角センサの入力軸を前記スピンドル延長部の端
    面に一体的に回転するよう連結した回転連結手段と、 前記回転角センサのセンサボディを前記筒状カバーに一
    体に固定するブラケットとを備えることを特徴とする旋
    回角検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の旋回角検出装置において、
    前記回転連結手段は、前記回転角センサの入力軸と前記
    スピンドル延長部の端面の一方に設けられた突起と、他
    方に設けられ、前記突起が差し込まれる穴とで構成され
    ることを特徴とする旋回角検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の旋回角検出装置において、
    前記回転角センサは、前記入力軸に接続され、リング状
    の抵抗体に摺動接触する2つのセンサ素子を有し、この
    2つのセンサ素子を所定角度位相をずらして配置したこ
    とを特徴とする旋回角検出装置。
JP22656497A 1997-08-22 1997-08-22 旋回角検出装置 Pending JPH1161892A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101116954B1 (ko) 2006-12-28 2012-03-14 현대중공업 주식회사 크레인용 선회연결부 구조
RU2608200C2 (ru) * 2012-02-24 2017-01-17 Бомбардир Транспортацион Гмбх Шарнир для рельсовых транспортных средств или модулей рельсового транспортного средства с датчиком угла
CN112327213A (zh) * 2020-10-19 2021-02-05 南京工程学院 一种电回转体性能检测系统及检测方法

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