JPH1160748A - ポリオレフィンの架橋方法 - Google Patents
ポリオレフィンの架橋方法Info
- Publication number
- JPH1160748A JPH1160748A JP9229626A JP22962697A JPH1160748A JP H1160748 A JPH1160748 A JP H1160748A JP 9229626 A JP9229626 A JP 9229626A JP 22962697 A JP22962697 A JP 22962697A JP H1160748 A JPH1160748 A JP H1160748A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyolefin
- coupling agent
- silane coupling
- crosslinking
- agent
- Prior art date
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- Granted
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 多種多様な架橋度を有する架橋ポリオレフィ
ンを簡単に製造でき、かつ物理的特性を向上させ、更に
長期保存にも安定した品質の架橋ポリオレフィンを提供
できるマスターバッチを使用したポリオレフィンの架橋
方法を提供すること。 【解決手段】ポリオレフィンに、シランカップリング
剤、架橋剤、触媒及び疎水機能付加剤を含浸させてなる
マスターバッチの一部をポリオレフィンに添加し、加熱
成形処理してポリオレフィン分子にシランカップリング
剤を結合させた後、水で該シランカップリング剤同志の
シロキサン縮合を行わせることを特徴とするポリオレフ
ィンの架橋方法。
ンを簡単に製造でき、かつ物理的特性を向上させ、更に
長期保存にも安定した品質の架橋ポリオレフィンを提供
できるマスターバッチを使用したポリオレフィンの架橋
方法を提供すること。 【解決手段】ポリオレフィンに、シランカップリング
剤、架橋剤、触媒及び疎水機能付加剤を含浸させてなる
マスターバッチの一部をポリオレフィンに添加し、加熱
成形処理してポリオレフィン分子にシランカップリング
剤を結合させた後、水で該シランカップリング剤同志の
シロキサン縮合を行わせることを特徴とするポリオレフ
ィンの架橋方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィンの架
橋方法に関するものである。
橋方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シランカップリング剤により変性された
ポリオレフィン系樹脂は、電気絶縁性に優れ、また加工
性、耐水性、耐薬品性にも優れた樹脂であるため各種の
絶縁材料として広く用いられている。従来の変性ポリオ
レフィン樹脂におけるシランカップリング剤同志のシロ
キサン縮合(シラン架橋)の方式としては、2ステップ
方式、モノシール方式、プリプレグ方式があるが、2ス
テップ方式は、加工が2段階になり、加工費が高く、モ
ノシール方式は押出機の改造が必要となり、技術的負荷
が大きい。また、プリプレグ方式は、簡単な設備で良い
方法であるが、一品種一様の配合設定となり、多種多様
の架橋度を有したポリオレフィンを製造することが困難
であり、かつ組成物の保存により架橋度が低下してしま
い架橋ポリオレフィンの物性が低下するという問題があ
った。
ポリオレフィン系樹脂は、電気絶縁性に優れ、また加工
性、耐水性、耐薬品性にも優れた樹脂であるため各種の
絶縁材料として広く用いられている。従来の変性ポリオ
レフィン樹脂におけるシランカップリング剤同志のシロ
キサン縮合(シラン架橋)の方式としては、2ステップ
方式、モノシール方式、プリプレグ方式があるが、2ス
テップ方式は、加工が2段階になり、加工費が高く、モ
ノシール方式は押出機の改造が必要となり、技術的負荷
が大きい。また、プリプレグ方式は、簡単な設備で良い
方法であるが、一品種一様の配合設定となり、多種多様
の架橋度を有したポリオレフィンを製造することが困難
であり、かつ組成物の保存により架橋度が低下してしま
い架橋ポリオレフィンの物性が低下するという問題があ
った。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、多種多様な
架橋度を有する架橋ポリオレフィンを簡単に製造でき、
かつ物理的特性を向上させ、更に長期保存にも安定した
品質の架橋ポリオレフィンを提供できるマスターバッチ
を使用したポリオレフィンの架橋方法を提供することを
課題とする。
架橋度を有する架橋ポリオレフィンを簡単に製造でき、
かつ物理的特性を向上させ、更に長期保存にも安定した
品質の架橋ポリオレフィンを提供できるマスターバッチ
を使用したポリオレフィンの架橋方法を提供することを
課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリオレフィ
ンに、シランカップリング剤、架橋剤、触媒及び疎水機
能付加剤を含浸させてなるマスターバッチの一部をポリ
オレフィンに添加し、加熱成形処理してポリオレフィン
分子にシランカップリング剤を結合させた後、水で該シ
ランカップリング剤同志のシロキサン縮合を行わせるこ
とを特徴とするポリオレフィンの架橋方法である。
ンに、シランカップリング剤、架橋剤、触媒及び疎水機
能付加剤を含浸させてなるマスターバッチの一部をポリ
オレフィンに添加し、加熱成形処理してポリオレフィン
分子にシランカップリング剤を結合させた後、水で該シ
ランカップリング剤同志のシロキサン縮合を行わせるこ
とを特徴とするポリオレフィンの架橋方法である。
【0005】本発明は、特にシランカップリング剤及び
疎水機能付加剤を含浸させたマスターバッチを用いるこ
とを特徴としている。このようなマスターバッチを用い
ることにより外部からの水分の影響を受けずらくなり、
長期保存においても架橋度を維持することができると共
に架橋ポリオレフィンの物理特性を向上させることがで
きる。
疎水機能付加剤を含浸させたマスターバッチを用いるこ
とを特徴としている。このようなマスターバッチを用い
ることにより外部からの水分の影響を受けずらくなり、
長期保存においても架橋度を維持することができると共
に架橋ポリオレフィンの物理特性を向上させることがで
きる。
【0006】マスターバッチは、ポリオレフィン100
重量部に、シランカップリング剤5〜80重量部、架橋
剤0.5〜50重量部、触媒0.5〜50重量部及び疎
水機能付加剤0.3〜50重量部を含浸させてなる組成
物が好ましい。疎水機能付加剤は、チタネートカップリ
ング剤および/または疎水性シリカであることが好まし
い。
重量部に、シランカップリング剤5〜80重量部、架橋
剤0.5〜50重量部、触媒0.5〜50重量部及び疎
水機能付加剤0.3〜50重量部を含浸させてなる組成
物が好ましい。疎水機能付加剤は、チタネートカップリ
ング剤および/または疎水性シリカであることが好まし
い。
【0007】本発明の方法は、ポリオレフィンにマスタ
ーバッチの一部、好ましくはポリオレフィン100重量
部に対しマスターバッチを0.5〜30重量部を添加、
混合し、加熱成形処理してポリオレフィン分子にシラン
カップリング剤を結合させることが好ましい。
ーバッチの一部、好ましくはポリオレフィン100重量
部に対しマスターバッチを0.5〜30重量部を添加、
混合し、加熱成形処理してポリオレフィン分子にシラン
カップリング剤を結合させることが好ましい。
【0008】加熱成形処理における、温度、圧力、湿度
等は適宜選定することができる。具体的な加熱成形処理
としては、押出成形、カレンダー成形、射出成形等が挙
げられるが、特にこれらに制限されるべきものではな
い。また、加熱成形処理される形状は、棒状、板状、シ
ート状等任意の形状に成形可能であり、また、他の部
材、例えば押出成形時に電線等を該ポリオレフィンにて
被覆するような加工を施すこともできる。
等は適宜選定することができる。具体的な加熱成形処理
としては、押出成形、カレンダー成形、射出成形等が挙
げられるが、特にこれらに制限されるべきものではな
い。また、加熱成形処理される形状は、棒状、板状、シ
ート状等任意の形状に成形可能であり、また、他の部
材、例えば押出成形時に電線等を該ポリオレフィンにて
被覆するような加工を施すこともできる。
【0009】加熱成形処理されたポリオレフィンは、次
いで水によりポリオレフィン分子に結合された該シラン
カップリング剤同志のシロキサン縮合が行われる。この
シロキサン縮合処理は、加熱成形処理されたポリオレフ
ィンを水と接触させ、該シロキサン縮合が生起させるの
であれば、特に制限されるべきものではないが、好まし
くは30〜95℃の温水に0.1〜48時間浸漬する処
理が挙げられる。
いで水によりポリオレフィン分子に結合された該シラン
カップリング剤同志のシロキサン縮合が行われる。この
シロキサン縮合処理は、加熱成形処理されたポリオレフ
ィンを水と接触させ、該シロキサン縮合が生起させるの
であれば、特に制限されるべきものではないが、好まし
くは30〜95℃の温水に0.1〜48時間浸漬する処
理が挙げられる。
【0010】本発明に使用されるポリオレフィンとして
は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、3−メチルブテン−
1、4−メチルペンテン−1などのオレフィン系炭化水
素モノマーの単独重合体、及びこれら2種以上のモノマ
ーの共重合体、例えば、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体など、あるいはこれ
らのオレフィン系炭化水素モノマーと少量のビニルエス
テル系モノマーや(メタ)アクリレート系モノマーとの
共重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体等が挙
げられ、これら各種の重合体を単独で、又は2種以上の
混合物として使用することができる。
は、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、3−メチルブテン−
1、4−メチルペンテン−1などのオレフィン系炭化水
素モノマーの単独重合体、及びこれら2種以上のモノマ
ーの共重合体、例えば、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン−1共重合体など、あるいはこれ
らのオレフィン系炭化水素モノマーと少量のビニルエス
テル系モノマーや(メタ)アクリレート系モノマーとの
共重合体、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EE
A)、エチレン−メチルメタクリレート共重合体等が挙
げられ、これら各種の重合体を単独で、又は2種以上の
混合物として使用することができる。
【0011】本発明に使用されるポリオレフィンの数平
均分子量、メルトインデックス(MI)等は、本発明の
組成物の用途に応じて選定される。また、ポリオレフィ
ンの中でもポリエチレン、例えば、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)等や、ポリプロ
ピレン(PP)、EEA、EVAが好ましく、特にLD
PE、LLDPEが好ましい。
均分子量、メルトインデックス(MI)等は、本発明の
組成物の用途に応じて選定される。また、ポリオレフィ
ンの中でもポリエチレン、例えば、低密度ポリエチレン
(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDP
E)、高密度ポリエチレン(HDPE)等や、ポリプロ
ピレン(PP)、EEA、EVAが好ましく、特にLD
PE、LLDPEが好ましい。
【0012】本発明に使用されるシランカップリン剤と
しては、ポリオレフィン分子と架橋剤の存在下、結合す
る官能基(例えばビニル基、メタクリロキシ基、アミノ
基等、好ましくはビニル基)を有し、かつシランカップ
リン剤同志をシロキサン縮合する官能基(例えば、アル
コキシ基、ハロゲン原子等、好ましくはアルコキシ基)
を有するものであれば、特に制限されるべきものでな
く、従来公知のものが使用できる。例えば、シランカッ
プリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ノ
ルマルヘキシルトリメトキシシラン等が好ましい。
しては、ポリオレフィン分子と架橋剤の存在下、結合す
る官能基(例えばビニル基、メタクリロキシ基、アミノ
基等、好ましくはビニル基)を有し、かつシランカップ
リン剤同志をシロキサン縮合する官能基(例えば、アル
コキシ基、ハロゲン原子等、好ましくはアルコキシ基)
を有するものであれば、特に制限されるべきものでな
く、従来公知のものが使用できる。例えば、シランカッ
プリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ノ
ルマルヘキシルトリメトキシシラン等が好ましい。
【0013】本発明に使用されるポリオレフィン−カッ
プリン剤間の架橋を開始するための架橋剤としては、例
えば、ジクミルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、ア
ゾ化合物等が挙げられるが、中でもジクミルパーオキサ
イドが好ましい。
プリン剤間の架橋を開始するための架橋剤としては、例
えば、ジクミルパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、ア
ゾ化合物等が挙げられるが、中でもジクミルパーオキサ
イドが好ましい。
【0014】本発明に使用される触媒は、カップリン剤
同志のシロキサン縮合を触媒するものであれば、特に制
限されるべきものではないが、例えば、ジブチル錫ジラ
ウレート、ジブチル錫ジアセテート等が好ましい。
同志のシロキサン縮合を触媒するものであれば、特に制
限されるべきものではないが、例えば、ジブチル錫ジラ
ウレート、ジブチル錫ジアセテート等が好ましい。
【0015】本発明に使用される疎水機能付加剤の内、
チタネートカップリン剤としては、従来公知のものが使
用できるが、イソプロピルトリイソステアロイルチタネ
ート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート等が好ましい。また、
疎水機能付加剤の内、疎水性シリカとしては、シランカ
ップリングによる疎水処理を行ったフュームドシリカ等
が好ましい。本発明において、マスターバッチまたはポ
リオレフィンに添加し得る添加剤としては、赤リン系難
燃剤(フェノール樹脂でコーティング処理したものでも
よい)、充填剤、白化防止剤、酸化防止剤、滑剤、顔
料、中和剤、紫外線吸収剤等が挙げられ、これらは、基
材の物性を損なわない範囲で用いられる。
チタネートカップリン剤としては、従来公知のものが使
用できるが、イソプロピルトリイソステアロイルチタネ
ート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネート等が好ましい。また、
疎水機能付加剤の内、疎水性シリカとしては、シランカ
ップリングによる疎水処理を行ったフュームドシリカ等
が好ましい。本発明において、マスターバッチまたはポ
リオレフィンに添加し得る添加剤としては、赤リン系難
燃剤(フェノール樹脂でコーティング処理したものでも
よい)、充填剤、白化防止剤、酸化防止剤、滑剤、顔
料、中和剤、紫外線吸収剤等が挙げられ、これらは、基
材の物性を損なわない範囲で用いられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜5、比較例1〜2 表1に示したマスターバッチ組成成分1〜9(表中、数
字は重量部)を配合して分散、混練して得られたマスタ
ーバッチをポリオレフィン(ベースポリマー)100重
量部に対し表1記載の添加量(重量部)添加したものを
20mmφ試験用押出機にて200℃×30rpmの条
件で押出成形して、押出サンプルを得、次いで、この押
出サンプルを90℃、24時間で温水に浸漬し、架橋処
理を施し、試験試料とした。また、上記マスターバッチ
を、40℃、70%RH、24時間保存したもののみを
使用して上記と同様の押出サンプルを得、架橋処理を施
した試験試料も作成し、架橋度を求めた(表1中、保存
後の架橋度)。 比較例3〜5 表1に示した組成のポリオレフィン樹脂を用いて、マス
ターバッチは用いなかった他は、実施例1と同様にして
押出処理、架橋処理を施した試験試料を作成した。ま
た、上記マスターバッチを用いないプリプレグ方式のポ
リオレフィン樹脂を、40℃、70%RH、24時間保
存したものを使用して上記と同様の押出処理、架橋処理
を施した試験試料も作成した(表1中、保存後の架橋
度)。得られた試料を以下によりその性能を評価し、結
果を表1に示した。 架橋度(%):JIS C 3005 27項 溶剤:キシレン、浸漬条件:110℃×24h 加熱変形率(%):JIS C 3005 25項 加熱温度:120℃、荷重:9.8N 引張強度・伸び:JIS C 3005 18項による。
本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1〜5、比較例1〜2 表1に示したマスターバッチ組成成分1〜9(表中、数
字は重量部)を配合して分散、混練して得られたマスタ
ーバッチをポリオレフィン(ベースポリマー)100重
量部に対し表1記載の添加量(重量部)添加したものを
20mmφ試験用押出機にて200℃×30rpmの条
件で押出成形して、押出サンプルを得、次いで、この押
出サンプルを90℃、24時間で温水に浸漬し、架橋処
理を施し、試験試料とした。また、上記マスターバッチ
を、40℃、70%RH、24時間保存したもののみを
使用して上記と同様の押出サンプルを得、架橋処理を施
した試験試料も作成し、架橋度を求めた(表1中、保存
後の架橋度)。 比較例3〜5 表1に示した組成のポリオレフィン樹脂を用いて、マス
ターバッチは用いなかった他は、実施例1と同様にして
押出処理、架橋処理を施した試験試料を作成した。ま
た、上記マスターバッチを用いないプリプレグ方式のポ
リオレフィン樹脂を、40℃、70%RH、24時間保
存したものを使用して上記と同様の押出処理、架橋処理
を施した試験試料も作成した(表1中、保存後の架橋
度)。得られた試料を以下によりその性能を評価し、結
果を表1に示した。 架橋度(%):JIS C 3005 27項 溶剤:キシレン、浸漬条件:110℃×24h 加熱変形率(%):JIS C 3005 25項 加熱温度:120℃、荷重:9.8N 引張強度・伸び:JIS C 3005 18項による。
【0017】
【表1】
【0018】ポリオレフィン(ベースポリマー): A:LDPE:F31(JPO社製) B:LLDPE:AM−1710(JPO社製) C:EEA:A−3030(JPO社製) マスターバッチ組成成分またはポリオレフィン樹脂組成
成分: 1:LDPE:W−1010(JPO社製) 2:LLDPE:0134N(出光社製) 3:ビニルトリメトキシシラン(SZ6300、東レ社
製) 4:ビニルトリエトキシシラン(SZ6072、東レ社
製) 5:ジクミルパーオキサイド(三井石油化学社製、三井
DCP) 6:ジブチル錫ジラウレート(旭電化社製、BT−1
1) 7:イソプロピルトリイソステアロイルチタネート(K
R−TTS、味の素社製) 8:テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)
チタネート(KR−46B、味の素社製) 9:疎水性シリカ:アエロジルR−972(日本アエロ
ジル社製)
成分: 1:LDPE:W−1010(JPO社製) 2:LLDPE:0134N(出光社製) 3:ビニルトリメトキシシラン(SZ6300、東レ社
製) 4:ビニルトリエトキシシラン(SZ6072、東レ社
製) 5:ジクミルパーオキサイド(三井石油化学社製、三井
DCP) 6:ジブチル錫ジラウレート(旭電化社製、BT−1
1) 7:イソプロピルトリイソステアロイルチタネート(K
R−TTS、味の素社製) 8:テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)
チタネート(KR−46B、味の素社製) 9:疎水性シリカ:アエロジルR−972(日本アエロ
ジル社製)
【0019】表1に示した試料の目標値を基準に各試料
の性能を見ると、疎水機能付加剤を用いないマスターバ
ッチを使用した比較例1及び2は、マスターバッチ保存
後の架橋度が著しく低下していることがわかる。また、
マスターバッチを用いずかつ疎水機能付加剤を用いない
比較例3〜4は、比較例1に比べ、保存後の架橋度の低
下は少ないが、実施例に比べて極めて劣ることが分か
る。一方、本発明の実施例は、評価項目の全ての性能を
満足していることが分かる。
の性能を見ると、疎水機能付加剤を用いないマスターバ
ッチを使用した比較例1及び2は、マスターバッチ保存
後の架橋度が著しく低下していることがわかる。また、
マスターバッチを用いずかつ疎水機能付加剤を用いない
比較例3〜4は、比較例1に比べ、保存後の架橋度の低
下は少ないが、実施例に比べて極めて劣ることが分か
る。一方、本発明の実施例は、評価項目の全ての性能を
満足していることが分かる。
【0020】
【発明の効果】本発明は、ポリオレフィンに、シランカ
ップリング剤、架橋剤、触媒及び疎水機能付加剤を含浸
させてなるマスターバッチの一部をポリオレフィンに添
加し、加熱成形処理してポリオレフィン分子にシランカ
ップリング剤を結合させた後、水で該シランカップリン
グ剤同志のシロキサン縮合を行わせることにより、ポリ
オレフィンをシランカップリング剤により架橋し、優れ
た引張強度及び伸び等の物理特性を有した種々の架橋度
の架橋ポリオレフィンをマスターバッチの品質を長期間
低下させることなく容易かつ安定して製造することがで
きる。
ップリング剤、架橋剤、触媒及び疎水機能付加剤を含浸
させてなるマスターバッチの一部をポリオレフィンに添
加し、加熱成形処理してポリオレフィン分子にシランカ
ップリング剤を結合させた後、水で該シランカップリン
グ剤同志のシロキサン縮合を行わせることにより、ポリ
オレフィンをシランカップリング剤により架橋し、優れ
た引張強度及び伸び等の物理特性を有した種々の架橋度
の架橋ポリオレフィンをマスターバッチの品質を長期間
低下させることなく容易かつ安定して製造することがで
きる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/57 C08K 5/57 C08L 23/00 C08L 23/00 23/06 23/06 // B29K 23:00 105:26
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリオレフィンに、シランカップリング
剤、架橋剤、触媒及び疎水機能付加剤を含浸させてなる
マスターバッチの一部をポリオレフィンに添加し、加熱
成形処理してポリオレフィン分子にシランカップリング
剤を結合させた後、水で該シランカップリング剤同志の
シロキサン縮合を行わせることを特徴とするポリオレフ
ィンの架橋方法。 - 【請求項2】 疎水機能付加剤が、チタネートカップリ
ング剤および/または疎水性シリカであることを特徴と
する請求項1に記載のポリオレフィンの架橋方法。 - 【請求項3】 マスターバッチが、ポリオレフィン10
0重量部に、シランカップリング剤5〜80重量部、架
橋剤0.5〜50重量部、触媒0.5〜50重量部及び
疎水機能付加剤0.3〜50重量部を含浸させてなるこ
とを特徴とする請求項1または2記載のポリオレフィン
の架橋方法。 - 【請求項4】 マスターバッチが、ポリエチレンと;ビ
ニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシラ
ンの少なくとも1種と;ジクミルパーオキサイドと;ジ
ブチル錫ジラウレートと;イソプロピルトリイソステア
ロイルチタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシル
ホスファイト)チタネート及び疎水性シリカの少なくと
も1種とを含浸させてなることを特徴とする請求項1〜
3の何れか1項に記載のポリオレフィンの架橋方法。 - 【請求項5】 加熱成形処理が200℃での押出成形処
理で、シロキサン縮合が90℃、24時間の温水への浸
漬により行われることを特徴とする請求項1〜4の何れ
か1項に記載のポリオレフィンの架橋方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22962697A JP3290386B2 (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | ポリオレフィンの架橋方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22962697A JP3290386B2 (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | ポリオレフィンの架橋方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1160748A true JPH1160748A (ja) | 1999-03-05 |
JP3290386B2 JP3290386B2 (ja) | 2002-06-10 |
Family
ID=16895150
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22962697A Expired - Fee Related JP3290386B2 (ja) | 1997-08-26 | 1997-08-26 | ポリオレフィンの架橋方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3290386B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002249593A (ja) * | 2001-02-26 | 2002-09-06 | Inoac Corp | 架橋ポリオレフィンの製造方法 |
JP2020100779A (ja) * | 2018-12-25 | 2020-07-02 | 矢崎エナジーシステム株式会社 | 架橋剤マスターバッチ |
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