JPH1160157A - 平行走行式ケーブルクレーンの制御方法 - Google Patents

平行走行式ケーブルクレーンの制御方法

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JPH1160157A
JPH1160157A JP21780697A JP21780697A JPH1160157A JP H1160157 A JPH1160157 A JP H1160157A JP 21780697 A JP21780697 A JP 21780697A JP 21780697 A JP21780697 A JP 21780697A JP H1160157 A JPH1160157 A JP H1160157A
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JP
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tower
main
traveling
rope
sub
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JP21780697A
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English (en)
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Michio Nakao
通夫 中尾
Keizo Kazama
慶三 風間
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平行走行式のケーブルクレーンを自動的に運
転制御することのできる平行走行式ケーブルクレーンの
制御方法を提供する。 【解決手段】 バケット12をバンカー部20とコンク
リート打設位置との間で移動させる際に使用する平行走
行式ケーブルクレーン50の制御方法であって、搬送開
始位置及び搬送終了位置に応じて、主塔4及び副塔5の
走行移動量、横行索10の繰り出し長さ、吊索11の繰
り出し長さ、主塔4及び副塔5の走行速度、及び横行索
10と吊索11の繰り出し速度を算定要素として、主塔
4、副塔5、主索7、横行トロリー9、及びバケット1
2の挙動を解析して運転パターンをモデル化し、ケーブ
ルクレーン50を運転する際に、設定条件に応じてモデ
ル化された運転パターンを選択して、この運転パターン
に従ってケーブルクレーン50を自動制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、平行走行式ケー
ブルクレーンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、ダム等の大型構造物の構
築現場において、コンクリートを製造現場から打設現場
まで搬送するための手段の一つとしてケーブルクレーン
が用いられている。
【0003】また、例えばコンクリートの打設箇所が広
範囲にわたる場合には、コンクリートバケットをこのよ
うな打設箇所の各打設位置に直接運搬することができる
ように、平行走行式ケーブルクレーンが採用される場合
がある。
【0004】このような平行走行式のケーブルクレーン
は、例えば図1に示すように、主として、ダム1の構築
予定箇所を挟んで平行に敷設された走行路2,3に沿っ
て走行移動する主塔4及び副塔5と、一端が主塔4に、
他端が副塔5に連結してこれらの間に張設される主索7
と、この主索7に沿って走行可能な横行トロリー9と、
この横行トロリー9を牽引する横行索10と、この横行
トロリー9の下方に吊索11を介して吊下されたバケッ
ト12とによって構成される。
【0005】また、この平行走行式のケーブルクレーン
によれば、主塔4及び副塔5は、これらを走行移動させ
る主塔走行ウィンチ13及び副塔走行ウインチ14の駆
動により、走行索17を介して、走行路2,3に沿って
往復移動するとともに、横行トロリー9は、横行索10
を牽引する横行ウィンチ15の巻き出し量に応じて、主
索7に沿って往復移動し、また横行トロリー9の下方に
吊下されたバケット12は、縦行ウインチ16を作動し
て吊索11を巻取,巻き下げすることにより、昇降させ
ることができるようになっている。
【0006】さらに、これらの各ウィンチ13,14,
15,16は、機械室56,57,55内に設置される
とともに、これらの各ウィンチ13,14,15,16
は、主塔4に隣接する操作室18内に設けられた駆動制
御装置により制御されるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そして、このような平
行走行式のケーブルクレーンによれば、走行路2,3に
沿った主塔4及び副塔5の平行移動によって主索7の平
面的な位置が変化するので、バケットの動きが3次元的
となり、また横行時、及び走行時にバケットの振れが大
きくなることから、主索の平面的な位置が変化しない両
端固定式のケーブルクレーンと比較して、バケットを搬
送開始位置から搬送終了位置まで移動させる際の制御が
困難である。
【0008】従って、従来の平行走行式のケーブルクレ
ーンによれば、熟練のオペレータと合図マンとの間の合
図を介して手動運転により制御がなされており、効率的
な搬送作業を行うことができなかったため、搬送開始位
置あるいは搬送終了位置においてバケットの振れを抑制
しつつ正確な位置決めを行うことのできる、ケーブルク
レーンを自動的に運転制御する制御方法の開発が望まれ
ていた。
【0009】そこで、この発明は、このような従来の課
題に着目してなされたもので、平行走行式のケーブルク
レーンを自動的に運転制御することのできる平行走行式
ケーブルクレーンの制御方法を提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するためになされたもので、その要旨は、ダム等の
構築予定構造物を挟んで平行に敷設された走行路に沿っ
て走行移動する主塔及び副塔と、一端が前記主塔に、他
端が前記副塔に連結してこれらの間に張設される主索
と、該主索に沿って走行可能な横行トロリーと、該横行
トロリー牽引用の横行索と、前記横行トロリーの下方に
吊索を介して吊下されたバケットと、前記主塔及び副塔
を平行に走行移動させる主塔走行ウィンチ及び副塔走行
ウインチと、前記横行索を牽引して前記横行トロリーを
主索に沿って往復移動させる横行ウインチと、前記吊索
を巻取,巻き下げしてバケットを昇降させる縦行ウイン
チと、各ウインチの駆動制御装置とを備えた平行走行式
のケーブルクレーンにおいて、前記バケットを搬送開始
位置から搬送終了位置まで移動させる際に使用する平行
走行式ケーブルクレーンの制御方法であって、前記搬送
開始位置及び搬送終了位置に応じて、前記主塔及び副塔
の走行移動量、前記横行索の繰り出し長さ、前記吊索の
繰り出し長さ、前記主塔及び副塔の走行速度、及び前記
横行索と吊索の繰り出し速度を算定要素として、前記主
塔、前記副塔、前記主索、前記横行トロリー、及び前記
バケットの挙動を解析して運転パターンをモデル化し、
前記ケーブルクレーンを運転する際に、設定条件に応じ
て前記モデル化された運転パターンを選択して、この運
転パターンに従ってケーブルクレーンを自動制御するこ
とを特徴とする平行走行式ケーブルクレーンの制御方法
にある。
【0011】また、この発明の制御方法は、前記主索、
前記横行索、及び前記吊索を懸垂曲線と仮定して、前記
主塔、前記副塔、前記主索、前記トロリー、及び前記バ
ケットの挙動を解析して運転パターンをモデル化するこ
とが好ましい。
【0012】そして、この発明の制御方法によれば、例
えばコンピュータを用いて、搬送開始位置及び搬送終了
位置に応じて、前記主塔及び副塔の走行移動量、前記横
行索の繰り出し長さ、前記吊索の繰り出し長さ、前記主
塔及び副塔の走行速度、及び前記横行索と吊索の繰り出
し速度を算定要素として、前記主塔、前記副塔、前記主
索、前記横行トロリー、及び前記バケットの挙動を解析
して運転パターンをモデル化する。
【0013】すなわち、バケットの位置情報や重量の情
報が与えられると、例えば主索上における横行トロリー
の配設位置等における静的釣合い方程式などから、当該
バケットの位置に対応する主塔及び副塔の走行移動量、
横行索の繰り出し長さ、及び吊索の繰り出し長さが算定
されることになるので、バケットの各位置についてこれ
らの移動量や繰り出し量を求め、必要に応じてデータベ
ースとして保存する。
【0014】また、バケットの振れは、主塔及び副塔の
走行速度や、横行索及び吊索の繰り出し速度と関連する
ことから、振子の運動方程式に基づいて解析を行い、バ
ケットの各停止位置において、バケットが振れを生じな
いようにするための主塔及び副塔の走行速度や横行索及
び吊索の繰り出し速度の組み合わせを算出して、必要に
応じてデータベースとして保存する。
【0015】さらに、走行索を含めた各索の最大繰り出
し速度の相違や、搬送開始位置や搬送終了位置の立地条
件、障害物等のデータを解析して、必要に応じてデータ
ベースとして保存する。
【0016】そして、この発明の制御方法によれば、上
述の各算定結果に基づいて、前記主塔、前記副塔、前記
主索、前記横行トロリー、及び前記バケットの挙動を解
析して運転パターンをモデル化する。
【0017】すなわち、各バケットの位置に対応する、
主塔及び副塔の走行移動量や、横行索及び吊索の繰り出
し長さが算定されることから、主塔や副塔、主索、横行
トロリーの挙動も容易に知ることができ、また、バケッ
トの位置が各搬送開始位置と搬送終了位置との間で連続
するように主塔及び副塔の走行移動量、横行索や吊索の
繰り出し量を制御するとともに、運転後の各停止位置に
おいてバケットの振れを抑制するように主塔及び副塔の
走行速度、横行索や吊索の繰り出し速度を制御する、モ
デル化された運転パターンを容易に求めてこれを必要に
応じてデータベースとして保存しておくことができる。
【0018】そして、この発明の制御方法によれば、ケ
ーブルクレーンを運転する際に、主塔及び副塔の走行移
動量、横行索の繰り出し長さ、吊索の繰り出し長さ、主
塔及び副塔の走行速度、及び横行索と吊索の繰り出し速
度を算定要素として予め求められている、上記モデル化
された運転パターンから、搬送開始位置、搬送終了位
置、コンクリートを積んだバケットの重量等の設定条件
に応じて最適の運転パターンを選択し、この運転パター
ンに従って、主塔走行ウィンチ、副塔走行ウインチ、横
行ウインチ、及び縦行ウインチを制御することにより、
自動的に平行走行式ケーブルクレーンの運転制御を行
う。
【0019】また、搬送開始位置、搬送終了位置、バケ
ットの重量等の設定条件が設定されたら運転パターンの
計算を行い、この計算された運転パターンに従って各ウ
ィンチを制御することにより、自動的に平行走行式ケー
プルクレーンの運転制御を行うこともできる。
【0020】すなわち、この発明の制御方法によれば、
モデル化された運転パターンに従って運転を行うことに
より、最終停止位置におけるバケットの振れを抑制しつ
つ、平行走行式ケーブルクレーンの自動運転を容易に行
ってゆくことができる。
【0021】また、主索、横行索、及び吊索を懸垂曲線
と仮定して、運転パターンをモデル化するようにすれ
ば、より正確な位置決めや振れ止めを行うことのできる
運転パターンを容易に得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を添
付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形
態において、従来と同様または相当する箇所は同一符号
を援用し、異なる箇所または新たに付加する箇所に新た
な符号を付して説明する。
【0023】図1は、この実施形態の制御方法を採用し
た平行走行式ケーブルクレーンの全体構成を示す概略図
である。この平行走行式ケーブルクレーン50は、山間
の谷部にダム1をコンクリートを打設して構築すべく設
けられたもので、ダム1の構築予定箇所を挟んで平行に
敷設された走行路2,3に沿って走行移動する主塔4及
び副塔5と、一端が主塔4に、他端が副塔5に連結して
これらの間に張設される主索7と、この主索7に沿って
走行可能な横行トロリー9と、この横行トロリー9を牽
引する横行索10と、この横行トロリー9の下方に吊索
11を介して吊下されたバケット12とを備えている。
【0024】また、この平行走行式のケーブルクレーン
によれば、主塔4及び副塔5は、これらを走行移動させ
る主塔走行ウィンチ13及び副塔走行ウインチ14の駆
動により、走行索17を介して、走行路2,3に沿って
各々往復移動するとともに、横行トロリー9は、横行索
10を牽引する横行ウィンチ15の巻き出し量に応じ
て、主索7に沿って往復移動し、また横行トロリー9の
下方に吊下されたバケット12は、縦行ウインチ16を
作動して吊索11を巻取,巻き下げすることにより、昇
降させることができるようになっている。
【0025】さらに、これらの主塔走行ウィンチ13、
副塔走行ウインチ14、横行ウィンチ15や縦行ウイン
チ16は、機械室56,57,55内に設置されるとと
もに、これらの各ウィンチ13,14,15,16は、
主塔4に隣接する操作室18内に設けられた駆動制御装
置により制御されるようになっている。
【0026】すなわち、操作室18には、各ウィンチ1
3,14,15,16の駆動制御装置や、運転用操作
卓、運転パターンを演算解析したりデータを保存するコ
ンピュータからなる演算部、無線機などが設けられてい
る。
【0027】一方、主塔4を設置した山側の平坦面に
は、軌道22が敷設されおり、この軌道22に沿って、
バッチャープラント56において作られたコンクリート
を、軌道22が敷設された平坦面より一段下方に設けら
れた搬送開始位置としてのバンカー部20まで運搬する
トランスファーカー23が走行し、このバンカー部20
に着床したバケット12に運搬してきたコンクリートを
投入する。
【0028】ここで、この実施形態の平行走行式ケーブ
ルクレーン50を構成する走行路2,3は、ダム1の構
築予定箇所を挟んだ双方に各一対構築されたコンクリー
ト構造物としての支持台30によりその両端を支持固定
された固定ガーダーからなり、かかる走行路2,3を構
成する固定ガーダーには、各種の鋼材により組立形成さ
れた主塔4あるいは副塔5が、各々スライド走行可能に
設けられ、固定ガーダーに沿って配設された走行索17
により牽引されて、機械室56,57内に設置された主
塔走行ウインチ13、あるいは副塔走行ウインチ14の
駆動により、主塔4及び副塔5が、互いに同期するよう
にして、走行路2,3に沿って平行に往復移動するよう
になっている。
【0029】また、主索7は、ワイヤロープからなり、
その一端が主塔4に他端が副塔5に各々連結して、ダム
1の構築予定箇所の上方に張設されるとともに、主塔4
及び副塔5の走行路2,3に沿った同期移動に伴って、
ダム1の構築予定箇所の全領域をカバーするように平行
に移動することになる。
【0030】さらに、横行索10は、その両端を横行ト
ロリー9の側部に連結するとともに、副塔5に取り付け
られた案内プーリー31及び主塔6に取り付けられた案
内プーリー32に巻回された後、横行ウインチ15にエ
ンドレス式に巻回され、この横行ウインチ15の駆動に
より牽引されて、横行トロリー15を主索7に沿った任
意の位置にスライド移動させることができるようになっ
ている。
【0031】さらにまた、吊索11は、一端が副塔5に
固定されるとともに、横行トロリー9の両側に設けた吊
索プーリー33を介してバケット12の上端の吊下げプ
ーリー34に巻回された後、主塔6に取り付けた案内プ
ーリー35を介して縦行ウインチ16に巻回され、この
縦行ウインチ16を回動することにより吊索11を巻
取,巻き下げして、バケット12を昇降させるようにな
っている。
【0032】そして、これらの各索10,11,17を
牽引する横行ウインチ15、縦行ウインチ16、主塔走
行ウインチ13、及び副塔走行ウインチ14は、各々、
ドラム、モータ、ブレーキ、減速機、制御装置等を備
え、操作室18の駆動制御装置からの指令によりドラム
を回転駆動して、各索10,11,17を牽引する。ま
た、各モータには速度検出器が設けられ、これらの検出
値を各制御装置にフィードバックすることで、駆動制御
装置からの走行指令に応じた適正回転方向及び速度に制
御されることになる。さらに、各ドラムにはそれぞれエ
ンコーダが設けられており、これらによる検出値は、駆
動制御装置に入力される。
【0033】なお、搬送開始位置であるバンカー部20
には、バケット6の着底を検出す着底確認スイッチや、
着底時におけるバケット6を制御するエリアセンサ、ト
ランスファーカーからバケット12にコンクリートを放
出する際に使用する制御盤等が配置され、バンカー部2
0にバケット12を自動的かつ正確に着底させるととも
に、トランスファーカーからバケット12へのコンクリ
ートの投入作業を容易に行うことができるようになって
いる。
【0034】そして、この実施形態の制御方法によれ
ば、主塔4及び副塔5の走行移動量、横行索10の繰り
出し長さ、吊索11の繰り出し長さ、主塔4及び副塔5
の走行速度、及び横行索10と吊索11の繰り出し速度
を算定要素として、主塔4、副塔5、主索7、横行トロ
リー9、及びバケット12の挙動を解析して運転パター
ンをモデル化し、ケーブルクレーン50を運転する際
に、設定条件に応じて前記モデル化された運転パターン
を選択して、この運転パターンに従ってケーブルクレー
ン50を自動制御する。
【0035】すなわち、バケット12の位置情報や重量
の情報が与えられると、操作室18内のコンピュータか
らなる演算部において、例えば主索7上における横行ト
ロリー9の配設位置等の接点における静的釣合い方程式
から、バケット12の各位置に対応する主塔4及び副塔
5の走行移動量、横行索10の繰り出し長さ、及び吊索
11の繰り出し長さが算定され、また振子の運動方程式
に基づいて、搬送開始位置であるバンカー部20や、搬
送終了位置であるコンクリートの打設箇所などのバケッ
ト12の各停止位置においてバケット12が振れを生じ
ないようにするための、主塔4及び副塔5の走行速度や
横行索10及び吊索11の繰り出し速度の組み合わせが
解析されることから、これらの解析結果から運転パター
ンをモデル化して、このデータを演算部に保存する。
【0036】なお、この運転パターンのモデル化に際し
ては、ダム1の構築予定箇所の空間全域を数mピッチ程
度の立体格子状に分割し、各ブロック毎に振れ止めを考
慮して主塔4及び副塔5の走行移動量、横行索10の繰
り出し量、吊索11の繰り出し量、主塔4及び副塔5の
走行速度、及び横行索10と吊索11の繰り出し速度を
解析する。
【0037】また、この運転パターンのモデル化に際し
て、静的釣合い方程式や振子の運動方程式において、未
知数の数が条件式の数より多い場合でも、繰り返し計算
により、正確な解析結果を得ることができる。
【0038】さらに、この実施形態では、運転パターン
のモデル化に際して、主索7、横行索10、及び吊索1
1を懸垂曲線と仮定して解析を行っていることにより、
正確な位置決めや振れ止めを行うことのできる運転パタ
ーンを容易に得ることができる。
【0039】そして、このような運転パターンのモデル
化に際しては、各索の最大繰り出し速度の相違や、搬送
開始位置や搬送終了位置の立地条件、障害物等の各種の
条件を考慮する必要がある。例えば、走行索17の牽引
による、走行路2,3に沿った主塔4及び副塔5の最大
走行速度は、横行索10の牽引による主索7に沿った横
行トロリー9の最大移動速度よりも小さいことから、こ
のような速度の相違を考慮して運転パターンをモデル化
する必要がある。
【0040】そして、この実施形態の制御方法によれ
ば、スタート座標や目標座標、コンクリートが投入され
たバケット12の重量などの設定条件を演算部20に入
力すると、演算部20では、保存された対象ブロックの
運転パターンから最適の運転パターンを選び出し、目標
地点まで主塔4及び副塔5の移動量、横行索10、及び
吊索11の繰り出しを時間関数として計算してこれをコ
ンピュータのメモリに保存する。
【0041】駆動制御装置では、このメモリに保存され
た演算部20からの運転パターンの情報に基づき、主塔
走行ウインチ13、副塔走行ウインチ14、横行ウイン
チ15、及び縦行ウインチ16の制御装置に指示を与
え、各ウィンチによる繰り出し速度を制御して、スター
ト位置から目標位置まで、振れ止めを考慮した自動運転
を行なう。また、各データベースを計算式に組込み、こ
れを計算することによって各ウィンチへの制御情報を与
えることにより、自動運転を行うこともできる。
【0042】そして、この実施形態の制御方法によれ
ば、振れ止めを考慮してモデル化された運転パターンに
従ってケーブルクレーンの運転を行うことにより、最終
停止位置におけるバケットの振れを抑制しつつ、軌索式
ケーブルクレーンの自動運転を容易に行ってゆくことが
できる。
【0043】なお、このようなスタート位置から目標位
置までの、この実施形態の制御方法による自動運転は、
搬送開始位置としてのバンカー部20と搬送開始位置と
してのコンクリートの打設位置との間の往復いずれの搬
送作業にも適用することができるが、コンクリートの打
設位置からバンカー部20に至る復路においては、主塔
4及び副塔5を動かさないような運転パターンとするこ
ともできる。
【0044】また、バンカー部20でのバケット12の
着底位置は、主塔4及び副塔5の移動によって移動する
ことになるが、例えば主塔4に設けた光波計による測定
結果や、横行索10のイニシャライズ値との比較などか
ら、容易に搬送開始位置のプリセットを行うことができ
る。
【0045】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明の平行走行式ケーブルクレーンの制御方法
によれば、搬送開始位置及び搬送終了位置に応じて、主
塔及び副塔の走行移動量、横行索の繰り出し長さ、吊索
の繰り出し長さ、主塔及び副塔の走行速度、及び横行索
と吊索の繰り出し速度を算定要素として、主塔、副塔、
主索、横行トロリー、及びバケットの挙動を解析して運
転パターンをモデル化し、ケーブルクレーンを運転する
際に、設定条件に応じてモデル化された運転パターンを
選択して、この運転パターンに従ってケーブルクレーン
を自動制御するので、最終停止位置におけるバケットの
振れを抑制しつつ、平行走行式のケーブルクレーンを自
動的に運転制御することができる。
【0046】また、主索、横行索、及び吊索を懸垂曲線
と仮定して、運転パターンをモデル化するようにすれ
ば、より正確な位置決めや振れ止めを行うことのできる
運転パターンを得て、平行走行式ケーブルクレーンの自
動運転制御をさらに容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の制御方法を採用した軌索式ケーブル
クレーンの全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ダム 2,3 走行路 4 主塔 5 副塔 7 主索 9 横行トロリー 10 横行索 11 吊索 12 バケット 13 主塔走行ウィンチ 14 副塔走行ウィンチ 15 横行ウィンチ 16 縦行ウィンチ 17 走行索 18 操作室 20 バンカー部(搬送開始位置) 50 平行走行式ケーブルクレーン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダム等の構築予定構造物を挟んで平行に
    敷設された走行路に沿って走行移動する主塔及び副塔
    と、一端が前記主塔に、他端が前記副塔に連結してこれ
    らの間に張設される主索と、該主索に沿って走行可能な
    横行トロリーと、該横行トロリー牽引用の横行索と、前
    記横行トロリーの下方に吊索を介して吊下されたバケッ
    トと、前記主塔及び副塔を平行に走行移動させる主塔走
    行ウィンチ及び副塔走行ウインチと、前記横行索を牽引
    して前記横行トロリーを主索に沿って往復移動させる横
    行ウインチと、前記吊索を巻取,巻き下げしてバケット
    を昇降させる縦行ウインチと、各ウインチの駆動制御装
    置とを備えた平行走行式のケーブルクレーンにおいて、
    前記バケットを搬送開始位置から搬送終了位置まで移動
    させる際に使用する平行走行式ケーブルクレーンの制御
    方法であって、前記搬送開始位置及び搬送終了位置に応
    じて、前記主塔及び副塔の走行移動量、前記横行索の繰
    り出し長さ、前記吊索の繰り出し長さ、前記主塔及び副
    塔の走行速度、及び前記横行索と吊索の繰り出し速度を
    算定要素として、前記主塔、前記副塔、前記主索、前記
    横行トロリー、及び前記バケットの挙動を解析して運転
    パターンをモデル化し、前記ケーブルクレーンを運転す
    る際に、設定条件に応じて前記モデル化された運転パタ
    ーンを選択して、この運転パターンに従ってケーブルク
    レーンを自動制御することを特徴とする平行走行式ケー
    ブルクレーンの制御方法。
  2. 【請求項2】 前記主索、前記横行索、及び前記吊索を
    懸垂曲線と仮定して、前記主塔、前記副塔、前記主索、
    前記トロリー、及び前記バケットの挙動を解析して運転
    パターンをモデル化することを特徴とする請求項1に記
    載の平行走行式ケーブルクレーンの制御方法。
JP21780697A 1997-08-12 1997-08-12 平行走行式ケーブルクレーンの制御方法 Pending JPH1160157A (ja)

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JP21780697A JPH1160157A (ja) 1997-08-12 1997-08-12 平行走行式ケーブルクレーンの制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103225293A (zh) * 2013-05-24 2013-07-31 中国水电顾问集团北京勘测设计研究院 狭窄河谷高陡坝肩混凝土坝的中高速缆机系统的布置型式

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CN103225293A (zh) * 2013-05-24 2013-07-31 中国水电顾问集团北京勘测设计研究院 狭窄河谷高陡坝肩混凝土坝的中高速缆机系统的布置型式

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