JPH1179661A - 弧動式ケーブルクレーンの制御方法 - Google Patents
弧動式ケーブルクレーンの制御方法Info
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- JPH1179661A JPH1179661A JP25240397A JP25240397A JPH1179661A JP H1179661 A JPH1179661 A JP H1179661A JP 25240397 A JP25240397 A JP 25240397A JP 25240397 A JP25240397 A JP 25240397A JP H1179661 A JPH1179661 A JP H1179661A
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Abstract
に、横行トロリーの加速時、及び減速時にバケットの振
れを効果的に抑制することのできる弧動式ケーブルクレ
ーンの制御方法を提供する。 【解決手段】 バケット12の搬送開始位置及び搬送終
了位置に応じて、移動塔3の走行移動量、横行索10の
繰り出し長さ、吊索11の繰り出し長さ、移動塔3の走
行速度、横行索10の繰り出し速度、吊索11の繰り出
し速度を算定要素として、移動塔3、主索7、横行トロ
リー9、及びバケット12の挙動を解析して運転パター
ンをモデル化し、ケーブルクレーン50を運転する際
に、設定条件に応じてモデル化された運転パターンを選
択して、この運転パターンに従ってケーブルクレーン5
0を自動制御するとともに、横行トロリー9の加速時及
び減速時において、バケット12の振れをフィードバッ
ク制御により相殺する。
Description
クレーンの制御方法に関し、特に、バケットの振れを容
易に抑制することのできる弧動式ケーブルクレーンの制
御方法に関する。
築現場において、コンクリートを製造現場から打設現場
まで搬送するための手段の一つとしてケーブルクレーン
が用いられている。
範囲にわたる場合には、コンクリートバケットをこのよ
うな打設箇所の各打設位置に直接運搬することができる
ように、弧動式のケーブルクレーンが採用される場合が
ある。
は、例えば図1及び図2に示すように、主として、ダム
1の構築予定箇所を挟んだ一方において、他方側を円の
中心とする円弧状に敷設された走行路2に沿って移動す
る移動塔3と、前記他方側の円の中心部分に設けられた
固定塔5と、一端が移動塔3に、他端が固定塔5に連結
してこれらの間に張設される主索7と、この主索7に沿
って走行可能な横行トロリー9と、この横行トロリー9
を牽引する横行索10と、この横行トロリー9の下方に
吊索11を介して吊下されたバケット12とによって構
成される。
によれば、移動塔3は、これを走行移動させる移動塔走
行ウィンチ13の駆動により、走行路2に沿って配設さ
れた走行索を介して走行路2に沿って往復移動するとと
もに、横行トロリー9は、横行索10を牽引する横行ウ
ィンチ15の巻き出し量に応じて主索7に沿って往復移
動し、また横行トロリー9の下方に吊下されたバケット
12は、縦行ウインチ16を作動して吊索11を巻取,
巻き下げすることにより昇降させることができるように
なっている。
チ16は、機械室55内に設置されるとともに、これら
の各ウィンチ13,15,16は、固定塔5に隣接する
操作室17内に設けられた駆動制御装置により制御され
るようになっている。
して、同心円型のものが採用される場合があり、この同
心円型の弧動式ケーブルクレーン60によれば、例えば
図3及び図4に示すように、上述の固定塔5に換えて、
当該他方側において、走行路2と同心円の円弧状に敷設
された第二走行路14に沿って移動する第二移動塔4を
備えるもので、この第二移動塔4と移動塔3との間に、
主索7が張設されるとともに、第二移動塔4は第二移動
塔走行ウィンチ18の駆動により、第二走行路14に沿
って配設された走行索を介して第二走行路2に沿って往
復移動し、また、この第二移動塔走行ウィンチ18は、
操作室17内に設けられた駆動制御装置により制御され
るようになっている。
動式のケーブルクレーンによれば、走行路2に沿った移
動塔3の移動や、あるいはこれに加えて第二走行路14
に沿った第二移動塔4の移動によって、主索7の平面的
な位置が変化するので、バケット12の動きが3次元的
となり、また横行時、及び走行時にバケット12の振れ
が大きくなることから、主索の平面的な位置が変化しな
い両端固定式のケーブルクレーンと比較して、バケット
を搬送開始位置から搬送終了位置まで移動させる際の制
御が困難である。
によれば、熟練のオペレータと合図マンとの間の合図を
介して手動運転により制御がなされており、効率的な搬
送作業を行うことができなかったため、搬送開始位置あ
るいは搬送終了位置においてバケットの振れを抑制しつ
つ正確な位置決めを行うことのできる、弧動式ケーブル
クレーンを自動的に運転制御する制御方法の開発が望ま
れていた。
減速時にはバケットの速度に応答遅れが生じ、バケット
は吊索の繰り出し長さに応じた周期で触れてしまうた
め、この振れを効果的に停止させる制御方法の開発が望
まれていた。
題に着目してなされたもので、弧動式のケーブルクレー
ンを自動的に運転制御することができるとともに、横行
トロリーの加速時、及び減速時にバケットの振れを効果
的に抑制することのできる弧動式ケーブルクレーンの制
御方法を提供することを目的とするものである。
達成するためになされたもので、その要旨は、ダム等の
構築予定構造物を挟んだ一方において、他方側を円の中
心とする円弧状に敷設された走行路に沿って移動する移
動塔と、前記他方側の円の中心部分に設けられた固定塔
と、一端が前記移動塔に、他端が前記固定塔に連結して
これらの間に張設される主索と、該主索に沿って走行可
能な横行トロリーと、該横行トロリー牽引用の横行索
と、前記横行トロリーの下方に吊索を介して吊下された
バケットと、前記移動塔を走行移動させる移動塔走行ウ
ィンチと、前記横行索を牽引して前記横行トロリーを主
索に沿って往復移動させる横行ウインチと、前記吊索を
巻取,巻き下げしてバケットを昇降させる縦行ウインチ
と、各ウインチの駆動制御装置とを備えた弧動式のケー
ブルクレーンにおいて、前記バケットを搬送開始位置か
ら搬送終了位置まで移動させる際に使用する弧動式ケー
ブルクレーンの制御方法であって、前記搬送開始位置及
び搬送終了位置に応じて、前記移動塔の走行移動量、前
記横行索の繰り出し長さ、前記吊索の繰り出し長さ、前
記移動塔の走行速度、前記横行索の繰り出し速度、及び
前記吊索の繰り出し速度を算定要素として、前記移動
塔、前記主索、前記横行トロリー、及び前記バケットの
挙動を解析して運転パターンをモデル化し、前記ケーブ
ルクレーンを運転する際に、設定条件に応じて前記モデ
ル化された運転パターンを選択して、この運転パターン
に従ってケーブルクレーンを自動制御するとともに、横
行トロリーの加速時及び減速時において、主索に沿った
横行トロリーの位置及び速度とバケットの振れ角度及び
角速度とを検出してフィードバック制御によりバケット
の振れを相殺することを特徴とする弧動式ケーブルクレ
ーンの制御方法にある。
前記横行索、及び前記吊索を懸垂曲線と仮定して、前記
移動塔、前記主索、前記横行トロリー、及び前記バケッ
トの挙動を解析して運転パターンをモデル化することが
好ましい。
築予定構造物を挟んだ一方において、他方側を円の中心
とする円弧状に敷設された走行路に沿って移動する移動
塔と、前記他方側において、前記走行路と同心円の円弧
状に敷設された第二走行路に沿って移動する第二移動塔
と、一端が前記移動塔に、他端が前記第二移動塔に連結
してこれらの間に張設される主索と、該主索に沿って走
行可能な横行トロリーと、該横行トロリー牽引用の横行
索と、前記横行トロリーの下方に吊索を介して吊下され
たバケットと、前記移動塔を走行移動させる移動塔走行
ウィンチと、前記第二移動塔を走行移動させる第二移動
塔走行ウィンチと、前記横行索を牽引して前記横行トロ
リーを主索に沿って往復移動させる横行ウインチと、前
記吊索を巻取,巻き下げしてバケットを昇降させる縦行
ウインチと、各ウインチの駆動制御装置とを備えた弧動
式のケーブルクレーンにおいて、前記バケットを搬送開
始位置から搬送終了位置まで移動させる際に使用する弧
動式ケーブルクレーンの制御方法であって、前記搬送開
始位置及び搬送終了位置に応じて、前記移動塔及び第二
移動塔の走行移動量、前記横行索の繰り出し長さ、前記
吊索の繰り出し長さ、前記移動塔及び第二移動塔の走行
速度、前記横行索の繰り出し速度、及び前記吊索の繰り
出し速度を算定要素として、前記移動塔、前記第二移動
塔、前記主索、前記横行トロリー、及び前記バケットの
挙動を解析して運転パターンをモデル化し、前記ケーブ
ルクレーンを運転する際に、設定条件に応じて前記モデ
ル化された運転パターンを選択して、この運転パターン
に従ってケーブルクレーンを自動制御するとともに、横
行トロリーの加速時及び減速時において、主索に沿った
横行トロリーの位置及び速度とバケットの振れ角度及び
角速度とを検出してフィードバック制御によりバケット
の振れを相殺することを特徴とする弧動式ケーブルクレ
ーンの制御方法にある。
前記横行索、及び前記吊索を懸垂曲線と仮定して、前記
移動塔、前記第二移動塔、前記主索、前記横行トロリ
ー、及び前記バケットの挙動を解析して運転パターンを
モデル化することが好ましい。
トロリーの加速時及び減速時において行うバケットの振
れを相殺するためのフィードバック制御を、前記横行ト
ロリーを同方向に階段状に加速あるいは減速することに
より行うことが好ましい。
えばコンピュータを用いて、搬送開始位置及び搬送終了
位置に応じて、前記移動塔あるいは前記移動塔及び前記
第二移動塔の走行移動量、前記横行索の繰り出し長さ、
前記吊索の繰り出し長さ、前記移動塔あるいは前記移動
塔及び前記第二移動塔の走行速度、前記横行索の繰り出
し速度、及び前記吊索の繰り出し速度を算定要素とし
て、前記移動塔、前記第二移動塔、前記主索、前記横行
トロリー、及び前記バケットの挙動を解析して運転パタ
ーンをモデル化する。
報が与えられると、例えば主索上における横行トロリー
の配設位置等における静的釣合い方程式などから、当該
バケットの位置に対応する移動塔あるいは移動塔及び第
二移動塔の走行移動量、横行索の繰り出し長さ、吊索の
繰り出し長さが算定されることになるので、バケットの
各位置についてこれらの移動量や繰り出し量を求め、必
要に応じてデータベースとして保存する。
移動塔及び第二移動塔の走行速度や、横行索及び吊索の
繰り出し速度と関連することから、振子の運動方程式に
基づいて解析を行い、バケットの各停止位置においてバ
ケットが振れを生じないようにするための、移動塔ある
いは移動塔及び第二移動塔の走行速度や、横行索の繰り
出し速度、吊索の繰り出し速度の組み合わせを算出し
て、必要に応じてデータベースとして保存する。
し速度の相違や、搬送開始位置や搬送終了位置の立地条
件、障害物等のデータを解析して、必要に応じてデータ
ベースとして保存する。
述の各算定結果に基づいて、前記移動塔あるいは前記移
動塔及び第二移動塔、前記主索、前記横行トロリー、及
び前記バケットの挙動を解析して運転パターンをモデル
化する。
移動塔あるいは移動塔及び第二移動塔の走行移動量や、
横行索、吊索の繰り出し長さが算定されることから、移
動塔あるいは移動塔及び第二移動塔、主索、横行トロリ
ーの挙動も容易に知ることができ、また、バケットの位
置が各搬送開始位置と搬送終了位置との間で連続するよ
うに移動塔あるいは移動塔及び第二移動塔の走行移動
量、横行索や吊索の繰り出し量を制御するとともに、運
転後の各停止位置においてバケットの振れを抑制するよ
うに、移動塔あるいは移動塔及び第二移動塔の走行速
度、横行索や吊索の繰り出し速度を制御する、モデル化
された運転パターンを容易に求めてこれを必要に応じて
データベースとして保存しておくことができる。
ーブルクレーンを運転する際に、移動塔あるいは移動塔
及び第二移動塔の走行移動量、横行索の繰り出し長さ、
吊索の繰り出し長さ、移動塔あるいは移動塔及び第二移
動塔の走行速度、横行索の繰り出し速度、及び吊索の繰
り出し速度を算定要素として予め求められている、上記
モデル化された運転パターンから、搬送開始位置、搬送
終了位置、コンクリートを積んだバケットの重量等の設
定条件に応じて最適の運転パターンを選択し、この運転
パターンに従って、移動塔走行ウィンチあるいは移動塔
走行ウィンチ及び第二移動塔走行ウィンチ、横行ウイン
チ、及び縦行ウインチを制御することにより、自動的に
弧動式ケーブルクレーンの運転制御を行うとともに、横
行トロリーの加速時及び減速時において、フィードバッ
ク制御によりバケットの振れを相殺する制御がなされ
る。
ットの重量等の設定条件が設定されたら運転パターンの
計算を行い、この計算された運転パターンに従って各ウ
ィンチを制御することにより、自動的に弧動式ケープル
クレーンの運転制御を行うこともできる。
モデル化された運転パターンに従って制御することによ
り、最終停止位置に向けて精度良く自動的に弧動式ケー
ブルクレーンを運転することができるとともに、横行ト
ロリーの加速時、及び減速時にバケットの振れをフィー
ドバック制御により効果的に抑制しながら運転を行って
ゆくことができる。
と仮定して、運転パターンをモデル化するようにすれ
ば、より正確な位置決めや振れ止めを行うことのできる
運転パターンを容易に得ることができる。
付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形
態において、従来と同様または相当する箇所には同一符
号を援用し、異なる箇所または新たに付加する箇所に新
たな符号を付して説明する。
を採用した弧動式ケーブルクレーンの一例の全体構成を
示す概略図である。この弧動式ケーブルクレーン50
は、山間の谷部にダム1をコンクリートを打設して構築
すべく設けられたもので、ダム1の構築予定箇所を挟ん
だ一方において、他方側を円の中心とする円弧状に敷設
された走行路2に沿って移動する移動塔3と、前記他方
側の円の中心部分に設けられた固定塔5と、一端が移動
塔3に、他端が固定塔5に連結してこれらの間に張設さ
れる主索7と、この主索7に沿って走行可能な横行トロ
リー9と、この横行トロリー9を牽引する横行索10
と、この横行トロリー9の下方に吊索11を介して吊下
されたバケット12とを備えている。
によれば、移動塔3は、これを走行移動させる移動塔走
行ウィンチ13の駆動により、走行路2に沿って配設さ
れた走行索を介して走行路2に沿って往復移動するとと
もに、横行トロリー9は、横行索10を牽引する横行ウ
ィンチ15の巻き出し量に応じて主索7に沿って往復移
動し、また横行トロリー9の下方に吊下されたバケット
12は、縦行ウインチ16を作動して吊索11を巻取,
巻き下げすることにより昇降させることができるように
なっている。
3、横行ウィンチ15や縦行ウインチ16は、機械室5
5,56内に設置されるとともに、これらの各ウィンチ
13,15,16は、固定塔5に隣接する操作室17内
に設けられた駆動制御装置により制御されるようになっ
ている。
3,15,16の駆動制御装置や、運転用操作卓、運転
パターンを演算解析したりデータを保存するコンピュー
タからなる演算部、無線機などが設けられている。
は、軌道22が敷設されおり、この軌道22に沿って、
バッチャープラントにおいて作られたコンクリートを、
軌道22が敷設された平坦面より一段下方に設けられた
搬送開始位置としてのバンカー部20まで運搬するトラ
ンスファーカー23が走行し、このバンカー部20に着
床したバケット12に運搬してきたコンクリートを投入
する。
レーン50を構成する走行路2は、ダム1の構築予定箇
所を挟んだ一方に敷設された一対の走行レールからな
り、かかる走行路2には、各種の鋼材により組立形成さ
れた移動塔3がスライド走行可能に設けられ、この移動
塔3は、走行索により牽引されて、機械室56内に設置
された移動塔走行ウインチ13の駆動により走行路2に
沿って往復移動するようになっている(図2参照)。
その一端が移動塔3に他端が固定塔5に各々連結して、
ダム1の構築予定箇所の上方に張設されるとともに、移
動塔3の走行路2に沿った移動に伴って、ダム1の構築
予定箇所の全領域をカバーするように扇状に移動するこ
とになる。
ロリー9の側部に連結するとともに、移動塔3に取り付
けられた案内プーリー31及び固定塔5に取り付けられ
た案内プーリー32に巻回された後、横行ウインチ15
にエンドレス式に巻回され、この横行ウインチ15の駆
動により牽引されて、横行トロリー9を主索7に沿った
任意の位置にスライド移動させることができるようにな
っている。
に固定されるとともに、横行トロリー15の両側に設け
た吊索プーリー33を介してバケット12の上端の吊下
げプーリー34に巻回された後、固定塔5に取り付けた
案内プーリー35を介して縦行ウインチ16に巻回さ
れ、この縦行ウインチ16を回動することにより吊索1
1を巻取,巻き下げして、バケット12を昇降させるよ
うになっている。
ウインチ16、移動塔走行ウインチ13は、各々、ドラ
ム、モータ、ブレーキ、減速機、制御装置等を備え、操
作室17の駆動制御装置からの指令によりドラムを回転
駆動して、各索を牽引する。また、各モータには速度検
出器が設けられ、これらの検出値を各制御装置にフィー
ドバックすることで、駆動制御装置からの走行指令に応
じた適正回転方向及び速度に制御されることになる。さ
らに、各ドラムにはそれぞれエンコーダが設けられてお
り、これらによる検出値は、駆動制御装置に入力され
る。
には、バケット6の着底を検出す着底確認スイッチ42
や、着底時におけるバケット12を制御するエリアセン
サ44、トランスファーカー23からバケット12にコ
ンクリートを放出する際に使用する制御盤46等が配置
され、バンカー部20にバケット12を自動的かつ正確
に着底させるとともに、トランスファーカー23からバ
ケット12へのコンクリートの投入作業を容易に行うこ
とができるようになっている。
示しない油圧シリンダによって開閉されるゲート及び開
閉検出用リミットスイッチと、超音波エリアセンサーが
設けられている。またバケット12の上部には無線機,
ジャイロ式振れ角検出計,制御盤及びこれらの可動部を
駆動するためのバッテリ,ソーラ式充電装置が配置さ
れ、各センサーや検出計による検出値は、制御盤及び無
線機を通じて操作室17の駆動制御装置に転送される。
御方法を採用した弧動式ケーブルクレーンの他の一例の
全体構成を示す概略図である。すなわち、この弧動式ケ
ーブルクレーン60は、いわゆる同心円型のものであっ
て、上述の弧動式ケーブルクレーン50の固定塔5に換
えて、当該他方側において、走行路2と同心円の円弧状
に敷設された第二走行路14に沿って移動する第二移動
塔4を備えるものである。
ブルクレーン60を構成する第二走行路14は、ダム1
の構築予定箇所を挟んだ前記走行路2とは反対側に敷設
された一対の走行レールからなり、かかる第二走行路1
4には、各種の鋼材により組立形成された第二移動塔4
がスライド走行可能に設けられ、この第二移動塔4は、
走行索により牽引されて、機械室57内に設置された第
二移動塔走行ウインチ18の駆動により第二走行路14
に沿って往復移動するようになっている。
レーン60によれば、主索7は、この第二移動塔4と移
動塔3との間に張設されるとともに、第二移動塔走行ウ
ィンチ18もまた、操作室17内に設けられた駆動制御
装置により制御されるようになっている。
ば、移動塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の走行
移動量、横行索10の繰り出し長さ、吊索11の繰り出
し長さ、移動塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の
走行速度、横行索10の繰り出し速度、吊索11の繰り
出し速度を算定要素として、移動塔3、第二移動塔4、
主索7、横行トロリー9、及びバケット12の挙動を解
析して運転パターンをモデル化し、ケーブルクレーン5
0,60を運転する際に、設定条件に応じて前記モデル
化された運転パターンを選択して、この運転パターンに
従って弧動式ケーブルクレーン50,60を自動制御す
る。
の情報が与えられると、操作室17内のコンピュータか
らなる演算部において、例えば主索7上における横行ト
ロリー9の配設位置等の接点における静的釣合い方程式
から、バケット12の各位置に対応する、移動塔3ある
いは移動塔3及び第二移動塔4の走行移動量、横行索1
0の繰り出し長さ、吊索11の繰り出し長さが算定さ
れ、また振子の運動方程式に基づいて、搬送開始位置で
あるバンカー部20や、搬送終了位置であるコンクリー
トの打設箇所などのバケット12の各停止位置において
バケット12が振れを生じないようにするための、移動
塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の走行速度や横
行索10あるいは吊索11の繰り出し速度の組み合わせ
が解析されることから、これらの解析結果から運転パタ
ーンをモデル化して、このデータを演算部に保存する。
ては、ダム1の構築予定箇所の空間全域を数mピッチ程
度の立体格子状に分割し、各ブロック毎に振れ止めを考
慮して、移動塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の
走行移動量、横行索10の繰り出し量、吊索11の繰り
出し量、移動塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の
走行速度、横行索10の繰り出し速度、吊索11の繰り
出し速度を解析する。
て、静的釣合い方程式や振子の運動方程式において、未
知数の数が条件式の数より多い場合でも、繰り返し計算
により、正確な解析結果を得ることができる。
のモデル化に際して、主索7、横行索10、及び吊索1
1を懸垂曲線と仮定して解析を行っていることにより、
正確な位置決めや振れ止めを行うことのできる運転パタ
ーンを容易に得ることができる。
化に際しては、各索の最大繰り出し速度の相違や、搬送
開始位置や搬送終了位置の立地条件、障害物等の各種の
条件を考慮する必要がある。例えば、走行索の牽引によ
る、走行路2や第二走行路14に沿った移動塔3や第二
移動塔4の最大走行速度は、横行索10の牽引による主
索7に沿った横行トロリー9の最大移動速度よりも小さ
いことから、このような速度の相違を考慮して運転パタ
ーンをモデル化する必要がある。
リー9の加速時及び減速時におけるバケット12の振れ
角度及び角速度に応じた振れを相殺するための制御量及
びタイミングを演算する機能が内蔵されており、かかる
機能によって、フィードバック制御によりバケット12
の振れを相殺する。
運転パターンは、図5(a)に示すようにスタート座標
から加速し、次いで一定速度となり、次いで減速により
目標座標で0となる運転パターンが一般に設定されてい
る。一方、バケット12の吊索11による昇降速度Vz
は図5(b)に示すように横行トロリー9の運転パター
ンに準じた運転パターンに設定されている。
ンにおいて、加速終了時,減速開始時,停止時において
は、横行トロリー9に対するバケット12の速度の応答
遅れにより振れが生ずるが、演算部は、これら加減速時
の特定時期において、振れ角度及び角速度に応じた振れ
を相殺するためのフィードバック制御量及びタイミング
を演算する。したがってこのような振れを相殺するため
のフィードバック制御を行うことによって、図5
(a),(b)の運転パターンは、実際には加減速時に
おいては直線状でなく、階段状の軌跡を描くことにな
る。
おける制御手順と、制御内容に応じた速度とバケット1
2の振れの状態との関係を示すものである。
ー9の加速が終了した時点で、横行トロリー9の位置、
速度、及びバケット12の振れ角度及び角速度を入力し
これらの値を振れ止め用の所定の運動方程式あてはめて
振れ止め用の制御電圧を算出するとともに、制御開始時
間を計算し、開始するまで制御待機状態とする(ステッ
プ101〜107)。なお、横行トロリー9の位置,速
度は横行ウィンチ15のエンコーダや速度計によって与
えられ、バケット12の振れ角度及び角速度はバケット
12に設けられたジャイロ式振れ角検出計により計測さ
れて無線機を通じて操作室17の駆動制御装置に転送さ
れる。
開始から横行トロリー9の速度が定速v1 に至った時間
をt1 とすると、バケット12は応答遅れにより振れが
生じ、振れ幅v2 で示す左右に振れる振り子状の正弦曲
線となり、その周期は吊索11の長さが一定なら一定で
あり、また最大振幅となる。
るポイント時刻t2 を求め、このポイントからv2 =m
axに該当する加速度を所定時間加えることにより振れ
が相殺されることになる。
次フィードバック制御を開始し、横行トロリー9に加速
のための制御電圧を駆動制御装置に与え、その結果の振
れ具合を計測し、それ以後の振れ状態を演算する。その
結果許容値内であるならば、フィードバック制御を終了
する(ステップ108,109)。
された状態は図7(b)に示される。この間(時刻t2
〜t3 間)におけるv2 =max<許容値であるならば
フィーバック制御を終了する。
ば、前記と同様の手順により二次フィードバック開始時
刻t4 を計算し、開始時刻となった場合にはステップ1
09で出された制御電圧を所定時間加えるとともに、振
れを計測する(ステップ110〜114)。
図7(c)に示される。またこの間(時刻t3 〜t4
間)におけるv2 =max<許容値であるならばフィー
バック制御を終了するが、許容値を越えていたならば、
許容値に収束するまで再度ステップ110に戻り同様の
フィードバック制御を繰返す。
が、制御方向が異なり、階段状の減速パタ―ンにより振
れを相殺する。
了位置としてのコンクリート打設位置であることが望ま
しいが、フィードバック制御をかけることにより実際の
目標位置に対して横行トロリー9の行き足が足りなかっ
たり、逆に行き過ぎる場合があるので、制御終了後は微
速移動により位置修正することにより搬送作業が終了
し、ゲートを開いてコンクリートを放出して往路におけ
る全作業を終了する。
ク制御の後微調整によりバケット12はバンカー部20
の直上に至り、その後はバケット12及びバンカー部2
0に備えられた超音波エリアセンサの検出値に応じた縦
横の自動微調整作業の後にバンカー部20に着底し、再
びコンクリートの受け入れ待機状態となる。
た、移動塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の移動
に伴い、主索7の延長方向と垂直の方向にも無視できな
い程度のバケット12の振れが生じる場合には、移動塔
3や第二移動塔4の位置及び速度と、バケット12の振
れ角度及び角速度とを検出して、主索7に沿った振れに
ついての上述の方法と同様の方法によって、フィードバ
ック制御によりかかる垂直方向のバケットの振れを相殺
するようにすることもできる。
ば、スタート座標や目標座標、コンクリートが投入され
たバケット12の重量などの設定条件を演算部20に入
力すると、演算部20では、保存された対象ブロックの
運転パターンから最適の運転パターンを選び出し、目標
地点まで移動塔3あるいは移動塔3及び第二移動塔4の
移動量、横行索10の繰り出し量、及び吊索11の繰り
出し量を時間関数として計算してこれをコンピュータの
メモリに保存する。
た演算部からの運転パターンの情報に基づき、移動塔走
行ウインチ13、第二移動塔走行ウインチ18、横行ウ
インチ15、あるいは縦行ウインチ16の制御装置に指
示を与え、各ウィンチによる繰り出し速度を制御して、
スタート位置から目標位置まで、振れ止めを考慮した自
動運転を行なう。また、各データベースを計算式に組込
み、これを計算することによって各ウィンチへの制御情
報を与えることにより、自動運転を行うこともできる。
において、主索7に沿った横行トロリー9の実際の動き
及び該横行トロリー9から吊下されるバケット12の実
際の動きを検出し、この検出結果に基づきフィードバッ
ク制御によりバケット12の振れを相殺する。
れば、モデル化された運転パターンにより弧動式ケーブ
ルクレーン50,60を自動的に運転制御することがで
きるとともに、横行トロリー9の加速時及び減速時にフ
ィードバック制御によってバケット12の振れを相殺す
ることにより、停止精度の向上を容易に図ることができ
る。
置までの、この実施形態の制御方法による自動運転は、
搬送開始位置としてのバンカー部20と搬送終了位置と
してのコンクリートの打設位置との間の往復いずれの搬
送作業にも適用することができるが、コンクリートの打
設位置からバンカー部20に至る復路においては、移動
塔3や第二移動塔4を動かさないような運転パターンと
することもできる。
の発明の弧動式ケーブルクレーンの制御方法によれば、
搬送開始位置及び搬送終了位置に応じて、移動塔あるい
は移動塔及び第二移動塔の走行移動量、横行索の繰り出
し長さ、吊索の繰り出し長さ、移動塔あるいは移動塔及
び第二移動塔の走行速度、横行索の繰り出し速度、及び
吊索の繰り出し速度を算定要素として、前記移動塔ある
いは前記移動塔及び第二移動塔、前記主索、前記横行ト
ロリー、及び前記バケットの挙動を解析して運転パター
ンをモデル化し、前記ケーブルクレーンを運転する際
に、設定条件に応じて前記モデル化された運転パターン
を選択して、この運転パターンに従ってケーブルクレー
ンを自動制御するとともに、横行トロリーの加速時及び
減速時において、主索に沿った横行トロリーの位置及び
速度とバケットの振れ角度及び角速度とを検出してフィ
ードバック制御によりバケットの振れを相殺するので、
弧動式のケーブルクレーンを自動的に運転制御すること
ができるとともに、横行トロリーの加速時、及び減速時
にバケットの振れを効果的に抑制することができる。
クレーンの一例の全体構成を説明する概略正面図であ
る。
クレーンの一例の全体構成を説明する概略平面図であ
る。
クレーンの他の一例の全体構成を説明する概略正面図で
ある。
クレーンの他の一例の全体構成を説明する概略平面図で
ある。
図である。
手順を示すフローチャートである。
振れと速度との関係を示す説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ダム等の構築予定構造物を挟んだ一方に
おいて、他方側を円の中心とする円弧状に敷設された走
行路に沿って移動する移動塔と、前記他方側の円の中心
部分に設けられた固定塔と、一端が前記移動塔に、他端
が前記固定塔に連結してこれらの間に張設される主索
と、該主索に沿って走行可能な横行トロリーと、該横行
トロリー牽引用の横行索と、前記横行トロリーの下方に
吊索を介して吊下されたバケットと、前記移動塔を走行
移動させる移動塔走行ウィンチと、前記横行索を牽引し
て前記横行トロリーを主索に沿って往復移動させる横行
ウインチと、前記吊索を巻取,巻き下げしてバケットを
昇降させる縦行ウインチと、各ウインチの駆動制御装置
とを備えた弧動式のケーブルクレーンにおいて、前記バ
ケットを搬送開始位置から搬送終了位置まで移動させる
際に使用する弧動式ケーブルクレーンの制御方法であっ
て、前記搬送開始位置及び搬送終了位置に応じて、前記
移動塔の走行移動量、前記横行索の繰り出し長さ、前記
吊索の繰り出し長さ、前記移動塔の走行速度、前記横行
索の繰り出し速度、及び前記吊索の繰り出し速度を算定
要素として、前記移動塔、前記主索、前記横行トロリ
ー、及び前記バケットの挙動を解析して運転パターンを
モデル化し、前記ケーブルクレーンを運転する際に、設
定条件に応じて前記モデル化された運転パターンを選択
して、この運転パターンに従ってケーブルクレーンを自
動制御するとともに、横行トロリーの加速時及び減速時
において、主索に沿った横行トロリーの位置及び速度と
バケットの振れ角度及び角速度とを検出してフィードバ
ック制御によりバケットの振れを相殺することを特徴と
する弧動式ケーブルクレーンの制御方法。 - 【請求項2】 前記主索、前記横行索、及び前記吊索を
懸垂曲線と仮定して、前記移動塔、前記主索、前記横行
トロリー、及び前記バケットの挙動を解析して運転パタ
ーンをモデル化することを特徴とする請求項1に記載の
弧動式ケーブルクレーンの制御方法。 - 【請求項3】 ダム等の構築予定構造物を挟んだ一方に
おいて、他方側を円の中心とする円弧状に敷設された走
行路に沿って移動する移動塔と、前記他方側において、
前記走行路と同心円の円弧状に敷設された第二走行路に
沿って移動する第二移動塔と、一端が前記移動塔に、他
端が前記第二移動塔に連結してこれらの間に張設される
主索と、該主索に沿って走行可能な横行トロリーと、該
横行トロリー牽引用の横行索と、前記横行トロリーの下
方に吊索を介して吊下されたバケットと、前記移動塔を
走行移動させる移動塔走行ウィンチと、前記第二移動塔
を走行移動させる第二移動塔走行ウィンチと、前記横行
索を牽引して前記横行トロリーを主索に沿って往復移動
させる横行ウインチと、前記吊索を巻取,巻き下げして
バケットを昇降させる縦行ウインチと、各ウインチの駆
動制御装置とを備えた弧動式のケーブルクレーンにおい
て、前記バケットを搬送開始位置から搬送終了位置まで
移動させる際に使用する弧動式ケーブルクレーンの制御
方法であって、前記搬送開始位置及び搬送終了位置に応
じて、前記移動塔及び第二移動塔の走行移動量、前記横
行索の繰り出し長さ、前記吊索の繰り出し長さ、前記移
動塔及び第二移動塔の走行速度、前記横行索の繰り出し
速度、及び前記吊索の繰り出し速度を算定要素として、
前記移動塔、前記第二移動塔、前記主索、前記横行トロ
リー、及び前記バケットの挙動を解析して運転パターン
をモデル化し、前記ケーブルクレーンを運転する際に、
設定条件に応じて前記モデル化された運転パターンを選
択して、この運転パターンに従ってケーブルクレーンを
自動制御するとともに、横行トロリーの加速時及び減速
時において、主索に沿った横行トロリーの位置及び速度
とバケットの振れ角度及び角速度とを検出してフィード
バック制御によりバケットの振れを相殺することを特徴
とする弧動式ケーブルクレーンの制御方法。 - 【請求項4】 前記主索、前記横行索、及び前記吊索を
懸垂曲線と仮定して、前記移動塔、前記第二移動塔、前
記主索、前記横行トロリー、及び前記バケットの挙動を
解析して運転パターンをモデル化することを特徴とする
請求項3に記載の弧動式ケーブルクレーンの制御方法。 - 【請求項5】 前記横行トロリーの加速時及び減速時に
おいて行うバケットの振れを相殺するためのフィードバ
ック制御を、前記横行トロリーを同方向に階段状に加速
あるいは減速することにより行うことを特徴とする請求
項1〜請求項4のいずれかに記載の弧動式ケーブルクレ
ーンの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25240397A JPH1179661A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 弧動式ケーブルクレーンの制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25240397A JPH1179661A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 弧動式ケーブルクレーンの制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1179661A true JPH1179661A (ja) | 1999-03-23 |
Family
ID=17236862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25240397A Pending JPH1179661A (ja) | 1997-09-17 | 1997-09-17 | 弧動式ケーブルクレーンの制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1179661A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217110A (ja) * | 2006-02-16 | 2007-08-30 | Kobelco Cranes Co Ltd | クレーンのブーム |
-
1997
- 1997-09-17 JP JP25240397A patent/JPH1179661A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007217110A (ja) * | 2006-02-16 | 2007-08-30 | Kobelco Cranes Co Ltd | クレーンのブーム |
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