JPH1158944A - 水性インクセット、着色体及びその着色方法 - Google Patents

水性インクセット、着色体及びその着色方法

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JPH1158944A
JPH1158944A JP22895997A JP22895997A JPH1158944A JP H1158944 A JPH1158944 A JP H1158944A JP 22895997 A JP22895997 A JP 22895997A JP 22895997 A JP22895997 A JP 22895997A JP H1158944 A JPH1158944 A JP H1158944A
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JP
Japan
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ink
phenylene
color
yellow
group
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JP22895997A
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Junko Yoshioka
純子 吉岡
Katsunori Fujii
勝典 藤井
Yasuo Shirasaki
康夫 白崎
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】耐光性、耐水性、保存安定性に優れ、広い可視
領域の色調を色出しでき、安全性の高い補色系の水性イ
ンクセットを開発する。 【解決手段】染料、水、水溶性有機溶剤からなり、イエ
ローインク中にC.I.アシッドイエロー17を、シア
ンインク中にC.I.ダイレクトブルー199を、マゼ
ンタインク中にC.I.アシッドレッド37及び/又は
遊離酸の形で一般式(1)のジスアゾ化合物を少くとも
含有するイエロー、マゼンタ、シアンの水性3色インク
セット (R1 は水素又はカルボキシル基、R2 、R3 は一方が
水素、他方がスルホン基、Xは塩素または水酸基を表
し、YはR1 が水素の時2,5−ジカルボキシ−1,4
−フェニレン、5−カルボキシ−1, 3−フェニレン又
は2−カルボキシ−1, 4−フェニレン基を、R1 がカ
ルボキシル基の時1, 4−フェニレン、1, 3−フェニ
レン又は2−カルボキシ−1,4−フェニレン基を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクセット及び
着色体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種カラー記録法の中で、その代表的方
法の一つであるインクジェットプリンタによる記録方法
は、インクの各種吐出方式が開発されているが、いずれ
もインクの小滴を発生させ、これを種々の被記録材料
(紙、フィルム、布帛等)に付着させ記録を行うもので
ある。これは、記録ヘッドと被記録材料とが接触しない
為音の発生がなく静かであり、また小型化、高速化、カ
ラー化が容易という特長の為、近年急速に普及しつつあ
り、今後とも大きな伸長が期待されている。この中で、
コンピューターのカラーディスプレー上の画像又は文字
情報をインクジェットプリンターにより、カラ−で記録
するには、一般にはイエロー、マゼンタ、シアン、ブラ
ックの4色のインクによる減法混色で表現される。CR
Tディスプレー等のR、G、Bによる加法混色画像を減
法混色画像でできるだけ忠実に再現するには、使用する
色素の色相及びその鮮明性が最重要要求項目である。
又、インクは長期の保存に対し安定であり、又プリント
した画像の濃度が高く、しかも耐水性、耐光性等の堅牢
度に優れている事が求められる。これらの要求を満たす
ために種々の方法が提案されている(例えば特公平7-49
543 、特公平6-4794、特開平6-228447、特公平5-79109
)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】コンピューターのカラ
ーディスプレーのハードコピーをオリジナルに可能な限
り忠実に表示するため、インクジェットカラープリンタ
用のインキに使用する色素は鮮明である必要がある。幅
広い配合色を得るのに適する色相でかつ鮮明であるもの
は耐光及び耐水レベルが低く、他方耐光または耐水レベ
ルが高いものは色相的に幅広い配合色をだすのに不十分
であったり鮮明性に欠けたりするという問題がある。
又、 カラーバリューの低い色素を使用すると、インク中
の染料濃度を上げなければならず、その分インクの安定
性は低下する。更に、インクに使用する色素の安全性が
高いことも重要である。本発明は、インクジェットプリ
ントをはじめとするカラーの記録に用いる、幅広い配合
色を得るのに適する色相と鮮明性を有し、且つそれによ
る記録物の耐光及び堅牢度が強く、カラーバリューが高
く、更に安全性の高いイエロー・マゼンタ・シアン色の
3色の水性インクセットを提供する事を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明に
至ったものである。即ち本発明は、(1)少なくとも、
染料、水、水溶性有機溶剤からなるイエローインク、マ
ゼンタインク、及びシアンインクの3色インクのセット
であって、前記イエローインク中に少なくともC.I.
アシッドイエロー17が含有され、前記シアンインク中
に少なくともC.I.ダイレクトブルー199が含有さ
れ、前記マゼンタインク中に、少なくともC.I.アシ
ッドレッド37及び/又は、遊離酸の形で下記式(1)
で示されるジスアゾ化合物を含有することを特徴とする
水性インクセット。
【0005】
【化2】
【0006】(式中、R1 は水素原子またはカルボキシ
ル基を、R2 、R3 はどちらか一方が水素原子を、他方
はスルホン基を表す。Xは塩素原子または水酸基を表
す。但し、R1 が水素原子の時、Yは2,5−ジカルボ
キシ−1,4−フェニレン、5−カルボキシ−1, 3−
フェニレン又は2−カルボキシ−1, 4−フェニレン基
を表し、 R1 がカルボキシル基の時、Yは1, 4−フェ
ニレン、1, 3−フェニレン又は2−カルボキシ−1,
4−フェニレン基を表す。) (2)(1)のインクセットの3色のインクで着色され
た着色体、(3)インク滴を記号信号に応じてオリフィ
スから吐出させて被着色材に着色を行うインクジェット
着色方法において、インクが(1)に記載のインクセッ
トから吐出したインクであることを特徴とするインクジ
ェット着色方法、(4)被着色材がインク受像層を有す
る(3)の着色方法、(5)インクを収容したインク収
容部、該インクをインク滴として吐出させる為のヘッド
部を備えた記録ユニットにおいて、インク収容部のイン
クが(1)に記載のインクセットの3色のインクである
ことを特徴とする記録ユニット、(6)インクを収容し
たインク収容部と、該インクをインク滴として吐出させ
る為のヘッド部を有する記録ユニットを備えたインクジ
ェット記録装置において、インク収容部のインクが
(1)に記載のインクセットの3色のインクであること
を特徴とするインクジェット記録装置、に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の水性インクセットは、少
なくとも、染料、水、水溶性有機溶剤からなるイエロー
インク、マゼンタインク、及びシアンインクの3色のイ
ンクを混合しないように容器に詰めたセットである。こ
こで使用するイエローインク中には染料として少なくと
もC.I.アシッドイエロー17を含有し、シアンイン
ク中には染料として少なくともC.I.ダイレクトブル
ー199を含有し、マゼンタインク中には染料として少
なくともC.I.アシッドレッド37及び/又は前記式
(1)で示されるジスアゾ化合物を含有する。次に本発
明で使用する前記式(1)で示される化合物の代表的な
具体例を示す
【0008】
【表1】 表1 化合物 No. R1 2 3 X Y 1 H H SO3 H Cl 1, 4−フェニレン残基 2 H H SO3 H Cl 5−カルボキシ−1, 3−フェニレン 残基 3 H H SO3 H OH 5−カルボキシ−1, 3−フェニレン 残基 4 H H SO3 H Cl 2−カルボキシ−1, 4−フェニレン 残基 5 H H SO3 H OH 2−カルボキシ−1, 4−フェニレン 残基 6 H H SO3 H Cl 2,5−ジカルボキシ−1,4−フェ ニレン残基 7 H SO3 H H Cl 5−カルボキシ−1, 3−フェニレン 残基 8 H SO3 H H Cl 2−カルボキシ−1, 4−フェニレン 残基 9 COOH H SO3 H Cl 1, 4−フェニレン残基 10 COOH H SO3 H Cl 2−カルボキシ−1, 4−フェニレン 残基 11 COOH H SO3 H OH 1, 3−フェニレン残基
【0009】本発明で使用する前記式(1)で示される
化合物は塩となっていても良い。その塩は、スルホン酸
基又はカルボキシル基における塩であり、例えばナトリ
ウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、
アンモニウム塩、置換アンモニウムを包含するアンモニ
ウム塩等があげられる。置換アンモニウムを包含するア
ンモニウム塩としては、モノ−、ジ−、トリ−又は4級
−の置換もしくは未置換のアルキルアンモニウムあるい
は、モノ−、ジ−、トリ−又は4級−の置換もしくは未
置換のアルカノールアンモニウムが上げられる。 例えば
モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジブチルアミ
ン、モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、トリ
メタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールア
ミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン
及びテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチ
ルアンモニウムクロライド等との塩があげられる。ま
た、スルホン酸基及び/またはカルボキシル基の一部が
塩の形となっていてもよい。
【0010】本発明で使用する染料は金属陽イオンの塩
化物、硫酸塩等の無機物の含有量が少ないものが好まし
く、その含有量の目安は例えば1%以下程度である。無
機物の少ない染料を製造するには、例えば逆浸透膜によ
る通常の方法で脱塩処理すればよい。
【0011】本発明で使用するインクは、前記の染料を
水及び/または水溶性有機溶媒に溶解したものである。
水溶性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イ
ソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC
1〜C4アルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド
又はN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミ
ド、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリジン−2−
オン等のラクタム類、、1,3−ジメチルイミダゾリジ
ン−2−オン又は1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミ
ド−2−オン等の環式尿素類、アセトン、メチルエチル
ケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オ
ン等のケトン又はケトアルコール、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル、例えばエチレングリコー
ル、1,2−プロピレングリコール又は1,3−プロピ
レングリコール、1,2−ブチレングリコール又は1,
4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のC2〜
C6アルキレン単位を有するモノ−、オリゴ−又はポリ
アルキレングリコール又はチオグリコール、グリセリ
ン、ヘキサン−1.2.6−トリオール等のポリオー
ル、エチレングリコールモノメチルエーテル又はエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル又はジエチレングリコールモノエ
チルエーテル又はトリエチレングリコールモノメチルエ
ーテル又はトリエチレングリコールモノエチルエーテル
等の多価アルコールのC1 〜C4 アルキルエーテル、γ
ーブチロラクトン又はジメチルスルホキシド等があげら
れる。これらの有機溶媒は2種以上併用しても良い。
【0012】水と混和可能で有利な水溶性有機溶媒とし
ては、N−メチルピロリジン−2−オン、C2〜C6ア
ルキレン単位を有するモノ、ジ又はトリアルキレングリ
コール、好ましくはモノ、ジ又はトリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ジメチルスルホキシド等
が挙げられ、特に、N−メチルピロリジン−2−オン、
ジエチレングリコール、ジメチルスルホキシドの使用が
好ましい。
【0013】本発明で使用するインクは、無機物の含有
量が少ない染料を、必要に応じインク調製剤とともに水
及び/または水溶性有機溶媒に溶解することにより得る
ことができる。この組成物のpHは好ましくはpH8〜
11程度がよい。
【0014】本発明で使用するインク中に、染料は好ま
しくは0.1〜20重量%、より好ましくは0.1〜1
0重量%、更に好ましくは0.5〜8重量%程度含有す
る。又、水溶性有機溶剤を好ましくは0〜30重量%程
度、インク調製剤を好ましくは0〜5重量%程度含有し
ていても良い。
【0015】インク調製剤としては、例えば防腐防黴
剤、pH調整剤、キレート試薬、防錆剤、水溶性紫外線
吸収剤、水溶性高分子化合物、染料溶解剤、界面活性剤
などがあげられる。防腐防黴剤としては、例えばデヒド
ロ酢酸ソーダ、ソルビン酸ソーダ、2ピリジンチオール
−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペ
ンタクロロフェノールナトリウム等があげられる。pH
調整剤としては、調合されるインクに悪影響を及ぼさず
に、インクのPHを8〜11の範囲に制御できるもので
あれば任意の物質を使用することができる。その例とし
て、例えばアンモニア、モノメチルアミン、ジメチルア
ミン、ジブチルアミン等のアルキルアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ンなどのアルカノールアミン、水酸酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属元素
の水酸化物、水酸化アンモニウム、あるいは炭酸リチウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属
の炭酸塩などが挙げられる。キレート試薬としては、例
えばエチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢
酸ナトリウム、ヒドロキシチルエチレンジアミン三酢酸
ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、
ウラミル二酢酸ナトリウムなどがあげられる。防錆剤と
しては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、
チオグルコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウ
ムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロ
ヘキシルアンモニウムニトライトなどがあげられる。
【0016】本発明の着色体は、少なくとも前記の本発
明のインクセットの3色のインクで着色されたもので、
インクジェットプリンターにより着色されたものが好ま
しい。着色されるべきものとしては、特に制限無く、例
えば紙、フィルム、繊維や布(セルロース製、ナイロン
製等)、皮革等、好ましくはこれらの基材にインク受像
層を設けたものがあげられる。着色体の用途としては、
例えばビジネス用普通紙、インクジェット用専用紙及び
ポスター、看板等の宣伝媒体があげられる。
【0017】本発明の記録ユニットは、本発明のインク
セットの3色のインクを混合することなく収容したイン
ク収容部と該3色のインクをインク滴として吐出させる
ヘッド部からなる。このヘッド部は3色のインクそれぞ
れに対応した3つのインク吐出部を有する。
【0018】本発明のインクジェット記録装置は、本発
明のインクセットの3色のインクを混合することなく収
容したインク収容部と該3色のインクをインク滴として
吐出させるヘッド部からなる本発明の記録ユニットを有
する。このインクジェット記録装置における記録ユニッ
トはインク収容部とヘッド部が一体となった形式のもの
でも良く、又分離できる形式のものでも良い。
【0019】本発明の水性インクセットは、鮮明で、理
想に近いイエローインク、マゼンタインク、シアンイン
クからなる3色のインクを有するインクセットであり、
広い可視領域の色調を色出しする事ができる。これはイ
ンクジェット記録用、筆記具用等記録用インク組成物と
して有用である。
【0020】
【実施例】以下に本発明を更に実施例により具体的に説
明する。尚、本文中部及び%とあるのは、特別の記載の
ない限り重量基準である。
【0021】実施例1 (A)インクの調製 下記組成の液体を調製し、0.45μmのメンブランフ
ィルターで濾過する事によりインクジェット用水性イン
クを得た。
【0022】<イエローインク組成> C.I.アシッドイエロー 17 2部 (脱塩処理されたものを使用) 水 80部 N−メチルピロリジン−2−オン 5部 グリセリン 5部 尿素 5部 イソプロパノール 3部
【0023】<マゼンタインク組成> 表1中の化合物No. 2の色素 2部 (脱塩処理されたものを使用) 水 80部 N−メチルピロリジン−2−オン 5部 グリセリン 5部 尿素 5部 イソプロパノール 3部
【0024】<シアンインク組成> C.I.ダイレクトブルー 199 2.0部 (脱塩処理されたものを使用) 水 80部 N−メチルピロリジン−2−オン 5部 グリセリン 5部 尿素 5部 イソプロパノール 3部
【0025】(B)インクジェットプリント インクジェットプリンター(商品名 Canon社製
BJC−610JW)を用いて、普通紙(キャノンプリ
ンターペーパーA4(TLB5A4S))、専用紙A
(Color BJ PaperLC101(キャノン
製))及び専用紙B(カラーイメージジェット用コート
紙STX73A4(シャープ製))専用紙C(インクジ
ェット専用光沢紙(コダック社製))の4種の紙にイン
クジェット記録を行った。記録画像は、イエロー、マゼ
ンタ、シアン、レッド(イエローとマゼンタの混色)、
グリーン(イエローとシアンの混色)、ブルー(マゼン
タとシアンの混色)の6色である。
【0026】(C)記録画像の色度 専用紙Cにプリントした画像を測色計(GRETAG社
製 SPM50) を用い測色を実施し、L* * *
を測定した。結果は表3に示した。 (D)記録画像の耐光堅牢度試験 カーボンアークフェードメーター(スガ試験機社製)を
用い、記録紙を20時間及び40時間照射した。結果は
表2に示した。
【0027】実施例2 マゼンタインクに、表1中の化合物No. 2の色素の代わ
りに、C.I.アシッドレッド37を用いる以外は、実
施例1と同様にして試験を行った。結果は表2に示し
た。
【0028】実施例3 マゼンタインクに、表1中の化合物No. 2の色素、2部
の代わりに、表1中の化合物No. 2の色素を1.2部、
C.I.アシッドレッド37を0.8部を用いる以外
は、実施例1と同様にして試験を行った。結果は表2に
示した。
【0029】比較例1 インクジェットプリンター BJC−610JW(Ca
non社製)用インクを実施例1に記載の(B)(C)
(D)に準じて試験を行った。結果は表2及び表3に示
した。
【0030】普通紙、専用紙A、専用紙Bにプリントさ
れた記録画像の耐光堅牢度の評価結果を表2に示す。
【0031】
【表2】 表2 耐光堅牢度 普通紙 専用紙A 専用紙B 実施例1 イエロー ◎ ○ ○ マゼンタ △ ×× △ シアン ◎ ○ ◎ 実施例2 イエロー ◎ ○ ○ マゼンタ ◎ × ○ シアン ◎ ○ ◎ 実施例3 イエロー ◎ ○ ○ マゼンタ △ ×× △ シアン ◎ ○ ◎ 比較例1 イエロー ○ △ ○ マゼンタ △ ×× △ シアン ○ ○ ○
【0032】 ※耐光性 ◎:JIS規定による判定級 5級以上 ○: 〃 5〜4級 △: 〃 3級〜3−4級 ×: 〃 2級 ××: 〃 1級
【0033】表2より、本発明の実施例1および実施例
3のインク組成物は、 比較例1のものに比べ特にイエロ
ー、シアンのおいて、耐光に優れている事がわかる。ま
た、実施例2の組成物は比較例1のものに比べイエロ
ー、マゼンタ、シアンのおいて、耐光に優れている事が
わかる。
【0034】次に、本発明の実施例3と比較例1につい
て、専用紙Cにプリントされた記録画像の色度とプロセ
スインキの標準色であるJAPAN COLOR
((社)日本印刷産業機械連合会 発行)の色度を表3
に示す。専用紙CはJAPAN COLORの用紙の表
面特性(表面光沢)が近似している受像紙として、色度
を測定する用紙に選んだ。
【0035】
【表3】 表3 実施例3 色度 L* 値 a* 値 b* 値 イエロー 91.0 − 8.7 100.5 レッド 49.6 72.2 56.6 マゼンタ 45.2 80.6 10.1 ブルー 33.2 16.7 −56.0 シアン 46.9 −33.0 −55.3 グリーン 49.6 −83.6 22.4 比較例1 イエロー 81.2 20.8 107.6 レッド 45.2 78.6 68.1 マゼンタ 43.6 82.9 12.4 ブルー 24.2 22.7 −59.6 シアン 48.8 −28.1 −58.0 グリーン 34.8 −63.0 25.7 JAPAN COLOR イエロー 87.5 − 6.6 92.6 レッド 45.8 68.7 47.2 マゼンタ 46.0 74.9 − 5.3 ブルー 21.3 19.7 −50.0 シアン 54.1 −39.1 −49.2 グリーン 49.6 −73.8 −83.6
【0036】表3の結果より、本発明の実施例3のイエ
ロー、マゼンタ、シアンの3色のインクの組み合わせを
用いた方が、プロセスインキの標準色であるJAPAN
COLORの色度に近似しており、特にイエロー、レ
ッド、マゼンタにおいて優位であることがわかる。(添
付の図1を参照)
【0037】
【発明の効果】本発明のインク組成物は、理想に近いイ
エロー色、マゼンタ色、シアン色の組み合わせであり、
広い可視領域の色調を色出しする事ができる。また優れ
た耐光性を有し、これはインクジェット記録用、筆記具
用等記録用インク組成物として価値が高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は三原色による色出し範囲を説明する色度
図である。実施例3で得られたインキ組成物、比較例1
のインクを用いて得られる単色・混色の色度図、及びJ
APAN COLORの色度図をそれぞれ表す。
【符号の説明】
図1においてX軸はL* * * 表現系におけるa
* を、又Y軸は同じくb*をそれぞれ示す。(L* *
* 表現系においてはa* は赤方向、−a* は緑方向
を、又b* は黄方向、−b* は青方向をそれぞれ示
す。) また、Yはイエロー、Rはレッド、Mはマゼンタ、Bは
ブルー、Cはシアン、Gはグリーンを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、染料、水、水溶性有機溶剤か
    らなるイエローインク、マゼンタインク、及びシアンイ
    ンクの3色インクのセットであって、前記イエローイン
    ク中に少なくともC.I.アシッドイエロー17が含有
    され、前記シアンインク中に少なくともC.I.ダイレ
    クトブルー199が含有され、前記マゼンタインク中
    に、少なくともC.I.アシッドレッド37及び/又
    は、遊離酸の形で下記式(1)で示されるジスアゾ化合
    物を含有することを特徴とする水性インクセット。 【化1】 (式中、R1 は水素原子またはカルボキシル基を、
    2 、R3 はどちらか一方が水素原子を、他方はスルホ
    ン基を表す。Xは塩素原子または水酸基を表す。但し、
    1 が水素原子の時、Yは2,5−ジカルボキシ−1,
    4−フェニレン、5−カルボキシ−1, 3−フェニレン
    又は2−カルボキシ−1, 4−フェニレン基を表し、 R
    1 がカルボキシル基の時、Yは1, 4−フェニレン、
    1, 3−フェニレン又は2−カルボキシ−1,4−フェ
    ニレン基を表す。)
  2. 【請求項2】請求項1のインクセットの3色のインクで
    着色された着色体。
  3. 【請求項3】インク滴を記号信号に応じてオリフィスか
    ら吐出させて被着色材に着色を行うインクジェット着色
    方法において、インクが請求項1に記載のインクセット
    から吐出したインクであることを特徴とするインクジェ
    ット着色方法。
  4. 【請求項4】被着色材がインク受像層を有する請求項3
    の着色方法。
  5. 【請求項5】インクを収容したインク収容部、該インク
    をインク滴として吐出させる為のヘッド部を備えた記録
    ユニットにおいて、インク収容部のインクが請求項1に
    記載のインクセットの3色のインクであることを特徴と
    する記録ユニット。
  6. 【請求項6】インクを収容したインク収容部と、該イン
    クをインク滴として吐出させる為のヘッド部を有する記
    録ユニットを備えたインクジェット記録装置において、
    インク収容部のインクが請求項1に記載のインクセット
    の3色のインクであることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
JP22895997A 1997-08-12 1997-08-12 水性インクセット、着色体及びその着色方法 Pending JPH1158944A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002254680A (ja) * 2001-03-02 2002-09-11 Konica Corp 画像記録方法
EP1462491A1 (en) * 2003-03-25 2004-09-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Inkjet ink and inkjet ink set
JP2018053048A (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 理想科学工業株式会社 インクジェット用水性イエロー系インク及びインクジェット用水性イエロー系インクの製造方法
CN112679981A (zh) * 2020-12-21 2021-04-20 江苏德美科化工有限公司 一种高温用高耐氯棉用活性红色染料及其制备方法

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