JPH1158630A - クリーンルーム間仕切り用フィルム又はシート - Google Patents
クリーンルーム間仕切り用フィルム又はシートInfo
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- JPH1158630A JPH1158630A JP24604797A JP24604797A JPH1158630A JP H1158630 A JPH1158630 A JP H1158630A JP 24604797 A JP24604797 A JP 24604797A JP 24604797 A JP24604797 A JP 24604797A JP H1158630 A JPH1158630 A JP H1158630A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- plasticizer
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- vinyl chloride
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 難燃性、帯電防止性等のクリーンルーム間仕
切り用フィルムに要求される諸物性を損なうことなく、
アウトガス(フィルムから放出される気体成分)に起因
する、シリコンウエハー等の汚染等の問題を解決する。 【解決手段】 リン酸エステル系可塑剤、ジブチルフタ
レート、トリフェニルリン酸エステルを実質的に含まな
い塩化ビニル系樹脂組成物に、五酸化アンチモンを添加
することにより難燃性を付与し、かつ、得られたフィル
ム表面に導電性材料を含む塗料を塗布するか、導電性可
塑剤を使用することにより帯電防止性を付与する。
切り用フィルムに要求される諸物性を損なうことなく、
アウトガス(フィルムから放出される気体成分)に起因
する、シリコンウエハー等の汚染等の問題を解決する。 【解決手段】 リン酸エステル系可塑剤、ジブチルフタ
レート、トリフェニルリン酸エステルを実質的に含まな
い塩化ビニル系樹脂組成物に、五酸化アンチモンを添加
することにより難燃性を付与し、かつ、得られたフィル
ム表面に導電性材料を含む塗料を塗布するか、導電性可
塑剤を使用することにより帯電防止性を付与する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体等を製造す
るクリーンルームの間仕切り用フィルム又はシート(以
下、単に「フィルム」と記す)に関するものである。
るクリーンルームの間仕切り用フィルム又はシート(以
下、単に「フィルム」と記す)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体等を製造するクリーン
ルームの間仕切り用フィルムとして、難燃性及び帯電防
止性が付与された軟質塩化ビニル系樹脂からなる透明フ
ィルムが使用されている。
ルームの間仕切り用フィルムとして、難燃性及び帯電防
止性が付与された軟質塩化ビニル系樹脂からなる透明フ
ィルムが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の軟質塩化ビニル
系樹脂フィルムに難燃性を付与するための手段として、
難燃性可塑剤として知られているリン酸エステル系可塑
剤を添加することが一般に行われている。また、上記の
軟質塩化ビニル系樹脂フィルムには、可塑剤として、フ
タル酸エステル系可塑剤の一種であるジブチルフタレー
トが添加されたものや、安定剤としてトリフェニルリン
酸エステルを含む安定剤を添加したものがある。
系樹脂フィルムに難燃性を付与するための手段として、
難燃性可塑剤として知られているリン酸エステル系可塑
剤を添加することが一般に行われている。また、上記の
軟質塩化ビニル系樹脂フィルムには、可塑剤として、フ
タル酸エステル系可塑剤の一種であるジブチルフタレー
トが添加されたものや、安定剤としてトリフェニルリン
酸エステルを含む安定剤を添加したものがある。
【0004】一方最近では、この間仕切り用フィルムか
ら放出される気体成分(アウトガスと呼ばれている)に
よって、シリコンウェハー等を汚染し、半導体等の収率
が悪化するという問題がクローズアップされている。特
に、より精密な半導体等が製造されるようになった今日
では、上記の問題が深刻化してきている。
ら放出される気体成分(アウトガスと呼ばれている)に
よって、シリコンウェハー等を汚染し、半導体等の収率
が悪化するという問題がクローズアップされている。特
に、より精密な半導体等が製造されるようになった今日
では、上記の問題が深刻化してきている。
【0005】上記の軟質塩化ビニル系樹脂フィルムにお
けるアウトガスの原因となる物質としては、リン酸エス
テル系の可塑剤、トリフェニルリン酸エステル、ジブチ
ルフタレートが挙げられている。しかしながら、上記の
フィルムからこのような成分を全て除くと、所望の難燃
性が得られない等、クリーンルームの間仕切り用フィル
ムとして要求される諸物性を損なうという問題がある。
けるアウトガスの原因となる物質としては、リン酸エス
テル系の可塑剤、トリフェニルリン酸エステル、ジブチ
ルフタレートが挙げられている。しかしながら、上記の
フィルムからこのような成分を全て除くと、所望の難燃
性が得られない等、クリーンルームの間仕切り用フィル
ムとして要求される諸物性を損なうという問題がある。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、難燃性等のクリーンルームの間仕切
り用フィルムに要求される諸物性を損なうことなく、ア
ウトガスに起因する問題をも解決し得るクリーンルーム
間仕切り用フィルムを提供することを目的とするもので
ある。
されたものであり、難燃性等のクリーンルームの間仕切
り用フィルムに要求される諸物性を損なうことなく、ア
ウトガスに起因する問題をも解決し得るクリーンルーム
間仕切り用フィルムを提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のクリーンルーム
用間仕切り用フィルムは、基本的には、塩化ビニル系樹
脂100重量部当たり、リン酸エステル系可塑剤及びジ
ブチルフタレートは実質的に含まない可塑剤を30〜6
0重量部、五酸化アンチモンを2〜15重量部、トリフ
ェニルリン酸エステルを実質的に含まない安定剤を0.
5〜4重量部添加してなる塩化ビニル系樹脂組成物から
なり、(1)フィルムの片面又は両面に、導電性材料を
含む塗料を任意の連続模様状に塗布、或いは、(2)全
可塑剤剤中の30重量%以上を導電性可塑剤とする、こ
とによって、帯電防止性を付与したことを特徴とするも
のである。
用間仕切り用フィルムは、基本的には、塩化ビニル系樹
脂100重量部当たり、リン酸エステル系可塑剤及びジ
ブチルフタレートは実質的に含まない可塑剤を30〜6
0重量部、五酸化アンチモンを2〜15重量部、トリフ
ェニルリン酸エステルを実質的に含まない安定剤を0.
5〜4重量部添加してなる塩化ビニル系樹脂組成物から
なり、(1)フィルムの片面又は両面に、導電性材料を
含む塗料を任意の連続模様状に塗布、或いは、(2)全
可塑剤剤中の30重量%以上を導電性可塑剤とする、こ
とによって、帯電防止性を付与したことを特徴とするも
のである。
【0008】上記の塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビ
ニル単独重合体(ポリ塩化ビニル)の他、塩化ビニル
と、エチレン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、マレイン
酸エステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
エステル等のモノマーとの共重合体、或いはこれらの混
合物等である。
ニル単独重合体(ポリ塩化ビニル)の他、塩化ビニル
と、エチレン、酢酸ビニル、ビニルエーテル、マレイン
酸エステル、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸
エステル等のモノマーとの共重合体、或いはこれらの混
合物等である。
【0009】塩化ビニル系樹脂に添加される可塑剤とし
ては、リン酸エステル系可塑剤及びジブチルフタレート
以外の可塑剤、具体的には、ジオクチルフタレート、ブ
チルベンジルフタレート等のフタル酸エステル系可塑
剤;ジオクチルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジ
オクチルセバケート等の脂肪酸エステル系可塑剤;エポ
キシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤;ポリエステル系可
塑剤;等の可塑剤が使用できる。これらの可塑剤は、単
独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。ま
た、これらの可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し、30〜60重量部、好ましくは35〜
45重量部である。
ては、リン酸エステル系可塑剤及びジブチルフタレート
以外の可塑剤、具体的には、ジオクチルフタレート、ブ
チルベンジルフタレート等のフタル酸エステル系可塑
剤;ジオクチルアジペート、ジオクチルアゼレート、ジ
オクチルセバケート等の脂肪酸エステル系可塑剤;エポ
キシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤;ポリエステル系可
塑剤;等の可塑剤が使用できる。これらの可塑剤は、単
独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。ま
た、これらの可塑剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し、30〜60重量部、好ましくは35〜
45重量部である。
【0010】塩化ビニル系樹脂に添加される安定剤とし
ては、トリフェニルリン酸エステルを実質的に含まない
安定剤、例えば、ジブチル錫ラウレート等の錫系安定
剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金
属石鹸等を使用することができる。これらの安定剤は、
単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。ま
た、これらの安定剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し、0.5〜4重量部である。
ては、トリフェニルリン酸エステルを実質的に含まない
安定剤、例えば、ジブチル錫ラウレート等の錫系安定
剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の金
属石鹸等を使用することができる。これらの安定剤は、
単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。ま
た、これらの安定剤の添加量は、塩化ビニル系樹脂10
0重量部に対し、0.5〜4重量部である。
【0011】本発明のクリーンルーム間仕切り用フィル
ムは、五酸化アンチモンを添加することにより、難燃性
が付与されている。この五酸化アンチモンの添加量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、2〜15重量
部、好ましくは3〜10重量部である。五酸化アンチモ
ンの添加量が上記よりも少ないと消防法防炎認定に合格
する間仕切り用フィルムとすることができず、五酸化ア
ンチモンの添加量が上記よりも多くしても、難燃効果が
比例的に上昇せず不経済となるばかりか、得られる間仕
切り用フィルムの透明性を損なうなどの弊害がある。
ムは、五酸化アンチモンを添加することにより、難燃性
が付与されている。この五酸化アンチモンの添加量は、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対し、2〜15重量
部、好ましくは3〜10重量部である。五酸化アンチモ
ンの添加量が上記よりも少ないと消防法防炎認定に合格
する間仕切り用フィルムとすることができず、五酸化ア
ンチモンの添加量が上記よりも多くしても、難燃効果が
比例的に上昇せず不経済となるばかりか、得られる間仕
切り用フィルムの透明性を損なうなどの弊害がある。
【0012】本発明のクリーンルーム間仕切り用フィル
ムを得るための塩化ビニル系樹脂組成物は、上記の可塑
剤、安定剤、五酸化アンチモン以外にも、従来より通常
使用されている各種添加剤、具体的には、高級脂肪酸エ
ステル、低分子量ポリエチレン、脂肪酸アミド等の滑
剤;カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、ノ
ニオン系帯電防止剤、両性帯電防止剤等の帯電防止剤;
無機充填剤;着色剤;五酸化アンチモン以外の難燃剤;
等を添加することもできる。但し、上記の各種添加剤を
添加する場合には、アウトガスが発生しないように配慮
しなければならないことは言うまでもないことである。
ムを得るための塩化ビニル系樹脂組成物は、上記の可塑
剤、安定剤、五酸化アンチモン以外にも、従来より通常
使用されている各種添加剤、具体的には、高級脂肪酸エ
ステル、低分子量ポリエチレン、脂肪酸アミド等の滑
剤;カチオン系帯電防止剤、アニオン系帯電防止剤、ノ
ニオン系帯電防止剤、両性帯電防止剤等の帯電防止剤;
無機充填剤;着色剤;五酸化アンチモン以外の難燃剤;
等を添加することもできる。但し、上記の各種添加剤を
添加する場合には、アウトガスが発生しないように配慮
しなければならないことは言うまでもないことである。
【0013】上記の塩化ビニル系樹脂組成物は、カレン
ダー法、押出法、インフレーション法等の公知の手段に
より、所望厚さのフィルムに成形される。勿論、本発明
のフィルムは間仕切り用として使用するものであるの
で、成形されるフィルムは、透視性を確保し得る程度に
透明であることが必要である。
ダー法、押出法、インフレーション法等の公知の手段に
より、所望厚さのフィルムに成形される。勿論、本発明
のフィルムは間仕切り用として使用するものであるの
で、成形されるフィルムは、透視性を確保し得る程度に
透明であることが必要である。
【0014】本発明のクリーンルーム間仕切り用フィル
ムは、上記のようにして得られたフィルムの片面又は両
面に、導電性材料を含む塗料を任意の連続模様状に塗布
するか、塩化ビニル系樹脂組成物に含まれる全可塑剤中
の30重量%以上を導電性可塑剤とすることにより、帯
電防止性が付与されている。
ムは、上記のようにして得られたフィルムの片面又は両
面に、導電性材料を含む塗料を任意の連続模様状に塗布
するか、塩化ビニル系樹脂組成物に含まれる全可塑剤中
の30重量%以上を導電性可塑剤とすることにより、帯
電防止性が付与されている。
【0015】上記の塗料中に含まれる導電性材料として
は、カーボンブラック、グラファイト、銀、酸化錫等が
使用できるが、塗装適性等の見地から、カーボンブラッ
ク或いはグラファイト等のカーボンを主体とするものが
好適である。また、これらの導電性材料を混入する塗料
としては、各種の樹脂バインダーを含む溶剤系、水系、
紫外線硬化系等の塗料が使用できるが、基体となる塩化
ビニル系樹脂フィルムとの接着性の見地から、架橋タイ
プ或いは非架橋タイプの塩化ビニル系樹脂やアクリル系
樹脂をバインダーとする溶剤系塗料が好適である。
は、カーボンブラック、グラファイト、銀、酸化錫等が
使用できるが、塗装適性等の見地から、カーボンブラッ
ク或いはグラファイト等のカーボンを主体とするものが
好適である。また、これらの導電性材料を混入する塗料
としては、各種の樹脂バインダーを含む溶剤系、水系、
紫外線硬化系等の塗料が使用できるが、基体となる塩化
ビニル系樹脂フィルムとの接着性の見地から、架橋タイ
プ或いは非架橋タイプの塩化ビニル系樹脂やアクリル系
樹脂をバインダーとする溶剤系塗料が好適である。
【0016】上記の導電性材料を含む塗料は、例えば、
連続した線状(波線等も含む)、格子状、網目状、連続
した幾何学的模様等、連続した模様状に塗布される。ま
た、カーボンブラック等の導電性材料を含む塗料は、一
般に黒色系で不透明であるが、上記した通り、間仕切り
用フィルムは透視性を確保する必要があるため、この塗
料を塗布する場合には、フィルム表面の導電性塗料が塗
布されていない部分の面積比(開口率)が70%以上、
更に好ましくは90%以上となるようにするのが望まし
い。
連続した線状(波線等も含む)、格子状、網目状、連続
した幾何学的模様等、連続した模様状に塗布される。ま
た、カーボンブラック等の導電性材料を含む塗料は、一
般に黒色系で不透明であるが、上記した通り、間仕切り
用フィルムは透視性を確保する必要があるため、この塗
料を塗布する場合には、フィルム表面の導電性塗料が塗
布されていない部分の面積比(開口率)が70%以上、
更に好ましくは90%以上となるようにするのが望まし
い。
【0017】上記の導電性材料を含む塗料を塗布するこ
とにより形成された塗膜の抵抗値としては、1010Ω・
cm未満とするのが望ましく、特に、107 Ω・cm未
満とするのが望ましい。導電性材料を含む塗料による塗
膜の抵抗値が高すぎると、クリーンルーム間仕切り用と
して要求される帯電防止性を付与することができない。
とにより形成された塗膜の抵抗値としては、1010Ω・
cm未満とするのが望ましく、特に、107 Ω・cm未
満とするのが望ましい。導電性材料を含む塗料による塗
膜の抵抗値が高すぎると、クリーンルーム間仕切り用と
して要求される帯電防止性を付与することができない。
【0018】一方、上記の導電性可塑剤としては、化2
に示す一般式で表されるフタル酸エステル系可塑剤等が
使用できる。
に示す一般式で表されるフタル酸エステル系可塑剤等が
使用できる。
【化2】
【0019】上記のフタル酸エステル系可塑剤は、炭素
数1〜3の直鎖状又は分岐状脂肪族アルコールに、炭素
数2〜4のアルキレンオキサイドを1〜7モル付加し、
アルコールとアルキレンオキサイドの合計炭素数が5〜
17である末端ヒドロキシル化合物と、フタル酸とを反
応させて得られるものである。
数1〜3の直鎖状又は分岐状脂肪族アルコールに、炭素
数2〜4のアルキレンオキサイドを1〜7モル付加し、
アルコールとアルキレンオキサイドの合計炭素数が5〜
17である末端ヒドロキシル化合物と、フタル酸とを反
応させて得られるものである。
【0020】上記の導電性可塑剤の添加量は、塩化ビニ
ル系樹脂に添加する全可塑剤中の30重量%以上、好ま
しくは50重量%以上である。導電性可塑剤の添加量が
上記範囲よりも少ないと、クリーンルーム間仕切り用と
して要求される帯電防止性を付与することができない。
ル系樹脂に添加する全可塑剤中の30重量%以上、好ま
しくは50重量%以上である。導電性可塑剤の添加量が
上記範囲よりも少ないと、クリーンルーム間仕切り用と
して要求される帯電防止性を付与することができない。
【0021】但し、フィルムの表面に、上記したような
導電性材料を含む塗料を塗布するのであれば、上記の導
電性可塑剤が、塩化ビニル系樹脂に添加する全可塑剤中
の30重量%未満であっても(勿論、導電性可塑剤を全
く含まなくても)、クリーンルーム間仕切り用として要
求される帯電防止性を十分に満足するフィルムを得るこ
とができる。即ち、上記のようにして塩化ビニル系樹脂
に添加する全可塑剤中の30重量%以上を導電性可塑剤
とする必要があるのは、導電性材料を含む塗料を塗布し
ない場合に限られるのである。
導電性材料を含む塗料を塗布するのであれば、上記の導
電性可塑剤が、塩化ビニル系樹脂に添加する全可塑剤中
の30重量%未満であっても(勿論、導電性可塑剤を全
く含まなくても)、クリーンルーム間仕切り用として要
求される帯電防止性を十分に満足するフィルムを得るこ
とができる。即ち、上記のようにして塩化ビニル系樹脂
に添加する全可塑剤中の30重量%以上を導電性可塑剤
とする必要があるのは、導電性材料を含む塗料を塗布し
ない場合に限られるのである。
【0022】尚、帯電防止性を付与する導電性可塑剤と
しては、トリブトキシホスフェート(TBXP)等のリ
ン酸エステル系可塑剤も知られているが、上記した通
り、本発明のクリーンルーム間仕切り用シートには、こ
のようなリン酸エステル系の導電性可塑剤は適さないこ
とは言うまでもない。
しては、トリブトキシホスフェート(TBXP)等のリ
ン酸エステル系可塑剤も知られているが、上記した通
り、本発明のクリーンルーム間仕切り用シートには、こ
のようなリン酸エステル系の導電性可塑剤は適さないこ
とは言うまでもない。
【0023】
【実施例】以下、具体的な実施例を挙げ、本発明を更に
詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定さ
れるものではない。
詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施例に限定さ
れるものではない。
【0024】〔実施例1〜4、比較例1〜6〕表1に示
す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物から、ロール温
度175℃の8インチテストロールで10分間混練りし
た後、厚さ0.3mmとなるように分出して、透明な塩
化ビニル系樹脂フィルムを得た。次いで、実施例1〜
3、比較例1、4、6のフィルムの表面に、導電性材料
としてカーボンブラックを含むアクリル系樹脂をバイン
ダーとする溶剤系塗料(塗膜の二点間抵抗値は2×10
3 Ω・cm)を、亀甲模様状の連続模様(開口率約90
%)となるように塗布し、間仕切り用フィルムを得た
(実施例4、比較例2、3、5はそのまま)。得られた
フィルムの難燃性、帯電防止性及びアウトガスの発生の
有無について確認し、クリーンルームの間仕切りとして
適するものについては「○」とし、不適当なものを
「×」として評価した。結果を表1に併せて示す。
す配合からなる塩化ビニル系樹脂組成物から、ロール温
度175℃の8インチテストロールで10分間混練りし
た後、厚さ0.3mmとなるように分出して、透明な塩
化ビニル系樹脂フィルムを得た。次いで、実施例1〜
3、比較例1、4、6のフィルムの表面に、導電性材料
としてカーボンブラックを含むアクリル系樹脂をバイン
ダーとする溶剤系塗料(塗膜の二点間抵抗値は2×10
3 Ω・cm)を、亀甲模様状の連続模様(開口率約90
%)となるように塗布し、間仕切り用フィルムを得た
(実施例4、比較例2、3、5はそのまま)。得られた
フィルムの難燃性、帯電防止性及びアウトガスの発生の
有無について確認し、クリーンルームの間仕切りとして
適するものについては「○」とし、不適当なものを
「×」として評価した。結果を表1に併せて示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のクリーンル
ーム間仕切り用フィルムは、難燃性、帯電防止性につい
ても十分に付与されており、かつ、アウトガスの発生が
ないので、このアウトガスによってシリコンウェハー等
を汚染し、半導体等の収率が悪化するという問題も懸念
されないものである。
ーム間仕切り用フィルムは、難燃性、帯電防止性につい
ても十分に付与されており、かつ、アウトガスの発生が
ないので、このアウトガスによってシリコンウェハー等
を汚染し、半導体等の収率が悪化するという問題も懸念
されないものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
リン酸エステル系可塑剤及びジブチルフタレートは実質
的に含まない可塑剤を30〜60重量部、五酸化アンチ
モンを2〜15重量部、トリフェニルリン酸エステルを
実質的に含まない安定剤を0.5〜4重量部添加してな
る塩化ビニル系樹脂組成物を成形して得られる透明なフ
ィルム又はシートの片面又は両面に、導電性材料を含む
塗料を任意の連続模様状に塗布してなるクリーンルーム
間仕切り用フィルム又はシート。 - 【請求項2】 フィルム又はシート表面の導電性塗料が
塗布されていない部分の面積比が70%以上である請求
項1記載のクリーンルーム間仕切り用フィルム又はシー
ト。 - 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂100重量部当たり、
リン酸エステル系可塑剤及びジブチルフタレートは実質
的に含まない可塑剤を30〜60重量部、五酸化アンチ
モンを2〜15重量部、トリフェニルリン酸エステルを
実質的に含まない安定剤を0.5〜4重量部添加してな
る塩化ビニル系樹脂組成物を成形して得られる透明なフ
ィルム又はシートであって、全可塑剤剤中の30重量%
以上が導電性可塑剤であるクリーンルーム間仕切り用フ
ィルム又はシート。 - 【請求項4】 導電性可塑剤が、化1に示す導電性可塑
剤である請求項3記載のクリーンルーム間仕切り用フィ
ルム又はシート。 【化1】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24604797A JPH1158630A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | クリーンルーム間仕切り用フィルム又はシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24604797A JPH1158630A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | クリーンルーム間仕切り用フィルム又はシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1158630A true JPH1158630A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=17142684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24604797A Pending JPH1158630A (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | クリーンルーム間仕切り用フィルム又はシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1158630A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000318099A (ja) * | 1999-05-07 | 2000-11-21 | Achilles Corp | クリーンルーム間仕切り用フィルム又はシート |
JP2001058369A (ja) * | 1999-07-14 | 2001-03-06 | Ticona Gmbh | 導電性プラスチック成形体 |
JP2012102303A (ja) * | 2010-11-15 | 2012-05-31 | Achilles Corp | 透明難燃性フィルム |
JP2018167498A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 平岡織染株式会社 | シートシャッター用膜材 |
JP2019093622A (ja) * | 2017-11-22 | 2019-06-20 | 平岡織染株式会社 | 産業資材用静電気対策膜材 |
-
1997
- 1997-08-27 JP JP24604797A patent/JPH1158630A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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