JPH1158338A - 模様付きパネルの製造装置、及び該製造装置を用いた模様付きパネルの製造方法 - Google Patents

模様付きパネルの製造装置、及び該製造装置を用いた模様付きパネルの製造方法

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JPH1158338A
JPH1158338A JP9216335A JP21633597A JPH1158338A JP H1158338 A JPH1158338 A JP H1158338A JP 9216335 A JP9216335 A JP 9216335A JP 21633597 A JP21633597 A JP 21633597A JP H1158338 A JPH1158338 A JP H1158338A
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JP
Japan
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mold
panel
vibration
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decorative
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JP9216335A
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English (en)
Inventor
Yukihiko Inoue
之彦 井上
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】加振時間を短縮して、生産効率を向上させると
共に、硬化体表面の外観品質を良好なものとすることが
出来る模様付きパネルの製造装置、及び該製造装置を用
いた模様付きパネルの製造方法を提供する。 【解決手段】硬化性のパネル基材Aが充填される型体7
を有し、型体7には、パネル基材Aに凹凸模様を形成す
る加飾型2aと、上部を開口すると共に、加飾型2aの
周縁部に設けられ、パネル基材Aによって得られるパネ
ル硬化体4の周端縁4aを形成する型枠2bとを設け
て、加飾型2a及び型枠2bに対して振動を加える振動
台6を設けている。型体7は、型枠2b上部を閉塞する
雄型3を有し、雄型閉塞状態で、振動台6により加振し
ながら型内空間7aのエアを吸引する真空ポンプ8が設
けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、主に建築物の壁
パネル等に用いられる模様付きパネルの製造装置及び製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、模様付きパネルの製造方法とし
て、図4に示すようなものが知られている。このような
模様付きパネルの製造方法では、混合装置1から吐出さ
れた液状の無機質発泡性基材Aが、雌型2に充填される
(同図(a))。
【0003】この雌型2は、主に、前記パネル基材Aに
凹凸模様を形成する加飾型2aと、上部を開口すると共
に、この加飾型2aの周縁部に設けられ、前記基材Aに
よって得られるパネル硬化体4の周端縁4aを形成する
型枠2bとによって構成されている。
【0004】充填後、開口する雌型2上部が、雄型3に
よって閉塞されて(同図(b))、発泡剤による発泡が
開始される。
【0005】この発泡が開始される前に、前記雌雄型
2,3に、所定の振動(振幅約0.2mm〜2mm)が
加えられて、基材Aの上面部A1が略均一にならされる
と共に、発泡が略均一に行われて、基材Aの前記加飾型
2aへの追従を良好なものとすることにより、脱型後の
パネル硬化体4表面4bに、外観品質の低下に繋がる未
充填箇所や気泡孔が現れない様にしている(同図
(c))。
【0006】このときに充填する基材Aとして、優れた
転写性を有する特公平4−45471号公報記載の、S
iO2−Al23系無機質粉体100重量部と、アルカ
リ金属珪酸塩0.2〜450重量部と、水35〜150
0重量部とからなる熱硬化性組成物等が検討されてい
る。
【0007】そして、脱型後、アフターキュア(同図
(d))及び乾燥(同図(e))が行われて、所定温度
下で硬化が促進され、建築物の壁パネルとなるパネル硬
化体4が完成する(同図(f))。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなものでは、粘度が20,000cps以上の高い基
材Aを使用するので、流動性が得られにくく、基材Aの
前記加飾型2aへの追従を良好なものとして、脱型後の
パネル硬化体4表面4bに、外観品質の低下に繋がる未
充填箇所や気泡孔が現れない様にするためには、いかな
る振動形態をもってしても、約120秒以上の加振が必
要とされる。
【0009】また、デザイン上、加飾型2aに複雑な形
状の凹凸が形成されている場合には、完全に未充填箇所
や気泡孔を表面4bから除去する事が困難である場合も
あった。
【0010】そこで、この発明は、加振時間を短縮し
て、生産効率を向上させると共に、硬化体表面の外観品
質を良好なものとすることが出来る模様付きパネルの製
造装置、及び該製造装置を用いた模様付きパネルの製造
方法を提供することを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本願発明の請求項1に記載されたものでは、硬化性のパ
ネル基材が充填される型体を有し、該型体には、前記パ
ネル基材に凹凸模様を形成する加飾型と、上部を開口す
ると共に、該加飾型の周縁部に設けられ、前記基材によ
って得られる硬化体の周端縁を形成する型枠とを設け
て、該加飾型及び型枠に対して振動を加える振動付与手
段を設けた模様付きパネルの製造装置であって、前記型
体は、前記型枠上部を閉塞する蓋体を有し、該蓋体閉塞
状態で、前記振動付与手段により加振しながら該型体内
のエアを吸引する真空雰囲気付与手段を設けた模様付き
パネルの製造装置を特徴としている。
【0012】このように構成された請求項1記載のもの
では、真空雰囲気付与手段が、蓋体閉塞状態で、前記振
動付与手段により加振しながら該型体内のエアを吸引す
る。
【0013】このため、前記加飾型とパネル基材との間
に介在する気泡が、該吸引によって脱泡されて、基材表
面に殆ど残留しない。
【0014】従って、加振時間を短縮して、生産効率を
向上させると共に、硬化体表面の外観品質を良好なもの
とすることが出来る。
【0015】また、請求項2に記載されたものでは、前
記真空雰囲気付与手段では、前記型体内の真空度を50
0〜760mmHgに保持するようにエアを吸引する請
求項1記載の模様付きパネルの製造装置を特徴としてい
る。
【0016】このように構成された請求項2記載のもの
では、前記真空雰囲気付与手段によって、前記型体内の
真空度が500〜760mmHg(35KPa以下)に
保持されるようにエアが吸引される。
【0017】このため、例えば、粘度が20,000c
ps以上の高粘性を有する液状の基材であっても、更に
効率よく脱泡工程を行うことが出来る。
【0018】そして、請求項3に記載されたものでは、
前記振動付与手段は、振幅が0.5〜10mmで且つ、
振動方向を水平1次元又は水平2次元方向として、しか
も、振動数を5〜120Hzとする各請求項1又は2記
載の模様付きパネルの製造装置を特徴としている。
【0019】このように構成された請求項3記載のもの
では、前記振動付与手段によって付与される振動が、振
幅が0.5〜10mmで且つ、振動方向が水平1次元又
は水平2次元方向であり、しかも、振動数が5〜120
Hzとなるようにしている。このため、例えば、粘度が
20,000cps以上の高粘性を有する液状の基材で
あっても、更に、効率よく脱泡工程を行うことが出来
る。
【0020】また、請求項4に記載されたものでは、型
体に、パネルの凹凸模様を形成する加飾型と、上部を開
口すると共に、該加飾型の周縁部に設けられ、硬化体の
周端縁を形成する型枠とを設けて、硬化性のパネル基材
を充填すると共に、振動付与手段によって振動を加える
ことにより、脱泡を行う際、該型体内を真空雰囲気とす
る各請求項1〜3記載の模様付きパネルの製造装置を用
いた製造方法を特徴としている。
【0021】このように構成された請求項4記載のもの
では、脱泡を行う際に、該型体内が真空雰囲気となるの
で、前記加飾型とパネル基材との間に介在する気泡が、
該吸引によって脱泡されて、基材表面に殆ど残留しな
い。
【0022】従って、加振時間を短縮して、生産効率を
向上させると共に、硬化体表面の外観品質を良好なもの
とすることが出来る。
【0023】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の具体的な実施の
形態1について、図面を参照しつつ説明する。
【0024】図1〜図3は、この発明の実施の形態1を
示すものである。なお、前記従来例と同一乃至均等な部
分については、同一符号を付すこととする。
【0025】まず、この実施の形態1の構成について説
明する。
【0026】模様付きパネルの製造装置5は、振動付与
手段としての振動台6の上部に、方形状を呈して、硬化
性のパネル基材Aが充填される型体7が設けられてい
る。
【0027】この型体7は、雌型2及び雄型3とから主
に構成されている。
【0028】このうち、雌型2には、パネル表面に凹凸
模様を形成する加飾型2aと、加飾型2aの表面に高低
差が1mm以上の凹凸形状を有して構成される加飾部2
dを囲って、前記パネル基材によって得られるパネル硬
化体4の周端縁4aを形成するフレーム状の型枠2b
と、前記加飾型2aをこの型枠2b内にキャスティング
する略平板状の下型2cとが設けられている。
【0029】このうち、加飾型2aは、この実施の形態
1では、弾性材料であるゴム製で、また、前記下型2c
は、銅製の金属板から構成される。
【0030】加飾部2d及び下型2cは共に略方形板状
であるが、加飾部2dの裏面の面積よりも下型2cの面
積の方が大きくなるように構成されている。
【0031】また、この製造装置7には、流動性のパネ
ル基材Aの脱泡時に使用され、図1に示すように雌型2
の上に装着されて型内空間7を閉塞する蓋体としての雄
型3が設けられている。
【0032】この雄型3には、略平板状の蓋体本体3a
の周縁近傍下面側に、周状の脚部3bが一体に形成され
ている。また、この脚部3bの下端縁には、前記雌型2
上部の開口に、この雄型3を装着した際に、気密性を保
持するゴムパッキング3cが周状に設けられている。
【0033】そして、この蓋体本体3aには、この雄型
3閉塞状態で、前記振動台6により加振しながら、この
型体7aの型内空間7aからエアを吸引する真空雰囲気
付与手段としての真空ポンプ8が設けられている。
【0034】この真空ポンプ8は、前記蓋体本体3aに
形成された吸入孔8aに一端8cを接続するフレキシブ
ルチューブ8bと、このフレキシブルチューブ8bの他
端8dに接続されるポンプ本体8eとから主に構成され
ている。
【0035】一方、この実施の形態1において、型体7
に充填するパネル基材Aとしては (B)SiO2―Al23系無機質粉体100重量部 (C)アルカリ金属珪酸塩0.2〜450重量部 (D)水35〜1500重量部 からなる熱硬化性配合物を主に用いる。
【0036】次に、この実施の形態1の作用について図
3に示す工程図に沿って説明する。
【0037】模様付きパネルの製造装置5を用いて、前
記熱硬化性配合物からなるパネル硬化体4を模様を付し
て製造するには、まず、混合装置1から吐出された液状
の無機質発泡性基材Aは、アルカリ金属珪酸塩(C)を
加圧、加熱下で少なくとも一部の水(D)に溶解し、上
記反応性無機質粉末(B)及び必要に応じて残部の水
(D)、発泡助剤、補強繊維、無機質充填材等が混合さ
れてペースト状となっている。
【0038】そして、このパネル基材Aが、必要量、雌
型2に充填される(同図(a))。
【0039】この雌型2は、振動台6の所定位置に、図
1に示すように載置されて固定される(同図(b))。
【0040】次に、雌型2上部の所定位置に雄型3を配
置して、前記ゴムパッキング3cにより、型内空間7a
を閉塞して密封状態とする。
【0041】そして、前記真空ポンプ8を駆動して、蓋
体閉塞状態で、前記振動台6を略水平方向に振動させて
加振しながら、型内空間7aのエアを吸引する。
【0042】このため、前記加飾型2aとパネル基材A
との間に介在する気泡が、この振動を加えられながらの
吸引によって脱泡されて、脱型後のパネル基材A表面に
殆ど残留しない。
【0043】従って、加振時間を短縮して、生産効率を
向上させることが出来ると共に、パネル硬化体4表面の
外観品質を良好なものとすることが出来る。
【0044】また、この実施の形態1では、前記真空ポ
ンプ8によって、前記型内空間Aの真空度が、加振中5
00〜760mmHgに保持されるようにエアが吸引さ
れている。
【0045】このため、例えば、粘度が20,000c
ps以上の高粘性を有する液状のうちペースト状に混合
形成されているパネル基材Aであっても、更に効率よく
脱泡工程を行うことが出来る。
【0046】そして、この実施の形態1では、更に、前
記振動台6によって付与される振動が、振幅が0.5〜
10mmで且つ、振動方向が水平1次元又は水平2次元
方向であり、しかも、振動数が5〜120Hzとなるよ
うにしている。
【0047】このため、例えば、粘度が20,000c
ps以上の高粘性を有するペースト状のパネル基材Aで
あっても、更に、効率よく脱泡工程を行うことが出来、
この実施の形態1では、従来のものに比して、約1/3
〜1/2である約40〜60秒として脱泡時間を短縮で
きる。
【0048】そして、脱型後、アフターキュア(同図
(c))及び乾燥(同図(d))が行われて、所定温度
下である約50〜110℃で30分間〜8時間硬化させ
ることにより、硬化反応が促進され、機械的物性が向上
された完成品であるパネル硬化体4を得ることが出来る
(同図(e))。
【0049】このようにして得られたパネル硬化体4
は、脱泡を行う際に、型内空間7aが真空雰囲気となる
ので、前記加飾型2aとパネル基材Aとの間に介在する
気泡が、この吸引によって効率よく脱泡されて、基材A
表面に殆ど残留しない。
【0050】従って、加振時間が短縮されて、生産効率
を向上させると共に、パネル硬化体4表面に未充填箇所
や気泡孔等を残さず、外観品質を良好なものとすること
が出来る。
【0051】しかも、流動性の良好とは言い難い粘度が
20,000cps以上の高粘性を有するペースト状の
パネル基材Aであっても、複雑な形状の凹凸を有する加
飾型2aでも略完全に追従させることが出来るので、デ
ザインの多様性を拡大することが出来る。
【0052】以上、この発明の実施の形態1を図面によ
り詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態1に
限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更
等があってもこの発明に含まれる。
【0053】例えば、加飾部には弾性材料が用いられる
こととしたが、具体的には、ウレタンゴム、ケイ素ゴ
ム、アクリルゴム、ブチルゴム、フッ化物系ゴム、多硫
化物系ゴム、グラフトゴム、ブタジエンゴム、イソプレ
ンゴム、クロロプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポ
リブテンゴム、イソブテン−イソプレンゴム、アクリレ
ートーブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ア
クリロニトリル−ブタジエンゴム、ピリジン−ブタジエ
ンゴム、スチレン−イソプレンゴム、アクリロニトリル
−クロロプレンゴム、スチレン−クロロプレンゴム等の
合成ゴム、あるいはスチレン−ブタジエン−スチレン共
重合体、スチレン−水素添加ポリオレフィン−スチレン
共重合体等のスチレン系熱可塑エラストマーやブタジエ
ン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ゴム中間ブ
ロック−スチレン共重合体等のブロック共重合体等のエ
ラストマー等を挙げることができる。上記材料は、1
種、又は2種以上混合したものであってもよく、炭酸カ
ルシウム、アルミナ等の無機充填材や澱粉等の有機充填
材を添加したものであってもよく、更には、FRP、
砂、セメント及びプラスチックシート等であってもよ
い。
【0054】プラスチックシートは、加飾型の形状に合
わせて予め成形したものであっても、加飾型を利用して
加飾型を覆う様に成形したものであってもよく、例えば
真空成形で成形すると良い。
【0055】また、加飾型2aをキャスティングする下
型2cの金属板の材質としては、前記銅製以外に、鉄、
鉄鋼、ステンレススチール、アルミニウム、真鍮等の金
属又は、これらの合金等が挙げられる。
【0056】加飾型2aと型枠2bとの位置決め方法に
ついても、特に限定はされない。実施の形態1において
は、金属板部の周縁部と型枠とに各々位置決め孔を設
け、これらの位置決め孔にボルトを挿通することによっ
て、型枠を加飾型の所定位置に精度よく、かつ容易に位
置決め装着することが可能であった。しかし、更に精度
を要求する場合には、ノックピン用の穴を設け、ノック
ピンを用いて行う方法を採用することが望ましい。
【0057】なお、この実施の形態1に使用される反応
性無機質粉体(B)としては、SiO2 5〜85重量%
とAl23 90〜10重量%のものが好適に使用され
る。このような粉体としては、フライアッシュ、メタカ
オリン、カオリン、ムライト、コランダム、アルミナ系
研磨材を製造する際のダスト、粉砕焼成ボーキサイト等
が使用できるが、組成と粒度が適当であればこれらに限
定されるものではない。また、これらの粉体をそのまま
用いてもよいが、活性化させるために溶射処理、粉砕分
級、機械的エネルギーを作用させてもよい。
【0058】溶射処理する方法としては、セラミックコ
ーティングに適用される溶射技術が応用される。その溶
射技術は、好ましくは材料粉末が2000〜16000
℃の温度で溶融され、30〜800m/秒の速度で噴霧
されるものであり、プラズマ溶射法、高エネルギーガス
溶射法、アーク溶射法等が可能である。得られた粉体の
比表面積は、0.1〜100m2/g が好ましい。
【0059】分級、粉砕する方法としては、従来公知の
任意の方法が採用され、篩、比重、風力、湿式沈降等に
よる分級、ジェットミル、ロールミル、ボールミルによ
る粉砕等が挙げられる。これらの手段は併用されてもよ
い。
【0060】機械的エネルギーを作用させる方法として
は、ボール媒体ミル、媒体撹拌型ミル、ローラミル等が
使用され、作用させる機械的エネルギーとしては0.5
kwh/kg〜30kwh/kgが好ましい。この機械
的エネルギーは、小さいと粉体を活性化しにくく、大き
いと装置への負荷が大きい。
【0061】また、反応性無機質粉体(B)としてフラ
イアッシュを用いる際、フライアッシュは必要に応じて
焼成されたものでもよい。この焼成温度は、低いとフラ
イアッシュの黒色が残って着色困難となり、高いとアル
カリ金属珪酸塩(C)との反応性が低くなるので、40
0℃〜1000℃であることが好ましい。
【0062】本実施の形態1に使用されるアルカリ金属
珪酸塩(C)とは、M2 O・nSiO2 (M=K,N
a,Liから選ばれる1種以上の金属)で表される塩で
あって、nの値は、小さくなると緻密な発泡体が得られ
ず、大きくなると水溶液の粘度が上昇し混合が困難にな
るので、0.05〜8が好ましく、さらに好ましくは
0.5〜2.5である。
【0063】アルカリ金属珪酸塩(C)は水溶液で添加
されるのが好ましく、水溶液濃度は特に限定されない
が、薄くなるとフライアッシュ粉末との反応性が低下
し、濃くなると固形分が生じやすくなるので、10〜6
0重量%が好ましい。
【0064】上記アルカリ金属珪酸塩水溶液は、アルカ
リ金属珪酸塩(C)をそのまま加圧、加熱下で水に溶解
してもよいが、アルカリ金属水酸化物水溶液に珪砂、珪
石粉等のSiO2 成分をnが所定の量となるように加
圧、加熱下で溶解してもよい。また、アルカリ金属珪酸
塩(C)の量は、少なくなると硬化が十分になされず、
多くなると得られる発泡体の耐水性が低下するので、上
記反応性無機質粉体(B)100重量部に対して0.2
〜450重量部に限定され、好ましくは10〜350重
量部、さらに好ましくは20〜250重量部である。
【0065】本実施の形態1で使用される水(D)は、
上記アルカリ金属珪酸塩水溶液として添加されてもよい
し、独立して添加されてもよい。水(D)の量は少なく
なると十分に硬化せず、また混合が困難となり、多くな
ると硬化体の強度が低下しやすくなるので、上記反応性
無機質粉体(B)100重量部に対して35〜1500
重量部に限定され、好ましくは45〜1000重量部、
さらに好ましくは50〜500重量部である。
【0066】実施の形態1において、必要に応じて発泡
剤が添加されてもよい。発泡剤としては、過酸化物(過
酸化水素、過酸化ソーダ、過酸化カリ、過ほう酸ソーダ
等)、金属粉末(Mg,Ca、Cr、Mn、Fe、C
o、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、Sn、Si、フェ
ロシリコン)等が用いられ、多すぎると発泡ガスが過剰
となり破泡し、少なすぎると発泡倍率が小さすぎて発泡
体の意味を失うので、0.01〜10重量部であること
が好ましい。過酸化水素を発泡剤として用いるときは、
安全性、安定した発泡を考慮すると水溶液として用いる
のが好ましい。金属粉末を用いる場合は、安定した発泡
を得るために、直径200μm以下であることが好まし
い。
【0067】本実施の形態1において、必要に応じて発
泡助剤が添加されてもよい。発泡助剤は、発泡を均一に
生じさせるものならば特に限定されず、例えばステアリ
ン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛
等の脂肪酸金属塩、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、
アルミナ粉末等の多孔質粉体等が挙げられる。これらは
単独で使用されてもよいし、2種類以上併用されてもよ
い。
【0068】発泡助剤の量は、多くなると組成物の粘度
が上昇し破泡が発生しやすくなるので、上記反応性無機
質粉体(B)100重量部に対して10重量部以下が好
ましい。
【0069】本実施の形態1において、必要に応じて無
機質充填材が添加されてもよい。無機質充填材は、水に
溶解せず、発泡性無機質組成物の硬化反応を阻害せず、
アルカリ金属珪酸塩と反応しないものであれば特に限定
されず、例えば珪砂、川砂、ジルコンサンド、結晶質ア
ルミナ、岩石粉末、火山灰、シリカフラワー、シリカヒ
ューム、ベントナイト、高炉スラグ等の混合セメント用
混合材、セピオライト、ワラストナイト、マイカ等の天
然鉱物、炭酸カルシウム、珪藻土等が挙げられる。これ
らは単独で添加されてもよいし、2種類以上併用されて
もよい。
【0070】上記無機質充填材は、平均粒径が小さくな
ると組成物の粘度が上昇し、高倍率の発泡体が得られ
ず、大きくなると発泡が不安定になるので、平均粒径は
0.01〜1000μmが好ましい。無機質充填材の量
が多くなると、得られる発泡体の強度が低下するので、
上記反応性無機質粉体(B)100重量部に対して70
0重量部以下が好ましい。
【0071】本実施の形態1において、必要に応じて補
強繊維が添加されてもよい。補強繊維は、成形体に付与
したい性能に応じ任意のものが使用でき、例えばビニロ
ン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、ポリプロ
ピレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊維、ガラス繊
維、チタン酸カリウム繊維、鋼繊維等が使用できる。
【0072】上記補強繊維の繊維径は、細くなると混合
時に再凝集し、交絡によりファイバーボールが形成され
易くなり、最終的に得られる発泡体の強度はそれ以上改
善されない。また、この補強繊維が太くなるか若しくは
短くなると、引張強度向上などの補強効果が小さくな
り、長くなると繊維の分散性及び配向性が低下するの
で、繊維径1〜500μm、繊維長1〜15mmが好ま
しい。上記補強繊維の添加量は、多くなると繊維の分散
性が低下するので、上記反応性無機質粉体(B)100
重量部に対して10重量部以下が好ましい。
【0073】さらに、硬化体の軽量化を図る目的でシリ
カバルーン、パーライト、フライアッシュバルーン、シ
ラスバルーン、ガラスバルーン、発泡焼成粘土等の無機
質発泡体、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチレ
ン等の合成樹脂の発泡体、塩化ビニリデンバルーン等が
添加されてもよい。これらは単独で添加されてもよい
し、2種類以上併用されてもよい。
【0074】また、必要に応じて、アルミナセメント、
γ−アルミナ、溶射されたアルミナ、アルミン酸アルカ
リ金属塩及水酸化アルミニウムを加えてもよい。
【0075】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明の請
求項1記載のものによれば、真空雰囲気付与手段が、蓋
体閉塞状態で、前記振動付与手段により加振しながら該
型体内のエアを吸引する。
【0076】このため、前記加飾型とパネル基材との間
に介在する気泡が、該吸引によって脱泡されて、基材表
面に殆ど残留しない。
【0077】従って、加振時間を短縮して、生産効率を
向上させると共に、硬化体表面の外観品質を良好なもの
とすることが出来る。
【0078】また、請求項2に記載されたものでは、前
記真空雰囲気付与手段によって、前記型体内の真空度が
500〜760mmHgに保持されるようにエアが吸引
される。
【0079】このため、例えば、粘度が20,000c
ps以上の高粘性を有する液状の基材であっても、更に
効率よく脱泡工程を行うことが出来る。
【0080】そして、請求項3に記載されたものでは、
前記振動付与手段によって付与される振動が、振幅が
0.5〜10mmで且つ、振動方向が水平1次元又は水
平2次元方向であり、しかも、振動数が5〜120Hz
となるようにしている。
【0081】このため、例えば、粘度が20,000c
ps以上の高粘性を有する液状の基材であっても、更
に、効率よく脱泡工程を行うことが出来る。
【0082】また、請求項4に記載されたものでは、脱
泡を行う際に、該型体内が真空雰囲気となるので、前記
加飾型とパネル基材との間に介在する気泡が、該吸引に
よって脱泡されて、基材表面に殆ど残留しない。
【0083】従って、加振時間を短縮して、生産効率を
向上させると共に、硬化体表面の外観品質を良好なもの
とすることが出来る、という実用上有益な効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の模様付きパネルの製造
装置を示し、密閉前の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の模様付きパネルの製造
装置を示し、密閉後の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1の模様付きパネルの製造
装置を用いた製造方法を説明する工程の流れ図である。
【図4】一例としての模様付きパネルの製造装置を用い
た製造方法を説明する工程の流れ図である。
【符号の説明】
2 雌型 2a 加飾型 2b 型枠 2d 加飾部 3 雄型(蓋体) 4 パネル硬化体(硬化体) 4a 周端縁 5 表面 6 振動台(振動付与手段) 7 型体 7a 型内空間(型体内) 8 真空ポンプ(真空雰囲気付与手段) A パネル基材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化性のパネル基材が充填される型体を有
    し、該型体には、前記パネル基材に凹凸模様を形成する
    加飾型と、上部を開口すると共に、該加飾型の周縁部に
    設けられ、前記基材によって得られる硬化体の周端縁を
    形成する型枠とを設けて、該加飾型及び型枠に対して振
    動を加える振動付与手段を設けた模様付きパネルの製造
    装置であって、 前記型体は、前記型枠上部を閉塞する蓋体を有し、該蓋
    体閉塞状態で、前記振動付与手段により加振しながら該
    型体内のエアを吸引する真空雰囲気付与手段を設けたこ
    とを特徴とする模様付きパネルの製造装置。
  2. 【請求項2】前記真空雰囲気付与手段では、前記型体内
    の真空度を500〜760mmHgに保持するようにエ
    アを吸引することを特徴とする請求項1記載の模様付き
    パネルの製造装置。
  3. 【請求項3】前記振動付与手段は、振幅が0.5〜10
    mmで且つ、振動方向を水平1次元又は水平2次元方向
    として、しかも、振動数を5〜120Hzとすることを
    特徴とする各請求項1又は2記載の模様付きパネルの製
    造装置。
  4. 【請求項4】型体に、パネルの凹凸模様を形成する加飾
    型と、上部を開口すると共に、該加飾型の周縁部に設け
    られ、硬化体の周端縁を形成する型枠とを設けて、硬化
    性のパネル基材を充填すると共に、振動付与手段によっ
    て振動を加えることにより、脱泡を行う際、該型体内を
    真空雰囲気とすることを特徴とする各請求項1〜3記載
    の模様付きパネルの製造装置を用いた製造方法。
JP9216335A 1997-08-11 1997-08-11 模様付きパネルの製造装置、及び該製造装置を用いた模様付きパネルの製造方法 Pending JPH1158338A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108356957A (zh) * 2018-02-08 2018-08-03 山东城际轨道交通科技有限公司 上下谐振真空施压水泥基复合板材成型设备
CN108749457A (zh) * 2018-05-28 2018-11-06 浙江九川竹木股份有限公司 竹装饰板的制作方法及制作设备

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