JPH0929728A - 無機系硬化体の製造方法 - Google Patents

無機系硬化体の製造方法

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JPH0929728A
JPH0929728A JP18707795A JP18707795A JPH0929728A JP H0929728 A JPH0929728 A JP H0929728A JP 18707795 A JP18707795 A JP 18707795A JP 18707795 A JP18707795 A JP 18707795A JP H0929728 A JPH0929728 A JP H0929728A
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Hiroyuki Takihana
裕之 瀧華
Masahito Yamamoto
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面の仕上がりが優れると共に後加工に悪影響
を及ぼすことのない無機系硬化体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】(a)SiO2 −Al2 3 系無機質粉
体、(b)アルカリ金属珪酸塩及び(c)水からなる硬
化性材料を、型の表面が合成樹脂もしくはゴム素材で形
成されている成形型に注入し硬化させる無機系硬化体の
製造方法において、前記型の表面に予め界面活性剤の水
溶液を塗布することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築材料等に用いら
れる無機系硬化体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリ金属珪酸塩水溶液及び硬化剤を
主成分とする硬化性材料を合成樹脂又はゴム素材からな
る成形型内に充填し硬化させて無機質硬化体を製造する
場合、硬化性材料にアルカリ金属珪酸塩水溶液が含まれ
ていると、該型表面と硬化性材料との間の「なじみ」が
悪く、両者の間に泡が発生し易くなって、得られる硬化
体の外観が悪くなるという問題点があった。
【0003】このため、例えば、特開平7−10634
号公報には、成形型の表面にシリコーンエマルジョン系
界面活性剤を塗布することにより、硬化性材料と成形型
との「なじみ」を向上させ、外観の良好な硬化体を得よ
うとする方法が開示されている。しかしながら、この方
法では、シリコーンエマルジョン系界面活性剤を、大量
に塗布する必要があり、該界面活性剤が硬化体表面に残
存することにより、硬化体表面に塗装等の後加工を施す
場合は、塗膜の密着性が悪くなるという問題点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされ、その目的は、表面の仕上がりが優れると
共に後加工に悪影響を及ぼすことのない無機系硬化体の
製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の無機系硬化体の
製造方法は、SiO2 −Al2 3 系無機質粉体(a)
100重量部、アルカリ金属珪酸塩(b)0.2〜45
0重量部及び水(c)35〜1,500重量部からなる
硬化性材料を、型の表面が合成樹脂もしくはゴム素材で
形成されている成形型に注入し硬化させる際に、前記型
の表面に予め界面活性剤の水溶液を塗布することを特徴
とする。
【0006】本発明で使用されるSiO2 −Al2 3
系無機質粉体(a)としては、SiO2 の比率が25〜
85重量%、Al2 3 の比率が90〜10重量%であ
るものが好適に使用される。このような粉体としては、
フライアッシュ、メタカオリン、カオリン、ムライト、
コランダム、アルミナ系研磨材を製造する際のダスト、
粉砕焼成ボーキサイト等が挙げられるが、組成と粒度が
適当であればこれらに限定されるものではない。上記粉
体は、そのまま用いてもよいが、活性化させるために、
溶射処理、粉砕分級、機械的エネルギーを作用させても
よい。
【0007】上記溶射処理の方法としては、セラミック
コーティングに適用される溶射技術が使用可能である。
その溶射技術としては、材料粉末を2,000〜16,
000℃の温度で溶融し、30〜800m/秒の速度で
噴射するものであり、プラズマ溶射法、高エネルギーガ
ス溶射法、アーク溶射法等が挙げられる。得られる粉体
の比表面積としては、0.1〜100m2 /gが好まし
い。
【0008】上記粉体の分級、粉砕には、従来公知の方
法が採用され、篩、比重、湿式沈降等による分級;ジェ
ットミル、ロールミル、ボールミル等に粉砕などが挙げ
られ、これらの方法は併用されてもよい。上記機械的エ
ネルギーを作用させる方法としては、ボール媒体ミル、
媒体攪拌型ミル、ロールミル等が使用可能であり、作用
させる機械的エネルギーとしては、小さくなると粉体を
活性化しにくく、大きくなると装置への負荷が大きくな
るので、0.5〜30kwh/kgの範囲が好ましい。
【0009】上記フライアッシュには、必要に応じて、
焼成処理が施されていてもよい。焼成温度は、低くなる
とフライアッシュの黒色が残存して着色困難となり、高
くなるとアルカリ金属珪酸塩(b)との反応性が低くな
るので、400〜1,000℃が好ましい。
【0010】本発明で使用されるアルカリ金属珪酸塩
(b)とは、M2 O・nSiO2 (式中、MはK,Na
又はLiから選ばれる1種以上の金属を示す)で表され
る塩であって、nの値は、小さくなると緻密な発泡体が
得られず、大きくなると水溶液の粘度が上昇し混合が困
難となるので、0.05〜8が好ましく、より好ましく
は0.5〜2.5である。
【0011】上記アルカリ金属珪酸塩(b)は、水溶液
の状態で添加されるのが好ましく、水溶液の濃度として
は、低くなるとフライアッシュ粉末との反応性が低下
し、高くなると固形分が生じ易くなるので、10〜60
重量%が好ましい。
【0012】上記アルカリ金属珪酸塩(b)の水溶液
は、アルカリ金属珪酸塩(b)をそのまま加圧、加熱下
で水に溶解してもよいが、アルカリ金属水酸化物水溶液
に珪砂、珪石粉等のSiO2 成分をnが所定の量となる
ように加圧、加熱下で溶解してもよい。
【0013】本発明で用いられる硬化性材料において、
上記アルカリ金属珪酸塩(b)の量は、少なくなると硬
化が十分に進行せず、多くなると得られる無機系硬化体
の耐水性が低下するので、無機質粉体(a)100重量
部に対して0.2〜450重量部に限定され、好ましく
は10〜350重量部であり、さらに好ましくは20〜
250重量部である。
【0014】本発明で用いられる水(c)は、単独で添
加してもよく、上記アルカリ金属珪酸塩(b)の水溶液
として添加してもよい。上記硬化性材料において、上記
水(c)の量は、少なくなると混合が困難となると共に
硬化が十分に進行せず、多くなると得られる無機系硬化
体の強度が低下するので、無機質粉体(a)100重量
部に対して35〜1,500重量部に限定され、好まし
くは45〜1,000重量部であり、さらに好ましくは
50〜500重量部である。
【0015】上記硬化性材料には、必要に応じて、発泡
硬化体を得るために発泡剤が添加されてもよい。上記発
泡剤としては、過酸化水素、過酸化ソーダ、過酸化カ
リ、過ほう酸ソーダ等の過酸化物;Mg、Ca、Cr、
Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Al、Ga、S
n、Si、フェロシリコン等の金属粉末などが挙げられ
る。
【0016】上記硬化性材料において、発泡剤の量は、
少なくなると発泡倍率が小さくなり過ぎて発泡硬化体が
得られなくなり、多くなると発泡ガスが過剰となって破
泡が起こるので、無機質粉体(a)100重量部に対し
て0.01〜10重量部が好ましい。
【0017】上記発泡剤として過酸化水素を用いる場合
は、安全性、安定した発泡を考慮すると水溶液として用
いるのが好ましく、金属粉末を用いる場合は、安定した
発泡を得るために、粒径200μm以下とするのが好ま
しい。
【0018】上記硬化性材料には、必要に応じて、発泡
助剤が添加されてもよい。上記発泡助剤としては、発泡
を均一に生じさせるものであれば特に制限はなく、例え
ば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、パル
ミチン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩;シリカゲル、ゼオライ
ト、活性炭、アルミナ粉末等の多孔質粉体などが挙げら
れ、これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併用
されてもよい。
【0019】上記硬化性材料には、必要に応じて、無機
質充填剤が添加されてもよい。上記無機質充填剤として
は、水に溶解せず、本発明における硬化反応を阻害せ
ず、上記アルカリ金属珪酸塩(b)と反応しないもので
あれば、特に制限はなく、例えば、珪砂、川砂、ジルコ
ンサンド、結晶質アルミナ、岩石粉末、火山灰、シリカ
フラワー、シリカヒューム、ベントナイト、高炉スラグ
等の混合セメント用混合材;セピオライト、ワラストナ
イト、マイカ等の天然鉱物の他、炭酸カルシウム、珪藻
土などが挙げられ、これらは単独で使用されてもよく、
二種以上が併用されてもよい。
【0020】上記無機質充填剤の平均粒径は、小さくな
ると上記硬化性材料の粘度が上昇し、大きくなると発泡
性が不安定となるので、0.01〜1,000μmが好
ましい。
【0021】上記硬化性材料において、無機質充填剤の
量は、多くなると得られる発泡体の強度が低下するの
で、無機質粉体(a)100重量部に対して700重量
部以下が好ましい。
【0022】上記硬化性材料には、必要に応じて、補強
繊維が添加されてもよい。上記補強繊維としては、硬化
体の要求性能に応じて任意のものが使用可能であり、例
えば、ビニロン繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊
維、ポリプロピレン繊維、カーボン繊維、アラミド繊
維、ガラス繊維、チタン酸カリウム繊維、鋼繊維等が挙
げられる。
【0023】上記補強繊維の繊維径は、細くなると混合
工程で再凝集し交絡によってファイバーボールが形成さ
れ易くなるため、添加量が増加しても得られる硬化体の
強度が向上せず、太くなると強度向上の補強効果が小さ
くなるので、1〜500μmが好ましい。また、補強繊
維の繊維長は、短くなると強度向上の補強効果が小さく
なり、長くなると繊維の分散性や配向性が低下するの
で、1〜15mmが好ましい。
【0024】上記硬化性材料において、上記補強繊維の
量は、多くなると分散性が低下するので、無機質粉体
(a)100重量部に対して10重量部以下が好まし
い。
【0025】上記硬化性材料には、さらに軽量化をはか
る目的で、シリカバルーン、パーライト、フライアッシ
ュバルーン、シラスバルーン、ガラスバルーン、発泡焼
成粘土等の無機質発泡体;フェノール樹脂、ウレタン樹
脂、ポリエチレン樹脂等の合成樹脂の発泡体;塩化ビニ
リデン、アクリル樹脂等のバルーンなどが添加されても
よい。これらは単独で使用されてもよく、二種以上が併
用されてもよい。
【0026】上記硬化性材料には、さらに必要に応じ
て、アルミナセメント、γ−アルミナ、溶射されたアル
ミナ、アルミン酸アルカリ金属塩、水酸化アルミニウム
等が添加されてもよい。
【0027】本発明で使用される成形型の材質として
は、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、天然
ゴム、スチレン−ブタジエンゴム等のゴム系材料;ポリ
エステル、エポキシ樹脂等のFRP系材料;ABS共重
合体、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチロール、フッ素樹脂等の合成
樹脂系材料などの単体の他、鉄、アルミニウム等の表面
に前記材料がコーティングされたものが好適に使用され
る。
【0028】上記材料を使用して、注型、押出成形など
従来公知の成形方法に使用される成形型に加工される。
【0029】本発明の製造方法では、上記成形型の表面
に予め界面活性剤の水溶液を塗布する。上記界面活性剤
としては、水溶性のものであれば使用可能であり、親水
性の点からは、HLB(Hydrophile−Lip
ophile Balance)値が8〜15程度のも
のが好ましく、耐アルカリ性の点では、硬化性材料を流
し込んだ瞬間に、はじきを防止する効果が発揮されれ
ば、外観が改善されるので特に問題はない。
【0030】また、上記界面活性剤の疎水基としては、
成形型の表面の材質となじみのよいものが好ましく、エ
ポキシ樹脂やウレタンゴム等の型であれば、炭化水素系
の界面活性剤が使用可能であり、フッ素系樹脂が表面に
塗布されている型であれば、炭化水素系の界面活性剤で
十分効果はあるが、フッ素系界面活性剤を用いるとさら
に効果が向上する。
【0031】上記界面活性剤としては、ソルビタンラウ
リン酸モノエステルEO(エチレンオキサイド)付加物
等の多価アルコールエステルEO付加物、ポリエチレン
グリコールラウリン酸モノエステル、ポリエチレングリ
コールラウリン酸ジエステル等のポリエチレングリコー
ルエステル、ラウリルアルコールEO付加物等の高級ア
ルコールEO付加物、ノニルフェノールEO付加物のア
ルキルフェノールEO付加物などのノニオン系界面活性
剤;エアロゾルOT型、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル
硫酸エステルナトリウム、アルキルナフタレンスルホン
酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルスルホン酸
ナトリウム、オレイン酸ブチル硫酸化物などのアニオン
系界面活性剤が挙げられる。
【0032】上記以外に、成形型の表面がフッ素系樹脂
の場合は、パーフルオロアルキルEO付加物、パーフル
オロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン
酸エステル、パーフルオロアルキルベタイン等のフッ素
系界面活性剤が使用可能である。
【0033】上記界面活性剤の水溶液の濃度は、低くな
ると効果が得られ難くなり、高くなると水への溶解が困
難となるので、0.05〜50重量%が好ましく、より
好ましくは0.1〜20重量%である。また、界面活性
剤の水溶液の塗布量は、少なくなると十分な硬化が得ら
れず、多くなると硬化体の硬化反応に悪影響を及ぼすの
で、10〜1,000g/m2が好ましい。
【0034】また、上記界面活性剤の水溶液には、成形
型への付着をよくするために増粘剤を添加してもよい。
増粘剤としては、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミ
ド等の水溶性高分子;キサンタンガム、グルカン等の多
糖類;セピオライト、アンチゴライト等の無機系増粘剤
が挙げられる。上記増粘剤は、有機系のもので0.01
〜1重量%、無機系のもので0.1〜10重量%の濃度
となるように添加するのが好ましい。
【0035】上記界面活性剤の水溶液は、刷毛、ローラ
ー、スプレー等を用いて塗布することができる。
【0036】本発明の製造方法により無機系硬化体を得
るには、まず、上記アルカリ金属珪酸塩(b)を加圧、
加熱下で少なくとも一部の水(c)に溶解し、上記無機
質粉末(a)及び必要に応じて残部の水(c)、補強繊
維、無機質充填剤等を混合してペースト状硬化性材料を
調製した後、硬化性材料を、注型、押出成形などの従来
公知の成形方法により所定の形状に賦形し、硬化させる
方法等が挙げられる。
【0037】また、上記硬化性材料に発泡剤を混入する
場合は、上記アルカリ金属珪酸塩(b)を加圧、加熱下
で少なくとも一部の水(c)に溶解した水溶液に、他の
材料と同時に投入、混合してもよいが、一般に発泡剤は
反応速度が速いので、発泡剤以外の材料を予め混合した
ペースト状硬化性材料に、発泡剤を混合するのが好まし
い。
【0038】上記硬化性材料を硬化させるには、常温で
もよいが、例えば、50〜110℃で30分間〜8時間
加熱して硬化反応を促進することにより、機械的物性を
向上させることができる。
【0039】
【作用】一般に、合成樹脂、ゴム素材は疎水性を有し、
これと水系のスラリーが接触すると「はじき」を生じ
る。本発明で用いられるアルカリ金属珪酸塩の水溶液
は、表面張力が水に比べて大きく、例えば、モル比1.
5、固形分36.7重量%の珪酸ソーダ水溶液の表面張
力は80.2dyn/cmであり、水の72.0dyn
/cmに比べて大きな値を有する。そのため無機材料と
して広く使用されているセメント系材料に比べて、はじ
きを生じ易くなる。本発明では、このはじきを防止する
ために、樹脂性成形型表面に存在する疎水基に界面活性
剤の水溶液を塗布すると、界面活性剤の疎水基が樹脂側
に配列し親水基が表面側に並ぶことによって、硬化性材
料と成形型表面との間のはじきが防止されるものと考え
られる。この際、水の存在がないとこのような配列は起
こらず、またセメント系材料であれば、界面活性剤の水
溶液を使用して、この硬化性材料中の水分により上記の
ような配列を起こさせることは可能であるが、本硬化性
材料系のスラリーの粘度が高いために、短時間でこのよ
うな効果は得られない。
【0040】
【発明の実施の形態】
〔無機質粉体の調製〕無機質粉体(1) フライアッシュ(関東化工社製、平均粒系20μm:J
IS A6201に準拠して測定)を分級機(日清エン
ジニヤリング社製「型式:TC−15」)により分級
し、粒径が10μm以下の無機質粉体を得た。
【0041】無機質粉体(2) カオリン(組成:SiO2 45.7重量%、Al2 3
38.3重量%、平均粒径:8μm、BET比表面積
5.8m2/g)の原料粉を燃焼温度2,500℃、噴射
粒子速度50m/秒で溶射し、活性無機質粉体(組成:
SiO2 49.7重量%、Al2 3 47.0重量%、
平均粒径:49μm、BET比表面積64.3m2/g)
を得た。
【0042】無機質粉体(3) フライアッシュ(関東化工社製、平均粒系20μm、B
ET比表面積1.8m 2 /g:JIS A6201に準
拠して測定)100重量部ならびにトリエタノールアミ
ン25重量%及びエタノール75重量%の混合溶液0.
5重量部をウルトラファインミル(三菱重工業社製「A
T−20」、ジルコニアボール10mmφ使用、ボール
充填率85体積%)に供給し、25kwh/kgの機械
的エネルギーを作用させ、フライアッシュ粉末を得た。
【0043】無機質粉体(4) メタカオリン(エンゲルハード社製「SATINTON
E SP33」、平均粒径3.3μm、BET比表面積
13.9m2/g)を使用した。
【0044】〔界面活性剤の種類〕界面活性剤(1) ノニルフェノールEO(エチレンオキサイド)10モル
付加物(三洋化成工業社製「ノニポール100」)。界面活性剤(2) アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム
(三洋化成工業社製「サンデットBL」)。界面活性剤(3) パーフルオロアルキルリン酸エステル(旭硝子社製「サ
ーフロンS−112」)。界面活性剤(4) シリコーンエマルジョン系界面活性剤(サンノプコ社製
「SNデフォーマー381」)
【0045】〔成形型の種類〕成形型(1) ウレタンゴムの模様型(東海ゴム工業社製「モールドス
ター MP−02」)。成形型(2) シリコーンゴム型(信栄工業社製)。尚、型表面の模様
は成形型(1)を基にして転写した。成形型(3) アルミニウムのダイキャスト品の表面にフッ素樹脂を粉
体塗装したもの。尚、型表面の模様は成形型(1)を基
にして転写した。成形型(4) アルミニウムのダイキャスト品の表面にエポキシ樹脂を
粉体塗装したもの。尚、型表面の模様は成形型(1)を
基にして転写した。
【0046】(実施例1〜17、比較例1〜6)表1〜4
に示した所定量のアルカリ金属珪酸塩〔M2 O/nSi
2 、n=1.5、M=Na,K(モル比1:1)〕を
オートクレーブ中において130℃、7kg/cm2
表1〜4に示した所定量の水に溶解し、表1〜4に示し
た所定量の、ワラストナイト(土屋カオリン社製「ケモ
リットA−60」)、無機質粉体及びステアリン酸カル
シウムをオムニミキサー(千代田技研工業社製)で混合
し、均一なペースト状物とした。別途、界面活性剤の水
溶液を予め表1〜4に示した所定の濃度に希釈し〔実施
例4については増粘剤としてメチルセルロース(信越化
学社製「メトローズ90SH−5000」)を同時に添
加〕、均一な水溶液とした。この水溶液をスプレーによ
り、表1〜4に示した所定量を成形型の表面に塗布し
た。さらに、上記ペースト状物から、無発泡の硬化体を
得る場合は、このペースト状物を、表1〜4に示した材
質で界面活性剤の水溶液を塗布し成形型に流し込んだ
後、型ごと85℃のオーブン中に入れて6時間加熱し、
30×30×2(cm)の無機系硬化体を得た。また、
上記ペースト状物から、発泡した硬化体を得る場合は、
このペースト状物に、表1〜4に示した所定量のアルミ
ニウム粉末(ミナルコ社製「350F」、粒径70μm
以下)もしくは過酸化水素水(濃度10重量%、35重
量%の試薬を希釈して使用)を添加して30秒間攪拌
し、表1〜4に示した界面活性剤の水溶液を塗布した成
形型に流し込んた後、型ごと85℃のオーブン中に入れ
て6時間加熱し、288×92×10(cm)の発泡し
た無機系硬化体を得た。尚、粒径は、レーザー回折式分
布計(セイシン社製「形式:PRO700S〕)を使用
して測定した。
【0047】上記実施例及び比較例で得られた無機系硬
化体ににつき、下記の評価を行い、その結果を表1〜4
に示した。 (1)外観評価 上記で得られた無機系硬化体を目視観察により、全面に
わたって直径2mm以上の気泡の個数を数え、30cm
角当たりの気泡の個数で表した。
【0048】(2)塗膜密着性の評価 上記で得られた無機系硬化体を熱風乾燥機で60℃に予
備加熱した後、アクリル樹脂系エマルジョン塗料(大日
本塗料社製「釉元MX−EX」)をとなるように塗布
(塗布量350/m2)し、さらに熱風乾燥機により10
0℃で20分間乾燥した。この塗装面について、JIS
K5400に準拠して碁盤目テストを行い、初期密着
性を評価した。評価はセロハンテープによる剥離試験の
後、碁盤目25個中の残存数で表した。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】
【表4】
【0053】
【発明の効果】本発明の無機系硬化体の製造方法は、上
述の構成であり、予め界面活性剤の水溶液を成形型の表
面に塗布することにより、表面の仕上がりが美麗で塗装
等の後加工に悪影響を及ぼすことのない無機系硬化体を
提供する。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:10) 111:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)SiO2 −Al2 3 系無機質粉体
    100重量部、(b)アルカリ金属珪酸塩0.2〜45
    0重量部及び(c)水35〜1,500重量部からなる
    硬化性材料を、表面が合成樹脂もしくはゴム素材で形成
    されている成形型に注入して硬化させる無機系硬化体の
    製造方法において、前記成形型の表面に予め界面活性剤
    の水溶液を塗布することを特徴とする無機系硬化体の製
    造方法。
JP18707795A 1995-07-24 1995-07-24 無機系硬化体の製造方法 Expired - Lifetime JP3492031B2 (ja)

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