JP2015182913A - アルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物、それを用いた硬化体 - Google Patents
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Abstract
Description
また、本発明は、前述した原料組成物から形成されたアルミノケイ酸塩硬化体も提供する。
アルカリ金属塩としては、アルカリ金属水酸化物、ケイ酸アルカリ、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリがある。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどあり、ケイ酸アルカリとしては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなどがあり、炭酸アルカリとしては炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどがあり、炭酸水素アルカリとしては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどがある。これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。なお、アルカリ金属塩は、固形分の質量比でアルミノシリケート粉体100に対し5〜40含有すると、アルミノシリケート粉体とアルカリ金属塩の反応が進み、得られる硬化体は強度、寸法安定性、耐水性に優れるので好ましい。
無機増粘材としては、ベントナイト、セピオライト、アタパルジャイト、ビーガムがあり、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。ベントナイト、セピオライト、アタパルジャイト、ビーガムは、環境への負荷が小さいとともに、原料組成物の流動性を良し、該原料組成物の成形性を優れさせる。なお、無機増粘材は、全固形分対比で0.3〜12.0質量%含有すると、原料組成物が各製造方法に適した粘度となるので好ましい。0.3質量%未満では適した粘度とならず、固液分離する懸念があり、12.0質量%より多くてもそれ以上の効果が得られず、コスト高となる懸念がある。また、増粘材として、無機増粘材の他に、ウェランガム、ダイユータンガム、キサンタンガム、ジェランガム、アルカリゲネスレータスB16株細菌産生多糖類等のバイオガムや、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体系増粘材があるが、無機増粘材とそれらを併用しても良い。その場合には、無機増粘材の使用量を抑えても、バイオガムやセルロース誘導体系増粘材の併用により、原料組成物を各製造方法に適した粘度とすることができ、コストを抑えることができる。
補強材としては、無機補強材、有機補強材がある。無機補強材としては、珪砂、ケイ石粉、シリカ粉、珪藻土、シリカフューム、シラスバルーン、パーライト、バーミキュライト、マイカ、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミック繊維、ロックウール、ワラストナイト等がある。有機補強材としては、木片、竹片、木粉、故紙、針葉樹未晒しクラフトパルプ(NUKP)、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒しクラフトパルプ(LUKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の木質補強材や、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維、発泡性熱可塑性プラスチックビーズ、プラスチック発泡体等がある。本発明では、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。なお、補強材は、固形分の質量比でアルミノシリケート粉体100に対し30〜300含有すると、得られる硬化体は強度、寸法安定性に優れるので好ましい。より好ましくは、45〜300である。
なお、成形性は、硬化体の状態を確認し、表面に施した凹凸模様(ストライプ模様)が型又はダイスの通り形成されている場合は”○”とし、それ以外は”×”と評価した。縦断材料分布は、硬化体の断面状態を確認し、厚み方向での材料分布が均一な場合は”○”とし、それ以外は”×”と評価した。曲げ強度は、4×16cmとした試験片を用いること以外はJIS A 1408に準じて測定した。吸水寸法変化は、硬化体を60℃で3日間調湿後、常温まで冷やした状態での寸法を初期値として、15日間常温の水に浸漬し、浸漬後の寸法との差を初期値で除した値である。
一方、同じ流し込み製法で成形した硬化体であっても、ビーガム、ベントナイトのいずれかを含有する原料組成物から製造した実施例1〜3の硬化体は、成形性、縦断材料分布ともに”○”であると共に、曲げ強度にも問題はなく、吸水寸法変化も小さかった。
比較例2は、増粘材を含有しない原料組成物を押出製法により成形し、硬化体としているが、押出後にマットはすぐに変形し、成形性に劣った。また、養生して得られた硬化体は吸水1日で破損した。
比較例3、4は、増粘材としてメチルセルロースを含有する原料組成物を押出製法により成形し、硬化体としているが、比較例3は成形性に劣るとともに吸水寸法変化も大きく、比較例4は曲げ強度が小さかった。
一方、同じ押出製法で成形した硬化体であっても、ビーガム、アタパルジャイト、セピオライトのいずれかを含有する原料組成物から製造した実施例4〜13の硬化体は、成形性、縦断材料分布は”○”であると共に、曲げ強度にも優れ、吸水寸法変化も小さかった。
ベントナイト、アタパルジャイト、セピオライト、ビーガムのいずれかを含有する原料組成物を乾式製法で成形した実施例14〜17の硬化体は、成形性、縦断材料分布は”○”であると共に、曲げ強度にも優れ、吸水寸法変化も小さかった。
Claims (5)
- アルミノシリケート粉体と、アルカリ金属塩と、無機増粘材とを含有し、
無機増粘材は、ベントナイト、セピオライト、アタパルジャイト、ビーガムのいずれか1種以上である
ことを特徴とするアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 全固形分対比で前記無機増粘材を0.3〜12.0質量%含有する
ことを特徴とする請求項1に記載のアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 前記アルミノシリケート粉体は石炭飛灰である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 質量比で、水を全固形分100に対し8〜40含有する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の原料組成物から形成されたアルミノケイ酸塩硬化体。
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