JP6352708B2 - アルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物、それを用いた硬化体 - Google Patents
アルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物、それを用いた硬化体 Download PDFInfo
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Description
また、本発明は、前述した原料組成物から形成されたアルミノケイ酸塩硬化体も提供する。
アルカリ金属塩としては、アルカリ金属水酸化物、ケイ酸アルカリ、炭酸アルカリ、炭酸水素アルカリがある。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどあり、ケイ酸アルカリとしては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムなどがあり、炭酸アルカリとしては炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどがあり、炭酸水素アルカリとしては炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどがある。これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。なお、アルカリ金属塩は、固形分の質量比でアルミノケイ酸塩粉体100に対し5〜40含有すると、アルミノケイ酸塩粉体とアルカリ金属塩の反応が進み、得られる硬化体は強度、寸法安定性、耐水性に優れるので好ましい。
混和剤としては、ナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系があり、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。ナフタレンスルホン酸系の混和剤の具体的な商品としては、花王株式会社のマイティ150、デモールN、デモールNL、デモールRN、デモールRN−L、デモールT、東邦化学工業株式会社のルノツクス1500A等のナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物が例示される。ポリカルボン酸系の混和剤の具体的な商品としては、花王株式会社のデモールEP、デモールP、ポイズ530等のカルボン酸とアルキレングリコール鎖を有する単量体との共重合体や、竹本油脂株式会社のチューポールHP−11等のポリカルボン酸共重合体が例示される。なお、混和剤は、全固形分中の未燃カーボン量対比で2.9〜46.0質量%含有すると、原料組成物全体に均一にカーボンが分散されるので好ましい。2.9質量%未満ではカーボンの分散性が不十分で色斑が発生する懸念があり、46.0質量%より多くてもそれ以上の効果が得られず、コスト高となる懸念がある。より好ましくは40.0質量%以下である。一般的な焼成灰の未燃カーボン量は10%未満であるから、全固形分中に0.02〜1.20質量%含有させても同様の効果が期待できる。
補強材としては、無機補強材、有機補強材がある。無機補強材としては、珪砂、ケイ石粉、シリカ粉、山砂、標準砂、珪藻土、シリカフューム、シラスバルーン、パーライト、バーミキュライト、マイカ、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミック繊維、ロックウール、ワラストナイト等がある。有機補強材としては、木片、竹片、木粉、故紙、針葉樹未晒しクラフトパルプ(NUKP)、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹未晒しクラフトパルプ(LUKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の木質補強材や、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、ビニロン繊維等の合成繊維、発泡性熱可塑性プラスチックビーズ、プラスチック発泡体等がある。本発明では、これらの物質のうち、いずれか1種のみを含有しても良いし、2種類以上を含有してもよい。なお、補強材は、固形分の質量比でアルミノケイ酸塩粉体100に対し30〜300含有すると、得られる硬化体は強度、寸法安定性に優れるので好ましい。より好ましくは、45〜300である。
消泡剤としては、株式会社ADEKAのアデカネートB−940、アデカネートB−943等がある。
なお、表面の色斑は、評価基準の写真が図1に示されているが、表面にカーボンによる色斑が無い場合は”◎”とし、色斑が目立たない程度まで改善されている場合は”○”とし、色斑が目立つ場合は”×”と評価した。表面の残留気泡有無は色斑とは無関係であるが、表面に残留気泡が存在すると外観上見栄えが悪いため、評価指標にあげた。表面の残留気泡有無は、評価基準の写真が図2に示されているが、表面に1.0mm未満の気泡しか存在しない場合は”◎”とし、表面に1.0〜1.9mmの気泡が存在するの場合は”○”とし、表面に2.0mm以上の気泡が存在するの場合は”△”と評価した。
一方、未燃カーボン量が試料14の同量以上であるが、ナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系のいずれかの混和剤を含有する原料組成物から製造した試料1〜13の硬化体は、表面にカーボンによる色斑が少なく”◎”〜”○”であった。なお、試料9は残留気泡が”△”であったが、消泡剤を含有した試料2〜8、11〜13や、混和剤の添加量が少ない試料1、10では残留気泡が”◎”〜”○”であった。
Claims (5)
- シリカとアルミナと未燃カーボンを有する焼成灰と、アルカリ金属塩と、混和剤とを含有し、
混和剤は、ナフタレンスルホン酸系、カルボン酸とアルキレングリコール鎖を有する単量体との共重合体のいずれか1種以上である
ことを特徴とするアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 前記混和剤を全固形分中の未燃カーボン量対比で2.9〜46.0質量%含有する
ことを特徴とする請求項1に記載のアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 前記焼成灰は、石炭灰、製紙灰、汚泥灰、バイオマスボイラー灰のいずれか1種以上である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 更に消泡剤を含有する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のアルミノケイ酸塩硬化体の原料組成物。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の原料組成物から形成されたアルミノケイ酸塩硬化体。
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