JPH1158293A - 切断用円板刃および基板切断装置 - Google Patents

切断用円板刃および基板切断装置

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JPH1158293A
JPH1158293A JP22135597A JP22135597A JPH1158293A JP H1158293 A JPH1158293 A JP H1158293A JP 22135597 A JP22135597 A JP 22135597A JP 22135597 A JP22135597 A JP 22135597A JP H1158293 A JPH1158293 A JP H1158293A
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cutting
cut
wiring board
disk blade
blade
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JP22135597A
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Mitsuru Ando
充 安藤
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チッピングを起こさず,断材を残すことな
く,またバックアップフィルムのような消耗品を用いる
ことなく被切断物を切断できる切断用円板刃および基板
切断装置を提供すること。 【解決手段】 円板刃11の厚さを切断するプリント配
線板4の断材の幅と一致させるとともに外周にテーパ1
2,13を設けてV字形状とし,一方,テーブルには溝
21を設けた。テーブル上にプリント配線板4を,溝2
1の幅の中央に断材が位置するように,バックアップフ
ィルムを用いずに直接固定し,円板刃11で切断する
と,まずV字形状の頂部がプリント配線板4の上面に当
接して切断が開始され(a),そしてテーパ12,13
によりプリント配線板4が切削されて切断が進行し
(b),テーパ12,13の部分全体がプリント配線板
4の下面より下側に出るとその箇所の切断が終了する
(c)。これにより,小さな切断負荷で,チッピング等
の発生もなく円滑に切断することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,板状の被切断物を
切断する切断用円板刃およびそれを用いる基板切断装置
に関する。さらに詳細には,被切断物を厚い切断幅で切
断できる切断用円板刃に関するものである。あるいは,
被切断物と定盤との間にバックアップフィルムを敷かな
くても切断できる基板切断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】板状の被切断物を切断する技術分野の一
つに,プリント配線板の製造における回路形成後の個片
への切断がある。この個片への切断には従来,次のよう
にして行われていた。すなわち図9に示すように,定盤
92上に樹脂製のバックアップフィルム93を敷き,そ
の上に切断対象物である基板90を固定しておいて,円
板刃94で基板90を切断するのである。ここで円板刃
94は,厚さが0.4mm程度で平坦な先端形状を有し
ており,その最下点が基板90より0.2mmほど下方
に位置するように設けられている。この円板刃94を軸
回りに面内回転させながら,定盤92を紙面と垂直な方
向にバックアップフィルム93および基板90ごと移動
させて円板刃94の周縁で基板90を切削して左右に切
断するのである。ここでバックアップフィルム93は,
基板90の下面を支持して欠け(チッピング)の発生を
防止するとともに,定盤92を円板刃94から保護する
役割を有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記し
た従来の切断技術には以下に説明する問題点があった。
すなわち,切断前の回路形成済み基板90には,個片と
個片との間に1.5〜2.7程度のスペース(以下,「断
材」という)があるので,厚さ0.4mの円板刃94で
切断しても個片の縁辺に不必要な断材が残ってしまう。
このため,切断後に断材を除去するために別の作業(研
磨等)が必要となってしまい,製造工程が複雑になって
しまう。この場合に単に円板刃94を厚くして断材の幅
と一致させても,基板90にチッピングが発生して個片
が不良となる問題が生じる。一方,断材の幅は,前工程
での要求(主としてめっき時における導通確保のため)
により定まるので,むやみに小さくできるものではな
い。
【0004】また,前記した従来の切断技術では,切断
の際にバックアップフィルム93を使用している。この
バックアップフィルム93は,切断により傷つくので1
回しか使用できない消耗品である。このため,基板90
を1枚切断するごとに新しいものと敷き替えなければな
らず,コスト要因となる。また敷き替えには手間がかか
るのでその工数も大きい。
【0005】本発明は,従来の切断技術が有する前記し
た問題点を解決するためになされたものである。すなわ
ちその課題とするところは,チッピングを生じないで,
断材を残すことなく,またバックアップフィルムのよう
な消耗品を用いることなく被切断物を切断できる切断用
円板刃および基板切断装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題の解決のために
なされた請求項1の発明は,回転しつつ周縁にて被切断
物を切断する切断用円板刃であって,厚さが1.5mm
以上であり,周縁を画する表裏2つのテーパ面を有し,
前記2つのテーパ面の交差角(以下,「先端角」とい
う)が45〜90°の範囲内にあることを特徴として特
定される。
【0007】この切断用円板刃は,周縁が平端(円柱
面)でなく,2つのテーパ面(円錐面)によるV字形状
をなしている。この切断用円板刃は,回転しつつ被切断
物に当接して切削することにより被切断物を切断する。
ここにおいて,表裏2つのテーパ面により画されるV字
形状の周縁の頂部がまず被切断物に当接し,切削が開始
される。そして,切削が進行するにつれて切削の幅が広
がり,最終的には切断用円板刃の全厚に相当する幅の部
分が切削され,被切断物は切断される。このように切削
の幅がはじめは狭く次第に広がるので,被切削物に一時
に大きな負担が加わることがない。このため,チッピン
グが生じにくく,また切断のための駆動力もさほど大き
くない。
【0008】この切断用円板刃の厚さは1.5mm以上
であることとしているが,その理由は,それ未満の厚さ
の場合には敢えて周縁形状をV字形状にしなくても被切
断物の切断に支障がないからである。また,このように
切断幅を大きくすることのメリットは,例えば,プリン
ト配線板の製造における個片切断時の工数削減にあるの
で,その断材幅と同等の厚さがあれば十分である。した
がって,実プロセスのプリント配線板における断材幅が
最大でも3.5mm程度であり,通常は2.0〜2.6m
m程度であることを考慮すれば,切断用円板刃の厚さの
好ましい範囲は1.5〜3.5mm,さらに好ましくは
2.0〜2.6mmとなる。また,周縁の先端角は,小さ
すぎる(鋭角)と刃自体の強度不足(欠けやすい)の問
題が生じ,大きすぎる(鈍角)とV字形状にしたことの
効果が薄くなるので,その好ましい範囲は前記のように
45〜90゜であり,さらに好ましくは55〜70゜の範
囲である。
【0009】また,請求項2の発明は,切断用円板刃
と,被切断物を載置する定盤と,前記定盤と前記切断用
円板刃との間に,前記定盤の面内方向かつ前記切断用円
板刃の面内方向の相対移動を起こさせる切断駆動手段
と,前記切断用円板刃を回転駆動する回転駆動手段とを
有する基板切断装置であって,前記定盤に,前記切断駆
動手段による相対移動がなされたときに前記切断用円板
刃と接触するのを避けるための溝が設けられていること
を特徴として特定される。
【0010】この基板切断装置では,定盤上に被切断物
を載置した状態で,回転駆動手段により切断用円板刃を
回転させながら,切断駆動手段により定盤と切断用円板
刃との間に定盤の面内方向かつ切断用円板刃の面内方向
の相対移動を起こさせると,被切断物が回転している切
断用円板刃の周縁に接触し,このため,被切断物のうち
切断用円板刃の周縁に接触した部分が除去され切断され
る。このとき,定盤には溝が設けられており,切断時に
切断用円板刃と定盤とが接触しないようにされているの
で,定盤上に被切断物を載置する際にバックアップフィ
ルムのような保護シートを挟み込む必要がない。
【0011】ここで,切断駆動手段による定盤と切断用
円板刃との間の相対移動は,切断用円板刃を定位置にお
いて定盤を被切断物ごと移動させる態様と,定盤を定位
置において切断用円板刃を移動させる態様と,定盤と切
断用円板刃とをともに移動させる態様とのいずれでもよ
い。
【0012】なお,この基板切断装置では,定盤の溝に
より区画される各領域ごとに,被切断物を固定する固定
手段(吸着パッド等)を設けることが望ましい。切断終
了時に切断された被切断物が切断用円板刃の回転により
はじき飛ばされるのを防ぐことができるからである。
【0013】また,請求項3の発明は,請求項2に記載
する基板切断装置であって,前記切断用円板刃が,請求
項1に記載する切断用円板刃であることを特徴として特
定される。
【0014】この基板切断装置では,切断駆動手段によ
り定盤と切断用円板刃との間に相対移動を起こさせたと
きに,切断用円板刃のV字形状の周縁の頂部がまず被切
断物に当接し,切削が開始される。そして,切削が進行
するにつれて切削の幅が広がり,最終的には切断用円板
刃の全厚に相当する幅の部分が切削され,被切断物は切
断される。このように切削の幅がはじめは狭く次第に広
がるので,被切削物に一時に大きな負担が加わることが
ない。このため,チッピングが生じにくく,また切断の
ための駆動力もさほど大きくない。
【0015】
【発明の実施の形態】以下,本発明を具体化した実施の
形態について,図面を参照しつつ詳細に説明する。本実
施の形態は,回路形成がなされたプリント配線板を個片
に切断するための基板切断装置である。本実施の形態に
係る基板切断装置100は概略,図1に示すように,マ
ルチ円板刃ハウジング1を中心とする昇降可能な切断部
Aと,切断しようとするプリント配線板を載置するため
のテーブル2を中心とする搬送部Bとを有している。
【0016】まず,切断部Aについて説明する。その中
でも最初に,その要部であるマルチ円板刃ハウジング1
について説明する。マルチ円板刃ハウジング1は図2に
示すように,円筒形のドラム10に多数の円板刃11を
等間隔に設けたものである。ドラム10に取り付けられ
た各円板刃11は,互いに平行であり,その中心軸はす
べてドラム10の中心軸と一致している。各円板刃11
の間隔d(図3参照)は後述するように,切断しようと
するプリント配線板の個片のサイズと一致している。
【0017】ドラム10に取り付けられる円板刃11
は,図4に示すように円環状である。そしてその断面形
状は,図5に示すように,外周部の表裏両側にそれぞれ
テーパ12,13が形成されV字状をなしている。その
V字の先端角は60°である。また,テーパ12,13
以外の部分における円板刃11の全厚は,2.57mm
である。この厚さは,切断しようとするプリント配線板
における個片と個片との間の断材の幅と一致させたもの
である。したがって,プリント配線板の仕様により断材
の幅がこれと異なる場合には,円板刃11の全厚もその
幅に合わせたものを使用する。
【0018】かかる円板刃11を平行に多数個(5〜1
2個程度)取り付けられたマルチ円板刃ハウジング1
は,中心軸回りに回転可能に設けられている。そしてそ
の斜め上方には,マルチ円板刃ハウジング1を回転駆動
するためのモータ30が設けられており,ベルトフード
31内のVベルトを介してマルチ円板刃ハウジング1に
回転を伝えるようになっている。このマルチ円板刃ハウ
ジング1およびモータ30は,昇降台32に取り付けら
れている。昇降台32は,サーボモータとボールネジと
により構成される昇降機構33の作用により上下方向
(以下,「Z方向」という)に昇降可能とされており,
マルチ円板刃ハウジング1およびモータ30もこれと一
体的に昇降するものである。さらに昇降台32には,切
断箇所に水を噴射するための水ノズル34が取り付けら
れている。切断箇所の冷却,潤滑,そして粉塵の洗い流
しのためである。このため水ノズル34は,ホース等に
より圧力水の供給を受ける受水ポート35と,噴射の断
続のための電磁弁36とが設けられている。この水ノズ
ル34,受水ポート35,および電磁弁36は,マルチ
円板刃ハウジング1等とともに昇降台32と一体的に昇
降するようになっている。
【0019】次に,搬送部Bについて説明する。搬送部
Bの要部であるテーブル2(定盤)の上面には,図6の
平面図に示すように,縦溝21と横溝22とが設けられ
ていて,これらにより44.1mm四方の正方形の島2
3に区画されている。各々の島23が,切断しようとす
るプリント配線板の各個片に対応する。このため縦溝2
1および横溝22の幅は,個片と個片との間の断材の幅
よりやや広い5mm幅とされている。また深さは,8m
mとされている。各々の島23の縦横の寸法は,切断し
ようとするプリント配線板の各個片の縦横寸法に応じた
ものであるから,プリント配線板の仕様が違う場合には
それに合わせた寸法のものを用いる。そして,各々の島
23の中央には,切断しようとするプリント配線板をテ
ーブル2に固定する固定手段である吸着パッド24が設
けられている。
【0020】かかるテーブル2は,搬送台25の上部に
面内(水平)回転可能に取り付けられている。切断しよ
うとするプリント配線板を,縦横2方向に切断できるよ
うにするためである。また,テーブル2の位置を図1の
紙面に垂直な方向(以下,「Y方向」という)に調節で
きるようになっている。搬送台25の内部には,図示は
省略するが,テーブル2の面内回転またはY方向の位置
調整をするためのDDモータや,吸着パッド24を通し
てプリント配線板を吸引するための排気装置などが内蔵
されている。この搬送台25は,サーボモータとボール
ネジとにより構成される搬送装置26(切断駆動手段)
に接続されており,テーブル2ごと図1中左右(以下,
「X方向」という)に移動できるようになっている。
【0021】続いて,上記の構成を有する基板切断装置
100によるプリント配線板の切断手順を説明する。ま
ず,搬送台25の上部にテーブル2を据え付け,その上
に切断しようとするプリント配線板を取り付ける。取り
付けるプリント配線板は,製品となる個片の部分が四方
に連続して配置された大板であり,各個片の間には切り
代である断材の部分が碁盤目状に存在している。この取
り付けのとき,樹脂等のバックアップフィルムを用い
ず,テーブル2上に直接プリント配線板を取り付ける。
なお,プリント配線板の個片となる部分が島23の上に
位置し,断材の部分が縦溝21または横溝22の上に位
置するように取り付けることはもちろんである。
【0022】そして,搬送台25内の排気装置を駆動し
て吸着パッド24でプリント配線板をしっかりと固定す
る。このとき,各々の島23にそれぞれ吸着パッド24
が設けられているので,プリント配線板の各個片となる
部分がそれぞれ固定される。プリント配線板をテーブル
2に固定したら,搬送台25内のDDモータによりテー
ブル2を面内回転させ,そしてY方向の位置調整をす
る。テーブル2の縦溝21(もしくは横溝22)の方向
(プリント配線板の断材の方向)とマルチ刃ハウジング
1の円板刃11とが平行で,かつ位置が合わせられた状
態とするためである。
【0023】搬送台25の調整がなされたら,次に切断
部Aの調整を行う。ここで調整するのは,マルチ刃ハウ
ジング1の高さ(Z方向位置)である。すなわち図7に
示すように,切断しようとするプリント配線板4の下面
(テーブル2に接している面)に対する円板刃11の外
周の突出量(以下,「突き出し量」といい,図中にpで
示す)を調整するのである。この突き出し量pは,円板
刃11のテーパ12,13の部分の幅(半径方向の幅)
tより大きく,かつテーブル2の縦溝21(もしくは横
溝22)の深さより小さい値であればよい。ここでは,
幅tが約2.23mmであり,溝深さが8mmであるか
ら,その範囲内の値に調整する。
【0024】高さ調整をしたら,モータ30でマルチ刃
ハウジング1を回転駆動しつつ,搬送装置26で搬送台
25を搬送駆動すると,円板刃11によりプリント配線
板4が切断される。このときの円板刃11の回転速度は
4500rpm程度とし,テーブル2の送り速さは10
0cm/分程度とする。また切断中は,水ノズル34か
ら切断箇所に水を噴射する。切断箇所の潤滑,冷却,そ
して粉塵の洗い流しのためである。
【0025】この切断の際には,図8に示すように,円
板刃11のテーパ12,13により画されるV字形状の
頂部がまずプリント配線板4の上面に当接して切断が開
始され(a),そしてテーパ12,13によりプリント
配線板4が切削されて切断が進行し(b),テーパ1
2,13の部分全体がプリント配線板4の下面より下側
に出るとその箇所の切断が終了したことになる(c)。
【0026】このように,円板刃11の外周がテーパ1
2,13によりV字形状をなしているので,切断のため
の切削が切断幅(円板刃11の幅)の中央から両端へと
順に行われる。このため,被切断物であるプリント配線
板4と円板刃11との間に一時に大きな切断負荷がかか
ることがないので,搬送装置26の負担が小さく切断も
円滑に行われる。そして,プリント配線板4のチッピン
グや表層(ソルダーレジスト層など)の剥離が生じにく
い。ここで,V字の先端角が大きすぎると,外周が平坦
である従来の刃物で単に厚さを厚くしただけのものと近
いものとなり,切断負荷の増大やプリント配線板4のチ
ッピング,表層剥離等の問題が生ずる。一方,先端角が
小さすぎると,円板刃11の先端付近の強度不足が問題
となったり,突き出し量を大きくとらなければならない
問題もある。このため先端角は,45〜90°の範囲内
でなければならないが,本実施の形態では60°でその
範囲内であり,良好に切断がなされる。
【0027】また,プリント配線板4を固定しているテ
ーブル2には縦溝21(もしくは横溝22)が設けられ
ているので,バックアップフィルムを用いなくても,テ
ーブル2等を傷つけることなく切断できる。
【0028】かくして縦溝21(もしくは横溝22)の
方向の切断が終了すると,プリント配線板は個片が一方
向につながった短冊状となっている。そこで,テーブル
2を90°面内回転させて横溝22(もしくは縦溝2
1)と円板刃11とを平行にしてから再度同様に切断を
行うと,短冊状のプリント配線板が各個片に切り離され
る。このとき,テーブル2の各々の島23にそれぞれ吸
着パッド24が設けられているので,個片への切断の際
にも各個片がしっかりとテーブル2に固定されており,
円板刃11の回転によりはじき飛ばされることがない。
したがって,切断が完了してから吸着パッド24による
吸着を解除すれば,各々の島23にそれぞれ個片が載置
されている回収しやすい状態となる。
【0029】以上の手順によりプリント配線板が各個片
に切断される。ここで,円板刃11の幅とプリント配線
板における断材の幅とが一致しているので,得られた個
片には余分な断材の部分が残っておらず,研磨等による
断材の除去作業をしなくても次行程に送ることができ
る。
【0030】以上詳細に説明したように本実施の形態に
係る基板切断装置100では,外周がV字形状をしてい
る円板刃11を使用してプリント配線板を切断するの
で,平坦な外周面の円板刃で切断する従来技術の場合と
比較して,小さな切断負荷で,チッピング等の発生もな
く円滑に切断することができる。このため,円板刃11
の全厚をプリント配線板の断材の幅と一致する厚いもの
としても良好に切断でき,切断後における断材の除去作
業を省略することができる。そして,プリント配線板を
固定して載置するテーブル2には横溝22(縦溝21)
を設けたので,バックアップフィルムを介在させず直接
にプリント配線板を固定して切断することができる。こ
のため,バックアップフィルムにかかるコストや工数が
不要である。さらに,テーブル2には横溝22と縦溝2
1との双方を設けるとともに面内回転可能としているの
で,プリント配線板を固定したまま縦方向の切断と横方
向の切断とを続けて行うことができる。また,テーブル
2の各々の島23にそれぞれ吸着パッド24を設けてい
るので,プリント配線板が個片に切断されるときでも各
個片が確実に固定されており,円板刃11の回転により
個片がはじき飛ばされることなく作業を行うことができ
る。
【0031】なお,本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の
改良,変形が可能であることはもちろんである。例えば
寸法や切断条件等について示した具体的数値は,単なる
例示にすぎない。
【0032】例えば,マルチ刃ハウジング1を,搬送台
25の搬送方向に2組設け,それらの間でテーブル2の
面内回転を行うこととすれば,プリント配線板の大板か
ら短冊への切断と短冊から個片への切断とを続けて行う
ことができる。あるいは,搬送装置26でテーブル2を
X方向に移動させる代わりに,マルチ円板刃ハウジング
1を中心とする切断部AをX方向に移動させることとし
ても切断を行うことができる。また,被切断物はプリン
ト配線板に限るものではなく,他のものであってもよ
い。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば,被切断物にチッピングが生じることなく,切断
後に断材を残すことなく,またバックアップフィルムの
ような消耗品を用いることなく被切断物を切断できる切
断用円板刃および基板切断装置が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板切断装置の全体構成を説明する図である。
【図2】基板切断装置に用いるマルチ円板刃ハウジング
を示す図である。
【図3】マルチ円板刃ハウジングにおける各円板刃の間
隔の説明図である。
【図4】円板刃の平面図である。
【図5】円板刃の断面図である。
【図6】テーブルの平面図である。
【図7】基板切断装置における円板刃の高さ調整を説明
する図である。
【図8】円板刃による基板の切断状況を示す図である。
【図9】従来の技術による基板切断の状況を示す図であ
る。
【符号の説明】
11 円板刃 12,13 テーパ 2 テーブル 21,22 溝 26 搬送装置 30 モータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転しつつ周縁にて被切断物を切断する
    切断用円板刃において,厚さが1.5mm以上であり,
    周縁を画する表裏2つのテーパ面を有し,前記2つのテ
    ーパ面の交差角が45〜90°の範囲内にあることを特
    徴とする切断用円板刃。
  2. 【請求項2】 切断用円板刃と,被切断物を載置する定
    盤と,前記定盤と前記切断用円板刃との間に,前記定盤
    の面内方向かつ前記切断用円板刃の面内方向の相対移動
    を起こさせる切断駆動手段と,前記切断用円板刃を回転
    駆動する回転駆動手段とを有する基板切断装置におい
    て,前記定盤に,前記切断駆動手段による相対移動がな
    されたときに前記切断用円板刃と接触するのを避けるた
    めの溝が設けられていることを特徴とする基板切断装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載する基板切断装置におい
    て,前記切断用円板刃が,請求項1に記載する切断用円
    板刃であることを特徴とする基板切断装置。
JP22135597A 1997-08-18 1997-08-18 切断用円板刃および基板切断装置 Pending JPH1158293A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017522193A (ja) * 2014-07-02 2017-08-10 パノテック エス.アール.エル. 紙、段ボール、プラスチック材、複合材又はその種の比較的堅固な材料を切断するための切断装置
KR20170112003A (ko) * 2016-03-30 2017-10-12 동우 화인켐 주식회사 시트형 필름 절단기

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017522193A (ja) * 2014-07-02 2017-08-10 パノテック エス.アール.エル. 紙、段ボール、プラスチック材、複合材又はその種の比較的堅固な材料を切断するための切断装置
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