JPH1157655A - 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置及び熱分解溶融燃焼方法 - Google Patents

廃棄物の熱分解溶融燃焼装置及び熱分解溶融燃焼方法

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JPH1157655A
JPH1157655A JP22796297A JP22796297A JPH1157655A JP H1157655 A JPH1157655 A JP H1157655A JP 22796297 A JP22796297 A JP 22796297A JP 22796297 A JP22796297 A JP 22796297A JP H1157655 A JPH1157655 A JP H1157655A
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JP
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pyrolysis
waste
gas
melting
heat medium
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JP22796297A
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Umeo Inoue
梅夫 井上
Tamotsu Kodera
保 小寺
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Takuma Co Ltd
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Takuma Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/20Waste processing or separation

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃棄物の熱分解溶融燃焼装置に於いて、化石
燃料を用いることなく溶融燃焼装置で生じた燃焼ガスの
熱エネルギーを用いて熱分解ドラム内の廃棄物の加熱を
行ない、熱分解ドラム等の腐食をなくすると共に、熱分
解溶融燃焼装置のランニングコストの大幅な引き下げを
図る。 【解決手段】 高温の粒状熱媒体の熱により廃棄物を熱
分解して熱分解ガスと熱分解残留物とにする熱分解ドラ
ムと、前記熱分解ガスと熱分解残留物を分別して得た細
粒とを燃焼させる溶融燃焼装置と、溶融燃焼装置からの
燃焼ガスにより熱分解残留物を分別して得た粒状熱媒体
を加熱する第一熱回収装置と、第一熱回収装置からの燃
焼排ガスの熱を回収する廃熱ボイラ装置を主体とする第
二熱回収装置と、廃熱ボイラ装置からの燃焼排ガスの浄
化処理装置とから廃棄物の熱分解溶融燃焼装置を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみ等の廃棄物
の溶融燃焼処理に使用されるものであり、廃棄物をほぼ
酸素遮断下で熱分解する熱分解ドラムの加熱システムに
改良を加えた廃棄物の熱分解溶融燃焼装置と熱分解溶融
燃焼方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、廃棄物の熱分解溶融燃焼装置
は、廃棄物の熱分解ドラムや熱分解残留物の搬出装置、
熱分解残留物の分別装置、熱分解残留物中の可燃物と熱
分解ガスを燃焼させる溶融燃焼装置、燃焼ガスの排熱回
収装置、燃焼排ガスの浄化処理装置等から構成されてお
り、前記熱分解ドラム内の廃棄物をほぼ酸素遮断下で3
00℃〜600℃の温度に加熱することにより熱分解ガ
スと熱分解残留物に変換すると共に、分別した熱分解残
留物内の可燃物(細粒)と熱分解ガスとを溶融燃焼装置
で溶融燃焼させるようにしている(特公平6−5625
3号、ドイツ連邦共和国特許第243250号明細書
等)。
【0003】また、前記熱分解ドラム内の廃棄物の加熱
システムとしては熱分解ドラム内に設けた加熱管へ加
熱ガスを流通させる間接加熱方式や熱分解ドラム内へ
加熱ガスを直接流入させる直接加熱方式、熱分解ドラ
ム内へ少量の空気を導入して廃棄物の一部を部分燃焼さ
せる方式等が存在するが、主として前記の間接加熱方
式が用いられている。何故なら、前記及びの加熱方
式にあっては、発生した熱分解ガス内の可燃性成分濃度
が低くなり、単位容積当りの発熱量が低下するからであ
る。
【0004】一方、間接加熱方式の熱分解ドラムに於い
ては、加熱管内へ流通せしめる加熱ガスとして(イ)溶
融燃焼装置からの高温燃焼ガスを用いるか、又は(ロ)
熱分解ガスの一部を別途に燃焼して生成した燃焼ガスを
用いるのが、熱経済上最も好ましい方策である。しか
し、熱分解ドラム内で生ずる熱分解ガスには、廃棄物中
の塩化ビニール等の有機塩素化合物の熱分解により生じ
た塩化水素(HCl)ガスが多量に含まれているため、
溶融燃焼装置から排出される燃焼ガスや熱分解ガスの一
部を燃焼せしめて生成した燃焼ガスにも多量の塩化水素
ガスが含まれることになり、塩化水素ガスの高温下に於
ける激しい腐食性の故に、前記燃焼ガスをそのまま加熱
ガスとして熱分解ドラムの加熱管内へ流通させることは
できない。
【0005】そのため、通常は熱風発生炉(ガス又は
オイル焚き)を利用するか、熱風発生炉(ガス又はオ
イル焚き)と蒸気式空気加熱器(廃熱ボイラ蒸気による
加熱)とを組合せて利用するか、高温空気加熱器(溶
融燃焼装置からの燃焼ガスによる加熱)を利用すること
により、廃棄物の加熱ガスを得るようにしている。しか
し、前記及びの方法は燃料ガスや石油等を用いるた
め、熱分解ドラムのランニングコストが必然的に上昇す
ることになり、廃棄物の処理費の大幅な引き下げを図り
難いという問題がある。また、の方法は化石燃料やガ
ス燃料を必要としないものの、溶融燃焼装置からの燃焼
ガス温度が1100℃〜1300℃と高いため、熱交換
器の材質や構造の点に未解決の問題が多く残されていて
実用化が容易でないうえ、仮りに実用化が可能であった
としても、空気加熱器のガス側へのダスト付着による回
収熱の不安定さや、廃棄物の質及び量の変動に対する制
御の複雑さに加え、HClによる腐蝕の発生が不可避で
あると云う致命的な難点がある。
【0006】尚、前述のように廃棄物を熱分解・燃焼溶
融する際に生ずる余剰の熱エネルギーを熱分解ドラムの
加熱用熱源として活用することができれば、廃棄物熱分
解溶融燃焼装置の全体システムをより効率的に運用する
ことが可能となる。このような観点から、前述の通り溶
融燃焼装置からの燃焼ガスの顕熱を利用したり、或いは
熱分解ガスの一部を利用する方法が提案されている。し
かし、燃焼ガスの顕熱を利用する方法は前記に記載し
た如く多くの問題があり、実用化が困難な状態にある。
【0007】また、後者の熱分解ガスの一部を利用する
方法としては、熱分解ガス中の塩化水素を消石灰や炭酸
ナトリウムなどと反応させ、塩化カルシウムや塩化ナト
リウムとして除去したあと、当該脱塩化水素処理を施し
た清浄ガスを燃焼させ、生成した燃焼ガスを熱分解ドラ
ムの加熱ガスとして加熱管内へ流通させる方法が提案さ
れている。しかし、当該熱分解ガスの一部を利用する方
法に於いても、熱分解ガス中に含まれる高沸点の炭化水
素成分が若干の温度降下で凝縮し、生成したタールが塩
化水素との反応剤である消石灰や炭酸ナトリウム等の表
面に付着して塩化水素との反応性を低下させたり、機器
等のガス流通路に付着して配管閉塞等を生じ易いと云う
問題がある。また、当該方法には、熱分解溶融燃焼装置
の運転制御システムが若干複雑になったり、設備コスト
が割高になると云う別の問題も内存する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従前の廃棄物
の熱分解溶融燃焼処理に於ける上述の如き問題、即ち、 ガス燃料や石油燃料等を用いる熱供給源を熱分解ドラ
ムの廃棄物の加熱に必要とするため、省エネルギーが困
難で廃棄物の処理費の引下げが図れないこと及び 溶融燃焼装置からの燃焼ガスや熱分解ガスの一部を別
途に燃焼させて生成した燃焼ガスを加熱源とする場合に
は、HClによる加熱管の急激な腐食が不可避であるこ
と、溶融燃焼装置からの燃焼ガスの顕熱を利用する方
法は、燃焼ガスの温度が高いことに起因して熱交換器の
材質や構造の点に未解決の問題が多くあり、実用化が困
難なこと、及び熱分解ガスの一部を脱塩化水素処理
し、清浄化した熱分解ガスの燃焼ガスを利用する方法
は、熱分解ガス中の炭化水素成分がタール化して配管閉
塞を生じたり、制御システムが複雑化したりすること等
の問題を解決せんとするものであり、溶融燃焼装置の燃
焼ガスでもって個体の粒状熱媒体を加熱し、当該粒状熱
媒体の熱により熱分解ドラム内の廃棄物を加熱すること
により、熱分解ドラムの加熱源として溶融燃焼装置の燃
焼ガスの顕熱を簡単な方法で効率よく利用し、熱分解ド
ラムの腐食の進行を大幅に抑えると共に、廃棄物の溶融
燃焼処理コストの大幅な引下げを可能にした廃棄物の溶
融燃焼処理装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、高温
の粒状熱媒体の熱により廃棄物を熱分解して熱分解ガス
と熱分解残留物とにする熱分解ドラムと、前記熱分解ガ
スと熱分解残留物を分別して得た細粒とを燃焼させる溶
融燃焼装置と、溶融燃焼装置からの燃焼ガスにより熱分
解残留物を分別して得た粒状熱媒体を加熱する第一熱回
収装置と、第一熱回収装置からの燃焼排ガスの熱を回収
する廃熱ボイラ装置を主体とする第二熱回収装置と、廃
熱ボイラ装置からの燃焼排ガスの浄化処理装置とを発明
の基本構成とするものである。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明に於い
て粒状熱媒体をセラミックス又は砂若しくは石の粒体と
するようにしたものである。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の発明に於い
て高温の粒状熱媒体と廃棄物とを混合し、直接接触によ
り廃棄物を加熱するようにしたものである。
【0012】請求項4の発明は、高温の粒状熱媒体と廃
棄物とを熱分解ドラム内で混合し、粒状熱媒体の熱によ
り廃棄物を加熱分解して熱分解ガスと熱分解残留物にし
たあと、前記熱分解ドラムから熱分解残留物と熱分解ガ
スとを取り出して夫々分離し、分離した熱分解残留物か
ら分別した可燃性の細粒と前記熱分解ガスとを溶融燃焼
装置で燃焼させ、当該溶融燃焼装置からの高温燃焼ガス
により前記分別した粒状熱媒体を加熱し、加熱した高温
の粒状熱媒体を熱分解ドラム内へ供給することを発明の
基本構成とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明に係る廃棄物熱分解
溶融燃焼装置の実施態様の要部を示すフローシート図で
あり、図に於いて1は廃棄物ピット、2はホッパー、3
は供給スクリューフィーダ、4は熱分解ドラム、5は粒
状熱媒体供給管、6は搬出装置、7は熱分解ガス排出
管、8は搬送・選別装置、9は導管、10は溶融燃焼装
置、11は粒状熱媒体輸送装置、12はサイロ、13は
第一熱回収装置、14はサイクロン、15は第二熱回収
装置、16は導管、17は燃焼排ガス浄化処理装置、1
8は排ガス誘引送風機、19は煙突である。
【0014】図1を参照して、廃棄物Wは廃棄物ピット
1内に蓄えられており、また廃棄物ピット1の中には必
要に応じて破砕機が内蔵されている。通常150mm以
下に破砕された廃棄物Wは、ホッパー2に一旦蓄えられ
た後、供給スクリュウフィーダ3により熱分解ドラム4
内へ供給されて行く。熱分解ドラム4内は酸素遮断の条
件下に維持されており、加熱された粒状熱媒体Aが供給
管5を通して熱分解ドラム4の内方へ連続的に供給さ
れ、熱分解ドラム4の回転によって粒状熱媒体Aと廃棄
物Wが混合されることにより、廃棄物Wは粒状熱媒体A
の熱により加熱される。即ち、熱分解ドラム4内はほぼ
酸素遮断の条件下で約300〜600℃、好ましくは約
450℃の温度に加熱・維持され、これにより、廃棄物
Wは加熱乾留されて熱分解ガスBと熱分解残留物Cに変
換される。尚、粒状熱媒体としてはセラミックや耐熱金
属製の粒体等の個体粒状体であれば如何なるものであっ
てもよいが、本実施態様では砂や石から成る粒状体を熱
媒体Aとして使用している。また、粒状熱媒体Aの寸法
は、熱媒体としての機能性の面からは特に制約を受ける
ことは無いが、通常は2mm〜20mm程度のサイズの
ものを使用する。更に、図1には示されていないが、図
1の熱分解溶融燃焼装置には起動時にのみ作動される熱
分解ドラムの起動用加熱ガス発生装置が設けられてい
る。
【0015】熱分解ドラム4の出口側には搬出装置6が
接続されており、また、この搬出装置6には、熱分解ガ
スBを排出するための熱分解ガス排出管7aと、熱分解
残留物C及び粒状熱媒体Aを排出するための導管7bが
設けられている。後述するように、熱分解ガスBは排出
管7aを通して溶融燃焼装置10へ、また熱分解残留物
C及び粒状熱媒体Aは導管7bを経て搬送・選別装置8
へ送られる。
【0016】前記熱分解残留物Cは、主成分が炭素と灰
分で構成されるチャーと鉄、アルミ、ガラス、石などの
混合物であって、これに粒状熱媒体Aである砂や石等の
混合したものが搬送・選別装置へ移送され、ここで可燃
物を主体とする粒径が約2mm以下の細粒C1 と、不燃
物を主体とする金属類や大形の石等と、粒径が約2〜2
0mmの範囲の粒状熱媒体として使用可能な石や砂等と
に分離され、夫々選別貯留される。
【0017】前記搬送・選別装置は、搬出装置6から排
出されてくる熱分解残留物C及び粒状熱媒体Aを前記細
粒C1 と金属類や大形の固形物と粒状熱媒体A等に分離
・選別するための篩目の異なった数種の振動スクリー
ン、磁選機、熱分解サイロ等の各機器と、分離・選別し
た細粒C1 や粒状熱媒体A等を搬送する冷却コンベア、
バケットコンベア等の各機器を包含するものであり、こ
れには熱分解残留物Cの破砕機等も含まれている。
【0018】前記搬送・選別装置8に於いて分離・分別
された可燃性細粒C1 、即ち廃棄物を熱分解した熱分解
残渣であるカーボンと灰を主体とするチャーの細粒は、
導管9を通して溶融燃焼装置10へ供給され、前記熱分
解ガス排出管7aを通して供給される熱分解ガスBと一
緒に所謂溶融燃焼される。
【0019】尚、図示されてはいないが、溶融燃焼装置
10に於いては、炉頂より熱分解ガスBと粒径約2mm
以下の熱分解残留物の細粒C1 の他に廃熱ボイラ15a
や集塵機17aからのダストと一次空気とが吹き込まれ
ると共に、炉の周囲から二次および三次空気が吹き込ま
れ、炉内では所謂旋回燃焼が行われる。その結果、炉内
の温度は約1100℃〜1300℃に保持されることに
なり、炉本体の下部より約1100℃〜1300℃の燃
焼ガスGが後述するように第一熱回収装置13側へ排出
されて行く。
【0020】また、前記搬送・選別装置8に於いて分離
・分別された粒径が約2mm〜20mmの固形物、即ち
粒状熱媒体Aを形成する石や砂を主体としてこれに若干
の大形のチャーが混合したものは、粒状熱媒体Aの輸送
路11を通してサイロ12へ移送され、ここから所定量
つづ第一熱回収装置13の上方よりその内部へ供給され
て行く。尚、本実施態様では前記粒状熱媒体輸送路11
をコンベアーにより形成しているが、コンベアー以外の
搬送手段であってもよいことは勿論である。
【0021】前記第一熱回収装置13は筒状の本体13
aを主体として形成されており、本体13aの上部に粒
状熱媒体Aの投入口13bが、上部側壁に燃焼ガスGの
出口13cが、下部側壁に燃焼ガスGの入口13dが、
下端部に熱媒体出口13eと熱媒体排出弁13fが夫々
設けられている。第一熱回収装置13の本体13a内へ
上方から投入された粒状熱媒体Aは、本体13a内を下
方へ落下する間に下方から上方へ向って流れる溶融燃焼
装置10からの高温燃焼ガスGと向流接触をし、約50
0℃〜800℃の温度に加熱される。
【0022】前記500℃〜800℃に加熱された高温
の粒状熱媒体Aは、熱媒体供給管5を通して熱分解ドラ
ム4の上流側の内方へ供給され、前述の通り熱分解ドラ
ム4の回転に伴なって廃棄物Wと混合されることによ
り、廃棄物Wを約300℃〜600℃の温度に加熱す
る。
【0023】前記第一熱回収装置13のガス出口13c
から排出された燃焼ガスGは、サイクロン14で固形物
が分離されたあと廃熱ボイラ15aを主体とする第二熱
回収装置15へ送られ、ここで熱エネルギーが回収され
ることにより約250℃位いの温度の燃焼排ガスGoと
なる。尚、サイクロン14で捕集された砂等を主体とす
る固形物は、熱分解ドラム4へ再循環される。
【0024】又、前記第二熱回収装置15からの燃焼排
ガスGoは、排ガス浄化処理装置17を構成する集塵装
置17aへ送られ、ここでダストを除去した後、排ガス
処理装置17bへ送られる。なお、集塵装置17aで捕
集されたダストは前述の如く溶融燃焼装置10へ返送さ
れ、溶融されたあと、スラグ回収装置(図示省略)を経
て水砕スラグとして回収される。また、この集塵装置1
7aは、主に電気集塵機あるいはバグフィルタで構成さ
れる。
【0025】排ガス処理装置17bでは、燃焼排ガス中
に消石灰が吹き込まれ、燃焼ガス中の塩化水素と反応さ
せることにより塩化カルシウムを主成分とする反応生成
物を生成すると共に、生成した反応生成物をバグフィル
タあるいは電気集塵機で捕集する。なお、溶融燃焼装置
10では、有機物がほぼ完全に燃焼されるため、燃焼排
ガス中のダイオキシン類は0.5ng/Nm3 (換算
値)以下にすることが可能となる。
【0026】尚、図1に示した本発明の実施態様に於い
ては、粒状熱媒体Aを熱分解ドラム4内へ供給し、廃棄
物Wと混合・接触させることにより廃棄物を加熱する構
成としているが、粒状熱媒Aを熱分解ドラム4内に配設
した加熱管内へ通し、加熱管を介して廃棄物Wを間接的
に加熱する構成としてもよいことは勿論であり、この場
合には、粒状熱媒体Aの循環搬送装置を別に必要とする
ものの、搬送・選別装置8の構成は著しく簡素化される
ことになる。
【0027】
【発明の効果】請求項1の発明に於いては、熱分解ドラ
ム内の廃棄物の加熱用熱媒体として粒状熱媒体を使用
し、当該粒状熱媒体を第一熱回収装置に於いて溶融燃焼
装置で生じた高温燃焼ガスを用いて加熱したあと、これ
を熱分解ドラムへ循環供給する構成としている。その結
果、石油やLPG等の外部燃料を殆んど必要とすること
なしに、粒状熱媒体を介して廃棄物の加熱に必要な熱を
溶融燃焼装置の燃焼ガスから得ることができ、熱分解溶
融燃焼装置のランニングコストを大幅に引き下げること
ができる。また、粒状熱媒体は、1100℃〜1300
℃の高温で且つ0.1〜0.3%の塩化水素ガスを含む
燃焼ガスにより苛酷な条件下で加熱されることになる
が、粒状熱媒体そのものは安価でしかも極めて耐食性に
優れたものであるため、その補充等に費用がかかること
は殆んど無く経済性に優れている。更に、塩化水素を含
む溶融燃焼装置からの燃焼ガスや熱分解ガスを燃焼させ
た塩化水素を含む加熱用ガスにより、加熱管を介して熱
を供給する熱分解ドラムの場合のような加熱用ガスによ
る熱分解ドラム内加熱管の腐食が皆無になるうえ、脱塩
化水素処理を施した熱分解ガスの燃焼ガスを熱分解ドラ
ムの加熱用ガスとする場合のような熱分解ガスの温度低
下によるタールの発生に起因するトラブルも皆無とな
る。
【0028】請求項2の発明では、粒状熱媒体をセラミ
ックス又は砂若しくは石としているため、耐腐食性がよ
り高くなると共に熱媒体そのものが安価となり、好都合
である。
【0029】請求項3の発明では、粒状熱媒体を熱分解
ドラム内へ直接に供給し、粒状熱媒体と廃棄物を直接混
合するようにしているため、廃棄物の加熱をより効率的
に行なえると共に熱分解ドラムの構造も簡素化できる。
【0030】請求項4の発明に於いては、粒状熱媒体を
溶融燃焼装置からの燃焼ガスによって加熱し、この加熱
した高温の粒状熱媒体を熱分解ドラム内へ供給して廃棄
物と混合することにより、廃棄物を粒状熱媒体によって
直接に加熱して熱分解させる構成としている。その結
果、請求項4の発明に於いては、前記請求項1乃至請求
項3の場合と全く同様の効用が奏される。本発明は上述
の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る廃棄物熱分解溶融燃焼装置の実施
態様の要部を示す系統図である。
【符号の説明】
A … 粒状熱媒体 C … 熱
分解残留物 W … 廃棄物 C1 … 細
粒 G … 燃焼ガス 1 … 廃
棄物ピット Go … 燃焼排ガス 2 … ホ
ッパー B … 熱分解ガス 3 … 供
給スクリューフィーダ 4 … 熱分解ドラム 13c… 燃焼
ガス出口 5 … 粒状熱媒体供給管 13d… 燃焼
ガス入口 6 … 搬出装置 13e… 熱媒
体出口 7a … 熱分解ガス排出管 13f… 熱
媒体排出弁 7b … 粒状熱媒体及び熱分解残留物 14 … サ
イクロン の排出管 15 … 第二熱回収装
置 8 … 搬送・選別装置 15a… 廃熱
ボイラ 9 … 導管 16 … 導管 10 … 溶融燃焼装置 17 … 燃
焼排ガスの浄化処理装 11 … 粒状熱媒体輸送路 置 12 … サイロ 17a… 集
塵機装置 13 … 第一熱回収装置 17b… 排
ガス処理装置 13a… 本体 18 … 排
ガス誘引送風機 13b… 熱媒体投入口 19 … 煙

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温の粒状熱媒体の熱により廃棄物を熱
    分解して熱分解ガスと熱分解残留物とにする熱分解ドラ
    ムと、前記熱分解ガスと熱分解残留物を分別して得た細
    粒とを燃焼させる溶融燃焼装置と、溶融燃焼装置からの
    燃焼ガスにより熱分解残留物を分別して得た粒状熱媒体
    を加熱する第一熱回収装置と、第一熱回収装置からの燃
    焼排ガスの熱を回収する廃熱ボイラ装置を主体とする第
    二熱回収装置と、廃熱ボイラ装置からの燃焼排ガスの浄
    化処理装置とから構成したことを特徴とする廃棄物の熱
    分解溶融燃焼装置。
  2. 【請求項2】 粒状熱媒体をセラミックス又は砂若しく
    は石の粒体とした請求項1に記載の廃棄物の熱分解溶融
    燃焼装置。
  3. 【請求項3】 高温の粒状熱媒体と廃棄物とを混合し、
    直接接触により廃棄物を加熱する構成とした請求項1に
    記載の廃棄物の熱分解溶融燃焼装置。
  4. 【請求項4】 加熱した高温の粒状熱媒体と廃棄物とを
    熱分解ドラム内で混合し、粒状熱媒体の熱により廃棄物
    を加熱分解して熱分解ガスと熱分解残留物にしたあと、
    前記熱分解ドラムから熱分解残留物と熱分解ガスと粒状
    熱媒体とを取り出して夫々分離し、前記分離した熱分解
    残留物から分別した可燃性の細粒と前記熱分解ガスとを
    溶融燃焼装置で燃焼させ、当該溶融燃焼装置からの高温
    燃焼ガスにより前記分別した粒状熱媒体を加熱し、加熱
    した高温の粒状熱媒体を熱分解ドラム内へ供給する構成
    としたことを特徴とする廃棄物の熱分解溶融燃焼方法。
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