JPH1156128A - 樹木移植機 - Google Patents

樹木移植機

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JPH1156128A
JPH1156128A JP23070297A JP23070297A JPH1156128A JP H1156128 A JPH1156128 A JP H1156128A JP 23070297 A JP23070297 A JP 23070297A JP 23070297 A JP23070297 A JP 23070297A JP H1156128 A JPH1156128 A JP H1156128A
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Haruyoshi Michikawa
晴義 道川
Toshimitsu Kobayashi
利光 小林
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Caterpillar Japan Ltd
Caterpillar Mitsubishi Ltd
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KOBAYASHI ZOUEN KK
Caterpillar Mitsubishi Ltd
Shin Caterpillar Mitsubishi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造園業における樹木移植時の覆土作業を中心
とする樹木移植作業の省力化および効率化を図る。 【解決手段】 下部走行体12に対し上部旋回体14を旋回
可能に設け、この上部旋回体14に作業腕体16を装着す
る。作業腕体16の先端部に、樹木移植時のブレード作業
に用いるとともに、樹木移植時の運搬作業に用いるブレ
ード装置18を開閉可能に設ける。作業腕体16は、上部旋
回体14にブーム21をブームシリンダ22により回動可能に
軸支し、ブーム21の先端部にアーム23をアームシリンダ
25により回動可能に軸支する。アーム23とブレード装置
18との間に、ブレード装置18の姿勢を地面と平行に維持
する姿勢維持シリンダ27を設ける。ブレード装置18は、
作業腕体16の先端部に装置本体41を接続し、この装置本
体41に一対のブレード42を開閉自在に軸支し、これらの
ブレード42をブレード作動シリンダ43により開閉作動す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹木を移植する際
のブレード作業などに用いられる樹木移植機に関する。
【0002】
【従来の技術】造園業では、植樹用樹木を移植すると
き、掘起し穴の中に樹木の根鉢を運込んだ後に、掘起し
穴を埋戻して根鉢を土で覆う覆土作業が不可欠であり、
従来の覆土作業は、スコップなどによる手作業に頼って
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の手作業による覆
土作業では、大きい樹木や、下枝が多く傷を付けられな
い樹木では、人員と時間と細かい注意が必要であり、作
業効率が良くない。
【0004】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、造園業における樹木移植時の覆土作業を中心とす
る樹木移植作業の省力化および効率化を図ることを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、前進および後進可能に設けられた下部走行体と、
下部走行体に対し旋回可能に設けられた上部旋回体と、
上部旋回体に装着され上下方向および前後方向に作動さ
れる作業腕体と、作業腕体の先端部に開閉可能に設けら
れ樹木移植時のブレード作業に用いられるブレード装置
とを具備した樹木移植機である。
【0006】そして、下部走行体、上部旋回体および作
業腕体により、作業腕体の先端部に開閉可能に設けたブ
レード装置を自在に操り、掘起し穴に設置された樹木の
根鉢に周囲の土を掻寄せ、樹木移植時の覆土作業および
整地作業を行う。
【0007】請求項2に記載された発明は、前進および
後進可能に設けられた下部走行体と、下部走行体に対し
旋回可能に設けられた上部旋回体と、上部旋回体に装着
され上下方向および前後方向に作動される作業腕体と、
作業腕体の先端部に開閉可能に設けられ樹木の根鉢を保
持して運搬する樹木運搬作業に用いられるブレード装置
とを具備した樹木移植機である。
【0008】そして、下部走行体、上部旋回体および作
業腕体により、作業腕体の先端部に開閉可能に設けたブ
レード装置を自在に操り、このブレード装置により保持
された樹木の根鉢を掘起し穴内まで運搬して位置決めす
る。
【0009】請求項3に記載された発明は、請求項1ま
たは2記載の樹木移植機における作業腕体が、上部旋回
体に上下方向回動自在に軸支されたブームと、上部旋回
体とブームとの間に設けられブームを上下方向に回動す
るブームシリンダと、ブームの先端部に前後方向回動自
在に軸支されたアームと、ブームとアームとの間に設け
られアームを前後方向に回動するアームシリンダと、ア
ームとブレード装置との間に設けられブレード装置の姿
勢を地面と平行に維持する姿勢維持シリンダとを具備し
たものである。
【0010】そして、姿勢維持シリンダによりブレード
装置を地面と平行に維持しながら、ブームシリンダによ
り回動されるブームおよびアームシリンダにより回動さ
れるアームを用いて、ブレード装置を上下方向および前
後方向に移動操作することにより、ブレード装置で一定
の姿勢に保持された樹木の根鉢を掘起し穴内に運搬して
位置決めし、また、地面と平行に維持されたブレード装
置の開閉動作により掘起し穴の周囲の土を根鉢に均等に
掻寄せる。
【0011】請求項4に記載された発明は、請求項1乃
至3のいずれかに記載の樹木移植機におけるブレード装
置が、作業腕体の先端部に接続された装置本体と、この
装置本体に開閉自在に軸支され円弧状に形成された一対
のブレードと、これらのブレードを開閉方向に作動する
駆動体とを具備したものである。
【0012】そして、装置本体に軸支された一対のブレ
ードを駆動体にて閉じることにより、円弧状に形成され
た一対のブレードにより樹木の根鉢を保持して掘起し穴
内に運搬して位置決めし、また開かれた一対のブレード
を掘起し穴周囲の地面に降ろして閉じることにより、掘
起し穴周囲の土を根鉢に掻寄せる覆土作業を行う。
【0013】請求項5に記載された発明は、請求項4記
載の樹木移植機において、一対のブレードの下部から内
側に突設された受け体を具備したものである。
【0014】そして、円弧状に形成された一対のブレー
ドを閉じて樹木の根鉢を保持する際に、受け体により根
鉢の底面を係止してその脱落を防止する。
【0015】請求項6に記載された発明は、請求項4ま
たは5記載の樹木移植機における駆動体が、上部旋回体
に搭載された油圧源から別系統のコントロールバルブを
経て供給される作動油により一対のブレードをそれぞれ
個別に作動する一対のブレード作動シリンダを具備した
ものである。
【0016】そして、作業状況に応じて、別系統のコン
トロールバルブにより一対のブレード作動シリンダをそ
れぞれ別個に伸縮作動して、一対のブレードをそれぞれ
個別に開閉作動する。例えば、樹木植込み用の掘起し穴
が大きい場合や、広い範囲の整地作業を行う場合は、一
側のブレードを閉じるとともに他側のブレードを開き、
上部旋回体を旋回させて、一側のブレードにより広範囲
の覆土作業および整地作業を行うようにする。
【0017】請求項7に記載された発明は、請求項6記
載の樹木移植機における一対のブレード作動シリンダ
が、装置本体内にて上下に交差する状態で装置本体に回
動自在に軸着されたシリンダ本体と、このシリンダ本体
から突出されブレードの外側に突設されたブラケットに
回動自在に軸着されたピストンロッドとを具備したもの
である。
【0018】そして、シリンダ本体を装置本体内にて上
下に交差する状態で軸着することにより、シリンダ本体
の全長を長くして、ピストンロッドの作動ストロークを
大きくすることができ、樹木移植時の覆土作業などに必
要となる十分なブレード開閉動作を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の一形態
を図1乃至図8を参照しながら説明する。
【0020】図1に示されるように、油圧ショベルにお
けるバケットの代替アタッチメントとしてブレード装置
を装着することにより、樹木移植機が形成されている。
【0021】すなわち、油圧ショベルと同様に、一対の
履帯11を走行用油圧モータ(図示せず)にて回行駆動す
ることにより下部走行体12が前進および後進可能に設け
られ、この下部走行体12に対し旋回用油圧モータ(図示
せず)を含む旋回装置13にて上部旋回体14が旋回可能に
設けられ、この上部旋回体14にオペレータの運転席を覆
うキャブ15が設けられ、また、このキャブ15の一側部に
て上部旋回体14に油圧シリンダにより上下方向および前
後方向に作動される作業腕体16が装着され、この作業腕
体16の先端部に、樹木移植時のブレード作業および樹木
の根鉢を保持して運搬する樹木運搬作業に用いられるブ
レード装置18が開閉可能に設けられている。
【0022】ブレード作業には、樹木の根鉢が搬入され
た掘起し穴の周囲の土を埋戻す覆土作業(土寄せ作業)
や、地面の土などを均して平らにする整地作業(土均し
作業)が含まれる。
【0023】作業腕体16は、上部旋回体14にブーム21の
基端部がピンにより上下方向回動自在に軸支され、上部
旋回体14とブーム21との間に、ブーム21を上下方向に回
動する油圧式のブームシリンダ22が取付けられ、ブーム
21の先端部にアーム23の基端部がピン24により前後方向
回動自在に軸支され、ブーム21とアーム23との間に、ア
ーム23を前後方向に回動する油圧式のアームシリンダ25
が取付けられ、アーム23の先端部に前記ブレード装置18
がピン26により回動自在に軸支され、アーム23とブレー
ド装置18との間に、ブレード装置18の姿勢を地面と平行
に維持する油圧式の姿勢維持シリンダ27が、2組のリン
ク28,29を介して取付けられている。姿勢維持シリンダ
27は、油圧ショベルにおけるバケットシリンダをそのま
ま用いる。
【0024】一方のリンク28は、アーム23の先端部と姿
勢維持シリンダ27のピストンロッド先端部との間にピン
31,32により取付けられ、また、他方のリンク29は、姿
勢維持シリンダ27のピストンロッド先端部と前記ブレー
ド装置18の上面部との間にピン32,33により取付けられ
ている。
【0025】図2および図3に示されるように、ブレー
ド装置18は、作業腕体16の先端部に接続された装置本体
41と、この装置本体41に開閉自在に軸支され円弧状に形
成された一対のブレード42と、これらのブレード42を開
閉方向に作動する駆動体としてのブレード作動シリンダ
43により形成されている。
【0026】図2乃至図5に示されるように、装置本体
41は、ほぼ直方体状の箱形に形成され、その左右の側板
部44にブレード42およびブレード作動シリンダ43を取付
けるための取付穴45が開口され、また上板部46から背板
部にわたって一対のブラケット47が溶接付けされ、各ブ
ラケット47には一対の軸受部48,49がそれぞれ一体に設
けられている。これらの軸受部48,49にそれぞれ嵌着さ
れた前記ピン26,33により、アーム23およびリンク29の
各先端部がそれぞれ回動自在に連結されている。
【0027】図5に示されるように、装置本体41の上板
部46には一対のブラケット47間において油圧ホース51の
引出穴52が穿設されている。
【0028】図4に示されるように、装置本体41の前面
側にて一対のブレード42の軸支部間は前板部53により塞
がれ、その上側には上板部46と一体に折曲形成された凹
形円弧状の当接板部54が設けられている。また、装置本
体41の下板部55の前側縁が前板部53より前方へ突出され
て係止部56が形成されている。
【0029】図2に示されるように、装置本体41の上板
部46および下板部55にて左右部の前面側に、ブレード軸
支用のボス部58が設けられ、これらのボス部58にて左右
一対のブレード42がそれぞれピン59により回動自在に軸
支されている。
【0030】図2乃至図5に示されるように、円弧状に
形成された一対のブレード42の基端は、それぞれ前記軸
支用のピン59と回動自在に嵌合する軸受筒61に溶接付け
されており、また、各ブレード42の外側面にはブラケッ
ト62,63がそれぞれ溶接付けされ、これらのブラケット
62,63に前記ブレード作動シリンダ43がそれぞれ接続さ
れている。
【0031】一側のブラケット62は一側のブレード42の
下側に取付けられ、また、他側のブラケット63は他側の
ブレード42の上側に取付けられている。これらのブラケ
ット62,63は、それぞれ一対の3角板部材の間に補強板
64を溶接付けしてなる。
【0032】図2に示されるように、ブレード42は、全
長にわたって上下方向に一定の幅を有するため、樹木の
根鉢に対する十分な当接面積を確保でき、これにより根
鉢を傷付けることなく保持して運搬できるとともに、土
を掻き寄せるブレード作業に適している。
【0033】図4に示されるように、各ブレード42の先
端部における下角部には、内側にやや折曲された内曲部
65がそれぞれ設けられている。これらの内曲部65および
前記下板部55の係止部56は、一対のブレード42により樹
木の根鉢を保持して持上げたときに、その根鉢の周面と
係合して、根鉢の脱落を防止する働きがある。
【0034】図2および図3に示されるように、駆動体
としての一対のブレード作動シリンダ43は、上部旋回体
14に搭載された油圧源(図示せず)から別系統のコント
ロールバルブ(図示せず)を経て供給される作動油によ
り個別に伸縮作動され、一対のブレード42をそれぞれ個
別に開閉作動する油圧シリンダである。
【0035】図6に示されるように、これらのブレード
作動シリンダ43は、そのシリンダ本体71の基端部が、装
置本体41にて背板部72の内面に溶接付けされたシリンダ
取付ブラケット(図示せず)にピン74により回動自在に
軸支され、また、シリンダ本体71から突出されたピスト
ンロッド75の先端部76が、前記ブレード42のコ字形ブラ
ケット62,63にピン77により回動自在に連結されてい
る。
【0036】これらのブレード作動シリンダ43のシリン
ダ本体71は、装置本体41内にて上下に交差する状態で、
装置本体41内のシリンダ取付ブラケット(図示せず)に
回動自在に軸着されているから、交差しない場合よりも
シリンダ本体71の全長を長くして、ピストンロッド75の
作動ストロークを大きくすることができる。
【0037】このため、図2に示されるように一側のブ
ラケット62に接続された一側のブレード作動シリンダ43
のシリンダ本体71は下側に、また、図3に示されるよう
に他側のブラケット63に接続された他側のブレード作動
シリンダ43のシリンダ本体71は上側に配置されている。
【0038】ブレード作動シリンダ43のシリンダ本体71
に接続された油圧ホース51は、前記引出穴52より装置本
体41の外部に引出され、所定の弛み部を確保した上で、
アーム23の側面に設けられた配管にホースカップリング
(図示せず)を介し接続されている。
【0039】次に、図1乃至図8に示された実施形態の
作用を説明する。
【0040】図1に示されるキャブ15内の運転席に着座
したオペレータは、レバー操作などにより油圧回路のコ
ントロールバルブを制御して、下部走行体12による前進
または後進動作、上部旋回体14による旋回動作、作業腕
体16のブーム21およびアーム23による昇降動作および前
後方向動作、姿勢維持シリンダ27によるブレード装置18
の姿勢を地面と平行に維持する動作、ブレード作動シリ
ンダ43によるブレード42の開閉動作をそれぞれ制御する
ことにより、図8に示されるように、樹木17の根鉢78を
運搬し、位置決めし、図1に示されるように覆土し、整
地する各作業を一人でも行うことができる。
【0041】例えば、図2乃至図5に示されるように、
ブレード装置18の一対のブレード42をブレード作動シリ
ンダ43にて閉じることにより、円弧状に形成された一対
のブレード42により、図8に示されるように樹木17の根
鉢78を抱きかかえるように保持して、移植先の掘起し穴
内まで運搬し、この掘起し穴内にて位置決めすることが
できる。
【0042】さらに、図6に示されるように、ブレード
装置18の一対のブレード42を実線に示されるように開い
て、根鉢78が設置された掘起し穴の外側に接地させ、装
置本体41に軸支された一対のブレード42を、ブレード作
動シリンダ43の伸張作用にてピン59を支点に同時に閉じ
る方向へ回動することにより、図1に示されるように、
ブレード装置18により土79を根鉢側に掻寄せて掘起し穴
を埋戻すとともに、掘起し穴内の根鉢78に土をかける土
寄せ作業すなわち覆土作業を自在に行うことができる。
【0043】このような作業において、姿勢維持シリン
ダ27によりブレード装置18を地面と平行に維持しなが
ら、ブームシリンダ22により回動されるブーム21および
アームシリンダ25により回動されるアーム23を用いて、
ブレード装置18を上下方向および前後方向に移動操作す
ることにより、ブレード装置18で垂直に保持された樹木
の根鉢をそのまま掘起し穴内に運搬して位置決めでき、
また、地面と平行に維持されたブレード装置18の開閉動
作により、掘起し穴の周囲の土を根鉢に均等に掻寄せる
ことができる。
【0044】この覆土作業は、キャブ15内のオペレータ
のみにより効率良く容易に行え、その作業時間は、従来
のスコップによる人手作業の約1/10程度となり、人
件費も大幅に削減できる。
【0045】さらに、図7に示されるように、別系統の
コントロールバルブを個別に操作して、一対のブレード
作動シリンダ43をそれぞれ別個に伸縮作動することによ
り、一対のブレード42をそれぞれ個別に開閉作動するよ
うにしても良い。
【0046】例えば、樹木植込み用の掘起し穴および樹
木17の根鉢78が大きい場合や、広い範囲の土均し整地作
業を行う場合は、一側のブレード42を閉じるとともに他
側のブレード42を開き、上部旋回体14を一側から他側へ
(図7にて時計方向へ)旋回させて、一側のブレード42
により広範囲の覆土作業および整地作業を行うようにす
る。
【0047】また、図8に示されるように、一対のブレ
ード42により樹木17の根鉢78を保持して持上げ、掘起し
穴まで運搬して掘起し穴内に位置決めする樹木運搬作業
では、各ブレード42の先端部に設けられた内曲部65や、
装置本体41の当接板部54および係止部56が根鉢78の周面
と係合して、根鉢78の脱落を防止する働きがある。
【0048】この樹木運搬作業では、ブームシリンダ22
により回動されるブーム21およびアームシリンダ25によ
り回動されるアーム23を用いて、根鉢78を保持したブレ
ード装置18を掘起し穴の中に容易に挿入でき、下枝の多
い樹木17の場合でも、下枝を傷めることなく効率良く容
易に作業を行える。
【0049】次に、図9および図10は、このような樹
木17などの運搬作業を確実に行えるようにしたブレード
装置18a を示し、一対のブレード42の下部から内側に複
数のL字形の受け体としての受け金アダプタ81を互い違
いに取付けて突設し、一対のブレード42を閉じたとき
に、これらの受け金アダプタ81が相互に干渉しないよう
にしたものである。
【0050】これらの受け金アダプタ81の取付部82は、
ブレード42の内面に溶接付けしても良いが、ボルト締め
により脱着可能に取付けると良い。なお、図1乃至図8
に示されたブレード装置18と同様の部分には同一符号を
付して、その説明を省略する。
【0051】そして、図9および図10に示されるよう
に一対のブレード42を閉じて、受け金アダプタ81を樹木
17の根鉢78の下側に挿入することにより、一対のブレー
ド42により根鉢78を保持して運搬する際に、受け金アダ
プタ81により根鉢78の底面を確実に係止してその脱落を
防止できる。
【0052】一方、一対のブレード42を開くことによ
り、受け金アダプタ81を根鉢78の底面から容易に引抜く
ことができる。
【0053】この受け金アダプタ81を備えた一対のブレ
ード42は、樹木17の下枝を傷付けることなく、その掘起
し穴内への運搬および位置決めを人力に頼ることなく確
実に行えるとともに、堆肥、バークまたは庭石などの運
搬、積込みまたは設置にも利用できる。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、下部走行
体、上部旋回体および作業腕体を有効に活用して、作業
腕体の先端部に開閉可能に設けたブレード装置を自在に
操り、このブレード装置によりブレード作業を行うよう
にしたから、造園業における樹木移植時の土寄せ覆土作
業および整地作業の省力化および効率化を図ることがで
きる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、下部走行
体、上部旋回体および作業腕体を有効に活用して、作業
腕体の先端部に開閉可能に設けたブレード装置を自在に
操り、このブレード装置により樹木の根鉢を保持して運
搬する樹木運搬作業を行うようにしたから、樹木の下枝
を傷付けずに、樹木移植時の掘起し穴内に対する樹木の
運搬および位置決め作業を容易に行え、これらの作業の
省力化および効率化を図ることができる。
【0056】請求項3記載の発明によれば、ブームシリ
ンダおよびアームシリンダにより回動されるブームおよ
びアームを用いて、ブレード装置を上下方向および前後
方向に移動操作するとともに、姿勢維持シリンダにより
ブレード装置を地面と平行に維持することにより、ブレ
ード装置で保持された樹木の根鉢をブームおよびアーム
により掘起し穴内に運搬して適切な姿勢で位置決めでき
るとともに、地面と平行に維持されたブレード装置の開
閉動作により、掘起し穴の周囲の土を根鉢に均等に掻寄
せることができる。
【0057】請求項4記載の発明によれば、装置本体に
軸支された一対のブレードを駆動体にて閉じることによ
り、円弧状に形成された一対のブレードにより樹木の根
鉢を保持して掘起し穴内に運搬および位置決めしてか
ら、開かれた一対のブレードを掘起し穴周囲の地面に降
ろして閉じることにより、掘起し穴周囲の土を根鉢に掻
寄せる覆土作業を連続的に行え、作業効率を向上でき
る。
【0058】請求項5記載の発明によれば、一対のブレ
ードの下部から内側に突設された受け体により根鉢の底
面を確実に係止しながら運搬でき、ブレード間からの根
鉢の脱落を確実に防止できる。
【0059】請求項6記載の発明によれば、別系統のコ
ントロールバルブにより一対のブレード作動シリンダを
それぞれ別個に伸縮作動することにより、作業状況に応
じて一対のブレードをそれぞれ個別に開閉作動でき、例
えば、樹木植込み用の掘起し穴が大きい場合や、広い範
囲の整地作業を行う場合は、一側のブレードを閉じると
ともに他側のブレードを開き、上部旋回体を旋回させ
て、一側のブレードにより広範囲の覆土作業および整地
作業を行うことができる。
【0060】請求項7記載の発明によれば、ブレード作
動シリンダのシリンダ本体を装置本体内にて上下に交差
する状態で軸着することにより、シリンダ本体の全長を
長くして、ピストンロッドの作動ストロークを大きくす
ることができ、樹木移植時の覆土作業などに必要となる
十分なブレード開閉動作を得ることができるとともに、
装置本体の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る樹木移植機の実施の一形態を示す
斜視図である。
【図2】同上樹木移植機におけるブレード装置を右側か
ら見たときの斜視図である。
【図3】同上ブレード装置を左側から見たときの斜視図
である。
【図4】同上ブレード装置を正面から見たときの斜視図
である。
【図5】同上ブレード装置を後側から見たときの斜視図
である。
【図6】同上ブレード装置の一対のブレードによる覆土
作業を示す平面図である。
【図7】同上ブレード装置の片側のブレードによる覆土
作業を示す平面図である。
【図8】同上ブレード装置による樹木運搬作業を示す斜
視図である。
【図9】同上ブレード装置にて受け体が取付けられた実
施形態を示す斜視図である。
【図10】同上受け体が設けられたブレード装置の平面
図である。
【符号の説明】
12 下部走行体 14 上部旋回体 16 作業腕体 17 樹木 18 ブレード装置 21 ブーム 22 ブームシリンダ 23 アーム 25 アームシリンダ 27 姿勢維持シリンダ 41 装置本体 42 ブレード 43 駆動体としてのブレード作動シリンダ 62,63 ブラケット 71 シリンダ本体 75 ピストンロッド 81 受け体としての受け金アダプタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前進および後進可能に設けられた下部走
    行体と、 下部走行体に対し旋回可能に設けられた上部旋回体と、 上部旋回体に装着され上下方向および前後方向に作動さ
    れる作業腕体と、 作業腕体の先端部に開閉可能に設けられ樹木移植時のブ
    レード作業に用いられるブレード装置とを具備したこと
    を特徴とする樹木移植機。
  2. 【請求項2】 前進および後進可能に設けられた下部走
    行体と、 下部走行体に対し旋回可能に設けられた上部旋回体と、 上部旋回体に装着され上下方向および前後方向に作動さ
    れる作業腕体と、 作業腕体の先端部に開閉可能に設けられ樹木の根鉢を保
    持して運搬する樹木運搬作業に用いられるブレード装置
    とを具備したことを特徴とする樹木移植機。
  3. 【請求項3】 作業腕体は、上部旋回体に上下方向回動
    自在に軸支されたブームと、 上部旋回体とブームとの間に設けられブームを上下方向
    に回動するブームシリンダと、 ブームの先端部に前後方向回動自在に軸支されたアーム
    と、 ブームとアームとの間に設けられアームを前後方向に回
    動するアームシリンダと、 アームとブレード装置との間に設けられブレード装置の
    姿勢を地面と平行に維持する姿勢維持シリンダとを具備
    したことを特徴とする請求項1または2記載の樹木移植
    機。
  4. 【請求項4】 ブレード装置は、 作業腕体の先端部に接続された装置本体と、 この装置本体に開閉自在に軸支され円弧状に形成された
    一対のブレードと、 これらのブレードを開閉方向に作動する駆動体とを具備
    したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
    の樹木移植機。
  5. 【請求項5】 一対のブレードの下部から内側に突設さ
    れた受け体を具備したことを特徴とする請求項4記載の
    樹木移植機。
  6. 【請求項6】 駆動体は、 上部旋回体に搭載された油圧源から別系統のコントロー
    ルバルブを経て供給される作動油により一対のブレード
    をそれぞれ個別に作動する一対のブレード作動シリンダ
    を具備したことを特徴とする請求項4または5記載の樹
    木移植機。
  7. 【請求項7】 一対のブレード作動シリンダは、 装置本体内にて上下に交差する状態で装置本体に回動自
    在に軸着されたシリンダ本体と、 このシリンダ本体から突出されブレードの外側に突設さ
    れたブラケットに回動自在に軸着されたピストンロッド
    とを具備したことを特徴とする請求項6記載の樹木移植
    機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102273393A (zh) * 2011-06-20 2011-12-14 王仁国 新型自动植树机
US9300168B2 (en) 2008-11-18 2016-03-29 Derek S. Elleman Hybrid power system for a vehicle

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