JPH0720189Y2 - 作業用車両の作業機連結構造 - Google Patents

作業用車両の作業機連結構造

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JPH0720189Y2
JPH0720189Y2 JP7717389U JP7717389U JPH0720189Y2 JP H0720189 Y2 JPH0720189 Y2 JP H0720189Y2 JP 7717389 U JP7717389 U JP 7717389U JP 7717389 U JP7717389 U JP 7717389U JP H0720189 Y2 JPH0720189 Y2 JP H0720189Y2
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岸夫 今井
賢治 金川
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Sanyo Kiki Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、トラクタ等の作業用車両の作業機連結構造に
関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、トラクタ等の作業用車両に於いて、第6図に示
す様に、後部にバックホー等の作業機(イ)を装着した
ものがあるが、通常、作業機(イ)は、作業用車両
(ロ)に固定していたため、傾斜地で農作業や土工作業
をする場合、第7図に示す様に、トラクタ等の作業用車
両(ロ)が傾斜地に沿って傾斜するため、作業機(イ)
で例えば溝堀りをする場合、溝(ハ)も鉛直に対して傾
斜したものしか掘削できない。このように傾斜したまま
でもよい場合もあるが、鉛直に形成することが必要な場
合が多く、例えば、植物等は鉛直に成育するため、植え
込み時、或いは、根の周辺に肥料供給用溝を形成する場
合等、鉛直に作業機(イ)を修正して作業しなければな
らない場合があり、これに対処するため、既に、第8図
に示す用に、トラクタ等の作業用車両(ロ)にアウトリ
ガー(ニ)(ニ)を装備させたものが提供されている。
〔考案が解決しようとする課題〕
上記アウトリガー(ニ)(ニ)を装備させた作業用車両
(ロ)は、アウトリガー(ニ)(ニ)を左右独立して伸
縮動作させて、種々の傾斜地でも作業用車両(ロ)を水
平に保持させる必要があるため、シリンダ、バルブ共
に、2個ずつ必要となり、関連する配管等も含めて、装
置自体が大がかり、かつ、高価となる欠点があった。し
かも、従来は、作業機(イ)の作業反力をすべて連結部
を経て作業用車両に担持させていたため、連結部の剛性
強度を向上させる必要があった。
また、アウトリガー(ニ)(ニ)は、通常、作業用車両
(ロ)のシャーシ等に取付けられるが、傾斜地での作業
時には、車輸やクローラを地面から浮かせて、アウトリ
ガー(ニ)(ニ)のみで全体の自重及び作業反力を受持
たせることになるため、アウトリガー(ニ)(ニ)の取
付部に応力集中が起こり、アウトリガー(ニ)(ニ)が
破損したり、シャーシに亀裂が発生する恐れもあった。
本考案は、従来技術の上記欠点に鑑みて提案されたもの
であって、その目的とするところは、簡単安価な構成で
傾斜地での作業を安定して実施でき、かつ、連結部の負
担を軽減し、しかも、シャーシ等の損傷も防止できる作
業用車両の作業機連結構造を提供しようとするものであ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本考案は、1本の上部リンク
と、単動シリンダでクランクシャフト、リフトアーム、
リフトロッドを介して上下に揺動可能とされた2本の下
部リンクとを有し、下部リンクの一方を他方に対して複
動シリンダ構造のリフトロッドで上下に単独操作可能と
され、作業用車両の後部又は前部に基端を上下に揺動可
能に装着した三点リンク機構と、 オートヒッチを介して三点リンク機構に脱着可能に連結
され、前部に作業機を連結可能とし、かつ、下部に排土
板取付ブラケットを設けた連結フレームと、上記排土板
取付ブラケットの中央部に、作業用車両の前後方向へ略
水平に延びる1本の枢軸を介して該枢軸の回りで傾動可
能に枢着され、かつ、任意の位置で固定可能とした排土
板と、上記排土板の後部に一体的に設置され、作業用車
両の車輪又はクローラに回転軸心より下方側で当接可能
とした伸縮構造のストッパとを具備させたものである。
〔作用〕
傾斜地で掘削作業する場合、三点リンク機構の下部リン
クの一方を、その複動シリンダ構造のリフトロッドを伸
長又は収縮させることによって、2本の下部リンクの先
端を傾斜地の地面に関係なく、水平面上に保持させるこ
とができる。これによって、オートヒッチ及び連結フレ
ームを介して作業機が鉛直方向に姿勢修正される。
この状態で排土板は、連結フレームと一体であるため、
当然、傾斜地面とは異なる水平面と平行状態にある。そ
こで、排土板取付ブラケットに対する排土板の固定を一
旦解除し、排土板を枢軸回りで傾動させて地面と平行に
した上で再固定する。この操作は、三点リンク機構の単
動シリンダの油圧開放操作を介して作業機全体を自重で
下降させ、排土板を傾斜地面に平行に当接させた後、ス
トッパを伸長させて作業用車両の車輪又はクローラに回
転軸心より下方側で当接させて達成できる。これによ
り、傾斜地での掘削作業の準備は完了する。この状態で
掘削を行えば、傾斜地でも鉛直方向の溝を掘削でき、か
つ、その反力は、作業用車両と作業機との連結部以外
に、排土板とストッパとを通して作業用車両の車輪又は
クローラと地面とにも分担して担持させることができ、
連結部の負担が軽減できる。また、作業用車両及び作業
機の自重並びに作業反力は、車両又はクローラと排土板
及びストッパとによって分担して担持させ得るため、作
業用車両のシャーシには無理な力が作用しない。
更に、排土板により、排土作業を行う時には、ストッパ
を縮退させて作業用車両を前進又は後退させることによ
って行うことができる。この場合、三点リンク機構を揺
動させることにより、傾斜地での排土作業が可能であ
る。
勿論、平地での作業も可能である。
〔実施例〕
第1図は本考案の一実施例を示す主要部側面図、第2図
は三点リンク機構の斜視図、第3図はオートヒッチと連
結フレーム及び排土板等の関連を示す分解斜視図、第4
図は連結フレーム及び排土板部分の分解側面図、第5図
は本考案による傾斜地での作業状態を示す概略正面図で
ある。
第1図〜第4図において、(A)は作業用車両、(B)
は三点リンク機構(C)はオートヒッチ、(D)は連結
フレーム、(E)は作業機、(F)は排土板、(G)は
ストッパを示している。
作業用車両(A)は、第1図では省略したが、車体
(1)上に運転席、エンジン、油圧発生ユニット並びに
それらの操作手段を装備させてあり、かつ、車体(1)
の後部又は前部に三点リンク機構(B)が装着してあ
る。
三点リンク機構(B)は、第2図に最もよく示す様に、
1本の複動シリンダ構造の上部リンク(2)と、単動シ
リンダ(図示省略)でクランクシャフト(3)、リフト
アーム(4)(4)及びリフトロッド(5)(5)を介
して上下に揺動可能とされた2本の下部リンク(6)
(6)とを有し、上部リンク(2)の基端は、車体
(1)の後部又は前部の中央上部に上下に揺動可能に枢
着してある。また、2本の下部リンク(6)(6)は、
基端を車体(1)の後部又は前部両側に、上下に揺動可
能に枢着してあり、その途中をリフトロッド(5)
(5)を介してリフトアーム(4)(4)に連結してあ
る。リフトアーム(4)(4)は、車体(1)の後部又
は前部に車軸と平行に軸承したクランクシャフト(3)
の両端に固着してあり、このクランクシャフト(3)に
は、単動シリンダ(図示せず)が連結してある。この単
動シリンダは、クランクシャフト(3)、リフトアーム
(4)(4)及びリフトロッド(5)(5)を介して、
下部リンク(6)(6)を上昇させる方向に油圧操作可
能とされ、下降方向には油圧を開放することによって、
自重に下降するように構成されている。
上記両側のリフトロッド(5)(5)のうち、一方のリ
フトロッド(5)は複動油圧シリンダ(5a)構造とされ
ており、この複動油圧シリンダ(5a)への油圧の給排操
作は、運転者が手動操作することもできるが、作業用車
両(A)に装備した水平度検出器によって地面の傾斜度
を自動的に検出させ、この検出値に基づいて上記複動油
圧シリンダ(5a)を伸縮させて2本の下部リンク(6)
(6)に先端を水平面上に自動的に保持させるのが好ま
しい。
上記複動油圧シリンダ(5a)は、平地では、中間の長さ
に保持され、一方の下部リンク(6)の先端に対して、
他方の下部リンク(6)の先端を上下させて地面の傾斜
度に応じた水平面上に両方の先端を揃えるように操作さ
れる。
オートヒッチ(C)は、第3図に最もよく示す様に、所
定長の鋼製パイプ材の両端を下方へ弯曲させた横杆
(7)及び横杆(7)の中央上部に固着され、上向きに
開口した係合凹部(8)(8)を有する第1フック
(9)(9)並びに横杆(7)の両側下部に固着され、
上向きに開口した係合凹部(10)(10)を有する第2フ
ック(11)(11)を有し、かつ、三点リンク機構(B)
の上部リンク(2)の先端が、横杆(7)の中央上部の
第1フック(9)(9)間にピン(12)を介して枢着さ
れ、しかも、三点リンク機構(B)の下部リンク(6)
(6)の先端が、横杆(7)の両側下部の第2フック
(11)(11)に着脱可能に取付けたピン(13)(13)に
枢着されている。
上記オートヒッチ(C)は、必要な剛性強度と軽量化を
図るため、横杆(7)を鋼製パイプ材で構成すると共
に、第1フック(9)(9)の二枚の鋼板を若干離隔配
置し、先端部のみを折曲当接させており、第2フック
(11)(11)は、一枚の厚鋼板で構成している。
上記オートヒッチ(C)は、三点リンク機構(B)と作
業機(E)との連結を、ワンタッチで行えるようにする
ためのもので、通常、三点リンク機構(B)の先端に取
付けられている。
連結フレーム(D)は、第3図及び第4図に示す様に、
前面が開口した略コ字形主体(14)の両側に補強側板
(15)(15)が溶接され、この略コ字形主体(14)の前
面開口部上下間に縦軸(16)を介して作業機(E)の基
部が旋回可能に枢着してある。
略コ字形主体(14)の上面中央には、オートヒッチ
(C)の第1フック(9)(9)に係合する第1係合ピ
ン(17)がブラケット(18)を介して取付けてあり、ま
た、上記主体(14)の両側下部には、オートヒッチ
(C)の第2フック(11)(11)が係合する第2係合ピ
ン(19)(19)がブラケット(20)(20)を介して取付
けてある。
また、上記主体(14)の後面上下には、旋回用シリンダ
(図示省略)の後端を枢着するためのブラケット(22)
(23)が上下に対向して設けてあり、かつ、主体(14)
の後面壁に開口窓(24)があり、この部分を通して旋回
用シリンダを配置して、作業機(E)を旋回させるもの
である。
作業機(E)は、第1図に示す様に、バックホーを例示
しており、旋回フレーム(25)に第1アーム(26)が第
1シリンダ(27)によって起伏回動可能に枢着してあ
り、第1アーム(26)の先端に第2アーム(28)が第2
シリンダ(29)によって起伏回動可能に枢着してあり、
さらに、第2アーム(28)の先端にバケット(30)が第
3シリンダ(31)によって起伏回動可能に枢着してあ
り、上記旋回フレーム(25)を連結フレーム(D)に縦
軸(16)を介して旋回可能に枢着してあり、前述した旋
回用シリンダにより、作業機(E)を旋回させ、又、三
点リンク機構(B)によって、上下に昇降可能としてい
る。排土板(F)は、第1図、第3図及び第4図に示す
様に、排土板(32)とその背面の取付部(33)とを有
し、この取付部(33)を、連結フレーム(D)の排土板
取付ブラケット(21)に、作業用車両(A)の前後方向
に略水平に延びる枢軸(34)を介して、該枢軸(34)の
回りで傾動可能に枢着され、かつ、任意の位置でクラン
プボルト等で固定可能とされている。例えば、排土板取
付ブラケット(21)の一部(21a)と取付部(33)の一
部(33a)とを、枢軸(34)を中心とする扇形形状とし
て対向させ、一方に枢軸(34)を中心とする円弧状スリ
ットを形成し、他方にボルト孔を設け、ここにクランプ
ボルトを挿通して任意の位置で固定可能とするのであ
る。
排土板(F)の後面には、ストッパ(G)の収納支持部
(35)を設け、ここにストッパ(G)の支持アーム(3
6)を作業用車両(A)の前後方向に出し入れ可能に収
納支持させるようにしている。
ストッパ(G)は支持アーム(36)の先端に、作業用車
両(A)の車輪(37)又はクローラに当接する当接部
(38)を設けてあり、かつ、支持アーム(36)には引き
出し位置と収納位置とに対応してピン孔(39)を形成
し、このピン孔(39)に対応して排土板(F)の収納支
持部(35)にも同様のピン孔(40)を設け、これらにピ
ン(図示省略)を挿通して引き出し位置と収納位置、即
ち、伸縮状態を保持させるようにしている。
本考案の実施例は以上の構成からなり、次に、動作を説
明する。
先ず、傾斜地で掘削作業をする場合は、三点リンク機構
(B)の下部リンク(6)(6)の一方の複動シリンダ
(5a)によって下部リンク(6)(6)の先端を水平面
上に揃える。これによって、オートヒッチ(C)、連結
フレーム(D)を介して作業機(E)が鉛直姿勢に保持
される。
次に、排土板(F)の固定を解除し、排土板(F)を枢
軸(34)の回りで傾動させて、傾斜地面と平行として接
地させる。
続いて、ストッパ(G)を伸長させて作業用車両(A)
の車輪(37)に当接させ、排土板(F)を固定し、この
状態を保持させる。そして、作業機(E)を油圧操作し
て、バケット(30)で鉛直方向の溝等を掘削する。
掘削後、埋め戻しを行う場合や排土作業時には、上記状
態でストッパ(G)を収縮させ、作業用車両(A)を前
進又は後退させて行う。
平地での作業も同様に行うことができることは明らかで
ある。
〔考案の効果〕
本考案によれば、従来の如き作業用車両の姿勢を矯正す
るためのアウトリガーが不要であるため、簡単安価な構
成で傾斜地での鉛直方向の掘削作業等ができ、かつ、連
結部の負担を軽減して、しかもシャーシ等の損傷をも防
止することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す主要部側面図、第2図
は三点リンク機構の斜視図、第3図はオートヒッチと連
結フレーム及び排土板等の関連を示す分解斜視図、第4
図は連結フレーム及び排土板部分の分解側面図、第5図
は本考案による傾斜地での作業状態を示す概略正面図で
ある。第6図〜第8図は従来の作業用車両と作業機との
構成を示す概略正面図である。 (A)……作業用車両、(B)……三点リンク機構、
(C)……オートヒッチ、(D)……連結フレーム、
(E)……作業機、(F)……排土板、(G)……スト
ッパ、(2)……上部リンク、(3)……クランクシャ
フト、(4)……リフトアーム、(5)……リフトロッ
ド、(5a)……複動シリンダ、(6)……下部リンク、
(7)……横杆、(9)……第1フック、(11)……第
2フック、(17)……第1係合ピン、(19)……第2係
合ピン、(21)……排土板取付ブラケット、(34)……
枢軸、(37)……車輪。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】1本の上部リンクと、単動シリンダでクラ
    ンクシャフト、リフトアーム、リフトロッドを介して上
    下に揺動可能とされた2本の下部リンクとを有し、下部
    リンクの一方を他方に対して複動シリンダ構造のリフト
    ロッドで上下に単独操作可能とされ、作業用車両の後部
    又は前部に基端を上下に揺動可能に装着した三点リンク
    機構と、 オートヒッチを介して三点リンク機構に脱着可能に連結
    され、 前部に作業機を連結可能とし、かつ、下部に排土板取付
    ブラケットを設けた連結フレームと、 上記排土板取付ブラケットの中央部に、作業用車両の前
    後方向へ略水平に延びる1本の枢軸を介して該枢軸の回
    りで傾動可能に枢着され、かつ、任意の位置で固定可能
    とした排土板と、 上記排土板の後部に一体的に設置され、作業用車両の車
    輪又はクローラに回転軸心より下方側で当接可能とした
    伸縮構造のストッパとを具備したことを特徴とする作業
    用車両の作業機連結構造。
JP7717389U 1989-06-29 1989-06-29 作業用車両の作業機連結構造 Expired - Lifetime JPH0720189Y2 (ja)

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