JPH1152564A - 黒色感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びその製造方法 - Google Patents
黒色感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びその製造方法Info
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- JPH1152564A JPH1152564A JP21233797A JP21233797A JPH1152564A JP H1152564 A JPH1152564 A JP H1152564A JP 21233797 A JP21233797 A JP 21233797A JP 21233797 A JP21233797 A JP 21233797A JP H1152564 A JPH1152564 A JP H1152564A
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Abstract
を持ち、反射率が低く、膜強度が高く、複教色画素との
重なり部分における凸状の突起を低下し、かつ、低露光
量でブラックマトリクスが形成できる黒色感光性樹脂組
成物、それを用いたカラーフィルタ及びその製造方法。 【解決手段】 架橋剤、光酸発生剤、架橋可能な樹脂及
びカーボンブラックを含有し、カーボンブラックは高分
子化合物によりグラフト化されている。この黒色感光性
樹脂組成物は、γ値が高く高感度レジストのため、実用
レベルの露光量でブラックマトリクスを形成できる。
Description
等に用いられるカラーフィルタに関するもので、特にブ
ラックマトリクスの形成されたカラーフィルタ及びその
製造方法ならびにその為の黒色感光性樹脂組成物に関す
るものである。
プレイ装置を始めとする多くの分野にて広く用いられて
いる。通常、カラーフィルタは赤、緑、青等の複数色の
画素を透明基板上に配列したものである。カラーフィル
タにおいては、良好なコントラストの画像を得るため
に、各画素間に黒色のブラックマトリクスを形成するこ
とが行なわれている。このブラックマトリクスは、TF
T駆動方式の液晶表示に用いられるトランジスターの誤
動作を防ぐ効果も発揮する。
に微細パターンからなる金属薄膜で形成される。例え
ば、クロム、ニッケル、アルミニウム等の金属あるいは
金属化合物からなる薄膜を蒸着法やスパッタ法などの真
空成膜法等で成膜した後、フォトリソグラフィ法、例え
ば、その薄膜上にフォトレジストを塗布、乾燥し、フォ
トマスクを介して紫外線を照射し、現像することにより
レジストパターンを形成した後、エッチング工程、レジ
スト剥離工程を経て、微細なパターン状のブラックマト
リクスを形成する方法が一般的である。しかしながら、
上記工程にて製造されたブラックマトリクスはその工程
の複雑さから製造コストが非常に高く、その結果、これ
を用いるカラーフィルタのコストも高くなるという問題
がある。
いる金属は、その表面の反射率が高いので、透過型の液
晶ディスプレイに、この金属薄膜を用いたカラーフィル
タを搭載した場合、強い外光がカラーフィルタに入射し
たときに、例えば、クロム薄膜の場合等は反射光が強い
ために、表示品位が著しく低下してしまうという問題が
ある。そこで、このような金属薄膜を用いたブラックマ
トリクスの問題点を改善すべく、種々の方法が検討され
ており、例えば、ラジカル重合法を用い、かつカーボン
ブラックをアクリル樹脂に分散した黒色感光性樹脂組成
物を用いてブラックマトリクスを形成する方法が提案さ
れている。この黒色感光性樹脂組成物を用いる方法であ
ると、製造過程が簡略化してコストダウンを図れる上、
反射による表示品位の低下がないという利点がある。
光性樹脂組成物においてはその分散安定性を維持する
為、カーボンブラックの添加量をあまり多くすることは
できない。その為、十分な遮光性を得るためには、約1
μm以上の膜厚を必要としてしまう。その結果、位置合
わせのマージンである複数色画素との重なりの部分に、
凸状の突起が形成されてしまい、表示ムラの原因になっ
たり、パネル点灯時にショートする等の問題があった。
また、ラジカル重合法を用いてブラックマトリクスの形
成を行う際、カーボンブラックは、紫外線照射時に光重
合系感光性樹脂が用いる光重合開始剤が発生させたラジ
カルを捕捉してしまう性質を有する。したがって、黒色
顔料は光重合を阻害し、経済的な露光量における充分な
画素形成を困難なものとし、現像時のパターンの剥離や
多量の露光量を要する等の不都合がある。
になされたものであり、膜厚が薄くても光を遮光するの
に充分な濃度を持ち、反射率が低く、膜強度が高く、複
教色画素との重なり部分における凸状の突起を低下し、
かつ、低露光量でブラックマトリクスが形成できる黒色
感光性樹脂組成物、それを用いたカラーフィルタ及びそ
の製造方法を提供することにある。
組成物は、架橋剤、光酸発生剤、架橋可能な樹脂及びカ
ーボンブラックを含有し、かつ前記カーボンブラックは
高分子化合物によりグラフト化されていることを特徴と
するものである。ここで、高分子化合物としては、アジ
リジン基、オキサゾリン基、N−ヒドロキシアルキルア
ミド基、エポキシ基、チオエポキシ基、イソシアネート
基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、珪素系加水
分解性基、アミノ基から選ばれる一種以上の基を分子内
に有するものが望ましい。また、カーボンブラックとし
てはpH7以下のものが望ましい。さらに、架橋可能な
樹脂は、架橋点となりうるOH基を含有し、かつアルカ
リ性水溶液可溶性である高分子化合物が望ましい。本発
明のカラーフィルタは、これらの黒色感光性樹脂組成物
からなるブラックマトリクスと、複数色画素とが透明基
板上に形成されているものである。この際、ブラックマ
トリクスの膜厚は複数色画素の膜厚の半分以下であるこ
とが望ましい。本発明のカラーフィルタの製造方法は、
上記黒色感光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、乾燥す
る黒色樹脂層形成工程と、該黒色樹脂層をパターン露光
する露光工程と、該露光済みの黒色樹脂層を加熱する加
熱工程と、該加熱後の黒色樹脂層を現像する現像工程と
を有することを特徴とするものである。
ブラックマトリクスとなる黒色感光性樹脂組成物は、架
橋可能な樹脂系材料と架橋剤と光酸発生剤とポリマーグ
ラフト化されたカーボンブラックとを含有してなる。
るOH基を含有しかつアルカリ性水溶液可溶性である高
分子化合物が好適である。架橋可能な樹脂系材料として
は、フェノールノボラック、p−ヒドロキシスチレンに
代表されるフェノール類、メタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のOH基を
含むモノマーのホモポリマーあるいは共重合体が用いら
れる。共重合に使用できる他のモノマーとしては、スチ
レン、フェニルマレイミド、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ベンジル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ベンジルなどが挙げられる。露
光により発生した酸の存在下での加熱処理において、架
橋剤のN−メチロール構造の部分と、OH基構造の部分
とが脱水架橋反応を起こす。その結果、樹脂どうしの架
橋により架橋密度が向上し、形成されたパターンの耐薬
品性が大幅に向上する。これらの架橋可能な樹脂系材料
は10〜55重量%の範囲内で使用される。少なすぎる
と、感光機能の劣化、カーボンの凝集によるパターン形
状の劣化、膜強度や密着性の不足などの問題が生じ、多
すぎると遮光性が不足する。
樹脂、メチロール化メラミン、ブチロール化メラミン、
メチロール化グアナミンあるいはこれらの化合物のアル
キルエーテルを用いることが可能である。熱安定性が優
れている点からアルキルエーテル化物がより好ましい。
このアルキルエーテルのアルキル基としては炭素数1〜
5のアルキル基が好ましい。特に、このアルキルエーテ
ル化合物としては感度の点で優れているヘキサメチロー
ルメラミンのアルキルエーテル化物がより好ましい。ま
た、エポキシ基を2つ以上持つ化合物も用いることがで
きる。これらの架橋剤は4〜17重量%の範囲内で使用
される。少なすぎると、感光特性に支障をきたし、多す
ぎると遮光性が不足する。
る波長域において吸収があり、かつ、光吸収により酸を
発生するトリハロメチル基含有トリアジン誘導体または
オニウム塩類が使用できる。特に感度に優れている点か
ら、トリハロメチル基含有トリアジン誘導体が好まし
い。トリハロメチル基含有トリアジン誘導体としては、
例えば2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−ト
リアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニ
ル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロ
フェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(4’−メトキシ−1’−ナフチル)
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−メチルチオフェニル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどを挙げるこ
とができる。
ニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウ
ムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨード
ニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウ
ム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニル
フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メ
トキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホ
スホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウ
ムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニル
フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナー
ト、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフ
ルオロアセテート、4−メトキシフェニルヨ−ドニウム
−p−トルエンスルホナート、ビス(4−tert−ブチル
フェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス
(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフル
オロホスホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)
ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−
tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタ
ンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨ
ードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−tert−
ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナ
ート等のジアリールヨードニウム塩、トリフェニルスル
ホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホ
ニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスル
ホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルス
ルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェ
ニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニ
ルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メト
キシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボ
レート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム
ヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジ
フェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4
−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオ
ロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニ
ルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシ
フェニルジフェニルスルホニウム−p−トリエンスルホ
ナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルチトラフ
ルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニル
ヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニ
ルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニ
ルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナ
ート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオ
ロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−
p−トルエンスルホナート等のトリアリールスルホニウ
ム塩等が挙げられる。
は、混合して使用しても良い。たとえば、光吸収剤と酸
発生剤の組み合わせ等が利用できる。添加量は、架橋可
能な樹脂系材料に対して、0.5〜40重量%が好まし
い。40重量%を越えて添加した場合は、酸発生量が多
すぎパターン露光後の加熱によって未露光部にも酸が拡
散し架橋反応を起こし、解像性が低下してしまう原因と
なる。また、添加量が0.5重量%より少ない場合にお
いては、酸発生量が乏しく、架橋反応が十分進行せず、
パターンが形成できない。
いる高分子化合物は、カーボンブラック表面に存在する
官能基と容易に反応しうる基を有するものである。この
基の具体例としては、アジリジン基、オキサゾリン基、
N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポキシ基、チオエ
ポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、アクリル基、
メタクリル基、珪素系加水分解性基、アミノ基等が挙げ
られ、高分子化合物には、これらの基が分子内に1種又
は2種以上有する必要がある。特にカーボンブラック表
面の官能基との反応性の面で、アジリジン基、オキサゾ
リン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポキシ
基、チオエポキシ基、イソシアネート基から選ばれる1
種又は2種以上の基を有する高分子化合物が好ましい。
より好ましくはアジリジン基、オキサゾリン基、N−ヒ
ドロキシアルキルアミド基から選ばれる1種又は2種以
上の基を有する高分子化合物である。カーボンブラック
と高分子化合物を反応させる場合には、反応を阻害しな
い限りにおいて、反応系に該高分子化合物以外のポリマ
ー成分、モノマー、有機溶剤等の物質が存存してもよ
い。高分子化合物はカーボンブラックの10〜100重
量%、好ましくは20〜60重量%含有することが必要
である。10重量%以下ではグラフトの効果即ち膜強度
の向上がなく、100重量%以上では感光性に障害がで
たり、光学濃度が不足する。カーボンブラックとしては
pHが7以下好ましくは、pH5以下が好ましい。pH
が7より高いと、グラフトの効果、即ち膜強度の向上が
認められない。
性樹脂組成物には、更に分散時の作業性を向上させるた
め、希釈溶剤として、エチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブ
アセテート、エチルカルビトール、エチルカルビトール
アセテート、ジエチレングリコール、シクロヘキサノ
ン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エ
ステル類等の有機溶剤を用いてもよい。また、本発明の
効果を損なわない範囲内で各種の添加剤等を配合するこ
ともできる。本発明における黒色感光性樹脂組成物は、
上述したこれらの材料を、2本ロールミル、3本ロール
ミル、サンドミル、ペイントコンディジョナー等の分散
機を用いて混練すれば良い。
な樹脂系材料、架橋剤及び光酸発生剤を用いることによ
り、高感度の黒色感光性樹脂組成物が得られる。また、
グラフト化されたカーボンブラックを用いることによ
り、膜強度が優れ且つ高遮光性のブラックマトリクスが
得られる。光酸発生剤から発生する酸を利用し架橋する
感光性樹脂組成物を用いることにより、感度特性曲線の
傾きが大きくなり、ある露光量以上の領域で急に現像後
の残膜率が大きくなるため、低露光量にて所定の膜厚を
得る作用が発現する。これらの作用により従来のラジカ
ル重合型黒色感光性樹脂組成物を用いた場合のように多
量の紫外線で黒色感光性樹脂層の内部まで硬化させる必
要がなく、低露光量にて所定のブラックマトリクスを形
成することが可能となる。
感光性樹脂組成物からなるブラックマトリクスと複数色
画素とが透明基板上に形成されてなるものである。すな
わち、例えば図1に示すように、透明基板1上に、所定
パターン状にブラックマトリクス5,5,・・・が形成さ
れ、さらに複数色画素7が形成されてカラーフィルタが
構成される。本発明の黒色感光性樹脂組成物からなるブ
ラックマトリクス5であると、遮光性が高い為、ブラッ
クマトリクス5の膜厚Tbを薄くすることができ、複数
色画素の膜厚Tcの半分以下とすることができる。この
種のカラーフィルタにおいては、各複数色画素7とブラ
ックマトリクス5との間に間隙が形成されないように、
ブラックマトリクス5上に複数色画素7が僅かに重複す
るように形成される。そして、この重複部分が突起8,
8,・・・となるが、本発明のカラーフィルタであると、
従来のカラーフィルタと比べて、ブラックマトリクス5
の膜厚がきわめて薄いので、突起8の高さを低下せしめ
ることができる。その結果、対向基板とのショートを防
止できる。
て形成され得る。まず、図2(a)に示すように、ガラ
ス板またはプラスチック板若しくはプラスチックフィル
ム等からなる透明基板1上に、黒色感光性樹脂組成物を
スピンナー法、バーコート法、ロールコート法、カーテ
ンコート法等を用いて均一に塗布し、乾燥して黒色樹脂
層2を形成する。尚、黒色樹脂層2と透明基板1を密着
させる場合には、70℃〜100℃程度の熱を加えても
かまわない。次に、図2(b)に示すように、マスクパ
ターン3を用いて紫外線を照射してパターン露光を行
い、ブラックマトリクスとする箇所にのみ酸を発生させ
る。露光に用いる光源としては、高圧水銀灯、超高圧水
銀灯等が適当である。次に、図2(c)に示すように、
透明基板1をホットプレート4上に載せ、温度70℃〜
150℃、時間15秒〜5分の加熱処理にて酸の触媒反
応を利用して、黒色樹脂層2の複数色画素間隙部6,
6,・・・のみ架橋反応を起こさせる。そして、アルカリ
現像液を用いて、未架橋部の黒色樹脂を除去して、図2
(d)に示すように、所定パターン形状のブラックマト
リクス5を形成する。現像液には、例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の無機アルカリ溶液、トリエチルアミン等のアルキ
ルアミン類、トリエタノールアミン等のアルコールアミ
ン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド等の第
4級アンモニウム塩等が適用できる。カラーフィルタと
するには、さらに所定の複数色画素を所定形状に形成す
れば良い。複数色画素の形成は、染色法、顔料分散法、
印刷法、電着法等の周知の方法を適用すれば良い。
管、温度計および滴下漏斗を備え付けたセパラブルフラ
スコに溶剤として、トルエン80部、メチルエチルケト
ン20部を仕込み、さらに、メチルメタクリレート(M
MA)85部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート
(HEMA)15部、チオグリコール酸4.3部、アゾ
ビスイソブチロニトリル(AIBN)2部の混合溶液を
4時間かかって連続的に滴下して重合を行った。その
後、同温度で3時間かかって加熱した後、95℃で2時
間熟成を行い、重合を終了した。この反応液200部に
対してグリシジルメタクリレート(GMA)を8.5部
(1.3倍当量/COOH)、触媒としてテトラブチル
アンモニウムブロマイドを1.3部及び重合禁止剤とし
てハイドロキノンモノメチルエーテル0.04部を加
え、反応温度85〜90℃にて10時間反応させた。こ
れをn−ヘキサンに再沈後、50℃にて2日間減圧乾燥
させ片末端メタクリレート型のMMA−HEMA共重合
体マクロモノマーを得た。
マクロモノマーを50部と、スチレン(St)25部、
HEMAを20部、イソプロペニルオキサゾリン(IP
0)5部、開始剤としてAIBN3部を、溶剤としてプ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(P
GM−Ac)100部に溶解させ、重合性単量体組成物
を得た。調製工程1で用いたものと同様のセパラブルフ
ラスコにPGM−Acを50部仕込み、80℃に昇温し
た。滴下漏斗に上記重合性単量体組成物を仕込み温度を
80℃に保持させながら、3時間にわたり滴下を行った
後、さらに同温度にて2時間重合反応を続けた。その
後、110℃に昇温し2時間熟成反応を行い、反応性の
基としてオキサゾリン基を有する高分子化合物(不揮発
分40%)の溶液を得た。
ンサーを備えたセパラブルフラスコに、カーボンブラッ
クを30部、上記調製工程2で得られた高分子化合物の
溶液を22.5部、PGM−Acを97.5部及びジルコ
ニアビーズ800部を仕込んだ。回転数600rpmで
攪拌しながら100℃で3時間反応させた。冷却した
後、ビーズとの分離を行いカーボンブラック含有量20
%のカーボンブラックグラフトポリマー(GCB)分散
体を得た。
GCB分散体150部に対して、無水トリメリット酸
(重量平均分子量192.13)3.59部、触媒として
1,8−ジアザピシクロ[5,4,0]−ウンデセン(D
BU)0.09部を添加し80℃の温度にて1時間反応
を行い、カルボキシル基を含有したGCB分散体を得
た。
GCB分散体を300部、樹脂系材料としてポリヒドロ
キシスチレン(重量平均分子量5000)24部、架橋
剤として三和ケミカル社製「ニッカラックMW-30M」を1
0部、光酸発生剤としてみどり化学社製「TAZ-104」を
6部、溶剤としてPGM−Acを260部、さらにガラ
スビーズを500gをガラス瓶に入れ、ペイントシェー
カーにより2時間分散し黒色感光性樹脂分散液を調製し
た。
た黒色感光性樹脂分散液をスピンナーにより760rp
m、5秒で塗布し、乾燥し、透明ガラス基板上に均一な
黒色樹脂層を形成した。3kW超高圧水銀灯により10
0mJ/cm2の露光量で、マスタパターンを介して露光
を行った。その後、ホットプレートを用いて90℃で1
分間加熱した。0.1%水酸化ナトリウム水溶液を用い
て、基板を回転させながらシャワーを噴霧する方式で6
0秒間現像し、非露光部の黒色感光性樹脂層を除去し
た。最後にオーブン中にて230℃で1時間加熱しブラ
ックマトリクスを得た。
製工程5において、調製工程4で得られたGCB分散体
を300部、樹脂系材料としてポリヒドロキシスチレン
(重量平均分子量5000)14部、架橋剤として三和
ケミカル社製「ニッカラックMW-30M」を6部、光酸発生
剤としてみどり化学社製「TAZ-104」を6部、溶剤とし
てPGM−Acを250部、さらにガラスビーズを50
0gをガラス瓶に入れ、ペイントシェーカーにより2時
間分散し黒色感光性樹脂分散液を作製したこと以外は実
施例1と同様にして透明基板上にブラックマトリクスを
形成した。
(BMA)を50部、MMA30部、メタクリル酸(M
AA)を20部からなるアクリル樹脂の30%エチルセ
ロソルブ溶液100gに、カーボンブラック45g、分
散剤として「ソルスパース#5000」(ゼネカ社製)
を3g加えて3本ロールミルで十分混練して作製した黒
色樹脂組成物100gに対して、光重合性モノマーとし
て、東洋合成社製の「アロニクスM310」を10g、光重
合性開始剤としてチバガオギー社製の「イルガキュア90
7」を7g加えて、エチルセロソルブで固形分20%に
なるように希釈して感光性黒色樹脂組成物を調製した。
上記得られた黒色感光性樹脂組成物を、スピンコーター
を用いて1000rpmで10秒間スピンコートし、ク
リーンオーブンを用いて70℃で20分間乾燥させた。
続いてフォトマスクを介して超高圧水銀灯を用いて15
0mJ/cm2で露光し、23℃の1%炭酸ナトリウム水
溶液に90秒間浸漬して現像した。最後にオーブン中に
て230℃で1時間加熱しブラックマトリクスを得た。
光性についての光学濃度、基板との密着性、保存安定性
について試験した。結果を表1に示した。光学濃度は、
ブラックマトリクスの膜厚1.0μm当りのものであ
る。密着性は、プレシャークッカー試験器を用いて12
0℃、100%RH、2気圧の条件にて50時間放置
後、JIS K5400に準じた基盤目付着性試験方法にて行っ
た。100個当りの剥離した個数を求めた。保存安定性
は、黒色感光性樹脂組成物の粘度および所定膜厚を現像
するのに必要な時間についての経時変化を2ヵ月間にわ
たって数回測定したもので、初期値からの変化量の小さ
いものを良好とし、変化量の大きいものを不良と評価し
た。尚、黒色感光性樹脂組成物は、密閉容器に入れて2
3.0℃にて保存した。粘度の測定にはE型粘度計を使
用した。
色感光性樹脂組成物であると、少ない露光量で十分で感
度が高く、かつ、遮光性に優れ、基板との密着性が良好
な上、保存安定性にも優れていることが明らかである。
が高く高感度レジストのため、実用レベルの露光量でブ
ラックマトリクスを形成できる。またカーボンブラック
に高分子化合物が化学結合しているため樹脂のみが現像
液等で流出することがなく、ブラックマトリクスの膜強
度が極めて高いものである。さらにpHが7以下のカー
ボンブラックであると膜強度が特に高い。この黒色感光
性樹脂組成物を用いたカラーフィルタであると、ブラッ
クマトリクスの光反射率光は低く表示品位が高く、ま
た、遮光性が高いのでブラックマトリクスの膜厚を薄く
することができ、複数色画素との重なりの部分に形成さ
れる突起の高さを低く抑えることができ、表示ムラや、
パネル点灯時のショートを防止できる。また、本発明の
黒色感光性樹脂組成物を用いたカラーフィルタの製造方
法は、簡易でかつ少ない露光量で製造されるので、製造
コストの低いものである。
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 架橋剤、光酸発生剤、架橋可能な樹脂及
びカーボンブラックを含有し、かつ前記カーボンブラッ
クは高分子化合物によりグラフト化されていることを特
徴とする黒色感光性樹脂組成物。 - 【請求項2】 前記高分子化合物は、アジリジン基、オ
キサゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポ
キシ基、チオエポキシ基、イソシアネート基、ビニル
基、アクリル基、メタクリル基、珪素系加水分解性基、
アミノ基から選ばれる一種以上の基を分子内に有するこ
とを特徴とする請求項1記載の黒色感光性樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記カーボンブラックはpH7以下であ
ることを特徴とする請求項1記載の黒色感光性樹脂組成
物。 - 【請求項4】 前記架橋可能な樹脂は、架橋点となりう
るOH基を含有し、かつアルカリ性水溶液可溶性である
高分子化合物であることを特徴とする請求項1記載の黒
色感光性樹脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の黒色感
光性樹脂組成物からなるブラックマトリクスと、複数色
画素とが透明基板上に形成されていることを特徴とする
カラーフィルタ。 - 【請求項6】 ブラックマトリクスの膜厚が複数色画素
の膜厚の半分以下であることを特徴とする請求項5記載
のカラーフィルタ。 - 【請求項7】 請求項1〜4のいずれかに記載の黒色感
光性樹脂組成物を透明基板上に塗布、乾燥する黒色樹脂
層形成工程と、該黒色樹脂層をパターン露光する露光工
程と、該露光済みの黒色樹脂層を加熱する加熱工程と、
該加熱後の黒色樹脂層を現像する現像工程とを有するこ
とを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2875308A1 (fr) * | 2004-09-15 | 2006-03-17 | Lg Philips Lcd Co Ltd | Substrat pour dispositif d'affichage a cristaux liquides et procede de fabrication de celui-ci |
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