JP4036350B2 - 黒色感光性樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光硬化による黒色感光性樹脂組成物に関するものである。本発明の光硬化による黒色感光性樹脂組成物は、顔料を含有してなる感光性樹脂組成物として黒色が必要とされる分野であり、具体的には、UV塗料、UVインキ、カラーフィルタ用黒色感光性樹脂組成物などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紫外線照射により硬化する塗料およびインキの硬化方法に関しては、1968年、西独のバイエル社によって木工塗料用不飽和ポリエステル樹脂塗料の硬化促進の一方法として開発されたことに始まり、1969年には米国でサンケミカル社、インモント社によってアクリル系紫外線硬化樹脂が印刷インキ用に開発された。わが国においても1970年に紫外線硬化インキの実用化試験が行われた。以来、社会情勢とともに省エネルギー、省資源に適合した塗料およびインキとして活発に紫外線硬化塗料、紫外線硬化インキの開発が行われてきた。しかしながら、未だ多くの残された課題を有している。
【0003】
このタイプの塗料およびインキについては、用途に応じて光重合促進剤、連鎖移動剤、安定剤、接着付与剤などが使用されている。光重合促進剤としては、アミン類が、連鎖移動剤としてはメルカプタンなどが使用されている。顔料配合系における光開始剤を多量に添加した場合や重合促進剤などを添加した場合など、微量の金属イオンや還元性物質が含まれている場合、系は特に不安定となり、ハイドロキノンなどの重合禁止剤などの添加が必要となる問題を有している。
【0004】
酸化チタン系を用いた塗料系は顔料表面での反射と散乱により硬化性が良好であり、特にアナターゼ酸化チタンは紫外線照射により酸化チタンが励起され硬化するが、カーボンブラックを用いた塗料系ではカーボンブラックがラジカルを捕捉するため、硬化が極端に悪くなるなどの問題を有している。
【0005】
また、エナメル化に際して、分散方法、分級機など従来の熱硬化型と大差はなく、三本ロールミル、サンドミル、ケイディミルなどを用いて分散を行う必要がある。さらに凝集しやすい顔料系や分散性の悪い顔料系および高粘度品の分散には三本ロールミルなどの分散機を用いて分散を行う。分散時において、顔料の濡れ性が悪いため、分散剤などの添加を必要とし、また、十分なプレミキシングを行う必要がある。また、樹脂の反応性が高いため、分散時に大きなシェアがかからないように、分散機の冷却に注意をする必要などの問題を有している。
【0006】
また、カラーフィルタを用いる分野においては、従来より、カラーフィルタを液晶パネル化した際に、パネル外周部からバックライト光の漏れを防止するのに、カラーフィルタパターンの外周部に黒色感光性樹脂を用いて2〜5mm程度の額縁状のパターンを形成している。さらに、この額縁状のパターン上にエポキシ系接着剤を塗布し対向基板との接着を行っている。しかし、この黒色樹脂層と透明基板であるガラス基板との密着性が弱いために、ガラス界面から黒色樹脂層が剥離してしまうという問題を有してる。
【0007】
また、液晶ディスプレイ装置などにおいて広く用いられているカラーフィルタは赤、緑、青などの複数色画素を透明基板上に配列したものであるが、そのコントラストを高めるために、これらの画素間に遮光膜であるブラックマトリクスを形成することが行われている。また、このブラックマトリクスは、TFT駆動方式の液晶表示に用いられるトランジスターの誤動作を防ぐ目的でも使用されている。
【0008】
通常、カラーフィルタに用いられるブラックマトリクスはガラス基板上に微細パターンからなる金属薄膜で形成される場合が多い。例えば、クロム、ニッケル、アルミニウムなどの金属あるいは金属化合物を蒸着法、スパッタ法などの真空成膜法などで薄膜を形成し、これをフォトリソグラフィ法で、微細パターンを形成する方法が一般的である。より具体的には、金属などの薄膜上にフォトレジストを塗布、乾燥し、フォトマスクを介して紫外線を照射し、現像することによりレジストパターンを形成する。その後、エッチング工程、レジスト剥離工程を経て、ブラックマトリクスを形成する。
しかしながら、前記工程にて製造されたブラックマトリクスはその工程の複雑さから製造コストが非常に高く、また、これを用いるカラーフィルタのコストも高くなるという問題を有している。また、金属薄膜として一般的に使用されている金属(例えば、クロム薄膜)膜表面の反射率が高いため、透過型の液晶ディスプレイに、この金属薄膜であるブラックマトリクスを用いたカラーフィルタを搭載した場合、強い外光がカラーフィルタに入射したときに、表示品位が著しく低下する問題を有している。
【0009】
そこで、このような金属薄膜を用いたブラックマトリクスの問題点を改善すべく、種々の方法が検討されている。例えば、感光性樹脂組成物に黒色顔料と必要に応じて有機顔料を分散し、これを用いてブラックマトリクスを形成する方法が提案されている。この黒色感光性樹脂組成物を使用するものであれば、表面の反射率は低いので、表示品位が著しく低下することはなく、また製造プロセスの簡略化を図ることができる。このため、コストを削減することが可能となる。
しかし、黒色顔料のみで十分な遮光性を得るためには、形成膜厚が約1ミクロン以上の厚い膜厚を必要とする。その為、位置合わせのマージンである複数色画素との重なりの部分に、いわゆるつの状の突起が生じ、表示ムラの原因となっていた。また、色材としてカーボンブラックを用いた光硬化性樹脂組成物においては、一般的に光重合開始剤はラジカルを生成するのに紫外線の光を必要とし、色材を内添させる系においては、紫外光が色材に吸収され十分にラジカルを生成できず、満足な画像を形成することが困難となるなどの問題を有している。
前記の問題点を解決するために、特開昭50−59431号公報には、着色成分としてカーボンブラックの表面にビニル系単量体をグラフトしてなるグラフトカーボンブラックを用いることが提案されている。このようなグラフトカーボンブラックにおいては、ビニル単量体がグラフトされることによってカーボンブラック表面に存在するキノン基、フェノール性水酸基などの重合阻害性官能基が被覆され、光硬化性の改善が期待できるのである。
しかしながら、上記の特開昭50−59431号公報にて開示されているようにビニル単量体をカーボンブラックにグラフトさせた場合、グラフトポリマーの収率が低く、また、カーボンブラックの表面処理効率が極めて悪い。このため、光硬化性の改善は十分満足できるレベルには至っていないものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明はUV塗料、UVインキ、カラーフィルタなどに用いられる黒色感光性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明はまた、カーボンブラックのラジカル捕捉性の問題を回避し、酸触媒反応を利用した新規な黒色感光性樹脂組成物を提供することを目的とし、さらに、分散性が良好で保存安定性の優れた黒色感光性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。また、本発明は、カラーフィルタ分野において、光を遮断するのに充分な濃度をもち、反射率が低いブラックマトリクスを形成でき、かつ、ブラックマトリクスとガラス基板との密着性を向上させ膜強度の高いカラーフィルタを作製することのできる黒色感光性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の発明は、高分子化合物によりグラフト化されたカーボンブラック、光酸発生剤、架橋可能な樹脂および架橋剤から成る組成物において、前記高分子化合物は2つ以上のセグメントを有するブロック型ないしグラフト型樹脂であって、少なくとも1つのセグメントのガラス転移温度が60℃以下であることを特徴とする黒色感光性樹脂組成物である。
【0012】
本発明の請求項2の発明は、請求項1記載の高分子化合物あるいはその1つのセグメントが炭素数2〜12のアルキル基を有するアクリレート、メタクリレート共重合体から成ることを特徴とする黒色感光性樹脂組成物である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施形態につき説明する。
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、ポリマーグラフト化されたカーボンブラックと光酸発生剤と架橋可能な樹脂と架橋剤とを含有し構成される。
【0014】
高分子化合物をカーボンブラックにグラフト化させる手法としては、カーボンブラック便覧〈第三版〉(カーボンブラック協会編集発行)167頁から第173頁に記載されるような手法、即ち▲1▼カーボンブラック存在下でビニルモノマーの重合を行い生長ポリマー鎖をカーボンブラック粒子表面で補捉する方法、▲2▼カーボンブラック表面へ導入した重合開始基からグラフト鎖を生長させる方法、▲3▼カーボンブラック表面の官能基と反応性ポリマーとの反応による方法があり、本願発明においては、いずれの手法を用いてもよい。
グラフト効率の観点から、▲3▼の手法を用いることが好ましく、更に、反応性ポリマーいわゆる本発明でいう高分子化合物にアジリジン基、オキサゾリン基、N−ヒドロキシアルキルアミド基、エポキシ基、チオエポキシ基、イソシアネート基、ビニル基、アクリル基、メタクリル基、珪素系加水分解性基、アミノ基を有するものが最も好ましい。高分子化合物には、これらの基が分子内に1種又は2種以上有する必要がある。
【0015】
更にカーボンブラックをグラフト化する高分子化合物は、特に炭素数2〜12のアルキル基を有するメタクリルエステル、アクリルエステルから成る高分子化合物が好ましい。
これらのメタクリルエステル、アクリルエステルの具体例を挙げるとエチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ペンチルアクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘキシルメタクリレート、ヘプチルアクリレート、ヘプチルメタクリレート、オクチルアクリレート、オクチルメタクリレート、ノニルアクリレート、ノニルメタクリレート、デンニルアクリレート、デカニルメタクリレート、ウンデカニルアクリレート、ウンデカニルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラウリルメタクリレート、2エチルヘキシルアクリレート、2エチルヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。
また、この高分子化合物が2つ以上のセグメントを有するブロック型ないしグラフト型樹脂である場合、少なくとも1つのセグメントのガラス転移温度が60℃以下であることを必要とする。高分子化合物のガラス転移温度が60℃以上では、ガラス基板との密着性を得ることができない。
更には、1つのセグメントが、上記した炭素数が2〜12のアルキル基を有するメタクリエステル、アクリルエステルから成る高分子化合物であることが好ましい。
【0016】
カーボンブラックと高分子化合物を反応させる場合には、反応を阻害しない限りにおいて、反応系に該高分子化合物以外のポリマー成分、モノマー、有機溶剤などの物質が存在してもよい。高分子化合物はカーボンブラック100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは20〜60重量部含有することが必要である。5重量部未満ではグラフトの効果即ち膜強度の向上がなく、100重量部を超えては感光性に障害がでたり、光学濃度が不足する。
【0017】
本発明で用いるカーボンブラックは、その表面にカルボキシル基、ヒドロキシル基などの官能基を有するものであれば特に限定されず、例えばファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、ランプブラックなどいずれの種類のものを用いることができ、通常の市販品を使用できるが、カーボンブラックとしてはpHが7以下、好ましくは、5以下が好ましい。pHが7を超えると、グラフトの効果、即ち薄膜強度の向上が認められない。カーボンブラックの平均粒子径は0.0005〜0.5μm、特に0.001〜0.2μmの範囲内であることが好ましい。平均粒子径が0.0005μm未満のものは容易には得られず、平均粒子径が0.5μmを超える場合は、得られたカーボンブラックグラフトポリマーに充分な分散性が付与できない恐れがある。
なお、カーボンブラックのpHは、JIS−K6221(ゴム用カーボンブラック試験方法)に準じて測定したものである。
【0018】
本発明において用いられる架橋可能な樹脂系材料は、架橋点となりうるOH基を含有しかつ、アルカリ性水溶液可溶性である高分子化合物が好ましく適用される。架橋可能な樹脂系材料としては、フェーノルノボラック、p−ヒドロキシスチレンに代表されるフェノール類、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸などのOH基を含むモノマーのホモポリマーあるいは共重合体が用いられる。
【0019】
共重合に使用できる他のモノマーとしては、スチレン、フェニルマレイミド、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ベンジルなどが挙げられる。
【0020】
これらの架橋可能な樹脂系材料は、黒色感光性樹脂組成物を100重量部としたとき1〜35重量部の範囲で使用される。1重量部未満と少なすぎると、感光機能が劣化すること、カーボンの凝集によりパターン形状が劣化すること、膜強度や密着性が不足するなどの問題が生じ、35重量部を超えて多すぎると、遮光性が不足する。
【0021】
本発明で用いる架橋剤としては、メチロール化尿素、尿素樹脂、メチロール化メラミン、ブチロール化メラミン、メチロール化グアナミンあるいはこれらの化合物のアルキルエーテルを用いることが可能である。熱安定性が優れている点からアルキルエーテル化物がより好ましい。このアルキルエーテルのアルキル基としては炭素数が1〜5のアルキル基が好ましい。
特に、このアルキルエーテル化合物としては感度の点で優れているへキサメチロールメラミンのアルキルエーテル化物がより好ましい。また、エポキシ基を2つ以上持つ化合物も用いることができる。
これらの架橋剤は、黒色感光性樹脂組成物を100重量部としたとき0.4〜15重量部の範囲内で使用される。0.4重量部未満と少なすぎると、感光特性に支障をきたし、15重量部を超えて多すぎると遮光性が不足する。
【0022】
本発明で用いる光酸発生剤としては、光源の発光に含まれる波長域において吸収があり、かつ、光吸収により酸を発生するトリハロメチル基含有トリアジン誘導体またはオニウム塩類が使用できる。
例えば、トリハロメチル基含有トリアジン誘導体としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ピペロニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4’−メトキシ−1’−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−メチルチオフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどを挙げることができる。
【0023】
オニウム塩類としては、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナートなどのジアリールヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニル−p−トルエンスルホナートなどのトリアリールスルホニウム塩などが挙げられる。
【0024】
これらの光酸発生剤は、単独で、あるいは、混合して使用しても良い。たとえば光吸収剤と酸発生剤の組み合わせなどが利用できる。その添加量は、黒色感光性樹脂組成物を100重量部としたとき、5〜15重量部の範囲で使用される。15重量部を超えて添加した場合は、酸発生量が多すぎパターン露光後の加熱によって未露光部にも酸が拡散し架橋反応を起こし、解像性が低下してしまう原因となる。また、添加量が5重量部未満の場合においては、酸発生量が乏しく、架橋反応が十分進行せず、パターンが形成できない。
【0025】
本発明の黒色感光性樹脂組成物は、これらの材料を、2本ロールミル、3本ロールミル、サンドミル、ペイントコンディショナーなどの分散機を用いて混練することで得られる。更に分散時の作業性を向上させるため希釈溶剤として、エチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ、ブチルセロソルブアセテート、エチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、ジエチレングリコール、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸エステル類などの有機溶剤を用いてもよい。
【0026】
以下、本発明の黒色感光性樹脂組成物を用いてカラーフィルタに用いるブラックマトリクスを形成する一例を図面に基づき説明する。
透明基板1上に複数色画素2を設け、この複数色画素2上および複数色画素2間に本発明の黒色感光性樹脂組成物3をスピンナー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法などを用いて図2に示すように均一に塗布し黒色感光性樹脂層を形成する。
【0027】
複数色画素の形成方法としては、従来技術である染色法、顔料分散法、印刷法、電着法などの現在実用化されているいずれの方法を用いても良く、また、黒色感光性樹脂層と透明基板を密着させる場合には、70℃〜100℃程度の熱を加えてもかまわない。
【0028】
次に、透明基板の裏面から400nm以下の紫外線、より好ましくは250〜400nm範囲の紫外線を照射し露光を行い、複数色画素間隙部の黒色樹脂層にのみ酸を発生させる。露光に用いる光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯を用いる。黒色感光性組成物の感光波長域が400nm以上にも伸びている場合には、可視光カットフィルターを通して露光することが好ましい。
【0029】
次に、加熱温度90℃〜150℃、時問15秒〜5分にて酸の触媒反応を利用して、黒色感光性樹脂層の複数色画素間隙部のみに架橋反応を起こさせる。
【0030】
次に、現像液を用いて、複数色画素上の未架橋部の黒色樹脂を除去して、図1に示すような平坦性の高いカラーフィルタを得る。現像液には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの無機アルカリ溶液やトリエチルアミンなどのアルキルアミン類、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイドなどの第4級アンモニウム塩などを用いることができる。
【0031】
以上の様に本発明においては、樹脂系材料、架橋剤および光酸発生剤を用いることにより、高感度の黒色感光性樹脂組成物が得られる。また、グラフト化されたカーボンブラック材料を用いることにより、現像時にポリマーが溶出し凝集破壊による剥離が起こらない作用が発現する。また、光酸発生剤から発生する酸を利用し架橋する感光性樹脂組成物を用いることにより、感度特性曲線の傾きが大きくなり、ある露光量以上の領域で急に現像後の残膜率が大きくなるため、複数色画素上に感光性樹脂組成物の残りがなく、かつ透明基板上で所定の膜厚を得る作用が発現する。
【0032】
これら全ての作用により従来の透明基板裏側からの露光方法のように多量の紫外線で黒色感光性樹脂層の内部まで硬化させる必要がなく、複数色画素の紫外域の吸収、黒色感光性樹脂層の光学濃度によらず、透明基板裏側から少量の紫外線による露光によって、複数色画素とブラックマトリックスの重なりがないカラーフィルタを形成することが可能である。
【0033】
【実施例】
次に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
[カルボキシル基を含有したカーボンブラックグラフトポリマー(GCB)分散体の合成例]
(工程1)
攪件羽根、不活性ガス導入管、還流冷却管、温度計、および滴下漏斗を備え付けたセパラブルフラスコに溶剤として、トルエン80部、メチルエチルケトン20部を仕込み、2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)85部、2−ヒドロキチエチルメタクリレート(HEMA)15部、チオグリコール酸4.3部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)2部の混合溶液を4時間かかって連続的に滴下して重合を行った。
その後同温度で3時間かかって加熱したのち、95℃で2時間熟成を行い、重合を終了した。この反応液200部に対してグリシジルメタクリレート(GMA)を8.5部(1.3倍当量/COOH)、触媒としてテトラブチルアンモニウムブロマイド1.3部および重合禁止剤としてハイドロキノンモノメチルエーテル0.04部を加え、反応温度85〜90℃にて10時間反応させた。このものをn−ヘキサンに再沈後、50℃にて2日間減圧乾燥させ片末端メタクリレート型の2−EHMA−HEMA共重合体マクロモノマーを得た。
このマクロモノマーのTgは−2℃である。
【0034】
(工程2)
工程1で得られたマクロモノマー50部、スチレン(St)25部、HEMA20部、イソプロペニルオキサゾリン(IPO)5部、開始剤としてAIBN3部を、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGM−Ac)100部に溶解させ、重合性単量体組成物を得た。
工程1で用いたものと同様のセパラブルフラスコにPGM−Ac50部仕込み、80℃に昇温した。滴下漏斗に上記重合性単量体組成物を仕込み温度を80℃に保持させながら、3時間にわたり滴下を行った後、さらに同温度にて2時間重合反応を続けた。その後、110℃に昇温し2時問熟成反応を行い、反応性基としてオキサゾリン基を有する高分子化合物(不揮発分40%)の溶液を得た。
【0035】
(工程3)
攪拌羽根、冷却管、温度センサーを備えてなるセパラブルフラスコに、カーボンブラックを30部、工程2で得られた高分子化合物溶液22.5部、PGM−Ac97.5部、および、ジルコニアビーズ800部を仕込んだ。回転数600rpmで攪件しながら、100℃3時問反応させた。冷却した後、ビーズとの分離を行いカーボンブラック含有量20%のカーボンブラックグラフトポリマー(GCB)分散体を得た。
【0036】
(工程4)
工程3で得られたGCB分散体150部に対して、無水トリメリット酸(MW192.13)3.59部、触媒として1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン(DBU)0.09部、を添加し80℃の温度にて1時問反応を行い、カルボキシル基を含有したGCB分散体を得た。
【0037】
[複数色画素の形成]
コーニング社製:「7059」を透明基板として、この上にフジハント社製:「カラーモザイクCRY7000、CGY7000、CBV7000」を用いて常法によりRGBの着色パターンを形成した。これらの複数色画素の膜厚は1.5μmであった。
【0038】
[黒色感光性樹脂層の形成]
工程4で得られたGCB分散体を307部、樹脂系材料としてポリヒドロキシスチレン(MW5000)12部、架橋剤として三和ケミカル社製「ニッカラックMW−30M」を5部、光酸発生剤としてみどり化学社製「TAZ−104」を5部、溶剤としてPGM−Acを172部、さらにガラスビーズを500部をガラス瓶に入れ、ペイントシェーカーにより2時間分散し黒色感光性樹脂分散液を作製した。この黒色感光性樹脂分散液を複数色画素の形成で得られたRGBの着色パターン上に、スピンナーにより760rpm、5秒で塗布し、乾燥し図2に示すような黒色樹脂層を形成した。
【0039】
[露光]
3kW超高圧水銀灯により160mJ/cm2 の露光量で、前記複数色画素をマスクとして透明基板側より全面露光した。
【0040】
[加熱]
その後、ホットプレートを用いて90℃で1分間加熱した。
【0041】
[現像]
1.25%水酸化ナトリウム水溶液を用いて、透明基板を回転させながらシャワーを噴霧する方式で30秒間現像し、RGBの着色パターン上の未露光部の黒色感光性樹脂層を除去した。最後にオーブン中にて230℃で1時問加熱しカラーフィルタを得た。
【0042】
[密着性評価]
前記、実施例にて作製した黒色樹脂層をプレシャークッカー試験器を用いて120℃、100%RH、2気圧にて50時間放置後、「JIS K 5400」記載の基盤目付着性試験方法にて密着性の評価を行った。
【0043】
前記、実施例の黒色樹脂層の密着性評価結果としては、黒色樹脂層の剥離個数が0/100であった。
【0044】
(比較例)
[カルボキシル基を含有したカーボンブラックグラフトポリマー(GCB)分散体の合成例]の(工程1)にて、2−エチルヘキシルメタクリレート(2−EHMA)をメチルメタクリレート(MMA)に変更し、片末端メタクリレート型のMMA−HEMA共重合体マクロモノマーを得た。それ以外は実施例と同様にしてブラックマトリクスの作製を行った。その後、前記同様に密着性評価を実施したが、黒色樹脂層自体の柔軟性を得られなく黒色樹脂層の剥離個数が30/100でありガラス基板との密着性を得ることが出来なかった。
【0045】
【発明の効果】
以上に示したように、本発明のブラックマトリクスに用いる黒色感光性樹脂組成物それ自体が高感度レジストのため、実用レベルの露光量でブラックマトリクスを形成でき、ガラス基板との密着性も優れている。
黒色感光性樹脂組成物のγ値が高いために、複数色画素上にカブリを生じない露光量で、十分の残膜が得られる。その際マスクとして用いる赤、緑、青などの複数色画素中に紫外線吸収剤や蛍光増白剤などの添加物を添加する必要がない。これにより、透明基板の裏側からの露光であっても充分な架橋度合いを示し、各複数色画素間を埋め、かつ従来のように各複数色画素とブラックマトリクスとの重なりによるつの状の突起が生じない。またカーボンブラックに高分子化合物が化学結合しているため樹脂のみが現像液などで流出することがなく、ブラックマトリクスの膜強度が極めて高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるカラーフィルタの一実施例の断面の構造を示す説明図である。
【図2】 本発明におけるカラーフィルタの製造方法の一実施例の工程における構造を示す説明図である。
【符号の説明】
1 透明基板
2 複数色画素
3 ブラックマトリクス
Claims (2)
- 高分子化合物によりグラフト化されたカーボンブラック、光酸発生剤、架橋可能な樹脂および架橋剤から成る組成物において、前記高分子化合物は2つ以上のセグメントを有するブロック型ないしグラフト型樹脂であって、少なくとも1つのセグメントのガラス転移温度が60℃以下であることを特徴とする黒色感光性樹脂組成物。
- 請求項1記載の高分子化合物あるいはその1つのセグメントが炭素数2〜12のアルキル基を有するアクリレート、メタクリレート共重合体から成ることを特徴とする黒色感光性樹脂組成物。
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