JPH11513265A - 吸収性製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、身体に密着し、しかしこれを閉鎖することのない、密着性を改善し、しかも心地よさ、弾性、そして迅速な流体吸収性と分散性を有する、た微孔の開いたフィブリル化熱可塑性フィルムから作られる透過性カバーを備えた吸収性製品を提供する。この透過性カバーは、無孔領域と有孔領域を有し、有孔領域は、繊維状要素の網状体で区画される複数の微孔を有する。また有孔領域は、少なくとも一部は無孔領域よりも位置が高い。有孔領域は、カバーを引っ張るか、もしくはカバーを一部製品の吸収体に接着するか、あるいはこの二つの方法を組み合わせることによって、その位置を高くすることができる。微孔の大きさと形状はそれぞれ異なってもよい。本発明の一態様によれば、微孔より大きな開口だけ、あるいはそのような開口を微孔とともに有し、かつ大きな開放領域を有するカバーを備えた吸収性製品が提供される。こうすれば、経血のような粘性の流体も、カバーを容易に通過する。カバーは、例えば、大きな開口群を少なくとも一つ、そして少なくとも二種類の大きさの異なる開口群を有する。微孔を形成する前にフィルムの片側をコロナ放電処理し、さらに微孔の形成されたフィルムを界面活性剤で処理すると、液体吸収性と分散性がさらに改善する。

Description

【発明の詳細な説明】 吸収性製品産業上の利用分野 本発明は、衛生ナプキン、おむつ、尿失禁製品、手術用包帯、下当て（アンダ ーパッド）等の吸収性製品に係り、より詳しくは、経血、尿、創傷滲出液等の体 液を即座に吸収し、このような体液を身体および、製品の身体との接触点から移 行させ、次いでこの体液を製品内に分散させて保持する吸収性製品、ならびに上 述の体液を、身体の複雑な輪郭に合わせて密着しながら、一方で心地よく、弾性 的かつひんやりした肌ざわりを与える吸収性製品に関する。発明の背景 これまでの吸収性製品は、適当な設計の穿孔を有する適当な材料でできたカバ ーを備え、このカバーが体液を身体から効果的に受け入れ、移行させていた。初 期の穿孔付きカバーは、綿やレーヨンのような湿潤性材料を含む織材および編材 からつくられていた。これら湿潤性の材料は体液を容易に吸収するが、これを下 層の吸収構造体に容易に放出することはできない。このため、体液が身体の接触 箇所を濡らし続ける「ウェットバック」と呼ばれる現象を引き起こした。そこで 、ポリプロピレンやポリエステル等の非湿潤性材料が、これら湿潤性材料に取っ て替わるようになった。この非湿潤性材料にある程度の湿潤性を与えるためには 、耐ウエットバック特性を減じることなく、体液の受容性と移行性が容易に生じ るよう、非湿潤性のカバーを、界面活性材のような遊走性湿潤材および湿潤性ポ リマーのような非遊走性湿潤材で処理していた。 織材および編材は、経済性と特定の機能的設計（立体性、ウェットバックの減 少等）に対する要求のため、ほぼ不織布および穿孔付きフィルムに入れ替わった 。不織布は、例えば水流で絡み合わせたものなどは、三次元の織材あるいは編材 に近い外観で形成されるが、その外観と機能は、大部分が、ウェットバックに生 じる平らな紙状の材料のそれである。 穿孔付きフィルムは、米国特許第４，６９０，６７９号および同第４，８０６ ，４１１号(Mattingly他)ならびに米国特許第４，８５９，５１９号（Cabe他） にあるような、エンボス加工とついで薄くなった領域を穴が開くまで引き伸ばす 方法などで形成される。穿孔付きフィルムはまた、米国特許第３，０５４，１４ ８号(Zimmerli)にあるような、穿孔のある支持台あるいは成形エレメント上で可 塑性フィルムに圧力をかける方法、真空に引く穿孔ドラム上に支持したフィルム を通して加熱空気を引き込む真空穿孔法、ピン穿孔法、超音波、レーザおよび高 エネルギー放射などのエネルギー源によって穿孔する方法、ならびに水性あるい は非水性の溶媒に可溶性の粒子を滲出させる化学的な手段によっても形成するこ とができる。しかし、こうして得られる、身体への接触側ではほぼ平らで、表面 特性が小さく穿孔吹きフィルムは、不織布と同じ欠点を有する。 例えば米国特許第３，９２９，１３５号(Thompson)および同第４，３２４，２ ４６号(Mullane他)においては、不織布よりは幾分成形しやすい穿孔付きフィル ムは、例えばフィルム表面に複数のオリフィスおよび、フィルム表面の下方に突 出した端部にある出口側にも複数のオリフィスを有する漏斗状の、入口と出口を 有する三次元的な構造を形成することにより、三次元的外観を与えることができ ることが分った。このような穿孔付きフィルムは、例えば真空穿孔法や、穴の開 いた三次元のテーパ付き構造物を片側に有するダイ上に支持されたフィルムを機 械的に穿孔する方法で形成することができる。このフィルムは、ダイの三次元的 な構造の形状、例えば漏斗の形状に形作られる。そして、フィルムの三次元構造 の入口オリフィスの位置はフィルム面と共面をなし、他方フィルムの三次元構造 の出口オリフィスの位置は、ダイにおける出口の位置によって決定される（通常 は底部に設けられる）。欧州特許出願公開第０，３０４，６１７(Kao Corporati on)は、オリフィスがダイの三次元構造体の側壁にあって、押し出されたフィル ムの側壁に穴をもたせるようにした穿孔付きフィルムを開示している。 これらの穿孔を含む三次元フィルムも、米国特許第４，７９８，６０４号(Car ter)にあるように、くぼみ、波形等を形成するために予め穿孔を形成したフィル ムをエンボス加工する方法で形成することができる。プラスチックフィルムに特 有の光沢を減らし、布状に見えるようにするため、種々の手段が用いられてきた 。このような手段には、マイクロエンボス加工、米国特許第４，３２７，７３０ 号(Sorensen)および同第４，４６３，０４５号(Ahr他)微小な泡ないし微小な塊 の中での成形、例えば苛性アルカリエッチングあるいは溶媒エッチングなどの化 学的手段、ならびにフィルムの表面を研磨するなどがある。 平らで三次元的な従来の穿孔付きフィルムも、また多くの平らでほぼ平面的な 不織布のものも、製品の身体に接触する部分がかなりの面積を占め、あるいは閉 塞性で不快感があり、熱をもって体液を吸収しないプラスチック体を囲い込むと いう重大な欠点があった。穿孔付きプラスチックフィルムの閉塞性は、穿孔があ っても比較的変化のないプラスチック面が身体に接触すると増加する。変化のな い単調なプラスチック面が接触することによる問題点は、穿孔付きフィルムのエ ンボス加工を施すとわずかながら解消する。すなわち、表面が微細であることは 、変化のない面の密着による不快感と体液が非穿孔領域をほとんど通過しないと いう巨視的（マクロ的）な問題を解決しないため、外観と触覚だけが、マイクロ エンボス加工により艶消し仕上げを施すとかなり変化する。三次元的な、例えば 漏斗状の、穴を有するフィルムが皮膚に出口穴側を向けるため上下反対にされた ときでさえ、結果は満足のいくものではない。出口穴とこれを区画するフィルム の周縁部は、フィルムの周縁部を下方内側に折り畳むため身体に接触させたとき に容易に潰れるため、不快なプラスチック面を患者に接触させることになり、体 液の出口穴の面積をを狭めあるいは閉鎖することもある。さらに、出口穴より大 きな入口穴をもたせることによって、体液を毛細管中において毛管径の大きな箇 所から小さな箇所へ進ませる吸収時の利点が、身体に接触する穴の径が入口穴よ り小さくなることにより、取り除かれてしまう。発明の概要 そこで、本発明は、身体に密着はするが閉塞的な接触はせず、一方で心地よく 、弾性があり、体液を即座に吸収して下層の吸収体に効果的に移行させる、微孔 を有するフィブリル化(fibrillated)した熱可塑性フィルムでできた透過性のカ バーを有する吸収性製品を提供することを目的とする。 本発明はまた、繊維状要素の網状体で区画された複数の微孔からなる盛り上が った穿孔部領域を有する、微孔をもつフィブリル化した熱可塑性フィルムででき た透過性のカバーを有する吸収性製品を提供することを目的とする。ここで穿孔 部領域は、身体から滲出してきた体液と密着し、体液を身体から効率的に吸い上 げ、吸収体に送り込むことができる。 本発明はさらに、フィルムについて閉塞性や体液を即座に吸収できる接触とい った利点が得られるよう、このようなフィルムを吸収体に取り付ける手段も提供 する。 本発明の一様相によれば、液体透過性カバー、液体不透過性バリアおよびこれ らの間に配置される吸収体を備える、体液を吸収するおしめ、尿失禁用製品、創 傷用包帯、アンダーパッド等の吸収性製品が提供される。透過性カバーは、有孔 領域と無孔領域を有し、微孔が形成されたフィブリル化伸張可能熱可塑性フィル ムを具備する。有孔領域は、繊維状要素の網状体で区画される少なくとも複数の 微孔を有する。有孔領域はまた、微孔より大きい穴も有する。有孔領域はさらに 、少なくとも一部は、吸収性製品において無孔領域よりも高さが高いという特徴 も有する。このため、有孔領域は身体に密着し、他方無孔領域は身体に接触しな いことになる。さらに、透過性カバーの上部構造は、大ざっぱにいうと、有孔領 域の丘部と無孔領域の谷部とすることができる。丘部は、種々の液圧径の微孔に より分け隔てられた繊維状要素からなる。そして、繊維状要素は、種々の長さを もつ。 有孔領域の高さを、フィルムの平面および吸収性製品に関し、互いに隣接する 無孔領域より高くすることによって、いくつかの利点が生まれる。フィブリル状 要素と有孔領域を区画する複数の微孔の網状体について、無孔領域を区画するフ ィルム部分よりも位置を高くする利点の一つは、この網状体が身体と接触する領 域を限り、無孔領域は身体と接しないようにできることである。これによって、 空気の循環が増加し、柔軟、弾性的で、ひんやりとして心地よい製品が得られる 。したがって、穿孔がフィルム面の中にあるか、あるいは穿孔が立体的な、従来 の有孔製品に見られる熱をもった、まとわりつく可塑的な感触はなくなる。 もう一つの利点は、驚くべきことに、フィブリル状要素と微孔の、高さの高い 網状体は、製品の液体吸収特性を減少させないことである。実際、吸収体の表面 より上方にある網状体は、フィブリル状要素と吸収性製品の間に空隙を与え、液 体が急激に吸収体に到達するのを妨げると考えられていたところを、フィブリル 状要素は、液体を芯を通して、吸収性製品に吸い上げた。さらに、驚くべきこと は、本発明に係る吸収性製品中の穿孔付きカバーは、約１〜約１５％の開放領域 を有するため、液体を積極的に吸い上げ、吸収性製品に送る。したがって、この 高さの高い網状体が接触的に液体を吸い上げることで、本発明に係る製品の液体 吸収特性は、同じ微孔フィルムを有しフィブリル状要素が圧縮されて吸収体と接 触する製品と比べ、少なくとも同じかこれを上回る。フィブリル状要素と複数の 微孔の網状体は、体液が身体から流出してくると直ちにこれに接し、体液を横方 向および下方向に伝わらせ、下に位置する吸収体に向けて吸収・移行させる。さ らに、カバーにおける有孔の丘領域と無孔の谷領域は、液体がカバーを通して吸 収されるまで、カバーが包囲する空間の中で液体を通す溝の役割を果たし、側方 に漏洩するのを防止する。カバーの三次元的な丘と谷の上部構造は、固有の弾性 と反発力を与える。すなわち、有孔領域の高さの高い繊維状要素による局所的な 構造に、固有の弾性と反発力が添えられる。丘と谷の上部構造および繊維状要素 は、組み合わされて、このような材料で被覆された吸収性製品に弾性を与える。 また、丘と谷の上部構造および繊維状要素の組み合わせ体は、製品中の高所から 低所へおよび平らな箇所から湾曲した表面へもしくはその周囲への移行が 円滑 にかつ見た目もよく行われるよう、カバーをして、製品をきれいに包み込ませる 。 このような本発明に係る反発力のある弾性カバーから生まれる利点は、製品に 衝撃を緩和して柔軟な使用感を与えることである。さらに、もし製品が折り曲げ た状態（二つ折り、三つ折りなど）で包装される場合は、製品は、使用のため開 封したときに、自ら広がる。また、カバーが製品に与える弾性のため、製品はは っきりとした折り目がつくようなきつい折り畳み状態にならずにすむ。そして、 このように折り目が最小限のものになることから、吸収核が不安定なひび割れあ るいは破断を起こすおそれが減り、またこのようなひび割れや破断を通じて液体 が流れ、側方に漏洩するおそれが減る。さらに、折り目が最小限になることによ り、製品の外観が向上する。図面の簡単な説明 図１は、従来の穿孔付きフィルムの平面図である。 図２は、もう一つの従来の穿孔付きフィルムの平面図である。 図３は、さらに他の従来の穿孔付きフィルムの断面図である。 図４は、本発明の吸収性製品に取り付ける前の、本発明の一態様に係る穿孔付 きフィルムの斜視図である。 図５は、本発明の吸収性製品に取り付ける前の、本発明のもう一つの態様に係 る穿孔付きフィルムの斜視図である。 図６は、本発明に係る衛生ナプキンの斜視図である。 図７は、図６に示した衛生ナプキンの断面図である。 図８は、本発明に係るもう一つの衛生ナプキンの斜視図である。 図９は、図８に示した衛生ナプキンの断面図である。 図１０は、本発明に係るさらに他の衛生ナプキンの斜視図である。 図１１は、図１０に示した衛生ナプキンの断面図である。発明の詳細な説明 本発明は、透過性カバー、非透過性バリアおよびこれらの間に設けられる吸収 体を備えた衛生ナプキンなどの吸収性製品に係る。本発明に係る吸収性製品のカ バー材料は本発明の重要な特徴であり、微孔性の、解繊した伸張可能熱可塑性フ ィルム材から形成するのが好ましい。このような材料およびその形成方法は、本 出願人のカナダ国特許出願第2,130,176 号（Turi外；発明の名称「織物状の開口 を有するプラスチックフィルム」）に記載されている。このようなフィルムの製 造方法は、比較的薄く伸張可能なプラスチックフィルムの片面上に支持部材で支 持しながら、制御した流体（水はその一例）、もう一方の面に向けるというもの である。このような流体の力の例としては、小径の穴から、支持したフィルムに 向かう柱状の流れの力がある。本発明のカバーを製造する際に用いるのに適した 支持部材は、フィルムを支持する局所的な支持領域、流体の力を使ってフィルム を変形させるのに用いる凹部、および適用した流体の力を支持部材から取り除く 手段を含む。支持部材に支持されたフィルムに適用される制御された流体の力は 、フィルムを凹部に入れることで変形させ、同時にこれを破る。得られた微孔性 の解繊フィルム材は、繊維状の要素あるいは微小片の網状体によって区画される 複数の微孔、および引き出したプラスチック材料のフィブリルを有する。この微 孔は、大部分が不規則な形状をしていて、矩形、円形あるいは楕円形などの明瞭 に認識できるような幾何形状をもたない。また、この微孔は、いくつか集まった ものが不連続なパターンをなす。この微孔集団のパターンは、ランダムな場合も 規則的な場合もある。しかし、集団がランダムあるいは規則的なパターンで配置 された微孔は、その集団内で不規則に分布する。さらに、微孔は、均質な大きさ ではなく、液圧に対応する小さな径を有する。 繊維状要素は、微孔と共働して、プラスチックフィルムに、スパンボンド不織 布やエアレイを起こったステープル長の繊維からつくった不織布のような表面組 織をもつ場合の外観と機能を与える。このような機能には、弾性の改善、心地よ さ、柔軟性、ドレープ性、清涼感のような触覚の完全に関するものと、製品の表 面を清潔で乾燥したものにし、かつ体液の漏洩を防ぐ、芯を伝う吸い上げ特性の 改善とウエットバックの減少のような吸収特性に関するものが含まれる。この繊 維状の要素は、長さが約０．００５インチ（０．０１３ｃｍ）ないし約０．０５ インチ（０．０１７ｃｍ）、幅が約０．００１（０．００３ｃｍ）ないし０．０ ３５インチ（０．０８９ｃｍ）、そして太さが約０．０００２５（０．０００６ ｃｍ）ないし０．００２インチ（０．００５ｃｍ）ある。この繊維状要素から得 られるフィルムは、全表面積の約１％〜１５％は、微孔のある開放領域である。 このフィルムはまた、副次的な開口を有し、この各開口の面積は、微孔のそれよ りも大きい。 本発明に係る吸収性製品に用いるカバーの材料はまた、月経のような粘性の液 体も容易にフィルムを通過できるよう、前述したよりも大きな開口と広い開放領 域を有してもよい。このような特性は、フィルムを、上述のカナダ国特許出願第 2,130,176 号に記載のオリフィス径より大きな径を有するオリフィスの少なくと も一組から流出する柱状の流れとなった流体の力に曝すことによって、フィルム に与えられる。あるいは、フィルムを少なくとも二組のオリフィス（一組は比較 的大きなオリフィス径を有して低圧の流体を放出し、もう一組はオリフィス径が 小さく高圧の流体を放出する。）から放出される柱状の液体流れに曝せば、フィ ルムには少なくとも二種類の径を有する二組以上の孔が形成される。このような カバー材料およびその製造方法は、本出願人の米国特許出願（発明の名称「改良 開口付きフィルムの製造方法、この方法によって得られる開口付きフィルム、お よびこの開口付きフィルムを備えた吸収性製品」）に記載されている。さらに、 本発明に係る吸収性製品用のカバー材料は、その雄側、すなわち前処理でエンボ ス加工したフィルムの滑らかに突出したエンボス面をもつ側を、コロナ放電で処 理して、液体吸収性と分散特性を改良することができる。雄側とは、微孔形成プ ロセスの間、支持部材の面に接して置かれる側のことであり、また微孔フィルム のうち吸収性製品の吸収体に接するようにするのが好ましい側のことである。さ らに、微孔を形成し、未乾燥のフィルムを巻き上げた後にフィルムの雌側に適用 される界面活性材は、フィルムの雄側にも移行し、フィルムの液体吸収性と分散 特性を増大することも分った。このような材料およびその製造方法は、本出願人 のもう一つの米国特許出願（発明の名称「液体分散特性を改善した開口付きフィ ルムとその製造方法、およびこれを用いた吸収性製品」）に記載されている。 このフィルムは、伸張可能な種々の熱可塑性フィルムから製造することができ る。好ましい伸張可能熱可塑性フィルムは、多くのポリマー製フィルムから選択 することができる。その例としては、ポリエチレン（好ましくは低・中密度のポ リエチレン）、ポリプロピレン、ポリエチレンとエチレンビニルアセテートのブ レンドおよびポリプロピレンとエチレンビニルアセテートのブレンドがある。こ のようなフィルムは、界面活性剤による処理、コロナ放電への暴露、湿潤性反応 体との反応、ポリエステルなどのフィルムの苛性アルカリによるエッチング、フ ィルムの製造に用いるポリマー配合剤の中にポリプロピレンオキシドやポリビニ ルアルコールのような湿潤可能ポリマーを混合するなどの方法（二種以上を併用 してもよい）により、様々な程度で湿潤性にすることができる。 ポリエチレン（低・中密度のものが好ましい）から製造されるフィルムは、形 成面に凹部をもつように変形、かつ破断して、微孔と副次的な開口を区画する繊 維状の要素を与えることができるという特性から特に好ましい。フィルムを変形 ・破断するのに用いる流体の力が小さくてすむため、過度に厚いフィルムより、 薄いフィルムの方が好ましい。エンボス加工済のフィルムは、容易に変形・破断 できるため、特に好ましい。このようなフィルムの例としては、直線状の低密度 ポリエチレンを５０重量％および低密度のポリエチレンを５０重量％含む厚さ１ ．０ミルの厚いエンボスフィルムがある。このようなフィルムは、エクソン・コ ーポレーションからEMB-631Eの商標で販売されている。このフィルムはさらに、 厚い領域と薄い領域を含むようにマイクロエンボス加工されているという特徴を 有する。もう一つの例は、ニュージャージー州エジソンのエジソン・プラスチッ クスからＭＦＳＴ１４１の商標で市販されている低密度ポリエチレンと直線状低 密度ポリエチレンのブレンドから形成されるフィルムである。 適当な微孔・フィブリル化した伸張可能熱可塑性フィルムは、一般に、無孔領 域と有孔領域を有する。そして有孔領域は、繊維状要素の網状体で区画される複 数の微孔を含み、これより径が大きい穴も含むことがある。微孔、これより径が 大きい穴および繊維状要素を含む有孔領域は、吸収性製品の身体の面する側にお いては、無孔領域より高さが低い。このようなフィルムの態様には、有孔領域と 無孔領域を種々の設計で配置したものが含まれる。このような態様の例（限定的 なものではない）としては：１．一連の平行な稜線と、隣り合う稜線の間に一連 の谷（この谷は繊維状要素の網状体で区画される複数の微孔を有する）を含むフ ィルム；２．複数の通常上方を向いた円錐状構造体を有する無孔領域と、繊維状 要素の網状体で区画される複数の微孔を有する一連の谷をもつ有孔領域を含むフ ィルム；３．無孔領域と、繊維状要素の網状体で区画される複数の微孔をもち、 この微孔は複数の群に配置された有孔領域を含むフィルム；がある。吸収性製品 をそのような微孔・フィブリル化した伸張可能熱可塑性フィルムで覆った場合は 、取付け方法に影響されることなく、元々あった有孔領域と無孔領域の高さの違 いは維持されることはいうまでもない。 有孔領域が無孔領域よりも位置的に高く、透過性カバーの有孔領域がその高さ に係る関係を逆転させているのは、本発明の重要な特徴と考えられる。したがっ て、有孔領域は吸収体よりも位置が高く、無孔領域ではなく有孔領域がユーザの 身体に接触する。しかし、得られた製品が無孔領域よりも位置が高い有孔領域を もつ流体透過カバーを備えているならば、位置の高さの関係を逆転させるのに用 いられる方法自体は、本発明にとって重要ではない。有孔領域と無孔領域の高さ 関係を逆転させる適当な方法の一つは、有孔フィルムを引っ張るというものであ る。二つ目の方法は、無孔領域を優先的に吸収体に付着させる方法で有る。三番 目の方法は、有孔領域の方は引張り、他方無孔領域は吸収体に優先的に付着させ る方法である。第四の方法は、すでに下方に向いている無孔領域は、すでに吸収 体の側に配置してあり、有孔領域は、吸収体より位置が高く、位置的に離れてい るため、有孔カバー材料を、製造したままの状態で、吸収性製品の吸収体に対し て、その面を下方にして取付ける方法である。五番目の方法は、有孔領域と無孔 領域が製造された状態で、また有孔領域の位置が低いカバーの側から空気を吹き 付け、その空気を有孔領域の中に入り込ませて位置を高くする方法である。最後 の二つの方法においては、カバーを吸収体と不透過性バリアに固定するため、引 張り、取り付ける際には、有孔領域と無孔領域の高さ関係が逆転しないよう注意 は欠かせない。これ以外の方法も、当業者には容易に想起し得るであろう。 意外にも、微孔付きフィルムは、吸収性製品の吸収体に取り付けてあるかない かにかかわらず、単に引っ張った状態で取り付けるだけで、有孔領域と無孔領域 はその高さ関係を逆転させることが分った。すなわち、有孔領域が無孔領域より も位置が高くなって、吸収体より離れるのである。フィルムの有孔領域と無孔領 域の高さ関係が逆転すること、そしてそれが引張り力を与えるだけで容易になし 得ることも以外であった。引張り力は、機械方向、機械方向と直交する方向ある いはこれら二つの方向において、微孔付きフィルムに適用することができる。こ の高さ関係を逆転させるの必要な引張り力は、普通程度の力でよく、以下に述べ る方法で測定して、少なくとも約２ｇ／インチあればよい。もちろん、この逆転 に要求される引張り力は、フィルムの材料、フィルムの厚さや伸張特性、有孔領 域と無孔領域のパターン、有孔領域を構成するフィブリルと孔の大きさ、ならび に無孔領域の寸法と配置などの容易にも左右される。 引張り力の測定方法： 有孔フィルムの試料を、Ｉｎｓｔｒｏｎ １１２２の 水平なそり（滑り部）に取り付けられたパルプ製パッドの上に置く。このとき、 フィルム試料は、機械方向またはこれと直交する方向（クロス方向）のいずれか に種々の大きさの引張り力を適用できる方位に向けておく。引張り力の効果をク ロス方向において測定する場合は、試料（機械方向に少なくとも６インチの幅を 有する）のクロス方向における一つの縁をＩｎｓｔｒｏｎ １１２２の水平なそ りに固定する。もう一方の自由なクロス方向の縁は、Ｉｎｓｔｒｏｎ １１２２ の６インチの顎部により把持し、クロス方向に引っ張る。このときの引張り力（ クロスヘッド速度が１インチ／分、チャート速度が１０インチ／分）は、そりに 取り付けた縁と平行に適用し、この縁から遠ざかる方向に測定される。 引張り力の効果を機械方向において測定する場合は、試料（クロス方向に少な くとも６インチの幅を有する）の機械方向における一つの縁をＩｎｓｔｒｏｎ １１２２の水平なそりに固定する。もう一方の自由な機械方向の縁は、Ｉｎｓｔ ｒｏｎ １１２２の６インチの顎部により把持し、機械方向に引っ張る。このと きの引張り力（クロスヘッド速度が１インチ／分、チャート速度が１０インチ／ 分）は、そりに取り付けた縁と平行に適用し、この縁から遠ざかる方向に測定さ れる。 引張り力の効果を機械・クロス両方向において測定する場合は、フィルムをク ロス方向の縁とこれに隣接する機械方向の縁の二箇所でＩｎｓｔｒｏｎ １１２ ２の水平なそりに固定する。ついで、１９２ｇのおもりを、例えば残った機械方 向の自由縁から吊り下げ、クロス方向の自由縁は、Ｉｎｓｔｒｏｎ １１２２の ６インチの顎部により把持し、クロス方向に引っ張る。このときの引張り力（ク ロスヘッド速度が１インチ／分、チャート速度が１０インチ／分）は、そりに取 り付けたクロス方向の縁と平行に適用し、この縁から遠ざかる方向に測定される 。 引張り力をフィルムに適用したときの穿孔付きフィルムの応答は、例えば拡大 レンズを備えたビデオカメラを使えば、各有孔領域と無孔領域を直接芽で観察し 、記録することができ、どのような逆転現象が起きているのか突き止めることが でいる。 また、有孔領域の高さが逆転するのは、無孔領域を吸収体に優先的に付着させ れば、引張り力を加えなくても引き起こすことができる。これは、接着材を使っ て容易に行うことができる。なぜならば、フィルムに塗布すると直ちに、より接 着性の強い塊が、暴露面積が広く、したがってよい近づきやすいフィルム領域、 すなわち無孔領域に集まるためである。これには、溶液型接着材あるいはホット メルト型接着材を用いることができるが、フィルムの片面により精度の高い塗布 を行うことができることと、環境への配慮という点で、ホットメルト型接着材の 方が好ましい。溶媒の塗布は、例えばグラビア塗布または転写式塗布によって行 うことができる。ホットメルト型接着材は、例えば、スプレー塗布あるいはナイ フ塗布によって行うことができる。 他のフィルムと吸収体の接着方法としては、フィルム自体の熱接着あるいは、 接着可能繊維もしくは粉末をフィルムと吸収体の間に置き、ついで熱を加える方 法がある。超音波あるいは高周波接着も用いることができる。また、熱した針あ るいはニードルパンチで行う機械的接合方法も使える。有孔領域が隣接する無孔 領域より高い位置に維持できるならば、カバーを吸収性製品に接着するのに用い られる方法が何であるかは重要ではない。有孔領域と無孔領域のすべての材料が 艶消しされ全面に塗り立てられるように、フィルムが過度に接着することのない よう注意を欠かすことはできない。接着で得られた製品は、可撓性のフィルブリ ル状要素のおかげで、無孔領域よりも有孔領域において、より可撓性の材料を含 む。したがって、有孔領域であれ、無孔領域であれ、接着されていない材料は、 吸収体に向け、あるいはこれから遠ざかるべく、最も抵抗の少ない道筋を通って 移動する。有孔領域の材料は、可撓性が大きく、材料の長さも長いため、上方に 動きやすい。 吸収体は、流体を受容、移行、分散、貯蔵そして保持し、流体を吸収性製品か ら逃がさないようにする簡単または複雑な構造の吸収核構造体を含む。吸収核は 、架橋母材を形成するのに用いられる合成繊維などの安定化成分を含み、あるい は熱接着性であることにより自身あるいは形状安定構造を形成するため木材パル プに融合する木材パルプのような簡単な吸収体でもよい。合成繊維は、レーヨン のように親水性でも、あるいはポリプロピレンやポリエステルのように疎水性で もよい。合成繊維は、界面活性剤のような湿潤剤で処理したり、ポリエステルの ような繊維を苛性アルカリでエッチングしたり、ポリエチレンオキシドやポリビ ニルアルコールのような湿潤性ポリマーを繊維ポリマー配合剤の中に混入したり 、繊維の表面に湿潤性の反応体を反応させたり、繊維をコロナ放電に曝せば、よ り湿潤性になる。合成繊維の表面形状は、どのようなものでもよい。合成繊維は また、溝、チャネルあるいは穴をもっていてもよいし、小穴や穿孔を施してもよ い。吸収核は、レーヨン繊維や綿糸、ミズゴケ、超吸収性繊維や超吸収性粒子な どの補助的な吸収体を含んでもよい。 ミズゴケのような吸収体は、板状あるいは圧縮した層状で、耐圧縮性あるいは 耐変形性の構造体としても機能したり、あるいは平らもしくは隆起した製品の外 形を維持する手助けもする。板状の吸収体は、可撓性にすることができ、板を波 形あるいはエンボス加工することで柔らかくすることにより形状適合性をもたせ ることができる。木材パルプ自体は、少なくとも一部は、湿潤架橋繊維、乾燥架 橋繊維、化学的に硬化ないしカール状にした繊維からつくることができる。合成 繊維や補助吸収体は、吸収核全体に均一に配してもよいし、分け隔てられた複数 の層に含ませてもよい。また連続的あるいは非連続的な濃度傾斜をもたせてもよ い。吸収核は、層あるいは粒子の形で泡を含むことができる。この泡は、製品中 におけるその位置と機能（例えば吸収、衝撃緩和、耐変形、耐圧縮）に応じて疎 水性でも親水性でもよい。吸収核は、少なくとも一部は、圧縮しなくても、圧縮 しても、あるいは他の方法で密度を高めてもよい。圧縮や密度の増加は、吸収核 全体で均一に行ってもよいし、分け隔てられた複数の層で行ってもよい。また密 度に連続的あるいは非連続的な傾斜をもたせてもよい。 吸収体は、吸収核の他に、低密度で液体を吸収する移行層、および通常吸収核 と透過性カバーの間に配置される放出層を含むことができる。移行層は、吸収核 よりも、比較的親水性の程度が低い材料および構造（メルトブローしたポリプロ ピレンまたはポリエステル繊維のウェブなど）にする。このようなウェブは、内 部に木材を含むこともできる。移行層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ エステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミドのような木材パルプや合成繊維か ら構成する低密度で厚みのある不織布ウェブからつくることができる。このよう な厚みのあるウェブは、化学結合剤あるいは、通風接着のような熱を使った方法 によって接着することができる。 不透過性バリアは、流体が通過するのを阻止する可撓性の材料からつくること ができるが、この材料は気体については通してはならないということはない。よ く用いられる材料は、ポリエチレンまたはポリプロピレンフィルムである。不透 過性バリアの材料になり得る他の材料は、ポリエステル、ポリアミド、エチレン ビニルアセテート、ポリビニルクロリド、ポリビニリデンクロリド、セロハン、 ニトロセルロースおよび酢酸セルロースのフィルムから選択される。そして、こ れらの材料を同時に押し出して積層させた組み合わせ物（フィルムの化学的・物 理的性質により可能な組み合わせが選ばれる）が用いられる。流体を透過しない 非網状の発泡体や撥水処理した紙も用いられる。そして、流体は透過を阻止する が気体は透過させるフィルム、すなわち「呼吸可能なフィルム」が用いられる。 このようなフィルムは、ポリウレタンフィルムや微孔性フィルム（微孔性はイオ ン化放射や水性もしくは非水性溶媒を用いた可溶性の混在物を滲出させて得る） から選択される。 本発明に係る吸収性製品の透過性カバーは、吸収体の上面、すなわち身体に面 する側の一部またはすべてを被覆する。また、このフィルムは、吸収体の一部ま たは全部を包み込んでもよい。吸収体の一部を包み込むには、吸収体の上面と両 側を不透過性カバーで覆えばよい。不透過性バリアは、少なくとも吸収体の底面 、すなわち被服に面する側は完全に覆わなければならない。このフィルムはまた 、吸収体の各側面、さらには身体側の表面の一部をも覆うべく包み込むこともで きる。透過性カバーは、吸収体の表面全体あるいは取付け箇所だけに、固定ない しは接着される。透過性カバーが吸収体の被覆および包み込む面積の割合に応じ て、透過性カバーは、例えば吸収体の底部に重ね合わせるようにして、自身に付 着される。透過性カバーはまた、衛生ナプキンの各側面あるいは底面に平行に重 ね合わすようにして、あるいは衛生ナプキンの各側面から延び出るフランジシー ルにおいて、不透過性バリアに付着させることもできる。カバーと不透過性バリ アがフランジシールで互いに接着されるときは、透過性カバーが、不透過性バリ アを包み込みながら、フランジシールの周りにさらに巻き付けられる。あるいは 不透過性バリアを、透過性カバーを包み込みながら、フランジシールの周りにさ らに巻き付けてもよい。衛生ナプキンには、これを下着に取り付けるための、接 着材（取り付けるまで剥離紙、またはフック・ループアセンブリで保護する）な どの手段を設ける。 本発明に係る吸収性製品は、微孔のあるフィブリル化伸張可能フィルムででき た穿孔付きカバーを有していることに留意すべきである。このフィルムは、有孔 領域が丘部、無孔領域が谷部となっており、吸収体の少なくとも一部を覆う。外 観および機能的な理由により、吸収性製品の少なくとも一部は、微孔のあるフィ ルムに覆われている。そして、この部分のうち有孔領域は、無孔領域と比べ位置 （高さ）が等しいかまたは高い。吸収性製品におけるこれらの部分は、衛生ナプ キンの身体に面する側、各側面、被覆に面する側の一部および補助的な要素（以 下に説明するウイング、タブ、カフなど）のそれぞれにおいて、その一部または 全部が相当する。外観および機能的な理由により、吸収性製品の一部は、微孔の あるフィルムで覆われた部分を有していることに留意すべきである。この部分に おいては、有孔領域は、無孔領域と比べ位置（高さ）が低い。本発明に係る吸収 性製品は、その一部を、本発明に係る微孔付き、フィブリル化、伸張可能フィル ムとは異なる穿孔付きフィルムで覆うこともできる。 透過性カバーが高さの高い有孔領域をもつようにする移行のために、引張り力 を用い、接着手段を用いないときは、透過性カバーは、少なくとも、移行を望む 領域あるいはこの外側に固定する必要がある。引張り力は、機械方向、クロス方 向あるいはその両方に適用することができる。本発明に係る製品を製造するプロ セスおよび機械においては、透過性カバーの材料に対し、これが製品に取り付け る前に、引張り力を適用することもできる。引張り力は、透過性カバーを製品の 上に載置したときに、次のようにして適用することもできる。隆起した中央部と 薄手の周縁部を有する製品において、厚みの大きい領域から小さい領域へ垂れさ せる；製品のうち位置が高い部分から縁部へ移行し、ここで、カバーは例えばフ ランジシールにおいてフィルムに障壁を付すべくシールする；そして中央の厚い 領域や厚手の側部のような隆起部分から、深くエンボス加工を施したチャネルの ような圧縮領域へ移行する。引張りは、透過性カバーを製品に取り付けたときに カバーが引っ張られるような、以下に示すいくつかの手段を用いて行うこともで きる：カバーを重ね合わせるようにしてそれ自身に接着させる；カバーを吸収体 に接着させる；カバーを不透過性バリアに、重ね合わせるかまたはフランジシー ルにおいて接着させる。引張り力は、ユーザが次のようにして適用することもで きる。衛生ナプキンは、透過性カバーを吸収体に取り付けて製造することができ る。矩形の吸収体は一方の側からもう一方の側にかけて凹型に撓んでおり、また これとは直交する方向において、一方の側からもう一方の側にかけて凹型に撓ん でいる。衛生ナプキンをユーザの下着にあてがうときは、ユーザの身体が製品に 接触すると、衛生ナプキンが縦方向および横方向に平らになり、このため、透過 性カバーの有孔領域が隆起してくる。 本発明に係る吸収性製品には、チャネルを設けることもできる。これは、製品 の他の部分に対するチャネルの設計、深さ、密度、材料および位置にもよるが、 構造を安定化させ、製品の縦方向と横方向の縁に漏れを防止するためのバリア構 造を与えるためである。 本発明に係る吸収性製品は、製品の機能、使い心地のよさおよび外観に貢献さ せるため、補助的な要素を備えることができる。すなわち、背品は、ウイング、 タブおよびカフのいずれかまたはこれらすべてを備えることができる。ウイング 、タブおよびカフは、衛生ナプキンの身体側、側部あるいは被服側における延長 要素となる。ウイング、タブおよびカフは、衛生ナプキンの材料とは異なる材料 、衛生ナプキンと同じ材料あるいは両者を組み合わせた材料のいずれからでもつ くることができる。ウイング、タブおよびカフを衛生ナプキンと同じ材料からつ くる場合は、その材料は衛生ナプキンに取り付けられるか、または衛生ナプキン の延長要素として形成される。ウイング、タブおよびカフの構造の例としては次 のようなものがある。透過性カバー材料と不透過性バリア材料は、ウイング、タ ブまたはカフの周縁に沿って、接触領域の所々あるいはその全体に、それぞれ自 身にあるいは互いに取付け合う。ウイング、タブまたはカフは、吸収体の一部ま たは全部の延長部、例えば移行層と吸収核の一部のどちらかまたは両方を、カバ ーとバリアの間に挟むことができる。ウイングとタブには、下着に取り付けるた め、剥離紙で保護した上で接着剤を付けてもよい。カフは、自身を厚くして、衝 撃を緩和するものにするため、他の材料を含ませることができる。また家父、衛 生ナプキンあるいはその両方を縮めたり湾曲させたりするため、弾性材料を含ま せることもできる。 本発明に係る吸収性製品の設計と構造は、透過性カバーを中心に、添付の図面 を参照してこれから詳細に説明する。なお、以下の各図面においては、同じ構成 要素には、同じ参照符号を付してある。 図１は、従来の有孔領域１と無孔領域２からなる穿孔付きフィルム３の平面図 である。このような穿孔付きフィルムは、米国特許第４，６９０，６７９号およ び同第４，８０６，４１１号(Mattingly他)、ならびに同第４，８５９，５１９ 号（Cabe他）にあるように、フィルムにエンボス加工を施し、圧縮領域において はフィルムを薄くし、ついでフィルムを、その薄くなったエンボス領域が破断し て穿孔が生じるまで伸張することによって製造することができる。これらの発明 のフィルムは、二重にエンボス加工して、その一方は、艶消し仕上げによって柔 軟で心地より使用感を与えるよう、微細なエンボス加工とすることもできる。 図２は、有孔領域４と無孔領域６からなる、もう一つの従来の穿孔付きフィル ム５の平面図である。この型の穿孔付きフィルムは、米国特許第４，６９０，６ ７９号（Zimmerli他）にあるように、穿孔サポートまたは成形要素上に載せた可 塑化済み熱可塑性フィルムに、フィルムが破断するまで圧力を加えて製造するこ とができる。 図３は、米国特許第３，９２９，１３５号および同第４，３２４，２４６号(M ullane)に記載されている、さらに他の従来の穿孔付きフィルム１０の側方断面 図である。この穿孔付きフィルムは、三次元的な有孔領域８と肺ら名無孔領域５ を有し、穿孔部は、基部の開口１１が頂部の開口９よりも大きい、テーパ付けさ れた毛管となっている。この型の穿孔付きフィルムは、上述の穿孔フィルムに類 似した方法で、真空を適用した穿孔ドラム上に支持されたフィルムに、衝撃を与 える加熱した空気を引くことによって製造することができる。しかし、ドラムの 穿孔は三次元的（例えば截頭円錐形）になっており、フィルムは、この截頭円錐 形穿孔の中に、フィルムが、この截頭円錐形の頂部において最終的には破断し、 破断部から漏斗状に垂れ下がった平らなフィルム（その基部において穿孔を有す る）が生まれるまで引き込まれる。 しかし、これら、従来の代表と考えられる穿孔フィルムにおいては、いずれも 、有孔領域と無孔領域（そのようなフィルムに覆われた製品の身体側にあって「 陸地領域」としても知られる）がほぼ共面をなしていることに留意すべきである 。したがって、これらフィルムを使用すると、その吸収性製品は、身体に面する 側においては、有孔領域と無孔領域が等しく身体に接するようになる。さらに付 け加えると、従来の穿孔付きフィルムの身体に接する無孔領域には、ほぼ穿孔は ない。すなわち、これら無孔領域が身体に接したときには、その部分は閉鎖され ている。これとは対照的には、本発明に係る吸収性製品におけるカバーの無孔領 域は、身体に接触せず、したがって、その部分は閉塞されていない。 図４は、本発明の吸収性製品を製造するのに用いられる穿孔付きフィルム２０ の、製品に取り付ける前の態様を示す斜視図である。穿孔付きフィルムは、取付 けによって変形されない状態においては、無孔領域２５である一連の平行な稜線 ２２と、一連の無孔稜線２２の間にある一連の谷２６を含むことで識別できる。 各稜線２２は、一対の通常垂直方向を向いた側壁２３によって形成される。側壁 ２３は、フィルム２０の上側に当る。一方、有孔領域２４である谷２６は、繊維 状要素２７の網状体によって区画される複数の微孔２９を含む。このため、取付 け前の形の乱されていない穿孔付きフィルム２０は、微孔２９と繊維状要素２７ からなり、無孔領域２５より高さが低い有孔領域２４を含む。このような穿孔付 きフィルムの他の要素は、有孔領域と無孔領域の設計・配置にはいろいろなもの があるにもかかわらず、有孔領域の高さは無孔領域よりも低い。さらに、このよ うな穿孔付きフィルムで覆われた製品は、取付け方法のいかんで変形されない状 態においては、未変形の穿孔付きフィルムと同じ有孔領域と無孔領域の相対的な 高さ関係を保持する。 図５は、本発明に係るもう一つの吸収性製品を製造するのに用いられる穿孔付 きフィルム２０の、製品に取り付ける前の態様を示す斜視図である。穿孔付きフ ィルム３０は、複数の一般に垂直方向に延びる円錐状構造体３１（傾斜した各側 壁３２がそれぞれの間に谷３３を区画する）を備える。円錐状構造体３１の谷３ ３と隣接する側壁３２は、非常の微細な繊維状要素３５の網状体によって区画さ れる多数の微孔３４を含む。円錐状構造体３１はまた、微孔３４のある領域より 広い副次的な開口３６を設けた領域も備える。 図６は、本発明に係る吸収性製品を示す斜視図である。この図にあるのは、穿 孔付きフィルムカバー５０で被覆された衛生ナプキン４０、バリアフィルムであ るバックシート４１、およびこれらの間に配置される吸収体４２である。図７は 、図６のＡ−Ａ線に沿った衛生ナプキンの断面図である。吸収体４２は、吸収材 、例えば木材パルプを含む。吸収体４２は、吸収性が高いため、ほぼ中央の部分 ４３（すなわち三つに分けた中央の部分）において厚くなっており、ついでナプ キン４０の周縁４４，４５に向けてテーパが付けられて段々薄くなっていく。ナ プキン４０は、フィルムのバックシート４１の障壁となるよう、全周縁５１に沿 って封止された穿孔付きフィルムカバー５０を有することで識別される。ナプキ ン４０はさらに、ナプキン４０の中央部に沿ってこの外側に、二つの横方向の側 部５４，５５のそれぞれに隣接してこの方向を向いた深くエンボス加工して凹型 に湾曲したチャネル５２，５３の対を有するという特徴をもつ。このチャネル５ ２，５３は、穿孔付きフィルムカバー５０を含む高密度領域で、吸収体４２を備 えた吸収性製品においてかなりの深さを占める。チャネル対５２，５３の間にあ る中央部４３における吸収体４２の厚さは、チャネル５２，５３と横方向の側部 ５４，５５の間の厚さと比べると、これより少なくとも等しいかまたは大きい。 。ナプキン４０はまた、バックシート４１の被服側に、ナプキン４０を下着に取 り付けるための接着材５６を有する。接着材は、使用までは剥離紙５７で保護し ておく。吸収体４２は、ティッシュー、ミズゴケおよび超吸収体のような吸収材 を、一つの層として、もしくは濃度に傾斜をもたせて、あるいは均一に分散させ て含ませてもよい。 図６、そして特に図７を参照して、穿孔付きカバー５０を、取付け前の未使用 状態と区別して説明する。穿孔付きカバー５０（図の状態では吸収体４２に適度 に接着および／または引っ張られている）は、無孔領域５９と、これより高さが 高い有孔領域５８を備える。有孔領域５８は図４と図５の態様ににも示されてい るが、これに限定されるものではない。有孔領域５８は、繊維状要素の網状体で 区画される複数の微孔を含む。カバー５０の繊維状要素は、ナプキン４０に装填 されると、吸収体の表面より隆起し、無孔領域５９より高さが高くなる。ところ で、ナプキン４０には、穿孔付きカバー５０について他の部位より強い引張り力 を有する領域がある。このような領域の例は、隆起した中央部４３である。この 領域をきれいに被覆し、同時にゆるやかに包むために必要な引張り力のおかげで 、透過性カバー５０は、有孔領域５８と無孔領域５９の高さの差を減少させるの に十分なくらい平らになる。しかし、両領域の高さの差は、有孔領域５８が無孔 領域５９より高くなるように、依然として維持される。 図８は、本発明に係る吸収性製品を示す斜視図である。この図にあるのは、穿 孔付きフィルムカバー８０で被覆された衛生ナプキン６０、バリアフィルムであ るバックシート６１、およびこれらの間に配置される吸収体６２である。図９は 、図８のＡ−Ａ線に沿った衛生ナプキンの断面図である。ナプキン６０は、左右 に軸方向に延びるカフ６３，６４を備える。各カフは、カフ６３，６４の遠方端 ６９，７０が、ナプキン６０の右側６７と左側６８から外側に延び出るよう、そ の対応する基部６５，６６に沿って、それぞれ吸収性製品の右側６７と左側６８ に取り付けられる。穿孔付きフィルムカバー８０とバリアフィルムバックシート ６１は、フランジシール７１において互いに取り付けられ、またカフ６３，６４ の基部６５，６６にも取り付けられる。カフ６３，６４は、その基部６５，６６ に沿って、ナプキン６０に軸方向に取りつけることもできる。取付け箇所は、横 方向の側部６７，６８と軸方向の中心線８１の間のどの箇所でもよい。また、カ バー８０に沿ってその上側でも下側でもよい。ただし、中心線８１が入らないよ うにする。さらに、取付け箇所は、バリアフィルムバックシート６１に沿って、 中心線８１を含んで、その上側でも下側でもよい。カフ６３，６４が、右側６７ と左側６８から少なくとも外側に延び出るようにする。カフ６３，６４は、不織 布８２または、カバー８０のような穿孔フィルムで覆うこともできる。カフは、 フィルム、不織布、発泡体（フォーム）など他の材料からつくることもできるし 、またカフの内部あるいは表面上にそのような材料を含むこともできる。不織布 や発泡体は、厚い材料８３にするのが好ましい。さらに、カフは、その内部ある いは表面上に弾性材料を含むこともできる。図８と９に示した吸収体６２は、ほ ぼ矩形の輪郭を有し、中央部７３が左右の側部６７，６８あるいは前後端７４， ７５より厚い。しかし、吸収体６２は、砂時計、よく犬が加える骨（ドッグボー ン;dogbone）、楕円のような他の輪郭でもよい。吸収体６２は、さらに、穿孔付 きフィルムカバー８０の吸収体側に、低密度の不織材料からなる移行層７６、ミ ズゴケを含む補助吸収層８２、およびエアレイにかけたパルプなどの主吸収層７ ８を含む。ナプキン６０はまた、バリアフィルムバックシート６１の被服側にナ プキン６０を下着に取り付けるための位置設定用の接着材７８を備える。この接 着材は、使用までは、剥離紙７９によって保護される。吸収体６２は、ティッシ ュー、ミズゴケおよび超吸収体のような吸収材を、一つの層として、もしくは濃 度に傾斜をもたせて、あるいは均一に分散させて含ませてもよい。ここで説明し たようなカフを備えたナプキンの態様は、本出願人の二つの米国特許出願（発明 の名称「カフを備えた吸収体」および「安定化済み吸収体」）に記載されている 。 図８、そして特に図９を参照して、穿孔付きカバー８０を、取付け前の未使用 状態と区別して説明する。穿孔付きカバー８０（図の状態では吸収体６２に適度 に接着および／または引っ張られている）は、無孔領域５９と、これより高さが 高い有孔領域５８を備える。有孔領域５８は図４と図５の態様ににも示されてい るが、これに限定されるものではない。有孔領域５８は、繊維状要素の網状体で 区画される複数の微孔を含む。カバー８０の繊維状要素は、ナプキン６０に装填 されると、吸収体６２の表面より隆起し、無孔領域５９より高さが高くなる。 図１０は、本発明に係る吸収性製品を示す斜視図である。この図にあるのは、 穿孔付きフィルムカバー１１０で被覆された衛生ナプキン９０、バリアフィルム バックシート９１、およびこれらの間に配置される吸収体９２である。図１１は 、図１０のＡ−Ａ線に沿った衛生ナプキンの断面図である。ナプキンは、左右に 軸方向に延びるウイングまたはタブ９３，９４を備える。各ウイングまたはタブ は、ウイングまたはタブ９３，９４の遠方端９９，１００が、ナプキン９０の右 側９７と左側９８から外側に延び出るよう、その対応する基部９５，９６に沿っ て、それぞれ吸収性製品の右側９７と左側９８に取り付けられる。穿孔付きフィ ルムカバー１１０とバリアフィルムバックシート９１は、フランジシール９９に おいて互いに取り付けられ、またウイングまたはタブ９３，９４の基部６５，６ ６にも取り付けられる。ウイングまたはタブ９３，９４は、また、本発明の穿孔 付きフィルムカバー１１０によっても被覆される。ウイングまたはタブ９３，９ ４は、ナプキン９０に取りつけることもできる。取付け箇所は、ナプキンの中心 部およびこれに隣接する左右の側部を含んで、そしてこれらの間に、カバー９０ に沿って、その上側でも下側でもよい。また、バリアフィルムバックシート９１ に沿って、軸方向にその上側でも下側でもよい。ウイングまたはタブ９３，９４ は、その他、その対応する基部９５，９６に沿って、軸方向に取り付けることが できる。取付け箇所は、横方向の側部９７，９８の間、および軸方向中心線１０ ４に隣接する位置のどの箇所でもよい。ただし、中心線１０４が入らないように する。ウイングまたはタブ９３，９４が、右側９７と左側９８から少なくとも外 側に延び出るようにする。図１０と１１に示した吸収体６２は、砂時計の外形を 有し、中央部１０５が左右の側部９７，９８あるいは前後端１０６，１０７より 厚い。吸収体９２は、さらに、穿孔付きフィルムカバー１１０の吸収体側に、低 密度の不織材料からなる移行層１０８、ミズゴケを含む補助吸収層１００、およ びエアレイにかけたパルプなどの主吸収層１０１を含む。ナプキン９０はまた、 バリアフィルムバックシート９１の被服側にナプキン９０およびウイングまたは タブ９３，９４を下着に取り付けるための位置設定用の接着材１０２を備える。 この接着材１０２は、使用までは、剥離紙１０３によって保護される。吸収体９ ２は、ティッシュー、ミズゴケおよび超吸収体のような吸収材を、一つの層とし て、もしくは濃度に傾斜をもたせて、あるいは均一に分散させて含ませてもよい 。ここで説明したようなウイングまたはタブを備えたナプキンの態様は、本出願 人の米国特許出願第１９８，８０９号（発明の名称「身体に適合する吸収体」;M cCoy他）に記載されている。図１０、そして特に図１１を参照して、穿孔付きカ バー１１０を、取付け前の未使用状態と区別して説明する。穿孔付きカバー１１ ０（図の状態では吸収体９２に適度に接着および／または引っ張られている）は 、無孔領域５９と、これより高さが高い有孔領域５８を備える。有孔領域５８は 図４と図５の態様ににも示されているが、これに限定されるものではない。有孔 領域５８は、繊維状要素の網状体で区画される複数の微孔を含む。カバー１１０ の繊維状要素は、ナプキン９０に装填されると、吸収体９２の表面より隆起し、 無孔領域５９より高さが高くなる。 上述の図面について説明した吸収性製品はすべて、製品の外形・輪郭の複雑さ により、透過性カバーの引張り力あるいは相対的な緩和の程度が異なる。したが って、有孔領域と無孔領域の高さの差は、透過性カバーの製品への取付け、もし くは吸収カバーの引張り力、またはこれらの双方に左右される。 本発明を説明するに当り、いくつかの態様を掲げた。しかし、当業者ならば、 本発明の精神・趣旨の範囲内で、他の態様・変更例を容易に想起し得るであろう 。本発明は、ここで説明した特定の態様に限られるものではなく、請求の範囲に よってのみ定められる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＵＡ(ＡＭ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，Ｉ Ｌ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ， ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，Ｒ Ｕ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 マビンカーブ，プラモド，エス アメリカ合衆国、08540 ニュージャージ ー州、プリンストン、ドッズ・レーン 328 (72)発明者 マクミーキン，リンカ，ジェイ アメリカ合衆国、08805 ニュージャージ ー州、バウンド・ブルック、イースト・ユ ニオン・アベニュー 217 【要約の続き】 をコロナ放電処理し、さらに微孔の形成されたフィルム を界面活性剤で処理すると、液体吸収性と分散性がさら に改善する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．液体透過性カバー、液体不透過性バリアおよびこれらの間に設けられる吸収 体を備える吸収性製品であって、 前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性フィルム であり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記有孔領域は、繊維状要素の網状体によって区画される複数の微孔を有し、 少なくとも一部は前記無孔領域より位置が高い、吸収性製品。 ２．前記フィブリル化フィルムはマイクロエンボス加工される請求の範囲第１項 記載の吸収性製品。 ３．前記フィブリル化フィルムは表面が滑らかである請求の範囲第１項記載の吸 収性製品。 ４．前記吸収体は、移行層と吸収核を備える請求の範囲第１項記載の吸収性製品 。 ５．前記吸収体は、前記移行層の少なくとも前記カバーに面する側は非平面的で ある請求の範囲第４項記載の吸収性製品。 ６．前記吸収体は、前記移行層の少なくとも前記カバーに面する側と、前記吸収 核の移行層に面する側は非平面的である請求の範囲第１項記載の吸収性製品。 ７．前記吸収体は、吸収核を備える請求の範囲第１項記載の吸収性製品。 ８．前記吸収体は、前記吸収核の少なくとも前記カバーに面する側は非平面的で ある請求の範囲第７項記載の吸収性製品。 ９．前記吸収核は、超吸収材からつくられる請求の範囲第５項記載の吸収性製品 。 １０．前記吸収核は、超吸収材からつくられる請求の範囲第８項記載の吸収性製 品。 １１．前記吸収核は、ミズゴケからつくられる請求の範囲第５項記載の吸収性製 品。 １２．前記吸収核は、ミズゴケからつくられる請求の範囲第８項記載の吸収性製 品。 １３．前記吸収核は、木材パルプからつくられる請求の範囲第５項記載の吸収性 製品。 １４．前記吸収核は、木材パルプからつくられる請求の範囲第８項記載の吸収性 製品。 １５．前記有孔領域は、前記カバーを引っ張るか、もしくは前記カバーを前記吸 収体に部分的に接着させるか、またはこれらの両方により、前記無孔領域より位 置が高くされる請求の範囲第１項記載の吸収性製品。 １６．前記カバーは、少なくとも約２ｇ／インチの力で引っ張られる請求の範囲 第１５項記載の吸収性製品。 １７．前記無孔領域は、前記有孔領域よりも強固に前記吸収体に接着される請求 の範囲第１６項記載の吸収性製品。 １８．前記カバーは引っ張られ、かつ前記無孔領域は前記有孔領域よりも強固に 前記吸収体に接着される請求の範囲第１６項記載の吸収性製品。 １９．前記繊維状要素のフィルムは、前記無孔領域とフィルムと比べ、少なくと も１００％は引っ張られる請求の範囲第１項記載の吸収性製品。 ２０．前記微孔のある領域は、約0.003 ないし約400 平方ミルの面積を有する請 求の範囲第１項記載の吸収性製品。 ２１．前記微孔は明瞭な群のパターンで与えられ請求の範囲第１項記載の吸収性 製品。 ２２．前記微孔は形状が不規則で、有孔領域にランダムに分布する請求の範囲第 １項記載の吸収性製品。 ２３．前記微孔は形状因子の変動係数が少なくとも２５％ある請求の範囲第１項 記載の吸収性製品。 ２４．前記微孔は、平均有効液圧径が約０．５〜約５０ミルである請求の範囲第 １項記載の吸収性製品。 ２５．前記微孔は、有効液圧径の変動係数が少なくとも５０％ある請求の範囲第 １項記載の吸収性製品。 ２６．前記フィルムは、約１〜約１５％の開放領域をもち、この開放領域の少な くとも一部には微孔が設けられる請求の範囲第１項記載の吸収性製品。 ２７．前記繊維状要素の長さは約0.005 ないし約0.05インチである請求の範囲第 １項記載の吸収性製品。 ２８．前記繊維状要素の幅は約0.001 ないし約0.035 インチである請求の範囲第 １項記載の吸収性製品。 ２９．前記繊維状要素の太さは約0.00025 ないし約0.002 インチである請求の範 囲第１項記載の吸収性製品。 ３０．前記吸収性製品はさらに、前記微孔領域より広い、副次的な複数の開口を もつ領域を有する請求の範囲第１項記載の吸収性製品。 ３１．液体透過性カバー、液体不透過性バリアおよびこれらの間に設けられる吸 収体を備える吸収性製品であって、 前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性フィルム であり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記無孔領域は一連の谷を含み、 前記有孔領域は、前記一連の谷の間にある一連の丘であり、少なくとも一部は 前記無孔領域より位置が高く、 前記丘は複数の側面を有し、繊維状要素の網状体によって区画される複数の微 孔を有する、吸収性製品。 ３２．前記有孔領域は、前記カバーを引っ張るか、もしくは前記カバーを前記吸 収体に部分的に接着させるか、またはこれらの両方により、前記無孔領域より位 置が高くされる請求の範囲第３１項記載の吸収性製品。 ３３．前記カバーは、少なくとも約２ｇ／インチの力で引っ張られる請求の範囲 第３１項記載の吸収性製品。 ３４．前記無孔領域は、前記有孔領域よりも強固に前記吸収体に接着される請求 の範囲第３１項記載の吸収性製品。 ３５．前記カバーは引っ張られ、かつ前記無孔領域は前記有孔領域よりも強固に 前記吸収体に接着される請求の範囲第３１項記載の吸収性製品。 ３６．前記丘の複数の側面は、複数の微孔を有する請求の範囲第３１項記載の吸 収性製品。 ３７．前記谷と丘は、平面からみた場合、シヌソイド状(sinusoid;al-like)の立 体配置を有する請求の範囲第３１項記載の吸収性製品。 ３８．液体透過性カバー、液体不透過性バリアおよびこれらの間に設けられる吸 収体を備える吸収性製品であって、 前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性フィルム であり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記無孔領域は、前記吸収体に対して下方に向いた複数の円錐状構造体を含み 、 前記有孔領域は、前記円錐状構造体の間にある複数の丘を含み、少なくとも 一部は前記無孔領域より位置が高く、 前記丘は複数の側面を有し、繊維状要素の網状体によって区画される複数の微 孔を有する、吸収性製品。 ３９．前記有孔領域は、前記カバーを引っ張るか、もしくは前記カバーを前記吸 収体に部分的に接着させるか、またはこれらの両方により、前記無孔領域より位 置が高くされる請求の範囲第３８項記載の吸収性製品。 ４０．前記カバーは、少なくとも約２ｇ／インチの力で引っ張られる請求の範囲 第３８項記載の吸収性製品。 ４１．前記無孔領域は、前記有孔領域よりも強固に前記吸収体に接着される請求 の範囲第３８項記載の吸収性製品。 ４２．前記カバーは引っ張られ、かつ前記無孔領域は前記有孔領域よりも強固に 前記吸収体に接着される請求の範囲第３８項記載の吸収性製品。 ４３．液体透過性カバー、液体不透過性バリアおよびこれらの間に設けられる吸 収体を備える吸収性製品であって、 前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性フィルム であり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記有孔領域は、繊維状要素の網状体によって区画されかつ複数の群に配置さ れる複数の微孔を含み、そして少なくとも一部は前記無孔領域より位置が高い、 吸収性製品。 ４４．前記有孔領域は、前記カバーを引っ張るか、もしくは前記カバーを前記吸 収体に部分的に接着させるか、またはこれらの両方により、前記無孔領域より位 置が高くされる請求の範囲第４３項記載の吸収性製品。 ４５．前記カバーは、少なくとも約２ｇ／インチの力で引っ張られる請求の範囲 第４３項記載の吸収性製品。 ４６．前記無孔領域は、前記有孔領域よりも強固に前記吸収体に接着される請求 の範囲第４３項記載の吸収性製品。 ４７．前記カバーは引っ張られ、かつ前記無孔領域は前記有孔領域よりも強固に 前記吸収体に接着される請求の範囲第４３項記載の吸収性製品。 ４８．前記微孔の群はそれぞれ、少なくとも一列に並んだ微孔を含み、この微孔 列のどちらかの側には、ストリップ状の無孔材料が配置される請求の範囲第４３ 項記載の吸収性製品。 ４９．前記微孔の群はそれぞれ、少なくとも一列に並んだ微孔を含み、これら隣 り合う微孔列は、ストリップ状の無孔材料によって互いに分け隔てられる請求の 範囲第４３項記載の吸収性製品。 ５０．前記隣り合う微孔群の間にあり、またこれら微孔群を取り囲む無孔領域に は、微孔がない請求の範囲第４３項記載の吸収性製品。 ５１．液体透過性カバー、液体不透過性バリアおよびこれらの間に設けられる吸 収体を備える吸収性製品であって、 前記透過性カバーは、予めエンボス加工されて、前記吸収体側となる雄側と、 雌側を有するフィルムから製造される微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可 塑性フィルムであり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記有孔領域は複数の穴を含み、これら複数の穴は第１および第２の穴の群を 含み、そしてこの第１の群に属する穴は、第２の群に属する穴より径が大きく、 また第１および第２の群に属する穴は、繊維状要素の網状体によって区画され、 さらに前記有孔領域は、少なくとも一部においては前記無孔領域より位置が高 い、吸収性製品。 ５２．前記雄側はコロナ放電処理され、また前記雄側と雌側はともに、界面活性 剤を適用される請求の範囲第５１項記載の吸収性製品。 ５３．前記有孔領域は、前記カバーを引っ張るか、もしくは前記カバーを前記吸 収体に部分的に接着させるか、またはこれらの両方により、前記無孔領域より位 置が高くされる請求の範囲第５１項記載の吸収性製品。 ５４．前記カバーは、少なくとも約２ｇ／インチの力で引っ張られる請求の範囲 第５１項記載の吸収性製品。 ５５．前記無孔領域は、前記有孔領域よりも強固に前記吸収体に接着される請求 の範囲第５１項記載の吸収性製品。 ５６．前記カバーは引っ張られ、かつ前記無孔領域は前記有孔領域よりも強固に 前記吸収体に接着される請求の範囲第５１項記載の吸収性製品。 ５７．縦方向の側部対と横方向の端部対および中央部を有する衛生ナプキンであ って、 穿孔付きフィルムカバーと、バリアフィルムバックシート、ならびにこれらカ バーとシートの間に吸収体を備える衛生ナプキンであり、 この衛生ナプキンは、前記中央部において、深くエンボス加工した複数のチャ ネルを有し、これらのチャネルは穿孔付きカバーと前記吸収体の少なくとも一部 を含み、各チャネルは、前記側部対のそれぞれに向けて凹型に湾曲しており、 前記吸収体は、前記中央部においてより厚く、この中央部から前記端部に向け て厚さが小さくなるようテーパ付けされ、 さらに、前記チャネル対の間にある中央部の厚さは、このチャネル対と前記側 部の間にある中央部の厚さと比べ、少なくとも等しく、 そして、前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性 フィルムであり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記有孔領域は複数の穴を含み、これら複数の穴は大きい穴もしくは小さい穴 またはこれら双方の穴を含み、そしてこれら複数の穴は繊維状要素の網状体によ って区画され、 さらに前記有孔領域は、少なくとも一部においては前記無孔領域より位置が高 い、衛生ナプキン。 ５８．縦方向の側部対と横方向の端部対および軸方向中心線を有する衛生ナプキ ンであって、 穿孔付きフィルムカバー、バリアフィルムバックシート、およびこれらカバー とシートの間に吸収体を備え、さらに一対のカフを具備し、 各カフは、基部と遠方端を有して軸方向に延び出し、前記対応する基部に沿っ て、前記穿孔付きフィルムカバーとバリアフィルムバックシートおよびそれぞれ の側部のいずれかまたは組み合わせに取り付けられ、前記カフは、前記カフの遠 方端が前記吸収体の側部から少なくとも外側に延びるように、前記側部と軸方向 中心線の間のどこにでも取り付けることができ、 そして、前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性 フィルムであり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記有孔領域は複数の穴を含み、これら複数の穴は大きい穴もしくは小さい穴 またはこれら双方の穴を含み、そしてこれら複数の穴は繊維状要素の網状体によ って区画され、 さらに前記有孔領域は、少なくとも一部においては前記無孔領域より位置が高 い、衛生ナプキン。 ５９．縦方向の側部対と横方向の端部対および軸方向中心線を有する衛生ナプキ ンであって、 穿孔付きフィルムカバー、バリアフィルムバックシート、およびこれらカバー とシートの間に吸収体を備え、さらに一対のウイングを具備し、 各ウイングは、基部と遠方端を有して軸方向に延び出し、前記対応する基部に 沿って、前記穿孔付きフィルムカバーとバリアフィルムバックシートおよびそれ ぞれの側部のいずれかまたは組み合わせに取り付けられ、前記ウイングは、前記 ウイングの遠方端が前記吸収体の側部から少なくとも外側に延びるように、前記 側部と軸方向中心線の間のどこにでも取り付けることができ、 そして、前記透過性カバーは、微孔の形成されたフィブリル化伸張性熱可塑性 フィルムであり、このカバーはさらに、無孔領域と有孔領域を有し、 前記有孔領域は複数の穴を含み、これら複数の穴は大きい穴もしくは小さい穴 またはこれら双方の穴を含み、そしてこれら複数の穴は繊維状要素の網状体によ って区画され、 さらに前記有孔領域は、少なくとも一部においては前記無孔領域より位置が高 い、衛生ナプキン。