JPH11511802A - 布帛柔軟化組成物 - Google Patents

布帛柔軟化組成物

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、1種以上の布帛柔軟剤物質と、少くとも2種のカチオン性染料定着剤の混合物とを含んだ、貯蔵安定性液体布帛柔軟化組成物に関し、その組成物は湿潤家庭内処理で着色布帛から放出される染料の量を効果的に減少させる。

Description

【発明の詳細な説明】 布帛柔軟化組成物 発明の分野 本発明は、洗濯操作で生じるような、湿潤処理で着色布帛から放出される染料 の量を減少させる、安定化された液体布帛柔軟化組成物に関する。 発明の背景 着色布帛の家庭内処理は、洗濯組成物業界に知られている問題である。更に詳 しくは、湿潤処理で着色布帛から放出される染料の量を減少させるように洗濯組 成物を処方する問題は、業者にとり特に難題である。この問題は、一段と着色さ れた布帛を好む消費者のトレンドから、今ではなお一層深刻である。 この問題を解決するために、例えば、EP0,341,205、EP0,03 3,815に記載されたように洗浄プロセスにおいて染料スカベンジャーで、ま た、WO94/11482に記載されたようにポリビニル物質で布帛を処理し、 またはすすぎサイクルでEP0,462,806に記載されたように布帛を処理 するなどの多くの解決策が当業界で提案されてきた。 しかしながら、技術的な進歩にもかかわらず、湿潤処理で着色布帛から放出さ れる染料の量を効果的に減少させる組成物について必要性がなお存在している。 更に、これらの先行技術解決策でみられる問題は、洗浄プロセスに用いられた ときに、染料定着剤は、貯蔵において、および/または洗浄プロセス中に、接触 により破壊されたりまたはダメージをうけ、その一方ですすぎサイクルで用いら れたときに、布帛柔軟剤と組み合わせた染料定着剤の使用が製品内相不安定性を 招くことである。そのため、本発明者は、布帛柔軟剤組成物中0.5重量%もの 低い総レベルでの染料定着剤の使用が、得られる組成物の貯蔵安定性に有害な作 用を及ぼすことを観察した。このような不安定性は総レベルで少くとも3重量% の染料定着剤のときによりはっきりとみられた。この製品内相不安定性の結果と して、組成物の審美性、例えば組成物の均一性は減少することがわかった。 本発明者は、1種以上の布帛柔軟剤物質を含んだ液体布帛柔軟化組成物中にお ける少くとも2種のカチオン性染料定着剤の混合物の使用が、このような必要性 を満たすことを見い出した。 有利には、本発明者は、1種の染料定着剤の使用とは異なり、このような混合 物の使用は、布帛柔軟化組成物に配合されたとき、良好な貯蔵安定性の製品を供 するだけでなく、製品の処方も容易にすることを見い出した。これらの効果は、 更に好ましくは、上記カチオン性染料定着剤が異なる溶解性を有する場合、例え ばその混合物が少くとも1種の水溶性カチオン性染料定着剤と少くとも1種の非 水溶性カチオン性染料定着剤とを含む場合にみられる。 したがって、本発明の利点は、湿潤家庭内処理で着色布帛から放出される染料 の量を効果的に減少させる布帛柔軟化組成物を提供することである。 本発明のもう1つの利点は、有効な貯蔵安定性の布帛柔軟化組成物を提供する ことである。 本発明のもう1つの利点は、有効な柔軟性の布帛柔軟化組成物を提供すること である。 発明の要旨 本発明は、1種以上の布帛柔軟剤物質と、少くとも2種のカチオン性染料定着 剤の混合物とを含んだ、液体布帛柔軟化組成物に関する。本発明の好ましい態様 において、カチオン性染料定着剤は異なる溶解性を有しており、即ちその混合物 は少くとも1種の水溶性カチオン性染料定着剤と少くとも1種の非水溶性カチオ ン性染料定着剤からなる。 本発明のもう1つの面によると、布帛を処理する方法も提供される。その方法 は、少くとも50ppmの本発明の液体布帛柔軟化組成物を含有した水性媒体と 、消費者洗濯プロセスのすすぎサイクル中に布帛を接触させることからなる。 発明の具体的な説明 カチオン性染料定着剤 本発明の1つの必須要件は、少くとも2種のカチオン性染料定着剤の混合物で ある。好ましくは、組成物の高貯蔵安定性と処方容易性のために、染料定着剤は 構造的に異なり、更に好ましくは異なる溶解性を有するように、更に好ましくは 染料定着剤の少くとも1種が水溶性で、少くとも1種が非水溶性であるように構 造的に異なっている。“水溶性カチオン性染料定着剤”とは、水中に10重量% のカチオン性染料定着剤を含有した組成物が室温(15〜25℃)で透明である ことを意味する。“透明”とは、可視スペクトル光線を通過させる物質を意味す る。同様に、“非水溶性カチオン性染料定着剤”とは、水中に10重量%のカチ オン性染料定着剤を含有した組成物が室温(15〜25℃)で透明でないこと、 例えば濁っているかまたは不透明であることを意味する。 カチオン性染料定着剤または“固定剤”は、洗浄に起因した布帛からの染料の 喪失を最少に抑制することにより、染色布帛の外観を改善するようにデザインさ れた、周知の市販物質である。カチオン性とは、様々に四級化させたか、または 正電荷に帯電させた有機窒素化合物をベースにした成分を意味する。 本発明で使用に適したカチオン性染料定着剤は、“テクスタイル繊維で染料の 堅牢度を改善するための後処理”Christopher C.Cook(REV.PROG.COLORATION,Vol .12,1982)に記載されている。本発明で使用に適した好ましい染料定着剤は、脂 肪酸-ジアミン縮合物のようなアンモニウム化合物、例えばオレイルジエチルア ミノエチルアミドの塩酸、酢酸、メト硫酸およびベンジル塩酸塩、オレイルメチ ルジエチレンジアミンメト硫酸塩、モノステアリルエチレンジアミノトリメチル アンモニウムメト硫酸塩および三級アミンの酸化産物;ポリマーアルキルジア ミンの誘導体、ポリアミン-塩化シアヌル縮合物およびアミノ化グリセロールジ クロロヒドリンである。 本発明の好ましい態様において、染料定着剤の混合物は水溶性および非水溶性 染料定着剤からなることが、良好な貯蔵安定性にとって好ましい。しかしながら 、理論に拘束されないと、上記化合物にとり、水溶性はいくつかのファクター、 例えば分子量、正電荷の数および/または対イオンにより影響されると考えられ る。したがって、混合物の使用に際して考慮される各成分の水溶性または不溶性 の確定は、上記条件下で熟練者により容易に行われる。 他の水溶性カチオン性染料定着剤および非水溶性カチオン性染料定着剤は、い くつかの業者から様々な商品名で市販されている。水溶性カチオン性染料定着剤 の代表例には、CrosfieldのCROSCOLOR PMF(July 1981,Code No.7894)およびCROS COLOR NOFF(January 1988,Code No.8544);Sandozからも市販されていて、本発 明で使用上好ましいポリカチオン性定着剤であるSANDOFIX TPS;SANDOFIX CHT-Beitlich GMBHのREWIN DWRがある。 非水溶性カチオン性染料定着剤の代表例には、SandozのINDOSOL E-50(Feburua ry 27,1984,Ref.No.6008.35.84;ポリエチレンアミンベース);CHT-Beitlich GM BHのREWIN SRFおよびREWIN SRF-Oがある。 本発明の組成物に用いられるカチオン性染料定着剤の全量は、典型的には組成 物の少くとも0.1重量%である。有利には、本発明による組成物は、組成物の 安定性に対して害とならずに、10重量%もの高レベルのカチオン性染料定着剤 を含有することができる。しかしながら、経済的理由から、それより低レベルの 、組成物の0.5〜8重量%、更に好ましくは1〜5重量%、最も好ましくは3 〜5重量%のカチオン性染料定着剤を有することが好ましい。これら低レベルの 利点は、処方コストが組成物の安定性または組成物の染料定着性能に対して害と な らずに下げられることである。 最良の染料定着効果にとり、カチオン性染料定着剤の混合物は、0.01:1 〜2:1、好ましくは0.1:1〜1:1、更に好ましくは0.3:1〜0.8 :1の可溶性染料定着剤対不溶性染料定着剤の重量比で、水溶性染料定着剤およ び非水溶性染料定着剤の混合物であることが好ましい。布帛柔軟剤 本発明のもう1つの必須成分は布帛柔軟剤である。本発明で使用の布帛柔軟化 物質は、カチオン性、ノニオン性、両性またはアニオン性布帛柔軟化物質、好ま しくはカチオン性布帛柔軟化物質からなる群より選択される。 液体柔軟剤組成物内における上記布帛柔軟剤成分の典型的レベルは、組成物の 1〜80重量%である。組成物の態様に応じて、1〜5重量%の好ましいレベル の布帛柔軟化成分で希釈されるか、または5〜80重量%、更に好ましくは10 〜50%、最も好ましくは15〜35重量%の好ましいレベルの布帛柔軟化成分 で濃縮される。 少くとも2つの長鎖を有する典型的なカチオン性布帛柔軟化成分には、非水溶 性四級アンモニウム布帛柔軟化活性剤があり、最も常用されるのはジアルキル長 鎖アンモニウムクロリドである。 これらの中で好ましいカチオン性柔軟剤には以下がある: 1)ジタロージメチルアンモニウムクロリド(DTDMAC) 2)ジ水素付加タロージメチルアンモニウムクロリド 3)ジ水素付加タロージメチルアンモニウムメチルサルフェート 4)ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド 5)ジオレイルジメチルアンモニウムクロリド 6)ジパルミチルヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド 7)ステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロリド 8)タロートリメチルアンモニウムクロリド 9)水素付加タロートリメチルアンモニウムクロリド 10)C12-14アルキルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロリド 11)C12-18アルキルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロリド 12)ジタローイミダゾリニウムメチルサルフェート 13)1-(2-タローイルアミドエチル)-2-タローイルイミダゾリニウムメチ ルサルフェート しかしながら、近年になり、より環境に優しい物質について必要性が生じ、急 速生分解性四級アンモニウム化合物が、伝統的に用いられているジ長鎖アンモニ ウムクロリドの代わりとして提示されている。このような四級アンモニウム化合 物は、カルボキシ基のような官能基を介在させた長鎖アルキル(アルケニル)基 を有している。上記物質とそれらを含有した布帛柔軟化組成物は、EPA040 562およびEPA239910のような多数の文献に開示されている。 四級アンモニウム化合物およびそのアミン前駆体は、下記式(I)または(II )を有している: 上記式中Qは-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR4-C( O)-、-C(O)-NR4-からなる群より選択される; R1は(CH2n-Q-T2またはT3である; R2は(CH2m-Q-T4またはT5、あるいはR3である; R3はC1-C4アルキル、C1-C4ヒドロキシアルキルまたはHである; R4はH、C1-C4アルキルまたはC1-C4ヒドロキシアルキルである; T1、T2、T3、T4、T5は独立してC11-C22アルキルまたはアルケニルである ; nおよびmは1〜4の整数である;および X-は柔軟剤適合性アニオンである。 柔軟剤適合性アニオンの非制限例にはクロリドまたはメチル硫酸がある。 アルキルまたはアルケニル鎖T1、T2、T3、T4、T5、は、少くとも11の 炭素原子、好ましくは少くとも16の炭素原子を有していなければならない。そ の鎖は直鎖でもまたは分岐でもよい。 獣脂は長鎖アルキルおよびアルケニル物質の便利で安価な供給源である。T1 、T2、T3、T4、T5が獣脂に典型的な長鎖物質の混合を表している化合物が特 に好ましい。 本発明の水性布帛柔軟化組成物で使用に適した四級アンモニウム化合物の具体 例には: 1)N,N-ジ(タローイルオキシエチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロ リド 2)N,N-ジ(タローイルオキシエチル)-N-メチル,N-(2-ヒドロキシエ チル)アンモニウムクロリド 3)N,N-ジ(2-タローイルオキシ-2-オキソエチル)-N,N-ジメチルアン モニウムクロリド 4)N,N-ジ(2-タローイルオキシエチルカルボニルオキシエチル)-N,N −ジメチルアンモニウムクロリド 5)N-(2-タローイルオキシ-2-エチル)-N-(2-タローイルオキシ-2-オ キソエチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリド 6)N,N,N-トリ(タローイルオキシエチル)-N-メチルアンモニウムクロ リド 7)N-(2-タローイルオキシ-2-オキソエチル)-N-(タローイル-N,N-ジ メチルアンモニウムクロリド) 8)N-メチル-N-(3-タローアミドプロピル),N-(2-タローイルオキシエ チル)アンモニウムクロリド 9)1,2-ジタローイルオキシ-3-トリメチルアンモニオプロパンクロリドお よび上記物質の混合物がある。 これらの中で、1〜8は式(I)の化合物の例であり、化合物9は式(II)の 化合物である。 特に好ましいのは、獣脂鎖が少くとも部分的に不飽和であるN,N-ジ(タロ ーイルオキシエチル)-N,N-ジメチルアンモニウムクロリドである。 獣脂鎖の不飽和レベルは、対応脂肪酸のヨウ素価(IV)により測定され、本 発明の場合には、好ましくは5〜100の範囲内であり、25以下または以上の IVを有する2つのカテゴリーの化合物に区別される。 確かに、5〜25、好ましくは15〜20のIVを有する獣脂脂肪酸から作ら れた式(I)の化合物では、30/70以上、好ましくは50/50以上、更に 好ましくは70/30以上のシス/トランス異性体重量比が最良の濃縮性を呈す ることがわかった。 25を超えるIVを有した獣脂脂肪酸から作られた式(I)の化合物では、シ ス/トランス異性体の比率は、非常に高い濃縮性が要求されないかぎり、さほど 重要でないことがわかった。 式(I)および(II)の適切な四級アンモニウムの他の例は、例えば: -上記化合物の“タロー”を、例えばココ、パーム、ラウリル、オレイル、リ シノレイル、ステアリル、パルミチルなどに置き換える(上記脂肪アシル鎖は完 全に飽和であるか、または好ましくは少くとも部分的に不飽和である); -上記化合物の“メチル”をエチル、エトキシ、プロピル、プロポキシ、イソ プロピル、ブチル、イソブチルまたはt-ブチルで置き換える; -上記化合物の“クロリド”をブロミド、メチル硫酸、ギ酸、硫酸、硝酸など で置き換える ことにより得られる。 実際上、アニオンは正荷電四級アンモニウム化合物の対イオンとして単に存在 しているだけである。対イオンの性質は本発明の実施にとり全く重要でない。本 発明の範囲がいずれか特定のアニオンに限定されることはない。 “そのアミン前駆体”とは上記四級アンモニウム化合物に対応した二級または 三級アミンを意味し、上記アミンは規定pH値のために本組成物中で実質的にプ ロトン化されている。 前記の生分解性布帛柔軟剤の場合に、本組成物のpHは本発明の必須パラメー ターである。確かに、それは、特に長期貯蔵条件下で、四級アンモニウムまたは アミン前駆体化合物の安定性に影響を与える。 本関係で規定されるようなpHは、20℃でニート(neat)組成物で測定される 。これら組成物の至適加水分解安定性のために、上記条件下で測定されたニート pHは2.0〜4.5の範囲内でなければならない。好ましくは、本発明の液体 布帛柔軟化組成物が希釈形態であるとき、ニート組成物のpHは2.0〜3.0 の範囲である。これらの組成物のpHはブレンステッド酸の添加により調節でき る。 適切な酸の例には、無機鉱酸、カルボン酸、特に低分子量(C1-C5)カルボ ン酸およびアルキルスルホン酸がある。適切な無機酸にはHCl、H2SO4、H NO3およびH3PO4がある。適切な有機酸には、ギ酸、酢酸、クエン酸、メチ ルスルホン酸およびエチルスルホン酸がある。好ましい酸は、クエン酸、塩酸、 リン酸、ギ酸、メチルスルホン酸および安息香酸がある。 他の布帛柔軟化物質も、生分解性布帛柔軟剤に加えて、またはその代わりに用 いてよい。これらはジアルキル長鎖アンモニウムクロリドのようなカチオン性布 帛柔軟化物質、ノニオン性、両性またはアニオン性布帛柔軟化物質からなる群よ り選択される。このような物質の開示は、US4,327,133、4,421 ,792、4,426,299、4,460,485、3,644,203およ び4,661,269でみられる。 典型的には、このようなノニオン性布帛柔軟剤物質は約2〜約9、更に典型的 には約3〜約7のHLBを有する。このようなノニオン性布帛柔軟剤物質は自ら 、または後で詳細に記載される単一長鎖アルキルカチオン性界面活性剤のような 他の物質と組み合わされたときに、容易に分散されやすい傾向がある。分散性は 更に単一長鎖アルキルカチオン性界面活性剤、後記のような他の物質との混合物 、熱水および/または更に撹拌の使用により改善できる。一般的に、選択される 物質は比較的結晶性、高い融点(例えば、>40℃)および比較的非水溶性にす べきである。 好ましいノニオン性柔軟剤は多価アルコールまたはその無水物の脂肪酸部分エ ステルであり、その場合にアルコールまたは無水物は2〜18、好ましくは2〜 8の炭素原子を有し、各脂肪酸部分は12〜30、好ましくは16〜20の炭素 原子を含む。典型的には、このような柔軟剤は1〜3、好ましくは2つの脂肪酸 基を1分子当たりで含む。 エステルの多価アルコール部分にはエチレングリコール、グリセロール、ポリ (例えば、ジ、トリ、テトラ、ペンタおよび/またはヘキサ)グリセロール、キ シリトール、スクロース、エリトリトール、ペンタエリトリトール、ソルビトー ルまたはソルビタンがある。ソルビタンエステルおよびポリグリセロールモノス テアレートが特に好ましい。 エステルの脂肪酸部分は12〜30、好ましくは16〜20の炭素原子を有す る脂肪酸から通常誘導され、上記脂肪酸の典型例はラウリン酸、ミリスチン酸、 パルミチン酸、ステアリン酸およびベヘン酸である。 本発明で使用上高度に好ましい任意のノニオン性柔軟剤は、ソルビトールのエ ステル化脱水産物であるソルビタンエステルと、グリセロールエステルである。 市販ソルビタンモノステアレートが適切な物質である。約10:1〜約1:1 0のステアレート/パルミテート重量比を有するソルビタンステアレートおよび ソルビタンパルミテートの混合物と、1,5−ソルビタンエステルも有用である 。 グリセロールおよびポリグリセロールエステル、特にグリセロール、ジグリ セロール、トリグリセロールとポリグリセロールモノおよび/またはジエステル 、好ましくはモノ-も本発明では好ましい(例えば、商品名Radiasurf7248の ポリグリセロールモノステアレート)。 有用なグリセロールおよびポリグリセロールエステルには、ステアリン酸、オ レイン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、イソステアリン酸、ミリスチン酸および /またはベヘン酸のモノエステルと、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸 、ラウリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸および/またはミリスチン酸のジエ ステルがある。典型的モノエステルはわずかなジおよびトリエステル等を含有す ることが理解されている。 “グリセロールエステル”には、ポリグリセロール、例えばジグリセロール〜 オクタグリセロールエステルも含む。ポリグリセロールポリオールは、グリセリ ンまたはエピクロロヒドリンを一緒に縮合させて、エーテル結合でグリセロール 部分を結合させることにより形成される。ポリグリセロールポリオールのモノお よび/またはジエステルが好ましく、脂肪アシル基は典型的にはソルビタンおよ びグリセロールエステルについて前記されたものである。 上記布帛柔軟剤物質の中で、本発明の目的にとり好ましい布帛柔軟剤は、カチ オン性生分解性布帛柔軟剤である。液体キャリア 本発明の組成物は液体キャリアも含有している。適切な液体キャリアは、水、 有機溶媒およびそれらの混合物から選択される。本組成物に用いられる液体キャ リアは、その低コスト、比較的容易な入手性、安全性および環境適合性のために 、少くとも主に水であることが好ましい。液体キャリア中における水のレベルは 、キャリアの好ましくは少くとも50重量%、最も好ましくは少くとも60%で ある。水と、低分子量、例えば<200の有機溶媒、例えばエタノール、プロパ ノール、イソプロパノールまたはブタノールのような低級アルコールとの混合物 も、キャリア液体として有用である。低分子量アルコールには一価、二価(グリ コール等)、三価(グリセロール等)および多価(ポリオール)アルコールがあ る。任意成分 界面活性剤濃縮助剤も場合により用いてよい。界面活性剤濃縮助剤は、典型的 には単一長鎖アルキルカチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、アミンオ キシド、脂肪酸およびそれらの混合物からなる群より選択され、典型的には組成 物の0〜15%のレベルで用いられる。単一長鎖アルキルカチオン性界面活性剤 本発明で有用なこのようなモノ長鎖アルキルカチオン性界面活性剤は、好まし くは下記一般式の四級アンモニウム塩である: 〔R2+3〕x- 上記式中R2基は、C10-C22炭化水素基、好ましくはC12-C18アルキル基、あ るいは柔軟活性剤の0.1〜20重量%の、エステル結合とNとの間に短いアル キレン(C1-C4)基を介在させてかつ類似炭化水素基を有した対応エステル結 合介在基、例えばコリンの脂肪酸エステル、好ましくはC12-C14(ココ)コリ ンエステルおよび/またはC16-C18タローコリンエステルである。各R3はC1- C4アルキルまたは置換(例えば、ヒドロキシ)アルキルあるいは水素、 好ましくはメチルである;対イオンX-は柔軟剤適合性アニオン、例えばクロリ ド、ブロミド、メチル硫酸などである。単一のC12-C30アルキル鎖を有するア ルキルイミダゾリン、イミダゾリニウム、ピリジンおよびピリジニウム塩のよう な環構造をもつ他のカチオン性物質も使用できる。非常に低いpHが、例えばイ ミダゾリン環構造を安定化させるために要求される。 本発明で有用な一部のアルキルイミダゾリニウム塩およびそれらのイミダゾリ ン前駆体は下記一般式を有する: 上記式中Y2は-C(O)-O-、-O-(O)C-、-C(O)-N(R5)または-N (R5)-C(O)-であって、ここでR5は水素またはC1-C4アルキル基であり 、R6はC1-C4アルキル基またはH(イミダゾリン前駆体の場合)であり、R7 およびR8は各々独立して単一長鎖カチオン性界面活性剤について前記されたR およびR2からなる群より選択されるが、但し1つだけはR2である。 本発明で有用な一部のアルキルピリジニウム塩は下記一般式を有する: 上記式中R2およびX-は前記のとおりである。このタイプの典型的物質はセチ ルピリジニウムクロリドである。ノニオン性界面活性剤(アルコキシル化物質) 本発明で使用に適したノニオン性界面活性剤には、エチレンオキシド、場合に よりプロピレンオキシドと、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪アミン等との付加産 物がある。 適切な化合物は、下記一般式の実質的に水溶性の界面活性剤である: R2-Y-(C24O)z-C24OH 上記式中R2は一級、二級および分岐鎖アルキルおよび/またはアシルヒドロカ ルビル基;一級、二級および分岐鎖アルケニルヒドロカルビル基;一級、二級お よび分岐鎖アルキル-およびアルケニル-置換フェノール系ヒドロカルビル基から なる群より選択され、上記ヒドロカルビル基は炭素原子8〜20、好ましくは1 0〜18のヒドロカルビル鎖長を有している。 Yは典型的には-O-、-C(O)O-、-C(O)N(R)-または-C(O)N (R)R-であり、R2およびRは存在するとき前記の意味を有し、および/また はRは水素であり、zは少くとも8、好ましくは少くとも10〜11である。 本ノニオン性界面活性剤は7〜20、好ましくは8〜15のHLB(親水性- 親油性バランス)により特徴付けされる。 特に適切なノニオン性界面活性剤の例には以下がある: -直鎖一級アルコールアルコキシレート、例えばタローアルコール-EO(11 )、タローアルコール-EO(18)およびタローアルコール-EO(25)-直 鎖二級アルコールアルコキシレート、例えば2-C16EO(11)、2-C20EO (11)および2-C16EO(14) -アルキルフェノールアルコキシレート、例えばp-トリデシルフェニールEO (11)およびp-ペンタデシルフェノールEO(18)、と -オレフィン性アルコキシレートおよび分岐鎖アルコキシレート、例えば周知 の“オキソ”プロセスから得られる分岐鎖一級および二級アルコールアミンオキシド 適切なアミンオキシドには、炭素原子8〜28、好ましくは炭素原子8〜16 の1つのアルキルまたはヒドロキシアルキル部分と、炭素原子1〜3のアルキル 基およびヒドロキシアルキル基からなる群より選択される2つのアルキル部分と を有したものがある。 例には、ジメチルオクチルアミンオキシド、ジエメチルデシルアミンオキシド 、ビス-(2-ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキシド、ジメチルドデシルア ミンオキシド、ジプロピルテトラデシルアミンオキシド、メチルエチルヘキサデ シルアミンオキシド、ジメチル-2-ヒドロキシオクタデシルアミンオキシドおよ びココナツ脂肪アルキルジメチルアミンオキシドがある。脂肪酸 適切な脂肪酸には、10〜25、好ましくは12〜25の全炭素原子を有する ものがあり、脂肪部分は10〜22、好ましくは16〜22の炭素原子を有して いる。それより短い部分は1〜4、好ましくは1〜2の炭素原子を有している。 獣脂鎖の不飽和レベルは対応脂肪酸のヨウ素価(IV)により測定でき、本発明 の場合には、好ましくは5〜100の範囲内、更に好ましくは0〜25の範囲内 とすべきである。 本発明の水性布帛柔軟化組成物で使用に適した脂肪酸化合物の具体例には、ラ ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキドン酸、ベヘン 酸、オレイン酸、ココナツ脂肪酸、獣脂脂肪酸、部分的水素付加獣脂脂肪酸およ びそれらの混合物から選択される化合物がある。最も好ましい脂肪酸化合物は、 ヨウ素価(IV)18の獣脂脂肪酸である。電解質濃縮助剤 本発明の組成物は、1種以上の電解質も場合により含んでいてよい。電解質濃 縮助剤が、金属イオン封鎖成分ではなく、増粘剤を含んだ希釈柔軟化組成物に加 えられると、貯蔵時における相および粘度不安定の問題が増すことがわかった。 意外にも、本発明による組成物では電解質濃縮助剤を使用できて、貯蔵時に優れ た相および粘度安定性を示す。 界面活性剤濃縮助剤のように作用できるかまたはその効果を増強できる電解質 濃縮助剤、例えば無機粘度調節剤には、水溶性のイオンしうる塩がある。これら の無機粘度調節剤も、本発明の組成物中に場合により配合してよい。組成物にこ れら成分を配合すると、非常にゆっくりした速度で処理しなければならない。様 々なイオンしうる塩が使用できる。適切な塩の例は、元素の周期律表のIAおよ びIIA族金属のハライド、例えば塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシ ウム、塩化ナトリウム、臭化カリウムおよび塩化リチウムである。イオンしうる 塩は、諸成分をミックスして本組成物を作製してから望ましい粘度を得るプロセ スに際して、特に有用である。用いられるイオンしうる塩の量は組成物に用いら れる活性成分の量に依存しており、業者の希望に従い調整できる。組成物粘度を コントロールするために用いられる塩の典型的レベルは、組成物の重量で20〜 20,000部/百万(ppm)、好ましくは20〜11,000ppmである 。 アルキレンポリアンモニウム塩も、上記の水溶性のイオンしうる塩に加えて、 またはその代わりに、粘度調節するために組成物中に配合できる。加えて、これ らの剤はスカベンジャーとして作用でき、主洗浄からすすぎ液と布帛に持ち越さ れたアニオン性界面活性剤とイオン対を形成して、柔軟性能を改善しうる。これ らの剤は、無機電解質と比較して、広範囲の温度にわたり、特に低温で、粘度を 安定化させる。 アルキレンポリアンモニウム塩の具体例には、1-リジン一塩酸塩および1, 5-ジアンモニウム 2-メチルペンタン二塩酸塩がある。 更に他の任意成分は、安定剤、例えば周知の酸化防止剤および還元剤、汚れ放 出ポリマー、増粘剤、乳化剤、殺菌剤、着色料、香料、保存剤、蛍光増白剤、イ オン化防止剤、消泡剤および酵素である。組成物の形態 布帛柔軟化組成物は、水性または非水性組成物のような液体を含めて、様々な 物理的形態をとることができる。 このような組成物はすすぎ液添加製品として、またはスプレーもしくはフォー ム製品として使用できる。好ましくは、本組成物はすすぎ液添加形態である。 本発明の組成物は、例えば本発明の液体すすぎ液添加布帛柔軟剤組成物につい て少くとも50ppm、更に好ましくは100〜10,000ppmで、適度な 使用濃度を呈するように、すすぎ浴に直接加えることができる。 したがって、少くとも50ppm、好ましくは100〜10,000ppmの 本発明の液体布帛柔軟化組成物を含有した水性媒体とすすぎサイクルで上記布帛 を接触させることからなる、布帛を処理するための方法が提供される。プロセス 布帛柔軟化組成物は、便宜的に、熟練者に周知のプロセスに従い作製すること ができる。EP-A-0,668,902に例示されている。 本発明は下記非制限例に示されており、そこではすべてのパーセンテージが別 記されないかぎり重量による。 例中において、略記された成分表示は下記意味を有している: DEQA :ジ(タローイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロリド 脂肪酸 :IV=18のステアリン酸 電解質 :塩化カルシウム PEG :ポリエチレングリコールMW4000 カチオン性ポリエチレンエマルジョン例1 本発明による下記布帛柔軟化組成物を製造した: 例2 下記布帛柔軟化組成物は本発明による:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG, CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T D,TG),AP(GH,KE,LS,MW,SD,SZ ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD, RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C U,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE ,GH,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US,U Z,VN,YU

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 1種以上の布帛柔軟剤物質と、少くとも2種のカチオン性染料定着剤の 混合物とを含んでなる、液体布帛柔軟化組成物。 2. 混合物が、少くとも1種の水溶性と、1種の非水溶性染料定着剤とを含 んでなる、請求項1に記載の液体布帛柔軟化組成物。 3. 染料定着剤の混合物が、組成物の0.1〜10重量%、好ましくは0. 5〜8重量%、更に好ましくは1〜5重量%の全量で存在している、請求項1ま たは2に記載の液体布帛柔軟化組成物。 4. 水溶性染料定着剤/非水溶性染料定着剤の比率が0.01:1〜2:1 、好ましくは0.1:1〜1:1、更に好ましくは0.3:1〜0.8:1であ る、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体布帛柔軟化組成物。 5. 布帛柔軟剤がカチオン性布帛柔軟剤である、請求項1〜4のいずれか一 項に記載の液体布帛柔軟化組成物。 6. カチオン性布帛柔軟剤が、下記式(I)または(II)を有する四級アン モニウム化合物およびアミン前駆体: (上記式中Qは-O-C(O)-、-C(O)-O-、-O-C(O)-O-、-NR4-C (O)-、-C(O)-NR4-から選択される; R1は(CH2n-Q-T2またはT3である; R2は(CH2m-Q-T4またはT5あるいはR3である; R3はC1-C4アルキル、C1-C4ヒドロキシアルキルまたはHである; R4はH、C1-C4アルキルまたはC1-C4ヒドロキシアルキルである; T1、T2、T3、T4、T5は独立してC11-C22アルキルまたはアルケニルである ; nおよびmは1〜4の整数である;および X-は柔軟剤適合性アニオンである)から選択される、請求項5に記載の液体布 帛柔軟化組成物。 7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載された液体布帛柔軟化組成物を少く とも50ppm含有した水性媒体とすすぎサイクルで布帛を接触させることから なる、布帛の処理方法。
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