【発明の詳細な説明】
悪臭除去のためのα−アミラーゼ類の組み合わせを含む洗剤組成物
技術の分野
本発明は、硬質面クリーニング、皿洗い、およびランドリー用途における物品
から生ずる悪臭除去の改善を果たすための、異なったα−アミラーゼ類の組み合
わせを含む洗剤組成物に関するものである。
発明の背景
長年の間、アミラーゼ酵素類は各種の異なった目的に使用されてきたが、その
最も重要な用途は澱粉液化、織物サイジング、紙およびパルプ工業での澱粉変性
、ならびに醗酵およびベーキングである。益々重要になりつつあるアミラーゼの
さらなる用途は硬質面および皿類洗浄時の汚れおよび汚染を含む澱粉の除去であ
る。
事実アミラーゼ酵素は、食器、平皿、ガラス類および硬質面から澱粉質食物残
渣もしくは澱粉質フイルムの除去を果たし、またはランドリー用途において通常
経験する他の汚れ、ならびに澱粉質汚れに対する清浄化性能を提供するための皿
洗い組成物、硬質面クリーニング組成物およびランドリー組成物において長年に
亘り評価されてきた。
Novo Nordisk A/S のWO第94/02597号公報(1994年2月3日付き)には、変
異型アミラーゼを混合したクリーニング組成物の記載がある。同時に Genencor
のWO第94/18314号公報(1994年8月18日付き)および Novo Nordisk A/S のW
O第95/10603号(1920日付き)参照。
クリーニング組成物中に用いる他の周知アミラーゼ類には、α−およびβ−ア
ミラーゼの両方が包含される。α−アミラーゼ類は周知であり、米国特許第5,00
3,257 号;EP第252,666 号;WO第91/00353号;FR第2,676,456 号;EP第
285,123 号;EP第525,610 号;EP第368,341 号;および英国特許明細書第1,
296,839 号(Novo)に開示がある。
市販されるα−アミラーゼ製品は Novo Nordisk A/S Denmark からの「Termam
ylR」、「BanR」および「FungamylR」である。
最近、新規アミラーゼが同定され、 Novo Nordisk A/S のWO第95/26397号(
1995年10月5日付き)に記載され、「TermamylR」より優れた特定活性を有する
α−アミラーゼを開示している。
プルラナーゼ、イソプルラナーゼおよびイソアミラーゼから選択された澱粉脱
漂白(deblanch)酵素とα−アミラーゼとの組み合わせがEP第368 341 号;日
本特許第040654号および同第06172796号に記載され、ランドリーおよび自動皿洗
い時の澱粉、油脂およびタンパク質含有汚れに対する洗浄性能を増進することが
記載されている。
この度、織物、食器、硬質面他上に見いだされる各種の型のアミラーゼ敏感性
日常汚染中に臭気材料が取り込まれ、かかる汚染の不完全除去と非効率的除去と
が悪臭形成の原因になることが判った。
この度、異なったα−アミラーゼ類を併用すると各種の型のアミラーゼ敏感性
日常汚染から発生する悪臭の除去が改善されることが判明した。身体汚染等の日
常汚染に対する特に良好な悪臭制御は、アミラーゼ類をセルラーゼとさらに併用
すると達成される。
したがって本発明の目的は、アミラーゼ敏感性日常汚染に対する優れた悪臭制
御性を示す、α−アミラーゼ含有洗剤組成物の提供にある。
その他の目的は、身体汚れに対する優れた悪臭制御性を示すα−アミラーゼ酵
素含有洗剤組成物の提供にある。
発明の要旨
本発明は、硬質面クリーニング、皿洗い、およびランドリー用途における物品
から生ずる悪臭除去の改良を果たすための、異なったα−アミラーゼ類の組み合
わせを含む洗剤組成物に関するものである。
発明の詳細な説明 α−アミラーゼ酵素類
本発明洗剤組成物の必須成分はα−アミラーゼ酵素である。
理論に拘泥することは望まないが、α−アミラーゼ数種を組み合わせると、異
なっアミラーゼは各種基質に対する異なった加水分解活性を示すので、単味アミ
ラーゼ単味よりも一層有効な溶液活性を提供し、また一層広範な加水分解パター
ンを提供するものと考えられる。臭気材料はこれら基質中へ閉じ込められ、いく
つかの異なった分解点で行われる急速かつ有効な加水分解により、閉じ込められ
た臭気材料の一層有効な懸濁化および可溶化を可能にする。
好ましいα−アミラーゼ類には、米国特許第5,003,257 号;E第 252,666号;
WO第91/00353 号;FR第 2,676,456号;EP第285,123 号;EP第 525,610
号;EP第 368,341号;および英国特許明細書第 1,296,839 号(Novo)に開示
のものが包含される。市販α−アミラーゼ製品には Novo Nrdisk A/S Denmarkか
らの「TermamylR」、「BanR」および「FungamylR」がある。他の好ましいα−ア
ミラーゼは B.Subtillis または B.stearothermophilus 由来のものである。
本発明で用いる他のα−アミラーゼ類は、一つ、二つまたは倍数のα−アミラ
ゼ菌株が直接の前駆体であるか否かに係わらず、 Bacillus α−アミラーゼの一
種または二種以上からの部位指向性突然変異誘発を用いて導かれるという共通性
がある。
本発明におけるα−アミラーゼには、洗剤中での改良された酸化安定性、特に
改良された酸化安定性を有するアミラーゼが包含される。一般的には、この安定
性増進アミラーゼは Novo Nordisk A/S または Genencor International から入
手できる:
(a)Novo Nordisk A/S によるWO第94/02597号(1994年2月3日付き)記載
のアミラーゼ:
(i)一種または二種以上のMetアミノ酸残基が、CysおよびMet以
外のいずれかのアミノ酸残基により置換された変異型α−アミラーゼ、
(ii)(i)記載の Bacillus α−アミラーゼ、
(iii)一種または二種以上のMetアミノ残基がLeu、Thr、Al
a、Gly、Ser、Ile、またはAspアミノ酸残基、好ましくはLeu、
Thr、AlaまたはGlyアミノ酸残基で置換された場合の、変異型α−アミ
ラーゼ、
(iv)B.lichenformis α−アミラーゼの位置197のMet残基の置換
が、好ましくはAlaまたはThr、一層好ましくはThrにより行われた、(
i)記載の変異型α−アミラーゼ、または B.amyloliquefaciens 、B.Subtili
s、または B.stearothermophilus 等の、類似親アミラーゼの相同位置変異型
;(b)WO第94/18314号(1994年8月 18 日付き)記載のような、「Purfact
Ox AMR」を包含する安定性増進アミラーゼ。ここには、B.licheniformis NCIB
8061から Genencor により作られた酸化安定性改良型アミラーゼが注解されてい
る。最も修飾される可能性のある残基としてMetが識別された。位置8、15
、197、256、304、366および438でMetが一度に1つずつ置換
されると特異性変異体が生じるが、この中で特にM197LおよびM197Lは
M197Tと共に最も安定性を示す変異体として特に重要である;したがって対
応α−アミラーゼには次の:
(i)α−アミラーゼをコードする変異型DNA配列の発現産物である変異
型アミラーゼ、この場合の変異型DNA配列は前駆体α−アミラーゼ中のMet
、CysおよびTyrアミノ酸残基からなる群から選択された一種または二種以
上のアミノ酸残基の欠失または置換により前駆体α−アミラーゼから誘導され、
(ii)欠失または置換される酸化性アミノ酸残基が Bacillus lichenifor
mis α−アミラーゼにおける+8、+15、+197、+256、+304、+
366または+438に該当する前駆体α−アミラーゼ中のMetである場合の
(i)記載の変異型α−アミラーゼ、
(iii)M197Tである(i)記載の変異型α−アミラーゼ;
が包含される。
(c)本発明で好ましいのは、 Novo Nordisk A/S から市販の、直接親中に追加
的修飾が行われたアミラーゼ変異体である。これらのアミラーゼはWO第95/106
03号(1995年4月)に開示がある:
(i)親酵素の一種または二種以上のアミノ酸が異なったアミノ酸で置換さ
れている場合および/または一種または二種以上のアミノ酸が欠失している場合
、および/または一種または二種以上のアミノ酸が親α−アミラーゼ酵素に添加
されている場合の、親酵素に比べて改良された洗濯性能および/または皿洗い性
能を有する、親アミラーゼ酵素の変異体。ただしこの変異体は、親 B.lichenif
ormis α−アミラーゼの位置197におけるMetがAlaまたはThrアミノ
残基により置換されている、唯一の修飾がなされた変異体とは異なっていること
が前提であり、
(ii)B.licheniformis 由来のα−アミラーゼのC末端部および B.amy
loliquefacies または B.stearotermophilus 由来のα−アミラーゼのN末端
部を含む(i)記載の変異体、
(iii)位置197のMetアミノ酸残基が好ましくはLeu、Thr、
Ala、Gly、Ser、IIeまたはAspアミノ酸残基により置換されてい
る場合の(ii)記載の「DuramylR」として周知の変異体;
(d)WO第95/26397号公報(1995年10月05日付き)には他の好ましいアミラー
セの記載がある:25℃から55℃、およびpH範囲8から10において、「Te
rmamylR」の特異活性を少なくとも25%上回る特異活性(PhadebasRα−アミラ
ーゼ活性試験法により測定)を有することを特徴とするα−アミラーゼ。かかる
PhadebasRα−アミラーゼ活性試験法はWO第95/26397号公報の頁9−10に記
載がある。これら新規α−アミラーゼ変異型は親酵素に比べて次の性質の少なく
とも一つを明示している:1)熱安定性の改良、2)酸化安定性および3)カル
シウムイオン依存性の低減。
本発明の変異体により達成された物性の他の望ましい改良または修飾(親α−
アミラーゼに比べた)の例は:中性または比較的高いpH値における安定性の増
加および/またはα−アミラーゼ活性、比較的高温における澱粉加水分解活性の
増加、α−アミラーゼ変異型のpl値が培地pHに一層良く釣り合うような等電
点(pl)の増減、として Novo Nordisk による特許公開WO第96/23873号に記
載されている。
(e)WO第95/35382号には、活性水準および、熱安定性と高温活性水準の組み
合わせに関して、改良された性質を有する澱粉加水分解酵素が記載される。これ
らの改善された特性はα−アミラーゼを一層の酸性もしくはアルカリ条件に一層
適応させ、かつ酵素活性の低下なしにカルシウム濃度の低減を可能にする:
(i)上記α−アミラーゼは Bacillus licheniformis のα−アミラーゼ由
来であり、または Bacillus licheniformis のα−アミラーゼのアミノ酸配列の
位置104、128、187および188からなる群から選択された位置での一
種または二種以上のアミノ酸変化を含む、少なくとも70%アミノ酸素性を有す
る酵素由来のものであり、
(ii)Thrに対する位置133のHis、およびIIeに対する位置1
49のThrからなる群から選択された少なくとも一つの追加的アミノ酸変化の
場合の(i)記載の変異型。
(f)親「Termamyl」様のα−アミラーゼ変異型を記載した、Novo Nordisk S/A
によるWO第96/23874号(1996年8月08日付き)記載のアミラーゼ。この変異型
の場合、 SEQ.ID No.4のアミノ配列のアミノ酸画分44−57に該当する画分
中に存在する親α−アミラーゼの少なくとも一つのアミノ酸残基が欠失、または
SEQ.ID No.10 中に見られるアミノ酸配列のアミノ酸画分66−84に該当す
る画分中に存在する一種または二種以上のアミノ酸残基によりり置換されている
おり、またはこの場合、 SEQ.ID No.10 の関係部分を用いて、または鋳型とし
ての他の「 Fungamyl 」様α−アミラーゼの対応部分を用いて一種または二種以
上のアミノ酸残基が添加されている。好ましいのは、 Bacillus licheniformis
α−アミラーゼのC末端部の少なくとも430アミノ酸残基および SEQ.ID No
.4にみられるアミノ酸配列を有する Bacillus licheniformis α−アミラーゼ
の37N末端アミノ酸残基に該当するアミノ酸画分、および SEQ.ID No.2 に
みられるアミノ酸配列を有する Bacillus licheniformis α−アミラーゼの44
5C末端アミノ酸残基に該当するアミノ酸画分を含む親ハイブリッドα−アミラ
ーゼである。
好ましいα−アミラーゼの組み合わせは、 Bacillus licheniformis 、 B.am
yloliquefacies、B.Subtilis または B.stearotermophilus 由来の非変性α−
アミラーゼと上記(a)−(c)および/またはWO第95/26397号および/また
はWO第95/35382号記載のα−アミラーゼとの組み合わせである。一層好ましい
組み合わせは、WO第95/10603号記載の「DuramylR」として周知のα−アミラ−
ゼと「TermamylR」として周知の Bacillus licheniformis 由来のα−アミラー
ゼとの組み合わせ、またはWO第95/26397号記載のアミラーゼ変異型、好まし
くはWO第96/23873号記載の改良熱安定性を示す変異型との組み合わせである。
他の一層好ましい組み合わせは、「TermamylR」として周知の Bacillus licchen
iformis 由来のα−アミラーゼとWO第95/26397号α−アミラーゼの変異型、
好ましくはWO第96/23873号記載の改良熱安定性を示すα−アミラーゼとの組み
合わせ;「Purafact OX AMR」(WO第94/18314号)および/またはWO第96/23
874号記載の親ハイブリッドα−アミラーゼとの組み合わせである。本発明の洗
剤組成物は二つ以上のαアミラーゼの組み合わせを含むことができる。
かかる組み合わせにはセルラーゼを添加できる。
上記酵素は全組成物の0.0001%から0.1重量%・全純α−アミラーゼ
、好ましくは0.0002%から0.06重量%、一層好ましくは0.0003
%から0.05重量%の量で均一混合される。α−アミラーゼは本発明洗剤組成
物中に好ましくは1:3から3:1の範囲、一層好ましくは1:1、3:7また
は7:3比の範囲で均一混合される。セルラーゼ酵素
本発明で有用なセルラーゼ酵素には、細菌または黴セルラーゼの両方が包含さ
れる。これらの最適pHは5から12であり、50CEVU(セルロース粘度単
位)以上の活性を示す。好ましいセルラーゼは米国特許第4,435,307 号(Barbes
goadら)、日本特許第61078384号およびWO第96/02853号に開示があり、Humico
la insolens 、Trichoderma、Thielaviaおよび Sporotrichum からそれぞれ生
産される黴セルラーゼを開示する。EP第739 982 号は新規 Bacillus 種から単
離したセルラーゼを開示する。好ましいセルラーゼはGB−A−第2.075.028 号
;BG−A−第2.095.275 号、DE−OS−第2,247,832 号およびWO第95/263
98号にも記載がある。
本発明に有用なセルラーゼ成分の例は:
商標名「CelluzymeR」として市販のセルラーゼ複合体、または
Humicola insolens,DSM 1800 由来の高純度”70kD セロビオヒドロラーゼ(E
C 3.2.1.91)に対して培養した抗体と免疫反応性のセロビオヒドロラーゼ成分、
またはセルラーゼ活性を示す”70kD セロビオヒドロラーゼの同族体もしくは誘
導体であるセロビオヒドロラーゼ成分、またはHumicola insolens,DSM 1800 由
来の高純度”50kDエンドグルカナーゼに対して培養した抗体と免疫反応性のエン
ドグルカナーゼ成分、またはセルラーゼ活性を示す”50kD エンドグルカナーゼ
の同族体または誘導体であるエンドグルカナーゼ成分;好ましいエンドグルカナ
ーゼ成分はPCT特許出願第WO91/17244号開示のアミノ酸配列を有し、または
Fusariumu oxysporum,DSM 2672 由来の高純度” 50kD(見掛け分子量、このア
ミノ酸組成は2nグリコシル化サイトを有する45kDに該当)エンドグルカナ
ーゼに対した培養した抗体と免疫反応性のエンドグラカナーゼ成分、またはセル
ラーゼ活性を示す”50kDエンドグルカナーゼの同族体または誘導体であるエ
ンドグルカナーゼ成分;好ましいエンドグルカナーゼ成分はPCT特許出願第W
O91/17244号開示のアミノ酸配列を有し、または
EP−A2-271 004 号公開公報開示のいずれかのセルラーゼ類、このセルラーゼ
は500未満の非劣化指数(NDI)を有し、7未満の最適pHを有する alka-
lophilic セルラーゼであり、またはpH8以上での比活性が、基質としてカル
ボキメチルセルロース使用の場合は、最適条件下での活性の50%またはそれ以
上であり、または
Humicola insolens,DSM 1800 由来の高純度”43kD エンドグルカナーゼに対し
て培養した抗体と免疫反応性のエンドグルカナーゼ成分、またはセルラーゼ活性
を示す”43kDエンドグルカナーゼの同族体または誘導体であるエンドグルカ
ナーゼ成分;好ましいエンドグルカナーゼ成分はPCT特許第出願第WO91/172
43号開示のアミノ酸配列を有し、または
Bacillus lautus,NCIMB 40250由来の高純度”60kD エンドグルカナーゼに対し
て培養した抗体と免疫反応性のエンドグルカナーゼ成分、またはセルラーゼ活性
を示す”60kDエンドグルカナーゼの同族体または誘導体であるエンドグルカ
ナーゼ成分;好ましいエンドグルカナーゼ成分はPCT特許第出願第WO91/107
32号開示のアミノ酸配列を有する。
特に好ましいセルラーゼは、カラー・ケア便益を有するセルラーゼである。か
かるセルラーゼの例は、欧州特許出願WO第91202879.2号(1991年 11 月 06 日
付き)中に記載のセルラーゼである。
本発明によれば、好ましいセルラーゼはデンマーク特許出願第1159/90 号また
はPCT出願WO91/17243号記載のセルラーゼであり、このものは Novo Nordis
k A/s,Bagsvaerd,Denmark市販の「Carezyme(TM)」として周知のものである。
これらの文献記載のセルラーゼ調製法およびこの記載に矛盾しない「Carezyme(T M)
」は実質的に均一エンドグルカナーゼ成分からなり、このものは Humicola in
solens,DSM 1800由来の高純度〜43kDセルラーゼに対して培養した抗体と免疫
反応性であり、または上記〜43kD エンドグルカナーゼに相同である。本発明記
載のランドリー洗剤組成物中に使用するのに適するセルラーゼの別の選別方法は
EP−A−第495 258 号で、一層詳細にはEP−A−第350 098 号で特定した方
法である。
しかし、セルラーゼ調剤の工業的生産の場合には、所望の酵素活性の過剰生産
の確保に関与する微生物醗酵または突然変異の調製を包含する組み換えDNA技
術等の技法の採用が好ましい。かかる方法と技術は当業界において知られており
、業界の専門家には容易に実施できる。
本発明に使用される好ましいセルラーゼは50kDエンドグルカンナーゼおよ
び43kDエンドグルカンナーゼである。洗剤成分
本発明洗剤組成物は追加的洗剤成分も含有する。これら追加成分および組成物
中の量の詳細な特質は組成物の物理的形状、採用するクリーニング操作の特質に
依存する。
本発明クリーニング組成物の形態は、液状、ゲル状、バー状、錠剤、粉末また
は粒状である。粒状組成物は「コンパクト」型であってもよく、液組成物は「濃
縮」型でもよい。
本発明組成物は、硬質面クリーナー、手動および機械皿洗い組成物、手動およ
び機械ランドリー洗剤組成物として処方でき、これらの中には汚染織物の濯ぎお
よび/または前処理に好適な組成物、濯ぎ時添加用柔軟組成物が包含される。
手動皿洗い組成物として処方する場合、本発明組成物は界面活性剤、およびポ
リマー化合物、気泡増進剤、第II族金属イオン、溶剤、ヒドロトロープおよび
追加的酵素から選択された他の洗剤成分を含有するのが好ましい。
ランドリー機械洗濯に適する組成物として処方する場合、本発明洗剤組成物は
界面活性剤およびビルダー化合物の両方、ならびに有機高分子(ポリマー)化合
物、漂白剤、追加的酵素、気泡抑制剤、分散剤、ライム石けん分散剤、汚れ懸濁
剤および抗再沈着剤ならびに腐食防止剤から選択された一種または二種以上の追
加的洗剤成分を含有するのが好ましい。ランドリー組成物も追加的洗剤成分とし
て柔軟剤を含むことができる。
本発明組成物は、洗剤添加用製品としても使用できる。かかる添加用製品は通
常の洗剤組成物の補助または性能向上を意図したものである。
本発明の粒状ランドリー洗剤組成物の密度は必要に応じて、400から120
0リットル、好ましくは600から950g/リットル・組成物(20℃におい
て)である。
本発明の粒状ランドリー洗剤組成物の「コンパクト」形態は密度により端的に
反映され、組成の観点では無機フイラー(充填剤)塩の量により反映され;無機
フイラー塩は粉末状洗剤組成物の通常の成分であり;このフイラー成分の量は全
組成物の17%から35重量%で含まれる。
コンパクト洗剤組成物におけるフイラーは組成物の15%を越えない量、好ま
しくは10%を超過しない量、最も好ましくは5重量%を超過しない量で含まれ
る。
本発明組成物で意味する無機フイラー塩類は、アルカリ金属およびアルカリ土
類金属の硫酸塩および塩化物から選択される。
本発明液状洗剤組成物は「濃縮」形態でもよく、かかる場合、本発明の液状洗
剤組成物は通常の液状洗剤に比べて一層小量の水を含んでいる。
濃縮液状洗剤組成物中の典型的水含有量は洗剤組成物の40%未満、一層好ま
しくは30%未満、最も好ましくは20重量%未満である。界面活性剤システム
本発明洗剤組成物には界面活性システムを含み、この界面活性剤はノニオン(
非イオン)および/またはアニオンおよび/またはカチオンおよび/または両性
および/または双性イオンおよび/または半極性界面活性剤から選択できる。
界面活性剤の組成物中での典型的量は、組成物の0.1%から60重量%であ
る。一層好ましい含有量は洗剤組成物の1%から35重量%、最も好ましくは1
%から20重量%である。
この界面活性剤は組成物中の酵素成分と相容性であるように処方するのが好ま
ましい。液状またはゲル状組成物の場合、界面活性剤は組成物中のいずれの酵素
の安定性をも促進し、または少なくとも劣化させないように処方するのが好まし
い。
本発明に適する界面活性剤システムには、ノニオンおよび/または本発明記載
のアニオン界面活性剤の一種または二種以上が含まれる。
アルキルフエノールのポリエチレン、ポリプロピン、およびポリブチレン縮合
物は本発明界面活性剤システムのノニオン界面活性剤としての使用に適し、ポリ
エチレンオキシド縮合物が好ましい。これら化合物中には、炭素原子約6から約
14、好ましくは約8から14を含み、直鎖もしくは分岐鎖いずれかのアルキル
基を有するアルキルフエノールとアルキレンオキシドとの縮合物が包含される。
好ましい実施態様でのエチレンオキシドの量はアルキルフエノールのモル当たり
エチレンオキシド約2から約25モル、一層好ましくは約3から約15モルであ
る。この形の市販ノニオン界面活性剤にはGAP Corporationからの「IgepalTM
CO−630」および Rohm & Hass 社からの「TritonTM、X- 45 、X-114 、X-
100 および X-102」が包含される。これらの界面活性剤は通常、アルキルフエノ
ールアルコキシレート(例えばアルキルフエノールエトキシレート)と呼称され
る。
エチレンオキシド約1から約25モルと第一級および第二級脂肪族アルコール
との縮合物は本発明のノニオン界面活性剤として好適である。脂肪族アルコール
のアルキル鎖は直鎖もしくは分岐鎖のいずれでもよく、第一級または第二級のい
ずれでもよく、一般には炭素原子約8から約22を含む。炭素原子約8から約2
0、一層好ましくは炭素原子約10から約18のアルキル基を有するアルコール
と、アルコールモル当り約2から10モルのエチレンオキシドとの縮合生成物が
好ましい。アルコールのモル当りエチレンオキシド約2から7モル、最も好まし
くはエチレンオキシド約2から約5モルが上記縮合物中に含まれる。この型の市
販ノニオン界面活性剤の例には、「TergitolTM 15-s-9 」(C11-15直鎖アル
コールとエチレンオキシド9モルとの縮合物)、「TergitolTM 24-L-6 NMW 」(
C12-14第一級アルコールとエチレンオキシド6モルとの狭い分子量分布の縮合
物)(双方共 Union Caibide Corporationの製品);「NeodolTM 45-9 」
(C11-15直鎖アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮合物)、「NeodolTM
23-3 」(C12-13直鎖アルコールとエチレンオキシド3.0モルとの縮合物)、
「NeodolTM 45-7 」(C14-15直鎖アルコールとエチレンオキシド7モルとの縮
合物)、「NeodolTM 45-5 」(C14-15直鎖アルコールとエチレンオキシド5モ
ルとの縮合物、(いずれも Shell Chemical 社の製品);「KyroTM EOB」(C13 -15
アルコールとエチレンオキシド9モルとの縮合物)(The Procter & Gamble
Companyの製品);および「Genapol LA 030 または 050」(C12-14アルコー
ルとエチレンオキシド3または5モルとの縮合物)(Hoechst 社製品)が包含さ
れる。これら製品のHLBの好ましい範囲は8−1、最も好ましくは8−10で
ある
本発明界面活性剤システムのノニオン界面活性剤として有用なものに、米国特
許第4565,647号(Lienado,1986 年12月 21 日付き)に開示のアルキルポリサッ
カライドがある。このものは炭素原子約6から約30、好ましくは約10から約
16のを含む親油基を有する例えばポリグリコシドであり、この親水基は約1.
3から約10、好ましくは1.3から約3、最も好ましくは約1.3から約2.
7のサッカライド単位を含む。炭素原子5または6を含む還元性サッカライドは
いずれも使用でき、例えばグルコース、ガラクトースおよびガラクトシル部位は
グルコシル部位(任意に親油基は2−、3−、4−等の位置に結合してグルコシ
ドまたはガラクトシドとは反対にグルコースまたはガラクトースを与える)に置
換できる。この内部サッカライド結合は、例えば追加的サッカライド単位の一位
置と、前述のサッカライド単位上の2−、3−、4−、および/または6−位置
との間であってもよい。
好ましいアルキルポリグリコシドは、次式で表される:
R2O(CnH2nO)t(glycosyl)x
[式中、R2はアルキル、アルキルフエノール、ヒソロキシアルキル、およびこ
れらの混合基からなる基から選択され、この場合のアルキル基は炭素原子約10
から約18、好ましくは約12から約14を含み;nは2または3、好ましくは
2;tは0から約1、好ましくは0;およびxは約1.3から約10、好ましく
は約1.3から約3、最も好ましくは1.3から約2.7である]
このグリコシルはグルコース由来が好ましい。これらの化合物の調製には、先
ずアルコールまたはアルキルポリエトキシアルコールを形成し、次いでグルコー
スもしくはグコース源と反応させてグルコシド(1位置に結合)を形成させる。
次いで1−位置と前述グリコシル単位2−、3−、4−および/または6−位置
との間、好ましくは大半が2−位置に追加的グリコシル単位が結合され得る。
プロピレンオキシドとプロピレングリコールの縮合により形成された親油基と
エチレンオキシドの縮合生成物も本発明の追加的ノニオン界面活性剤システムと
して有用である。これら化合物の親油性部分は分子量約1500から約1800
を有し、水溶性が好ましい。この親油性部分にポリオキシエチレン部位を添加す
ると、全体として分子の水溶解性を増加させる傾向があり、かつ製品の液状特性
は、ポリエチレンオキシド含有量が縮合生成物の重量基準で約50重量%の時点
まで維持され、これはエチレンオキシド約20モルまでの縮合に該当する。この
型の化合物の例には、市販の「PluronicTM」界面活性剤(BASF社)の、ある種が
包含される。
本発明のノニオン界面活性剤システム中のノニオン界面活性剤としての使用に
適するものには、プロピレンオキシドとエチレンジアミンとの反応に由来する生
成物とエチレンオキシドとの縮合物が包含される。これらの生成物の親油性部位
はエチレンジアミンと過剰なプロピレンオキシドとの反応生成物からなり、一般
的には分子量約2500から約3000を示す。この親油性部位は、縮合生成物
がポリオキシエチレンを約40重量から約80重量%を含む程度まで、かつ分子
量が約5,000から約11,000になる程度までエチレンオキシドと縮合す
る。ノニオン界面活性剤のこの型の例には、「TetronicTM」化合物として BASF
社から市販の、ある種が包含される。
本発明界面活性剤システムのノニオン界面活性剤に使用するのに好適なものは
、アキルフエノールのポリエチレンオキシド縮合物、第一級および第二級脂肪族
アルコールとエチレンオキシドとの約1から約25モルとの縮合物、アルキルポ
リサッカライド、およびこれらの混合物が挙げられる。最も好ましくは、エトキ
シ基3から15のC8-14アルキルフエノールエトキシレート、エトキシ基2から
10のC8-18(好ましくは平均C10)アルコールエトキシレート、およびこれら
の混合物である。
特に好ましいノニオン界面活性剤は次式を有するポリヒドロキシ脂肪酸アミド
界面活性剤である:
[式中、R1はHであり、またはR1はC1-4ヒドロカルビル、2−ヒドロキシエ
チル、2−ヒドロキシプロピルもしくはこれらの混合物、R2はC5-31ヒドロキ
シカルビル、およびZは鎖に直結した少なくとも三つのヒドロキシル基を有する
直鎖ヒドロカルビル基を有するポリヒドロキシヒドロカルビルまたはこれらのア
ルコキシル化誘導体である]
好ましくは、R1はメチル、R2は直鎖C11-15アルキルまたはC16-18アルキル
またはココナツアルキル等のアルケニルおよびこれらの混合物であり、zは還元
アミノ反応におけるグルコース、フルクトース、ラクトース等の還元糖由来のも
のである。
使用される好ましいアニオン界面活性剤は、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
塩、C8-20カルボン酸(すなわち脂肪酸)の直鎖エステルを包含するアルキルエ
ステルスルホン酸塩であり、スルホン化は”The Journal of the American oil
Chemists Society”,52(1975)、 323-329頁に従ってガス状SO3を用いて実
施される。好ましい出発材料にはタロウ、パーム油等に由来する天然脂肪物質が
包含される。
好ましいアキルエステルスルホン酸塩界面活性剤特にランドリー目的の場合は
、次式のアルキルエステルスルホン酸塩界面活性剤を含む:
[式中、R3はC18-20ヒドロカルビル、好ましくはアルキルまたはそれらの組み
合わせ、R4はC1-6はヒドロカルビル、好ましくはアルキルまたはそれらの組み
合わせ、およびMはアルキルエステルスルホン酸塩と水溶性塩を形成するカチオ
ンである]
好ましい塩形成性カチオン中には、ナトリウム、カリウム、リチウム等の金属
、およびモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールア
ミン等の置換もしくは非置換カチオンが包含される。好ましくは、R3はC10-16
アルキル、およびR4はメチル、エチルまたはイソプロピルである。特に好まし
くは、R3がC10-16アルキルの場合のメチルエステルスルホン酸塩である。
他の好ましいアニオン界面活性剤には、直鎖ベンゼンスルホ酸塩、アルキル硫
酸塩界面活性剤が包含され、この場合の界面活性剤は式ROSO3Mの水溶性塩
もしくは酸であり、式中、RはC10-24ヒドロカルビル、好ましくはC10-20アル
キル成分、一層好ましくは12-18アルキルもしはヒドロキシアルキルを有するア
ルキルもしくはヒドロキシアルキル、およびMはHまたはアンモニウムまたは
置換アンモニウム(例えば、テトラメチルアンモニウムおよびジメチルピペルジ
ニウムカチオンおよびエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、およ
びこれらの混合基等のアルキルアミン由来の第四級アンモニウムカチオンその他
)である。典型的には、C12-16のアルキル鎖は低温洗浄が好ましく(例えばば
、約50℃以下)、C16-18アルキル鎖は高温洗浄(例えば約50℃以上)が好
ましい。
洗浄目的に有用な他のアニオン界面活性剤は、本発明の洗剤組成物中にも含有
できる。これらには、石けんの(例えば、ナトリウム、カリウム、アンモニウム
、およびモノ−、ジ−トリエタノールアミン等の置換アンモニウム塩を包含スル
ホン酸塩)塩類、第二級アルカンスルホン酸塩のC8-22第一級(原文のまま)、
C8-22オレフインスルホン酸塩例えば英国特許明細書第1,082,179 号記載のアル
カリ土類金属クエン酸塩の熱分解生成物のスルホン化で調製したスルホン化ポリ
カルボン酸、C8-24アルキルポリグリコールエーテル硫酸塩(エチレンオキシド
10モルまでを含む);アルキルグリセロールスルホン酸塩、脂肪アシルグリセ
ロールスルホン酸塩、脂肪オレイルグリセロール硫酸塩アルキルフエノールエチ
レンオキシドエーテル硫酸塩、パラフインスルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ア
シルイセチオン酸塩等のイセチオン酸塩、N−アシル taurates 、アルキルスク
シナメートおよびスルホコハク酸塩、スルホコハク酸塩のモノエステル(特に飽
和および不飽和C12-18モノエステル)およびスルホコハク酸塩のジエステル(
特に飽和および不飽和C6-12ジエステル)、アシルサルコシン酸塩、アルキルポ
リグルコシドの硫酸塩等のアルキルポリサッカライド硫酸塩(この場合のノニオ
ン非硫酸化化合物は以下に記載)、分岐第一級アルキル硫酸塩、および式RO(
CH2CH2O)k−CH2COO-M+[式中、RはC8-22アルキル、kは1から1
0の整数、Mはは可溶性塩形成性カチオン]で表されるアルキルポリエトキシカ
ルボン酸塩が包含される。ロジン、水素化ロジン、およびトール油
中に存在またはこれに由来する樹脂酸および水素化樹脂酸等も好適である。
さらなる例は”Surface Active Agents and Detergents”[第IおよびII巻
(Schwartz,Perry および Berch)]中に記載がある。かかる界面活性剤の多数
が米国特3.929,678 号公報(1975年12月 30日付き)(Laubhlinら)中の、23
欄58行から29欄23行に一般的に記載されている(引例としてここに加入す
る)。
特に好ましいアニオン界面活性剤には、アルキルアルコキシル化硫酸塩界面活
性剤が包含され、このものは式RO(A)mSO3Mの水溶性塩類または酸類であ
り、式中のRは、C10-24アルキル成分、好ましくはC12-20アルキルもしくはヒ
ドロキシアルキル、一層好ましくはC12-28アルキルもしくはヒドロキシアルキ
ルを有する非置換C10-24アルキルもしくはヒドロキシアルキルであり、Aはエ
トキシまたはプロポキシ単位、mは0より大きく、典型的には約0.5から約6
、最も好ましくは約0.5から約3であり、MはH、または金属カチオン(例え
ばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等)であり得る
カチオン、アンモニウムもしくは置換アンモニウムカチオンである。アルキルエ
トキシル化硫酸塩ならびにアルキルプロポキシル化硫酸塩も候補に挙げられる。
置換アンモニウムカチオンの具体例には、メチル−、ジメチル−、トリメチルア
ンモニウムカチオンならびにテトラメチルアンモニウムおよびジメチルピペルジ
ニウムカチオン等の第四級アンモニウムカチオン、およびエチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、これらの混合基等のアルキルアミン由来のカチオ
ンが包含される。界面活性剤を例示すると、
C12-18アルキルポリエトキシレート(1.0)硫酸塩[C12-18E(1.0)M
]、
C12-18アルキルポリエトキシレート(2.25)硫酸塩[C12-18E(2.2)
M]、
C12-18アルキルポリエトキシレート(3.0)硫酸塩[C12-18E(3.0)M
]、および
C12-18アルキルポリエトキシレート(4.0)硫酸塩[C12-18E(4.0)M
]、
[式中、Mはナトリウムおよびカリウムから選択される]
のようである。
本発明洗剤組成物中には、カチオン、両性、双性、および半極性界面活性剤、
ならびに上記以外のノニオン、および/またはアニオン界面活性剤も含有できる
。
本発明洗剤組成物に使用するのに適する洗剤用カチオン界面活性剤は、一つの
長鎖上にヒドロカルビル基を有する界面活性剤である。かかるカチオン界面活性
剤の例には、アルキルトリメチルアンモニウムハロゲン化物、および次式:
[R2(OR3)y][R4(OR3)y]2R5N+X-
[式中、R2はアルキル鎖中に炭素原子約8から約18を有するアルキルもしく
はアルキルベンジル基であり、各R3は−CH2CH2、−CH2CH(CH3)−
、−CH2CH(CH2OH)−、−CH2CH2CH2−およびこれらの混合基か
ら選択され;R4はC1-4アルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、この二つのR4基
が結合して形成するベンジル環構造、−CH2CHOH−CHOHCOR6CHO
HCH2OH(式中、R6は分子量約1000未満のヘキソースもしくはヘキソー
スポリマー)、およびyが0ではない場合は水素からなる群から選択され;R5
はR4と同じ、またはR2プラスR5の炭素原子の全数が約18以下である場合に
はR4はアルキル鎖を示し;各yは0から約10、y値の合計は0から約15;
およびxは相容性アニオンのいずれかである]
を有する界面活性剤がある。
本発明に好適な第四級アンモニウム界面活性剤は式(I)で表される:
{式中、R1は次式(II);
[yは2−4、好ましくは3]
の短鎖アリキル(C6-10)もしくはアルキルアミドアルキルを示し、R2はHま
たはC1-3アルキル、xは0−4、好ましくは0−2、最も好ましくは0であり
、R3、R4 R5は同種もしくは異種のいずれか、および短鎖アルキル(C1-3)
または式(II)のアルコキシル化アルキルのいずれかであり、X-はカウンタ
ーイオン、好ましくはハロゲン化物例えば塩化物例えば塩化物もしくはメチル硫
酸塩である}
[式中R6はC1-4、zは1または2である]
好ましい第四級アンモニウム界面活性剤は式(I)にて定義の界面活性剤であ
る[式中R1はC8-10またはこれらの混合、x=0、R3、R4=CH3およびR5
=CH2CH2OHである]。
特に好ましいカチオン界面活性剤は次式の、本発明組成物で有用な水溶性第四
級アンモニウム化合物である:
R1R2R3R4N+X- (i)
[式中、R1はC8-16アルキル、R2R3R4のそれぞれはC1-4アルキル、C1-4ヒ
ドロキシアルキル、ベンジル、および−(C2H4O)xH(xは2から5)、お
よびXはアニオンであり、R2R3またはR4の最大一つはベンジルである]
R1に対する好ましいアルキル鎖長はC12-15であり、この場合のアルキル基は
ココナツもしくはパーム核脂肪由来の混合鎖長であり、またはオレフインビルド
・アップ反応またはオキソ合成により合成的に誘導される。R2R3およびR4の
場合の好ましい基はメチルおよびヒドロキシエチル基であり、アニオンxはハロ
ゲン化物、メソ硫酸塩(methosulphate)、酢酸塩およびリン酸塩イオンから選択
される。
本発明で使用する式(i)の好ましい第四級アンモニウム化合物の例は次のよ
うである:
ココナツ・トリメチルアンモニウムクロライドまたはブロマイド;
ココナツ・メチルジヒドロキシエチルアンモニウムクロライドまたはブロマイド
;
デシル・トリエチルアンモニウムクロライド;
デシル・ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロライドまたはブロマイド;
C12-15ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロライドまたはブロマイド;
ココナッ・ジメチルヒドロキシエチルアンモニウムクロライドまたはブロマイド
;
ミリスチル・トリメチルアンモニウムメチル硫酸塩;
ラウリル・ジメチルベンジルアンモニウムクロライドまたはブロマイド;
ラウリル・ジメチル(エトキシ)4アンモニウムクロライドまたはブロマイド;
コリン(choline)エステル[式中(i)の化合物(R1は
ジアルキルイミダゾリン[式(i)の化合物]
本発明において有用な他のカチオン界面活性剤は Cambre の米国特許第4,228,
044 号(1980年 10 月 14 日付き)および欧州特許出願第000,224 号にも記載が
ある。
かかるカチオン界面活性剤が本発明の組成物中に含まれる場合の量は組成物の
0.2%から約25重量%、好ましくは約1%から約8重量%である。
両性界面活性剤も本発明に使用するのに好適である。これらの界面活性剤は広
義には第二級または第三級アミンの脂肪族誘導体として記載でき、または脂肪族
ラジカが直鎖もしくは分岐型鎖である複素環式第二級または第三級アミンの脂肪
族誘導体としても記載できる。この脂肪族置換基の一つは、少なくとも炭素原子
約8、典型的には約8から約18を含み、かつ少なくとも一つは例えばカルボキ
シ、スルホン酸塩、硫酸塩等のアニオン水溶化基を含む。両性界面活性剤につい
ては、Laughlinらの米国特許第3,929,678 号(1975年12月30日付き)の第19欄
、18−35行を参照されたい。
かかる両性界面活性剤を含む場合の組成物中の量は、組成物の0.2%から約
15重量%、好ましくは約1%から約10重量%である。
双性界面活性剤も本発明に使用するのに適する。これらの界面活性剤は広義に
は、第二級および第三級アミンの誘導体、複素環式第二級および第三級アミンの
誘導体、または第四級アンモニウム誘導体、第四級ホスホニウムまたは第三級ス
ルホニウム化合物として記載される。双性イオン界面活性剤の例についてはLaug
hlonらの米国特許第3,929,678 号公報(1975年12月 30 日付き)の、第19欄、
38行から第22欄48行を参照されたい。かかる双性イオン界面活性剤を含有
する場合の組成物中の量は、0.2%から15重量%、好ましくは約1%から約
10重量%である。
半極性ノニオン界面活性剤は炭素原子約10から約18の一つのアルキル部位
を含む水性アミンオキシドおよび、炭素原子約1から約3を含むアルキル基およ
びヒドロキシアルキル基からなる基から選択された二つの部位を含むノニオン界
面活性剤の一範疇;炭素原子約10から約18を含む一つのアルキル部位および
炭素原子約1から約3を含むアルキル基およびヒドロキシアルキル基から選択さ
れた二つの部位を含む水溶性ホスフインオキシド;ならびに炭素原子約10から
約18の一つのアルキリ部位および炭素原子約1から3のアルキルおよびヒドロ
キシアルキル部位から選択された部位を含む水溶性スルホキシドが挙げられる。
半極性ノニオン洗剤界面活性剤には、次式を有するアミンオキシドが包含され
る:
[式中、R3は炭素原子約8から約22を含むアルキル、ヒドロキシアルキル、
またはアルキルフエノール基またはそれらの混合基;R4は炭素原子約2から約
3を含むアルキレンまたはヒドロキシアルキレン基またはそれらの混合基;xは
0から約3;各R5は炭素原子約1から約3を含むアルキルまたはヒドロキシア
ルキル基またはエチレンオキシド基約1から約3を含むポリエチレンオキシド基
である。このR5基は例えば酸素または窒素原子を介して互いに結合して環構造
を形成し得る]
これらのアミンオキシド界面活性剤はC10-18アルキルジメチルアミンオキシ
ドおよびC8-12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを包含する
。
かかる半極性ノニオン界面活性剤の組成物中の量は、組成物の0.2%から約
15重量%、好ましくは約15から約10重量%である。
本発明洗剤組成物は第一級または第三級アミンの群から選択された共界面活性
剤をさらに含有できる。
本発明での使用に適する第一級アミンには、式R1NH2[式中、R1はC6-12
、好ましくはC6-10アルキル鎖またはR4X(CH2)n、Xは−O−、−C(O
)NH−または−NH−、R4はC6-12アルキル、nは1から5、好ましくは3
である]のアミンが包含される。R1アルキル鎖は直鎖もしくは分岐鎖であり、
最高12のエチレンオキシド部位、好ましくは5未満により割り込まれてもよい
。
上記式で表される好ましいアミンはn−アルキルアミンである。本発明に使用
するのに適するアミン類は、1−ヘキシルアミン、1−オクチルアミン、1−デ
シルアミンおよびラウリルアミンから選択できる。他の好ましい第一級アミンは
、C8-10オキシプロピルアミン、オクチルオキシプロピルアミン、2−エチルヘ
キシルオキシプロピルアミン、ラリルアミノプロピルアミンおよびアミドプロピ
ルアミンである。
本発明での使用に適する第三級アミンには、式R1R2R3N[式中、R1および
R2はC1-8アルキル鎖または
R3はC6-12好ましくはC6-10アルキル鎖、またはR3はR4X(CH2)n
(xは−O−、−C(O)NH−、または−NH−のいずれか、R4はC4-12、
nは1から5、好ましくは2から3)、R5はHまたはC1-2アルキル、およびx
は1から6である]
にて表される第三級アミンが包含される。
好ましい第三級アミンは、式R1R2R3N[式中、R1はC6-12アルキル鎖、R3
およびR3はC1-3アルキルまたは
R5はHまたはCH3、x=1−2である]
にて表される。
同じく好ましいアミンは、式:
[式中、R1はC6-12アルキル基;nは2−4、好ましくは3;R2およびR3は
C1-4]
にて表されるアミドアミンである。
本発明において最も好ましいアミンには、1−オクルアミン、1−ヘキシルア
ミン、1−ドデシルアミン、C8-10オキシプロピルアミン、N−ココ−1,3−
ジアミノプロパン、ココナツアルキルジメチルアミン、ラウリルジメチルアミン
、ラウリルビス(ヒドロキシエチル)アミン、ココビス(ヒドロキシエチル)ア
ミン、ラウリルアミン(2モルロポキシル化)、オクチルアミン(2モルプロポ
キシル化)、ラウリルアミドプロピルジメチルアミン、C8-10アミドプロピルジ
メルアミンおよびC10アミドプロピルジメチルアミンが包含される。
本発明組成物に使用するのに最も好ましいアミンは1−ヘシルアミン、1−オ
クチルアミン、1−デシルアミン、1−ドデシルアミンである。特に好ましくは
n−ドデシルジメチルアミンおよびビスヒドロキシエチルココナツアルキルアミ
ンおよびオレイルアミン(7倍エトキシ化)、ラウリルアミドプロピルアミンお
よびココアミドピロピルアミンである。任意の洗剤用成分
他の洗剤用酵素
この洗剤組成物は、α−アミラーゼ酵素および同時にセルラーゼの組み合わせ
に加えて、クリーニング性能および/または織物ケア便益を提供する一種または
二種以の酵素をさらに含む。
上記酵素には、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、グルコ・
アミラーゼ、他のアミラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、エステラーゼ、クチナ
ーゼ、ペクチナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、フエノールオキシダーゼ、
リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、タンナーゼ、ペントサナーゼ
、マラナーゼ、β−グルカナーゼ、アラビノシダーゼ、コンドロイチナーゼ,ラ
クターゼまたはこれらの混合物から選択された酵素が包含される。
好ましい組み合わせは、一種または二種以上の植物細胞壁分解酵素との組み合
せにおけるプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、クチナーゼおよび/またはセ
ルラー等、周知の適用可能酵素を適宜混合したクリーニング組成物である。
ペルオキシダーゼ酵素は例えばペル(過)炭酸塩、過ホウ酸塩,過硫酸塩、過
酸化水素等の酸素源との組み合わせで用いられる。これらは、洗濯中に基質から
除去された染料または顔料が洗濯溶液中の他の基質へ転移するのを防止する、”
溶液漂白”のために使用する。ペルオキシダーゼ酵素は業界周知であり、例えば
セイヨウワサビペルオキシリグニナーゼ、およびクロロ−およびブロモ−ペルオ
キシダーゼ等のハロオキシダーゼが包含される。
ペルオキシダーゼ含有洗剤組成物は、PCT国際出願WO第89/099813 号およ
び欧州特許出願EP第91202882.6(1991年 11 月6付き)中に開示されている。
上記ペルオキシザーゼの洗剤組成物中の量は、洗剤組成物の0.0001%か
2重量%である。
市販の好ましいプロテアーゼ酵素には、Novo Nordisk A/S(Denmark)からの商
標名「Alcalase、Savinase、Primase 、Durazyme、および Esperase 」が包含さ
れ、これ等は Gist-Brocades 社から商標名「Maxatase、Maxacal、Maxpem、 お
よび Properase」として市販され、Genencor Internationalから市販されるもの
、および Solvay Enzymes 社から市販の「Opticlean」および「Optimase」が包
含される。同様に、EP−A第251 446 号およびWO第91/06637号、同第94/105
91号および米国特許第08/322678 号公報に記載のプロテアーゼも本発明の洗剤組
成物中に含有できる。プロテアーゼ酵素の組成物中の量は、組成物の0.000
1%から2重量%活性酵素である。
本発明のα−アミラーゼとの併用におけるプロテアーゼの添加は汚れた物品か
らの悪臭の除去を増進する。
本発明洗剤組成物中に含有させ得る他の好ましい酵素には、リパーゼがある。
洗剤用に適するリパーゼ酵素には、英国特許第1,372,034 号公報に開示のように
、Pseudomonas stutzeri ATCC 19.154等の Pseudomonas 群の微生物により生産
されるものが包含される。好適なリパーゼ中には、微生物Pseudomonasfluoresce
nt IAM 1057 により生産される、リパーゼの抗体とポジテイブな免疫相互反応を
示す酵素が包含される。このリパーゼは Amano Pharmaceutical Co.Ltd.,Nago
ya,Japanから「 Lipase P”Amano”」とし市販され、ここでは以後"Amano-P"と
呼称する。特に好ましいリパーゼとしては、本発明組成物と併用すると極めて有
効なことが判明した M1 LipaseRおよび LipomaxR(Gist-Brocades)ならびにLip
olaseRおよび Lipolase UltraR(Novo)
が挙げられる。
本発明のα−アミラーゼとの併用でリパーゼを添加すると汚れた物品からの悪
臭の除去効果が増進する。
同じく好適なのは、界面活性化を必要としない所謂リパーゼ類としての特殊リ
パーゼであると考えられるクチナーゼ(cutinases)[EC3.1.1.50]で
ある。好ましいクチナーゼについてはWO第94/14963号および同第 94/14964 号
に記載がある。洗剤組成物中へのクチナーゼの添加についてはWO−A−第88/0
9367号(Genencor)中に記載がある。
上記リパーゼおよびクチナーゼの通常の使用量は、組成物の0.0001%か
2重量%である。
上記酵素は、植物、動物、細菌、黴および酵母等のいずれか適当な起源からの
ものである。洗剤組成物中での上記酵素の量は通常、組成物の少なくとも0.0
001%から2重量%の活性酵素である。これらは別途成分(ピル、粒子等)と
して、または一種または二種以上の酵素の共粒子として添加してもよい。
添加できる他の好ましい洗剤成分は酵素酸化スキヤベンジャーであり、欧州特
許第92870018.6(1992年1月31日付き)に記載がある。酵素酸化スキヤベンジャ
ーはエトキシル化テトラエチレンポリアミンである。
カラー保護効果
カラー保護効果の一つの型を提供する技術も包含できる。これら技術の例は、
カラー維持のためのメタロ触媒である。かかるメタロ触媒は欧州特許第0 596 18
4 号および同第94870206.3.号公報に記載がある。
漂白剤
本発明洗剤組成物中に含有できる漂白剤システムには、粒子径400−800
ミクロンのPB1、PB4およびペル(過)炭酸塩等の漂白剤が包含される。こ
れらの漂白成分には一種または二種以上の酸素漂白剤および、選択した漂白剤の
種類如何では、一種または二種以上の漂白活性化剤を包含できる。酸素漂白剤が
含まれる場合の量は、組成物の約1%から約25重量%である。
本発明で使用する漂白剤成分は、酸素漂白剤ならびに他の周知漂白剤を包含す
る、洗剤組成物に対して有用ないずれの漂白剤でも使用できる。
使用可能な酸素系漂白剤の一つの範疇には、ペルカルボン酸およびその塩類の
漂白剤が含まれる。この型の漂白剤にはマグネシウムモノペルオキシフタル酸塩
・6水和物、メタクロロ安息香酸、4−ノニルアミノ−4−オキソペルオキシ酪
酸およびジペルオキシドデカンジオン酸のマグネシウム塩が包含される。かかる
漂白剤は、米国特許第4,483,781 号、米国特許出願第740,446 号、欧州特許出願
第0.133,354 号および米国特許第4,412,935 号公報に開示がある。特に好ましい
漂白剤は米国特許第4,634,551 号に記載の6−ノニルアミン−6−オキソペルオ
キシカプロン酸である。
使用可能な漂白剤の他の一つの範疇には、ハロゲン系漂白剤がある。次亜ハロ
ゲン酸塩漂白剤の例には、例えばトリクロロイソシアヌル酸ならびにナトリウム
およカリウムジクロロイソシアヌル酸、N−クロロおよびN−ブロモアルカンス
ルホンアミドが包含される。かかる材料の量は、最終組成物の0.5%から10
重量%、好ましくは1%から5重量%である。
過酸化水素放出剤は、テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)、ノナノ
イルオキシベンゼンスルホン酸塩(NOBS、米国特許第4,412,923 号に記載)
、3,5−トリメチルヘキサノールオキシベンゼンスルホン酸塩(ISONOB
S、EP第120,591 号記載)、N−ノナノイル−6−アミノカプロン酸のフエノ
ールスルホン酸塩エステル(NACA−OBS、WO第94/28106号に記載)また
は過加水分解に際して活性漂白種としてのペル酸を形成して改良漂白効果を示す
ペンタアセチルグルコース等の漂白活性加剤との併用で使用できる。
ペル(過)オキシ酸を包含する有用な漂白剤および本発明洗剤組成物に使用す
る漂白活性化剤および過酸素系漂白化合物を含む漂白剤システムは出願人による
USSN第 08/136,626 号、PCT/US95/07823号、WO第95/27772号、WO
第95/27773号、WO第95/27774号およびWO第95/27775公報に記載されている。
洗濯および/または濯ぎ工程の初期または最中に、過酸化水素を放出し得る酵
素システム(すなわち酵素およびそれらの基質)を添加することにより過酸化水
素を含有させてもよい。かかる酵素システムはEP−A−第91202655.6(1991年
10月9日付き)に開示がある。
酸素系漂白剤以外の漂白剤は周知であり、本発明でも利用できる。殊に興味が
もてる酸素系漂白剤の一型には、スルホン化亜鉛および/またはアルミニウムフ
タロシアニン等の光活性化漂白剤が包含される。これらの材料は洗濯工程中に基
質上に析出できる。昼間に衣類を屋外で乾燥する等、酸素存在下に光を照射する
と、スルホン化亜鉛フタンが活性化される結果、基質が漂白剤される。好ましい
亜鉛フタロシアニンおよび漂白法は米国特許第4,033,718 号公報に記載がある。
典型的には洗剤組成物中のホスホン化亜鉛フタロシアニンの量は、約0.025
%から約1.25重量%である。
ビルダー系
本発明組成物はビルダーシステムをさらに含む。
アルミノケイ酸塩材料、ケイ酸塩、ポリカルボン酸および脂肪酸、エチレンジ
アミンテトラ酢酸、ジエチレントリアミンペンタメチレン酢酸塩等の材料、アミ
ノポリホスホン酸塩特にエチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸およびジエ
チレントリアミンペンタメチレンホスホン酸等の金属イオン封鎖剤を包含する、
いずれの周知ビルダーシステムも本発明に使用できる。トリポリリン酸ナトリウ
ム等のリン酸塩ビルダーも本発明には使用できる。
好ましいビルダーとしては、無機イオン交換材料、通常は無機水和アルミノケ
イ酸材料、一層具体的には水和 Zeolite A、X、 B、HS または MAP 等の水和合
成ゼオライトがある。他の好ましい無機ビルダー材料は層状ケイ酸塩、例えばS
KS−6(Hoech)である。SKS−6はナトリウムケイ酸塩(Na2Si2O5)か
らなる結晶性層状ケイ酸塩である。
一つのカルボキシ基を含む好適なカルボン酸塩には、酪酸、グリコール酸およ
びそのエーテル誘導体が包含される(ベルギー特許第831,368 号、同第821,369
号および同第821,370 号に開示)。二つのカルボキシ基を含むポリカルボン酸塩
には、コハク酸、マロン酸、(エチレンジオキシ)ジ酢酸、マレイン酸、ジグリ
コール酸、酒石酸、タルトロン酸およびフマル酸の水溶性塩類、ならびに西独特
許第2,446,686 号、同第2,446,687 号および米国特許第 3,935,257号に記載のエ
ーテルカルボン酸塩、およびベルギー特許第840,623 号公報に記載のスルフイニ
ルカルボン酸塩が包含される。
三つのカルボキシ基を含むポリカルボン酸塩には、特に水溶性クエン酸塩、ア
コニット酸塩およびシトラコン酸塩ならびに英国特許第1,379,241 号公報に記載
のカルボキシメチルオキシコハク酸塩等のコハク酸塩誘導体、オランダ特許出願
第7205873 号記載のラクトキシコハク酸塩、および英国特許第1,387,447 号記載
の2−オキサ−1,1,3−プロパントリカルボン酸塩等のオキシポリカルボン
酸塩材料が包含される。
四つのカルボキシ基を含むポリカルボン酸塩には、英国特許第1,261,829 号公
報開示のオキシジコハク酸塩、1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸塩、1
,1,3,3−プロパンテトラカルボン酸塩および 1,1,2,3−プロパン
テトラカルボン酸塩が包含される。スルホ置換基を含むポリカルボン酸塩には、
英国特許第1,398,421 同第1,398,422 号公報および米国特許第3,936,448 号公報
に開示のスルホコハク酸誘導体、および英国特許第1,439,000 号公報に記載のス
ル
ホン化熱分解クエン酸塩が包含される。
脂環式および複素環式ポリカルボン酸塩には、シクロペンタン cis,cis,cis
テトラカルボン酸塩、シクロペンタジエンペンタカルボン酸塩、2,3,4,5
−テトラヒドロフラン− cis,cis,cis−テトラカルボン酸塩、2,5−テトラ
ヒドロフラン−cis−ジカルボン酸塩、2,2,5,5−テトラヒドロフラン
−テトラカルボン酸塩、1,2.3,4,5,6−ヘキサン−ヘキサカルボン酸
塩、およびソリビトール、マンニトールおよびキシリトール等の多価アルコール
のカルボキシメチル誘導体がある。芳香族ポリカルボン酸には、英国特許第1,42
5,343 号公報に記載のメリット酸、ピロメリット酸およびフタル酸誘導体が包含
される。
上記のなかで好ましいポリカルボン酸塩類は、モル当たり三つまでのカルボキ
シル基を含むヒドロキシカルボン酸塩、一層具体的にはクエン酸である。
本発明における使用に適する好ましいビルダーシステムには、Zeolite A、Zeo
lite MAP 等の水不溶性アルミノケイ酸塩ビルダーの混合物または層状ケイ酸塩
(SKS−6)の混合物、およびクエン酸等の水溶性カルボン酸塩キレート剤が
包含される。
本発明洗剤組成物中に含ませるのに好ましいキレート化剤はエチレンジアミン
N,N,−ジコハク酸(EDDS)またはそのアルカリ金属、アルカリ土類金属
、アンモニウム、もしくは置換アンモニウム塩、またはこれらの混合物である。
好ましいEDDS化合物は遊離酸形およびナトリウムもしくはマグネシウム塩で
ある。EDDSのかかる好ましいナトリウム塩には、Na2EDDSおよびNa4
EDDSが包含される。EDDSの好ましいマグネシウム塩の例中には、MgE
DDSおよびMg2EDDSが包含される。本発明組成物中に含有させるにはマ
グネシウム塩が最も好ましい。
好ましいビルダー系には、 Zeolite A 、Zeolite MAP 等の水不溶性アルミノ
ケイ酸塩ビルダーとクエン酸等の水溶性カルボン酸キレート化剤との混合物が包
含される。
粒状組成物に用いるビルダー系の一部を形成し得る他のビルダー材料には、ア
ルカリ金属炭酸塩、重炭酸塩、ケイ酸塩等の無機材料、およびアミノポリアルキ
レンホスホン酸塩、およびアミノポリカルボン酸塩等の有機材料が包含される。
他の好ましい水溶性有機塩類は、そのポリカルボン酸が炭素原子最大2個で互
に分離された少なくとも二つのカルボキシル基を含むホモ型または共重合型ポリ
酸またははそれらの塩である。
この型のポリマーは英国特許出願第1,596,756 号公報に開示がある。かかる塩
類の例としては、分子量が20,000から70,000、特に約40,000
の共重合体等、分子量2000−5000のポリアクリル酸塩および無水マレイ
ン酸とのこれらの共重合体が挙げられる。
洗剤用ビルダー塩類の通常の量は、組成物の10%から80重量%。好ましく
は20%から70重量%、最も好ましくは30%から60重量%である。
気泡抑制剤
他の任意成分はシリコーンおよびシリカ・シリコーン混合物で例示される気泡
抑制剤である。シリコーン類は一般的にアルキル化ポリシロキサン材料により表
され、一方シリカは通常はシリカエーロゲルおよびキセロゲルおよび各種型の親
油性シリカにより例示される微細分割形態で使用される。これらの材料は粒子と
して均一混合でき、この場合の気泡抑制剤は水溶性または水分散性で、実質的非
界面活性の洗剤不透過性担体中に放出可能なように均一混合されるのが好ましい
。別法として気泡抑制剤は、液状担体中に溶解または分散してもよく、一種また
は二種以上の他の成分上にスプレーして施してもよい。
好ましいシリコーン気泡抑制剤は米国特許第3933672 号公報に開示がある。特
に有用な他の気泡抑制剤はドイツ特許出願第 DTOS 2646 126 号(1977年3月 2
8 ひ付き)記載の自己乳化性シリコーン気泡抑制剤である。かかる化合物の例は
、Dow Corning 社から市販のシロキサン−グリコール共重合体「C-544 」である
。特に好ましい気泡抑制剤はシリコーン油と2−アルキルアルカノールとの混合
物を含む気泡抑制システムである。好ましい2−アルキルアカノールは2−ブチ
ルオクタノールであり、このものは商標名「Isofol 12R」として市販される。か
かる気泡抑制システムは欧州特許N 92870174.7(1992年 11 月10 日付き)に
記載がある。
特に好ましいシリコーン気泡抑制剤は欧州特許出願第N°92201649.8.号中に
記載がある。上記組成物は「AerosilR」等の非多孔性ヒユームドシリカと併用し
たシリコーン/シリカ混合物を含有し得る。
上記気泡抑制剤の使用量は組成物の0.001%から2重量%、好ましくは0
.01%から1重量%である。
その他
汚れ懸濁剤、汚れ剥離剤、蛍光増白剤、研磨剤、殺菌剤、曇り防止剤、着色剤
および/またはカプセル封入もしくは非カプセル封入香料等の洗剤組成物中に使
用する他の成分も採用できる。
特に好ましいカプセル封入材料は、GB第1,464,616 号記載のようなポリサッ
カライドとポリヒドロキシ化合物のマトリックスからなる水溶性カプセルである
。
好ましい他の水溶性カプセル封入材料は、米国特許第3,455,838 号公報記載の
置換ジカルボン酸の非ゲル化澱粉酸−エステル由来のデキストリンを含む。これ
らの酸−エステルデキストリンは蝋質トウモロコシ、蝋質モロコシ、サゴ、タピ
オカおよび馬鈴薯等の澱粉類から調製される。好ましいカプセル封入材料には、
Nationai Starch 社製造の「N−Lok」が包含される。N−Lokカプセル封
入材料は変性トウモロコシ澱粉およびグルコースからなる。この澱粉は無水オク
テニルコハク酸等の一官能価置換基の添加により修飾される。
本発明に適する抗再沈着剤および汚れ懸濁剤には、メチルセルロース、カルボ
イシメルセルロースおよびヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導体、
ならびにホ−型もしくは共重合体型ポリカルボン酸またはそれらの塩類が包含さ
れる。この型のポリマーには、ビルダーとして上記のポリアクリル酸塩および無
水マレイン酸−アクリル酸共重合体、ならびにエチレン、メチルビニルエーテル
またはメタアクリル酸と無水マレイン酸との共重合体が包含され、この場合の無
水マレイン酸は共重合体中の少なくとも20モル%を占める。通常、これらの材
料は、組成物の0.5%から10重量%、一層好ましくは0.75%から8重量
%、最も好ましくは1%から6重量%の量で使用される。
好ましい蛍光増白剤はアニオン性のものであり、ジナトリウム 4,4’−ビ
ス(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ
)スチルベン−2:2’ジスルホン酸塩、ジナトリウム 4,4’−ビス−(2
−モルホリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−
2:2’ジスルホン酸塩、ジナトリウム 4,4’−ビス−(2,4−ジアニリ
ノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2:2’ジスルホン酸塩、
モノナトリウム 4,4’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6
−イルアミノ)スチルベン−2−ジスルホン酸塩、
ジナトリウム 4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(N−メチル−N−2−ヒ
ドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチベン−2,2
’−ジスルホン酸塩、
ジナトリウム 4,4’−ビス−(4−フエニル−2,1,3−トリアゾール−
2−イル)スチルベン−2,2−ジスルホン酸塩、
ジナトリウム 4,4’−ビス−(2−アニリノ−4(1−メチル−2−ヒドロ
キシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチベン−2,2’−
ジスルホン酸塩、
ナトリウム 2(スチルビル−4”(ナフト)−1’,2’:4,5)−1,2
,3−トリアゾール−2”−スルホン酸塩および
4,4’−ビス(2−スルホスチリル)ビフエニルが例示できる。特に好ましい
増白剤は欧州特許出願第95201943.8.号公報の特有増白剤である。
他の有用な高分子型材料は、特に分子量1000−10000、一層好ましく
2000−8000、最も好ましくは約4000のポリエチレングリコールであ
る。これらの使用量は組成物の0.20%から5重量%、一層好ましくは0.2
5%から2.5重量%である。これらのポリマーおよび上記ホモ型または共重合
体型ポリカルボン酸塩は、白色維持、織物灰沈着、ならびに遷移金属不純物の存
在下での粘土質、タンパク質および酸化性汚れのクリーニング性能改良には貴重
な材料である。
本発明組成物に使用する汚れ剥離剤には、各種配列のエチレングリコールおよ
び/またはプロピレングリコール単位とテレフタル酸との周知共重合体またはタ
ーポリマーが挙げられる。かかるポリマーの例は米国特許第4116885 号、同第 4
711730号および欧州公開特許出願第0272033 号公報に開示がある。EP−A−第
0272033 号の特に好ましポリマーは、次式:
(CH3(PEG)43)0.75(POH)0.25[T−PO)2.8−(T−PEG)0.4
]TPOH)0.25(PEG)43CH3)0.75
[式中、PEGは−(OC2H4)O−、POは(OC3H6O)、およびTは(p
cOC6H4CO)を示す]
を有する。
同様に有用なものは、ジメチルテレフタレート、ジメチルスルホイソフタレー
ト、エチレングリコールおよび1−2プロパンジオールのランダム共重合体とし
ての変性ポリエステルであり、この末端基は第一にスルホ安息香酸塩から構成さ
れ、二次的にエチレングリコールおよび/またはプロパンジオールノモノエステ
ルから構成される。目標は”基本的には”両端がスルホ安息香酸塩でキヤップさ
れたポリマーを得ることにあり、これとの関連では上記共重合体の大半はスルホ
安息香酸塩基で末端キヤップされたものである。しかし、共重合体のある種もの
は完全キヤップ状態には至らず、したがってそれらの末端基は、かかる種の”二
次的”構成部分であるエチレングリコールおよび/またはプロパン−1,2−ジ
オールモノエステルから構成されてもよい。
ここで選択されるポリエステルは、ジメチルテレフタル酸約46重量%、プロ
パン−1,2−ジオール約16重量%、エチレングリコール約10重量%、ジメ
チルルホ安息香酸約13重量%、およびスルホイソフタル酸約15重量%を含み
、かつ分子量は約3,000である。このポリエステルおよび製法の詳細はEP
A第311 342 号に記載がる。
水道水の遊離塩素は洗剤組成物の酵素活性を急速に消失させることは周知であ
。したがって過(ペル)ホウ酸塩、硫酸アンモニウム、亜硫酸ナトリウムまたは
ポリエチレンイミン等の塩素掃除剤(スキヤベンジャー)を、この処方における
全組成物の約0.1%の量で使用すると、α−アミラーゼ酵素の安定性を洗濯期
間を通じて改良でいる。塩素スキヤベンジャーを含む組成物は欧州特許出願第92
870018.6(1992年1月31)に記載がある。
柔軟剤
織物柔軟剤(軟化剤)も本発明のランドリー洗剤組成物中に均一混合してもよ
い。これらの柔軟剤は無機または有機型のものである。無機柔軟剤の例はGB−
A−第1 400 898 号および米国特許第 5,019,292号公報に開示の smectite 粘土
が例示できる。有機織物柔軟剤には、GB−A第614 276 号およびEP−B−第
0 011 340 号に開示の水溶性第三級アミン、ならびにこれらとモノC12-14第四
級アンモニウム塩との組み合わせがEP−B−第0 026 527 号、同第 0 026 528
号公報に開示され、さらにEP−B−0 242 019 号には長鎖ジアミドが開示され
ている。織物柔軟システム中の他の有用な有機成分には、高分子量ポリエチレン
オキシド材料があり、EP−A第0 299 6575号および同第0 313 146 号公報に記
載がある。
semetite 粘土(クレー)の量は通常2%から20重量%、好ましくは5%か
ら15重量%であり、処方残部に対して乾燥ミックス成分として添加する。水不
溶性第三級アミンまたはジ長鎖アミド材料等の有機織物柔軟剤の量は0.5%か
ら5重量%、通常1%から3重量%、一方、高分子量ポリエチレンオキシド材料
および水溶性カチオン材料の量は剤0.1%から2重量%、通常は0.15%か
ら1.5重量%である。これらの材料は組成物のスプレー乾燥部分に対して添加
したり、ある場合には乾燥ミックス粒子として添加したり、組成物の他の固形成
分上に溶融液としてスプーすると一層便利である。
染料移転抑制剤
本発明洗剤組成物中には、洗濯時に経験する着色織物が関与する、溶解性およ
び懸濁性染料の織物相互間の転移を防止するための化合物も含有できる。
本発明洗剤組成物中には高分子型の染料移転抑制剤が0.0015から10重
量%、好ましくは0.01%から2重量%、一層好ましくは0.05%から1重
量%で含まれる。かかる高分子型の染料移転抑制剤は、一緒に洗濯中の織物上へ
着色織物からの染料が転移するのを防止する目的で洗剤組成物中に均一混合する
。これらポリマーは洗濯中の他の織物へ染料が付着する機会に先立って、着色織
物から洗いだされた被疑染料を錯化または吸収する能力がある。
特に好適な高分子型の染料転移抑制剤は、ポリアミンN−オキシドポリマー、
N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとの共重合体、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルオキサゾリドンおよびポリニルイミダゾールまたはこれらの
混合物である。かかるポリマーを添加すると、本発明酵素の性能が増進される。
a)ポリアミンN−オキシドポリマー
使用に適するポリアミンN−オキシドポリマーは次の構造式:
[式中、Pは重合可能単位、R−N−O基はこのP単位に結合もしくはP単位の
一部を構成でき、または両者の組み合わせであり、
さらにAは
xは0または1;Rは脂肪族、エトキシル化脂肪族、芳香族、複素環式もしくは
脂環式基またはこれらの組み合わせを示し、N−O−基の窒素はこれらの基に結
合または基の一部を形成できる]
を有する単位を含む。
このN−O基は、次の一般構造式:
[式中、R2、R2およびR3は脂肪族、芳香族、複素環式もしくは脂環式基また
はこれらの組み合わせ、xまたは/およびyまたは/およびzは0または1、お
よびN−O基の窒素はこれらの基に結合またはこれらの基の一部を形成できる]
にて表わすことができる。
N−O基は重合可能単位(P)の一部を形成もしくはポリマー主鎖に結合でき
、またはその両方である。
N−O基が重合可能単位の一部を形成する場合の好適なポリアミンN−オキシ
ドは、Rが脂肪族、芳香族、脂環式または複素環式基から選択されたポリアミン
N−オキシドを包含する。かかるポリアミンN−オキシドの一例は、N−O基の
窒素がR基の一部を形成する場合のポリアミンN−オキシドの群が包含される。
好ましいポリアミンN−オキシドは、Rがピリジン、ピロール、ピロリジン、イ
ミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、キノリン、アクリジンおよびこれらの誘
導体である場合のポリアミンN−である。
上記ポリアミンN−オキシドの他の種類は、N−O基の窒素がR基に結合して
いる場合のポリアミンN−オキシドを包含する。
他の好ましいポリアミンN−オキシドは、N−O基が重合可能単位に結合する
場合のポリアミンオキシドである。これらポリアミンN−オキシドの好ましい種
類は一般式(I)で表されるポリアミンN−オキシドであり、この場合のRは芳
香族、複素環式または脂環式基であり、N−O官能基の窒素は上記R基の一部を
なす。
これらの種類の例はRがピリジン、ピロール、イミダゾールおよびこれらの誘
導体等のポリアミンオキシドである。他の好ましいポリアミンN−オキシドの種
類は、Rが芳香族、複素環式または脂環式基であり、N−O官能基が上記R基に
結合している場合の一般式(I)を有するポリアミンオキシドである。
これらの種類の例は、R基がフエニル等の芳香族基である場合のポリアミンオ
キシドある。
形成されるアミンオキシドポリマーが水溶性であり、染料転移抑制性を有する
限りはいずれのポリマー主鎖でも使用可能である。好適なポリマー主鎖の例は、
ポリビニル、ポリアルキレン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリアクリレートおよびこれらの混合である。
本発明のアミンN−オキシドポリマーはアミン:アミンN−オキシド比が10
:1から:1000000である。しかしポリアミンオキシドポリマー中に存在
するアミンオキシドの量は共重合の程度またはN−酸化の程度により変わる。好
ましいアミン:アミンN−オキシド比は2:3から1:1000000である、
一層好ましくは1:4か等1:1000000、最も好ましくは1:7から1:
1000000である。本発明のポリマーは実際的には一つのモノマー型がアミ
ンオキシドであり、他のモノマー型がアミンN−オキシドもしくはアミンN−オ
キシドでない場合のランダムまたはブロック型共重合体を包含する。ポリアミン
N−オキシドのアミンオキシド単位のPKaは<10、好ましくはPKa<7、
一層好ましいPKaは<6である。
ポリアミンオキシドの重合度は殆ど全ての度合いで得られる。この材料が所望
の水解性と染料懸濁性とを有する限り重合度は限界的ではない。
典型的平均分子量は500から1000,000;好ましくは1,000から
50,000、一層好ましくは2,000から30,000、最も好ましくは3
,000から20,000の範囲である。b)N−ビニルピロリドンとN−ビニルイミダゾールとの共重合体
本発明に好適な共重合体は、平均分子量が5,000−1,000,000、
好ましくは5,000−200,000範囲のN−ビニルイミダゾールとN−ビ
ニルピロリドンとの共重合体である。
本発明の洗剤組成物に使用するのに特に好ましいポリマーは、N−ビニルイミ
ダゾール/N−ビニルピロリドン共重合体から選択し、上記ポリマーの平均分子
量が5,000から50,000、一層好ましくは8,000から30,000
、最も好ましくは10,000から20,000の範囲のの場合である。
平均分子量は Barth H.G.および Mays J.W. の Chemical Analysis Vol 113
,”Modern Methods of Polymer Characterization”に記載の光散乱により決定
した。
特に好ましいN−ビニルイミダゾール/N−ビニルピロリドン共重合体の平均
分子量は5,000から50,000、一層好ましくは8,000から30,0
00;最も好ましくは10,000から20,000である。
上記平均分子量範囲を特徴とするN−ビニルイミダゾール/N−ビニルピロリ
ドン共重合体は優れた染料転移抑制性を示す一方、これを用いて処方した洗剤組
成物のクリーニング性能には逆効果を与えない。
本発明のN−ビニルイミダゾール/N−ビニルピロリドン共重合体のN−ビニ
ルイミダゾール:N−ビニルピロリドン比は1から0.2、一層好ましくは0.
8かラお.3、最も好ましくは0.6から0.4である。
c)ポリビニルピロリドン
本発明洗剤組成物は、平均分子量が2,500から400,000、好ましく
は5、000から約2000,000、一層好ましくは約5,000から約50
,000、最も好ましくは5,000から約15,000のポリビニルピロリド
ン(”PVP”)も利用できる。好ましいポリビニルピロリドンは商品名PVP
K−15(粘度平均分子量10,000)、PVP K−30(平均分子量40
,000)、PVPK−60(平均分子量160,000)、およびPVP K
−90(平均分子量360,000)の商標名の下に ISP Corporation,New
York,NYおよび Montreal,Canada から市販される。PVPK−15もISP
Corporation から入手できる。BASF Corporation から市販される他の好適
なポリビニルピロリドンには、当業界の専門家に周知のポリビニルピロリドン「
Sokalan HP 165」および「 Sokalan HP 12」がある(例えばEP−A−第262,89
7 号および同第 256,696 号参照)。
d)ポリビニルオキサゾリドン:
本発明洗剤組成物は、高分子型染料転移抑制剤としてのポリビニルオキサゾリ
ドンを利用できる。上記ポリビニルオキサゾリドンの平均分子量は2,500か
ら400、000好ましくは約5,000から約200,000、一層好ましく
は約5,000から約50,000、最も好ましくは約5,000から約15,
000である。
e)ポリビニルイミダゾール:
本発明洗剤組成物は、高分子性染料転移抑制剤としてのポリビニルイミダゾー
ルを利用できる。このポリビニルイミダゾールの平均分子量は約400,000
、好ましくは約5,000から約200,000、一層好ましくは約5,000
から約50,000、最も好ましく約5,000から約15,000である。
f)架橋ポリマー:
ある程度相互に主鎖が連結しているポリマーが架橋ポリマーである:これらの
結合は主鎖または分岐鎖上の活性基による化学的または物理的性質のものであり
;これら架橋ポリマーについては Polymer Science,Vol 22,頁 1035-1039に記
載がある。
実施態様では、この架橋ポリマーは3次元硬質構造を形成する態様で作られ、
この構造は3次元構造により形成されたポア中に染料を閉じ込めることができる
。他の実施態様ではこの架橋ポリマーは膨潤により染料を閉じ込める。
かかる架橋ポリマーは同時出願の第94870213.9号中に記載がある。洗濯方法
本発明組成物は、浸軟(ソーキング)法、予備処理法および、別途濯ぎ促進組
成物を添加できる濯ぎ工程を伴った方法を含む、実質的いずれの洗濯またはクリ
ーニング方法にも使用できる。
本発明記載の方法には、織物を通常の態様でクリーニング溶液と接触させる工
程が含まれ、次に例示する。
本発明プロセスはクリーニングプロセスエ程中で簡便に実施される。このクリ
ーニング方法は5℃から95℃、特に10℃から60℃で実施するのが好ましい
。しかし特定酵素濃度範囲の一定アミラーゼ酵素は極めて低温度(10℃から2
5℃)で行う洗濯サイクルの場合でさえも優れた澱粉クリーニング性を示す。処
理溶液のpHは7から11が好ましい。
好ましい機械皿洗い方法は、汚れた物品を機械皿洗い組成物または濯ぎ組成物
の水溶液で処理する工程を含む。機械皿洗い組成物の通常の有効量は3−10リ
ットルの洗濯容量中に溶解または分散した製品8−60gを意味する。
手動皿洗いでは、汚れた皿を有効量の皿洗い組成物、典型的には0.5−20
g(処理する皿25枚当たり)と接触させる。好ましい手動皿洗い方法には、皿
面に濃厚溶液を適用したり、大量の洗剤希薄溶液で浸軟する工程も含まれる。
本発明組成物は硬質表面クリーナー組成物としても処方できる。
次の実施例は本発明の例示的実施例を意味し、本発明範囲の制限または定義変
更することを意味するものではない。
洗剤組成物において、酵素量は全組成物重量基準の純酵素で表し、かつ略語成
分の識別は次の意味をもつ:
LAS :ナトリウムC12直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩
TAS :ナトリウム獣脂油(タロウ)アルキル硫酸塩
XYAS :ナトリウムC1x−C1yアルキル硫酸塩
SAS :C12-14第二級(2,3)アルキル硫酸ナトリウム
AES :式C12エトキシ(2)カルボン酸塩のアルキルエトキシカルボン
酸界面活性剤
SS: :式2−ブチルオクタン酸の第二級石けん界面活性剤
25EY :エチレンオキシド平均Yモルと縮合したC12-15直鎖主体第一級
アルコール
45EY :エチレンオキシド平均Yモルと縮合したC14-15直鎖主体第一級
アルコール
XYEZS :モル当たり平均エチレンオキシドZモルと縮合したC1X-1Yナト
リウムルキル硫酸塩
ノニオン :平均エトキシル化度3から7および平均プロポキシル化度4.5
のC12-14混合エトキシル化および/またはプロポキシル化脂肪
アルコール
CFAA :C12-14アルキルN−メチルグルカミド
TFAA :C16-18アルキルN−メチルグルカミド
ケイ酸塩 :無定形ケイ酸ナトリウム(SiO2:Na2比=2.0)
NaSKS−6:式δ−Na2Si2O5の結晶性層状ケイ酸塩
炭酸塩 :無水炭酸ナトリウム
メタケイ酸塩:メタケイ酸ナトリウム(SiO2:Na2O比=2.0)
リン酸塩またはSTPP:
:トリポリリン酸ナトリウム
MA/AA :平均分子量80,000のの1:4マレイン酸/アクリル酸共重
体
PA30 平均分子量8,000のポリアクリル酸
ターポリマー:アクリル酸:マレイン酸:エチルアクリル酸モノマー単位60:
20:20を含む平均分子量7,000のターポリマー
480N :平均分子量約3,500の3:7アクリル/メタクリル酸のラン
ダム共重合体
ポリアクリレート:BASF GmbH から商標名「PA30」として市販の平均分子量
8,000のポリアクリル酸塩ホモポリマー
Zeolite A :式Na12(AlO2SiO2)12・27H2Oの水和アルミノケ
リウム(一次粒子径範囲1から10ミクロメーター)
クエン酸 :クエン酸トリナトリウム・2H2O
Citric:クエン酸
ペル(過)ホウ酸:実験式NaBO2・H2O2の無水過ホウ酸ナトリウム・
1H2O
PB4 :無水過ホウ酸ナトリウム
過炭酸塩 :式2Na2CO3・3H2O2の無水過炭酸ナトリウム漂白剤
TAED :テトラアセチルエチレンジアミン
パラフイン :Wintershall から商標名「 Winog 70 」として市販のパラフイン
油
ペクチナーゼ:Novo Nordisk A/s から商標名 「Pectinex AR 」として市販の
pectolytic 酵素
キシラナーゼ:Novo Nordisk A/s から商標名「Pulpzyme HB」または「SP 43」
として、または「Lyxasan」(Gist-Brocades)または「Optipulp」
もしくは「 Xylanase 」(Solvay)として市販のXylanolytic酵素
プロテアーゼ:Novo Nordisk A/s から商標名「Savianse」、「Alcalase」およ
び「Durazyme」として、および Gist-Brocade から「 Maxapem」
および「 Maxacal」として市販の、さらに特許出願WO第91/066
7号および/または同第95/10591号および/またはEP第251 44
6 号記載の Proteolytic 酵素
リパーゼ :Novo Nordisk A/s から商標名「 Lipolase 」および
「 Lipolase Ultra 」ちして市販の Lipolytic 酵素
ペルオキシダーゼ:ペルオキシダーゼ酵素
セルラーゼI,II:エンドグルカナーゼ50kd、エンドグルカナーゼ43
kD
アミラーゼI、II:B.Licheniformis 由来のα−アミラーゼ「TermamylR」
、「DuramylR」として周知のα−アミラーゼ酵素、およびW
O第95/10603 号、同第96/23873号および同第96/23874号
に記載のα−アミラーゼ
CMC :ナトリウムカルボキシメルセルロース
HEDP :1,1−ヒドロシエタンジホスホン酸
DETPMP:Monsanto から商標名「 Dequest 2060 」として市販のジエチレ
ントリアミンペンタン(メチレンホスホン酸)
PAAC :ペンタアミンアセテートコバルト(III)塩
BzP :ベンゾイルペルオキシド
PVP :ポリビニルピロリドンポリマー
EDDS :エチレンジアミン−N,N’−ジコハク酸、[SS]異性体ナト
粒状気泡
抑制剤 :12%シリコーン/シリカ、18%ステアリルアルコール、70
%澱粉(粒状)
SCS :クメンスルホン酸ナトリウム
硫酸塩 :無水硫酸ナトリウム
HMWPEO:高分子量ポリエチレンオキシド
PGMS :商標名「 Radiasurf 248」のポリグリセロールモノステアレート
TAE25 :タロウアルコールエトキシレート(25)
BTA :ベンゾトリアゾール
硝酸ビスマス:硝酸ビスマス塩
NaDCC :ジクロロイソシアヌール酸ナトリウム
KOH :水酸化カリウムの100%活性溶液
pH :蒸留水(20℃)中1%溶液で測定したpH実施例1
本発明の粒状織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例2
本発明の粒状織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例3
着色織物の洗濯に特に有用な、本発明の粒状織物クリーニング組成物を次のよ
うに調製した:
実施例4
本発明の粒状織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例5
本発明のコンパクト粒状クリーニング組成物を次のように調製した:
45AS 8.0
25E3S 2.0
25E5 3.0
25E3 3.0
TFAA 2.5
Zeolite A 17.0
NaSKS−6 12.0
クエン酸 3.0
炭酸塩 7.0
MA/AA 5.0
CMC 0.4
ポリ(4−ビニルピリジン)−N−オキシド/
ビニルイミダゾールとビニルピロリドンとの共重合体 0.2
プロテアーゼ 0.05
リパーゼ 0.001
セルラーゼI 0.01
セルラーゼII −
アミラーゼI 0.005
アミラーゼII 0.005
TAED 6.0
ペル炭酸塩 22.0
EDDS 0.3
粒状気泡抑制剤 3.5水/その他 (100%まで) 実施例6
”洗濯を通じての柔軟化”性能を提供する、本発明のコンパクト粒状クリーニ
ング組成物を次のように調製した:
実施例7
本発明の液状織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例8
本発明の液状織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例9
本発明の液状織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例10
汚染織物の前処理および機械ランドリー法での使用に適する重質液体織物クリ
組成物を次のように調製した:
実施例11
重質液体織物クリーニング組成物を次のように調製した:
実施例12
次の濯ぎ時添加織物柔軟剤を本発明に従って調製した(重量部):
柔軟剤(活性) 24.5
PGMS 2.0
TAE25 1.5
アミラーゼI 0.0005
アミラーゼII 0.0005
セルラーゼI 0.001
セルラーゼII −
HCL 0.02
気泡抑制剤 0.019
青染料 80ppm
CaCl2 0.35
香料 0.90実施例13
Syndet バー織物クリーニング組成物を本発明に従って調製した:
*CaCO3、タルク、粘土(Kaolinite、Smectite )、ケイ酸塩他から選択で
きる。実施例14
次のコンパクト高密度(0.96Kg/l)皿洗い洗剤組成物を本発明に従っ
調製した:
実施例15
次の粒状皿洗い洗剤組成物(実施例IからIV、嵩密度1.02Kg/l)を
本発明に従って調製した:
実施例16
標準12ヘッド回転プレス(13KN/cm2圧)を用いて粒状皿洗い洗剤組
成物を圧縮し、重さ25gの次の洗剤組成物錠剤を本発明に従って調製した:
実施例17
密度1.40Kg/lの本発明(IからII)による次の液状皿洗い洗剤組成
物を調製した
実施例18
次の液状硬質面クリーニング組成物を本発明に従って調製した:
*Na4 エチレンジアミンジ酢酸
**ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル
***全ての処方はpH7に調製実施例19
硬質面クリーニングおよび家庭内白かび除去用の次のスプレー組成物を本発明
に従って調製した:
I
アミラーゼI 0.005
アミラーゼI 0.005
セルラーゼI −
セルラーゼII 0.01
プロテアーゼ 0.01
オクチル硫酸ナトリウム 2.00
水酸化ナトリウム 4.00
0.80
ケイ酸塩(Na) 0.04
香料 0.35
水/その他 (100%まで)