JPH11509097A - 神経系疾患の治療および予防のためのmp52またはmp121の使用 - Google Patents

神経系疾患の治療および予防のためのmp52またはmp121の使用

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バイオファーム ゲセルシャフト ツァール バイオテクノロジーシェン エントヴィックラングフォン ファルマカ エムベーハー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は神経系疾患の治療および予防のための、または/および神経系の老化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための、生物学的に活性なMP52または/およびMP121の使用に関する。神経系疾患の治療および予防のための、または/および神経系の老化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための本発明による薬剤は、有効成分として生物学的に活性なMP52または/およびMP121を含有する。

Description

【発明の詳細な説明】 神経系疾患の治療および予防のためのMP52またはMP121の使用 本発明は、神経系疾患の治療および予防のための、または/および神経系の老 化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための、TGF−βスーパ ーファミリーの2つの増殖または/および分化因子であるMP52または/およ びMP121の使用に関する。さらに、本発明はMP52または/およびMP1 21を含有する、上記の徴候を治療または予防するための薬剤に関する。 TGF−βスーパーファミリーの多数の増殖因子(Kingsley,Genes & Develo pment 8,133-146(1994)およびそこに引用されている文献参照)は、特に傷の 治癒および組織の再生に関係する広範な医学的治療方法および用途に適している 。これらの増殖因子は、特にTGF−β(トランスフォーミング増殖因子、例え ばRobertsおよびSporn,Handbook of Experimental Pharmacology 95(1990),p .419-472,SpornおよびRoberts編、参照)、BMP(骨誘導因子、例えばRosen およびThies,Growth Factors in Perinatal Development(1993),p.39-58,Ts ang,LemonsおよびBalistreri編、参照)、およびインヒビン/アクチビン(例 えば、Valeら,The Physiology of Reproduction,第2版,(1994),p.1861-18 78,KnobilおよびNeill 編、参照)ファミリーのメンバーを含む。このスーパー ファミリーのメンバーの成熟部分は高いアミノ酸相同性を有するが(特に、通常 は7個の保存されたシステインがある)、それらの正確な機能はかなり異なる。 TGF−β様タンパク質は、全メンバーがシスチンノット(knot)モチーフを有す る構造スーパーファミリーに属する(Cell,vol.73(1993),p.421-424)。この スーパーファミリーのさらなるメンバーは、NGF(神経成長因子)-/ニュー ロトロフィンファミリーおよびPDGF(血小板由来増殖因子)ファミリーのタ ンパク質である。個々の増殖因子はしばしば同時に幾つかの機能を示すので、種 々の医学的徴候に対してそれらを使用することは興味深い。 これらの多機能性タンパク質の幾つかは、例えば多くの細胞タイプにおける増 殖および分化の調節という機能の他に、ニューロンに対する生存促進効果をも有 する(RobertsおよびSporn,Handbook of Experimental Pharmacology 95(1990) ,p.419-472,SpornおよびRoberts編;Sakuraiら,J.Biol.Chem.269(1994) ,p.14118-14122)。このように、例えば、TGF−βについて、胚の運動およ び感覚ニューロンに対する栄養効果がin vitroで示された(Martinouら,Devl. Brain Res.52,p.175-181(1990)およびChalazonitisら,Dev.Biol.152,p. 121-132(1992))。さらに、TGF−β−1、−2、−3、アクチビンAおよび GDNF(グリア細胞系由来神経栄養因子)、TGF−βスーパーファミリーの メンバーと構造的類似を有するタンパク質について、中脳のドーパミン作動性ニ ューロンに対する生存促進効果が示されたが、これらの効果はアストロサイトに よって媒介されてはいなかった(Krieglsteinら,EMBO J.14,P.736-742(1995) )。 WO 93/16099,WO 95/04819およびWO 96/01316 は、TGF−β様タンパク質、 特にMP52およびMP121のDNAおよびタンパク質配列を開示している。 WO 95/04819 には、MP52の軟骨および骨誘導効果が開示されている。 種々の組織段階および発生段階におけるTGF−βスーパーファミリーのタン パク質の存在は、それらの正確な機能、並びに標的部位、寿命の長さ、補助因子 の必要性、必要な細胞性生理環境および/または分解耐性に関する差異に対応す る。 本発明の目的は、神経系疾患の治療または予防を可能とするタンパク質を提供 することである。興味深いのは、神経機能の障害または喪失の治療である。これ らは、例えば脳血管性、炎症性、感染性、代謝性等の欠陥または/および毒性作 用、傷害、腫瘍増殖若しくは手術過程によって引き起こされた欠陥、等における 急性の病理学的状態によって引き起こされうる。さらに、神経機能の障害または 喪失は、特に神経退行性疾患等の慢性的な病理学的状態によって引き起こされう る。神経病理学的状態は、神経系の老化によってもしばしば引き起こされる。 この目的は、神経系疾患の治療または/および予防のための、または/および 神経系の老化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための、生物学 的に活性なMP52または/およびMP121の使用によって達成される。 本発明により、MP52がドーパミン作動性ニューロンの生存に対して陽性の 効果を及ぼすことが示された(図3参照)。しかし、TGF−βおよびアクチビ ンAとは対照的に、この効果は少なくとも部分的には、神経細胞に関連するアス トロサイトによって媒介される(図4参照)。したがって、MP52は神経系疾 患、特に脳に影響を及ぼす疾患の治療または予防に有用である。これに関連して 、パーキンソン病等の神経退行性疾患および恐らくアルツハイマー病またはハン チントン舞踏病等の疾患もまた特に興味深い。さらに、MP52の適用はニュー ロンの生存を促進し、その結果神経性機能を維持する。全ての可能性のある使用 は、急性および慢性の病理学的状態に適用可能であり、これは予防手段にもあて はまる。この場合、急性の病理学的状態は主として脳血管性、炎症性、感染性、 代謝性等の欠陥現象または/および毒性作用、傷害、腫瘍増殖若しくは手術過程 よって引き起こされた欠陥、と理解される。 本発明の範囲内で治療することができる慢性の病理学的状態とは、例えば神経 退行性疾患である。さらに、本発明により、MP52はまた網膜のニューロンに 対して刺激作用を及ぼすことが示された。視覚系の発生の間に、軸索は網膜の神 経節細胞から脳の特別な領域へ移動する。幾つかのグループが、脳の視覚領域か ら単離された可溶性因子が網膜の神経節細胞を刺激できることを示した(Nurcom be,V.およびBennett,M.R.,Exp.Brain Res.44,249-258(1981); Hyndman,A .G.,Adler,R.,Dev.Neurosci.5,40-53(1982); Turner,J.E.ら,Dev.Brai n Res.6,77-83(1983); Carri,N.G.およびEbendal,T.,Dev.Brain Res.6, 219-229(1983))。恐らく網膜の神経節細胞から生じる視覚軸索である神経繊維束 の形成は、神経栄養因子に依存する。 MP52を用いた実験は、この系においてこのタンパク質が神経栄養因子とし ても作用しうることを示した。 したがって、ニワトリ由来の胚網膜の新たに単離した組織培養物を用いて、M P52は神経繊維の成長を大幅に促進することを示すことができた(図6および 表1参照)。 これらの実験の間、TGF−βファミリーのさらなるメンバーもまた刺激効果 を有することが示された。これらのメンバーには、特に、MP52と殆ど同じ強 い効果を有するMP121(WO 93/16099およびWO 96/01316)(図6および表2参 照)が含まれる。 MP52およびMP121の活性を用いて、眼、特に網膜および視神経の疾患 を癒すことが可能である。これに関連して、網膜ニューロン層および視神経の損 傷の治療を強調しなければならない。このような損傷は、例えば事故、炎症また は循環傷害によって引き起こされうる。網膜移植におけるこれらタンパク質の使 用もまた有利である。さらに、他の脳神経への損傷の治癒または軽減もまた重要 である。この場合、例えば、これもまた眼の一部に分布する三叉神経が強調され る。したがって、TGF−βファミリーのメンバー、特にMP52およびMP1 21は角膜移植のためにも用いることができる。角膜の増殖もまた神経の供給に よって影響される。眼におけるヘルペス感染の場合に起こるような、角膜への部 分的損傷のみの症例における使用もまた考えられる。 特に、眼表面の退行性疾患のための使用が強調されねばならない。 本発明の好ましい実施態様においては、生物学的に活性なMP52として以下 のものが使用される: (a)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさらなる機 能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク質 ; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有するが 、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 別の好ましい実施態様においては、生物学的に活性なMP121として以下の ものが使用される: (a)配列番号3または4に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさ らなる機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク質 ; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有するが 、 本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 本発明の他の特徴および利点を、好ましい実施態様の記述および図によって示 す。配列プロトコールおよび図を以下に簡単に説明する。 配列番号1は、配列番号2に示すヌクレオチド配列に由来するとともにすでに WO 95/04819 に開示されている、ヒトTGF−βタンパク質MP52のプレプロ タンパク質の完全なアミノ酸配列を示す。成熟タンパク質の開始点は好ましくは アミノ酸361 〜400 の領域に存在し、特に好ましくはアミノ酸382 である。 配列番号2は、WO 95/04819 にすでに開示されているTGF−βタンパク質M P52をコードするDNAの完全なヌクレオチド配列を示す。ATG開始コドン はヌクレオチド640 から始まる。完全な成熟タンパク質の開始は、特に好ましく はヌクレオチド1782の後である。終止コドンはヌクレオチド2143から始まる。 配列番号3は、すでにWO 96/01316 に開示されている、ヒトTGF−βタンパ ク質MP121のプレプロタンパク質の完全なアミノ酸配列を示す。成熟タンパ ク質の開始点は好ましくはアミノ酸217 〜240 の領域に存在し、特に好ましくは アミノ酸236 または237 であり、そして最も好ましくはアミノ酸237 である。 配列番号4は、これもWO 96/01316 に開示されている、マウス由来TGF−β タンパク質MP121のプレプロタンパク質の完全なアミノ酸配列を示す。成熟 タンパク質の開始点はヒトタンパク質と類似するアミノ酸217 〜240 の領域に存 在し、好ましい成熟タンパク質の開始点はアミノ酸236 また237 である。 図1は、再生前および再生後の、原核細胞系において発現された正面にメチオ ニンを有する成熟MP52、およびN末端に付加的ヒスチジンタグを有する成熟 MP52を含有する、銀染色したゲルを示す。 図2は、修飾されたN末端を有する二量体および単量体成熟MP52を再生後 に分離するためのクロマトグラムを示す。 図3は、真核細胞発現系由来の部分精製MP52、および原核細胞発現系由来 の精製し再生した、修飾されたN末端を有する成熟MP52を用いた処理による ドーパミン作動性ニューロンの生存に対する陽性効果を示す。 図4は、ドーパミン作動性ニューロンに対するMP52の生存促進効果が、少 なくとも部分的にはアストロサイトの数の増加によることを示す。 図5は、ワクシニアウイルス発現系の助けを介してHepG2細胞中で合成さ れたMP121に対する、ウサギ抗体を用いたウエスタンブロットを示す。 図6は、胚網膜からの神経繊維の成長に及ぼす精製MP52およびMP121 の刺激効果を示す。 本発明の範囲内では、MP52タンパク質の成熟部分はアミノ酸382 からアミ ノ酸501 までを含む。MP121の場合は、成熟部分は好ましくは配列番号3ま たは配列番号4のアミノ酸237 からアミノ酸352 までを含む。さらに、本質的に 同一の生物活性を有し、そして特に7個の保存されたシステイン領域を少なくと も含む部分領域を有する、全タンパク質のより短いまたはより長い機能性領域も また場合により本発明の範囲内に包含される。本発明においては、なかんずく、 成熟タンパク質のN末端の修飾は活性に大きな影響を与えないことを示すことが できた。 他の脊椎動物から単離されたMP52およびMP121タンパク質もまた包含 される。なぜなら、これらは本質的に同一の活性を有するからである。 他方、MP52またはMP121の成熟部分の他に、これらのタンパク質は機 能性シグナルまたは/および他のタンパク質のプロペプチド部分、例えばシスチ ンノットモチーフを有するタンパク質に由来するもの(Cell,vol.73(1993)p. 421-424)、および特にTGF−βスーパーファミリーの他のタンパク質に由来す るもの(例:前述のTGF若しくはBMPまたはアクチビン/インヒビンタンパ ク質、特にMP121およびMP52)をも含むことができる。対応するヌクレ オチド配列は、本明細書に開示した前述の参照文献およびそこで引用された文献 、および/またはEMBLデータベースまたはGenbank から得ることができる。これ に関連して、成熟タンパク質の正しい読み枠を保持することが重要である。どの 宿主細胞で発現が起こるかによって、別なシグナル配列または/および別のプロ ペプチド部分の存在が発現に陽性の影響を及ぼし得る。プロペプチド部分を他の タンパク質の対応する部分によって置換することが、例えば Mol.Endocrinol. 5(1991),p.149-155およびProc.Natl.Acad.Sci.USA 90(1993),p.2905-29 09に記述されている。 本発明のさらなる好ましい実施態様は、上記の定義による、そして好ましくは 配列番号1または3または4に示されるMP52またはMP121の機能性誘導 体または部分、特に成熟タンパク質の機能性部分、およびさらに他のタンパク質 の部分を有する融合タンパク質の使用である。この場合、他のタンパク質はここ でもまたシスチンノットモチーフを有する、好ましくはTGF−βスーパーファ ミリーに属するタンパク質、例えばMP52およびMP121の組合せでありう る。しかし、完全に異なるタンパク質の部分もまた存在しうる。例えば、元のM P52またはMP121タンパク質に別の特異性を付与する、タンパク質の受容 体結合ドメインでありうる。本発明のさらに別の好ましい実施態様は、上記の定 義による生物学的に活性なMP52又はMP121の単量体と、シスチンノット モチーフを有するタンパク質のスーパーファミリーに由来するタンパク質(好ま しくはTGF−βスーパーファミリーのメンバー)の単量体とからなるヘテロ二 量体タンパク質の使用である。類似のヘテロ二量体タンパク質が、例えばWO 93/ 09229、EP 0 626 451 A2 およびJ.Biol.Chem.265(1990),p.13198-13205に 記述されている。タンパク質の特徴はホモ二量体またはヘテロ二量体の形成によ って変わり、そして治療的使用に適しうる。 MP52の生産のため、配列番号2に示すDNA配列、その部分、または本発 明によるキメラタンパク質をコードする配列を使用することができる。発現は真 核生物および原核生物宿主細胞において起こりうる。適切な発現系は当業者に公 知であり、また記述された実験において、活性を示す発現タンパク質を得るため に配列番号2のどの最少部分が必要かを決定するのは容易である。発現系は、例 えばバキュロウイルスまたはワクシニアウイルス系等のウイルス系をも含む。宿 主細胞または/および細胞培養物上清から医学的治療に使用するのに十分な量の 本発明による精製タンパク質を生産するために、大腸菌(E.coli)またはバチル ス属菌(Bacillus)等の細菌、酵母等の菌類、タバコまたはシロイヌナズナ(Arabi dopsis)等の植物細胞、またはCHO、HuTK、NIH−3T3、COSまた はMo細胞系等の脊椎動物細胞系、スポドプテラ・フルジペルダ(Spodoptera fr ugiperda)(SF9)またはトリコプルシア・ニ(Trichoplusia ni)(TN368 )等の昆虫細胞系を用いることができる。組換え昆虫ウイルス、例えばボンビッ クス・モリ(Bombyx mori)核多角体病ウイルスまたはバキュロウイルスを用い て、ボンビックス・モリまたはスポドプテラ・フルジペルダ等の昆虫の幼虫内で 発現させることも可能である。このような系は、例えば Ishidaら,(J.Biochem .115(1994),p.279-285)に記述されている。細菌を用いて生産する場合は、本 発明のタンパク質は封入体の形で存在する場合がある。活性形のタンパク質を得 るため、これらの封入体は公知の方法にしたがって再生される。本発明の範囲内 で、再生して二量体MP52を形成することが活性にとって必要であることが示 された。なぜなら、単量体MP52は全く活性をもたないからである(図3参照 )。同じことが、WO 96/01316 に詳述されているMP121の生産にも当てはま る。 シスチンノットファミリーの他のメンバーとのヘテロ二量体タンパク質を作製 するためには、両方のタンパク質単量体を同一の細胞または別々の細胞で発現さ せる。ここでは、封入体が形成された場合、共同の再生が適切であると思われる 。同一細胞において同時発現を行なう場合、例えばバキュロウイルス系、ワクシ ニアウイルス系、等のウイルス系が特に適切である。ヘテロ二量体タンパク質の 作製および精製は原則として当業者に公知であり、例えばWO 93/09229およびEP 0 626 451 A2 に記述されている。各場合において片方の単量体に特異的な抗体 を充填した連続アフィニティーカラムを用いて、ヘテロ二量体をホモ二量体から 分離することができる。 他のタンパク質部分を有するキメラタンパク質の作製は、当業者であれば精通 しており実施することができるDNAレベルにおける適切な改変を必要とする(E MBO J.10(1991),p.2105-2110; Cell 69(1992)p.329-341; J.Neurosci.3 9(1994),p.195-210)。 さらなる好ましい実施態様においては、上記の形のうち1つの形をした生物学 的に活性なMP52または/およびMP121に加えて、天然に存在するガング リオシド、その誘導体、塩、または人工的類似体が投与される。さらに、そのほ かに増殖因子を投与することが好ましい。この場合、シスチンノットモチーフを 有するタンパク質のスーパーファミリー由来のタンパク質が好ましいとともに、 TGF−βスーパーファミリー、NGF/ニューロトロフィンファミリーまたは PDGFファミリー由来のタンパク質が好ましい。NGF/ニューロトロフィン ファミリーに属する増殖因子が特に好ましい。例えば、増殖因子NGF、BDN F,NT−3またはNT4/5である(Guidebook to Cytokines and their Rec eptors,Nicos A.,Nicola,A Sambrook and Tooze Publication,Oxford Unive rsity Press,1994,p.140-143 およびそこに引用されている文献も参照)。他 の好ましい増殖因子は、FGF,EGFおよびグリア増殖因子である。このよう な組合せは、TGF−βスーパーファミリーのメンバーについてすでに示された 相乗効果(Ogawaら,J.Biol.Chem.267(1992)14233-14237 またはUS 541398 9)のような相乗効果をもたらすことも可能である。 必要であるか、または有利である場合には、常用の製剤用担体物質、補助剤、 希釈剤または賦形剤をさらに添加できることは当業者には自明である。 MP52または/およびMP121を含有する組成物の投与は、可能な最大の 効果が達成されるような、そして標的領域付近への投与にとって特に好都合であ り得るような方法で、適宜実施される。投与はなかんずく脳内へ、経口的に、注 射により、吸入により、または局所外用塗布として実施される。 さらに、本発明は神経系疾患の治療または/および予防のための、または/お よび神経系の老化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための薬剤 の製造のための生物学的に活性なMP52または/およびMP121の使用に関 する。この場合、好ましい実施態様および使用方法は、本発明の先の主題に関し てすでに記述した実施態様に一致する。 さらに、本発明は配列番号1に示すMP52の配列の成熟領域の少なくとも部 分、およびシスチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由 来の別のタンパク質の少なくとも部分を含む融合タンパク質に関する。 本発明のこのような融合タンパク質は、好ましくは以下のものを含む: (a)配列番号1由来の完全な成熟タンパク質部分および場合により配列番号1 に示すタンパク質配列のさらなる機能性部分; (b)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分であるが、修飾されたN末端 (好ましくはメチオニンが正面に位置する)を有するもの;または (c)他の脊椎動物に由来するその起源のために相違を有するが、本質的に同一 の活性を保持する、配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分またはその一部 。 このような融合タンパク質の作製、および非MP52タンパク質部分に由来す る適切なタンパク質の例は上にすでに記述してある。 本発明のさらなる主題は、成熟MP52タンパク質の配列番号1によって示さ れる配列の少なくとも一部分を単量体として、そしてシスチンノットモチーフを 有するタンパク質のスーパーファミリーに由来する別のタンパク質を第2の単量 体として含むヘテロ二量体タンパク質である。この場合にも、MP52部分(M P52単量体)が以下のものを含むことが好ましい。 (a)配列番号1由来の完全な成熟タンパク質部分および場合により配列番号1 に示すタンパク質配列のさらなる機能性部分; (b)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分であるが、修飾されたN末端 (好ましくはメチオニンが正面に位置する)を有するもの;または (c)他の脊椎動物に由来するその起源のために相違を有するが、本質的に同一 の活性を保持する、配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分またはその一部 。 ヘテロ二量体タンパク質の作製、および第2の単量体として適切なタンパク質 もまた、上にすでに記述してある。 本発明のさらなる主題は、活性成分として生物学的有効量のMP52または/ およびMP121を含む、神経系疾患の治療および予防のための、または/およ び神経系の老化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための薬剤で ある。本発明の上記薬剤は、生物学的に活性なMP52として、好ましくは以下 のものを含む: (a)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさらなる機 能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク質 ; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有するが 、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 第2の好ましい形態においては、本発明の薬剤は生物学的に活性なMP121 として以下のものを含む: (a)配列番号3または4に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさ らなる機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク質 ; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有するが 、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 上記タンパク質の可能な治療上の使用は、ホモ二量体またはシスチンノットモ チーフを有する他のタンパク質(特にTGF−βまたはNGFタンパク質)との ヘテロ二量体の形成によって、およびキメラタンパク質の使用によって変わりう る。そのような構造もまた臨床上の使用に適切であると証明されうる。したがっ て、そのような構造もまた本願の主題の1つである。 したがって、本発明のヘテロ二量体タンパク質および/または融合タンパク質 を含む医薬組成物もまた包含される。MP52またはMP121とTGF−βス ーパーファミリーの他のタンパク質(例えばGDNF、TGF−β、BMPおよ びアクチビン等)、またはNGF/ニューロトロフィンファミリーのタンパク質 〔例えばNGF、NT−3 NT−4/5またはBDNF(脳由来神経栄養因子 )等のニューロトロフィン、およびFGF(繊維芽細胞増殖因子)、EGF(上 皮増殖因子)、グリア増殖因子、PDGF(血小板由来増殖因子)等の増殖因子 〕との組合せもまた、医薬組成物においては好都合であり得る。このような組合 せもまた本願の主題である。 本発明の組成物は、活性成分のほかに場合により製剤上許容される担体物質、 補助剤、希釈剤または/および賦形剤を含む。 このような組成物は好ましくは天然に存在するガングリオシド、またはその誘 導体、塩、若しくは人工的類似体をも含み得る。 神経性疾患を治療または予防するために、MP52またはMP121を注射ま たは経口投与、非経口投与、脳内投与、吸入投与、局所投与または他の一般的な 医学的方法により投与することができる。用量は、体重1kgあたり0.1 から10 00μg の範囲である。 生物学的に活性なMP52または/およびMP121、または本発明のヘテロ 二量体タンパク質および/またはキメラタンパク質を、例えば、適切なDNA要 素をトランスフェクトすることによりあらかじめ本発明のタンパク質(特にMP 52またはMP121)を構成的に発現するように作製しておいた、移植された 胚幹細胞を介して投与することが可能である。さらに、特定のウイルス系を手段 として本発明のタンパク質、特に生物学的に活性なMP52またはMP121を 提供することが可能である。したがって、本発明のDNA配列を含む適切なベク ターをin vitroまたはin vivoで患者の細胞にトランスフェクトするか、または 該ベクターをin vitroで細胞にトランスフェクトし、その後これらの細胞を患者 に移植することが可能である。 さらに、この医薬組成物の使用はヒトに限定されず、動物、特に家畜にも適用 できる。 一般に、本発明にしたがって使用されるタンパク質は、何らかの点でMP52 またはMP121の発現と関連している、あるいは存在するMP52またはMP 121の活性量を増大させるか、またはMP52若しくはMP121の活性を抑 制するかのいずれかによって何らかの方法でMP52またはMP121に応答す る、神経系疾患を治療するために使用できる。MP52またはMP121の活性 は、例えば当業者に公知のアンチセンス核酸によって転写および/または翻訳を 阻害することにより抑制することができる。別の可能性は、MP52またはMP 121とは対照的にシグナル伝達の引き金を引かない分子をMP52またはMP 121受容体に結合させることである。したがって、本発明の範囲内で、細胞上 のMP52またはMP121受容体は興味深い。受容体を発見するためには、ま ず最初に種々の細胞系を、放射性同位体で標識したMP52またはMP121(125 I−MP52または125I−MP121)との結合性について試験し、その後 架橋することができる。その後、MP52またはMP121に結合する細胞のc DNAライブラリーを発現ベクター(例えばInVitrogenから入手可能)中に確立 することが可能である。次に、放射性標識したMP52またはMP121と結合 させることにより、受容体cDNAによってトランスフェクトされた細胞を選択 することができる。アクチビン(Mathews,L.S.およびVale,W.W.,Cell 65( 1991)p.973-982)およびTGF−β受容体II型(Linら,Cell 68(1992)p.775 -785)の単離のために使用されたようなこれらの方法は、当業者に公知である。 公知のアクチビン、TGF−βおよびBMP受容体に類似して、このファミリー の一部である受容体MP52およびMP121もまた受容体複合体であることが 推定できるので、縮重オリゴヌクレオチドを用いたPCR等の当業者に公知のさ らなる方法を用いてヘテロマー性(heteromeric)複合体の部分を見つけだすこと が可能である。この方法はアクチビン受容体I型、TGF−β受容体I型および BMP受容体I型についても使用された(Tsuchidaら,(1993)Proc.Natl.Acad .Sci.USA 90,11242-11246; Attisanoら,(1993)Cell 75,671-680; Franzen ら,(1993)Cell 75,681-692; ten Dijkeら,(1994)J.Biol.Chem.269,169 85-16988; Koenigら,(1994)Mol.Cell.Biol.14,5961-5974)。 以下の実施例により本発明を説明することが意図される。実施例1 : MP52の真核細胞による発現および精製 MP52を発現するため、ワクシニアウイルスを選択した。このウイルスの使 用は Current Protocols in Molecular Biology の第16章、ユニット16.15-16.1 8(Ausubelら,Greene Publishing Associates and Wiley-Interscience,Wiley & Sons(1989-1995))(以下CPと略す)に詳細に、かつ当業者が再現できる方法 で記述されている。MP52の完全なコード領域を含むcDNAをベクター pBP 1 中にクローン化した。得られたプラスミド(pBP1MP52s)を1994年5 月24日にD SMに寄託し(寄託番号9217)、これをWO 95/04819 に開示されている組換えワ クシニアウイルスの作製に使用した。組換えワクシニアウイルスを用いた感染後 の143B細胞(HuTk,ATCC CRL 8303)におけるMP52の発現を、WO 95/04819 に開示されているように実施した。MP52を上記の開示に記述されている通 り、ヘパリンカラム(HiTrapTM,Pharmacia #17-0407-01)により、そして次に逆 相HPLC(C8カラム、Aquapore RP300,Applied Biosystems,粒子径: 7 μm,細孔 径: 300 Å)により部分的に精製した。MP52を含む画分をプールし、凍 結乾燥し、-80℃で保存した。 実施例2: MP52の原核細胞による発現、精製および活性MP52を形成するための再生 大腸菌におけるMP52の可能な発現はWO 93/16099 およびWO 95/04819 にす でに開示されている。N末端にヒスチジンを結合させた成熟MP52の発現もま た開示されている(WO 95/04819)。この付加的ヒスチジンは、金属キレートカラ ムに結合することによりタンパク質の精製を容易にする。精製後、大腸菌中に単 量体として発現された成熟MP52タンパク質を二量体に再生することができる 。N末端に6個のヒスチジンを含む10個の付加的アミノ酸(MHHHHHHKL I)を有する、MP52の成熟領域の最も大きい部分(配列番号2のアミノ酸383 から501)を、原核細胞ベクターpBP2中で発現させた。このベクターは、pBluesc ript II SK プラスミド(Stratagene)由来のT7プロモーターをさらに含む、ア ンピシリン耐性を有するpBR322誘導体である。該ベクターはさらに、T7プロモ ーターおよび開始コドンの後にNdeI制限酵素開裂部位の一部としてリボソーム結 合部位を有し、その後にヒスチジンの6個のコドンが続いている。挿入断片の挿 入のための数個の制限酵素開裂部位(Hind III,Eco RI,Xho I,Bam HI,Sma I およびApa I)および3個の読み枠すべてにおける終止コドンの後にターミネータ ー(Tφ)が続いている。プラスミドpBP2MP52His は1995年6 月2 日にDSMに 寄託された(寄託番号:DSM 10028)。NdeI制限酵素開裂部位を用いてN末端に 1個の付加的メチオニンのみを有する成熟MP52(配列番号1のアミノ酸382 から501)の発現のために同じベクターを使用した。プラスミドpBP2MP52m は1995 年6 月2 日にDSMに寄託された(寄託番号:DSM 10029)。ヒスチジン延長を 持つ(MP52His)または持たない(MP52m)MP52タンパク質の発現 は、T7 RNAポリメラーゼの同時調製によって達成することができる。T7 RNAポリメラーゼは、例えばT7 RNAポリメラーゼ遺伝子を含む第2プラ スミド、またはT7 RNAポリメラーゼをコードするファージを用いた感染、 またはT7 RNAポリメラーゼ遺伝子を組み込んだ特殊な細菌株によって、 等の種々の方法により調製することができる。細菌株BL21(DE3)pLysS(Novagen ,#69451-1)を用いて、そして製造者の指示に従ってIPTGを用いてT7 RNA ポリメラーゼを誘導して、ヒスチジンタグを持つ、および持たないMP52タン パク質を封入体中に形成する。この封入体から標準的方法によりタンパク質を単 離することができる。ヒスチジンタグのゆえに、MP52Hisタンパク質は、例 えばHochuli ら(BIO/Technology Vol.6,1321-1325(1988))が記述するように金 属キレーターカラムを通して精製することができる。MP52HisおよびMP5 2mを逆相HPLCによりさらに精製した。逆相カラム(Nucleosil 300-7C4,Macher ey-Nagel製、カタログ番号 715023)を流速 2 ml/分で、そして100分間で0〜90% の0.1% TFA中のアセトニトリル勾配を用いた。単量体MP52HisおよびMP5 2mは、これらの条件下でアセトニトリル約35% で溶出し始める。これがMP5 2タンパク質であるという検査を、各場合につき、MP52特異的抗体を用いた ウエスタンブロット分析により実施した。MP52m(121 アミノ酸)またはM P52His(129アミノ酸)は、銀染色後に図1に見られるように、SDSポリア クリルアミドゲル(15%)中でそれぞれ約14 kD(理論分子量: 13.7 kD)および15 kD(理論分子量: 14.8 kD)の見かけの分子量を示す。 生物学的に活性な物質を得るため、大腸菌中で発現させて精製した単量体MP 52を再生して、二量体MP52を形成することができる。これは、例えばJaen icke,R.およびRudolph,R.(Protein Structure、Creighton T.E.編、IRL Pres s,第9章(1989))に記述されているような当業者に公知の方法にしたがって実施 することができる。各タンパク質について再生条件はそれぞれ変わるので、再生 の際のタンパク質MP52HisおよびMP52mのための条件を可溶化、pH値、 温度およびレドックス系に関して試験した。尿素および塩化グアニジニウム等の 典型的試薬が精製し凍結乾燥したMP52タンパク質の可溶化に適することが判 明した。これらのタンパク質は、好ましくは、1mlあたり2.6 mgのMP52His またはMP52mという最終濃度で可溶化緩衝液(6 M 塩化グアニジニウム、10 mM Tris、150 mM NaCl、3 mM DTT pH 8.0)中で室温で2時間可溶化される。次に 、可溶化物を好ましくは1 mlあたり150〜200 μgのMP52HisまたはMP52 mという最終濃度で再生緩衝液に添加した。 再生のためには、高いpH範囲(pH 8〜10)を用いて活性MP52二量体タンパク 質に再生するのが好都合であることが判明した。これに関連して、1〜2 MのNaCl およびEDTA(2〜10 mM)、Chaps(15〜50 mM)等の添加物を含むホスフェートまたは Tris緩衝液等の通常の緩衝液系を使用することができる。酸化および還元グルタ チオン(例: 1 mM GSSG,2 mM GSH)等の一般のレドックス系を文献に記述され るように使用することができる(例:Jaenicke,R.およびRudolph,R.,Protein Structure,Creighton T.E.編、IRL Press、第9章(1989))。再生は、4℃から 室温の範囲で、例えば48時間かけて、効果的に実施することができる。このよう な条件下で、50〜90% のMP52タンパク質を二量体形に変換することが可能で ある。上記条件は一例と見なされるべきであって、限定的なものではない。個々 の条件を変えることにより、当業者は類似の効率でMP52を活性な二量体タン パク質に変換することができる。再生したタンパク質の分析を、逆相HPLCにより 、および銀染色ゲルを用いて実施した。HPLCについては、MP52タンパク質を 35% 緩衝液B(緩衝液A:水に溶解した0.1% TFA;緩衝液B:90%アセトニトリル 、0.1% TFA)で流速 0.2 ml/分でカラム(Aquapore RP-300,7 μm,Applied Bios ystems)に結合させた。単量体および二量体MP52タンパク質を、50分間に35 〜60% 緩衝液Bのアセトニトリル勾配を用いて相互に分離することができる(図 2参照)。再生されるMP52HisおよびMP52mの割合は約70〜90% と推定 される。15% ポリアクリルアミドゲル中で、二量体MP52mは分子量マーカー から推定される約22 kD(理論分子量:27.4 kD)に、そしてMP52Hisは約24 kD (理論分子量:29.6 kD)に移動する(図1参照)。この場合、ヒスチジンタグは 再生効率に何ら重要な影響を及ぼさない。例えばWO 95/04819 に開示されている ようにROB-C26 細胞を用いてアルカリホスファターゼ(ALP)活性を測定する ことにより両タンパク質の活性を試験する場合、N末端の修飾にもかかわらずM P52Hisは活性であるが、MP52mに比べるとその活性は少し減少している ことが分かる。 実施例3 ドーパミン作動性ニューロンに対するMP52の影響 ドーパミン作動性ニューロンに対するMP52の影響を試験するため、Shimod aら(Brain Res.586,319-331 1992))が記述する方法に従って、14日齢ラット胚 (E14)の中脳の基底よりニューロンを単離した。細胞を分離し、Krieglstei nら(Neuroscience 63,1189-1196(1994))が記述するように培養した。細胞密度 は、ポリオルニチン/ラミニン被覆カバーグラス上で、200,000細胞/cm2である 。24時間培養した後、3日ごとに培地の2/3(500 μl)を除去し、適切な添加 物を含む新鮮な培地と交換した。ヘパリン-Sepharoseおよび逆相HPLCで処理した 後の、部分精製した凍結乾燥MP52を50% アセトニトリルに溶解し、これに培 地を加えた。同じことを再生し、精製したMP52Hisについても実施した。培 地中のMP52およびMP52Hisの最終濃度は20 ng/mlである(アセトニトリル の最終濃度は0.3%)。50% アセトニトリルに溶解した同等量の精製単量体MP5 2Hisを対照として用いた。培地対照もまた0.3%アセトニトリルを含有する。8 日後、培養物を4%パラホルムアルデヒド中に10分間室温で固定し、アセトンを用 いて細胞を透過性とし(10分、-20℃)、PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)で洗 浄した。PBS中で1% H2O2を用いて処理し、洗浄し、そしてウマ血清を用いて ブロックした後、細胞を免疫細胞化学的に染色した。チロシンヒドロキシラーゼ (TH)はドーパミンおよび他のカテコールアミン類の生合成における限界酵素 (limiting enzyme)なので、THは本培養物(ノルアドレナリンを含む細胞を単 離していない)中におけるドーパミン作動性ニューロンのマーカーとして用いる ことができる。THは、ラットTHに対するマウスモノクローナル抗体(1:200に 希釈、Boehringer Mannheim)を用いた37℃での1時間のインキュベーション、お よびその後のVectastain ABCキット(Vecto Labs)を用いた検出により検出した。 TH陽性細胞を0.12 cm2の面積にわたってカウントした。GFAP(グリア繊維 酸性タンパク質)の免疫細胞化学的染色については、固定した細胞をアセトンを 用いて透過性にし(20分、20℃)、PBS(リン酸緩衝化生理食塩水)で洗浄し た。1:200に希釈したGFAPに対するマウスモノクローナル抗体(Sigma)を用い てインキュベーションした後、それらの細胞を上記マウスモノクローナル抗体に 対するペルオキシダーゼ結合抗体と共にインキュベートした。標 準的方法に従って酵素基質DAB(ジアミノベンジジン)の添加により可視化を 実施した。 実施例4 脳および脊髄におけるMP52の転写の調査 MP52が脳または/および脊髄において転写されるかどうかを確定するため 、ラット脊髄由来の全RNAおよびマウス全脳または脳の各領域由来の全RNA を標準的方法に従って単離し、そして当業者に公知の方法によりcDNAに逆転 写した。各場合において100 ngのRNAから得たcDNAをPCR(ポリメラー ゼチェーンリアクション)に用いた。増幅に用いたプライマー(CAACAGCAGCGTGA AGTTGGAG および ACTAATGTCAAACACGTACCTCTG)は、ヒトゲノムDNAの場合は異 なるエキソン上に位置しているので、ゲノムDNAをcDNAから区別し得る。 これもまたcDNAのようにPCR断片を生じない0.5 μgのマウスゲノムDN Aを対照として用いた。PCRは、50μl の反応混合物〔200 μM の各NTP、30 pmolの各プライマー、16.6 mM(NH4)2SO4、67 mM Tris/HCl pH 8.8、2 mM MgCl2 、6.7 μM EDTA、10 mM β-メルカプトエタノール、170 μg/ml BSA、5 U Ampli Taq(Perkin Elmer #N8080160)〕中でそれぞれ30サイクル(94℃、54℃、72℃)実 施した。PCR産物の1/3を4%アガロースゲルを用いて分離し、サザンブロッ ティングにより膜に転写し、そしてMP52プローブとのハイブリダイゼーショ ンによりPCR断片の特異性を確認した。MP52は脊髄および脳の各領域で転 写されることが示された。 実施例5 MP121の真核細胞による発現および精製 実施例1においてMP52のために用いたように、MP121の発現のために ワクシニアウイルスを選択した。MP121の完全なコード領域を含むcDNA をベクターpBP1中にクローン化し(得られたプラスミドpBP1MP121 は1995年1 月 12日に寄託番号9665のもとにDSMに寄託された)、組換えワクシニアウイルス を作製するために用いた。NIH-3T3 細胞(DSM ACC 59,スイスマウス胚)等の細 胞が該組換えウイルスに感染すると、MP121が発現される。各工程はWO 96/ 01316 に詳細に開示されている。発現実験の途中で、他の細胞系もまた試験した 。この場合、驚くべきことに、幾つかの細胞系においては二量体MP121に加 えて相当の量の単量体MP121が形成されることが判明した。この単量体はポ リアクリルアミドゲルを用いて分析し(次にウエスタンブロット分析により検出 する)と、二量体の還元によって得た単量体よりも速く移動するので、これは球 状構造を有する折り畳まれた単量体MP121であるに違いない。図5にHepG2 細胞(肝細胞ガン、ヒト、ATCC HB8065)におけるMP121の発現を一例として 示す。他方、ノーザンブロット分析によりMP121がHepG2(肝臓由来の肝細 胞細胞系)において天然に発現されることが示されたので、MP121の単量体 形もまた生理学的に重要であることが推定できる。単量体MP121は、例えば Mv1Lu(NBL-7、肺、ミンク、ATCC CCL 64)またはHeLa(上皮ガン、ヒト頸、ATCC CCL 2)においても、二量体MP121に加えて相当な量で現われる。 昆虫幼虫(トリコプルジア・ニ、Trichoplusia ni)中におけるバキュロウイル ス系を用いたMP121の発現実験においては、二量体形が血リンパ中に見いだ された。 細胞培養物上清からのMP121の部分精製は、WO 96/01316 に記述されるよ うにフェニル-Sepharoseおよび逆相HPLCにより実施した。野生型ウイルス(wt)を 用いて感染させた後の細胞培養物上清の対応する量を対照とし、平行して同じ工 程を用いて処理した。精製の向上のための実験においては、改変された勾配スロ ープと組み合わせた、TFA(トリフルオロ酢酸)またはHFBA(ヘプタフルオロ酪 酸)を含有する移動溶媒の交互の使用が、MP121の精製の度合いを有意に増 大させうることが示された。このためには、例えば先ずカラム(Aquapore RP-300 、Applied Biosystems,粒子径: 7 μm)を移動溶媒中の0.1% TFA(1分あたり1. 36% アセトニトリル)を用いて流速0.2 ml/分で溶出し、次にカラムを移動溶媒 中の0.2% HFBA(1分あたり0.23% アセトニトリル)を用いて溶出し、最後にカラ ムを移動溶媒中の0.1% TFA(1分あたり0.23% アセトニトリル)を用いて再度溶 出した。各ランの後、MP121を含む溶出画分を混合し、凍結乾燥し、そして 次に新しいカラムに適用するために0.1% TFA/H2O中に再懸濁した。最後に、凍結 乾燥したサンプルを使用時まで-70℃で保存した。ウエスタンブロット分析を用 いて量を推定し、MP52と同様に大腸菌中で、しかし菌株はHMS 174 株(DE 3)(Novagen #69453)を用いて調製したMP121m(配列番号2のアミノ酸23 7 から352、N末端に1個の付加的メチオニンを有する)と比較した。標準的方 法に従って封入体からの精製を実施した。封入体を20 mM Tris(pH8.0)中の2 M塩 化グアニジニウム/HClを用いて洗浄し(超音波処理による)、そして20 mM Tris (pH 8.0)中の6 M 塩化グアニジニウム/HClに再懸濁し、次に標準的方法により逆 相HPLCで精製した。 実施例6 網膜のニューロンに及ぼすMP52およびMP121の影響 異なる系におけるMP52およびMP121の影響を調べるため、ニワトリ胚 の網膜から組織培養物を単離した。ほぼ同じサイズのディスク形組織サンプルを 網膜から単離する方法は、Carri,N.G.およびEbendal,T.(Dev.Brain Res.,V ol.6(1983),219-229)、Carri,N.G.およびEbendal,T.(Anat.Rec.,Vol.21 4(1986),p.226-229)およびCarri,N.G.ら(J.Neurosci.Res.Vol.19(1988) ,p.428-439)に詳細に記述されている。 これらの実験においては、コラーゲンマトリックスを用いて胚網膜外植片から の神経繊維の成長の刺激をin vitroで測定した。すなわち、ニワトリ胚(白色レ グホン、胚発生の6日目)の網膜からガラス毛細管を用いて組織の一部を採取し 、網膜の色素上皮を繰り返し洗浄することにより間葉細胞を除去した。このよう に処理した組織粒子を、コラーゲンで被覆した培養皿に移し、一晩インキュベー トした(37.5℃、5%CO2)。次に、適切な因子または対照を加え、培養物をさ らにインキュベートした。実施例2に記載の二量体MP52mをMP52として 種々の濃度で用いた。その時までどの実験においても全く活性を示さなかった単 量体MP52を陰性対照として適切な濃度で使用した。MP121としては、実 施 例5に記載の部分精製物を種々の濃度でフェニル-Sepharoseおよび逆相HPLC後に 使用した。野生型ウイルスの感染後に単離された物質を対照として用いた。独立 対照として、外植片を少量のウシ血清アルブミンを含む培養培地中に保持した。 タンパク質を水性緩衝液または50% アセトニトリルに溶解し、さらに培養培地 で最終濃度1.25 ng/ml、12.5 ng/ml、25 ng/ml、50 ng/ml、100 ng/ml、200 ng/ mlに希釈した。溶解の種類は結果に何ら影響を及ぼさなかった。 培養の4日後に、顕微鏡の暗野において主要な神経繊維の最大の長さを測定し た。表1および2に示すように、MP52およびMP121は用量依存性に軸索 の成長を刺激する。MP52は25〜100 ng/mlの範囲で最大の活性を有し、MP 121は約25 ng/mlで最大の活性を示す。これは実際の繊維長1.3〜1.7 mm、ま たは1.7 mmに対応し、陰性対照の0.2 mmに比較される。単量体MP52および野 生型対照は、陰性対照を上回る刺激を何ら示さなかった。 表1:種々の濃度のMP52の影響下で4日培養した後の網膜軸索の長さ。培養 培地のみを含有する対照の軸索の長さは 5.5/8/10/11/4.8/7 単位で、平均は7.7 単位(SEM 1.0)であった。単量体MP52m(二量体MP52mと等しい濃度) を含有する対照の軸索の長さは、平均で、培養培地のみを含有する対照のそれと 同じ長さであった。 1単位は、培養皿における実際の長さ0.03 mm に相当する。 表2:種々の濃度のMP121の影響下で4日培養した後の網膜軸索の長さ。平 行して精製された、野生型感染由来の細胞培養物上清を含有する対照の軸索の長 さは、平均で、培養培地のみを含有する対照のそれと同じ長さであった(表1の 説明文参照)。 1単位は、培養皿における実際の長さ0.03 mm に相当する。 図の詳細な説明: 図1:0.2 μgのMP52His(レーン2および4)または0.2 μg のMP52m (レーン3および5)を含む銀染色した15% ポリアクリルアミドゲル。レーン2 および3は単量体形のタンパク質を精製した後のもので、レーン4および5は活 性な二量体タンパク質に再生し、HPLCにより残留単量体を分離した後のもの。レ ーン1の分子量マーカー(15 kD,25 kD,35 kD,50 kD,75 kD,100 kD,150 kD )はNo.vagen製(#69149-1)である。 図2:このクロマトグラムは、可溶化単量体MP52His(…)の移動特性、お よび再生後、逆相HPLCを用いた二量体MP52Hisの残留単量体形からの分離( ―)を示す。二量体MP52Hisは選択条件下では単量体形よりも早く溶出する 。アセトニトリル勾配を%緩衝液Bに関連して示す。 図3:ラット胚(E14)中脳から単離し、8日間培養後に生存するTH免疫反 応性ドーパミン作動性ニューロンの数。非処理ニューロンを有する対照(0.3% アセトニトリルを含む培地)を除いては、20 ng/mlの大腸菌発現由 来の精製単量体MP52His(MP52His単量体)、20 ng/mlの大腸菌発現由来 の二量体タンパク質へ再生後の精製MP52His(MP52His二量体)、および 20 ng/mlおよび2 ng/ml のワクシニアウイルスによる発現由来の部分精製MP5 2(MP52)の添加による効果を示している。3回の測定から得られた平均値 ±SEMを示す。 図4:ラット胚(E14)中脳から単離し、8日間培養し、GFAP(グリア繊 維酸性タンパク質)を染色した後の細胞の写真。これらの写真は、20 ng/mlの大 腸菌発現由来の精製単量体MP52His(A)、20 ng/mlの大腸菌発現由来の、 再生後の精製二量体MP52His(B)、非処理細胞(C、対照として0.3%アセ トニトリルを含む培地)、20 ng/ml(D)および2 ng/ml(E)のワクシニアウ イルスによる発現由来の部分精製MP52、および2 ng/mlのTGF−β 3( F)の効果を示す。 各場合において、代表的な部分を顕微鏡(Axiophot)を用いて干渉コントラ ストで400倍の拡大率で撮影した。線(―)の長さは25μm に相当する。 図5:MP121に対するウサギ抗体を用いたウエスタンブロット 1:非還元条件下における、組換えワクシニアウイルス(挿入されたMP 121 cDNAを有する)に感染後のHep-G2細胞の細胞培養物上清 2:非還元条件下における、野生型ワクシニアウイルスに感染後のHep-G2 細胞の細胞培養物上清 3:見かけの分子量15.5/18.2/27.8/43.8/71.5 kD を有する、あらかじめ 染色した分子量マーカー(図式的に示されている)(Gibco BRL # 26041-020) 4:還元条件下における、組換えワクシニアウイルス(挿入されたMP1 21 cDNAを有する)に感染後のHep-G2細胞の細胞培養物上清 5:還元条件下における、野生型ワクシニアウイルスに感染後のHep-G2細 胞の細胞培養物上清 図6:組織培養4日後のニワトリ胚網膜からの神経繊維の成長。生きている培養 物の暗野における顕微鏡写真。 A:大腸菌の封入体より精製した単量体MP52m(5 ng/ml) B:大腸菌の封入体より精製し、天然の二量体タンパク質に再生した二量 体MP52m(5 ng/ml) C:NIH3T3細胞を用いてワクシニアウイルス系を介して発現させた後の細 胞培養物上清由来の精製MP121(5 ng/ml)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 38/22 ADD A61K 37/24 ABN ADU ABE ADZ ADZ C07K 14/495 ADD 19/00 ADU C12P 21/02 ABL (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I L,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK ,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK, MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,R U,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR ,TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ベクトルド,ロルフ ドイツ連邦共和国 ディー−69126 ヘイ デルバーグ,カール−ツックメイヤー−シ ュトラーセ 21 (72)発明者 パウリスタ,ミヒャエル ドイツ連邦共和国 ディー−69181 レイ メン,ヴィンガーシュトラーセ 10 (72)発明者 ユンシッカー,クラウス ドイツ連邦共和国 ディー−69118 ヘイ デルバーグ,コープフェルヴェグ 54

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.神経系疾患の治療または/および予防のための、または/および神経系の老 化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための、生物学的に活性な MP52または/およびMP121の使用。 2.眼疾患、特に網膜のニューロン層、角膜および視神経の疾患、または/およ び他の脳神経の疾患の治療または予防のための、請求項1に記載の使用。 3.生物学的に活性なMP52として以下のものを用いる、請求項1または2に 記載の使用: (a)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさらなる 機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク 質; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有する が、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 4.生物学的に活性なMP121として以下のものを用いる、請求項1または2 に記載の使用: (a)配列番号3または4に示すタンパク質配列の成熟部分および場合により さらなる機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク 質; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有する が、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 5.生物学的に活性なMP52若しくはMP121またはそれらの部分、および シスチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来の別なタ ンパク質またはその部分からなる融合タンパク質を用いる、請求項1〜4のいず れか1項に記載の使用。 6.生物学的に活性なMP52またはMP121として、生物学的に活性なMP 52またはMP121、およびシスチンノットモチーフを有するタンパク質のス ーパーファミリー由来の別なタンパク質の単量体からなるヘテロ二量体を用いる 、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。 7.天然に存在するガングリオシド、またはその誘導体、塩若しくは人工的類似 体をさらに投与する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。 8.シスチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来のタ ンパク質をさらに投与する、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。 9.シスチンノットモチーフを有するスーパーファミリー由来のタンパク質がT GF−βスーパーファミリー、NGF/ニューロトロフィンファミリーまたはP DGFファミリー由来のタンパク質である、請求項5、6または8のいずれか1 項に記載の使用。 10.前記タンパク質がTGF−β、BMP、アクチビン、GDNF、NGF、B DNF、NT3またはNT4/5タンパク質である、請求項9に記載の使用。 11.FGF、EGFまたはグリア増殖因子等の増殖因子をさらに投与する、請求 項1〜10のいずれか1項に記載の使用。 12.投与が脳内に、経口的に、注射により、吸入により、または局所外用塗布と して実施される、前記請求項のいずれか1項に記載の使用。 13.神経系疾患の治療または/および予防のための、または/および神経系の老 化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための薬剤の製造のための 、生物学的に活性なMP52または/およびMP121の使用。 14.眼疾患、特に網膜のニューロン層、角膜および視神経の疾患、または/およ び他の脳神経の疾患の治療または予防のための薬剤の製造のための、請求項13に 記載の使用。 15.生物学的に活性なMP52として以下のものを用いる、請求項13または14に 記載の使用: (a)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさらなる 機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク 質; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有する が、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 16.生物学的に活性なMP121として以下のものを用いる、請求項13または14 に記載の使用: (a)配列番号3または4に示すタンパク質配列の成熟部分および場合により さらなる機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク 質; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有する が、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 17.生物学的に活性なMP52若しくはMP121またはそれらの部分、および シスチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来の別なタ ンパク質またはその部分からなる融合タンパク質を用いる、請求項13〜16のいず れか1項に記載の使用。 18.生物学的に活性なMP52またはMP121として、生物学的に活性なMP 52またはMP121、およびシスチンノットモチーフを有するタンパク質のス ーパーファミリー由来の別なタンパク質の単量体からなるヘテロ二量体を用いる 、請求項13〜16のいずれか1項に記載の使用。 19.天然に存在するガングリオシド、またはその誘導体、塩若しくは人工的類似 体をさらに添加する、請求項13〜18のいずれか1項に記載の使用。 20.シスチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来のタ ンパク質をさらに添加する、請求項13〜19のいずれか1項に記載の使用。 21.シスチンノットモチーフを有するスーパーファミリー由来のタンパク質がT GF−βスーパーファミリー、NGF/ニューロトロフィンファミリーまたはP DGFファミリー由来のタンパク質である、請求項17、18または20のいずれか1 項に記載の使用。 22.前記タンパク質がTGF−β、BMP、アクチビン、GDNF、NGF、B DNF、NT3またはNT4/5タンパク質である、請求項21に記載の使用。 23.FGF、EGFまたはグリア増殖因子等の増殖因子をさらに投与する、請求 項13〜22のいずれか1項に記載の使用。 24.投与が脳内に、経口的に、注射により、吸入により、または局所外用塗布と して実施される、請求項13〜23のいずれか1項に記載の使用。 25.配列番号1に示すMP52の配列の成熟部分の少なくとも一部、およびシス チンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来の別なタンパ ク質の少なくとも一部を含む融合タンパク質。 26.以下のものを含む、請求項25に記載の融合タンパク質: (a)配列番号1由来の完全な成熟タンパク質部分および場合により配列番号 1に示すタンパク質配列のさらなる機能性部分; (b)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分であるが、好ましくはメチ オニンが正面に位置する修飾されたN末端を有するもの;または (c)他の脊椎動物に由来するその起源のために相違を有するが、本質的に同 一の活性を保持する、配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分またはその一 部。 27.単量体として配列番号1に示す成熟MP52タンパク質の配列の少なくとも 一部、および第2の単量体としてシスチンノットモチーフを有するタンパク質の スーパーファミリー由来の別なタンパク質を含むヘテロ二量体タンパク質。 28.以下のものを含む、請求項27に記載のヘテロ二量体タンパク質: (a)配列番号1由来の完全な成熟タンパク質部分および場合により配列番号 1に示すタンパク質配列のさらなる機能性部分; (b)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分であるが、好ましくはメチ オニンが正面に位置する修飾されたN末端を有するもの;または (c)他の脊椎動物に由来するその起源のために相違を有するが、本質的に同 一の活性を保持する、配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分またはその一 部。 29.有効成分として生物学的に活性なMP52または/およびMP121を含有 する、神経系疾患の治療または/および予防のための、または/および神経系の 老化によって引き起こされる神経病理学的状態の治療のための薬剤。 30.眼疾患、特に網膜のニューロン層、角膜および視神経の疾患、または/およ び他の脳神経の疾患の治療または予防のための、請求項29に記載の薬剤。 31.生物学的に活性なMP52として以下のものを含む、請求項29または30に記 載の薬剤: (a)配列番号1に示すタンパク質配列の成熟部分および場合によりさらなる 機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク 質; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有する が、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 32.生物学的に活性なMP121として以下のものを含む、請求項29または30に 記載の薬剤: (a)配列番号3または4に示すタンパク質配列の成熟部分および場合により さらなる機能性部分; (b)本質的に同一の活性を有する、上記成熟タンパク質の部分; (c)本質的に同一の活性を有する、修飾されたN末端を有する成熟タンパク 質; (d)他の脊椎動物に由来するその起源のために異なるアミノ酸配列を有する が、本質的に同一の活性を保持する成熟タンパク質またはその部分。 33.生物学的に活性なMP52またはMP121またはそれらの部分、およびシ スチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来の別なタン パク質またはその部分からなる融合タンパク質を含む、請求項29〜32のいずれか 1項に記載の薬剤。 34.生物学的に活性なMP52またはMP121、およびシスチンノットモチー フを有するタンパク質のスーパーファミリー由来の別なタンパク質の単量体から なるヘテロ二量体を含む、請求項29〜32のいずれか1項に記載の薬剤。 35.天然に存在するガングリオシド、またはその誘導体、塩若しくは人工的類似 体をさらに含む、請求項29〜34のいずれか1項に記載の薬剤。 36.場合により適切な担体物質、補助剤、希釈剤または賦形剤が添加されている 、請求項29〜35のいずれか1項に記載の薬剤。 37.シスチンノットモチーフを有するタンパク質のスーパーファミリー由来のタ ンパク質をさらに含む、請求項29〜36のいずれか1項に記載の薬剤。 38.シスチンノットモチーフを有するスーパーファミリー由来のタンパク質がT GF−βスーパーファミリー、NGF/ニューロトロフィンファミリーまたはP DGFファミリー由来のタンパク質である、請求項33、34または37のいずれか1 項に記載の薬剤。 39.前記タンパク質がTGF−β、BMP、アクチビン、GDNF、NGF、B DNF、NT3またはNT4/5タンパク質である、請求項38に記載の薬剤。 40.FGF、EGFまたはグリア増殖因子等の増殖因子をさらに含む、請求項29 〜39のいずれか1項に記載の薬剤。 41.脳内投与、経口投与、局所外用塗布、または注射若しくは吸入による投与の ために製剤される、請求項29〜39のいずれか1項に記載の薬剤。
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