JPH11509082A - アミノペプチダーゼ活性を有する酵素 - Google Patents

アミノペプチダーゼ活性を有する酵素

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、真菌微生物に由来するアミノペプチダーゼ活性を示す35 kDa酵素、前記酵素をコードするDNA配列を含んで成るDNA構成物、前記DNA構成物を含んで成る組換え発現ベクター、および前記DNA配列を含んで成る細胞に関する。アミノペプチダーゼ活性を示す前記酵素の製造方法、前記酵素を含んで成る酵素製剤、本発明のアミノペプチダーゼを含んで成るパン改良または生地改良用組成物を提供することも本発明の目的である。最後に、本発明はアミノペプチダーゼ活性を示す前記酵素もしくは酵素製剤またはそれの組成物の使用方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 アミノペプチダーゼ活性を有する酵素 発明の分野 本発明は、アミノペプチダーゼ活性を示す酵素、前記酵素の生産方法、アミノ ペプチダーゼ活性を示す前記酵素を含有する酵素製剤、および様々な産業目的へ の前記酵素の使用に関する。 発明の背景 タンパク質水解物は多数の食料品に使用されている。タンパク質水解物は伝統 的には酸加水分解により製造されたけれども、現在は酵素加水分解が興味深い代 替法と考えられている。 タンパク質水解物の主な問題点の1つは、それらがしばしば苦味を有すること である。タンパク源として例えば疎水性L−アミノ酸が豊富である大豆タンパク 質またはカゼインを使った時、タンパク質水解物は苦味を有する傾向がある。一 般に、タンパク質の味が苦いかどうかは、バリン、ロイシン、イソロイシン、フ ェニルアラニン、チロシンおよびトリプトファンのようなL−アミノ酸残基の平 均疎水性によると思われる。 ペプチダーゼ活性を示す多数の酵素は、植物、酵母および/または動物タンパ ク質に対して酵素加水分解を行うことができ、スープ、ソース、グレーヴィー、 ペースト、豆腐、ブイヨン、調味料、乳児用調合乳(フォーミュラ)、スナック 、調理済食品などの製品における食品添加物として有用な非常に栄養性の高いタ ンパク質水解物を生成する。ペプチダーゼ ペプチダーゼまたはプロテアーゼは全て、タンパク質またはそれの部分水解物 に作用してペプチド結合を分解するヒドロラーゼである。 EP 427,385(The Japanese R & D Association)明細書は、アスペルギルス・ オリゼ(Aspergillus oryzae)のような黄カビに由来するアルカリ性プロテアー ゼをコードするゲノム遺伝子を開示している。 JP-0-2002374および0-2002375(Shokuhin)明細書は、医薬品、食品および洗 剤に使われるアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)由来のアルカリ性 プロテアーゼを記載している。 SU-891777(Khark)明細書は、食品、医薬品などに使うことができるアスペル ギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)由来の微生物プロテアーゼに関する。 JP-5-4035283(味の素株式会社)明細書は、ほとんど完全にタンパク質を加水 分解することができる、例えばアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae) 由来の、エンドペプチダーゼ活性を示す酵素の調製を開示している。 WO 94/25580(Novo Nordisk A/S)は、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae )菌株由来のタンパク質分解酵素製剤と共にインキュベートすることに よる、植物または動物タンパク質を加水分解する方法を記載している。アミノペプチダーゼ ペプチダーゼ(プロテアーゼ)の1つの亜群はアミノペプチダーゼと呼ばれ、 国際生化学・分子生物学連合(IUBMB)による酵素命名法(1992)に従って酵素分 類番号E.C.3.4.11(アミノペプチダーゼ)のもとに分類される。 アミノペプチダーゼはポリペプチドから1または複数のアミノ末 端残基を除去することができる。 JP-7-5034631(野田)明細書は、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryz ae )を含む黄色コウジカビ由来のロイシンアミノペプチダーゼを開示している。 JP-7-4021798(財団法人野田産業)明細書は、アスペルギルス・オリゼ(Aspe rgills oryzae )460株とIAM 2616株を含む、多数のカビを培養することにより調 製したロイシンアミノペプチダーゼIIの添加による、味噌の製造を開示している 。 Van Heeke 他, Bioch.Biophys.Acta(1992),1131,337-340は、ATCC No.15 338のもとにアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託さ れた細菌ビブリオ・プロテオリティカス(Vibrio proteolyticus)からの30 kDa アミノペプチダーゼのクローニングを開示している。 アスペルギルス・オリゼ 460株は、多数のロイシンアミノペプチダーゼを生産 することが知られている。それらのうちの3つの分子量は、ゲル濾過によりそれ ぞれ26,500、56,000および61,000と算定された〔Nakada他,Agr.Biol.Chem., (1972),37(4),757-765;Nakada他,Agr.Biol.Chem.,(1972),37(4),767-7 74;Nakada他,Agr.Biol.Chem.,(1972),37(4),775-782〕。アスペルギルス ・オリゼ 460株はA.オリゼ ATCC No.20386 としてアメリカン・タイプ・カル チャー・コレクション(ATCC)に寄託されている。タンパク質水解物の苦味の軽減 EP 65,663 およびEP 325,986(Miles Inc.)明細書は、アスペルギルス・オリ ゼ由来のプロテアーゼを含有する酵素混合物を使ったタンパク質の酵素加水分解 に関する。得られたタンパク質水解物は苦味のない口当りのよい味を有する。 JP-4-7029577(旭電気化学工業)は、タンパク質を分解する時に 何ら苦味成分を生じない、アスペルギルス・オリゼ由来のプロテアーゼに関する 。 従来技術はペプチダーゼ、アミノペプチダーゼおよび他の酵素活性を示す多数 の酵素を開示している。前記酵素は真菌種アスペルギルス・オリゼを含む様々な 微生物から得ることができる。 一般に、苦味をもたないタンパク質水解物を製造するのに有用な生成物は、ペ プチダーゼ活性とアミノペプチダーゼ活性の混合物を含んで成る。 従って、食品に使われるタンパク質水解物の苦味を減らすのに有用な活性のみ を示す一成分酵素(即ち、実質的に全く副活性を持たない酵素)を提供すること が望ましい。 図面の簡単な説明 図1は、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A0156835 kDaアミノ ペプチダーゼ生産性形質転換体からの上清のSDS-PAGE分析の結果を示す。 発明の要約 本発明の目的は、改良されたパン製品を製造するのにそして食品用の苦味を持 たないタンパク質および/またはタンパク質水解物を製造するのに特に有用であ る活性を示す一成分酵素を提供することである。 本発明者らは、驚くべきことに、ベークド製品の味、皮の焼色、内相および生 地の粘弾性を改良するために有利に使うことができるアミノペプチダーゼ活性を 示す酵素をコードするDNA配列を単離することに成功した。更に、前記新規酵 素は、苦味のないタンパク質またはタンパク質水解物を製造するのに有用である 。 前記アミノペプチダーゼをコードする完全DNA配列は、一成分アミノペプチ ダーゼの調製を可能にする。 本発明のアミノペプチダーゼをコードする配列番号1に示される完全DNA配 列を、プラスミド中に組み込み、菌株エシェリキア・コリ(Escherichia coli) DSM No.9965中に形質転換せしめた。これについては下記に更に記載する。 データベース整列検索により、配列番号1に示されるDNA配列が新規である ことがわかった。最高の相似度および一致度は、細菌ビブリオ・プロテオリティ カス(Vibrio proteolyticus)(ATCC寄託番号 15338)からの上述の30 kDaアミ ノペプチダーゼに対してそれぞれ53%および32%であるとわかった。 本発明者らは、分泌シグナルと35 kDaアミノペプチダーゼから成るアミノペプ チダーゼの前駆体形を特徴づけた。この前駆体形の分子量(Mw)は41 kDaと計 算され、等電点(pI)は約4.9 であると推定された。更に、該アミノペプチダ ーゼのアミノ酸組成は表1に示されるように推定された。 35 kDa酵素のアミノ酸配列の推定完全前駆体形が配列番号2に示される。 従って、本発明の第一の面は、SDS-PAGEにより決定すると約35kDa の見かけ分 子量(Mw)を有する、アミノペプチダーゼ活性を示す酵素に関する。 質量分析法は、組換えアミノペプチダーゼの平均質量が33 kDa〜35 kDaの範囲 内であることを示した。該酵素の等電気点(pI)は約4.9 であると決定された 。 等電点pIは、酵素分子複合体(場合により付属の金属または他のイオンを有 する)が中性である、即ち、該複合体の静電荷の合計(実効静電荷、NEC)が ゼロに等しいpH値として定義される。この合計には、もちろん、静電荷の正ま たは負の性質を考慮に入れなければならない。 下記において、「35 kDaアミノペプチダーゼ」および「アミノペプチダーゼ活 性を示す酵素」という語は、本発明の一成分酵素と相互に交換可能に使われる。 本発明のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素は、多数の微生物から得ることが できる。本発明者らは、糸状菌アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae) A01568から本発明のアミノペプチダーゼを単離した。この菌株は、アスペルギル ス・オリゼ460(FERM-P No.1149,ATCC No.20386)としてアメリカン・タイプ ・カルチャー・コレクション(ATCC)に寄託された株であり、米国特許第3,914, 436 号明細書に更に詳しく記載されている。 本発明のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素は、配列番号6,7,8,9およ び10に示される部分アミノ酸配列のうちの少なくとも1つを含んで成る。配列番 号11はN末端配列と重複しており且つN末端配列を延長するペプチド5である。 第二の面では、本発明は、前記アミノペプチダーゼをコードするDNA配列を 含んで成るDNA構成物であって、前記DNA配列が a) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得ら れるDNA配列のアミノペプチダーゼコード部分;あるいは b) a)に定義されたDNA配列の類似体であって、 i) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列と相同であるか、または ii) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリ DSM 9965から 得られるDNA配列と同じオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズするか 、または iii)配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列を含んで成るDNA配列によりコードされるポリペプチドと相 同であるポリペプチドをコードするか、または iv) アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568に由来するかまた はE.コリ DSM 9965 から得られる配列番号1に示されるDNA配列によりコー ドされる精製アミノペプチダーゼに対して惹起された抗体と免疫学的に反応性で あるポリペプチドをコードする 前記DNA配列の類似体 を含んで成る、DNA構成物に関する。 本明細書中、配列番号1に示されるDNA配列またはE.コリ DSM 9965から得られるDNA配列の「類似体」とは、前記性質i)〜iv)の少なく とも1つを有する、アミノペプチダーゼ活性を示す酵素をコードする任意のDN A配列を意味するものである。 この類似体DNA配列は、 − 配列番号3〜5に示されるDNA配列のいずれかに基づいて、例えば本明細 書中に記載した手法を使って、アミノペプチダーゼ活性を示す酵素を生産する別 のまたは関連の(例えば同じ)生物体から単離することができ、従って例えば本 明細書中に示されるDNA配列を含んで成るDNA配列の対立遺伝子変異体また は種変異体であることができる; − 配列番号3〜5に示されるDNA配列のいずれかに基づいて、例えば該DN A配列によりコードされるアミノペプチダーゼの別のアミノ酸配列を生じないけ れども該酵素の生産に使われる宿主生物のコドン用法に該当するようなヌクレオ チド置換の導入により、または異なるアミノ酸配列を生じ得るヌクレオチド置換 の導入により、作製することができる。しかしながら、後者の場合、アミノ酸変 更は好ましくは重要でない性質のものであり、即ち、ポリペプチドの折り畳みま たは活性に有意な影響を及ぼさない保存的アミノ酸置換、小規模の、典型的には 1〜約30アミノ酸の削除、小規模のアミノ末端もしくはカルボキシル末端伸長、 例えば1つのアミノ末端メチオニン残基、約20〜25残基までの小型リンカーペプ チドの付加、または精製を容易にする小規模の伸長、例えばポリヒスチジン領域 、抗原性エピトープもしくは結合ドメインの付加である。一般にFord他(1991) Protein Expression and Purification 2: 95-107 を参照のこと。保存的置換の 例は塩基性アミノ酸(例えばアルギニン、リジン、ヒスチジン)、酸性アミノ酸 (例えばグルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸(例えばグルタミ ンおよびアスパラ ギン)、疎水性アミノ酸(例えばロイシン、イソロイシン、バリン)、芳香族ア ミノ酸(例えばフェニルアラニン、トリプトファン、チロシン)および小型アミ ノ酸(例えばグリシン、アラニン、セリン、スレオニン、メチオニン)のグルー プ内である。 当業者には、そのような置換が酵素分子の機能に重要な領域の外側で行われそ してまだ活性酵素をもたらし得ることは明白であろう。本発明の酵素の活性に不 可欠であり、従って置換を受けないのが好ましいアミノ酸は、当業界で既知の手 順、例えば部位特異的突然変異誘発またはアラニン−スキャニング突然変異誘発 (CunninghamおよびWells,Science 244, 1081-1085,1989)に従って同定する ことができる。後者の技術では、分子内のあらゆる残基のところに変異を導入し 、得られた変異分子を生物分解活性(即ちアミノペプチド分解活性)について試 験して、該分子の活性に重要であるアミノ酸残基を同定する。核磁気共鳴法、結 晶学または光親和性標識法のような技術により決定されるような結晶構造の分析 によって、基質−酵素相互作用部位も決定することができる。例えば、de Vos他 ,Science 255, 306-312,1992;Smith他,J.Mol.Biol.224, 899-904,1992 ;Wlodaver 他,FEBS Lett.,309: 59-64,1992を参照のこと。 配列番号3〜5に示されるDNA配列が、アミノペプチダーゼをコードする完 全DNA配列、例えば配列番号1に示されるDNA配列および/または寄託菌株 E.コリ DSM 9965 中に形質転換されたDNA配列、を単離するのに使うことが できる配列であることは理解されよう。用語「類似体」は、配列番号3〜5に示 される部分配列のうちの1つもしくは複数を含んで成る前記完全DNA配列、ま たはそれの一部分を包含するものである。アミノ酸配列(配列番号1に示される DNA配列から推定されるアミノ酸配列)は配列番号 2に示される。 i)において言及される相同性は、第二配列からの第一配列の派生を示唆する2 つの配列間の一致度として決定される。相同性は、適切には、GCGプログラム パッケージに提供されたGAP〔Needleman,S.B.およびWunsch,C.D.,(1970) ,Journal of Molecular Biology,48,p.443-453〕のような当業界で既知のコ ンピュータープログラムを使って決定することができる。DNA配列比較のため に次の設定:ギャップ生成ペナルティー 5.0、およびギャップ延長ペナルティー 0.3でGAPを使った時、該DNA配列のコード領域は、配列番号1に示される DNA配列のコード領域またはE.コリ DSM 9965 中のプラスミドから得られる DNA配列のコード領域と、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも 80%、特に少なくとも90%の一致度を示す。 上記のii)において言及されるハイブリダイゼーションは、類似体DNA配列 が、下記の「材料および方法」のところで詳細に記載する或る特定の条件下で、 本発明のアミノペプチダーゼをコードするDNA配列と同じプローブにハイブリ ダイズすることを示すものである。 通常、類似体DNA配列は、本発明のアミノペプチダーゼをコードするDNA 配列に高度に相同であり、例えば配列番号1に示されるDNA配列またはE.コ リ DSM 9965 中のプラスミドから得られるDNA配列に少なくとも60%、例えば 少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくと も85%、少なくとも90%または少なくとも95%までも相同である。 上記のiii)において言及される相同性は、第二配列からの第一配列の派生を示 唆する2つの配列間の一致の度合として決定される。相同性は、適切には、GC Gプログラムパッケージに提供された GAP〔Needleman,S.B.およびWunsch,C.D.,(1979),Journal of Molecular Biology,48,p.443-453〕のような当業界で既知のコンピュータープログラム を使って決定することができる。DNA配列比較のために次の設定:ギャップ生 成ペナルティー 5.0、およびギャップ延長ペナルティー 0.3でGAPを使った時 、該DNA配列のコード領域は、配列番号1に示されるDNA配列のコード領域 またはE.コリ DSM 9965 中のプラスミドから得られるDNA配列のコード領域 と、好ましくは少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、特に少なくとも90 %の一致度を示す。 上記の性質iv)に関連した「〜に由来する」という語は、A01568株により生産 されるアミノペプチダーゼを示すだけでなく、A01568株から単離されたDNA配 列によりコードされそして前記DNA配列により形質転換された宿主生物中で生 産されるアミノペプチダーゼも意味するつもりである。免疫学的反応性は下記の 「材料および方法」という項目に記載する方法によって決定することができる。 更なる面では、本発明は、本発明のDNA構成物を含有する発現ベクター、該 DNA構成物または発現ベクターを含んで成る細胞、およびアミノペプチダーゼ 活性を示す酵素の生産方法であって、前記酵素の生産を許容する条件下で前記細 胞を培養しそして培養物から前記酵素を回収することを含んで成る方法に関する 。 本発明の35 kDaアミノペプチダーゼが濃縮された酵素調製物を提供することも 本発明の目的である。 更に、本発明は、本発明のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素を含んで成るパ ン改良または生地改良用組成物を提供する。前記組成物は別の酵素、例えばデン プン分解酵素、および従来のパン改良剤と組み合わせることができる。 更に別の面では、本発明は、本発明の35 kDaアミノペプチダーゼ を含んで成るベークド製品および冷凍生地の製造方法に関する。 最後に、本発明は、本発明の35 kDaアミノペプチダーゼの使用に関する。本発 明の酵素またはそのような酵素を含んで成る本発明の組成物は、ベークド製品の 風味、外皮の焼色および内相構造を改良するために、並びに冷凍生地の粘弾性を 改良するために使うことができる。本発明のアミノペプチダーゼは、更に、苦味 のないタンパク質およびタンパク質水解物と関連して有益に利用することができ 、そしてタンパク質含有物質の分解または修飾;コンタクトレンズの洗浄;食品 および動物飼料の製造をはじめとする、様々な目的に使うことができる。 発明の詳細な説明 アミノペプチダーゼ活性を示す酵素をコードする本発明のDNA配列は、次の 段階を含む一般法により単離することができる: − アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)からのDNAライブラリー を適当なベクター中でクローニングし、 − 前記ベクターを用いて適当な酵母宿主細胞を形質転換せしめ、 − 該DNAライブラリー中のクローンによりコードされる着目の酵素を発現せ しめるのに適当な条件下で前記宿主細胞を培養し、 − そのようなクローンにより生産される酵素のアミノペプチダーゼ活性を測定 することにより、陽性クローンについてスクリーニングし、そして − そのようなクローンから1酵素をコードするDNAを単離する。 この一般法はWO 93/11249 に開示されており、その内容が参考として本明細書 中に組み込まれる。スクリーニング方法の更に詳細な説明は下記の実施例3に与 えられる。微生物源 本発明のアミノペプチダーゼをコードするDNA配列は、例えば、ドナー生物 のcDNAライブラリーをスクリーニングし、そして適当な酵素活性(即ちロイ シン−7−アミド−4−メチルクマリンを加水分解する酵素の能力により定義さ れるようなアミノペプチダーゼ活性)を発現するクローンについて選択すること により、単離することができる。次いで、そのクローンから標準手順、例えば実 施例1に記載した手順により適当なDNA配列を単離することができる。 ドナー生物は、米国特許第3,914,436 号に記載された真菌アスペルギルス・オ リゼ(Aspergillus oryzae)(ATCC No.20386)であることができる。 本発明のアミノペプチダーゼをコードする完全な全長DNA配列を、発現プラ スミドpYES 2.0(Invitrogen)中に含めた形で、E.コリの菌株中に形質転換せ しめた。本発明者らは前記細菌を特許手続上の微生物の寄託の国際承認に関する ブダペスト条約に従って、DSM(the Deutshe Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH,Mascheroder Weg lb,D-38124 Braunschweig,ドイツ 連邦共和国)に寄託した。 寄託日:1995年5月11日 寄託者側の参照番号:NN49001 DSM名称:E.コリ DSM No.9965 ブダペスト条約に基づく国際寄託機関であるDSM(Deutshe Sammlung von M ikroorganismen und Zellkulturen GmbH)は、前記条約の規則と規定(特に第9 条を参照のこと)に従って、寄託を実行する。37 C.F.R.Par.1.14 および35 U .S.C.Par.122のもとに米国特許商標局の局長により権利を与えると決定された 人に対して、 当該特許出願の係属中に2つの寄託物の入手が可能であろう。また、上記寄託物 はEPC 28規則に従った微生物に関する欧州特許出願の要件を満たす。 上記寄託物は、単離された細菌の実質的に純粋な培養物を表す。この寄託物は 、本出願の相応物またはそれの子出願が出願される国における外国特許法により 求められれば入手可能である。しかしながら、寄託された菌株の入手可能性が、 政府の制定により認められる特許権を損害して本出願を実施するための認可を与 えるものではないと理解すべきである。 アミノペプチダーゼ活性を示す酵素をコードするDNA配列は、例えば、上述 した寄託菌株から標準法により単離することができる。 別の微生物から、相同酵素をコードするDNA配列、すなわち類似DNA配列 が得られると期待される。例えば、別の微生物、特に真菌、例えばアスペルギル ス種の菌株、特にA.アクレータス(A .aculeatus)もしくはA.ニガー(A .n iger )の菌株、別のトリコデルマ(Trichoderma )種の菌株、特にT.リーセイ (T .reesei)、T.ビリデ(T .Viride)、T.ロンギブラキアタム(T .longi brachiatum )もしくはT.コニンギイ(T .koningii)、フザリウム(Fusarium )種の菌株、特にF.オキシスポラム(F. oxysporum)の菌株、またはフミコラ (Humicola)種の菌株、のcDNAライブラリーを同様にスクリーニングするこ とにより誘導することができる。 あるいは、本発明のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素をコードするDNA配 列は、周知の手順に従って単離することができ、便利には、本明細書中に開示さ れるDNA配列に基づいて調製した合成オリゴヌクレオチドプローブを使って、 適当な供給源、例えば上述した微生物のいずれかのDNAから、単離することが できる。例え ば、適当なオリゴヌクレオチドプローブは、配列番号3〜5に示されるヌクレオ チド配列もしくは配列番号2に示されるアミノ酸配列またはそれらの任意の適当 な部分配列のいずれかを基にして調製することができる。 単離されたDNA配列は、続いて、組換え発現ベクター中に挿入することがで きる。この組換え発現ベクターは、組換えDNA操作に上手くかけることができ る任意のベクターであり、発現ベクターの選択はしばしばそれを導入しようとす る宿主細胞によるだろう。よって、ベクターは自己複製ベクター、即ちその複製 が染色体複製から独立している染色体外存在物として存在するベクター、例えば プラスミドであることができる。あるいは、ベクターは宿主細胞に導入されると 宿主細胞のゲノムに組み込まれ、そしてそれが組み込まれた染色体と一緒に複製 されるものであってもよい。 ベクター中、アミノペプチダーゼをコードするDNA配列は適当なプロモータ ーおよびターミネーター配列に作用可能に連結されるべきである。プロモーター は特定の宿主細胞において転写活性を示す任意のDNA配列であることができ、 宿主細胞にとって相同または非相同であるタンパク質をコードする遺伝子から誘 導することができる。アミノペプチダーゼをコードするDNA配列、プロモータ ーおよびターミネーターをそれぞれ連結せしめ、そしてそれらを適当なベクター 中に挿入するのに使う手法は、当業者に周知である〔例えばSambrook他(1989) ,Molecular Cloning.A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor,NYを参照の こと〕。 本発明の酵素をコードするDNA配列により形質転換される宿主細胞は、好ま しくは真核細胞、特に真菌細胞、例えば糸状菌または酵母細胞である。特に、該 細胞は、アスペルギルス種に属し、最も好ましくはアスペルギルス・オリゼ(As pergillus oryzae )または アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)に属することができる。真菌細 胞は、それ自体既知の方法で、プロトプラスト形成およびプロトプラストの形質 転換に続く細胞壁の再生を含む方法により形質転換せしめることができる。宿主 微生物としてのアスペルギルスの使用は欧州特許第238 023 号(Novo Nordisk A /S)明細書に記載されており、その内容は参考として本明細書中に組み込まれる 。 宿主細胞は酵母細胞、例えばサッカロミセス(Saccharomyces )種、特にサッカ ロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・クルイ ベリ(Saccharomyces kluyveri)もしくはサッカロミセス・ウバルム(Saccharo myces uvarum )の株、またはシゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces )種、 特にシゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)の株、ハンゼ ヌラ(Hansenula )種、ピキア(Pichia)種、ヤロウィア(Yarrowia)種、例え ばヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)、またはクルイベロミセス (Kluyveromyces )種、例えばクルイベロミセス・ラクチス(Kluyveromyces la ctis )の株であってもよい。本発明の酵素の生産方法 更に別の面では、本発明は、本発明の酵素の生産方法であって、該酵素をコー ドするDNA配列によって形質転換された適当な宿主細胞を、該酵素の生産を許 容する条件下で培養し、そして生成した酵素を培養物から回収することを含んで 成る方法に関する。 形質転換した宿主細胞を培養するのに使う培地は、問題の宿主細胞を増殖させ るのに適当な任意の通常培地であることができる。発現されたアミノペプチダー ゼを便利には培地中に分泌させ、そして遠心分離または濾過により該培地から細 胞を分離し、硫酸アンモニウムのような塩を使って培地のタンパク様成分を沈澱 させ、次いでイオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ ー等のようなクロマトグラフィー手法により精製することを含んで成る周知の手 順により、培地から該アミノペプチターゼを回収することができる。酵素製剤 更に他の面では、本発明は、食品用のタンパク質および/またはタンパク質水 解物の苦味を減らすのに有用な酵素製剤に関する。 本発明の酵素が濃縮されている酵素製剤は、例えば、複数の酵素活性を含んで 成る酵素製剤、例えばタンパク質水解物の製造のための複数の酵素を含んで成る 酵素製剤であることができる。濃縮させ の加水分解用に開発されたアスペルギルス・オリゼ由来のプロテアーゼ/ペプチ ダーゼ複合体である。 該酵素製剤を使用する予定である用途に応じて、本発明のアミノペプチダーゼ を後述するような別の酵素と組み合わせることができる。 本明細書中、「濃縮された(enriched)」という語は、便利には上記方法によ り調製された本発明の酵素の添加によって酵素製剤のアミノペプチダーゼ活性が 増加されていること、例えば少なくとも約1.1 、好ましくは1.1 〜10、より好ま しくは2 〜8、特に4 〜6の濃縮倍率で増加されていることを示すものである。 あるいは、アミノペプチダーゼ活性が濃縮された酵素製剤は、主要酵素成分と して本発明の酵素を含んで成るもの、例えば一成分酵素製剤である。 酵素製剤は当業界で既知の方法に従って調製することができ、液体または乾燥 製剤の形であることができる。例えば、酵素製剤は顆粒または微粒の形であるこ とができる。該製剤中に含めるべき酵素 は、当業界で既知の方法に従って安定化することができる。 別の面では、本発明は、本発明のアミノペプチダーゼを含んで成るパン改良ま たはパン生地改良組成物に関する。前記組成物は、デンプン分解酵素、例えばα −アミラーゼ、β−アミラーゼ、麦芽α−アミラーゼ、アミログルコシダーゼ、 酸安定性アミラーゼ、および1,6−プルラナーゼを含む群より選ばれた酵素を 更に含んで成ってもよい。 そのような酵素は、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)の株から 得られる AMGTM(アミログルコシダーゼ)、アスペルギルス・オリゼ(Aspergil lus oryzae )の株から得られるFungamylTM(真菌アミラーゼ)、バシラス・ステ アロサーモフィラス(Bacillus stearothermophilus)の株から得られる Novam ylTM(麦芽アミラーゼ)として、Novo Nordisk A/Sから入手可能である。 本発明の組成物は1または複数の追加の酵素を含んで成ってもよい。そのよう な酵素の例としては、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ(生地の伸 展性を増加させるペントサンの部分加水分解に有用である)、リパーゼ(生地を 柔らかくするような生地または生地成分中に存在する脂質の改質に有用である) 、ペルオキシダーゼ(パン生地の粘弾性を改善するのに有用である)、オキシダ ーゼ、例えばグルコースオキシダーゼ、ラッカーゼ、キシラナーゼ、プロテアー ゼ(特に硬質小麦粉を使う時、グルテン弱化に有用である)。 別の酵素成分は、好ましくは微生物起源のものであり、上述したような当業界 で使う常用技術により得ることができる。 本発明において使うことができる1または複数の酵素は、問題の用途に適した 任意の形態、例えば乾燥粉剤または粒剤の形、特に無粉塵性粒剤、液体、特に安 定化液体、または保護された酵素の形で あることができる。粒剤は、例えば米国特許第4,106,991 号および同第4,661,45 2 号(ともにNovo Industri A/S )明細書に開示されたようにして製造すること ができ、そして所望により当業界で既知の方法によりコーティングすることがで きる。液体酵素製剤は、例えば、確立された方法に従って、栄養学的に許容され る安定剤、例えば糖、例えば糖アルコールまたは別のポリオール、乳酸もしくは 別の有機酸を添加することにより、安定化することができる。保護された酵素は 欧州特許第238,216 号明細書に開示された方法に従って調製することができる。 通常、プレミックスまたは小麦粉の中に含めるには、酵素は乾燥製品、例えば 無粉塵性粒剤の形であることが有利であり、一方で液体と一緒に含めるには、液 体の形であるのが有利である。 別の酵素成分に加えてまたはそれに代わるものとして、生地改良および/また はパン改良用組成物は、常用のベーキング剤、例えば下記成分のうちの1つまた は複数を含んで成ることができる: 粉乳(皮の焼色を提供する)、グルテン(薄力粉のガス保持力を改善する)、 乳化剤(生地の伸展性を改善しそして出来上がったパンのコンシステンシーを幾 らか改善する)、粒状脂肪(生地を柔らかくするためおよびパンのコンシステン シーのため)、酸化剤(グルテン構造を強化するために添加される;例えばアス コルビン酸、臭素酸カリウム、ヨウ素酸カリウム、または過硫酸アンモニウム) 、砂糖および塩(例えば生地をより引き締める働きをする、塩化ナトリウム、酢 酸カルシウム、硫酸ナトリウムまたは硫酸カルシウム)、小麦粉、または澱粉。 そのような成分は本発明の方法に従って直接添加してもよい。 適当な乳化剤の例は、モノまたはジグリセリド、モノまたはジグリセリドのジ アセチル酒石酸エステル、脂肪酸の糖エステル、脂肪 酸のポリグリセロールエステル、モノグリセリドの乳酸エステル、モノグリセリ ドの酢酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、リン脂質およびレシチン である。 本発明のパン改良および/または生地改良用組成物は、典型的には0.01〜5% 、特に0.1 〜3%に相当する量で生地の中に含められる。 本発明のアミノペプチダーゼ活性を有する酵素を、所望により上述したような 別の酵素と組合せて、生地および/またはベークド製品の調製に使用する本発明 の方法によれば、1または複数の酵素は、そこから生地が作られる混合物にまた はそこから生地を作ることになっている任意の成分(例えば小麦粉)にそのまま の形で添加することができる。あるいは、1または複数の酵素は上述の生地改良 および/またはパン改良用組成物の1成分として、小麦粉もしくは他の生地成分 にまたは生地を作ることになっている混合物に直接添加することができる。 本発明の方法に使うことのできる酵素の用量は、問題の生地の性質および組成 に、並びに使用する酵素の性質に合わせるべきである。通常、酵素製剤は、小麦 粉1kgあたり酵素タンパク質0.01〜1000mg、好ましくは小麦粉1kgあたり酵素タ ンパク質0.1 〜100 mg、より好ましくは小麦粉1kgあたり酵素タンパク質0.1 〜 10mgに相当する量で添加される。 酵素活性の点から見ると、ベークド製品の皮の焼色または小麦粉の所望の改良 を果たすために、所望により1または複数の別の酵素と組み合わせた、アミノペ プチダーゼ活性を有する一定の一成分酵素の適切量は、1または複数の問題の酵 素と1または複数の酵素基質に依存するだろう。最適量は、小麦粉または酵母の 種類およびベーキング(焙焼)方法によって異なり得る。熟練者は当業界で既知 の方法に基づいて適当な酵素単位用量を決定することができる。 しかしながら、本発明によれば、本発明のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素 は、小麦粉1kgあたり30〜1000 LAPU、好ましくは50〜500 LAPU、特に80〜300 L APU、例えば約100 LAPUに相当する量で添加される。LAPUについては下記に定義 する。 デンプン分解酵素は通常、小麦粉1kgあたり1〜50 FAUの量で添加される。1 FAU (真菌α−アミラーゼ単位)は、αアミラーゼ活性の測定のためのNovo Nor diskの標準法を使って1時間あたり5.26g のデンプン(Merck,Amylum solubile Erg.B.6,BAch 9947275 )を分解する酵素の量である。Novo Nordiskの分析方 法(AF 216)の詳細は請求すれば入手可能である。 麦芽アミラーゼは通常、小麦粉1kgあたり1〜1000 MANU (麦芽アミラーゼ N ovo 単位)の量で添加される。1MANUは、標準条件下で1分あたり1マイクロモ ルのマルトトリオースを加水分解する酵素の量として定義される。分析方法(AF 203)は請求すれば入手可能である。 本発明の方法に従って1または複数の追加の酵素活性を添加しようとする時、 エキソペプチダーゼ活性を有する一成分酵素と別々にまたは一緒に、所望により 本発明のパン改良および/または生地改良用組成物の1成分もしくは複数成分と して、それらの活性を添加することができる。この追加の酵素活性は上述した酵 素のいずれであってもよく、確立されたベーキング方法に従って用量決定するこ とができる。 上述したように、アミノペプチダーゼ活性を示す酵素は、所望により1または 複数の別の酵素と組み合わせて、生地成分の任意の混合物に、生地に、または生 地中に含めるべき成分のいずれかに添加することができ、言い換えれば、酵素は 生地調製の任意の段階で添 加することができ、そして適当ならば1,2またはそれ以上の段階で添加するこ とができる。 生地の処理および/またはベーキング(焙焼)は、問題の生地および/または ベークド製品に適当な任意の方法で、典型的には生地を練り、生地を1または複 数のプルーフ処理にかけ、そして適当な条件下で、即ち適当な温度で且つ十分な 時間に渡り、製品を焼き上げることを含んで成る方法により、行われる。例えば 、生地は、通常の直捏法(ストレート法)、醗酵生地法、一晩生地法、低温長時 間醗酵法、冷凍生地法、Chorleywood 製パン法、または中種法(スポンジ法)を 使って調製することができる。 本発明の方法により製造された生地および/またはベークド製品は、所望によ り他の種類のあら粉または細粉、例えばトウモロコシ粉、ライ麦のあら粉もしく は細粉、オート麦の細粉もしくはあら粉、大豆粉、モロコシのあら粉もしくは細 粉またはジャガイモのあら粉もしくは細粉と組み合わせた、小麦あら粉または小 麦粉をベースにしている。 本明細書中、「ベークド製品」という語は、柔らかい性質(ソフト)またはカ リカリした性質(クリスピー)のいずれかの、生地から調製された任意の製品を 包含するつもりである。白色、薄色または濃色のタイプのいずれかに関わらず、 本発明により有利に製造することができるベークド製品の例は、典型的にはロー フ形またはロール形のパン(白パン、全麦パンまたはライ麦パン)、バケット型 のフランスパン、ピタパン、タコス、ケーキ、パンケーキ、ビスケット、クリス プパンなどである。 本発明の生地は、上述したタイプのいずれのものであってもよく、そして生の ものまたは冷凍のものであってもよい。 冷凍生地の調製は、K.Kulp とK.Lorenz により“Frozen and Refrigerated Doughs and Batters"中に記載されている。冷凍パンに本発明のア ミノペプチダーゼを使うと、香り、皮の焼色およびサクサク感が改善される。 上記開示から、本発明の生地は一般に醗酵させた生地または醗酵にかける生地 であることは明らかだろう。生地は様々な方法で、例えば重炭酸ナトリウムなど の添加により、またはパン種(醗酵した練り粉)を添加することにより醗酵させ ることができるが、適当な酵母培養物、例えばサッカロミセス・セレビシエ(Sa ccharomyces cerevisiae ;パン酵母)の培養物を添加することにより、生地を醗 酵させるのが好ましい。市販のS.セレビシエ株のいずれを使ってもよい。 上述したように、本発明は更に、生地用のまたは生地から作られるベークド製 品用の、例えば小麦粉配合物の形の、プレミックスであって、本発明のアミノペ プチダーゼ活性を示す酵素と、所望により上記に明記したような別の酵素とを含 んで成るプレミックスに関する。該プレミックスは、関連する1または複数の酵 素または該酵素を含んで成る本発明のパン改良および/または生地改良用組成物 を、適当な担体、例えば小麦粉、デンプン、砂糖または塩と混合することにより 、調製することができる。このプレミックスは、他の生地改良および/またはパ ン改良用添加物、例えば上述した添加物(酵素を含む)のいずれを含んでもよい 。本発明の35 kDaアミノペプチダーゼの利用 ベークド製品の製造への本発明の酵素の利用 本発明の酵素または酵素製剤は、例えばいわゆる硬質小麦粉を軟らかくする目 的で小麦粉のグルテン成分を減らすために、ベーキング時に用いることができる 。 しかしながら、驚くべきことに、本発明のアミノペプチダーゼは ベークド製品の製造にプロテアーゼを使った時に通常観察されるようなグルテン の網目構造を分解しないことがわかった。従って、生地の特性や内相構造に影響 を及ぼさない。 更に、ベークド製品の製造時に生地または生地成分に本発明の35kDa アミノペ プチダーゼを添加すると、実施例13に示されるようにベークド製品の風味および /または内相および/または皮の焼色が実質的に改良されるだろう。 更に、本発明の酵素は生地の粘弾性を改良する。 本発明の酵素の添加は、「焼きたての」パンの香りを与える、イースト風味を 有するベークド製品をもたらす。これは、酵素の添加が付随のイースト風味の低 下を伴わずに中種醗酵時間を減らすことができるために、中種法(スポンジ法) にとって特に興味深い発明であり、そして直捏法から製造した製品に通常欠けて いるイースト風味を本発明の酵素が提供できるために、直捏法(no-time-doughp rocess )(大部分のヨーロッパ製法)においても特に興味深い発明である。 特定の理論に限定されることなく、エキソペプチダーゼ活性を有する一成分酵 素を、デンプン分解酵素、特に小麦粉または生地の他の成分から還元糖分子を遊 離させることができるデンプン分解酵素と併用して使った時、改良されたベーク ド製品の風味および/または皮の焼色を得ることができると現在のところ考えら れる。生地の中の還元糖の量が増加すると、Maillard反応が増大し、それによっ てベークド製品の風味および皮の焼色を更に良くする。苦味を減らすための本発明の酵素の利用 本発明の酵素または酵素製剤は、食料品中のタンパク質および/またはタンパ ク質水解物の苦味を減らすために使うことができる。 本発明に従って期待されるのは、タンパク質および/またはタン パク質水解物からの遊離アミノ酸の生産である。遊離アミノ酸がグルタミン酸で ある場合、それは食品の風味を高める。 前記タンパク質またはタンパク質水解物は動物または植物起源のものであるこ とができる。 本発明の一態様では、加水分解されるタンパク質がカゼインまたは大豆タンパ ク質である。 該タンパク質はチーズまたはココア含有食品のような食品を製造するのに用い ることができる。 本発明のアミノペプチダーゼおよび本発明の酵素が濃縮された酵素製剤は、苦 みのないタンパク質またはタンパク質水解物の製造と関連して特に有利に使用す ることができるけれども、本発明のアミノペプチダーゼは、タンパク質含有物質 、例えば細胞壁の分解または修飾を含む、多数の工業的用途に用いることができ る。エクステンシンのような或る種のタンパク質は植物細胞壁の成分である。従 って、アミノペプチダーゼは植物細胞壁の分解または修飾を促進するだろう。 本発明の酵素製剤の用量および該製剤を使用する際の他の条件は、当業界で既 知の方法に基づいて決定することができる。植物からの油の抽出 本発明の酵素製剤は、オリーブやセイヨウアブラナのような植物源からの油の 抽出に並びにリンゴ、ナシおよび柑橘類のような様々な果物からの果汁の製造に 有用である。曇り生成を防ぐために、ワイン産業、特に白ワイン産業にも有用で あろう。更に、タンパク質を改質しそして分解させるため、例えばタンパク質に よって生じるもしくは部分的に生じる粘性を減らすため、またはタンパク質が関 与する醗酵工程を促進するためにも用いることができ、あるいはタンパク質およ び他の栄養素の消化性を高めるために用いることがで きる。食品および飼料の製造への利用 アミノペプチダーゼ製剤は、タンパク質の消化性を高めるために食品および飼 料産業において利用することもできる。例えば、酵素または酵素製剤を動物飼料 に添加することができ、または動物飼料、特に子豚もしくは家禽用の飼料を加工 するのに使うことができる。 更に、本発明の酵素または酵素製剤は、例えば大豆、エンドウマメ、ハウチワ マメもしくは菜種タンパク質のような植物タンパク質、乳状カゼイン、肉タンパ ク質、または魚タンパク質から、タンパク質水解物を製造するのに有用である。 該アミノペプチダーゼは、タンパク質水解物の溶解度、粘稠度もしくは醗酵度を 改良するためにまたは抗原性を減少させるために有用であり、または食品、飼料 もしくは医薬品を製造する際の他の目的に有用である。該アミノペプチダーゼは 単独でまたは他のアミノペプチダーゼと共にもしくはエキソペプチダーゼのよう な別の酵素と共に使用することができる。エキソペプチダーゼ濃縮酵素製剤と併 用した本発明のアミノペプチダーゼの使用は、タンパク質水解物の味を良くする だろう。 更に、本発明の酵素または酵素製剤は、魚または肉の加工において、例えば触 感および/または粘りを変えるために用いることができる。醸造工程における利用 本発明の酵素製剤は、例えばビールの製造のための大麦、モルトおよび他の原 料の酵母醗酵といった醗酵工程を促進するためにも用いることができる。プロトプラスト形成への利用 本発明の酵素製剤は真菌からのプロトプラストの形成にも有用である。ペプチドの製造への利用 本発明の酵素製剤はタンパク質からのペプチドの製造に有用であり、この場合 、他のタンパク質分解活性を本質的に持たないクローン化された酵素を使うこと が有利である。タンパク質の分解への利用 更に、本発明のアミノペプチダーゼ製剤は、様々な生成物の精製を促進するた めまたは様々な生成物の品質を改良するために、例えばゴム、例えばグアーゴム 、キサンタンゴムの精製もしくは品質向上、シルクの精錬、またはウールの品質 向上に、利用することができる。コンタクトレンズの洗浄への利用 更に、本発明の酵素または酵素製剤はコンタクトレンズの洗浄に利用すること ができる。 本発明を下記の実施例においてより具体的に記載するが、この実施例は本発明 の請求の範囲を限定するために与えられるのではない。 材料および方法材料 ・ドナー生物:アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568(米国特 許第3,914,436 号明細書に記載)。 ・宿主生物 エシェリキア・コリ(Escherichia coli)MC1061〔Meissner他(1987),Proc .Natl.Acad.Sci.U.S.A.,84,4171-4176〕cDNAライブラリー株。 サッカロミセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)W3124〔van den H azel 他(1992),Eur.J.Biochem.,207,277-283〕:活性スクリーニング株 。 シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe): ・他の生物: アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A1560〔Christensen 他(198 8),Bio/Technology 6,1419-1422〕。 ・プラスミド: pYES 2.0:形質転換ベクター(Invitrogen)。 pHD414:アスペルギルス発現ベクターはプラスミドp775の誘導体(欧州特許第 238.023 号明細書に記載)である。pHD414の作製はWO93/11249中に更に記載され ている。pHD414はA.ニガーのグルコアミラーゼターミネーターとA.オリゼの TAKAアミラーゼプロモーターを含有する。 pHD423は、新しいポリリンカーを有するpHD414の誘導体(WO 94/20611 に記載 )である。 pUC18 :発現ベクター〔Sambrook他 (1989),Molecular Cloning:A Laborator y Manual,第2版,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,New York〕。 pClEXP3 :本発明の35 kDaアミノペプチダーゼをコードする1.4kb cDNA 挿入 断片を含んで成るプラスミド(実施例3と配列番号1を参照のこと)。 pClEXP4 :pClEXP3 の1.4 kb cDNA 挿入断片よりも120 bp短いcDNA配列を含ん で成るプラスミド(実施例10と配列番号12を参照のこと)。 p3SR2 :A.ニデュランス(A. nidulans)amdS+遺伝子を含有するプラスミ ド〔Christensen 他(1988),Bio/Technology 6,1419-1422〕。 pP1 :ADHプロモーターおよび選択マーカーとしてのURA 3 を 含有するE.コリ/S.ポンベ間シャトルベクターである酵母発現 ・プライマー 万能pUC プライマー〔Sambrook他(1989),前掲〕。PCR反応において使われる推定プライマー配列 ・s2: 5'- GAR ACI GTI CAR AAY CTI AT -3' ・s3 5'- GAY AAR AAR AAY TTY GAW ACI GT -3' ・asl: 5'- TCI ACR TTR TCI GTI ATI ATY TCI AT -3' (s =センス、as=アンチセンス) A=アデニン;G=グアニン;C=シトシン;T=チミン;I=デオキシイノシ ン;Y=CまたはT;R=AまたはG;W=AまたはT。 正および逆pYESプライマー(Invirtogen)。 ・酵素 リジン特異的プロテアーゼ ・35 kDaアミノペプチダーゼのペプチド 配列番号6〜11を参照のこと。N末端: 真正および組換えアミノペプチダーゼの直接N末端配列分析は2つの酵素のN 末端アミノ酸配列が同じであることを明らかにし、これは、組換え酵素が真正酵 素と同じようにタンパク質分解プロセシ ングされることを示す。判明したN末端配列は次の通りであった: Tyr-Pro-Asp-Ser-VaI-Gln-His-Xaa-Glu-Thr-Val-Gln-Asn-Leu-Ile- s2------→Lys- Ser-Leu-Asp-Lys-Lys-Asn-Phe-Glu-Thr-Val-Leu-Gln-Pro- s3 -----→ (Xaa はグリコシル化されたAsn 残基である) リジン特異的プロテアーゼでの開裂によってアミノペプチダーゼのS−カルボ キシメチル化試料から誘導されたペプチドより、次のペプチド配列が得られた。ペプチド1: Tyr-Pro-Asp-Ser-Val-Gln-His-Xaa-Glu-Thr-Val-Gln-Asn-Leu-Ile-Lysペプチド2: Gly-Val-Thr-Val-Glu-Pro-Phe-Lysペプチド3: Val-Ile-Val-Asp-Ala-Tyr-Cys-Thr-Ile-Pro-Thr-Val-Asp-Ser-Lysペプチド4: Gly-Thr-Thr-Asp-Ala-Gly-Lys-Pro-Glu-Ser-Ile-Glu-Ile-Ile-Thr- ←------as1Asp-Asn-Val-Asp- Glu-Asn-Leu-Thr-Lysペプチド5: Asn-Phe-Glu-Thr-Val-Leu-Gln-Pro-Phe-Ser-Glu-Phe-His-Asn-Arg-Tyr-Tyr-Lys (N末端配列と重複しそしてN末端配列を伸長する) ・培地および他の材料 STC:1.2 M ソルビトール、10 mM Tris-HCl,pH=7.5, 10 mM CaCl2 BSA:Sigma,H25型 ロイシン−7−アミド−4−メチルクマリン(Sigma ) PEG 4000(ポリエチレングリコール、分子量=4,000 ) (BDH,England) (United States Biochemical,USA) ハイボンド−Nナイロン膜(Amersham,USA) Q−セファロース(Pharmacia 商標) Superdex 200 商標 Amicon膜 VG Analytical TofSpec α−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸(Aldrich,Steinheim,Germany) YPD:10 gの酵母エキス、20 gのペプトンを水で810 mlに。オートクレーブ 滅菌し、90mlの20%グルコース(濾過滅菌済)を加えた。 10×Basal 塩:66.8 gの酵母窒素ベース、100 gのコハク酸、60g のNaOH、水 を加えて1000mlにし、濾過滅菌した。 sc-URA:90mlの10×Basal 塩、22.5mlの20%カザミノ酸、9mlの1%トリプト ファンを、水で806 mlにし、オートクレーブ滅菌し、3.6 mlの5%スレオニンと 90mlの20%グルコースまたは20%ガラクトースを加えた。 SC-H ブロス:7.5 g/lのアミノ酸不含有酵母窒素ベース、11.3g/lのコハク酸 、6.8 g/lのNaOH、5.6 g/lのビタミン不含有カザミノ酸、0.1 g/lのトリプトフ ァン。121 ℃で20分間オートクレーブ滅菌する。オートクレーブ後、培地100 ml あたり、10mlの30%ガラクトース溶液、5mlの30%グルコース溶液および0.4 ml の5%ス レオニン溶液を加えた。 SC-H 寒天:7.5g/lのアミノ酸不含有酵母窒素ベース、11.3g/lのコハク酸、6. 8 g/lのNaOH、5.6 g/lのビタミン不含有カザミノ酸、0.1 g/lのトリプトファン および 20 g/lの寒天(Bacto)。121 ℃で20分間オートクレーブ滅菌する。オート クレーブ後、培地450 mlあたり、55mlの22%ガラクトース溶液と1.8 mlの5%ス レオニン溶液を加えた。 YNB-1 寒天:3.3 g/lのKH2PO4、16.7 g/ lの寒天、pHを7に調整。121 ℃で20 分間オートクレーブ滅菌。オートクレーブ後、寒天450 mlあたり25mlの13.6%ア ミノ酸不含有酵母窒素ベース、25mlの40%グルコース溶液、1.5 mlの1%L−ロ イシン溶液および1.5 mlのL−ヒスチジン溶液を加えた。 YNB-1 ブロス:YNB-1 寒天と同じ組成だが、寒天を含まない。 最少平板:〔Cove Biochem.Biophys.Acta 113(1966)51-56〕1.0 M ショ糖 ,pH 7.0、窒素源としての10 mM アセトアミドおよび20 mM CsClを含有する。 水分解したホエーをタンパク質含量が全溶液の8%(w/w)になるまで水で希釈し たもの。方法 ・RNAの単離: A.オリゼ A01568 の菌糸の凍結乾燥粉末から、チオシアン酸グアニジンでの 抽出後に5.7 M CsClクッションを通した超遠心により、全RNAを単離した〔ch irgwin他(1979),Biochemistry 18,5294-5299〕。ポリ(A)+RNAはオリゴ (dT)セルロースアフィニティークロマトグラフィーにより単離した〔Aviv, H.およびLeder,P.(1972),Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.69,1408-1412〕 。 ・cDNA合成: 25 ng のランダムヘキサヌクレオチドプライマー(Pharmacia,Sweden)を第 一鎖合成に含めること以外はKofod 他,J.of Biol.Chem.(1994),269,29182- 29189により記載された通りに、5μgのアスペルギルス・オリゼのポリ(A)+RNA から二本鎖cDNAを合成した。 ・cDNAライブラリーの作製:cDNAライブラリーはKofod 他,J.of Biol.Chem. (1994),269,29182-29189により記載された通りに作製した。 ・サッカロミセス・セレビシエの形質転換 全細菌クローンを酵母中で試験したことを保証するために、もとのプールの中 の細菌クローン数の5倍の酵母形質転換体数を限界と設定した。 個々のプールからの精製プラスミドDNA(100 ng/μl)の1μlアリコー トを、40μlの受容能のある(コンピテント)S.セレビシエ細胞(500 ml YPD 中のOD600 =1.5、冷却した蒸留水中で2回、冷却した1Mソルビトール中で1 回洗浄し、0.5 mlの1Mソルビトール中に再懸濁した;Becker & Guarante,199 1 )中にエレクトロポレーションした(200 オーム、1.5 kV、24μF)。1mlの 1M冷ソルビトールの添加後、80μlアリコートをSC+グルコース−ウラシル 上に塗布して250 〜400 c.f.u.(コロニー形成単位)/プレートを与え、30℃で 3〜5日間インキュベートした。 ・シゾサッカロミセス・ポンベの形質転換: 51-517により記載された通りに形質転換せしめた。 ・アスペルギルス・オリゼからの35 kDaアミノペプチダーゼの精製: アスペルギルス・オリゼ A01568 の醗酵上清の凍結乾燥粉末1g を100 mlのTris−酢酸塩緩衝液(25 mM pH 8)中に溶かした。イオン強度は2 mS i であった。この懸濁液を45μのミリポアフィルターを通して濾過した。その濾 液を、Q−セファロースを充填してTris−酢酸塩緩衝液で平衡化しておいた200 mlのアニオン交換クロマトグラフィーカラム上に適用した。等電点8を有する主 要エンドプロテアーゼであるアルカリホスファターゼを流出液中に集めた。流出 液中にもはやUV吸収性材料が存在しなくなるまでカラムをTris酢酸塩緩衝液で 洗浄した。 10カラム容積を使ったTris−酢酸塩緩衝液(pH 8)中の0〜0.5M NaClの直線塩 勾配を使って、4ml/分の流速で、結合したタンパク質を溶出せしめた。アミノ ペプチダーゼ活性を含む画分(下記参照)をプールし、そしてTris−酢酸塩緩衝 液(25 mM,pH 6 )に対して透析した。 活性を含む透析プールをpH 6およびイオン強度 2 mSiに調整し、そして25 mM Tris−酢酸塩緩衝液 pH 6 で平衡化されているアニオン交換クロマトグラフィー 用の50mlの高性能Q−セファロースカラムに適用した。次いで流出液中のUV吸 収性材料が280 nmで0.05以下になるまで、カラムを洗浄した。次いで0〜0.5 M NaClの20カラム容積の直線塩勾配を使って、2ml/分の流速で、結含した活性を 溶出せしめた。アミノペプチダーゼ活性を含む画分をプールし、そして50 mM 酢 酸ナトリウム緩衝液(pH 6)を使った限外濾過により濃縮した。 アミノペプチダーゼ活性を含む濃縮プール2mlを、0.1 M NaClを含む50 mM 酢 酸ナトリウム緩衝液(pH 6)で平衡化されたセファデックス 200(商標)カラム 上に適用した。0.5 ml/分の流速を使ってゲル濾過を実施した。アミノペプチダ ーゼ活性を含む試料をプールし、そして10 kDaのカットオフ値を有するAmicon膜 を使った限外 濾過により濃縮した。 ・アスペルギルス・オリゼのアミノペプチダーゼのN末端および中間部ペプチド のアミノ酸配列決定 精製した生来のアミノペプチダーゼのS−カルボキシメチル化試料をリジン特 異的プロテアーゼで消化し、得られたペプチドを逆相高圧液体クロマトグラフィ ー(HPLC)により分離し、そして Matsudaira,A Practical Guide to Protein and Peptide Purifi-cation for M icrosequencing,3-88,Academic Press Inc.,SanDiego,CA により記載された 通りに、製造業者の指示(Applied Biosystems)に従ってApplied Biosystems 4 73A シークエンサー中で配列決定した。 アミノ酸配列決定用の試薬および溶媒はApplied Biosystems(Foster City,C A )からのものである。 ・PCRプライマーの設計: PCRプライマーはKofod 他,J.of Biol.Chem.(1994),269,29182-29189 により記載された通りに設計した。 ・PCRを使ったアミノペプチダーゼ用のcDNAプローブの作製: cDNAライブラリープールからの二本鎖プラスミドDNA1μgを、各々500 ピ コモルの設計したプライマー、500 ピコモルのpYES 2.0ポリリンカープライマー (正と逆)、DNA熱循環器(Landgraf,Germany )および2.5 単位のTaq ポリ メラーゼ(Perkin-Elmer)を使ってPCR増幅せしめた。 94℃で1分の変性、55℃で2分のアニーリングおよび72℃で3分の伸長の循環 プロフィールを使って、30サイクルのPCR反応を実施した。 ・ジデオキシ−チェーン−タ−ミネーション法 って、Sanger他(1977),Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,74,5463-5467 に より記載された通りに実施した。 ・サザンブロット分析による陽性cDNAクローンの特徴づけ プローブとして0.5 kbのランダムプライム32P標識PCR生成物または35 kDa アミノペプチダーゼを使ったサザンブロットハイブリダイゼーションにより、陽 性クローンを特徴づけた。2×SSC、5×デンハーツ溶液、0.5 %(w/v)SD S、100 μg/mlの変性サケ精子DNA中で、65℃で48時間ハイブリダイゼーショ ンを実施し、その後、2×SSC(2×15分間)、2×SSC+0.5 %SDS( 30分間)、0.2 ×SSC+0.5 %SDS(30分間)、そして最後に2×SSC( 15分間)中で、65℃にて高緊縮性下で洗浄を行った〔SambrooR他(1989)、前掲 〕。 ・電気泳動 電気泳動はSeaKem,FMC からの0.7 %アガロースゲル上で実施した。 ・毛管ブロッティング 毛管ブロッティング法は、移行緩衝液として10×SSCを使って、Sambrook他 (1989)前掲により記載された通りに実施した。 ・ハイブリダイズしたクローンの高緊縮性洗浄: 洗浄は、2×SSC中で2×15分間、0.1 ×SSC+0.5 %SDS中で2×30 分間、そして2×SSC中で15分間、65℃にて実施した。 ・アスペルギルス・オリゼの形質転換 アスペルギルス・オリゼの形質転換は、Christensen 他(1988),Biotechnolog y 6,1419-1422により記載された通りに行った。 ・アスペルギルス用のアミノペプチダーゼ発現カセットの作製 標準手順を使って陽性E.コリクローンからプラスミドDNAを 単離し、制限酵素分析により分析した。適当な制限酵素を使ってcDNA挿入断片を 切り出し、アスペルギルス発現ベクター中に連結せしめた。 ・アスペルギルス・オリゼまたはアスペルギルス・ニガーの形質転換(一般法) A.オリゼまたはA.ニガーの胞子を100 mlのYPD(Sherman他,Methods i n Yeast Genetics,Cold Spring Harbor Laboratory,1981)に接種し、そして 振盪させながら37℃で約2日間インキュベートした。Miracloth を通した濾過に より菌糸を収穫し、200 mlの0.6 M MgSO4 で洗浄した。15mlの1.2 M MgSO4,10 mM NaH2PO4,pH= 5.8 中に菌糸を懸濁した。この懸濁液を氷上で冷却し、120 mg の mg/mlBSAを添加し、顕微鏡下で検査した試料中に多数のプロトプラストが見 えるようになるまで穏やかに攪拌しながら37℃で1.5〜2.5 時間攪拌を続けた。 前記懸濁液をMiracloth を通して濾過し、濾液を無菌試験管に移し、その上に 5mlの0.6 M ソルビトール,100 mM Tris-HCl,pH =7.0 を重層した。100 ×g で15分間遠心し、MgSO4クッションの上部からプロトプラストを集めた。プロト プラスト懸濁液に2容のSTCを加え、その混合物を1000×g で5分間遠心した 。プロトプラストペレットを3mlのSTC中に再懸濁し、そして再ペレット化し た。これを繰り返した。最後にプロトプラストを0.2 〜1mlのSTCに再懸濁し た。 プロトプラスト懸濁液 100μlを、10μlのSTC中の適当なDNA 5〜25μg と混合した。プロトプラストをp3SR2 (A.ニデュランス amdS 遺伝子担持プラ スミド)と混合した。この混合物を室温で25分間置いておいた。0.2 mlの60%PE G 4000,10 mM CaCl2 および10 mM Tris-HCl,pH 7.5を加え、注意深く混合し(2回)、最後に0.85ml の同溶液を加え、注意深く混合した。この混合物を室温で25時間置いておき、25 00 gで15分間遠心し、ペレットを2mlの1.2 M ソルビトール中に再懸濁した。も う1回沈降を行った後、プロトプラストを適当な平板上に塗抹した。バックグラ ウンド増殖を防ぐために最少平板上にプロトプラストを塗抹した。37℃で4〜7 日間インキュベートした後、胞子を取り、単一コロニーになるように塗抹した。 この操作を繰り返し、2回目の再単離後の単一コロニーの胞子を、限定された形 質転換体として保存した。 ・アスペルギルス・オリゼ形質転換体の精製 アスペルギルス・オリゼのコロニーを、AmdS+平板(+0.01%Triton X-100) 上での分生胞子形成とYPM培地中での30℃での3日間の増殖により精製した。 ・アミノペプチダーゼ陽性アスペルギルス・オリゼ形質転換体の同定 アスペルギルス・オリゼ形質転換体からの上清を、60μg/mlのロイシン−7− アミド−4−メチルクマリンが上に重層された寒天平板上でアミノペプチダーゼ についてアッセイした。この平板を30℃で5分〜2時間インキュベーションした 後でUV光下で蛍光分析することにより、陽性形質転換体を同定した。 ・SDS-PAGE分析 アスペルギルス・オリゼのアミノペプチダーゼ産生形質転換体の上清のSDS-PA GE分析。形質転換体を5mlのYPM中で3日間増殖させた。10μlの上清を12% SDS−ポリアクリルアミドゲルに適用した後、それをクーマシーブリリアントブ ルーで染色した。 ・質量分析 質量分析は、VG Analytical TofSpec 中でのマトリックス補助レ ーザー脱着イオン化飛行時間型質量分析法を使って行った。質量分析用に2μl の試料を飽和マトリックス溶液2μl〔0.1 %TFA:アセトニトリル(70:30 )中のα−シアノ−4−ヒドロキシ桂皮酸〕と混合し、その混合物2μlをター ゲット板上にスポットした。質量分析器に導入する前に、蒸発により溶媒を除去 した。試料は限界レーザー力での4nsレーザーパルス(337 nm)により脱着・イ オン化され、25 kV の加速電圧により無電界飛行管中に加速される。1850 Vに設 定されたマイクロチャンネルプレートによりイオンを検出した。既知の質量のタ ンパク質を使って外部的にスペクトルを検量した。 ・免疫学的交差反応性 免疫学的交差反応性を測定するのに使用する抗体は、精製アミノペプチダーゼ を使って調製することができる。より詳しくは、N.Axelsen 他,A Manual of Q Uantitative Immunoelectrophoresis,Blackwell Scientific Publications,19 73 年,第23章に記載された方法、またはA.Johnstone & R.Thorpe,Immunoche mistry in Practice,Blackwell Scientific Publications,1982 (具体的には 第27〜31頁)に記載された方法に従って、ウサギ(または他の齧歯類)を免疫処 置することにより、本発明のアミノペプチダーゼに対する抗血清を惹起せしめる ことができる。抗血清から、例えば塩沈〔(NH4)2SO4〕に続く透析およびイオン 交換クロマトグラフィー、例えばDEAE−セファデックス上でのイオン交換クロマ トグラフィーにより、精製された免疫グロブリンを得ることができる。タンパク 質の免疫化学的特徴付けは、Outcherlony の二重拡散分析法〔O.Outcherlony, Handbook of Experimental Immunology(D.M.Weir編),Blackwell Scientific P ublications,1967,655 〜706頁〕、交差免疫電気泳動法(N.Axelsen他,前掲 ,第3および4章)、ま たはロケット免疫電気泳動法(N.Axelsen他,前掲,第2章)のいずれかにより 行うことができる。 ・サザンブロット分析 Yelton他(1984),Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.81,1470〜1474頁に従っ て、A.オリゼからゲノムDNAを単離し、そしてBamHI,BglII,EcoRI および HindIII(10μg/試料)で完全消化し、0.7 %アガロースゲル上で分画し、変性 させ、そして移行緩衝液として10×SSCを使ってナイロン膜(Hybond-N)にブ ロッティングする〔Southern,E.M.(1975),J.Mol.Biol.,98,503-517 頁〕 。アミノペプチダーゼcDNAをランダムプライミングにより32P標識し(>1×109 cpm /μg )、それをサザン分析においてプローブとして使用する。ハイブリ タイゼーション条件と洗浄条件はRNAゲルブロット分析のところで後述する通 りである。フィルターを−80℃で12時間オートラジオグラフィー処理する。 ・RNAゲルブロット分析 A.オリゼからのポリ(A)+RNA(1μg)を1.2 %アガロース/2.2 M ホルムアルデヒドゲル中で電気泳動し〔Thomas,P.S.(1983)Methods Enzymol.1 00,255-2663 頁〕、そして移行緩衝液として10×SSCを使ってナイロン膜(H ybond-N)にブロッティングする。アミノペプチダーゼcDNAをランダムプライミ ングによって32P標識し(>1×109cpm /μg )、そして5×SSC、5×デ ンハーツ溶液、0.5 %SDS(w/v)および100 μg/mlの変性サケ精子DNA中で6 5℃にて18〜20時間膜にハイブリダイズさせる。次いでその膜を65℃にて5×S SC(15分間×2回)、2×SSC+0.5 %SDS(30分間×1回)、0.2 ×S SC+0.5 %SDS(30分間×1回)、および5×SSC(15分間×2回)中で 洗浄する。その膜を−80℃で12時間オートラジオグラフィー処理する。 ・アミノペプチダーゼ活性(LAPU)の測定 1LAPUは、AF 298/1-GB(請求すればNovo Nordisk A/Sから入手可能)に記載 の方法を使って、1分あたり1μモルのL−ロイシン−p−ニトロアニリドを加 水分解する酵素の量として定義される。 ・TMBS分析に基づいた%DHの測定 タンパク質加水分解の程度は、達成された加水分解度により測定することがで きる。本発明の明細書中では、加水分解度(DH)は次の式により定義される: hは加水分解されたペプチド結合の数であり、htotalはタンパク質中のペプチ ド結合の総数である。htotalは原料の種類に依存し、一方hは例えばTMBS分析 により測定されるmeqvロイシンNH2の関数として表すことができる。 %DHの測定はEF-9415317(請求すればNovo Nordisk A/Sから入手可能)に記載 されている。 ・生地およびパンの試験 本発明によれば、アミノペプチダーゼ活性を有する一成分酵素を添加すること の効果は、次の方法を使うことによってパン生地およびパンにおいて試験するこ とができる:パンの製造 手順: 1. 生地混捏(渦動攪拌機) 700 RPM で3分 1400 RPMで5分 混合時間は、使用する試験条件下で最適な生地の粘りが得られるように、使用す る小麦粉に基づいて製パン業者により予め決定されそ して調整される。 2. 第一プルーフ:30℃、80%RH(相対湿度)、15分。 3. 計量および整形 4. 周囲温度で5分間の寝かし 5. 最終プルーフ:32℃、80%RH、ロールパンの場合45分、食パンの場合55分 6. 焙焼(ベーキング):225 ℃、ロールパンの場合22分、ローフの場合30分生地およびベークド製品の評価 生地およびベークド製品は次のように評価することができる: ローフの比容積:伝統的な中種法を使って4ローフ容積の平均値を測定する。パ ン1gあたりの容積mlとして比容積を計算する。対照(酵素を添加しない)の比 容積を100 と定義する。相対的な比容積指数を次のようにして算出する。 生地の粘りおよび内相は次の等級表に従って目視評価することができる生地の粘り :ほとんど液状 1 ねばねばしすぎる 2 ねばねばする 3 容認できる 3.5 正常 4 乾いている 5内相 : 非常に粗悪 1 粗悪 2 不均質 3 均質/良好 4 非常に良好 5衝撃試験 :第二プルーフ後、生地をのせた皿を20cmの高さから落下させる。この 生地を焼き、でき上がったパンの容積を測定する。イースト風味 対照と同じ 3 やや向上 3.5 向上 4皮の焼色 皮の焼色を外観検査により調べる。 実施例実施例1:cDNAライブラリーの作製 アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568から全RNA を抽出した 。オリゴ(dT)−セルロースアフィニティークロマトグラフィーによりポリ (A)+ RNA を単離し、そして二本鎖cDNA(ds cDNA)を合成した。 3.5×106個のクローンから成るアスペルギルス・オリゼ A01568からのcDNAラ イブラリーを酵母発現ベクターpYES 2.0中に作製した。実施例2:cDNAクローンの増幅および特徴づけ 「材料および方法」の項目において上述した通りにアスペルギルス・オリゼ A 01568 からアミノペプチダーゼを精製した。 S−カルボキシメチル化した精製タンパク質をリジン特異的プロテアーゼで消 化することにより、該アミノペプチダーゼの長いN末端配列と4つの中間部配列 (ペプチド1〜5を含む)を得た。 それらの配列に基づいて3つのプライマーを合成した(それぞれas1,s2 およ びs3)。二本鎖cDNA(ds cDNA )を「材料および方法」 の項目で上述したようなPCR増幅実験において鋳型として使用した。 得られたPCR生成物の分析は、1プライマー対(プライマーs3とプライマー as1 )を有する0.5 kb断片の存在を明らかにした。 PCR断片を、SmaIで切断し脱リン酸したpUC18 ベクター中にサブクローニン グし、そして「材料および方法」の項目において上述したようなジデオキシチェ ーンターミネーション法を使って両端から配列決定した。 プライマーによりコードされる残基に加えて、精製アミノペプチダーゼから得 られたペプチド2の配列は、推定アミノ酸配列と整列せしめると、所望のcDNA種 が特異的にPCR増幅されたことを確証した。実施例3:アスペルギルス・オリゼ由来のアミノペプチダーゼをコードするクロ ーンについてのcDNAライブラリーのスクリーニング アスペルギルス・オリゼ A01568 からのcDNAライブラリーからの約10,000個の コロニーを、上述したようなコロニーハイブリダイゼーションによりスクリーニ ングした。この結果、650 bp〜1.5 kbに及ぶ挿入断片を有する陽性クローンが得 られた。 これらの陽性クローンを、「材料および方法」の項目において上述したような サザンブロット分析により分析した。 アミノペブチダーゼcDNAクローンから得られた精製プラスミドDNA(約1μ g)をHindIII とXbaIにより完全消化して、pYESベクターからcDNA挿入断片を遊 離せしめた。試料を電気泳動し、次いで毛管ブロット法によりHybond-Nナイロン 膜に移行せしめた。この膜を高緊縮性下で洗浄して、900 bp〜1700 bp に及ぶ挿 入断片を有する陽性クローンを得た。 強力にハイブリダイズするクローンを、正および逆pYESプライマ ーを使ってcDNAの末端を配列決定することにより分析した。 配列データの分析は、それらのクローンのうち幾つかが先端の切り取られたcD NAであり、その他のものは全長クローンであることを示した。全長クローンのう ちの1つ(pClEXP3 )のヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列(図1に示す )は、1.4 kbのcDNA挿入断片を含有する。実施例4:アスペルギルス・オリゼ中でのアミノペプチダーゼの発現 アスペルギルス・オリゼ中でのアミノペプチダーゼの高レベル生産を得るため に、pClEXP3 クローンからのcDNA挿入断片をpHD423中にサブクローニングし、そ して上述したようにしてAmdS+プラスミドと一緒に同時形質転換せしめた。 pClEXP3 からの1.4 kb cDNA 挿入断片を、HindIII とNotI消化によりpYES 2.0 から単離し、NotI/HindIII で開裂させたpHD 423 ベクター中に連結し、そして E.コリ中に形質転換せしめた。 得られた形質転換体を2回精製し(上記参照)、上述したようにアミノペプチ ダーゼ活性についてアッセイした。形質転換体pA3EXP3/1 は検出可能なアミノペ プチダーゼ活性を示した。実施例5:アミノペプチダーゼ生産性形質転換体(pA3EXP3/1)の発現レベル 形質転換体(pA3EXP3/1)から分泌されるアミノペプチダーゼの量および純度( 発現レベル)を、陰性対照として未形質転換体のA.オリゼ株A01560を使用し且 つ陽性対照としてA.オリゼ株A01568を使用して、SDS-PAGEにより半定量的に測 定した(図1参照)。 pA3EXP3/1 では、陰性対照中に存在しない36〜37 KDaポリペプチドが検出可能 であった。この組換えアミノペプチダーゼのサイズは、生来のアミノペプチダー ゼのサイズ(約35 kDaの二重バンド)のも のよりも約2 kDa 大きい。これは、多分、追加のグリコシル化かまたは他の形の 翻訳後修飾のためであろう。実施例6 質量分析は、cDNA配列から32.4 kDaであると算定されたポリペプチドの質量よ りも質量が大きく測定されたことから、組換えアミノペプチダーゼがグリコシル 化されていることを示した。 組換えアミノペプチターゼの平均質量は34.1 kDaであり、33 kDa〜35 kDaの範 囲の質量であった。 SDS-PAGE(「材料および方法」に記載されたような)により測定された見かけ 分子量(Mw)は約35 kDaであることがわかった。実施例7:35 kDaアミノペプチダーゼを生産する形質転換体の醗酵 アスペルギルス・オリゼ形質転換体 pA3EXP3/1を、150 mlのDAP2C(pH=5.9 )の入った1lの振盪フラスコ中で30℃にて3日間増殖させた。 分泌されたアミノペプチダーゼの量は、SDS-PAGE分析により約0.5 g/l上清 と概算された。実施例8:S.ポンベ中での35 kDaアミノペプチダーゼクローンの発現 全長35 kDaアミノペプチダーゼcDNAクローン pClEXP3を、エレクトロポレーシ ョンによりシゾサッカロミセス・ポンベ (Schizosaccharomyces pombe)中に再形質転換せしめた。SpeIとNotI消化によ りpYES 2.0ベクターから1.4 kb cDNA 挿入断片を取り出し、それをSpeI/NotIで 開裂させた酵母発現ベクターpPl (これはADH プロモーターを含むE.コリ/S .ポンベ間シャトルベクターである)中にサブクローニングし、そしてアミノペ プチダーゼ活性についてアッセイした。 1つのS.ポンベ形質転換体が強力なアミノペプチダーゼ活性を 有することが証明された。このことは、S.ポンベがアスペルギルス・オリゼ A 01568 からの機能的に活性な35 kDaアミノペプチダーゼを合成しそして分泌する ことを示す。実施例9:アミノペプチダーゼ遺伝子の編成および発現 「材料および方法」の項目において記載したサザンブロットハイブリタイゼー ションにより、A.オリゼ A01568 ゲノム中のアミノペプチダーゼ遺伝子のコピ ー数を決定した。A.オリゼから単離した全RNAをBamHI,BglII,EcoRI また はHindIII で完全消化し、そしてアミノペプチダーゼcDNAとハイブリダイズせし めた。アミノペプチダーゼプローブは、ヌクレオチド位置640 のところのBamHI 部位のために2つのハイブリダイズする断片を与えるBamHI 消化を除いて、各場 合に1つだけの強力にハイブリダイズする断片を検出する。これは、アミノペプ チダーゼ遺伝子がA.オリゼ A01568 ゲノム中に単一コピーとして存在すること を示す。実施例10 35 kDaアミノペプチダーゼ遺伝子の発現を調べるために、A.オリゼ A01568 菌糸から抽出したポリ(A)+RNAをノーザンブロット分析にかけた。ブロッ トしたRNAをアミノペプチダーゼcDNAを使って探査すると、約1.45および1.55 キロ塩基の2つのmRNA種の存在が明らかになった。それらの2つのmRNAは、フィ ルターを高緊縮性で洗浄した時に同じハイブリダイゼーションパターンが観察さ れることから、2つの異なる遺伝子の転写物を表すとは思われない。2つのmRNA のサイズの相違は、アスペルギルス・オリゼ cDNA ライブラリーから単離された 2つのcDNA種(1つがpC1EXP3 クローンに該当しそしてもう1つがそれより120 bp短いpClEXP4 クローンに該当する)に相応して、2つのポリアデニル化部位の ために3′非翻訳領域の長さが異なることによる結果であるかもしれない。両mR NA とも同じアミノペプチダーゼをコードする。実施例11:乳漿タンパク質水解物からの苦味の除去 アスペルギルス・オリゼ形質転換体pA3EXP3/1 の醗酵ブロスを、8%(w/v)プ ロテアーゼ水解乳漿タンパク質を含有する溶液の苦味を除去する能力について試 験した。 醗酵ブロスのアミノペプチダーゼ活性は 5.58 LAPU/gであった。 基質タンパク質溶液を100 g の8%タンパク質水解物の入ったフラスコにおい て試験した。5000 LAPU/g(12.5 LAPU/g タンパク質と等価)を有する生成物に 基づいて算定した時の酵素と基質の関係(E/S)が0.25%になるまでアミノペ プチダーゼ活性を示す醗酵ブロスを添加し、次いで50℃,pH 7.0で6時間再び加 水分解した。 1分後と6時間後にそれぞれpHと重量オスモル濃度を測定した(標準法を使 って)。TNSB法(上述)を使って%DHを測定し、そして標準法を使って%FA A(%遊離アミノ酸)を測定した。 *アミノペプチダーゼによる基質の加水分解により生じるDHの増加。 ブラインドのDHは28%である。 13%FFAを含む、苦味が除去された水解物の試料をロイシン含量について分 析した。ロイシンは該試料の約2.7 %を構成し、ブラインド試料の約0.3 %を構 成することがわかった。実施例12:味覚試験 苦味が除かれたタンパク質水解物の味を、0(苦味なし)から10(ブラインド )までの苦味指数(BI)を使って5人の味覚試験審査員団により評価した。 苦味のある3.5 %タンパク質水解物の試料(ブラインド試料)と、 形質転換体にさらした同様な試料の苦味を評価した。 形質転換体にさらしたタンパク質水解物試料の苦味指数(BI)は約6.2 の範 囲であることがわかった。 この結果は、35 kDaアミノペプチダーゼがタンパク質水解物試料の苦味を除去 したことを示す。実施例13:パンの風味、生地の粘弾性および内相 0〜300 LAPU/kg小麦粉を使って製造したパンの風味、生地の粘 較した。パンは「材料および方法」の項目で上述したようにして製造しそして評 価した。 次のような結果が観察された(二重反復試験の平均) 上記表から明らかなように、本発明の35 kDaアミノペプチダーゼは30〜300 LA PU/kg小麦粉の量で添加した時に「焼きたての」パンの香りという形で有意に風 味を増加させる。内相部は本発明のアミ ノペプチダーゼにより影響されない。生地の粘弾性は市販のプロテ される。 本発明の実施に際して本発明の精神および範囲から逸脱することなく多数の変 更および修正が可能であることは、上記開示を考慮すれば当業者に明白であろう 。従って、本発明の範囲は後述する請求の範囲により限定されるものに従って解 釈すべきである。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1997年6月26日 【補正内容】 請求の範囲 1.真菌微生物由来のアミノペプチダーゼ活性を示す一成分酵素であって、SD S-PAGEにより測定すると35 RDaの見かけ分子量(Mw)を有する酵素。 2.約4.9 の範囲に推定等電点(pI)を有する、請求項1に記載の酵素。 3.前駆体形の前記酵素が約41 kDaの推定分子量を有する、請求項1または2 に記載の酵素。 4.前駆体形の前記酵素が分泌シグナルを含んで成る、請求項3に記載の酵素 。 5.糸状菌または酵母から得られる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の酵 素。 6.糸状菌、例えばアスペルギルス(Aspergillus )、特にA.オリゼ、特に A.オリゼ A01568 、またはトリコデルマ(Trichoderma )、ペニシリウム(Pe nicillium )、フザリウム(Fusarium)もしくはフミコラ(Humicola)から得ら れる、請求項5に記載の酵素。 7.前記酵素が配列番号6に示される部分アミノ酸配列もしくは前記配列の類 似体、および/または配列番号7に示される部分アミノ酸配列もしくは前記配列 の類似体、および/または配列番号8に示される部分アミノ酸配列もしくは前記 配列の類似体、および/または配列番号9に示される部分アミノ酸配列もしくは 前記配列の類似体、および/または配列番号10に示される部分アミノ酸配列もし くは前記配列の類似体、および/または配列番号11に示される部分アミノ酸配列 もしくは前記配列の類似体を含んで成るかまたはそれに含まれる、請求項1〜6 のいずれか一項に記載の酵素。 8.前記酵素が配列番号2に示されるアミノ酸配列もしくは前記配列の類似体 を含んで成るかまたはそれに含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の酵 素。 9.アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568由来の配列番号2 に示される精製アミノペプチダーゼに対して惹起された抗体と免疫学的に反応性 である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の酵素。 10.前記酵素が35〜45%の範囲、好ましくは37〜41%の範囲で無極性アミノ酸 、および/または30〜40%の範囲、好ましくは33〜37%の範囲で極性アミノ酸、 および/または10〜20%の範囲、好ましくは12〜16%の範囲で酸性アミノ酸を含 んで成る、請求項1〜9のいずれか一項に記載の酵素。 11.前記酵素が7〜17%の範囲、好ましくは10〜14%の範囲で酸性アミノ酸を 含んで成る、請求項1〜10のいずれか一項に記載の酵素。 12.アミノペプチダーゼ活性を示す酵素をコードするDNA配列を含んで成る DNA構成物であって、前記DNA配列が a) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリ DSM9965から得ら れるDNA配列のアミノペプチダーゼコード部分;あるいは b) a)に定義されたDNA配列の類似体であって、 i) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列と少なくとも70%相同であるか、または ii) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列と同じオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズするか、 または iii)配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列を含んで成るDNA配列によりコードされるポリペプチドと少 なくとも70%相同であるポリペプチドをコードするか、または iv) アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568に由来しそして/ またはE.コリ DSM 9965 から得られる配列番号1に示されるDNA配列により コードされる精製アミノペプチダーゼに対して惹起された抗体と免疫学的に反応 性であるポリペプチドをコードする 前記DNA配列の類似体 を含んで成るDNA構成物。 13.配列番号3に示される部分DNA配列、および/または配列番号4に示さ れる部分DNA配列、および/または配列番号5に示される部分DNA配列を含 んで成る、請求項12に記載のDNA構成物。 14.前記DNA配列が真菌微生物、例えば糸状菌または酵母から得られる、請 求項12または13に記載のDNA構成物。 15.前記DNA配列が、アスペルギルス、例えばアスペルギルス・オリゼ、特 に寄託されたアスペルギルス・オリゼ ATCC 20386 株、またはトリコデルマ、ペ ニシリニウム、フザリウム、フミコラもしくはE.コリ DSM 9965 から得られる 、請求項14に記載のDNA構成物。 16.前記DNA配列がアスペルギルス・オリゼ A01568 の核酸ライブラリーか ら単離されるかまたは該ライブラリーを基にして製造される、請求項15に記載の DNA構成物。 17.請求項12〜16のいずれか一項に記載のDNA構成物を含んで成る組換え発 現ベクター。 18.請求項12〜16のいずれか一項に記載のDNA構成物または請求項17に記載 の組換え発現ベクターを含んで成る細胞。 19.真核細胞、特に真菌細胞、例えば酵母細胞または糸状菌細胞である、請求 項18に記載の細胞。 20.前記細胞がアスペルギルス(Aspergillus )の菌株、特にアスペルギルス ・ニガー(Aspergillus niger)もしくはアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae )の菌株、サッカロミセス(Saccharomyces )の菌株、特にサッカロミ セス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・クルイベリ (Saccharomyces kluyveri)もしくはサッカロミセス・ウバルム(Saccharomyce s uvarum )の菌株、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces )の菌株、例え ばシゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)の菌株、ハンゼ ヌラ種(Hansenula sp.)、ピキア種(Pichia sp.)、ヤロウィア種(Yarrowia sp.)、例えばヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)、またはクル イベロミセス種(Kluyveromyces sp.)、例えばクルイベロミセス・ラクチス(Kluyveromyces Iactis )の菌株に属する、請求項19に記載の細胞。 21.前記細胞がアスペルギルスの菌株、特にアスペルギルス・ニガーまたはア スペルギルス・オリゼの菌株に属する、請求項20に記載の細胞。 22.アミノペプチダーゼ活性を示す酵素の生産方法であって、請求項18〜21の いずれか一項に記載の細胞を、請求項12〜16のいずれか一項に記載のDNA構成 物または請求項17に記載の発現ベクターの発現を許容する条件下で適当な培地中 で培養し、そしてその培養物から前記酵素を回収することを含んで成る方法。 23.食品用のタンパク質またはタンパク質水解物の苦味を除去す るのに有用な酵素製剤であって、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペ プチダーゼ活性を示す酵素が濃縮されている酵素製剤。 24.前記製剤が1.1 〜10、好ましくは2〜8、特に4〜6の倍率で濃縮されて いる、請求項23に記載の酵素製剤。 25.セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダ ーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼ、キシラナーゼ、ペプチダーゼおよびエンドプ ロテアーゼを包含する少なくとも1つの別の酵素活性を更に含んで成る、請求項 23または24に記載の酵素製剤。 26.請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素 を含んで成る、パン改良または生地改良用組成物。 27.α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、麦芽α−アミラーゼ、酸安定性アミラ ーゼ、1,6−プルラナーゼおよびアミログルコシダーゼから成る群より選ばれ たデンプン分解酵素を更に含んで成る、請求項26に記載のパン改良または生地改 良用組成物。 28.セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダ ーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼおよびキシラナーゼのような別の酵素を更に含 んで成る、請求項26または27に記載のパン改良または生地改良用組成物。 29.別のパンまたは生地改良剤を更に含んで成る、請求項26〜28のいずれか一 項に記載のパン改良または生地改良用組成物。 30.小麦粉生地からベークド製品を製造する方法であって、生地製造工程にお いて、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素 を生地または生地成分に添加し、そして得られた生地を適当な条件下でのベーキ ング工程にかけることを含んで成る方法。 31.小麦粉生地からベークド製品を製造する方法であって、生地 製造工程において、更にデンプン分解酵素を生地または生地成分に添加し、そし て得られた生地を適当な条件下でのベーキング工程にかけることを含んで成る、 請求項30に記載の方法。 32.前記デンプン分解酵素がα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、麦芽α−アミ ラーゼ、酸安定性アミラーゼ、1,6−プルラナーゼおよびアミログルコシダー ゼから成る群より選ばれる、請求項31に記載の方法。 33.セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダ ーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼおよびキシラナーゼのような別の 酵素を生地または生地成分に添加する、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方 法。 34.請求項1〜11のいずれか一項に記載の酵素が、小麦粉1kgあたり30〜1000 LAPU 、好ましくは50〜500 LAPU、特に80〜300 LAPU、例えば約100 LAPUに相当 する量で添加される、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。 35.前記酵素が請求項26〜29のいずれか一項に記載のパン改良または生地改良 用組成物の形で添加される、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。 36.冷凍生地の製造方法であって、生地製造工程において、請求項1〜11のい ずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素を生地または生地成分に 添加し、そして得られた生地を適当な条件下での冷凍工程にかけることを含んで 成る方法。 37.デンプン分解酵素が請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダ ーゼ活性を示す酵素と一緒に添加される、請求項36に記載の方法。 38.前記酵素が請求項26〜29のいずれか一項に記載のパン改良または生地改良 用組成物の形で添加される、請求項36または37に記載 の方法。 39.請求項30〜38のいずれか一項に記載の方法により製造されたベークド製品 または生地。 40.生地用のプレミックスであって、請求項1〜11のいずれか一項に記載のア ミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項に記載のパ ン改良もしくは生地改良用組成物を含んで成るプレミックス。 41.ベークド製品の風味を改良するための、請求項1〜11のいずれか一項に記 載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項に記 載の組成物の使用。 42.ベークド製品の生地粘弾性を改良するための、請求項1〜11のいずれか一 項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一 項に記載の組成物の使用。 43.ベークド製品の内相構造を改良するための、請求項1〜11のいずれか一項 に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項 に記載の組成物の使用。 44.ベークド製品の皮の焼色を改良するための、請求項1〜11のいずれか一項 に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項 に記載の組成物の使用。 45.食品用のタンパク質またはタンパク質水解物への、請求項1〜11のいずれ か一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項23〜25のいずれ か一項に記載の酵素製剤の使用。 46.食品用のタンパク質またはタンパク質水解物の苦味を除去するための、請 求項45に記載の使用。 47.加水分解されるべきタンパク質またはタンパク質水解物が動物起源のもの 、例えばカゼインまたは乳漿タンパク質である、請求項45または46に記載の使用 。 48.前記食品がチーズである、請求項47に記載の使用。 49.加水分解されるべきタンパク質またはタンパク質水解物が植物起源のもの 、例えば大豆タンパク質である、請求項45または46に記載の使用。 50.前記食品がココアを含んで成る、請求項49に記載の使用。 51.コンタクトレンズを洗浄するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載 のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項23〜25のいずれか一項に記載 の酵素製剤の使用。 52.醸造のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ 活性を示す酵素または請求項23〜25のいずれか一項に記載の酵素製剤の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G02C 13/00 G02C 13/00 // C11D 3/386 C11D 3/386 7/42 7/42 (C12N 15/09 ZNA C12R 1:19) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:69) (C12N 9/48 C12R 1:69) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 スペンドラー,ティナ デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 ダンマン,クラウス デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 ハルキール,トルベン デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 エーステルガード,ピーター,ラーベク デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 パトカー,シャムカント アナント デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ (72)発明者 ハンセン,キム デンマーク国,デーコー−2880 バグスバ エルト,ノボ アレ,ノボ ノルディスク アクティーゼルスカブ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.真菌微生物由来のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素であって、SDS-PAGE により測定すると35 kDaの見かけ分子量(Mw)を有する酵素。 2.約4.9 の範囲に推定等電点(pI)を有する、請求項1に記載の酵素。 3.前駆体形の前記酵素が約41 kDaの推定分子量を有する、請求項1または2 に記載の酵素。 4.前駆体形の前記酵素が分泌シグナルを含んで成る、請求項3に記載の酵素 。 5.糸状菌または酵母から得られる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の酵 素。 6.糸状菌、例えばアスペルギルス(Aspergillus )、特にAオリゼ、特にA .オリゼ A01568、またはトリコデルマ(Trichoderma)、ペニシリウム(Penici llium )、フザリウム(Fusarium)もしくはフミコラ(Humicola)から得られる 、請求項5に記載の酵素。 7.前記酵素が配列番号6に示される部分アミノ酸配列もしくは前記配列の類 似体、および/または配列番号7に示される部分アミノ酸配列もしくは前記配列 の類似体、および/または配列番号8に示される部分アミノ酸配列もしくは前記 配列の類似体、および/または配列番号9に示される部分アミノ酸配列もしくは 前記配列の類似体、および/または配列番号10に示される部分アミノ酸配列もし くは前記配列の類似体、および/または配列番号11に示される部分アミノ酸配列 もしくは前記配列の類似体を含んで成るかまたはそれに含まれる、請求項1〜6 のいずれか一項に記載の酵素。 8.前記酵素が配列番号2に示されるアミノ酸配列もしくは前記配列の類似体 を含んで成るかまたはそれに含まれる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の酵 素。 9.アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568由来の配列番号2 に示される精製アミノペプチダーゼに対して惹起された抗体と免疫学的に反応性 である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の酵素。 10.前記酵素が35〜45%の範囲、好ましくは37〜41%の範囲で無極性アミノ酸 、および/または30〜40%の範囲、好ましくは33〜37%の範囲で極性アミノ酸、 および/または10〜20%の範囲、好ましくは12〜16%の範囲で酸性アミノ酸を含 んで成る、請求項1〜9のいずれか一項に記載の酵素。 11.前記酵素が7〜17%の範囲、好ましくは10〜14%の範囲で酸性アミノ酸を 含んで成る、請求項1〜10のいずれか一項に記載の酵素。 12.アミノペプチダーゼ活性を示す酵素をコードするDNA配列を含んで成る DNA構成物であって、前記DNA配列が a) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリ DSM 9965から得 られるDNA配列のアミノペプチダーゼコード部分;あるいは b) a)に定義されたDNA配列の類似体であって、 i) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列と相同であるか、または ii) 配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリDSM 9965から得 られるDNA配列と同しオリゴヌクレオチドプローブとハイブリダイズするか、 または iii)配列番号1に示されるDNA配列および/またはE.コリ DSM 9965から得られるDNA配列を含んで成るDNA配列によりコードされるポ リペプチドと相同であるポリペプチドをコードするか、または iV) アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)A01568に由来しそして/ またはE.コリ DSM 9965 から得られる配列番号1に示されるDNA配列により コードされる精製アミノペプチダーゼに対して惹起された抗体と免疫学的に反応 性であるポリペプチドをコードする 前記DNA配列の類似体 を含んて成るDNA構成物。 13.配列番号3に示される部分DNA配列、および/または配列番号4に示さ れる部分DNA配列、および/または配列番号5に示される部分DNA配列を含 んで成る、請求項12に記載のDNA構成物。 14.前記DNA配列が真菌微生物、例えば糸状菌または酵母から得られる、請 求項12または13に記載のDNA構成物。 15.前記DNA配列が、アスペルギルス、例えばアスペルギルス・オリゼ、特 に寄託されたアスペルギルス・オリゼ ATCC 20386 株、またはトリコデルマ、ペ ニシリニウム、フザリウム、フミコラもしくはE.コリ DSM 9965 から得られる 、請求項14に記載のDNA構成物。 16.前記DNA配列がアスペルギルス・オリゼ A01568 の核酸ライブラリーか ら単離されるかまたは該ライブラリーを基にして製造される、請求項30に記載の DNA構成物。 17.請求項12〜16のいずれか一項に記載のDNA構成物を含んで成る組換え発 現ベクター。 18.請求項12〜16のいずれか一項に記載のDNA構成物または請 求項17に記載の組換え発現ベクターを含んで成る細胞。 19.真核細胞、特に真菌細胞、例えば酵母細胞または糸状菌細胞である、請求 項18に記載の細胞。 20.前記細胞がアスペルギルス(Aspergillus )の菌株、特にアスペルギルス ・ニガー(Aspergillus niger)もしくはアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae )の菌株、サッカロミセス(Saccharomyces)の菌株、特にサッカロミセ ス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)、サッカロミセス・クルイベリ(Saccharomyces Kluyveri )もしくはサッカロミセス・ウバルム(Saccharomyces uvarum )の菌株、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces )の菌株、例えば シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)の菌株、ハンゼヌ ラ種(Hansenula sp.)、ピキア種(Pichia sp.)、ヤロウィア種(Yarrowia sp .)、例えばヤロウィア・リポリチカ(Yarrowia lipolytica)、またはクルイベ ロミセス種(Kluyveromyces sp.)、例えばクルイベロミセス・ラクチス(Kluyv eromyces lactis )の菌株に属する、請求項19に記載の細胞。 21.前記細胞がアスペルギルスの菌株、特にアスペルギルス・ニガーまたはア スペルギルス・オリゼの菌株に属する、請求項20に記載の細胞。 22.アミノペプチダーゼ活性を示す酵素の生産方法であって、請求項18〜21の いずれか一項に記載の細胞を、請求項12〜16のいずれか一項に記載のDNA構成 物または請求項17に記載の発現ベクターの発現を許容する条件下で適当な培地中 で培養し、そしてその培養物から前記酵素を回収することを含んで成る方法。 23.食品用のタンパク質またはタンパク質水解物の苦味を除去するのに有用な 酵素製剤であって、請求項1〜11のいずれか一項に記 載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素が濃縮されている酵素製剤。 24.前記製剤が1.1 〜10、好ましくは2〜8、特に4〜6の倍率で濃縮されて いる、請求項23に記載の酵素製剤。 25.セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダ ーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼ、キシラナーゼ、ペプチダーゼおよびエンドプ ロテアーゼを包含する少なくとも1つの別の酵素活性を更に含んで成る、請求項 23または24に記載の酵素製剤。 26.請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素 を含んで成る、パン改良または生地改良用組成物。 27.α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、麦芽α−アミラーゼ、酸安定性アミラ ーゼ、1,6−プルラナーゼおよびアミログルコシダーゼから成る群より選ばれ たデンプン分解酵素を更に含んで成る、請求項26に記載のパン改良または生地改 良用組成物。 28.セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダ ーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼおよびキシラナーゼのような別の酵素を更に含 んで成る、請求項26または27に記載のパン改良または生地改良用組成物。 29.別のパンまたは生地改良剤を更に含んで成る、請求項26〜28のいすれか一 項に記載のパン改良または生地改良用組成物。 30.小麦粉生地からベークド製品を製造する方法であって、生地製造工程にお いて、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素 を生地または生地成分に添加し、そして得られた生地を適当な条件下でのベーキ ング工程にかけることを含んで成る方法。 31.小麦粉生地からベークド製品を製造する方法であって、生地製造工程にお いて、更にデンプン分解酵素を生地または生地成分に 添加し、そして得られた生地を適当な条件下でのベーキング工程にかけることを 含んで成る、請求項30に記載の方法。 32.前記デンプン分解酵素がα−アミラーゼ、β−アミラーゼ、麦芽α−アミ ラーゼ、酸安定性アミラーゼ、1,6−プルラナーゼおよびアミログルコシダー ゼから成る群より選ばれる、請求項31に記載の方法。 33.セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペントサナーゼ、リパーゼ、ペルオキシダ ーゼ、オキシダーゼ、ラッカーゼ、アミラーゼおよびキシラナーゼのような別の 酵素を生地または生地成分に添加する、請求項11〜18のいずれか一項に記載の方 法。 34.請求項1〜11のいずれか一項に記載の酵素が、小麦粉1kgあたり30〜1000 LAPU 、好ましくは50〜500 LAPU、特に80〜300 LAPU、例えば約100 LAPUに相当 する量で添加される、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。 35.前記酵素が請求項26〜29のいずれか一項に記載のパン改良または生地改良 用組成物の形で添加される、請求項30〜34のいずれか一項に記載の方法。 36.冷凍生地の製造方法であって、生地製造工程において、請求項1〜11のい ずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素を生地または生地成分に 添加し、そして得られた生地を適当な条件下での冷凍工程にかけることを含んで 成る方法。 37.デンプン分解酵素が請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダ ーゼ活性を示す酵素と一緒に添加される、請求項36に記載の方法。 38.前記酵素が請求項26〜29のいずれか一項に記載のパン改良または生地改良 用組成物の形で添加される、請求項36または37に記載の方法。 39.請求項30〜38のいずれか一項に記載の方法により製造されたベークド製品 または生地。 40.生地用のプレミックスであって、請求項1〜11のいずれか一項に記載のア ミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項に記載のパ ン改良もしくは生地改良用組成物を含んで成るプレミックス。 41.ベークド製品の風味を改良するための、請求項1〜11のいずれか一項に記 載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項に記 載の組成物の使用。 42.ベークド製品の生地の粘弾性を改良するための、請求項1〜11のいずれか 一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか 一項に記載の組成物の使用。 43.ベークド製品の内相構造を改良するための、請求項1〜11のいずれか一項 に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項 に記載の組成物の使用。 44.ベークド製品の皮の焼色を改良するための、請求項1〜11のいずれか一項 に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項26〜29のいずれか一項 に記載の組成物の使用。 45.食品用のタンパク質またはタンパク質水解物への、請求項1〜11のいずれ か一項に記載のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項23〜25のいずれ か一項に記載の酵素製剤の使用。 46.食品用のタンパク質またはタンパク質水解物の苦味を除去するための、請 求項45に記載の使用。 47.加水分解されるべきタンパク質またはタンパク質水解物が動物起源のもの 、例えばカゼインまたは乳漿タンパク質である、請求項45または46に記載の使用 。 48.前記食品がチーズである、請求項47に記載の使用。 49.加水分解されるべきタンパク質またはタンパク質水解物が植物起源のもの 、例えば大豆タンパク質である、請求項45または46に記載の使用。 50.前記食品がココアを含んで成る、請求項49に記載の使用。 51.コンタクトレンズを洗浄するための、請求項1〜11のいずれか一項に記載 のアミノペプチダーゼ活性を示す酵素または請求項23〜25のいずれか一項に記載 の酵素製剤の使用。 52.醸造のための、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアミノペプチダーゼ 活性を示す酵素または請求項23〜25のいずれか一項に記載の酵素製剤の使用。
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