JPH11508247A - ウベニメクス及びウベニメクスを含む医薬組成物のウイルス性肝炎の治療薬としての用途 - Google Patents

ウベニメクス及びウベニメクスを含む医薬組成物のウイルス性肝炎の治療薬としての用途

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JPH11508247A JP9503498A JP50349897A JPH11508247A JP H11508247 A JPH11508247 A JP H11508247A JP 9503498 A JP9503498 A JP 9503498A JP 50349897 A JP50349897 A JP 50349897A JP H11508247 A JPH11508247 A JP H11508247A
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Abstract

(57)【要約】 本発明はウベニメクス(Ubenimex)又はその塩類又はウベニメクス又はその塩類を含む医薬組成物によるウイルス性肝炎、とくに慢性B型肝炎の治療における用途に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ウベニメクス及びウベニメクスを含む医薬組成物のウイルス性肝炎の治療薬とし ての用途 本発明はウベニメクス及びその塩類又はウベニメクスを含む医薬組成物のウイ ルス性肝炎の治療薬としての用途に関する。 ウイルス性肝炎は人類の健康を厳に損なう世界的伝染病であり、今日まで少な くとも5種類のウイルス性肝炎の病源体が発見されている。それはA型肝炎ウイ ルス(HAV)、B型肝炎ウイルス(HBV)及びC型肝炎ウイルス(HCV)、D型肝炎ウイ ルス(HDV)及びE型肝炎ウイルス(HEV)である。これらのウイルスは皆、急性肝炎 を誘発することができ、その中でB型、C型、D型肝炎ウイルスは、慢性肝炎を 引き起こす。普通、急性肝炎は自限性を有し、即ち患者自身が完全に回復される 。故に、ウイルス性肝炎の治療研究のポイントは、慢性肝炎におかなければなら ない。特に発病率の高い慢性B型肝炎については、目下全世界においてB型肝炎 表面抗原(HBsAg)保菌者の人数は、2.8億を越えており、慢性B型肝炎患者は7800 万に及ぶ。 目下、慢性B型肝炎を治療する主な医薬品として以下のものがある。 1.抗ウイルス薬、例えば、インターフュロン。インターフュロンは今のとこ ろ慢性肝炎を治療する理想的な医薬品と認められ、臨床上30〜45%の患者の病状 が緩解される(HBeAgが陰性に転化し、肝組織学についても改善が認められる) 。また、5〜25%の患者が治療される(HBeAgとHBsAgは皆消失された)。但し、 インターフュロンは経口投与はできず、値段が高く、また、入院の必要がない慢 性 肝炎患者及び普及に不便なところが多い。尚、その副作用が著しく、例えば、高 熱(38〜40℃)、戦慄、低血圧、悪心、下痢、筋肉痛、頭痛及び倦怠等がある。 これらはそれ故広く応用されなかった。 2.その他の抗ウイルス薬、例えば、ビダラピン、燐酸ビダラビン、アシクロ ビル、ホスホノ蟻酸、ジドプジン、スラシン、ポリイノシン酸−ポリシチジル酸 、2′,3′−ジデオキシシチジンなど。これらの薬剤は、臨床効果が確立され ておらず、また毒副作用大きいので未だ広く応用されていない状態である。 3.免疫調節剤、例えば、(1)ヤルファクターであるチモジン、イムノリボ 核酸、トランスファクター、インターロイキン−2等;(2)ホルモン剤、例え ば、副腎皮質ホルモン、プロスタグランジン等;(3)特異性又は非特異性抗原 又は抗体、例えば、B型肝炎ワクチン、BCGワクチン、MPS(mycobacteria phecis ubstance)高力価免疫グロブリン等;(4)細胞内のシクロヌクレオチド化合物 に影響を及ぼすもの、例えば、イミダゾール類薬剤。これらの免疫調整剤は今は 未だ試験段階に止まっている現状である。 4.中国伝統医学から来るチョレイゲルカン、山豆根注射液、マトリン注射液 、レンチナン等があるが、これらの薬剤の効果は更に確かめる必要がある。 故に、治療効果が高く、副作用の低い投与し易い新しい抗ウイルス性肝炎薬の 開発が切望される。 本発明の目的は治療効果が高く、副作用の低い抗ウイルス性肝炎治療薬の提供 にある。 本発明者は幅広く十分な検討を行った結果、ウイルス性肝炎、特に慢性B型肝 炎に対して、ウベニメクス(ubenimex)又はその塩が優れた治療効果を持ち、副 作用の低いことが予想外に発見された。本発明は上記の発見に基づく。 ウベニメクスは、次の構造式をもつ化合物で、化学名はN−〔(2S,3R) −4−フュニル−3−アミノ−2−ヒドロキシブチリル〕L−ロイシンである。 本化合物は梅沢浜夫らが始めてストプトシヤス・オリボレチクリMD976−C7と いう菌株の発酵液から単離し、これがアミノペプチダーゼB及びロイシンアミノ ペプチダーゼに対して明らかに抑制活性を持っていることが発見された〔J.Ant ibiotics,29,97-99(1976)〕。 ウベニメクスは、現在主に抗癌剤(日本特公昭60−9487、公開特許公報平4− 193827参照)、放射線副作用軽減剤(日本公開特許公報平3−110150参照)、抗 血栓形成剤(日本公開特許公報62-72613参照)と末梢鎮痛剤(US4,308,256)等に 用いられている。但し、これがウイルス性肝炎の治療に用いられることは未だ全 く報告されていない。 本発明の第一の側面は、ウベニメクス又はその塩類のウイルス性肝炎、特に慢 性B型肝炎の治療薬としての用途及びウベニメクス又はその塩の有効量のウイル ス性B型肝炎患者、特に慢性B型肝炎患者への応用にある。 本発明の第二の側面は、ウベニメクス又はその塩を含む医薬組成物の、ウイル ス性肝炎、特に慢性B型肝炎の治療薬としての用途及び本薬剤のウイルス性肝炎 、特に慢性B型肝炎患者への応用にある。また、本薬剤は、ウベニメクス又はそ の塩を含み、その他のウイルス性肝炎に用いられる医薬品を含んでも含まなくて もよく、そし て製造工程に用いられる補助剤を含んでもよい。 本発明のもう一つの側面はウベニメクス又はその塩のウイルス性肝炎治療薬の 製造方法における使用にそしてウベニメクス又はその塩の治療量を含み、その他 のウイルス性肝炎薬を含んでも含まなくてもよく、また補助剤を含むことができ るウイルス性肝炎治療薬における、使用にある。 本発明においては、ウベニメクス及びウベニメクスを含む医薬組成物は各種の 適切な投与経路で投与することが出来るが、経口投与が好ましい。投与量の範囲 は患者の年令、性別、肝炎の重度及び投与経路により異なるが、通常、投与量範 囲は10〜100mg/日にある。 次の薬理学実験によりウイルス性肝炎に対するウベニメクスの生物的作用を説 明する。 一.ウベニメクスの抗アヒルB型肝炎ウイルスの実験。 実験材料及び方法 (一)モデル動物 健康成年の重度産“麻鴨蛋(たまご)”という家鴨卵を孵化した1〜2日齢の 家鴨雛の腹腔経由で0.1ml DHBV DNA陽性のウイルス血清を接種し1週間の後、外 頚静脈から採血し、ジゴキシンでラベルしたDHBV DNA探針で斑点交雑検出により 感染陽性家鴨を選び出して実験動物とし1か月齢まで飼育を続けた。 (二)実験の組分け及び薬の投与量 DHBV DNA陽性の1か月齢家鴨76羽をランダムに5つのグループに分ける: 1.ウイルス対照組:デンプンの入ったカプセル0.8g/kg/日を毎朝空腹時 に服用する。 2.陽性薬物対照組:アシクロビル(Aciclovir)毎日1回100mg/kg/日を腹腔 内注射する。 3.ウベニメクス低用量組:0.5mg/kg/日 4.ウベニメクス中用量組:5mg/kg/日 5.ウベニメクス高用量組:25mg/kg/日 ウベニメクスは白色粉末で、デンプンとよく混和して対応する規格のカプセル を作成し、毎朝空腹時に服用する。 投与実験期間は1か月とする。 (三)観察の指標 1.血清DHBV DNAの変更情況:投与前、投与後2週間、投与後1か月、停薬1 週間後に、それぞれ外頚静脈から採血し、血清を分離して−20℃において保存す る。斑点交雑法によりジゴシキシン探針を用いて服薬前後の血清を比較して試験 する。 試験するときは探針同質性のプラスミドDNAの倍数比例に希釈したものをニト ロセルロース・フイルム上にスポッティングし、交雑して示したスポットの色の 濃さを基準とし、試験しようとする被検血清交雑斑点の色と比較して半定量を行 なう。 2.投与停止後各グループの実験動物の半分を殺し、それぞれの実験動物の肝 臓組織の小さい塊まりを採取し、10%ホルムアルデヒド溶液で固定し、ルーチン HE染色病理検査をする。残った肝臓を氷浴に入れて実験室へ持ち帰り−70℃に冷 蔵して家鴨の肝臓のDNAの抽出と、Southern Blotの測定及び肝臓内病毒DNA複製 に対する薬物作用の検討に供する。 3.各組は服薬前、服薬2週間後、1か月後、服薬停止1週間後にそれぞれ採 血して家鴨血清中グルタミン・ピルビック・トランスアミナーゼ及びグルタミン 酸オキサル酢酸トランスアミナーゼの変化情況を検査する。 結果 (一)服薬前、服薬中及び服薬後における血清中のDHBV DNAの変化情況: ウイルス対照の他、陽性薬物対照組、ウベニメクス低、中、高用量組の投与1 か月後と服薬前とを比較すれば、皆DHBV DNAが著しく又は極く著しく下降したこ と(P<0.05又はP<0.01)が認められ、低用量は服薬2週間後においてもDHBV DNAが明らかに下降するのが見られた。しかし停薬1週間の後はDHBV DNAの逆昇 現象が認められた(表1参照)。服薬前に感染されたウイルスDNAタイターの低 いものは服薬後陰転し易く、その中で、陽性薬物対照組服薬2週間後及び1か月 後におけるDHBV DNAの陰転率はそれぞれ30.77%と46.15%で、ウベニメクス各用 量組よりやや高いが著しい差異が認められなかった(P>0.05)(表2参照)。 DHBV DNA含量の低下又はDNAの陰転効果はウベニメクスの用量多少には明らかな 関係が認められなかった。 3*I P<0.05 “**I P<0.01 各組家鴨毎羽服薬前後の血清DHBV DNAのタイター変化情況につい ては表1−5を参照のこと。就中“++++”は10,000pg;“+++”は1000pg ;“++”は100 pg;“+”は10pg;“−”は<1pg。 (二)肝臓HE染色病理検査 各組は皆程度の異なる肝細胞空胞変性、腫脹、部分的に門脈区及び小葉間中隔 炎症細胞の浸潤が見られた。このような非特異性肝組織病理表現は服薬組と対照 組に明らかな差異が認められず、同時にウベニメクス服薬組肝細胞の壊死増生現 象も見られなかった。 (三)肝臓組織DNA抽出物のSouthern Blotの検査: アシクロビル(Aciclovir)とウベニメクスで1か月治療した後、家鴨肝臓組織 中のDHBV DNAは全面的に、特にDNA(RC),DNA(SC),DNA(SS)は皆降下が認められ た。図1を参照のこと。 図1の説明:a,b,d,eはそれぞれアシクロビル、ウベニメクスの高、中 、低用量組家鴨肝臓組織DNAの抽出物、Cはウイルス対照組家鴨肝臓組織DNA抽出 物である。HindIII酵素で切ったλ(ラムダ)バクテリオファージDNAはサイズの 基準(Kb)とする。 (四)服薬前後における血清トランスアミナーゼの変化: 表3,4を参照のこと。各実験組のALT及びAST時間の経過と共に皆正常状態に 戻った(我々は10羽のDHBV血清に感染していない成年麻鴨血清中のALT及びASTを 検査したところ、それぞれ<44.47 酵素活性単位と、<49.35酵素活性単位であった)。DHBVの感染により血清トラ ンスアミナーゼが一時的に上昇するが、同一時相を比較すれば、服薬2週間後、 1か月後にはウベニメクスの各用量組のALTはウイルス対照組より有意差(P<0 .01)が見られた。しかしアシクロビルは服薬2週間の後1か月の後はウイルス 対照組と比較すれば有意差(P>0.05)が認められなかった。その他に服薬2週 間後には各用量組のASTは有意差(P>0.05)が見られなかったが、服薬1か月 後、服薬停止1週後各服薬組がウイルス対照組と比較して有意差(P<0.05)が 認められた。 注:“* ”P<0.05 “**”P<0.01 注:“* ”P<0.05 “**”P<0.01 結論 DHBVとHBVは好肝DNAウイルス科(Hepadnavirus)に属し、DHBV感染家鴨をヒト B型肝炎発病機序及びウイルス復製過程の研究として、有効薬物のスクリニング に用いられる家鴨B型肝炎動物モデルの応用としては益々広くなってきた。1〜 3日齢の家鴨の雛がDHBVを感染した場合、長期間にウイルス血液を維持されるが 明らかな自然陰転現象はない。故に、我々は家鴨B型動物モデルによるウベニメ クスの抗ウイルス作用をチェックし、臨床において肝炎患者を治療するために参 考データを提供した。 実験結果からも明らかなように、ウベニメクスの投与1か月後、血清中のDHBV DNAが著しく又は極く著しく下降され、服薬を停止した場合DNAの逆昇現象があ るが逆昇の度合は陽性薬対照組(アシクロビル)より低く、アシクロビルが服薬 停止1週間の後DNA逆昇タイターは服薬前のそれを超過した。尚、ウベニメクス の抗ウイルス効果はウベニメクスの服用量には明らかな関係がなく、低用量で1 か月服用すれば著しいウイルス抑制作用が発現される。 肝臓病理学検査及び治療前後の血清トランスアミナーゼ検査結果 より明らかなようにウベニメクスは肝臓組織学には明らかな影響が認められなか った。しかも治療期間同一時相内においてALTとASTは明らかに低下したことによ り、本薬剤について一定の肝臓機能改善効果が認められた。 Southern Blot検査結果がウベニメクスはDHBV DNAの肝臓内復製を抑制するこ とが出来ることを示唆した。その現れは、本薬剤を1か月投与後、皆肝臓内組織 DHBV DNAのRC,SC,SSの低下が認められたことである。 二.四塩化炭素によるマウスの急性肝損傷に対するウベニメクスの影響。 (一)実験材料 1.動物:ICRマウス18〜22g、雌雄各半分。四川抗生物質工業研究所動物室 飼育。 2.薬物:ウベニメクス(Ubenimex以下BSと称す)は四川抗生物質工業研究所 より、白色粉末で、ロット・ナンバは94836Bであった。ビフュニルジカルボキ シラートは中国医学科学院薬物研究所実験製薬工場製、ロット・ナンバー881217 であった。四塩化炭素は重慶南方化学試薬工場製、分析用純度で、使用前植物油 で0.1%の溶液に調製した。 (二)操作方法 実験動物をランダムに組分けし、BSは3つの用量組に分け、即ち0.05mg/kg/ 日、0.5mg/kg/日、5mg/kg/日、7日間続けて内服し、他に生理食塩水対照 組及び陽性対照組(ビフュニルジカルボキシラート60mg/kg/日、7日間続いて 内服)、各組は最後の一回服薬後24時間目に0.1%CCI410ml/kgを腹腔注射し、2 4時間たってから断頭法により処理して血液を採集し、血清を分離してアベNPオ ート生化学装置でアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST) とアラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)を定量した。実験を更に一回繰返し た。 (三)結果 結果は次の表を見よ: CCI4によるマウスの急性肝損傷AST及びALTに対するBSの影響 * NS組と比較すれば 0.01<P<0.05** NS組と比較すれば P<0.01 CCI4によるマウスの肝損傷の主な症状はALTの上昇で、上の表からも明らかな ように、BS投与組は対照組よりCCI4中毒マウス血清のALT活性が著しく降下され 、且つ降下作用の度合は用量に依存する。 次に挙げる臨床治療例でウベニメクスの慢性B型肝炎に対する治療効果を説明 する。但し、決して本発明は以上に述べた内容に限らない。 実施例1 一.病例選択:主に1993年〜1994年1月迄の慢性持続性B型肝炎、HBeAg又はH BV-DNA陽性、又は両者とも陽性の入院患者から23例選んだ。但し、これらの患者 は抗ウイルス剤やホルモンを応用したことがない。これに対応する期間に比較し 得る病例20例を対照とした。臨床的にタイプの分け方及び診断基準は1990年5月 に開催された全国ウイルス性肝炎学術会議の改訂案に従った。 二.一般資料:ウベニメクス治療組。男19例;女4例;年齢8〜47才;病気経 過11か月〜11年。対照組。男16例;女4例;年齢6〜63才;病気経過、病因学及 び臨床症状発現等は皆似ている。 三.検査方法:B型肝炎はELISA法、HBV-DNAはPCR法によって検査した。治療 前及び治療後第2,3か月の血清標本について検査した。 四.治療方法:ウベニメクス治療組はウベニメクスを30mg、毎日1回、連続90 日間内服を1クールとする。対照組はチョレイグルカン及びリバビリン9例、チ ョレイグルカン及びB型肝炎ワクチン11例、3か月を1クールとする。 結果 一.B型肝炎ウイルス高復製陰性転化率:治療組HBeAg及びHBV-DNAが皆陽性で ある12例の中で2項目が共に陰性転化者が3例(3/12)、HBeAg 1項目だけが 陽性である11例の中で陰性に転化したのは8例(8/11)、HBeAgの総陰性転化 率は69%(16/23)であった。対照組の20例中HBV-DNA 5例が陽性が陰転しなか った。HBeAg陽性の15例中陰転した例が5例、陰性転化率は33.3%(5/15)で あった。両組対照μ=2.1634,P<0.05であり明らかな差があった。ウベニメク ス治療組は対照組より著しく高かった。 二.肝機能(ALT及びSB)の変化:治療組においては治療前肝機 能ALT51-386μ、治療開始後1〜2か月において母体伝播の8才罹患児のほか;2 2例は程度の異なる上昇が見られた。治療開始後3か月には15例のALTが正常まで 降下した。回復率は65.2%で、治療組においては、治療前BSは4〜17.1μ mol/ L、治療後19.1μ mol/Lに上昇したが適当な処置をとって正常まで降下した1 例を除くほか、正常範囲に回復した。対照組においては治療開始前ALTが異常で あるのが20例、治療後正常に回復したのが12例、回復率は60%で、ウベニメクス と比べてμ=0.035,P>0.05であり両組に明らかな差は認められなかった。対 照組においては治療開始前一部の病例はBSのやや上昇が見られ、保肝治療をとっ た後正常に回復した。 ディスカッション ウベニメクスにみる慢性持続性B型肝炎23例の治療と、猪苓(ちょれい)ポリ サッカライドにみる慢性B型肝炎の治療を比較した結果、猪苓ポリサッカライド よりウベニメクスの抗ウイルス作用が優れ、且つ服用が便利であった。また慢性 持続性B型肝炎患者には不良反坐が見られなかった。 以上実験データ及び臨床治療実験例から明らかなように、ウベニメクスはウイ ルス性肝炎、とくに慢性B型肝炎には良好な治療効果を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アイ,リン 中華人民共和国,シチュアン 610051,チ ェンドゥ シ,シャンバンカオル 9ハオ (72)発明者 ワン,ピン 中華人民共和国,シチュアン 610051,チ ェンドゥ シ,シャンバンカオル 9ハオ (72)発明者 イエ,チュアンフア 中華人民共和国,シチュアン 610051,チ ェンドゥ シ,シャンバンカオル 9ハオ (72)発明者 ペン,ミンシウ 中華人民共和国,シチュアン 610051,チ ェンドゥ シ,シャンバンカオル 9ハオ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ウイルス性肝炎の治療のための、次の式に示すウベニメクス又はその塩の 使用方法であって、治療有効量のウベニメクス又はその塩をウイルス性肝炎患者 に投与することを特徴とする使用方法。 2.ウイルス性肝炎の治療のための、ウベニメクス又はその塩を含む医薬組成 物の使用方法であって、その組成物の治療有効量をウイルス性肝炎患者に投与す ることを特徴とする使用方法。 3.前記医薬組成物が、他の知られた抗ウイルス性肝炎剤と共に、ウベニメク ス又はその塩並びに医薬として許容される捕助剤及び/又は賦形剤を含む、請求 項2に記載の使用方法。 4.前記ウベニメクス又はその塩が、腸管又は非腸管経路によりウイルス性肝 炎患者に投与される、請求項1又は2に記載の使用方法。 5.ウベニメクス又はその塩の、抗ウイルス性肝炎剤の製造における使用。
JP9503498A 1995-06-21 1996-06-21 ウベニメクス及びウベニメクスを含む医薬組成物のウイルス性肝炎の治療薬としての用途 Pending JPH11508247A (ja)

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