JPH11505462A - コンピュータ断層撮影システムで使用するための運動アーティファクト抑制フィルタ - Google Patents

コンピュータ断層撮影システムで使用するための運動アーティファクト抑制フィルタ

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JPH11505462A JP9532629A JP53262997A JPH11505462A JP H11505462 A JPH11505462 A JP H11505462A JP 9532629 A JP9532629 A JP 9532629A JP 53262997 A JP53262997 A JP 53262997A JP H11505462 A JPH11505462 A JP H11505462A
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Abstract

(57)【要約】 CT画像の運動アーティファクトを補償するために、投影データ信号から運動修正信号を発生する運動アーティファクト・フィルタの開示。投影データ信号の各測定値は、特定の投影角度でのX線源と検出装置との間の空間を占めるすべての質量の密度を表す。運動アーティファクト・フィルタは、患者の動きを表す高周波信号を発生するための高域フィルタを含む。上記高周波信号の各測定値は、相互に隣接している空間に対応する投影データ信号の測定値のグループを組み合わせて作られる。運動修正信号の各測定値は、投影データ信号のその関連測定値から、高周波信号の測定値の一部を差し引くことにより作られる。この部分は、投影角度が開始角度に近づくにつれて増大し、投影角度が中間角度に近づくにつれて減少する。

Description

【発明の詳細な説明】 コンピュータ断層撮影システムで使用するための 運動アーティファクト抑制フィルタ 関連出願との相互参照 本出願は、引用によって本明細書の記載に援用する、1996年1月17日付 けの、本発明の譲受人に譲渡された「コンピュータ断層撮影システムで使用する ための縞模様抑制フィルタ」という名称の米国特許出願第08/587,468 号、および引用によって本明細書の記載に援用する、1996年3月13日付け の、本発明の譲受人に譲渡された「コンピュータ断層撮影システムで使用するた めのリング抑制フィルタ」という名称の米国特許出願第08/614,541号 、および引用によって本明細書の記載に援用する、1996年3月13日付けの 、本発明の譲受人に譲渡された「コンピュータ断層撮影システムで使用するため の自己校正リング抑制フィルタ」という名称の米国特許出願第08/614,6 60号に関連する。 発明の分野 本発明は、概して、例えば、人間の患者のCT画像を作るための、医学で使用 されるコンピュータ断層撮影(CT)システム、特に走査中に患者が体を動かし たために起こるアーティファクトを低減するための改良型フィルタに関する。 発明の背景 第三世代タイプのコンピュータ断層撮影(CT)システムは、環状のディスク の直径方向の対向側面にそれぞれ固定されている、X線源およびX線検出装置シ ステムを含む。このディスクは、走査中、X線がX線源から、ディスクの開口部 内に置かれている対象物を通して、検出装置システムへ送られる間に、ディスク が回転軸を中心にして連続して回転するように、ガントリ・サポート内に回転自 在に装着されている。 検出装置システムは、通常、X線源からX線が放射される「焦点」と呼ばれる 点に、曲率中心を持つ円弧の形で、一列に配列されている検出装置アレイを含む 。 X線源および検出装置のアレイは、X線源と各検出装置との間のX線が通る経路 がすべて、ディスクの回転軸に垂直な同一面(以後、「スライス面」または「走 査面」と呼ぶ)に含まれるように配列されている。X線の経路がほぼ一点から出 て、検出装置に対して異なる角度で延びているので、X線の経路は、扇の形に似 ている。そのため、X線の経路すべてを表す場合、いつでも「扇形ビーム」とい う用語が頻繁に使用される。走査中のある測定の瞬間に、一つの検出装置に入射 するX線は、通常「レイ」と呼ばれ、各検出装置は、その対応するレイの強度を 示す出力信号を発生する。各レイは、その経路に存在するすべての質量により減 衰するので、各検出装置が発生する出力信号は、検出装置とX線源との間に存在 するすべての質量の密度(すなわち、検出装置の対応するレイの経路に存在する 質量の密度)を表す。 X線検出装置が発生した出力信号は、通常、CTシステムの信号処理部により 処理される。上記信号処理部は、一般に、その信号雑音比を改善するために、X 線検出装置が発生した出力信号をろ過するデータ取得システム(DAS)を含む 。DASで処理されたろ過出力信号は、通常「生のデータ信号」と呼ばれる。信 号処理部は、通常、各投影データ信号が、対応するレイ経路に存在する質量の密 度を表すように、一組の投影データ信号を発生するために、生のデータ信号を対 数的に処理する投影フィルタを含む。ある測定の瞬間のすべての投影データ信号 全体は、通常、「投影」または「投影図」と呼ばれる。一回の走査中、ディスク が回転すると、各投影がディスクの異なる角度部分に発生するように、複数の投 影が発生する。特定の投影に対応するディスク上のX線源および検出装置システ ムの角度の向きは、「投影角」と呼ばれる。 ラドン・アルゴリズムのような周知のアルゴリズムを使用して、各投影角で集 めたすべての投影データ信号から、一つのCT画像を形成することができる。C T画像は、走査が行われている対象物の走査面に沿った、二次元「スライス」の 密度を表す。投影データ信号からCT画像を形成するプロセスは、通常、「ろ過 投影」、または「再構成」と呼ばれる。何故なら、CT画像は、投影データから 再構成されたものと考えることができるからである。信号処理部は、通常、投影 データ信号から再構成されたCT画像を形成するための、バック・プロジェクタ を含む。 CTシステムの一つの問題は、種々のノイズおよびエラー源が、潜在的に再構 成されたCT画像に対して、ノイズまたはアーティファクトを発生することであ る。それ故、CTシステムは、通常、信号対雑音(SN)比を改善し、再構成さ れたCT画像のアーティファクトを減らすために、多くの信号処理技術を使用す る。 再構成されたCT画像に、不必要なアーティファクトを発生する恐れのある一 つの重要な要因は、走査が行われている最中の走査対象物の動きである。写真技 術の当業者にとっては周知のように、カメラのアパーチャが開いている時に対象 物が移動すると、撮影した写真にブレが起きる。同様に、CT走査中に対象物が 移動すると、撮影したCT画像にアーティファクトが生じる。それ故、理想とし ては、走査中の対象物は走査が行われている間、動かないでいることが望ましい 。しかし、通常、CT走査の対象物は人間の患者であり、また、一般に、絶対に 動かないでいることは、たとえ短時間の間でも、人間にとって難しいことである ので、多くの場合、患者の動きによるアーティファクトにより、CT画像の質が 低下する。さらに、写真の場合には、その再構成のプロセスの性質からいって、 カメラの視野の一部が動いても、その動いた部分にブレが生じるだけであるが( 例えば、被写体の手が動いた場合には、被写体の手がブレるが、被写体の頭はブ レることはまず起こらない)、走査中の患者の一部が動くと、動いた部分以外の CT画像の部分にもアーティファクトが生じる。それ故、例えば、心臓およびそ の周辺部を走査している間に心臓が鼓動すると、心臓以外のCT画像の周囲の部 分にもアーティファクトが生じる場合がある。 図1は、患者の動きよるアーティファクトに関連するいくつかの問題を示す、 人間の胸廓および心臓の再構成した画像の一例である。当業者なら理解できると 思うが、図1のCT画像は、画像の診断に悪影響を与えるアーティファクトを含 んでいるが、このアーティファクトは走査中に心臓の運動により生じたものであ る。 運動アーティファクトは二つのタイプの分けることができる。第一のタイプは 、180度離れた投影角を持つ投影の違いに関連するものであり、第二のタイプ は、 「開始」および「終了」の投影角での投影の違い(すなわち、「開始」投影角は 通常ゼロ度、「終了」投影角は通常360度と見なされる。)に関連している。 走査中に患者が全然動かなければ、180度の違いで発生した任意の二つの投影 は、通常、非常に類似している。何故なら、両方の投影は本質的には、(中央の レイ、すなわち、ディスクの共通の中心を通るレイ、に対する検出装置のアレイ の位置によって)患者の同じ映像または同じ映像に近いものを表すからである。 (しかし、X線源および検出装置の相対的な位置は反対になっている。)しかし 、投影角θで撮影した第一の投影と投影角θ+180度で撮影した第二の投影と の間に、患者が動いた場合には、これら投影は、異なる姿勢の患者の映像を表す 。この違いにより、第一のタイプのアーティファクトが発生する。同様に、開始 および終了投影角で撮影した投影の間で患者が動いた場合には、X線源および検 出装置が、開始および終了投影角で同じ位置に位置していた場合でも、投影は患 者の異なる画像を表す。この違いにより、第二のタイプのアーティファクトが生 じる。第一のタイプの運動アーティファクトは、普通、再構成されたCT画像に 曲線の縞模様の形で現れ、場合によってモザイク模様になる場合もある。第二の タイプの運動アーティファクトは、多くの場合、再構成されたCT画像の開始角 投影に沿って影を生じる。一般的にいって、運動アーティファクトの正確な形は 、動いた部分の大きさ、位置および密度、並びに動きの速度および振幅により異 なる。 運動アーティファクトの従来技術による抑制方法は、通常、患者の動きにより 生じた高周波成分を除去するために、投影データ信号の低域ろ過を使用する。こ のようなろ過は、第一のタイプのある種の運動アーティファクトを効果的に抑制 するが、CT画像の全体の解像度も低下させる傾向がある。上記ろ過は、また第 二のタイプの運動アーティファクトの抑制には効果がない。第二のタイプの運動 アーティファクトの従来技術による抑制方法は、一般に、データぼかしと呼ばれ 、普通、「過走査」または「不足走査」手順を含むが、このような方法では、運 動アーティファクトを十分に抑制することができず、追加の投影を必要としたり 、空間解像度が低下したり、またSN比が低下したりするという別な欠点を持っ ている。 それ故、CT画像の運動アーティファクトを減少させるための改良された方法 および装置が求められている。 発明の目的 本発明の一つの目的は、従来技術の上記問題を実質的に軽減または解決するこ とである。 本発明のもう一つの目的は、改良型運動アーティファクト抑制フィルタを提供 することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、第一および第二のタイプの運動アーティフ ァクトを抑制するための、運動アーティファクト・フィルタを提供することであ る。 本発明のさらにもう一つの目的は、第二のタイプの運動アーティファクトを、 第一のタイプの運動アーティファクトの一般化されたケースとして処理する、運 動アーティファクト・フィルタを提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、患者の動きを示す高周波信号を発生するた めの高域フィルタを含む、運動アーティファクト・フィルタを提供することであ る。 本発明のさらにもう一つの目的は、患者の動きをもっと正確に表す高周波信号 から、低周波信号を発生するための低域フィルタを含む、運動アーティファクト ・フィルタを提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、低周波信号としきい値とを比較し、その関 連低周波信号の大きさがしきい値より低いか、または等しい場合には、過剰信号 をゼロに設定し、そうでない場合は、過剰信号を、関連低周波信号がしきい値を 超える数値を表すように設定することにより、低周波信号から過剰信号を発生す るためのしきい値装置を提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、エラー信号に対応する一組の加重係数を発 生するための信号加重関数発生装置を含み、上記加重係数が、その関連投影角度 が、開始および終了投影角度に近づくにつれて増大し、その関連投影角度が、開 始および終了投影角度の中間の投影角度に近づくにつれて減少する、運動アーテ ィファクト・フィルタを提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、エラー信号を発生するための乗算装置を含 み、各エラー信号を、その関連過剰信号と加重係数を掛け合わせることにより発 生する、運動アーティファクト・フィルタを提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、その対応する投影データ信号からエラー信 号を差し引くことのより、運動修正信号を発生するための減算装置を含む、運動 アーティファクト・フィルタを提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、対向する投影角度、すなわち、180度離 れた投影角度で発生した投影データ信号間の修正を分割する、運動アーティファ クト・フィルタを提供することである。 本発明のさらにもう一つの目的は、扇形ビーム投影を平行ビーム投影に変換す るための平行ビーム変換装置を含む、運動アーティファクト・フィルタを提供す ることである。 発明の概要 改良型アーティファクト抑制フィルタにより、上記および他の目的を達成する ことができる。このフィルタは、180N度離れている投影角度を含む複数の各 投影角度を発生する、CTシステムと一緒に使用することができる。上記Nは、 対向する投影のペアを示すための1またはそれ以上の整数である。各投影は、複 数の投影データ信号の測定値を含み、各測定値は、投影角度の中の一つのCTシ ステムの検出装置とX線源との間の体積を占めるすべての質量の密度を表す。通 常、上記体積は、円錐形または「円柱に似た」形をしている。運動アーティファ クト・フィルタは、アーティファクト・エラーが投影間に存在しているかどうか を決定するための、投影の対向ペアを比較するための装置を含む。対向投影から 得た測定値間の違いが、予め定めたしきい値を超える場合には、フィルタはアー ティファクト・エラーを補償するために、上記測定値を調整する。本発明の他の 特徴は、フィルタが投影角度の関数であるある数値により、測定値を調整するこ とができることである。上記関数は、投影角度が、開始角度に近づくにつれ、ま た投影角度が終了角度に近づくにつれて増大し、投影角度が開始および終了投影 角度の中間の角度に近づくにつれて減少する。 当業者であれば、いくつかの実施形態が図示、記載されている以下の詳細な説 明を読めば、本発明の他の目的および利点を容易に理解することができるだろう 。上記実施形態は、本発明の最適の実施方法を説明するための、単に例示として のものに過ぎない。ご理解いただけると思うが、本発明は他の異なる実施形態で 実行することができ、それら実施形態を本発明から逸脱しないで種々の点で修正 することができる。従って、図面および説明は例示としてのものに過ぎず、本発 明を制限したり限定するものではなく、本出願の範囲は、請求の範囲に記載して あるものである。 図面の簡単な説明 本発明の性質および目標をさらによく理解するには、添付の図面を参照しなが ら以下の詳細な説明を読んでほしい。図面中、同一または類似の部品には同じ参 照番号がつけてある。 図1は、運動アーティファクトに関連するいくつかの問題を示すCT画像であ る。 図2は、本発明の好適なCTシステムを、軸方向に見た図である。 図3は、図2の好適な運動アーティファクト抑制フィルタの詳細なブロック図 である。 図4A−Bは、それぞれ扇形ビームおよび平行ビームの発生を示す。 図5A−Bは、平行ビーム投影を発生するための、本発明による平行ビーム変 換装置が使用することができる一つの方法である。 図6A−Bは、180度離れている投影角度に対する、X線源および検出装置 間の空間関係を示す。上記角度は、説明の便宜上、それぞれ0度および180度 になっている。 図7は、図6A−Bの0度および180度の投影角度での検出装置アレイ間の 空間関係を示す。 図8Aは、患者が動かなかった場合に収集した、平行ビーム投影のいくつかの チャネルの、例示としての信号レベルのグラフである。 図8Bは、患者が少し動いた場合に収集した、平行ビーム投影のいくつかのチ ャネルの、例示としての信号レベルのグラフである。 図9は、本発明が使用した扇形ビーム加重係数の一つの好適な形式を示す、強 度対扇形ビーム投影角度のグラフである。 図10は、図8Bの同じデータのグラフであり、運動修正信号の測定値を発生 するために、本発明のアーティファクト抑制フィルタが、投影データ信号の測定 値から差し引くことができる数値を示す。 図11は、図1の画像を形成するために使用したデータを使用して形成した、 CT画像の一例であるが、本発明の運動アーティファクト抑制フィルタにより修 正されている。 図12は、米国特許出願第08/587,468号に開示されているタイプの リング抑制フィルタおよび縞模様抑制フィルタを含む、本発明の好適なCTシス テムの信号処理部のブロック図である。 図面の詳細な説明 図2は、例示としてのコンピュータ断層撮影(CT)システム、または本発明 の原理によるスキャナ40である。この少スキャナ40は、X線源42と、ディ スク46に装着された検出装置のアレイを含む検出装置組立44を含む。X線源 42および検出装置組立44は、CT走査が行われている間、ディスク46の中 央開口部を通って延びる対象物50の周囲を回転できるように、また走査中、X 線が通り、任意の質量の密度が測定される、参照番号60で示す、画像形成領域 を形成することができるように、(図2の視野に垂直に延びる)回転軸48を中 心に回転する。この画像形成領域は、通常、回転軸48とX線が通る画像形成面 との交点にある、共通の中心に中心を持つ円(1)と、X線源42のX線焦点が 描く円周(2)により形成される。対象物50は、頭部または胴のような人間の 患者の一部であってもいい。X線源42は、(回転軸48に垂直な)走査面内で 、X線の連続した扇形ビーム52を放射し、この扇形ビームは、対象物50を通 過した後で、組立44の検出装置により検出される。散乱防止面54のアレイは 、好適には、散乱したレイが検出装置によって検出されるのを実質的に防止する た めに、対象物50と組立44の検出装置との間に位置していることが好ましい。 好適な実施形熊の場合には、検出装置の数は384であり、48度の円弧をカバ ーしている。しかし、この数および角度は変えることができる。アルミニウムの ような軽量の材料で作ったほうが有利であるディスク46は、軸48を中心にし て急速に、滑らかに回転する。ディスク46はオープン・フレーム構造になって いて、そのため対象物50をディスクの開口部を通して設置することができる。 対象物50は、例えば、X線の場合によく使用される、好適には透明であること が好ましいテーブル56上に支持することができる。 検出装置組立44が発生した出力信号は、(ブロック図で示す)DAS70へ 送られ、DASは一組の生のデータ信号を発生する。上記生のデータ信号は投影 フィルタ72に送られ、このフィルタは一組の投影データ信号を発生する。ディ スク46が回転すると、投影データ信号は、多くの投影角度からの投影データを 供給するために使用される。投影データ信号は、運動アーティファクト抑制フィ ルタ74に送られ、このフィルタは再構成されたCT画像の運動アーティファク トを減少させる方法で、本発明により投影データ信号をろ過する。「運動修正投 影データ信号」、または単に「運動修正信号」と呼ばれる運動アーティファクト 抑制フィルタ74が発生した出力信号は、バック・プロジェクタ76に送られ、 このプロジェクタは運動修正信号からCT画像を発生する。バック・プロジェク タ76は、上記データを後方投影用の周知のコンボルーション・カーネルとコン ボルブするための(図示せず)コンボルーション・フィルタを含む。 スキャナ40は、多重チャネル装置であり、各チャネルのデータは、一つの検 出装置出力信号と対応する生データ、投影データおよび運動修正信号を含む。各 チャネルにおいては、これら各信号が各投影角度で発生する。本明細書で使用す る「チャネル」という用語は、検出装置から発生し、上記種々の構成部分を通し て処理される信号経路である。この場合、いくつかのチャネルは、何時でもとい うわけではないが、共通の信号経路の少なくとも一部を共有し、この場合、これ らチャネルは共通の素子を共有していることを理解されたい。例えば、検出装置 組立を構成している検出装置の、数個の各サブセットの出力を処理するために、 一つまたは複数の共通素子が使用されている場合には、一つまたは複数の共通素 子を通しての、各サブセットの信号を処理するために、マルチプレクサを使用す ることができる。 後で詳細に説明するように、投影フィルタ72が発生した投影データ信号では なく、運動アーティファクト抑制フィルタ74が発生した運動修正信号を使用す ることにより、バック・プロジェクタ76は、運動アーティファクトがより少な く、そのためもっとハッキリした改善されたCT画像を発生することができる。 好適には、運動アーティファクト抑制フィルタ74は、非直線フィルタであり、 その解像度を有意に低下させないで、CT画像の、第一および第二のタイプの両 方のアーティファクトを抑制することが好ましい。 図3は、本発明の運動アーティファクト抑制フィルタ74の一実施形態のブロ ック図である。好適には、このフィルタ74は、投影フィルタ72が発生した投 影データ信号を受信し、そこからバック・プロジェクタ76向けの運動修正信号 を発生することが好ましい。運動アーティファクト抑制フィルタ74は、平行ビ ーム変換装置310、運動補償フィルタ320、および補間フィルタ340を含 む。平行ビーム変換装置310は、投影フィルタ72が発生した投影データ信号 を受信し、そこから一組の平行ビーム信号を発生する。この平行ビーム信号は、 運動補償フィルタ320に送られ、このフィルタ320は運動修正信号を発生し 、この信号は補間フィルタ340によりバック・プロジェクタ76に送られる。 平行ビーム変換装置310は、再構成コンバータ312およびインターリーブ ・コンバータ314を含む。再構成コンバータ312は投影データ信号を受信し 、そこから必要な場合には再構成信号を発生する。再構成信号はインターリーブ ・コンバータ314に送られ、このコンバータはそこから平行ビーム信号を発生 する。投影フィルタ72が発生した投影は、「扇形ビーム」データと見なすこと ができる。何故なら、すべての投影は、(図2に示す)扇形ビーム52を使用し て発生するからである。平行ビーム・コンバータ310は、平行ビーム投影を形 成するために、投影を再構成する。 一回の360度走査中(すなわち、ディスクの一回転中)に、投影フィルタ7 2により発生した投影データ信号の測定値は、下記式(1)で示すマトリックス PDSの形に配列される。 PDSマトリックスの各素子PDS(i、θ)は、θに等しい扇形ビーム投影角 度に対する、i番目のチャネルの投影データ信号の測定値を表す。式(1)中、 Nはスキャナ40のチャネルの数であり、一回の走査は360度の回転を含むも のと見なされる。すでに説明したように、好適な実施形態の場合には、アレイ4 4には384の検出装置が設置されていて、そのため、この好適な実施形態の場 合には、スキャナ40に384のチャネルがあり、Nは384に等しい。Δθは 、連続している投影の間のディスク46の回転量を表す。(すなわち、Δθは連 続している投影に間の投影角度の角度増大である。)好適な実施形態の場合には 、ディスク46は、各投影の間に1度の1/8だけ回転し、スキャナ40は一回 の360度の走査中に2880の投影を発生する。(すなわち、360度に対し て、1度当たり8回の投影である。)それ故、好適には実施形態の場合には、Δ θは0.125度に等しい。PDSマトリックスの各列は、一つの投影角度で収 集した投影データ信号のすべての測定値を表し、好適な実施形態の場合には、P DSマトリックスに2880の横列が存在する。PDSマトリックスの各縦列は 、一回の走査中に、一つのチャネルで収集した投影データ信号の、すべての測定 値を表し、この好適な実施形態の場合には、PDSマトリックスには384の縦 列が存在する。PDSマトリックスは、最初の横列が最後の横列につながってい るという循環的な性質を持っている。すなわち、PDS(i、0)およびPDS (i、360)は、同じ角位置で発生した信号である。一回360度の走査のと ころで説明したけれども、本発明は、「走査画像の品質を改善するためのX線断 層撮影システムおよび方法」という名称の米国特許出願第08/191,428 号に開 示されている二解像度走査線のような、360度以外の走査と一緒に使用するこ とができる。 図4Aは、患者50の断面の、一回の投影図の一部を形成する一組のレイ41 0である。各レイは、本質的には点源であるX線源42から放射されるので、す べてのレイ410は平行ではなく、結果としてて得られる投影は扇形ビーム投影 である。PDSマトリックスの各横列は、一回の扇形ビーム投影中に発生したデ ータ信号に対応する。再構成コンバータ312は、再構成された各投影データ信 号が、図4Bに示すレイ420のような一組の平行なレイによって形成されるよ うに、投影データ信号を再構成する。 図5A−Bは、再構成された投影を発生するために、再構成コンバータ312 が使用することができる一つの好適な方法である。図5A−Bは、二つの連続投 影図の発生中の、X線源42および検出装置アレイ44の位置を示す。走査中、 X線源42および検出装置アレイ44は、円520の中心510を中心に反時計 方向に回転する。図5Aに示す最初の投影中、レイ530は、検出装置44:4 (すなわち、図に示す左の端部から四番目のアレイ44の検出装置)に入射する 。図5Bに示す次の投影中、レイ532は、検出装置44:3(すなわち、図に 示す左の端部から三番目のアレイ44の検出装置)に入射する。好適な実施形態 の場合、検出装置間の間隔は、連続投影の発生間の回転量にマッチしている。そ の結果、レイ530は平行になり、レイ532から少しずれる。好適な実施形態 の場合には、この基本的な関係はすべての検出装置に対して同じであり、その結 果、連続投影の間に隣接する検出装置上に入射する任意の二本のレイは、平行で 、相互に少しずれている。しかし、平行なレイの間の間隔は変化する。すでに説 明したように、好適実施形態の場合には、Δθは0.125度に等しく、そのた め、好適な実施形態の場合には、アレイ44の各検出装置は隣接する検出装置か ら0.125度離れている。図3の再構成コンバータ312は、データを再構成 し、再構成した投影を発生するのにこの基本的な関係を使用する。 再構成コンバータ312は、好適には、REマトリックスの各横列が、平行ビ ームにより形成された投影と等しくなるように、再構成した信号のマトリックス REを構成するために、PDSマトリックスを再構成することが好ましい。再構 成コンバータ312は、好適には、REマトリックスの各素子RE(i、θ)が 、iおよびθのすべての数値に対して、下記の式(2)に従って選択されるよう にREマトリックスを発生することが好ましい。 RE(i,θ) =PDS(i,[i−j][Δθ]+θ) (2) 但し、j番目のチャネルは、回転ディスクの共通の中心を通る中央のレイに最も 近い検出装置を含むチャネルである。REマトリックスの各素子RE(i、θ) は、平行ビーム投影角度θに対する、i番目のチャネルの再構成された信号の測 定値を示す。 図3の再構成フィルタ312は、また各チャネルに対する隣接平行ビーム投影 角度の投影データ信号を平均化するために、低域フィルタを含むことができる。 これにより、各横列の間により大きい角度間隔dθを持つ、もっと少ない数の横 列を含む、平均化または十分の一の平行ビーム・マトリックスRE(i、θ)が できる。このようにREマトリックスを十分の一にする目的は、以降の動作の計 算を減らすためであるが、しかし、その結果、最終的な再構成画像を生成するた めの情報が少なくなる。 インターリーブ・コンバータ314(図3)は、再構成信号を受信し、そこか ら平行ビーム信号を発生する。インターリーブ・コンバータ314は、好適には 、より充実したデータ値を形成するために、180度離れている平行ビーム投影 のペアを結合することが好ましい。図6Aおよび図6Bは、X線源42、患者5 0の断面およびそれぞれ0度および180度の投影角度に対する検出装置アレイ 44との空間関係を示す。説明のための図6A−B中、検出装置アレイ44は、 七つの検出装置を含み、四番目のチャネル44:4の検出装置が、アレイ44の 中央の検出装置である。すでに説明したように、好適な実施形態の場合には、検 出装置アレイ44は384の検出装置を含んでいるが、しかし、図面を簡単にす るために、七つの検出装置を含む実施形態について説明することにする。好適な 実施形態の場合には、検出装置アレイ44は、X線源42の焦点と交差する線6 34および共通の中心610が、ディスクの共通の中心を通る中央のレイに最も 近 い検出装置である、検出装置44:4の中心と交差しないように、ディスク46 の共通の中心610から少しずれている。実際は、もっと大きなデータ値を供給 するために、一回目の回転中に入手したデータの追加データであって、そのデー タとは異なるデータを入手するために、二回目の回転のためにX線源および検出 装置が完全一回転した後で、アレイを移動させることができる。上記検出装置シ ステムの配置については、引用によって本明細書の記載に援用する、本発明の譲 受人に譲渡された1994年2月3日付けの(弁理士文書番号ANA−044) 「走査画像の品質を改善するためのX線断層撮影システムおよび方法」という名 称の米国特許出願第08/191,428号により詳細に開示されている。 図7は、0度および180度の投影角度における検出装置アレイ44と、三つ の検出装置上に入射したレイ710、712、714との間の空間での関係を示 す。アレイ44とディスク46の共通の中心610との間がずれているために、 0度の投影角度における検出装置アレイ44は、180度における検出装置アレ イ44からずれている。従って、180度の投影角度に対する六番目のチャネル 検出装置44:6上に入射するレイ710は、0度の投影角度に対する検出装置 44:2および44:3上に入射するレイ712および714の間を照射する。 この例の場合、検出装置44:6は、「中心」レイを定義する「中央の」検出装 置と見なすことができ、検出装置44:2および44:3は、対応する中央のレ イと一緒に位置する「対向隣接」レイを定義する「対向隣接」検出装置と見なす ことができる。各投影角度において、各検出装置は、患者の一部分の密度を測定 し、一般的にいって、対向隣接検出装置によって測定された部分は、任意の他の 検出装置によって測定された部分より、中央の検出装置により測定された部分に より近い。(例えば、0度の投影角度で検出装置44:2、44:3により測定 された部分は、180度の投影角度で検出装置44:5および44:7により測 定された部分より、180度の投影角度で検出装置44:6により測定された部 分のほうに近い。)180度離れている任意の二つの投影は、一組のより大きな 投影データを形成するための、中央の検出装置および対向隣接検出装置との間の この関係を使用して、インターリーブすることができる。実際は、上記引用文献 の係属中の米国特許出願第08/191,428号に開示されているタイプの二 回転走査のようなある走査中、180N度だけ離れている任意の二つの投影は、 この関係を使用してインターリーブすることができる。この場合、Nは1以上の 整数である。最初の360度に対する検出装置のずれ、および二回目の回転に対 するシフトの場合に、180度に対して一つずつ、四組の平行レイを入手するこ とができる。これらすべてのレイは、相互にインターリーブしている。例えば、 図7に示す配置の場合の上記の一つのインターリーブした投影は、数値[RE( 1、0)、RE(7、180)、RE(2、0)、RE(6、180)、RE( 3、0)、RE(5、180)、RE(4、0)、RE(4、180)、RE( 5、0)、RE(3、180)、RE(6、0)、RE(2、180)、RE( 7、0)、RE(1、180)]からなる。この中、RE(i、θ)は投影角度 θで、i番目のチャネルで検出装置から発生した再構成信号である。インターリ ーブ・コンバータ314は、一組のもっと大きな投影データを形成するために、 この方法で再構成した信号をインターリーブする。 インターリーブ・コンバータ314(図3)は、好適には、平行ビーム信号の 測定値のマトリックスPARを発生することが好ましい。PARマトリックスの 各素子PAR(i、θ)は、θに等しい平行ビーム投影に対するi番目のチャネ ルの平行ビーム信号の測定値である。PARマトリックスの構造は、下記式(3 )で表される。 式(3)に示すように、PARマトリックスは、PDSマトリックスの二倍の縦 列を持ち、半分の横列を持つ。それ故、PARマトリックスの各横列は、PSD マトリックスの一つの横列の二倍のデータを含む平行ビーム投影を表す。それ故 、 各平行ビーム投影は、扇形ビーム投影の二倍のチャネルを持っていると見なすこ とができる。PDSマトリックスとは少し違って、PARマトリックスは、逆の 順序で、最後の横列が最初の横列に連続しているという循環的性質を持っている 。すなわち、PAR(0、180)およびPAR(2N−1、0)は、PAR( 1、180)およびPAR(2N−2、0)と同じ角度位置から発生した信号で ある。以下同じ。好適な実施形態の場合には、インターリーブ・コンバータ31 4は、iおよびθのすべてに対して式(4)の下記の組に従って、PARマトリ ックスの素子を発生する。 PAR(2i,θ)=RE(i,θ) PAR(2i+1,θ)=RE(N-1-i,θ+180) (4) (但し、0≦i<N) 周知のように、扇形ビーム・データを平行ビーム・データに変換するためのコ ンバータ310のような平行ビーム・コンバータは、通常、(図3に示す)フィ ルタ340のような補間フィルタに接続している。しかし、補間フィルタは、通 常、インターリーブ・コンバータ314の直後に配置されている。すでに説明し たように、検出装置は、通常、X線源に対して、各検出装置の角度のずれがすべ ての検出装置について等しくなるような寸法を持ち、配置されているので、変換 された平行ビームの幅は、相互作用に等しくない。それ故、PARマトリックス (すなわち、各平行ビーム投影)に各列は、相互に異なる距離の間隔を持つデー タ点を含む。むしろ、各投影の共通中心の中間に近い数値を持つ素子は、各投影 の縁部に近い数値を持つ素子より間隔があいている。補間フィルタは、各投影の 数値を表すすべての素子の間隔が等しくなるように、データを補間し、平行ビー ム・データの新しいマトリックスを発生する。好適な実施形態の場合には、補間 フィルタ340は、データを補間し、間隔の等しい素子を含む投影を発生するた めに周知の技術を使用している。しかし、フィルタ340は、好適には、インタ ーリーブ・フィルタ314の直後ではなく、図3に示す通り、運動補償フィルタ 320の後ろに配置するのが好ましい。しかし、本発明は、補間フィルタ340 がインターリーブ・フィルタ314の直後に配置され、フィルタ340の出力が 運動補償フィルタ320の入力に接続している場合には、内部の結果なしでも、 機能する。運動補償フィルタについては、後で詳細に説明する。 また、周知のように、扇形ビーム・データを平行ビーム・データに変換すると 、一般的に、少し回転が起こり、その結果、0度の平行ビーム投影角度が、0度 の扇形ビーム投影角度に正確に一致しなくなる。これを修正しないと、上記回転 の結果、水平方向から少し回転した再構成画像が形成されることになる。この回 転は、一般的に、式(2)で使用されている中央の検出装置「j」が、通常、共 通の中心を通る焦点からの線の中心に正確に重ならないために起こる。回転の大 きさは、一般に、Δθ/2より小さく、バック・プロジェクタ72による周知の 技術を使用して修正することができるし、単に無視することもできる。 図8A−Bは、患者が動いた場合の問題を示す、PARマトリックスの一つの 横列の一部補間の相対データ値を示すグラフである。図8Aは、患者が動かなか った場合に集めたデータであり、図8Bは、走査中に少し動いた場合に集めたデ ータである。図8A−Bの場合、0度、180度および360度に近い扇形ビー ム投影角度に対応するインターリーブしたデータ点が、三角、丸およびxでそれ ぞれ表示されている。インターリーブされたチャネルは、例えば、これらのデー タ値を検出するのに使用した実際の検出装置が、対向隣接チャネルでなくとも( 例えば、チャネル15および17は、チャネル16からみて対向隣接チャネルで ある)、連続番号がつけてある。図8A−Bの場合、チャネル番号21(すなわ ち、i=21)に対するデータ点は、正確に180度の扇形ビーム投影角度に対 応する。チャネル21の左の丸がついているデータ点は、180度より少し大き な扇形ビーム投影角度に対応し、(例えば、チャネル19は180度プラスdθ 、チャネル17は180度プラス2dθに対応し、)チャネルの右の丸がついい ているデータ点は、180度より少し小さな扇形ビーム投影角度に対応する。チ ャネル番号20に対するデータ点は、正確な360度からdθ度を引いた扇形ビ ーム投影角度に対応し、チャネル20の左のxで示すデータ点は、360度から 次第に小さくなる扇形ビーム投影角度に対応する。同様に、チャネル番号22に 対するデータ点は、正確な0度の扇形ビーム投影角度に対応し、チャネル22 の右の三角がついているデータ点は、0度から次第に大きくなる扇形ビーム投影 角度に対応する。 図8Aは、走査中患者が動かなかった場合に集めた投影データの一例である。 図8Aのデータは、患者のゆっくり変化する密度のプロファイルを表す。図8B は、走査中、患者がすこし動いた場合に集めた投影データの一例である。一般的 にいって、0度付近の扇形ビーム投影角度に対応するデータ点は、180度付近 の扇形ビーム投影角度に対応するデータ点からずれている。同様に、180度付 近の扇形ビーム投影角度に対応するデータ点は、360度付近の扇形ビーム投影 角度に対応するデータ点からずれている。最後に、0度付近の扇形ビーム投影角 度に対応するデータ点は、360度付近の扇形ビーム投影角度に対応するデータ 点からさらに有意にずれていることが多い。図8Bのデータを見れば、二つの異 なるタイプのアーティファクトを容易に理解することができる。第一のタイプは 、180度離れれている、任意の二つの扇形ビーム投影角度で集めた、データ間 のずれに関連している。図8Bは、このタイプのずれの一例を、チャネル34お よび35補間のデータ点間のずれで示す。第二のタイプは、開始および終了角度 で集めたデータ間のずれに関連している。図8Bは、このタイプのずれの一例を チャネル20および22のデータ点間のずれで示す。後で詳細に説明するように 、(図3に示す)運動補償フィルタ・ブロック320は、CT画像の解像度を有 意に低下させないで、効果的に両方のタイプのアーティファクトを低減する。 図3について再び説明すると、運動補償フィルタ320は、平行ビーム・コン バータ310から平行ビーム信号を受信し、運動修正信号を発生するが、この運 動修正信号は補間フィルタ340の入力に供給される。運動補償フィルタ320 は、好適には、高域フィルタ322、低域フィルタ324、しきい値コンバータ 326、加重係数発生装置328、信号マルチプライヤ330および信号除算装 置332を含んでいることが好ましい。後で非常に詳細に説明するように、平行 ビーム信号は、高域フィルタ322および除算装置332のプラスの入力に供給 される。高域フィルタ322は、平行ビーム信号から、また平行ビーム信号に応 えて一組の高周波信号を発生する。上記高調波信号は、低域フィルタ324に供 給され、この低域フィルタはこの高周波信号から一組の低周波信号を発生する。 この低周波信号は、しきい値コンバータ326に供給され、このしきい値コンバ ータは、この低周波信号から一組の過剰信号を発生する。この過剰信号は、信号 マルチプライヤ330の一つの入力に供給され、加重発生装置328は、平行ビ ーム加重係数を発生し、この係数は信号マルチプライヤ330の他方の入力に送 られる。信号マルチプライヤ330は、一組のエラー信号を発生するために、平 行ビーム加重係数に対応する過剰信号を掛け、上記エラー信号は、除算装置33 2の負の入力に送られる。除算装置332は、運動修正信号を発生するために、 対応する平行ビーム信号からエラー信号を差し引く。 高域フィルタ322は、好適には、中央および対向隣接検出装置のグループか らの平行ビーム信号を比較(または高域をろ過)することによって、高調波信号 を発生することが好ましい。例えば、図8Bについて説明すると、中央チャネル 16(すなわち、360度近くの扇形ビーム投影角度)の平行ビーム信号の一つ の測定値を、対向隣接チャネル15および17(すなわち、180度近くの扇形 ビーム投影角度)の平行ビーム信号の測定値と比較することによって、高周波信 号の一つの測定値を発生することができる。一般的にいって、走査中に患者が動 かない場合には、中央検出装置および対向隣接検出装置により測定した患者の一 部は、隣接していて、一部重なっている。それ故、走査中患者が動かない場合に は、一つの高周波信号を発生するために、高域フィルタ322により比較された 信号は、通常非常によく似ている。しかし、走査中患者が動くと、中央の検出装 置により測定した上記部分は、患者の動きによってきまる量だけ、対向隣接検出 装置により測定した部分からずれる。それ故、走査中患者が動いた場合には、高 域フィルタ322により比較された信号は有意に異なる。それ故、高域フィルタ 322は、好適には、中央検出装置および対向隣接検出装置からの信号の間の違 いを感知でき、その結果、高周波信号が患者の動きを表すことができるようなも のであることが好ましい。図8A−Bの三つの隣接データ点の各グループは、一 つの中央検出装置および二つの対向隣接検出装置を含む一つのグループからの測 定値を表す。高域フィルタ322は、好適には、少なくとも三つの隣接データ点 のグループを比較し、その結果、高域フィルタ322が患者の動きを感知するこ とが好ましい。 高域フィルタ322は、好適には、高周波信号の測定値のマトリックスHFを 発生し、HFマトリックスの各素子HF(i、θ)が、θに等しい平行ビーム投 影角度に対する、i番目のチャネルの高周波信号の測定値であることが好ましい 。ある好適な実施形態の場合には、高域フィルタ322は、iおよびθのすべて の数値に対する下記の式(5)に示す公式に従って、マトリックスHFの各素子 HF(i,θ)を発生する。しかし、当業者なら他のフィルタも使用することが できることを理解することができるだろう。 当業者なら理解できると思うが、高域フィルタ322の構造は簡単である。何 故なら、インターリーブ・コンバータ314が、PARマトリックスのすべての 横列の任意の三つの隣接素子が、一つの中央検出装置および二つの対向隣接検出 装置からの測定値を含む一つのグループを形成するように、PARマトリックス を配置しているからである。 (図3に示す)低域フィルタ324は高周波信号を受信し、この高周波信号か ら低周波信号を発生する。低域フィルタ324は、好適には、いくつかのチャネ ルにまたがる高周波信号の低域をろ過することにより、低周波信号を発生するこ とが好ましい。平行ビーム信号に対する患者の動きの影響は、いくつかのチャネ ルにまたがって比較的ゆっくりと変化するので、高周波信号の低域をろ過するこ とにより、患者の動きの測定値が改善される。 図3の低域フィルタ324は、好適には、低周波信号の測定値のマトリックス LFを発生し、LFマトリックスの各素子LF(i、θ)が、θに等しい平行ビ ーム投影角度に対する、i番目のチャネルの低周波信号の測定値であることが好 ましい。ある好適な実施形態の場合には、低域フィルタ324は、iおよびθの すべての数値に対する下記の式(6)に示す公式に従って、マトリックスLFの 各素子LF(i、θ)を発生する。 LF(i,θ)=A0HF(i,θ)+A1[HF(i-1,θ)+HF(i+1,θ)]+ A2[HF(i-2,θ)+HF(i+2,θ)] (6) 但し、A0は加重係数0.3に等しく、A1は加重係数−0.25に等しく、A2 は加重係数0.1に等しい。しかし、当業者なら理解できると思うが、加重係数 A0、A1およびA2として他の数値も使用することができるし、他のフィルタも 使用することができる。好適な実施形態の場合には、A1は負の数であり、A0お よびA2は正の数である。その理由は、式(5)および図8Bの例示としてのデ ータを考慮すれば理解することができる。図8Bに示すデータを式(5)に使用 すると、例えば、チャネル13の高周波信号の測定値は正の数値になり、チャネ ル12および14の高周波信号の対応する測定値は、両方とも負の数になる。一 般的にいって、素子HF(i、θ)は、iの増分毎に符号が反対になり、そのた め、いくつかのチャネルにわたって高周波信号を正しく平均するには、定数A1 の符号は、定数A0およびA2の符号と反対でなければならない。 低周波信号は、(図3に示す)しきい値コンバータ326に送られ、このコン バータは上記低周波信号から過剰信号を発生する。しきい値コンバータ326は 、好適には、各過剰信号が、その対応する低周波信号が予め定めたしきい値と比 べてどのくらい大きいかまたは小さいかを表すことができるように、過剰信号を 発生することが好ましい。しきい値コンバータ326は、好適には、過剰信号の 測定値のマトリックスEXを発生し、上記EXマトリックスの各素子EX(i、 θ)が、θに等しい平行ビーム投影角度に対する、i番目のチャネルの過剰信号 の測定値であることが好ましい。ある好適な実施形態の場合には、しきい値コン バータ326は、iおよびθのすべての数値に対する下記の式(7)の下記の組 に示す公式に従って、マトリックスEXの各素子EX(i、θ)を発生する。 LF(i,θ)−THR (但し、LF(i,θ)>THR) EX(i,θ)=LF(i,θ)+THR (但し、LF(i,θ)<-THR) (7) 0 (上記以外の場合) 但し、THRは選択された正の一定の正のしきい値である。LF(i、θ)は正 でも負でもいいし、EX(i、θ)は、何時でもLF(i、θ)の極性の後ろに 続き、EX(i、θ)の大きさはしきい値THRだけ、LF(i、θ)より小さ い。対応する低周波信号の大きさがしきい値以下であるとき、過剰信号を0に等 しく設定すると、運動補償フィルタ320が、低周波信号の小さな数値を、患者 の動きを表すものと判断するのを防止することができる。低周波信号の上記の小 さな数値は、いくつかのチャネルにわたる患者の正常の密度の変化に対応する。 それ故、しきい値THRは、好適には、患者が動かない時に通常発生する低周波 信号より大きく、CT画像から運動アーティファクトを、効果的に除去するのに 十分なだけ小さく選択することが好ましい。患者の相対的最大投影値(すなわち 、投影データ信号の最大値)が通常5−10の範囲内にある場合の、しきい値T HRの好適な数値の一例としては、0.01がある。低周波信号の大きさがしき い値THRの大きさを超えると、対応する過剰信号の大きさが、低周波信号がし きい値を超えた数値と等しく設定される。 その後、過剰信号は、マルチプライヤ330の一方の入力に送られ、加重発生 装置328が発生した平行ビーム加重係数は、マルチプライヤ330の他方の入 力に送られる。マルチプライヤ330は、各過剰信号に、対応する平行ビーム加 重係数を掛けて、エラー信号を発生する。加重発生装置328は、好適には、平 行ビーム加重係数のマトリックスWpbを発生することが好ましく、Wpbの各素子 Wpb(i、θ)は、i番目のチャネルおよびθに等しい平行ビーム投影角度に 対する加重係数である。マルチプライヤ330は、好適には、エラー信号の測定 値のマトリックスERRを発生することが好ましく、ERRマトリックスの各素 子ERR(i、θ)は、θに等しい平行ビーム投影角度に対するi番目のチャネ ルのエラー信号の測定値である。マルチプライヤ330は、好適には、iおよび θのすべての数値に対する下記式(8)の公式に従って、素子ERR(i、θ) を発生することが好ましい。 ERR(i,θ)=[Wpb(i,θ)][EX(i,θ)] (8) その後、除算装置332は、対応する平行ビーム信号からエラー信号を差し引 くことによって、運動修正信号を発生する。除算装置332は、好適には、運動 修正信号の測定値のマトリックスMCSを発生することが好ましく、MCSマト リックスの各素子MCS(i、θ)は、θに等しい平行ビーム投影角度に対する 、i番目のチャネルの運動修正信号の測定値である。除算装置332は、好適に は、下記式(9)の公式に従って、iおよびθのすべての数値に対する素子MC S(i、θ)を発生することが好ましい。 MCS(i,θ)=PAR(i,θ)−ERR(i,θ) (9) 加重係数発生装置328は、各素子Wfbが扇形ビーム投影角度θに対する加重 係数であり、その後扇形ビーム・マトリックスWfbを、平行ビームマトリックス Wpbに変換するように、「扇形ビーム」加重係数のマトリックスWfbを発生す る装置と見なすことができる。平行ビーム加重係数Wpbの数値は、チャネルによ って異なるが、扇形ビーム加重係数Wfbはチャネルによって変化せず、θによっ てのみ変化する。加重係数発生装置328は、好適には、下記式(10)の公式 がθのすべての数値に対して成り立つように、扇形ビーム加重を発生することが 好ましい。 1=Wfb(θ)+Wfb(θ+180) (10) 但し、θは扇形ビーム投影角度を表す。さらに、扇形ビーム加重係数は、好適に は、扇形ビーム投影角度が0度および360度に近づくにつれて、1に近づくこ とが好ましく、扇形ビーム加重は、好適には、扇形ビーム投影角度が180度に 近づくにつれて、0に近づくことが好ましい。扇形ビーム加重係数は、また好適 には、0度から180度および180度から360度の間の大部分の投影角度に 対して、1/2(0.5)に等しいことが好ましい。図9は、0度から360度 の範囲内の扇形ビーム投影角度に対する、加重係数の数値を示す扇形ビーム加重 係数の、一つの好適な形のグラフである。好適には、扇形ビーム加重係数は、扇 形ビーム投影角度が0度から「幅」度に増大するにつれて、1から1/2(0. 5)に直線的に減少することが好ましい。その後、扇形ビーム加重係数は、扇形 ビーム投影角度が「幅」度から「180度マイナス幅」度に増大しても、1/2 (0.5)の数値のまま変化しない。その後、扇形ビーム加重係数は、扇形ビー ム投影角度が「180度マイナス幅」度から180度に増大するにつれて、1/ 2(0.5)から直線的に増加する。その後、扇形ビーム加重係数は、扇形ビー ム投影角度が「180度プラス幅」度から「360度マイナス幅」度に増大して も、1/2のまま変化しない。その後、扇形ビーム加重係数は、扇形ビーム投影 角度が「360度マイナス幅」度から360度に増大するにつれて、1/2から 直線的に増加する。パラメータ「幅」が、扇形ビーム投影角度および扇形ビーム 加重が、1/2から離れる場所を決定する。このパラメータの許容範囲は、どち らかというと広い。「幅」の一つの好適な数値は35度である。しかし、当業者 なら「幅」の他の数値および扇形ビーム加重係数の他の関数も本発明と一緒に使 用することができることを理解することができるであろう。 当業者なら理解できると思うが、平行ビーム加重係数は、平行ビーム・コンバ ータ310類似のコンバータに、扇形ビーム加重係数を適用することによって発 生することができる。他の方法としては、例えば、平行ビーム加重をメモリに記 憶することによって、加重係数発生装置328により、直接平行ビーム加重を発 生することができる。 扇形ビーム加重係Wfbを、関数F(θ)に従って発生した場合には、F(θ) が図9に示すグラフにより関数として表される場合に、(すなわち、Wfb(θ) =F(θ))であれば、偶数チャネルに対する平行ビーム加重を、下記式(11 )に従って、iおよびθのすべての数値に対して、平行ビーム角度θに対して発 生させることができる。 Wpb(2i,θ)=F([i-j]Δθ+θ) (11) 但し、jは共通中心を通る焦点からの中央レイと交差する検出装置に対応するチ ャネル番号である。偶数チャネルに対する平行ビーム加重係数は、その後、下記 式(12)に従って、任意の平行ビーム角度に対して発生させることができる。 Wpb(2i,θ+kΔθ)=F([i-j)Δθ+θ+kΔθ) (12) =F([i+k-j]Δθ+θ) =Wpb(2[i+k],θ) 同様に、奇数チャネルに対する平行ビーム加重係数を、下記式(13)に従っ て、発生させることができる。 Wpb(2i+1,θ)=F([N-1-i-j]Δθ+θ+180) (13) 式(13)は、下記式(14)に示すF(θ)のような、他の関数G(θ)を定 義することにより簡単にすることができる。 G(θ)=F([N-1]Δθ+180-θ) 上式より、G([i+j]Δθ-θ)=F([N-1]Δθ+180-[i+j]Δθ+θ) (14) G(θ)を式(13)に代入すると、下記式(15)に示すように、奇数チャネ ルに対する平行ビーム加重係数を簡単にすることができる。 Wpb(2i+1,θ)=G([i+j]Δθ+θ) (15) 奇数チャネルに対する平行ビーム加重係数を、下記式(16)に従って、任意の 平行ビーム角度に対して発生させることができる。 Wpb(2i+1,θ+kΔθ)=G([i+j)Δθ+θ+kΔθ) (16) =G([i+k+j]Δθ+θ) =Wpb(2[i+k]+1,θ) 式(12)および式(16)は、関数F(θ)およびG(θ)によるすべての角 度に対する、平行ビーム加重係数を発生するための簡単な式である。加重係数発 生装置328は、関数F(θ)およびG(θ)を記憶することにより、平行ビー ム加重係数を発生させることができる。式(12)および(16)で示すとおり 、任意のチャネルに対するすべての加重を、適当なスタート・アドレスから開始 し、メモリを順次スクロールすることにより発生させることができる。例えば、 チャネル2に対する加重係数を、最初に、1に等しいパラメータiおよび(Wpb (2、0)に対する)ゼロに等しいパラメータkを持つ関数Fを計算し、その後 ですべての他の角度に対する加重係数を発生するためにkを増分ずつ増大するこ とにより、(2は偶数であるから)式(12)を使用して発生することができる 。 図10は、運動修正信号の発生を示すグラフである。図10の場合には、x、 円および三角は、図8Bに示したデータ点と同じデータ点を表し、180度付近 の(すなわち、円で表す)扇形ビーム投影角度を持つすべてのデータ点は、線1 000により接続している。図10の場合には、矢印は運動修正信号を発生する ために、平行ビーム信号から差し引かれるエラー信号の大きさおよび符号を表す 。それ故、各平行ビーム投影内の大部分のデータに対して示すように、加重は1 /2(すなわち、開始および終了投影角度から「遠く」、また180度の中間投 影角度からも遠いすべての扇形ビーム投影角度に対して)に等しい。式(8)お よび式(9)を見れば分かるように、加重係数が1/2に等しい場合には、修正 量は、180度離れている扇形ビーム投影角度からのデータ点の間で均等に分割 される。図10のチャネル34および35により、このことを示す。チャネル3 4に対する運動修正信号の測定値の発生は、チャネル34に対する平行ビーム信 号の測定値を減らすことにより行われ、チャネル35に対する運動修正信号の測 定値の発生は、チャネル35に対する平行ビーム信号の測定値を増大することに より行われる。すなわち、チャネル34および35に対する運動修正信号の測定 値の発生は、これらのチャネルに対する投影データ信号の測定値の矢印1010 および1012により示すように、相互にシフトすることによって行われる。チ ャネル34および35に対する加重係数は、(0.5)に等しいので、矢印10 10および1012の長さはほぼ等しく、これらデータ点に適用される修正量は チャネル間で均等に分割される。 逆に、扇形ビーム投影角度が0度、180度および360度に近い場合には、 加重係数は1/2に等しくなく、修正量も隣接チャネル間で均等に分割されない 。 図10にチャネル24および25によりこのことを示す。チャネル24に対する 平行ビーム加重係数は1に近く、チャネル25に対する平行ビーム加重係数は0 に近く、そのため、これらチャネルでは、修正の大部分は(比較的長い矢印10 14で示すように)チャネル24のデータに適用され、比較的少ない修正量だけ が(比較的短い矢印1016で示すように)チャネル25のデータに適用される 。扇形ビーム投影角度が180度に近づくと、対応する加重係数は、0に向かっ て直線的に減少し、その結果、180度からのデータには修正が全然行われない 。同様に、扇形ビーム投影角度が0度または360度に近づくと、対応する加重 係数は、1に向かって直線的に減少し、その結果、これら角度からののデータに すべての修正が適用される。このように加重係数を変化させることによって、運 動補償フィルタ320は、両方のタイプの運動アーティファクトを補償し、第二 のタイプの運動アーティファクトを第一のタイプのアーティファクトの一般化さ れたケースとして処理する。 当業者なら理解できると思うが、図10は正確に縮尺されたものではなく、単 に本発明を説明するためだけの図面である。例えば、図10の場合には、加重係 数は、チャネル22の1から、チャネル34の0.5へと減少している。この好 適な実施形態の場合には、1から0.5へ減少させるためには、加重用のチャネ ルがもっと多数必要であり、加重がチャネル22の1である場合、約チャネル8 0までは、加重は0.5まで減少しない。加重を1から0.5に変化させるため のチャネルの数についても同じことがいえる。 それ故、(図3に示す)運動補償フィルタ320は、(図10に示す)隣接チ ャネルでの平行ビーム信号間のずれを減少させることによって、運動アーティフ ァクトを補償する。扇形ビーム投影角度が0度、180度および360度に近づ くと、大部分またはすべての修正は一つのチャネルに適用される。(すなわち、 0度のデータを180度のデータの方向にシフトし、360度のデータを180 度のデータの方向にシフトし、180度のデータをシフトしないか、または少し だけシフトさせることにより、ずれを少なくする。)他の扇形ビーム投影角度の 場合には、フィルタ320は、修正を隣接チャネル間で分割する。(すなわち、 フィルタ320は、対向扇形ビーム投影角度からのデータを相互の方向にシフト させることによって、ずれを少なくする。) 好適には、図9に示すような、チャネル位置の関数としての、扇形ビーム加重 係数が好ましいが、本発明により他の加重係数も使用することができる。加重係 数が式(10)の公式を満足する限り、第一のタイプの運動アーティファクトを 修正することができる。扇形ビーム投影角度θに対する加重係数が1に等しく、 扇形ビーム投影角度θプラス180度に対する加重係数が0に等しい極端な場合 であっても、運動アーティファクトを修正することができる。しかし、再構成し たCT画像は、加重係数0を持つ投影内に位置している患者に非常によく似てい る。第二のタイプの運動アーティファクトは、扇形ビーム投影角度が0−180 度の範囲内にある場合に、加重係数を1から0に滑らかに変化させ、扇形ビーム 投影角度が180−360度の範囲内にある場合に、加重係数を0から1に滑ら かに変化させることによって、修正することができる。図9は区分的な一次関数 としての加重係数を示しているが、当業者であれば一次関数でない他の関数も加 重係数として使用することができることを理解できるだろう。 開始投影角度が0度に等しく(すなわち、第一の投影が扇形ビーム投影角度が 0度の時に発生する場合)、また最終投影角度が360度に等しい場合に関連し て、運動アーティファクト・フィルタ74について説明してきた。当業者なら0 度の向きは任意の申し合わせであり、第一の投影を0度で発生させることができ ないことを理解できるだろう。この場合、開始投影角度は、第一の投影が発生す る角度であり、最終投影角度は、360度走査の場合、開始角度から360度離 れた角度であり、扇形ビーム投影角度が開始および最終投影角度に近づくにつれ て、加重係数が1に近づくように、また扇形ビーム投影角度が開始角度から18 0度離れている中間の角度に近づくにつれて、加重係数が0に近づくように、加 重係数の発生が行われる。さらに、当業者なら360度走査の場合、開始投影角 度と最終投影角度は360度離れているので、最終投影角度に近づくということ は、開始投影角度に近づくのと同じことであることを理解できるだろう。開始投 影角度が0でない場合、図9の曲線を開始投影角度に等しい量だけ、シフトさせ ることによって、扇形ビーム加重を発生することができる。 運動アーティファクト・フィルタ74の特性が非直線的であるので、特定のし きい値コンバータ326において、フィルタ74はCT画像の解像度を低下させ ないで、運動アーティファクトを減少させる。解像度は患者が動いた部位で低下 するが、しかし、他の部位の解像度は変わらない。(それ故、例えば、胸廓のC T画像の場合には、鼓動している心臓の解像度は心臓の鼓動により低下する恐れ があるが、CT画像の他の部位の解像度は変化しない。)さらに、しきい値コン バータ326は、低周波信号の振幅がしきい値を超えない時で、走査中患者が動 かない場合には、過剰信号を0に設定する。それ故、走査中に患者が動かない場 合には、フィルタ320はCT画像に影響を与えない。この点が、走査中に患者 が動いても動かなくても、投影データの低域をろ過することにより、CT画像の 解像度を低下させる従来技術による運動アーティファクト・フィルタと異なって いる。 今まで、運動アーティファクト・フィルタ74は、運動アーティファクトを抑 制するのに効果があると説明してきた。しかし、実際に、運動アーティファクト ・フィルタ74は、二つの対向投影像(すなわち、180度離れている二つの投 影)の間に、振幅の違いを生じさせる傾向がある任意のソースにより生じたアー ティファクトを抑制するのに効果がある。例えば、(図2に示す)扇形ビーム5 2の強度が一定でない場合には、二つの対向投影角度からの二つの投影は、患者 が身動きしなくても振幅が一致していない場合がある。このような振幅の不一致 は、CT画像にアーティファクトを発生する傾向があり、フィルタ74はそのよ うなアーティファクトを効果的に抑制する。 図11は、図1のCT画像を再構成するのに使用したのと同じデータを使用し て、再構成したCT画像である。しかし、図11の場合には、投影データ信号は 最初、運動アーティファクト・フィルタ74により処理された。この画像を形成 するために、運動アーティファクト・フィルタ74は、しきい値0.01を使用 した。図11の画像は、図1の画像と比較すると遥かに運動アーティファクトが 少なく、鮮明度が優れている。 投影フィルタ72から供給された投影データ信号から、運動修正信号を発生す るためのCTシステムの使用に関連して、運動アーティファクト・フィルタ74 を説明してきた。しかし、本発明のCTシステムは、CT画像を再構成する前に 、 投影データ信号に多くの異なるタイプのろ過を行うことができる。図12は、本 発明の好適なCTシステム1200の信号処理部のブロック図である。システム 1200は、運動補償フィルタ320の他に、リング抑制フィルタ1210、お よび縞模様抑制フィルタ1212を含み、補間フィルタ340が、図3の運動ア ーティファクト・フィルタの一部としてではなく、縞模様抑制フィルタ1212 およびバック・プロジェクタ72との間に配置されている。リング抑制フィルタ 1210および縞模様抑制フィルタ1212については、それぞれ「コンピュー タ断層撮影システムで使用するためのリング抑制フィルタ」および「コンピュー タ断層撮影システムで使用するための自己校正リング抑制フィルタ」という名称 の、上記米国特許出願第08/614,541号および第08/614,660 号、並びにコンピュータ断層撮影システムで使用するための縞模様抑制フィルタ 」という名称の米国特許出願第08/587,468号がさらに詳細に開示して いる。これらの特許出願に開示されているように、それぞれのフィルタは、形成 されたCT画像から他のタイプのアーティファクトを抑制する。システム120 0の好適な実施形態の場合には、投影フィルタ72が発生した投影データ信号は 、平行ビーム・コンバータ310に送られ、このコンバータは平行ビーム信号を 発生する。上記平行ビーム信号は、リング抑制フィルタ1210に送られ、この フィルタは一組のリング補償信号を発生する。上記リング補償信号は運動補償フ ィルタ320に送られ、このフィルタはこの信号から運動修正信号を発生するそ の後、運動修正信号は、縞模様抑制フィルタ1212に送られ、このフィルタは 一組の縞模様補償信号を発生する。その後、上記縞模様補償信号は、補間フィル タ340を通して、バック・プロジェクタ76に送られ、この補間フィルタはこ の信号から再構成したCT画像を生成する。 システム1200の他の実施形態の場合には、リング抑制フィルタ、運動補償 フィルタおよび縞模様抑制フィルタの中の任意の一つまたは二つを除去すること ができる。しかし、システム1200の好適な実施形態は、三つのフィルタ12 10、320、1212のすべてを含む。さらに他の実施形態の場合には、リン グ抑制フィルタ1210および/または縞模様抑制フィルタ1212を、平行ビ ーム・コンバータ310およびバック・プロジェクタ76との間にではなく、投 影フィルタ72と平行ビーム・コンバータ310の間に接続することができる。 当業者なら理解できると思うが、運動アーティファクト・フィルタ74は、多 くの異なる方法で実行することができる。例えば、運動アーティファクト・フィ ルタ74の各構成部分は、個々の構成部分を使用して実行することもできるし、 他の方法としては、フィルタ74の一つまたはそれ以上の構成部分を、アレイ・ プロセッサのような、ディジタル・コンピュータ上で実行されるソフトウェアと して実行することもできる。さらに、今までフィルタ74を、各信号が標本化さ れる(例えば、投影データ信号が、マトリックスPDSを形成するために標本化 される)ディジタル・システムとして説明してきたが、当業者ならフィルタ74 を信号を標本化しないで、連続信号として処理する構成部分を使用するアナログ ・フィルタとして、実行することができることも理解できるだろう。さらに、平 行ビーム・コンバータ310は、実際に、平行ビーム信号を発生し、記憶するこ とができ、他の実施形態の場合には、平行ビーム・コンバータ310をフィルタ 74から除去することができる。このような実施形態の場合には、フィルタ74 は、平行ビーム・コンバータ310が投影データ信号を供給したように、上記の 投影データ信号にアクセスすることによって、あたかも平行ビーム・コンバータ 310が内蔵されているかのように機能することができる。 それ故、上記運動アーティファクト・フィルタは、再構成されたCT画像から 、すでに説明した、第一および第二のタイプの運動アーティファクト、およびC T走査中に起こる強度の変動によるある種のアーティファクトを抑制するのに効 果がある。 本明細書に記載した本発明の範囲から逸脱しないで、上記装置に変更を行うこ とができるので、上記説明および添付の図面に示したすべてのものは、例示とし てのものであって、本発明を制限するものでないことを理解されたい。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも幾組みかの対向投影を供給するために、Nが一つまたはそれ以 上の整数である場合に、180N度離れている投影角度を含む、走査の対応する 複数の投影角度での複数の投影から、データを生成するための走査手段を含む、 画像形成領域内に位置している一つの対象物の一部の画像を生成するためのコン ピュータ断層撮影システムにおいて、 上記各組の対向投影に対して、各組の二つの投影の間にアーティファクト・エ ラーが存在するかどうかを決定するために、対向投影からのデータを比較し、上 記比較により上記データ間の差が予め定めた数値より大きいことが発見されたか どうかを表示するための比較手段と、 比較手段が、上記のアーティファクト・エラーを補償するよう、データ間の違 いが上記の予め定めた数値より大きいことを表示した場合に、対向投影の少なく とも一方に対するデータを調整するための手段とを含むアーティファクト抑制フ ィルタ。 2.請求項1に記載のシステムにおいて、データ間の違いが予め定めた数値以 下である場合には、データを調整するための上記手段がデータを調整しないシス テム。 3.請求項1に記載のシステムにおいて、上記走査手段が、上記の各投影に対 する、上記画像形成領域を通して投影された、対応する複数の平行レイを表す複 数の信号を発生するための手段を含み、対向投影の平行レイが相互に重なってい るか、ずれている経路に沿って配置されているシステム。 4.請求項3に記載のシステムにおいて、対向投影の平行レイが相互にずれて いる経路に沿って設置されていて、その結果、各中央のレイに隣接する対向投影 の対応する対向隣接レイにより、各投影に対する複数の中央レイを作るために、 上記平行レイがインターリーブし、上記比較手段が、各投影の各中央のレイに対 する信号を、対向投影の対向隣接レイに対する対応信号と比較するための手段と 、上記比較が上記信号間の差が予め定めた数値より大きいことを表示した場合、 表示を行うための手段を含むシステム。 5.請求項3に記載のシステムにおいて、比較手段が、各投影に対する各中央 レイに対する信号を、対向投影の対向隣接レイに対する対応信号と比較するため の手段と、各投影に対する各中央レイに対する信号と対向隣接レイに対する対応 信号との間の差を決定するための手段とを含み、対向投影の少なくとも一方のデ ータを調整するための上記手段が、上記差が予め定めたしきい値より大きいかど うかを決定するための手段を含むシステム。 6.請求項5に記載のシステムにおいて、対向投影の少なくとも一方のデータ を調整するための上記手段が、上記差が予め定めたしきい値より大きい場合に、 対向投影の上記データを修正するための手段を含むシステム。 7.請求項1に記載のシステムにおいて、上記比較手段が、データ間の差が上 記アーティファクト・エラーを修正する必要があるほど、予め定めた数値より大 きいことを示している場合に、対向投影の少なくとも一方に対するデータを調整 するための上記手段が、走査の開始および終了投影角度に対する走査の投影角度 の関数としての数値によって、データを調整するための手段を含み、走査が開始 投影角度および終了投影角度を特徴とするシステム。 8.請求項7に記載のシステムにおいて、開始投影角度時間および終了投影角 度時間の間に、対象物の動きを補償するために、その間の投影角度に対するもの よりも、開始および終了投影角度に近いまたはこれらの角度での投影角度の上記 データをもっと大きく調整するために、上記アーティファクト・エラーを補償す る目的で、比較手段がデータ間の差が予め定めた数値より大きいことを表示した 場合に、対向投影の少なくとも一方に対するデータを調整するための上記手段が 走査の開始および終了投影角度に対する走査の投影角度の関数としての数値によ って、データを調整するための手段を含むシステム。 9.請求項8に記載のシステムにおいて、上記投影角度での補償を最も少なく するために、開始投影角度および終了投影角度の間のほぼ半分の投影角度に対す る、上記データの調整をより少なくする目的で、上記アーティファクト・エラー を補償するため、比較手段がデータ間の差が予め定めた数値より大きいことを表 示した場合に、対向投影の少なくとも一方に対するデータを調整するための上記 手段が、走査の開始および終了投影角度に対する走査の投影角度の関数としての 数値によって、データを調整するための手段を含むシステム。 10.請求項7に記載のシステムにおいて、比較手段が、データ間上記アーテ ィファクト・エラーの補償を必要とするほど、予め定めた数値より大きいことを 表示した場合に、走査の開始および終了投影角度の関数としての数値だけデータ を調整するための上記手段が、開始および終了投影角度でのデータ間の差の加重 をさらに大きくし、その間の投影角度でのデータ間の差の加重をさらに小さくす るために、非直線加重関数を含むシステム。 11.請求項10に記載のシステムにおいて、非直線加重関数が、 1=W(θ)+W(θ+180°)(但し、θは投影角度) で定義されるシステム。 12.請求項11に記載のシステムにおいて、θが開始角度に等しく、θが終 了角度に等しい場合に、W(θ)が1に等しいシステム。 13.請求項12に記載のシステムにおいて、θが開始角度プラス180度に 等しい場合に、W(θ)が0に等しいシステム。 14.請求項13に記載のシステムにおいて、W(θ)が開始および終了角度 間のθの大多数の数値に対して1/2であるシステム。 15.請求項1に記載のシステムにおいて、走査手段が、(a)上記の各投影 角度に対する扇形ビーム投影データを生成するために、扇形ビームで対象物を走 査するための手段と、(b)上記の扇形ビーム投影を、上記各投影角度に対する 平行投影データに変換するための手段とを含み、 上記比較手段が、上記各組の対向投影に対して、各組の二つの投影の間にアー ティファクト・エラーが存在するかどうかを決定するために、対向投影からの平 行投影データを比較し、上記の比較により上記平行投影データ間の差が、予め定 めた数値より大きいことが発見されたかどうかを表示するための手段と、 上記比較手段が上記のアーティファクト・エラーを補償するよう、平行投影デ ータ間の違いが上記の予め定めた数値より大きいことを表示した場合に、対向投 影の少なくとも一方に対する平行投影データを調整するための手段とを含むシス テム。 16.請求項15に記載のシステムにおいて、上記比較手段が、平行投影デー タ間の差が、上記アーティファクト・エラーを修正する必要があるほど、予め定 めた数値より大きいことを示している場合に、対向投影の少なくとも一方に対す る平行投影データを調整するための上記手段が、走査の開始および終了投影角度 に対する走査の投影角度の関数としての数値によって、データを調整するための 手段を含み、走査が開始投影角度および終了投影角度を特徴とするシステム。 17.請求項16に記載のシステムにおいて、開始投影角度時間および終了投 影角度時間の間の対象物の動きを補償するために、その間の投影角度に対するも のよりも、開始および終了投影角度に近いまたはこれらの角度での投影角度の上 記平行投影データをもっと大きく調整するために、上記アーティファクト・エラ ーを補償する目的で、比較手段が平行投影データ間の差が、予め定めた数値より 大きいことを表示した場合に、対向投影の少なくとも一方に対する平行投影デー タを調整するための上記手段が、走査の開始および終了投影角度に対する走査の 投影角度の関数としての数値によって、平行投影データを調整するための手段を 含むシステム。 18.請求項17に記載のシステムにおいて、上記投影角度での補償を最も少 なくするために、開始投影角度および終了投影角度の間のほぼ半分の投影角度に 対する上記平行投影データの調整をより少なくする目的で、上記アーティファク ト・エラーを補償するため、比較手段がデータ間の差が予め定めた数値より大き いことを表示した場合に、対向投影の少なくとも一方に対する平行投影データを 調整するための上記手段が、走査の開始および終了投影角度に対する走査の投影 角度の関数としての数値によって、平行投影データを調整するための手段を含む システム。 19.請求項18に記載のシステムにおいて、上記比較手段が、データ間の差 が、上記アーティファクト・エラーを保守する必要があるほど、予め定めた数値 より大きいことを表示した場合に、走査の開始および終了投影角度の関数として の数値だけデータを調整するための上記手段が、開始および終了投影角度でのデ ータ間の差の加重をさらに大きくし、その間の投影角度でのデータ間の差の加重 をさらに小さくするために、非直線加重関数を含むシステム。 20.請求項19に記載のシステムにおいて、非直線加重関数が、 1=W(θ)+W(θ+180°)(但し、θは投影角度) で定義されるシステム。 21.複数の投影データ信号測定値を含むそれぞれの投影が、投影に関連する 測定時間中に、対応する空間を占める質量の密度をそれぞれ表す、対応する複数 の投影角度での複数の投影を生成するための走査手段を含む、対象物の画像を生 成するためのコンピュータ断層撮影システムにおいて、 (A)各高周波信号測定値が、投影データ信号測定値のグループの関数である 複数の高周波信号測定値を発生するための、上記複数の投影データ信号測定値に 応答する高域フィルタにおいて、上記投影データ信号測定値の各グループが、第 一の測定値および第二の測定値を含み、第一の測定値に関連する空間が第二の測 定値に関連する空間に隣接していて、第一の測定値が第一の統計角度で発生し、 第二の測定値が第二の投影角度で発生する高域フィルタと、 (B)それぞれの修正信号測定値が、投影データ信号測定値の一つの関連測定 値と、高周波信号測定値の一つの関連測定値を持つ、複数の修正信号測定値を発 生するための修正手段であって、各修正信号測定値が、その関連高周波信号測定 値の一部だけ、一つの関連投影データ信号測定値をシフトすることによって発生 し、その部分が、一つの関連投影データ信号測定値に対応する投影角度が開始角 度に近づくにつれて増大し、またその部分が、対応する投影角度が中間角度に近 づくにつれて減少する修正手段とを含むアーティファクト抑制フィルタ。 22.請求項21に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、開始角度が ほぼ180度だけ中間角度から離れているアーティファクト・フィルタ。 23.請求項21に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、開始角度が ほぼ0度であり、中間角度がほぼ180度であるアーティファクト・フィルタ。 24.請求項21に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、投影データ 信号測定値が、さらに第三の測定値を含み、第三の測定値に関連する空間が、第 一の測定値に関連する空間に隣接していて、第一の測定値に関連する空間が、第 二および第三の測定値に関連する空間の間に存在するアーティファクト・フィル タ。 25.請求項24に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、高周波信号 測定値が、そのグループの第一の測定値から、そのグループの第二および第三の 測定値の平均を引いたものに等しくなるように、各高域フィルタ手段が各高周波 信号測定値を発生するアーティファクト・フィルタ。 26.請求項24に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、投影データ 信号測定値の各グループにおいて、第一の測定値に対応する投影角度が、第二お よび第三の測定値に対応する投影角度から、ほぼ180度離れているアーティフ ァクト・フィルタ。 27.請求項21に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、さらに各低 周波信号測定値が、高周波信号測定値の一つのグループの低域をろ過することに より発生する、複数の低周波信号測定値を発生するための低域フィルタ手段を含 むアーティファクト・フィルタ。 28.請求項27に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、各過剰信号 測定値が、低周波信号測定値の一つと関連している、複数の過剰信号を発生する ための、低周波信号測定値に応答するしきい値手段をさらに含み、各過剰信号測 定値がその関連低周波信号測定値としきい値との間の差を表すアーティファクト ・フイルタ。 29.請求項28に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、その関連す る低周波信号測定値がしきい値の数値より低い場合に、各過剰信号測定値が0で あるアーティファクト・フィルタ。 30.請求項29に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、その関連す る低周波信号測定値がしきい値の数値より高い場合に、各過剰信号測定値がその 関連低周波信号測定値からしきい値を引いたものであるアーティファクト・フィ ルタ。 31.請求項28に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、さらに各加 重係数が投影データ信号の一つと関連している、複数の加重係数を発生する手段 を含み、その関連投影データ信号測定値に対応する投影角度として増大する加重 係数が、開始角度に近づき、その関連する投影データ信号測定値に対応する投影 角度として減少する加重係数が、中間角度に近づくアーティファクト・フィルタ 。 32.請求項31に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、各エラー信 号測定値が投影データ信号測定値に対応している、複数のエラー信号測定値を発 生させるための乗算手段をさらに含み、各エラー信号測定値が過剰信号のひとつ に、その対応する投影データ信号測定値を掛けることにより発生するアーティフ ァクト・フィルタ。 33.請求項32に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、各運動修正 信号測定値がその対応する投影データ信号測定値から、エラー信号測定値の一つ を差し引くことにより発生するアーティファクト・フィルタ。 34.請求項21に記載のアーティファクト・フィルタにおいて、各投影が平 行ビーム投影であるアーティファクト・フィルタ。
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