JPH11503904A - セルブレビン・ホモログ - Google Patents

セルブレビン・ホモログ

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JPH11503904A
JPH11503904A JP8528606A JP52860696A JPH11503904A JP H11503904 A JPH11503904 A JP H11503904A JP 8528606 A JP8528606 A JP 8528606A JP 52860696 A JP52860696 A JP 52860696A JP H11503904 A JPH11503904 A JP H11503904A
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スチュアート、スーザン・ジー
ホーキンス、フィリップ・アール
シールヘイマー、ジェフリー・ジェイ
マリー、リン・イー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、新規なセルブレビン(cb)を同定し、コードするヌクレオチド及びアミノ酸配列を提供する。本発明には、cbをコードするヌクレオチド配列に対するアンチセンス分子、精製CBの産生のための発現ベクター、CBと特異的に結合し得る抗体、ヌクレオチド配列をコードするCBの誘発を検出するためのハイブリダイゼーションプローブまたはオリゴヌクレオチド、CBの発現のための生物工学的処理をなされた宿主細胞、及びCBをコードする核酸分子及びCBに特異的に結合し得る抗体に基づいた、活性化した炎症または疾病細胞及び/または組織の診断テスト方法が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 セルブレビン・ホモログ技術分野 本発明は分子生物学の分野に属し、特に、本発明では、3つの新規なセルブレ ビン相同体の核酸配列及びアミノ酸配列について記述している。背景技術 セルブレビン(cellubrevin)は、シナプトブレビン、即ちシナプス小胞随伴 膜タンパク質(VAMP)のホモログである。シナプトブレビンは、初めにラッ トの脳(Baumert et al (1989) Embo J 8:37 9−84)で発見され、初めのうちはニューロン細胞にのみ存在すると考えられ ていた。セルブレビンは、一つの細胞の原形質膜から、シナプスを横切って受容 性ニューロンの原形質膜に至る小胞の移動に関与する18kDAの一体型膜タン パク質(Ralston E et al (1994) J Biol Ch em 269:15403−6)である。調節された小胞輸送経路とエンドサイ トティックプロセスは、シナプトブレビン分子の分割による神経伝達物質放出を 阻害するクロストリジウム属の神経毒素の高度に特異的な作用によりブロックさ れ得る。現在シナプトブレビンは、多くの非神経細胞タイプのレセプタ媒介エン ドサイトティック−エキソサイトティック経路に関与する恒常的小胞経路におい て発生し、機能を発揮することが知られている。 セルブレビンは、初めにラットの細胞及び組織で発見され研究された16kD aのタンパク質である(McMahon HT et al (1993) N ature 364:346−9)。様々な細胞膜の In vitroの研究(Galli et al (1994) J Cel l Biol 125:1015−24; Link et al (1993 ) J Biol Chem 268:18423−6)により、セルブレビン を含むVAMPが広く分布しており、膜輸送に重要な役目を果たしていることが 分かった。セルブレビンは、発生時のエキソサイトーシスを介する軸策延長、神 経伝達物質や修飾的ペプチドの放出、及びエンドサイトーシスに関与しているよ うである。エンドサイトティック小胞輸送には、核膜、小胞体、ゴルジ体、及び ペルオキシソームやリソゾームのような様々な封入体の融着と分割のような細胞 内現象が含まれる。 エンドサイトティックプロセスは、酵母菌、セロラブディティスエレガンス、 ショウジョウバエ、及びヒト等の多様な真核細胞に普遍的に存在する。これらの 器官の内部及び器官の間での小胞の移動を支配するこの相同タンパク質は、進化 論的保存領域を含んでいる。一般に、VAMPは3つのドメイン組織を有してい る。これらのドメインは、28個のアミノ酸からなる可変プロリンリッチN末端 配列、69個のアミノ酸からなる高度に保存的な中心の親水性コア部分、及び膜 アンカーと推定される23個のアミノ酸からなる疎水性配列を含む。 シナプトブレビンに関連して上に説明したように、セルブレビンは、破傷風毒 素の軽鎖を含む亜鉛エンドプロテアーゼのような金属エンドプロテアーゼによる 選択的なタンパク質加水分解に感受性を有する。実験の結果、エンドソーム融合 体は、NSF(N-ethylmaleimide-sensitive fusion proteins)やSNAP(sm all,soluble attachment proteins)に関与する融合プロセス及び温度−及びA TP依存性ドッキングプロセスによる特異的なセルブレビンの分割の後にも継続 的に存在し得ることが分かった。 組織分布及びVAMPは、初めに考えられていたよりずっと多数でまた広く存 在していたため、発現における差や細胞下の局在化についての研究で、疾病や疾 病の症状の完全や調節に役立つ最も有益な領域の一つがわかる可能性がある。 セルブレビンは、特定の細胞型に関連し、細胞内経路及び細胞外経路の双方に 関与し、それらの存在量及び特異性は様々なようである。この新規なセルブレビ ン(及び関連するVAMP)と、原形質膜のSNAP及びシンタキシン、若しく はNSFやシナプトタグミン(synaptotagmin)のようなコア融合タンパク質と の相互作用を解明することにより、通常の状態、及び急性または慢性の疾病状態 での小胞輸送の調節のための手段が得られる。発明の開示 本発明は、新規なヒト・セルブレビンを一義的にコードするヌクレオチド配列 を提供するものである。ここに開示するcDNAは、(1)インサイト社クロー ンNo.80184内で発見された、ポリペプチドCB−1(配列番号:2)を コードするcb−1(配列番号:1)、(2)インサイト社クローンNo.12 2826内で発見された、ポリペプチドCB−2(配列番号:4)をコードする cb−2(配列番号:3)、(3)インサイト社クローンNo.311537を 元に延長させて同定された、ポリペプチドCB−3(配列番号:6)をコードす るcb−3(配列番号:5)、(4)インサイト社クローンNo.674719 内で発見された、ポリペプチドCB−4(配列番号:6)をコードするcb−4 (配列番号:7)である。 また、本発明には、これらのCBまたはその変異体を用いて、生理学的または 病理学的な損傷に関与する状態に介入する方法も含んでおり、この方法では、c b核酸、またはそのフラグメントやオリゴマーを用い て、試料または抽出物をテストする。本発明の他の側面として、該核酸配列のア ンチセンス、該核酸配列を含むクローニングベクターや発現ベクター、これたの 発現ベクターで形質転換された宿主細胞または宿主生物、宿主細胞からの精製C Bの産生と回収方法、及び活性化または炎症細胞及び/または組織の診断または 治療のための抗体を産生するのに用いることができる精製タンパク質がある。図面の簡単な説明 第1図は、CB−1(インサイト社クローンNo.80814)のヌクレオチ ド配列(配列番号:1)及びアミノ酸配列(配列番号:2)を示した図である。 第2図は、CB−2(インサイト社クローンNo.122826)のヌクレオ チド配列(配列番号:3)及びアミノ酸配列(配列番号:4)を示した図である 。 第3図は、CB−3(インサイト社クローンNo.311537)のヌクレオ チド配列(配列番号:5)及びアミノ酸配列(配列番号:6)を示した図である 。 第4図は、CB−4(インサイト社クローンNo.674719)のヌクレオ チド配列(配列番号:7)及びアミノ酸配列(配列番号:8)を示した図である 。 第5図に示すのは、新規なセルブレビン及びその既知の最も近縁なホモログ、 ラットのシナプトブレビン(配列番号:9;GI388483)、ウシのシナプ トブレビン(配列番号:10;GI433075)、アフリカツメガエルのシナ プトブレビン(配列番号:11;GI606978)の間のアミノ酸アライメン トを示した図である。ここに示すアライメントは、DNASTAR softw are(DNASTAR Inc. Madison WI)のmultise quence a lignment programを用いて作成されたものであり、残基の一致 は枠で囲って示されている。これら複数の分子は、GI388483に記載され ているK39VLER42モチーフ、W76W77モチーフを有しており、全て が突出したC末端のイソロイシン及びバリン残基を有しており、これらの残基の 存在により膜内部の小胞の局在化が可能となる。発明の実施の形態 三種の新規なセルブレビン・ホモログは、異なる三つのインサイト社cDNA ライブラリーの部分的ヌクレオチド配列から発見された。インサイト社クローン No.122826は、肺ライブラリー(LUNGNOT01)のcDNAから 発見され、インサイト社クローンNo.311537は、肺ライブラリー(LU NGNOT01)のcDNAから見出され、インサイト社クローンNo.674 719は、小脳ライブラリー(CRBLNO01)のcDNAから見出された。 本明細書において、CB(上位の場合)なる用語は、セルブレビン・ポリペプ チド、自然発生CB及びその活性断片を意味し、これらはcDNAまたはcb( 下位の場合)から転写されたmRNAによりコードされる。 本明細書において、“活性”なる用語は、自然発生CBの生物学的及び/また は免疫学的活性を保持しているCBの形態を意味する。 本明細書において、“自然発生CB”なる用語は、生物工学的処理を受けてい ない細胞により生成されたCBを意味し、より具体的には、アセチル化、カルボ キシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化(lipidation)及びアシル化を含む 翻訳後修飾されたポリペプチドから生成される様々なCBの形態を表現する用語 である。 本明細書において、“誘導体”なる用語は、ユビキチン化、ラベリン グ(例えば放射性核種や、様々な酵素修飾による標識付け)、ペジレーション( ポリエチレングリコールによる誘導体化)のような化学的修飾されたCB、若し くは例えばオルニチンのような通常はヒトタンパク質において自然発生しないア ミノ酸の化学合成によって得られる挿入体、置換体のCBを意味する。 本明細書において、“組換え変異体”なる用語は、組換えDNA技術を用いて 生成されるアミノ酸の挿入、除去、及び/または置換により自然発生CBとは異 なるものとなった任意のポリペプチドを意味する。細胞輸送のような、興味の対 象となる活性を損なわずに置換、付加、あるいは除去され得るアミノ酸残基を決 定するためには、特定のCBの配列と相同なペプチドの配列とを比較し、相同性 の高い領域でのアミノ酸配列の変化の数を最小にすればよい。 アミノ酸の“置換”では、例えばロイシンからイソロイシンまたはバリンへの 置換、アスピレートからグルタメートへの置換、スレオニンからセリンへの置換 、即ち保存的アミノ酸置換のような1個のアミノ酸が構造的及び/または化学的 特性がそれに類似した他の1個のアミノ酸で置換されるのが好ましい。アミノ酸 の“挿入”または“除去”は、通常1〜5個のアミノ酸の範囲で行われる。組換 えDNA技術を用いてCBのアミノ酸の挿入、除去、または置換を体系的に行い 、得られた組換え変異体の活性を検定することにより、許容される変異体が実験 的に決定され得る。 必要ならば、CBポリペプチドを細胞膜を通して移動せしめる“シグナル配列 またはリーダー配列”を含むようにすることができる。このような配列は、本発 明のポリペプチド上に自然に存在するか、あるいは組換えDNA技術により異種 タンパク質源から得られる。 本明細書において、ポリペプチド“フラグメント(断片)”、“部分 ”、または“セグメント”なる用語は、少なくとも約5個のアミノ酸、少なくと も約7個のアミノ酸、または少なくとも約8〜13個のアミノ酸からなり、別の 実施例では約17個またはそれ以上のアミノ酸をからなるアミノ酸残基の伸展( ストレッチ)を意味する。活性であるためには、CBポリペプチドは、生物学的 及び/または免疫学的活性を示すに十分な長さを有している必要がある。 本明細書において、“オリゴヌクレオチド”またはポリヌクレオチド“フラグ メント”、“部分”、または“セグメント”なる用語は、同一の、若しくは近縁 関係にあるmRNAまたはDNA分子を同定、若しくは増幅するためのポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)法や、当業者には周知の様々なハイブリッド形成法にお けるプライマーとして使用するのに十分な長さを有するcbヌクレオチド残基の 任意のストレッチを意味する。 本発明には、化学合成されたもの、或いは天然または組換えポリペプチド源か ら得られた精製CBポリペプチドが含まれる。 本発明はまた、CBをコードする組換え核酸分子で形質転換された細胞にも関連 する。CBポリペプチドを単離するための様々な方法は、当業者の周知となって いる。例えば、このようなポリペプチドの精製のために、本発明の提供する抗体 を用いたイムノアフィニティクロマトグラフィーを利用することができる。タン パク質精製のための他の周知の方法は、例えば、“Deutscher M ( 1990) Methods in Enzymology Vol 182, Academic Press, San Diego”及び“Scopes R (1982) Protein Purification: Prin ciples and Practice. Springer−Verlag , New York NY”に記載されており、これらの 文献を本明細書と共に参照されたい。 本明細書において、“組換え体”なる用語は、組換えDNA技術を用いて調製 されるCBをコードするポリヌクレオチドも意味する。CBをコードするDNA も対立形質の変異体または組換え変異体、及びその突然変異体を含み得る。 “オリゴヌクレオチド”または“核酸プローブ”は、CBをコードする本発明 のcDNA配列に基づいて調製される。オリゴヌクレオチドは、cbのDNA配 列の部分を含み、少なくとも約15個のヌクレオチドからなるが、通常は約20 ヌクレオチドからなる。核酸プローブは、約6kbより少ない、通常は約1kb 未満の塩基対数の配列の部分からなる。偽の陽性を排除するための試験の後、こ れらのプローブを用いて、細胞または組織内にCBをコードするmRNAが存在 するか否かを判定したり、または“Walsh PS et al(1992) PCR Methods Appl. 1:241−250”に記載のように染 色体DNAから類似した核酸配列を分離することができる。 本発明の核酸プローブは、自然発生核酸、組換え一本鎖または二本鎖核酸に由 来するものであるか、若しくは化学的に合成され得る。プローブの標識化は、ニ ックトランスレーション法、クレノウフィルイン反応法、PCR法、または当分 野において周知の他の方法を用いて行われ得る。本発明のプローブを調製し、標 識する方法は、“Sambrook J et al (1989) Mole cular Cloning: A Laboratory Manual, 2d Ed, Cold Spring Harbor, NY”または“Au subel FM et al (1989) Current Protoc ls in Molecular Biology, Vol 2, John Wiley & Sons”に詳しく述べられており、これ らの文献を本明細書と共に参照されたい。 本明細書において、“活性化”細胞とは、通常の若しくは疾病状態のプロセス の一部としての神経分泌物質分子または酵素分子の搬出を含む細胞外または細胞 内膜輸送に関与する細胞を意味する。 別の形態として、本発明のポリペプチド、またはそれと近縁関係にあるポリペ プチドをコードする組換え変異体は、当業者に周知の技術を用いて、遺伝暗号の “重複性”を利用することにより合成、または同定され得る。様々な切断部位を 作り出すサイレント変化のような、様々なコドン置換を導入することで、プラス ミドやウィルスベクターへのクロニング、または特定の原核細胞系または真核細 胞系における発現を最適化することができる。また、cb配列に突然変異を導入 することによって、それがCBポリペプチドまたはCBポリペプチドに付加され た他のペプチドのドメインにおいて反映され得ることになり、ポリペプチドの特 質を修正したり、リガンド結合親和力、鎖間親和力、または変性/ターンオーバ ー速度のような特性を変えることもできる。発明の詳細な説明 本発明は、新規なヒト・セルブレビンを一義的に同定するヌクレオチド配列を 提供する。CBは活性細胞、多くの場合保護細胞において特異的に発現すること から、本発明の核酸(cb)、ポリペプチド(CB)、及びCBに対する抗体は 、生理学的または病理学的プロセスの調査やインターベンションにおいて有用で ある。CBに支配されるエキソサイトーシスは、細胞内部の膜輸送を管理し、ケ モカインの放出に影響を与え得る。ここでケモカインは、炎症性分子、または内 皮細胞、繊維芽細胞、またはリンパ球の活性に特異的な他の分子において活性な プロテアーゼや細胞の遊走に関与する物質である。 本出願人のcb−1(配列番号:1)は、リウマチ用滑膜ライブラリ から単離され、ラットのシナプトブレビンII(GI 388483; McMahon,HT et al .(1993)Nature 364:346-9)と最も近縁関係を有する。cb−1配列に正確に一 致若しくは重複する転写物(SEQ ID Nos:12−33)は、疾病の影 響を受けた、及び/または全身性防衛(systemic protection)に関与する細胞 及び組織を反映する14個の異なるライブラリから電気的に同定された。転写物 は、好酸球(EOSIHET02)、リンパ球(TMLR3DT02)及びマク ロファージ(MPHGNOT02;MMLR2DT01)から作られたライブラ リにおいて見いだされ、また2つのリンパ組織、即ち胸腺(THYMNOT02 )及び扁桃腺(TONSNOT01)から作られたライブラリにおいても見いだ され、また全身性防衛が定期的に発生する組織、例えば肺(LUNGNOT02 )、小腸(SINTNOT01)、及び腎臓(KIDNNOT02)から作られ たライブラリにおいて見いだされ、また疾病状態にある炎症組織、例えばリウマ チ用滑液(SYNORAB01、SYNORAT01、及びSYNORAT04 )、78歳の男性から除去された前立腺(PROSNOT01)、及び前立腺( PROSTUT03)及び乳の腫瘍(BRSTTUT01)から作られたライブ ラリにおいて見いだされる。cb−1配列は、慢性関節リウマチ、乳腫瘍及び前 立腺腫瘍の診断や、全身性防衛における免疫系の活性化を確認する診断において 有用である。 本出願のcb−2(配列番号:3)は、肺ライブラリ(LUNGNOT01) から単離され、アフリカツメガエルのシナプトブレビンII(GI 606978; Knech t AK(1988)Proc Nat Acad Sci 8086-90)と最も強い近縁関係を有する。cb −2配列に正確に一致または重複する転写物(SEQ ID NOs.34−4 0)は、外胚葉神経性または腫瘍オリジンの細胞及び組織を反映する異なる5つ のライブラリから電気的に 同定された。cb−2転写物は、年間約100箱のたばこを吸ってきており肺ガ ンを患っていた79歳の男性の非腫瘍肺組織から作られたライブラリ(LUNG NOT01及びLUNGNOT03)において見いだされ、また心臓(LATR NOT01及びLVENNOT02)から作られたライブラリ、脳腫瘍(BRA ITUT01)から作られたライブラリ、クローン病を患っている40歳の白人 男性から取った結腸(COLNNOT05)、及び34歳の白人女性から除去し た子宮(UTRSNOT02)から作られたライブラリにおいて見いだされる。 cb−2配列は、外胚葉及び神経組織における細胞増殖の診断、特にクローン病 、肺ガン、または脳腫瘍の診断において有用である。 本出願のcb−3(配列番号:5)はクモ膜下出血で死亡した47歳の白人男 性から除去された肺組織(LUNGNOT02)に由来するcDNAから同定さ れた。この配列を用いて作られた完全長cDNAは、後に、ウシのシナプトブレ ビン(GI 433075; Sudhof TC et al.(1989)Neuron 2:1475-81)と最も近縁関 係を有することが分かった。cb−3配列に正確に一致または重複する転写物( SEQ ID NOs.41−49)は、9つの異なるライブラリから電気的に 同定された。この細胞及び組織は、活性内皮細胞及び/または全身性防衛におけ る機能を共有する4つの組織源を代表している。この4つの細胞及び組織は、培 養されたヒト臍静脈内皮細胞(HUVENOB01)、肺(前述のLUNGNO T01)、心房(RATRNOT01及びLATRNOT01)、及び小胞(S INTNOT02)である。このcb−3配列は、特に感染状態や炎症状態の診 断、及び内皮、特に心臓血管の内皮に影響を与える他のストレスの診断に有用で ある。 本出願のcb−4(配列番号:7)は、慢性閉塞性肺疾患で死亡した69才の 白人男性から除去された小脳組織(CRBLNOT01)から 単離された。cb−4配列は、上述していない新たなクラスのセルブレビン分子 を表わしている。この配列は、ここに開示する他の分子との共通部分が限定され たものである。cd−3配列は、無酸素症のような小脳を損なう状態の診断や、 多発性硬化症や結節硬化症やウイルソン病のような小脳変性疾患、マラリア、百 日咳、流行性耳腺炎、脳炎、ポリオ、梅毒、または結核等を含む、ウイルス、細 菌、菌類、または寄生生物によって引き起こされる感染症、若しくは星状細胞腫 、延髄芽細胞腫、上衣細胞腫、及びヒト遺伝子の発現を誘発する血管芽細胞腫の ような中枢神経系の腫瘍の診断に有用である。 各セルブレビンを用いた、特定のCBの上方制御された発現に対する診断テス トは、ウイルス等の感染症、外傷性の組織損傷、関節炎や喘息のような遺伝病、 浸潤癌、白血病、及びリンパ腫を原因とする状態、または、処置を行わなければ 生ずる異常な膜輸送に関連する他の生理学的/病理学的問題の診断や適切な治療 を行うのに役立つ。 CBをコードするヌクレオチド配列(またはその相補配列)は、分子生物学の 分野における当業者には周知の技術において数多くの用途を有する。これらの技 術には、ハイブリダイゼーションプローブとしての使用、PCR用オリゴマーと しての使用、染色体及び遺伝子マッピングにおける使用、CBの組換え体産生に おける使用、及びアンチセンスDNAまたはRNAの、またはこれらの化学的類 似体等の産生における使用が含まれる。更に、未だ開発されていない分子生物学 的技術であっても、それが例えばトリプレット遺伝暗号及び特異的な塩基対相互 作用のような既知のポリヌクレオチド配列の特性に基づく技術である限り、ここ に開示するヌクレオチド配列を、その分子生物学的技術において使用することが できる。 遺伝暗号の同義性(degeneracy)の結果、その一部に既知のヌクレオ チド配列及び自然発生遺伝子のヌクレオチド配列に対する最小限の相同性を有す るヌクレオチド配列を有するようなCBをコードする多種のヌクレオチド配列が 産生され得る、ということは当業者には理解されよう。本発明は、より具体的に は可能なコドン選択に基づいて組合せを選択することにより作られ得る全ての可 能なヌクレオチド配列をその範囲に含んでいる。これらの組合せは、自然発生C Bのヌクレオチド配列に対して適用されるような標準的なトリプレット遺伝暗号 に基づいて形成される。また、このような全ての変異体は、具体的にここで開示 されたものと考えられたい。 CB及び/またはCB変異体をコードするヌクレオチド配列は、厳格な条件の 下で自然発生cbのヌクレオチド配列とハイブリッド形成可能なものであるのが 好ましいが、実質的に異なるコドン使用頻度をプロセシングするCBまたはCB 誘導体をコードするヌクレオチド配列を作り出すことは有益であり得る。コドン の選択は、特定の原核細胞または真核細胞の発現宿主におけるペプチドの発現速 度を高めるように選択することができ、このときこの発現速度は、その宿主にお ける特定のコドンの使用頻度に基づいて決まる。本発明のCB及び/またはCB 誘導体をコードするヌクレオチド配列を、このコードされたアミノ酸配列を変え ることなく実質的に変化させる他の理由は、より望ましい特性、例えば自然発生 ヌクレオチド配列から産生されたものより長い半減期を有するRNA転写物を作 り出すためである。 CBをコードするヌクレオチド配列は、完全に確立された組換えDNA技術( “Sambrook J et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2d Ed, Cold Spring Harbor, NY”参照)により様々な他のヌ クレオチド配列と結合してもよい。 cbに結合するのに有用なヌクレオチド配列には、例えば従来より周知のプラス ミド、コスミド、λファージ誘導体、ファージミド等のクローニングベクターの 組合せが含まれる。興味の対象となるベクターには、発現ベクター、複製ベクタ ー、プローブ産生ベクター、及びシークエンシングベクター等が含まれる。一般 に、興味の対象となるベクターは、少なくとも1つの生物において複製起点機能 を発揮する便利な制限エンドヌクレアーゼ検知サイト、及び宿主細胞用として選 択可能なマーカーを含み得る。 本発明の別の実施例では、CBをコードする自然発生ヌクレオチド配列とハイ ブリッド形成可能なcb特異的核酸ハイブリダイゼーションプローブが提供され る。このようなプローブは、近縁関係にあるセルブレビンをコードする配列を検 出するのにも用いることができ、好ましくは、これらのCBをコードする任意の 配列のヌクレオチドの少なくとも50%を含む。本発明のハイブリダイゼーショ ンプローブは、配列番号:1、3、5、または7のヌクレオチド配列、または自 然発生cbのプロモータ、エンハンサー要素、及びイントロンを含むゲノムの配 列に由来するものであり得る。ハイブリダイゼーションプローブは、様々なリポ ーターグループにより標識され得るが、このリポーターグループには、32Pまた は35Sのような放射性核種、若しくはアルカリホスファターゼのような酵素標識 が含まれ、これらはアビジン/ビオチン結合系を介してプローブに結合する。こ の他当業者に周知の技術を用いてプローブを標識することができる。 米国特許第4,683,195号及び第4,965,188号明細書に記載さ れているようなPCR法の実施において、CBをコードするヌクレオチド配列に 基づくオリゴヌクレオチドの別の使用方法がある。このようなPCR法で使用さ れるプローブは、組換えにより得られたもの であるか、化学的に合成されたものであるか、若しくは両者の混合であり得、ま た、診断的な使用に供される分散したヌクレオチドまたは近縁関係にあるゲノム 配列の同定に用いられる可能な縮重配列のプール(degenerate pool)を含み得 る。 cb特異的ハイブリダイゼーションプローブを作り出すための他の方法には、 mRNAプローブの形成のためのベクターへの、CB及びCB誘導体をコードす る核酸配列のクローニングが含まれる。このようなベクターは従来より周知であ って市販されており、例えばT7またはSP6 RNAポリメラーゼのような適 当なRNAポリメラーゼ及び適当な放射性の標識をなされたヌクレオチドを添加 することによりin vitroでRNAプローブを合成するのに使用すること ができる。 現在は、完全に化学合成によりCB及びCB誘導体をコードするDNA配列、 またはその部分を産生することが可能であり、その後、従来より周知の試薬、ベ クター、及び細胞を用いて様々な市販のDNAベクターに挿入することができる 。更に、化学合成を用いて、cbポリヌクレオチド配列若しくはその部分に突然 変異を起こさせることも可能である。 このヌクレオチド配列を用いて、炎症及び疾病を原因とするcbの活性化や誘 発の検出のためのアッセイを構築することができる。このヌクレオチド配列は、 従来より周知の方法で標識した上で、ハイブリッド形成条件の下で患者の体液ま たは組織の試料に添加することができる。インキュベーション時間の経過後、ヌ クレオチドが酵素で標識されていた場合には、所望に応じて染料(または他の展 開剤を必要とする標識)を含有する適合性の液体で試料が洗浄される。この適合 性の液体を洗い流した後、染料を定量して標準値と比較する。染料の量が著しく 多い場合には、このヌクレオチド配列は試料とハイブリッド形成したことになり 、このアッセイにより炎症及び/または疾病の存在が確認されたことにな る。 cbのヌクレオチド配列を用いて、その遺伝子のマッピングのためのハイブリ ダイゼーションプローブを構築することができる。ここに開示するヌクレオチド 配列の染色体及び染色体の特定の領域へのマッピングを、周知の遺伝子及び/ま たは染色体マッピング技術を用いて行うこともできる。このような技術には、i n situハイブリダイゼーション、既知の染色体マーカーに対するリンケー ジ分析、既知の染色体に対して特異的なライブラリまたはフローソートされた染 色体調合物を用いたハイブリダイゼーションスクリーニング等が含まれる。染色 体延展(chromosome spread)の蛍光in situハイブリダイゼーション技 術については、他の文献、即ち“Verma et al (1988) Hu man Chromosomes: A Manual of Basic T echniques, Pergamon Press, New York NY”に記載されている。 染色体調合物の蛍光in situハイブリダイゼーション及び他の物理的染 色体マッピング技術は、追加的な遺伝子地図データと相関性を有し得る。遺伝子 地図データの例としては、“1994 Genome Issue of Sc ience(265:1981f)”がある。物理的染色体地図上でのcbをコ ードする遺伝子の位置と特定の疾病(若しくは特定の疾病に対する素因)との間 の相関関係は、この遺伝病に関連するDNAの領域の範囲を特定するための助け となる。本発明のヌクレオチド配列を用いて、健常者と、キャリアまたは発症者 との相違を検出することができる。 CBをコードするヌクレオチド配列を用い、周知の組換えDNA技術を利用し て精製CBを作り出すことができる。遺伝子を単離した後、その遺伝子を発現さ せる方法を記載した文献は数多くあるが、その例とし ては、“Goeddel (1990) Gene Expression T echnology, Methods and Enzymology. V ol 185, Academic Press, San Diego”があ る。CBは、原核細胞または真核細胞の何れかの様々な宿主細胞内において発現 され得る。宿主細胞は、cbヌクレオチド配列が単離される種と同一の種、ある いは異なる種の何れからでも得ることができる。組換えDNA技術によってCB を作り出すことの利点には、精製用として十分な量のタンパク質が得られること 、及び精製のための簡単な手順が利用できるようになることがある。 CBをコードするDNAによって形質転換された細胞は、CBの発現及び細胞 培地からのタンパク質の回収に適切な条件の下で培養され得る。組換え細胞によ り産生されたCBは、使用される特定の遺伝子構造に応じて、分泌されるか、あ るいは細胞内に保持され得る。一般に、組換えタンパク質は、分泌される形態で 準備しておくのがより便利である。精製の工程は、使用される産生プロセスの性 質及び産生される特定のCBの性質に基づいて決まる。 組換えによる産生に加えて、固相技術を用いた直接のペプチド合成によりCB フラグメントを産生することもできる。(“Stewart et al (1 969) Solid−Phase Peptide Synthesis, WH Freeman Co. San Francisco; Merrif ield R (1963) J Am Chem Soc 85:2149− 2154”参照)。in vitroタンパク質合成は、手作業、あるいは機械 により自動的に行うことができる。自動的な合成は、例えばApplied B iosystems 431A Peptide Synthesizer(F oster City, California)を製造業者の指示に 従って用いることにより行うことができる。CBの様々なフラグメントを個別に 化学合成し、化学的な方法により結合することによってCBの完全長分子を産生 することもできる。 抗体の誘発において使用するためのCBは、免疫活性を有していなければなら ない。CB特異的抗体の誘発において使用するためのペプチドは、少なくとも5 個、好ましくは少なくとも10個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を含む。この ペプチドは、天然タンパク質のアミノ酸配列の一部分をまねており、CBに類似 した小さい自然発生分子の一部分の全アミノ酸配列を含み得る。CBのアミノ酸 配列の短いストレッチは、ヒザラガイヘモシアニン(KLH)やキメラ分子に対 して産生される抗体のような他のタンパク質のストレッチと融合され得る。 特定のCB配列に対して特異的な抗体は、適当な動物に該ポリペプチドまたは 抗体フラグメントを接種することにより産生され得る。抗体が、ポリペプチドの エピトープに対して産生され、自然発生または組換えタンパク質の全体または一 部分に結合するならば、その抗体は特定のCBに対して特異的であると言える。 抗体の産生は、動物への注射により生ずる免疫反応の刺激作用によるもののみな らず、合成抗体、または組換え免疫グロブリンライブラリ(“Orlandi et al (1989) PNAS 86:3833−3837またはHus e et al (1989) Science 256:1275−1281 ”参照)のスクリーニングや、in vitroのリンパ球集団の刺激のような 他の特異的結合分子の産生の類似した工程によってもなされる。現在の技術(“ Winter and Milstein (1991) Nature 34 9:293−299”)では、抗体形成の原理に基づき、高度に特異的に結合す る多数の試薬を提供することができる。このような技術を、CBに特異的に結合 し得る分子の産生に適用す ることができる。 本発明の他の実施例では、CB特異的抗体を生理活性薬剤として用いて、ウィ ルス若しくはその他の感染症、外傷性の組織損傷、関節炎や多発性硬化症のよう な遺伝病、浸潤癌、白血病やリンパ種を治療し、その他CBの誘発及び異常な膜 輸送に関連する生理学的/病理学的な問題を解決する。 CBのアゴニストやアンタゴニストを含む生理活性組成物は、最大許容投与量 を求めるための哺乳類種に対する臨床研究と、安全な投与量を求めるための人体 に対する臨床研究をと含む幾つかの方法論によって決定された適切な治療のため の投与量だけ投与され得る。更に、生理活性薬剤が、安定度若しくは半減期など の生薬学的な性質を高める十分に確立された化合物や組成物と合成され得る。治 療的な生理活性組成物の投与は、血液内への静脈注射による方法、若しくは治療 に利用可能なその他の効果的な手段によって投与されることが企図されている。 以下の実施例は、本発明を例示するために提供されている。これらの実施例は 、例示を意図するものであり、本発明の限定を意図するものではない。工業的応用性 1.mRNAの単離及びcDNAライブラリの構築 第1のセルブレビン配列CB−1は、リウマチ様滑膜ライブラリ(SYNOR AB01)を含むcDNA群(インサイト社クローンNo.80184)におい て同定された。リウマチ様間接組織は、慢性間接リウマチを患っており、股関節 置換外科手術を受けた68才の白人男性から得られた。冷凍された組織は、乳鉢 及び乳棒でかき混ぜられ、すぐにグアニジウムイソチオシアネートを含む緩衝液 に溶解された。溶解の後、 数回のフェノール−クロロフォルム抽出を行い、エタノール沈殿処理を行った。 ポリA+mRNAは、ビオチン標識されたオリゴd(T)及び常磁性粒子に結合 されたストレプトアビジン(Poly(A)Tract Isolation System,Promega,Madison WI)を用いて単離された。 このポリA+mRNAを用いて、カスタムcDNAライブラリをStratag ene社(La Jolla CA)で構築した。 個々のcDNAクローンのファージミド形態は、in vivo切除プロセス によって得られたが、このプロセスにおいてはXL1−BLUE(登録商標)細 胞がf1ヘルパーファージに共感染され(co-infected)た。フλ及びヘルパー ファージの双方に由来するタンパク質は、λDNA上で定義された配列から新た なDNA合成を開始し、より小さい一本鎖の環式ファージミド分子を生成した。 この分子は、pBluescript(登録商標)プラスミド(Stratag ene)及びcDNA挿入体の全てのDNA配列を含む。ファージミドDNAは 細胞から放出され精製されて、新鮮なSOLR(登録商標)細胞(Strata gene)に再感染させるのに使用され、その細胞で二本鎖ファージミドDNA が生成された。このファージミドはβラクタマーゼ遺伝子を有しているため、新 たに形質転換された細菌はアンピシリン含有培地上で選択された。ファージミド DNAの精製には、QIAWELL−8(登録商標) Plasmid Pur ification System (QIAGEN inc. Chatsw orth CA)が使用された。 第2のセルブレビン配列CB−2は、ヒト肺ライブラリ(LUNGNOT01 )を含むcDNA群(インサイト社クローン No.122826)において同 定された。肺組織は72歳の男性から肺ガンの外科手 術の際に除去された。LUNGNOT01に使用された組織には腫瘍組織は含ま れていないが、この患者は年間約100箱のタバコを吸ってきた患者である。c DNAライブラリはStratagene社から購入された(カタログ番号ST R937210)。 第3のセルブレビンcDNA配列CB−3は、ヒト肺ライブラリ(LUNGN OT02)を含むcDNA群(インサイト社クローン No.311537)に おいて同定された。この肺組織は、クモ膜下出血で死亡した47歳の白人男性( International Institute for the Adva ncement of Medicine, Exton PA社ロット番号H EV082)から得られた。この組織は、GuSCNを含む緩衝液に溶解され、 溶解産物は.7M CsClクッション上で、Beckman L8−70M Ultracentrifuge (Beckman Instrument) のBeckman SW28ロータを用いて常温で18時間25000rpmで 遠心分離された。RNAはフェノール・クロロホルムpH8.0によって抽出さ れ、0.3M酢酸ナトリウム及び2.5volのエタノールを用いて沈殿され、 水に再懸濁されて、37℃で15分間のDナーゼ処理をなされた。RNAは、Q iagen Oligotex kit(QIAGEN)を用いて単離され、c DNAライブラリを構築するのに用いられた。 第1の鎖cDNA合成は、Xhol制限サイトを含むオリゴd(T)プライマ /リンカを用いて達成された。第2の鎖合成はDNAポリメラーゼI、E.co liリガーゼ、及びRナーゼHの組合せを用いて達成され、更にEcoRIを平 滑末端を有するcDNAに添加した。EcoRIアダプタを添加した2鎖のcD NAは、次いでXhol制限酵素によって消化され、Sephacryl S4 000を用いて分画化され て、サイズが1000塩基対数を越える配列を得た。サイズを選択されたcDN Aは、UniZap(登録商標)vector system (Strata gene)に挿入され、pBluescript(商標)ファージミド(Str atagene)を含むこのベクタは、E.coliの細胞、鎖XL1−Blu eMRF(商標)(Stratagene)に形質転換のために入れられた。 ファージミド形態の個々のcDNAクローンは、in vivo切除プロセス により得られた。pBluescriptと、共感染されたf1ヘルパーファー ジのニックトランスレーションで標識されたDNAとの双方に由来する酵素が、 新たなDNA合成を開始し、cDNA挿入体を含む、より小さい、1本鎖の環状 ファージミドDNA分子が作り出された。放出されたファージミドDNAは精製 されて、SOLR(商標)宿主細胞(Stratagene)に再感染するのに 用いられた。βラクタマーゼを保有するファージミドの存在により、アンピシリ ンを含有する培地上で新たに形質転換された細菌が成長可能となった。 2つの肺ライブラリは、肺において見いだされた多様な細胞タイプのcDNA を反映している。この細胞タイプには、肺マクロファージ、リンパ球及び白血球 、上皮細胞及び内皮細胞、肺ゴブレット細胞、及びサーファクタント関連タンパ ク質の原因である他の細胞が含まれるが、これらに限定されるものではない。 第4のセルブレビンcDNA配列CB−4は、ヒト小脳ライブラリ(CRBL NOT01)を含むcDNA(インサイト社クローンNo.674719)にお いて同定された。CRBLNOT01cDNAライブラリは、69歳の白人男性 から取り出された通常の小脳組織(International Instit ute for the Advancement of Medicine, Exton PA社ロ ット番号RT95−05−0301)から構築された。冷凍組織は時間をおかず に均質化され、細胞はグアニジウムイソチオシアネート溶液に、Brinkma nn Homogenizer Polytron PT−3000 (Bri nkmann Instruments Inc., Westbury NY )を用いて溶解された。次いで溶解産物は5.7M CsClクッションに負荷 されて、SW28swinging bucket rotorにおいて室温で 18時間25,000rpmで超遠心処理された。RNAは、pH4.0の産生 フェノールで1度に抽出され、0.3Mの酢酸ナトリウム及び2.5volのエ タノールと共に沈殿され、DEPC処理された水に再懸濁されて、25分間37 ℃でDナーゼ処理された。切断は、上述のものと同量のpH8.0のフェノール 及びRNAによってストップされた。RNAはQiagen Oligotex kit(QIAGEN)を用いて単離され、これを用いてcDNAライブラリ を構築した。 RNAは、cDNA合成及びプラスミドクローニング用のSuperScri pt Plasmid System(商標)(カタログ番号18248−01 3;Gibco/BRL)における推奨されたプロトコールに従って取り扱われ た。cDNAはSepharose CL4Bカラム(カタログ番号27510 5, Pharmacia)で分画化され、400bpを越えるcDNAは、p Sport Iに結合された。プラスミドpSport Iは、次いで、DH5 a(商標)競合的細胞(カタログ番号18258−012, Gibco/BR L)に形質転換のため入れられた。 2.cDNAクローンの配列決定 こられの胃ライブラリからランダム単離されたcDNA挿入体は、Sange r F及びAR Coulson(1975;J Mol B iol 94:441f)の方法により配列決定された。DNA配列決定の方法 は、当分野において周知である。従来の酵素を用いた方法では、DNAポリメラ ーゼクレノウフラグメントSEQUENASE(登録商標)(US Bioch emical Corp. Cleveland, OH)またはTaqポリメ ラーゼのような酵素を使用して、目的のDNA鋳型にアニールされたオリゴヌク レオチドプライマーからDNA鎖を延させる。このような方法は一鎖若しくは二 鎖の鋳型の双方を使用するために開発されてきた。鎖終結反応生成物は、電気泳 動及び尿素アクリルアミドゲルを用いて分離され、オートラジオグラフ法(放射 性咳種で標識された前駆物質用)、若しくは蛍光剤(蛍光剤で標識された前駆物 質用)の何れかによって検出される。反応調製、配列決定、及び蛍光検出法を用 いた分析において、最近の機械化により、1日に決定される配列の数を増やすこ とが出来るようになった(the Catalyst 800、またはHami lton Micro Lab 2200(Hamilton, Reno N V)、を4台のPeltier Thermal Cycler(PTC200 ; MJ Research, Watertown MA)及びthe Ap plied Biosystems 377及び373 DNA sequen cersを用いる)。 3.cDNAクローン及び推論されたタンパク質の相同性検索 各cDNAの配列を、Applied Biosystems社製の検索アル ゴリズムを、INHERIT(商標) 670 Sequence Analy sis Systemに組み込んで用いて、GenBankの配列と比較した。 このアルゴリズムでは、Pattern Specification Lan guage (TRW Inc., Los Angeles CA)を用いて 、相同性領域を決定した。 配列比較をどのように行うかを定める3つのパラメータは、ウィンドウサイズ、 ウィンドウオフセット、及び誤差許容度であった。これら3つのパラメータの組 合せを用いて、興味の対象である配列に対して相同性を有する領域を含む配列を 、DNAデータベースから検索し、適当な配列に対して初期値と共にスコアが付 けられた。続いて、これらの相同領域を、ドットマトリタス相同性プロット法を 用いて検定し、偶然の一致と真の相同領域とを区別した。相同性検索の結果を表 示するためにSmith−Watermanアライメント用いた。 ペプチド及びタンパク質配列の相同性は、INHERIT(商標)670 S equence Analysis Systemを用いて、DNA配列の相同 性の検査に類似した方法で確認された。Pattern Specificat ion Language及びパラメータウィンドウを用いて、相同性領域を含 むタンパク質配列のデータベースを検索し、相同性領域は初期値と共にスコアを 付けられて表示された。ドットマトリクス相同性プロット法により検定を行い、 有意な相同性領域を偶然の一致と区別した。 別の方法として、BLAST(ベーシック局部的アライメント検索ツール)( Basic Local Alignment Search Tool)を用いて、局部的な配列のアライメント を検索した。(Altschul SF(1993) J Mol Evol 36:290−300, Altschul, SF et al (1990 ) J Mol Biol 215:403−10参照)BLASTは、ヌクレ オチド及びアミノ酸配列双方のアライメントを検出して、これにより配列の類似 性を決定する。アライメントが局部的であるために、BLASTは、ギャップを 含まないアライメントを求めるのに有用なものである。BLASTアルゴリズム 出力の基本単位は、High−scoring Segment Pai r(HSP)である。 HSPは、アライメントが局部的に最大となる部分の長さが等しく、アライメ ントスコアがユーザがセットしたカットオフスコアまたは閾値スコア以上である ような2つの配列フラグメントからなる。BLASTを用いる方法により、興味 の対象となる配列と、データベース配列とのHSPを捜し、発見された一致の統 計的有意性を評価し、ユーザが選択した有意性の閾値を超える一致のみを知るこ とができる。パラメータEは、データベース配列との一致で報告されるものを選 択するための、統計的有意性の閾値を設定するパラメータである。Eは、データ ベース検索全体のコンテキストの中で、HSP(若しくはHSPの組)の偶然の 一致の予定頻度の上限と解釈される。Eを満たすデータベース配列は、プログラ ムの出力において報告される。 更に、BLAST分析を用いて、LIFESEQ(商標)データベース内での 近縁関係にある分子の検索を行った。このプロセス、“エレクトロニックノーザ ン”分析は、ノーザンブロット法に類似したものであり、一回に一つのセルブレ ビン配列を用いて、設定された厳密さで一致する、或いは相同性を有する分子を 検索する。エレクトロニックノーザンの厳密さは、“プロダクトスコア”に基づ いたものである。このプロダクトスコアは、{BLASTでの問合わせ配列と参 照配列との間のヌクレオチドまたはアミノ酸の一致度(%)}×{(問合わせ配 列及び参照配列の長さに基づく)BLASTスコアの可能な最大値(%)}/1 00、として定義される。プロダクトスコア40では、一致度は1〜2%以内で あるが、70では完全に一致する。相同性を有する、若しくは近縁関係にある分 子は、約15〜30のプロダクトスコアを示すものを選択することによって同定 され得る。 4.CBの同定、完全長配列決定、及び翻訳 リウマチ様滑膜ライブラリからランダムにつり上げられ配列決定されたクロー ンの分析により、インサイト社クローンNo.80184におけるセルブレビン 配列が、ラットのセルブレビン(McMahon HT et al (199 3) Nature 364:346−9)のホモログとして同定された。イン サイト80184を含むcDNA挿入体は、上述と同様の方法により完全に配列 決定された。同定された挿入体のコーディング領域(ATG→TGA)は、配列 番号:1として示した。ヒトcb−1の配列を、PatentINリリース1. 30(米国特許庁ソフトウェアパッケージ)を用いて、配列の規則に従って翻訳 し、配列番号:2に示した。翻訳物CB−1の配列を、SwissProtやP IRのようなタンパク質データベースで検索したが、完全に一致するものは見出 されなかった。第1図〜第4図に示すのは、ここに開示するCBのヌクレオチド 配列及びアミノ酸配列である。第5図に示すのは、CB分子とそれに最も近縁な ホモログとの配列アライメントである。 肺ライブラリ(LUNGNOT01)からランダムにつり上げられ配列決定さ れたクローンの分析により、インサイト社クローンNo.122826における セルブレビン配列が、アフリカツメガエルのセルブレビン(GI 606978 ; Knecht, A.K. (1988) Proc. Nat. Aca d. Sci. 8086−90)のホモログとして同定された。インサイト1 22826を含むcDNA挿入体は完全に配列決定された。同定された挿入体の コーディング領域(ATG→TGA)は、配列番号:3として示した。ヒトcb −2の配列をMacDNAsis(商標)ソフトウェア(日立ソフトウェアエン ジニアリング社)を用いて翻訳し、配列番号:4に示した。翻訳物CB−2の配 列を、SwissProtやPIRのようなタンパク質デ ータベースで検索したが、完全に一致するものは見出されなかった。 肺ライブラリ(LUNGNOT02)からランダムにつり上げられ配列決定さ れたクローンの分析により、インサイト社クローンNo.311537における セルブレビン配列が、ウシのセルブレビン(GI 433075; Sudho f TC et al. (1989) Neuron 2:1475−148 1)のホモログとして同定された。インサイト311537を含むcDNA挿入 体は、以下に説明する方法に従って完全に延長された。同定された挿入体のコー ディング領域(ATG→TGA)は、配列番号:5として示した。ヒトcb−3 の配列をMacDNAsis(商標)ソフトウェア(日立ソフトウェアエンジニ アリング社)を用いて翻訳し、配列番号:6に示した。翻訳物CB−3の配列を 、SwissProtやPIRのようなタンパク質データベースで検索したが、 完全に一致するものは見出されなかった。 小脳ライブラリ(CRBLNOT01)からランダムにつり上げられ配列決定 されたクローンの分析により、インサイト社クローンNo.674719におけ るセルブレビン配列が、独特で唯一のセルブレビン配列として同定された。イン サイト674719を含むcDNA挿入体は完全に配列決定された。同定された 挿入体のコーディング領域(ATG→TGA)は、配列番号:7として示した。 ヒトcb−4の配列をMacDNAsis(商標)ソフトウェア(日立ソフトウ ェアエンジニアリング社)を用いて翻訳し、配列番号:8に示した。翻訳物CB −4の配列を、SwissProtやPIRのようなタンパク質データベースで 検索したが、完全に一致するものは見出されなかった。 5.311537のcDNAの完全長への延長 インサイト311537のcDNAは、cDNAの完全長への延長のためのオ リゴヌクレオチドプライマーをデザインするのに用いられた。 プライマーは既知の配列に基づいて設計された。プライマーの1つはアンチセン ス方向(XLR)への延長を開始するべく合成され、他方はセンス方向(XLF )に配列を延長するためのものであった。このプライマーにより、配列を“外向 きに”延長させ、目的の遺伝子に対する、新たな未知のヌクレオチド配列を含む 単位複製配列を生成した。このプライマーはオリゴ4.0(National Biosciences Inc. Plymouth MN)を用いて22〜 30のヌクレオチドからなる長さを有し、50%以上のGCコンテントを有し、 約68〜72℃の温度でターゲット配列にアニールするように設計され得る。ヘ アピン構造で、プライマー−プライマー二量体形成を引き起こすような任意のヌ クレオチドのストレッチの生成は回避される。 GIBCO/BRL(Gaithersburg,MD)製の肺(カタログ番 号10424−018)及び心臓(カタログ番号10419−018)cDNA ライブラリを組み合わせたものを、XLR=TGTGTTAGGCAGTAGT GTTTTTTTCTGG及びXLF=AATCTGTGATAACAACAG GCTGTGCプライマーと共に用いて、インサイト社クローンNo.3115 37を延長し、増幅して、完全長セルブレビン配列を得た。 XL−PCRキットの指示に従い、酵素及び反応混合物を徹底的に混合するこ とによって、忠実度の高い増幅が達成される。40pmolの各プライマーを初 め、推奨された濃度のキットの他の成分を用いることによって、PCRは、Pe ltier thermal cycler(MJ PTC200; MJ R esearch, Watertown MA)を用いて以下のパラメータで実 行された。 ステップ1 94℃で1分間(初期変性) ステップ2 65℃で1分間 ステップ3 68℃で6分間 ステップ4 94℃で15秒間 ステップ5 65℃で1分間 ステップ6 68℃で7分間 ステップ7 ステップ4〜6を更に15回反復 ステップ8 94℃で5秒間 ステップ9 65℃で1分間 ステップ10 68℃で7分15秒間 ステップ11 ステップ8〜10を更に12回反復 ステップ12 72℃で8分間 ステップ13 4℃(この温度を保持) 反応混合物の5〜10μlのアリコットを、低濃度(約0.6〜0.8%)ア ガロースミニゲル上で電気泳動を行うことによって分析し、配列の延長において どの反応が成功したかを決定した。どの延長反応生成物も完全長遺伝子を含んで いる可能性があるが、最も大きい生成物もしくはバンドが選択されゲルから切り 取られる。QIAQuick(商標)(QIAGEN Inc.)のような市販 のゲル抽出法を用いて更なる精製が行われた。DNAの回収の後、クレノウ(Kl enow)酵素を用いて、一鎖ヌクレオチドの張り出し(overhangs)をトリムし、 再連結及びクローニングが容易な平滑末端を生成した。 エタノール沈殿の後、生成物を13μlの連結反応緩衝液に再び溶解した。つ いで、1μlのT4−DNAリガーゼ(15単位)及び1μlのT4ポリヌクレ オチドキナーゼを添加し、その混合物は、室温で2〜3時間、または16℃で一 晩インキュベーションされた。競合的(competent)E.coli細胞(40μ lの適当な媒質)を、3μlの連結反 応混合物で形質転換し、80μlのSOC培地(Sambrook J 等, supra)において培養された。37℃で1時間のインキュベーションの後、 形質転換混合物の全てを25mg/Lのカルベニシリンを含むLuria Be rtani(LB)−agar (Sambrook J 等, supra( Sambrook J 等, supra)にプレートした(plated)。後日、 各プレートから12個のコロニーをランダムに取り出し、適当な市販の無菌96 穴マイクロタイタープレートの各穴において150μlの液体LB/カルベニシ リン媒質で培養した。後日一晩培養された各5μlを非無菌型96穴プレートに 移し、水で1:10に希釈した後、5μlの各試料をPCRアレイに移した。 PCR法による増幅のため、0.75単位のDaqポリメラーゼベクタープラ イマー、及び延長反応に使用される遺伝子特異的プライマーの1つもしくは複数 を含む濃縮PCR反応混合物(1.33X)の15μlを、各穴に添加した。増 幅は以下のような条件のもとで実行された。 ステップ1 94℃で60秒間 ステップ2 94℃で20秒間 ステップ3 55℃で30秒間 ステップ4 72℃で90秒間 ステップ5 ステップ2〜4を更に29回反復 ステップ6 72℃で180秒間 ステップ7 4℃(その温度を保持) PCR反応のアリコットは、アガロースゲルの上で分子量マーカーとともに反 応させた。PCR生成物のサイズを元の部分cDNAと比較し、適当なクローン を選択してプラスミドに連結し、配列決定を行った。 6.アンチセンス分析 CBの正しい完全なcDNA配列を知ることにより、遺伝子機能の調査におけ るアンチセンス技術に、これを適用することが可能になる。オリゴヌクレオチド 、即ちcbのアンチセンス鎖を含むゲノムのまたはCDNAのフラグメントをi n vitroまたはin vivoで用いて、cbのmRNAの発現を阻害す ることができる。このような技術は周知であり、ヌクレオチド配列の様々な部位 に付くプローブをデザインすることができる。細胞または実験動物の全体をこの ようなアンチセンス配列で処理することより、cb遺伝子の機能を効果的に遮断 することができる。多くの場合、細胞レベル、組織レベル、若しくは生物体全体 のレベルでの挙動(例えば死亡率、分化した機能の消失、形態の変化等)を観察 することにより、cb遺伝子の機能を確認することができる。 開放された読み枠の転写を妨害するように構築された配列を用いることに加え て、イントロン領域、プロモータ/エンハンサー要素、またはトランス作用調節 遺伝子に対するアンチセンス配列をデザインすることにより、遺伝子発現を修飾 することかできる。同様に、“三重らせん体(トリプルヘリックス)”塩基対と して知られるHogeboom塩基対を用いて阻害を達成することができる。 7.CBの発現 cbの発現は、cbを適当な発現ベクターにサブクローニングし、そのベクタ ーを適当な発現宿主に導入させることにより達成される。以前に組織ライブラリ の生成のために使用されたクローニングベクター、pBluescriptまた はpSport IもE.coliにおけるcb配列の直接的発現をなさしめる 。例えば、クローニングサイトの上流において、pBluescriptはβガ ラクトシダーゼのプロモータを有し、それに続けてアミノ末端Met及び次に続 くβガラクトシダ ーゼの7つの残基を含む配列を含む。これらの8つの残基のすぐ後に、人為的プ ライミング及び転写に役立つ工学的処理をなされたバクテリオファージプロモー タ、及びクローニングのための、Eco RIを含む多数の独特な制限サイトを 有する。 標準的方法を用いて、単離された、IPTGのトランスフェクションをなされ た菌種の誘発により、βガラクトシダーゼの始めの7つの残基とリンカーの約1 5個の残基に対応する融合タンパク質、及びcDNAにコードされたペプチドが 生成される。cDNAクローン挿入体は必ずランダムプロセスによって生成され ることから、含まれたcDNAが適切な翻訳のための正しい読み枠内に存在する 機会は3つに1つだけである。cDNAが適当な読み枠内にない場合には、それ は周知の方法で適切な数の塩基の削除若しくは挿入を行うことによって得られる 。このような方法としては、in vitro突然変異誘発、エキソヌクレアー ゼIII若しくは大豆ヌクレアーゼによる消化、若しくはオリゴヌクレオチドリ ンカー混入などがある。 cbのcDNAは、特異的宿主におけるタンパク質の発現のために有用である と知られている他のベクター内にシャトルされる。標的cDNA(25個の塩基 )のス両端のトレッチに対してハイブリッド形成するのに十分なDNAのセグメ ントとクローニングサイトを含むオリゴヌクレオチドアンプリマーは、標準的方 法によって化学的に合成され得る。次いでこれらのプライマーを用いて、PCR により所望の遺伝子セグメントが増幅される。得られた新たな遺伝子セグメント は、標準状態のもとで適当な制限酵素で消化され、ゲル電気泳動法によって単離 される。これとは別の方法では、類似する遺伝子セグメントを、cDNAを適当 な制限酵素と共に消化し、欠失した遺伝子セグメントを化学的に合成されたオリ ゴヌクレオチドで埋めることによって生成する。1以上の遺伝 子からのコーディング配列のセグメントを互いに連結し、適切なベクターにクロ ーニングすることにより、組換え配列の発現が最適化される。 このようなキメラ分子のための適切な発現宿主にはチャイニーズハムスターの 卵巣(CHO)及びヒト293細胞のようなほ乳類の細胞や、Sf9細胞のよう な昆虫の細胞や、サッカロミセスセレビシエのような酵母菌細胞や、E.col iのような細菌があるが、これらに限定されるものではない。このような細胞系 のそれぞれに対して有用な発現ベクターは、バクテリア内での増殖を可能にする 複製起点、及び細菌内での選択を可能にするβラクタマーゼ抗生物質抵抗性遺伝 子のような選択可能なマーカーを含んでいる。更に、このベクターは、真核生物 の宿主細胞へのトランスフェクションに役立つネオマイシンホスホトランスフェ ラーゼ遺伝子のような第2の選択可能なマーカーを含む。真核生物の発現宿主に おいて使用するために、ベクターは、それが目的のcDNAの一部分でない場合 には、3’ポリアデニル化配列のようなRNAプロセシング要素を必要とするこ とがある。 更にこのベクターは、遺伝子発現を増加させるエンハンサまたはプロモータを 含む。このようなプロモータは宿主特異的であって、CHO細胞に対してはMM TV、SV40、及びメタロチオネインプロモータ、細菌宿主に対してはtrp 、lac、tac、及びT7プロモータ、また酵母菌に対してはα因子、アルコ ールオキシダーゼ、及びPGHプロモータ等がある。ラウス肉腫ウィルス(RS V)エンハンサのような転写エンハンサは、ほ乳類宿主細胞において使用される 。標準的な培養方法により、組換え細胞の均質な培養物がひとたび得られたなら ば、組換えにより生成された大量のCBが条件培地から回収され、周知のクロマ トグラフィー法を用いて分析される。 8.組換えCBの単離 任意のCBは、タンパク質精製を促進するべく添加された1または2以上の付 加的ポリペプチドドメインを有するキメラタンパク質として発現される。このよ うな精製促進ドメインには、固定化金属上での精製を可能にするヒスチジントリ プトファンモジュールのような金属キレートペプチド、固定免疫グロブリン上で の精製を可能にするタンパク質Aドメイン、及びFLAGS延長/アフィニティ 精製システム(Immunex Corp. Seattle WA)において 使用されるドメインなどが含まれるが、これらに限定されるものではない。精製 ドメインとcb配列との間のXA因子またはエンテロキナーゼ(Invtrog en)のような切断可能なリンカー配列を含むことが、融合タンパク質からの精 製を促進するのに役立っている。 9.CB特異的抗体の生成 CBに対する抗体を生成するのに2つの方法が用いられる。それぞれの方法は ポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体の何れかを生成するために有用なも のである。その方法の1つでは、逆相HPLC分離により、変性タンパク質が最 大75mg得られる。変性タンパク質は標準的なプロトコルを用いてマウス若し くはウサギを免疫化するのに用いられる。即ちマウスの免疫化に対しては約10 0μgが適切であり、ウサギの免疫化には最大1mgが用いられ得る。マウスハ イブリドーマの同定のためには、変性タンパク質が放射性沃素で標識して、抗体 を産生し得るネズミのB細胞ハイブリドーマのスクリーニングを行うのに用いる 。この手順で必要となるタンパク質はごく少量で、即ち数千のクローンの標識付 け及びスクリーニングのためには20mgで十分である。 第2の方法においては、cDNAの転写から演繹されるCBのアミノ酸配列が 分析されて、免疫抗原性の高い領域が決定される。適当な親水性領域を含むオリ ゴペプチドが合成され、抗体を産生するための適切な 免疫化プロトコルにおいて使用される。適当なエピトープを選択するための分析 は、Ausubel FM等(supra)によって説明されている。免疫化の ための最適なアミノ酸配列が通常存在するのは、C末端、N末端、及びそれらの 間に挟まれた、タンパク質がその自然な配座にあるとき外部環境にさらされるこ との多いポリペプチドの親水性領域である。 典型的には、約15個の残基を有する長さの選択されたペプチドは、fmoc −chemistryを用いるApplied Biosystems Pep tide Synthesizer Model 431Aを用いて合成され、 M−メイルイミドベンゾイル−N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(M-male imidobenzoyl-N-hydroxysuccinimide ester)と反応(MBS; Ausube l FM 等, supra)させることによってキーホールリンペットヘモシ アニン(KLH、Sigma)に結合される。必要ならば、KLHと結合できる ようにするため、システインがペプチドのN末端に挿入される。ウサギは、フロ イント完全アジュバントのペプチド−KLH複合体と共に免疫化される。得られ た抗血清は、ペプチドとプラスチックを結合し、1%のウシの血清アルブミンで ブロックし、抗血清と反応させ、洗浄し、かつ(放射性またはけい光剤により) 標識されたアフィニティ精製された特異的ヤギ抗ウサギlgGと反応させること によって抗ペプチド活性がテストされる。 ハイブリドーマは標準的な技術を用いて調製されスクリーニングされる。目的 のハイブリドーマは、標識されたCBと共にスクリーニングを行うことによって 検出され、所望の特異性を有するモノクローナル抗体を産生する融合体が同定さ れる。典型的なプロトコルにおいては、プレートの穴(FAST; Becto n−Dickinson, Pal o Alto, CA)が、10mg/mlの、アフィニティ精製された特異的 ウサギ抗マウス(または適当な抗−種1g)抗体によってコーティングされる。 コーティングされた穴は1%のBSAでブロックされ、洗浄されて、ハイブリド ーマからの上澄みに曝される。インキュベーションの後、穴は1mg/mlの標 識されたCBに曝される。抗体を産生するクローンは、上述のバックグラウンド において検出され得る量の標識されたCBと結合する。このようなクローンはが 拡大され、限界希釈(1細胞/3穴)で2サイクルのクローニングを受ける。ク ローン化されたハイブリドーマはプリスタン処理されたマウスに注射されて、そ れが腹水を生成し、タンパタ質A上のアフィニティクロマトグラフィーによって マウスの腹水からモノクローナル抗体が生成される。少なくとも108/M、好 ましくは109〜1010またはそれ以上の親和性を有するモノクローナル抗体は 、典型的には、Harlow and Lane(1988) Antibod ies: A Laboratory Manual, Cold Sprin g Harbor Laboratory, Cold Spring Har bor, NY及びGoding(1986) Monoclonal Ant ibodies: Principles and Practice, Ac ademic Press, New York Cityに記載されているよ うな標準的な手順によって生成される。ここではこの2つの資料を参照されたい 。 10.CB特異的抗体を用いる診断テスト 特定のCB抗体は、CBの量若しくは分布の差によって特徴付けられる小胞輸 送の調査や、感染状態や遺伝状態の診断に役立つ。特定のCBが特定のヒトcD NAライブラリで見出されたことから、全身性防衛のような機能を共通にする細 胞や組織において発現が引き起こされると思 われる。 CBに対する診断テスト方法には、人体の体液、膜、細胞、組織、若しくはそ のような組織の抽出物における特定のCBを検出するべく抗体及び標識を使用す る方法が含まれる。本発明のポリペプチド及び抗体は修飾して使用されるか、ま たは修飾することなく使用される。このポリペプチド及び抗体は、多くの場合、 検出可能なシグナルを伝達する物質と共有結合、若しくは非共有結合の何れかで 結合することによって標識される。さまざまな標識及びその関連技術が知られて おり、科学文書及び特許明細書の双方において広く報告されてきた。適切な標識 としては、放射性核種、酵素、基質、共同因子(cofactors)、阻害剤、蛍光剤 、化学ルミネセンス剤、磁性粒子等がある。このような標識の使用方法は、米国 特許出願第3,817,837号、第3,850,752号、第3,939,3 50号、第3,996,345号、第4,277,437号、第4,275,1 49号、及び第4,366,241号明細書に記載されている。また組換え免疫 グロブリンは、米国特許出願第4,816,567号明細書に記載の方法により 生成することができる。これらの明細書を本明細書とともに参照されたい。 該タンパク質に対して特異的なポリクローナル抗体、若しくはモノクローナル 抗体の何れかを用いた可溶性CBまたは膜結合CBの測定のためのプロトコルは 、様々なものが周知となっている。この例を挙げると、酵素結合イムノソルベン トアッセイ(ELISA)、放射線免疫アッセイ(RIA)、及び蛍光活性化細 胞選別法(FACS)等がある。好適なのは、CB上の2つの非干渉エピトープ に対して反応するモノクローナル抗体を用いる二点(two sites)モノクローナ ル免疫アッセイであるが、競合的結合アッセイを用いてもよいる。これらのアッ セイは例えばMaddox, DE 等(1983, J Exp Med 1 58 :1211)のような他の文書に記載されている。 11.特異的抗体を用いた天然CBの精製 天然CBまたは組替えCBは、CBに対して特異的な抗体を用いる免疫性アフ ィニティクロマトグラフィーによって精製される。一般に、免疫アフィニティカ ラムは、抗CB抗体と活性化クラマトグラフィー樹脂とを共有結合することによ って構成される。 ポリクローナル免疫グロプリンは、硫酸アンモニウムとともに沈殿させるか、 固定タンパク質A上で精製させることによって免疫血清から調製される(Pha rmacia LKB Biotechnology,Piscataway NJ)。同様に、モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈殿か固定タンパク 質A上でのクロマトグラフィーによって、マウスの腹水から調製される。部分的 に精製された免疫グロプリンは、CnBr−活性化Sepharose(Pha rmacia LKB Biotechnology)のようなクロマトグラフ ィー樹脂に共有結合される。製造者の指示に従った処理により、抗体は樹脂に結 合し、この樹脂はブロックされた上で、誘導体樹脂が洗浄される。 このような免疫アフィニティカラムは、CBを含む細胞の分画を調製すること によってCBの精製を行うときに使用される。この調製は、全ての細胞の可溶化 を行い、異なる遠心分離法を用いて得られるサブ細胞分画の単離を行う方法か、 若しくは周知の他の方法によって誘導される。別の方法では、シグナル配列を含 む可溶性CBが、細胞が成長する媒質に有用な量だけ分泌される。 沈殿物を含む分画のCBは免疫アフィニティカラムを通され、このカラムがC Bの優先吸収が可能な条件(即ち、洗剤が存在する高イオン強度の緩衝液を使用 )のもとで洗浄される。次いで、このカラムは抗体/CB結合を切断するような 条件(即ち、尿素またはチオシアネートイオ ンのような高濃度のカオトロープまたはpH2〜3の緩衝液を使用)の下で溶離 され、CBが回収される。 12.薬物スクリーニング 本明細書において開示されるセレブレビンは、治療効果を有する化合物のスク リーニングに役立つ。様々な薬物スクリーニング技術において、CBまたはその 結合フラグメントが役立つのである。このようなテストで使用されるポリペプチ ドまたはフラグメントは、溶質に遊離しているか、個体の担体に固着しているか 、細胞の表面や細胞内に存在している。薬物スクリーニングの方法の1つでは、 CBを発現する組換え核酸またはそのフラグメントで安定に形質転換された真核 生物もしくは原核生物の宿主細胞を用いる。薬物は、競合的結合アッセイにおい て、このような形質転換された細胞に対してスクリーニングされる。このような 細胞は、生細胞であっても固定された細胞であっても、標準的な結合アッセイ用 として用いられる。例えば、CBとテストされる作動薬との複合体の形成が測定 される。別の例では、テストする薬物が、CBと受容体との複合体形成に与える 影響を検定することもできる。 従って、本発明は、薬物または小胞輸送に影響を及ぼす他の薬剤のスクリーニ ング方法を提供するものである。この方法は、このような薬物をCBポリペプチ ドまたはそのフラグメントに接触させる過程と、 (i)薬物とCBポリペプチドまたはフラグメントとの複合体の存在、もしくは (ii)CBポリペプチドまたはフラグメントと細胞との複合体の存在を周知の 方法を用いて検定する過程とを含む。このような競合的結合アッセイにおいては 、CBポリペプチドまたはフラグメントは通常標識される。適当なインキュベー ションの後、遊離CBポリペプチドまたはフラグメントは結合された形態にある ものから分離されて、遊離もしくは非複合化標識の量が、特定の薬物がCBと結 合する能力や、C B及び作動薬複合体に干渉する能力の測定基準となる。 薬物スクーリニングのための他の技術で、CBポリペプチドに対する適切な結 合アフィニティを有する化合物のスクリーニングの高スループットが得られるが 、これについては1984年9月13日に公開されたヨーロッパ特許第84/0 3564号に詳細に記載されており、ここではこれを参照されたい。簡単に説明 すると、多数の異なる小さなペプチドテスト化合物が、プラスチックピンまたは 他の表面のような固体基質上で合成される。このペプチドテスト化合物は、CB ポリペプチドと反応させられた上で洗浄される。結合されたCBポリペプチドは 、ついで周知の方法を用いて検出される。精製されたCBが、上述の薬物スクリ ーニング技術において使用するべくプレート上に直接コーティングされてもよい 。更に、非中和抗体を用いてペプチドを捕捉し、それを固体の担体上に固定化す ることもできる。 本発明は、CBと結合し得る中和抗体がCBポリペプチドまたはそのフラグメ ントに結合するテスト化合物と競合する競合的薬物スクリーニングアッセイの使 用も包含している。この方法においては、抗体がCBと1または2以上の抗原決 定基を共有する任意のペプチドの存在を検出するために用いられる。 13.合理的薬物デザイン 合理的薬物デザインの目的は目的の生物学的に活性のポリペプチドの、もしく はそれらが相互作用する小さい分子、即ち、アゴニスト、アンタゴニスト、もし くは阻害剤の構造的類似体を生成することである。これらの例の何れにおいても 、ポリペプチドの活性及び安定性がより勝っている薬物、もしくはin viv oでポリペプチド機能に干渉する薬物を形成するために用いられる。(Hodg son J(1991) Bio/Tecnology 9:19−21参照) 1つの方法においては、目的のタンパク質、もしくはタンパク質−阻害剤複合 体の三次元構造が、X線結晶法、コンピュータによるモデル化、もしくは最も典 型的にはこの二つの方法を組み合わせることによって決定される。ポリペプチド の形状及び電荷は、構造を明瞭にし分子の活性サイトを決定するため、双方とも に確認されなければならない。ポリペプチドの構造に関する有用な情報は、相同 タンパク質の構造に基づいてモデル化することによって得られることもある。ど ちらの場合においても、得られる構造情報が、効果的な阻害剤をデザインするの に用いられる。合理的薬物デザインの有用な例には、Braxton S an d Wells JA(1992 Biochemistry 31:7796 −7801)によって示されたような活性及び安定性を改善した分子、もしくは Athauda SB等(1993 J Biochem 113:742−7 46)によって示されたような天然ペプチドの阻害剤、アゴニスト、もしくはア ンタゴニストとして機能する分子があり、ここではこれらの資料を参照されたい 。 上述のような機能的アッセイによって選択された標的特異的抗体を単離し、つ いでその結晶構造を解明することも可能である。この方法は、原則として、次の 薬物デザインのベースとなるファーマコア(pharmacore)を形成する。機能的で 、薬理学的に活性な抗体に対する坑イデオタイプ抗体(anti−ids)を生 成することによってタンパク質結晶分析を飛ばすことも可能である。鏡像の鏡像 という関係で、anti−idsの結合サイトは、もとの受容体の類似体である と予想される。次いでこのanti−idsは、化学的に若しくは生物学的に生 成されたペプチドのBankからペプチドを同定し単離するのに用いられる。単 離されたペプチドはファーマコアとして機能する。 本発明によって、十分な量の特定のCBが形成され、これはX線結晶 学のような分析研究を行うのに使用することができる。更に、ここで用いられた CBアミノ酸配列を知ることによって、それをX線結晶分析の代わりに用いたり 、更にそれに加えてコンピュータによるモデル化技術を用いる場合の手引きが得 られる。 14.VAMP/SNAP/NSF複合体の他のメンバーの同定 精製されたCBは、レセプタ、ドッキング及び融合タンパク質の同定、特性付 け及び精製のための研究用のツールである。放射性標識は周知のさまざまな方法 によってCBに組み込まれ、標識されたCBは、溶解した若しくは膜に結合した レセプタ分子を同定し捕捉するのに用いられる。好適な方法は、CBにおける第 1アミノ基に125I Bolton−Hunter試薬で標識する過程を含む( Bolton, AE and Hunter, WM(1973) Bioc hem J 133:529)。この試薬は、生物学的活性の随伴性損失を引き 起こすことなくさまざまな分子に標識するのに使用されてきた(Hebert CA 等 (1991) J Biol Chem 266: 18989; McColl S 等(1993) J Immunol 150:4550− 4555)レセプタ保有膜は、標識されたCB分子と共にインキュベーションさ れ、洗浄されて結合されていない分子が除去され、レセプタ−CB複合体が定量 される。異なる濃度のCBを用いて得られたデータは、レセプタ−CB複合体の 数、アフィニティ及び会合度(association)の値を計算するのに用いられる。 標識されたCBは、CBが相互作用する分子を精製するための試薬としても有 用である。アフィニティ精製の一実施例においては、CBはクロマトグロフィー カラムと共有結合される。細胞及びその細胞膜を抽出して、CBを除去し、さま ざまなCB遊離サブコンポーネントをカラムに通過させる。CB関連分子はその 生物学的親和性によってカラムに結 合する。CB複合体は、カラムから回収され、解離されて、回収された分子はN 末端タンパク質シクエンシングを受ける。次いでこのアミノ酸配列が、捕捉され た分子の同定、または適当なcDNAライブラリからその遺伝子をクローニング するための縮重オリゴヌクレオチドプローブのデザインに用いられる。 別の方法では、CBに対する抗体、特にモノクローナル抗体が産生される。こ のモノクローナル抗体をスクリーニングして、標識されたCBの結合を阻害する ものを同定する。次いで、これらのモノクローナル抗体は、関連分子の発現クロ ーニングまたはアフィニティ精製において使用される。 他の可溶性結合分子も同様に同定される。標識されたCBは、リウマチ様滑膜 、肺、または小脳のような細胞または組織に由来する適当な物質または抽出物と 共にインキュベーションされる。インキュベーションの後、(精製CB分子より 大きい)CB複合体は、サイズ除外クロマトグラフィーまたは濃度勾配遠心法の ようなサイジング技術によって同定され、周知の方法によって精製される。可溶 性結合タンパク質は、N末端シクエンシングを受けて、可溶性タンパク質が既知 の場合にはデータベース上での同定についての十分な情報、可溶性タンパク質が 未知の場合にはクローニングについての十分な情報が得られる。 15.CBの抗体、阻害剤、レセプタ、またはアンタゴニストの使用及び投与 CBの抗体、阻害剤、レセプタ、またはアンタゴニスト(または他の小胞輸送 を制限する処理剤、TCB)は、治療的に投与されたとき異なる効果を発揮する 。TCBは、非中毒性、不活性、薬学的な許容範囲にある水性担体媒質で配合さ れる。媒質のpHは、好ましくは約5〜8、特に好ましくは6〜8である。しか し、このpHは配合される抗体、阻 害剤、またはアンタゴニストの特性、及び他の条件によって変化しうる。TCB の特性には、分子の溶解度、半減期及び抗原性/免疫抗原性が含まれ、これらの 特性及び他の特性が効果的な担体を決める助けとなる。TCBとしては天然のヒ トタンパク質も好適であるが、薬物スクリーニングによって得られた有機分子ま たは合成分子も、特定の状況においては同様に効果的である。 TCBは周知の投与経路で投与される。この投与経路には、局所的クリーム及 びゲル、経粘膜スプレー及びエアロゾル、経皮パッチ及び帯具、注射可能な静脈 の潅注配合物、及び液体及び錠剤の経口薬であって胃酸及び酵素に対して抵抗性 を有するように配合されたもの等があるが、これらに限定されない。特定の配合 、正しい投与量、及び投与経路は病院所属医師によって決定されるが、状況に応 じて様々に変化し得る。 このような決定は、治療条件、投与されるTCB、及び特定のTCBの薬動力 学的プロファイルのようなさまざな要素を考慮することによってなされる。考慮 に入れるべき他の因子には、患者の病状(例えば重症であるかどうか)、年齢、 体重、性別、食事、時間、及び投与の頻度、薬物の組合せ、反応感受性及び治療 に対する耐性/反応性などがある。長時間作用するTCBの配合物の投与頻度に は、3〜4日に1回の投与、毎週1回の投与、若しくは2週間に1回の投与程度 であるが、この頻度は特定のTCBの半減期及びクリアランス速度によって決ま る。 通常の投与量は0.1〜100,000μgの間であり、総投与量の上限は約 1gであるが、これは投与経路によって異なる。特定の投与量及び投与方法に関 する手引きは、米国特許出願第4,657,760号、第5,206,344号 または第5,225,212号明細書に記載されている。当業者は異なるTCB に対しては異なる配合が効果的であり、神経細胞への投与には血管内皮細胞のよ うな他の細胞の場合とは異なる 投与方法が求められることが予想される。 また、白血球を活性化させる状態または疾病が、TCBで治療可能な障害を誘 発させ得ることが考えられる。これらの状態または疾病は上述の診断テストによ って診断されるが、このようなテストは、ウイルス感染または他の感染症、外傷 による組織損傷、関節炎や喘息のような遺伝病、侵食性白血病及びリンパ腫、ま たは通常の細胞の挙動に由来する他の生理学的/病理学的問題が生じたことが疑 われる場合に行われるべきである。 16.治療的分子の供給のための人工小胞 特定のCB及びCBが相互作用する細胞内外のレセプタによって支配される小 胞の局在化は、蛍光抗体を用いて検定される。細胞内輸送、細胞外輸送双方にお けるCBの数、配置、及び特異性を解明することは非常に有益である。これによ って、関節炎、喘息、及び嚢胞性繊維症のような疾病への介入における小胞プロ セスを破壊することが可能となるのみならず、人工小胞の開発が可能となる。こ れらの小胞はリポソームに最も類似しており、立体的に安定であり得る。内部に 含まれている特定のセルブレビンは、小胞が細胞へ侵入したり、細胞を通過した り、細胞から出るような移動の際の目的地を提示する役割を果たす。セルブレビ ン分子及び小胞の内容物は、共に注意深く選択される。これら人工小胞は特定の サイズ有し、抗体、ヌクレオチド、及びインスリン、Dナーゼ、または治療的タ ンパク質のような他の化学療法薬分子を与えることが可能である。この技術は、 局在型の遺伝性または非遺伝性細胞療法に効果的なベクター及び組換えヌクレオ チドを供するのにも役立つ。何れの場合においても、リポソームが、特定の細胞 タイプ、組織、器官、または腫瘍に対してその表面でのCBの発現により誘導さ れる。 17.キメラ治療的CB 別の実施例においては、人工小胞上のCB分子の小胞内側端がキメラであり、 治療的ペプチドからなる。この治療的ペプチドは、移動の間は小胞内部において 保護されており、融合時には、細胞内原形質膜の一部として露出される。露出さ れたペプチドは、膜にアンカーされたままその機能を発揮するか、または、恒常 的細胞内酵素により所定の配列のところで切断されて細胞内に放出されるかの何 れかである。本発明の好適実施例は、このような短い治療的ペプチドを供給も包 含している。 本明細書に記載した全ての文献及び特許明細書は、本明細書と一体に参照され たい。本明細書を参照することにより、当業者は本発明を実行することが十分可 能であるものと考えられる。本発明の実施においては、当業者には明らかな上述 の実施例の様々な変更が、請求項に記載の本発明の範囲を逸脱することなく行わ れることが意図されている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 14/47 C12N 1/21 16/18 C12P 21/02 C C12N 1/21 21/08 C12P 21/02 C12Q 1/68 A 21/08 G01N 33/566 C12Q 1/68 A61K 37/02 ADZ G01N 33/566 ABN //(C12N 1/21 C12R 1:19) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,UZ,VN (72)発明者 シールヘイマー、ジェフリー・ジェイ アメリカ合衆国カリフォルニア州94022・ ロスアルトス・ラクレスタドライブ 12555 (72)発明者 マリー、リン・イー アメリカ合衆国カリフォルニア州94028・ ポルトラバレー・ロストランコスロード 1124

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号:2に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする精製ポ リヌクレオチド。 2.核酸配列が、配列番号:1の配列若しくはその相補的配列であることを特徴 とする請求項1に記載のポリヌクレオチド。 3.活性化T細胞の存在が、生物学的試料のなかの請求項1に記載のポリヌクレ オチドの発現に関連しているような状態または疾病の診断テスト方法であって、 a)ハイブリッド複合体形成に適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項 1に記載のポリヌクレオチドまたはそのフラグメントとを結合する過程と、 b)ハイブリッド複合体を検出する過程であって、前記ハイブリッド複合体の 存在が、前記生物学的試料のなかの請求項1に記載のポリヌクレオチドの発現と 相関性を有する、該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 4.前記状態または疾病が、慢性関節リウマチ、乳腫瘍、前立腺腫瘍からなるグ ループから選択されたものであることを特徴とする請求項3に記載の方法。 5.請求項1に記載のポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発現ベクター。 6.請求項5に記載の発現ベクターで形質転換されたことを特徴とする宿主細胞 。 7.配列番号:2に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法であっ て、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で、請求項6に記載の宿主細胞 を培養する過程と、 b)前記宿主細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを含むことを特 徴とする配列番号:2に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法。 8.配列番号:2のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。 9.配列番号:4に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする精製ポ リヌクレオチド。 10.核酸配列が、配列番号:3の配列若しくはその相補的配列であることを特 徴とする請求項9に記載のポリヌクレオチド。 11.活性化T細胞の存在が、生物学的試料のなかの請求項9に記載のポリヌク レオチドの発現に関連しているような状態または疾病の診断テスト方法であって 、 a)ハイブリッド複合体形成に適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項 9に記載のポリヌクレオチドまたはそのフラグメントとを結合する過程と、 b)ハイブリッド複合体を検出する過程であって、前記ハイブリッド複合体の 存在が、前記生物学的試料のなかの請求項9に記載のポリヌクレオチドの発現と 相関性を有する、該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 12.前記状態または疾病が、クローン病、肺癌、脳腫瘍からなるグループから 選択されたものであることを特徴とする請求項11に記載の方法。 13.請求項9に記載のポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発現ベクター 。 14.請求項13に記載の発現ベクターで形質転換されたことを特徴とする宿主 細胞。 15.配列番号:4に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する 方法であって、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で、請求項14に記載の宿主細 胞を培養する過程と、 b)前記宿主細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを含むことを特 徴とする配列番号:4に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法。 16.配列番号:4のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。 17.配列番号:6に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする精製 ポリヌクレオチド。 18.核酸配列が、配列番号:5の配列若しくはその相補的配列であることを特 徴とする請求項17に記載のポリヌクレオチド。 19.請求項17に記載のポリヌクレオチドの発現が、生物学的試料のなかで誘 発されるような状態または疾病の診断テスト方法であって、 a)ハイブリッド複合体形成に適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項 17に記載のポリヌクレオチドまたはそのフラグメントとを結合する過程と、 b)ハイブリッド複合体を検出する過程であって、前記ハイブリッド複合体の 存在が、前記生物学的試料のなかの請求項17に記載のポリヌクレオチドの発現 と相関性を有する、該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 20.前記状態または疾病が、心血管の内皮に影響を及ぼすような感染症、炎症 、またはストレスからなるグループから選択されたものであることを特徴とする 請求項19に記載の方法。 21.請求項17に記載のポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発現ベクタ ー。 22.請求項21に記載の発現ベクターで形質転換されたことを特徴と する宿主細胞。 23.配列番号:6に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法であ って、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で、請求項22に記載の宿主細 胞を培養する過程と、 b)前記宿主細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを含むことを特 徴とする配列番号:6に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法。 24.配列番号:6のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。 25.配列番号:8に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする精製 ポリヌクレオチド。 26.核酸配列が、配列番号:7の配列若しくはその相補的配列であることを特 徴とする請求項25に記載のポリヌクレオチド。 27.請求項25に記載のポリヌクレオチドの発現が、生物学的試料のなかで誘 発されるような状態または疾病の診断テスト方法であって、 a)ハイブリッド複合体形成に適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項 25に記載のポリヌクレオチドまたはそのフラグメントとを結合する過程と、 b)ハイブリッド複合体を検出する過程であって、前記ハイブリッド複合体の 存在が、前記生物学的試料のなかの請求項25に記載のポリヌクレオチドの発現 と相関性を有する、該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 28.前記状態または疾病が、小脳変性疾患、または脳腫瘍からなるグループか ら選択されたものであることを特徴とする請求項27に記載の方法。 29.請求項25に記載のポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発 現ベクター。 30.請求項29に記載の発現ベクターで形質転換されたことを特徴とする宿主 細胞。 31.配列番号:8に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法であ って、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で、請求項30に記載の宿主細 胞を培養する過程と、 b)前記宿主細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを含むことを特 徴とする配列番号:8に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法。 32.配列番号:8のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。 33.請求項26の精製ポリペプチドに対する阻害剤。 34.請求項33の阻害剤及び製薬学的に許容できる賦形剤を含むことを特徴と する医薬品組成物。 35.効果的な量の請求項34に記載の医薬品組成物を患者に投与する過程を含 むことを特徴とする第2図に示すポリペプチドの誘発に関連する状態または疾病 を患う患者の治療方法。 36.前記状態または疾病が、クローン病、肺癌、脳腫瘍からなるグループから 選択されたものであることを特徴とする請求項19に記載の方法。 37.配列番号:6に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードする精製 ポリヌクレオチド。 38.核酸配列が、配列番号:5の配列若しくはその相補的配列であることを特 徴とする請求項37に記載のポリヌクレオチド。 39.請求項37に記載のポリヌクレオチドの発現が、生物学的試料のなかで誘 発されるような状態または疾病の診断テスト方法であって、 a)ハイブリッド複合体形成に適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項 37に記載のポリヌクレオチドまたはそのフラグメントとを結合する過程と、 b)ハイブリッド複合体を検出する過程であって、前記ハイブリッド複合体の 存在が、前記生物学的試料のなかの請求項37に記載のポリヌクレオチドの発現 と相関性を有する、該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 40.前記状態または疾病が、心血管の内皮に影響を及ぼすような感染症、炎症 、またはストレスからなるグループから選択されたものであることを特徴とする 請求項39に記載の方法。 41.請求項37に記載のポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発現ベクタ ー。 42.請求項41に記載の発現ベクターで形質転換されたことを特徴とする宿主 細胞。 43.配列番号:6に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法であ って、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で、請求項42に記載の宿主細 胞を培養する過程と、 b)前記宿主細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを含むことを特 徴とする配列番号:6に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法。 44.配列番号:6のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。 45.請求項37のポリヌクレオチドの少なくとも一部分に対して相補的な核酸 配列を含むアンチセンス分子。 46.請求項45のアンチセンス分子及び製薬学的に許容できる賦形剤を含むこ とを特徴とする医薬品組成物。 47.効果的な量の請求項46に記載の医薬品組成物を患者に投与する過程を含 むことを特徴とする第3図に示すポリペプチドの誘発に関連する状態または疾病 を患う患者の治療方法。 48.前記状態または疾病が、心血管の内皮に影響を及ぼすような感染症、炎症 、またはストレスからなるグループから選択されたものであることを特徴とする 請求項47に記載の方法。 49.請求項44の精製ポリペプチドに対して特異的な抗体。 50.第3図に示すポリヌクレオチドの誘発が、生物学的試料のなかでの第3図 ポリペプチドの発現に関連するような状態または疾病の診断テスト方法であって 、 a)抗体がポリペプチドに結合し、抗体−ポリペプチド複合体を形成するのに 適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項49に記載の抗体とを結合する過 程と、 b)抗体−ポリペプチド複合体を検出する過程であって、前記複合体の存在が 、前記生物学的試料のなかでの前記ポリヌクレオチドの発現と相関性を有する、 該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 51.請求項44の精製ポリペプチドに対する阻害剤。 52.請求項51の阻害剤及び製薬学的に許容できる賦形剤を含むことを特徴と する医薬品組成物。 53.効果的な量の請求項52に記載の医薬品組成物を患者に投与する過程を含 むことを特徴とする第2図に示すポリペプチドの誘発に関連する状態または疾病 を患う患者の治療方法。 54.前記状態または疾病が、心血管の内皮に影響を及ぼすような感染症、炎症 、またはストレスからなるグループから選択されたものであることを特徴とする 請求項53に記載の方法。 55.配列番号:8に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドをコード する精製ポリヌクレオチド。 56.核酸配列が、配列番号:7の配列若しくはその相補的配列であることを特 徴とする請求項55に記載のポリヌクレオチド。 57.請求項55に記載のポリヌクレオチドの発現が、生物学的試料のなかで誘 発されるような状態または疾病の診断テスト方法であって、 a)ハイブリッド複合体形成に適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項 55に記載のポリヌクレオチドまたはそのフラグメントとを結合する過程と、 b)ハイブリッド複合体を検出する過程であって、前記ハイブリッド複合体の 存在が、前記生物学的試料のなかの請求項55に記載のポリヌクレオチドの発現 と相関性を有する、該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 58.前記状態または疾病が、小脳変性疾患、または脳腫瘍からなるグループか ら選択されたものであることを特徴とする請求項57に記載の方法。 59.請求項55に記載のポリヌクレオチドを含むことを特徴とする発現ベクタ ー。 60.請求項59に記載の発現ベクターで形質転換されたことを特徴とする宿主 細胞。 61.配列番号:8に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法であ って、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で、請求項60に記載の宿主細 胞を培養する過程と、 b)前記宿主細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを含むことを特 徴とする配列番号:8に示すアミノ酸配列を含むポリペプチドを生成する方法。 62.配列番号:8のアミノ酸配列を含む精製ポリペプチド。 63.請求項55のポリヌクレオチドの少なくとも一部分に対して相補的な核酸 配列を含むアンチセンス分子。 64.請求項63のアンチセンス分子及び製薬学的に許容できる賦形剤を含むこ とを特徴とする医薬品組成物。 65.効果的な量の請求項64に記載の医薬品組成物を患者に投与する過程を含 むことを特徴とする第4図に示すポリペプチドの誘発に関連する状態または疾病 を患う患者の治療方法。 66.前記状態または疾病が、小脳変性疾患、または脳腫瘍からなるグループか ら選択されたものであることを特徴とする請求項65に記載の方法。 67.請求項62の精製ポリペプチドに対して特異的な抗体。 68.第4図に示すポリヌクレオチドの誘発が、生物学的試料のなかでの第4図 ポリペプチドの発現に関連するような状態または疾病の診断テスト方法であって 、 a)抗体がポリペプチドに結合し、抗体−ポリペプチド複合体を形成するのに 適切な条件の下で、前記生物学的試料と請求項67に記載の抗体とを結合する過 程と、 b)抗体−ポリペプチド複合体を検出する過程であって、前記複合体の存在が 、前記生物学的試料のなかでの前記ポリヌクレオチドの発現と相関性を有する、 該過程とを有することを特徴とする診断テスト方法。 69.請求項62の精製ポリペプチドに対する阻害剤。 70.請求項69の阻害剤及び製薬学的に許容できる賦形剤を含むことを特徴と する医薬品組成物。 71.効果的な量の請求項70に記載の医薬品組成物を患者に投与する過程を含 むことを特徴とする第4図に示すポリペプチドの誘発に関連す る状態または疾病を患う患者の治療方法。 72.前記状態または疾病が、小脳変性疾患、または脳脛瘍からなるグループか ら選択されたものであることを特徴とする請求項71に記載の方法。
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