JPH11505418A - 膵臓由来セルピン - Google Patents

膵臓由来セルピン

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JPH11505418A
JPH11505418A JP8533482A JP53348296A JPH11505418A JP H11505418 A JPH11505418 A JP H11505418A JP 8533482 A JP8533482 A JP 8533482A JP 53348296 A JP53348296 A JP 53348296A JP H11505418 A JPH11505418 A JP H11505418A
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ブラクストン、スコット・マイケル
ワイルド、クレイグ・ジー
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒト膵臓で発現される新規な膵臓由来セルピン(PDS)を同定し、コードするヌクレオチド及びアミノ酸配列を提供する。本発明には、PDSをコードするヌクレオチド配列に対するアンチセンス分子、精製PDSの産生のための発現ベクター、PDSと特異的に結合し得る抗体、PDSをコードするヌクレオチド配列を検出するためのハイブリダイゼーションプローブまたはオリゴヌクレオチド、PDSの発現のための生物工学的処理をなされた宿主細胞、PDSをコードする核酸分子に基づく診断テスト方法、及びセリンプロテアーゼに特異的に結合し得るPDSを含有する医薬品組成物が含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】 膵臓由来セルピン 技術分野 本発明は分子生物学の分野に属し、特に、本発明では、新規な膵臓由来セルピ ンの核酸配列及びアミノ酸配列について記述している。 背景技術 セルピン セルピンは、細胞外、非可逆的セリンプロテアーゼインヒビターである。グル ープとして、セルピンは、高分子量であること、370〜420アミノ酸残基か らなる長さを有すること、及びC末端反応領域があることを含む構造的及び機能 的特徴を基礎に定義付けられる。セルピンファミリーに属すものとされるタンパ ク質には以下のものが含まれる。即ち、a−1プロテアーゼインヒビター、a− 1抗キモトリプシン、アンチトロンビンIII、a−2アンチプラスミン、ヘパ リン補因子II、補体第1成分インヒビター、プラスミノーゲンアクチベーター インヒビター1及び2、グリア由来ネキシン、プロテインCインヒビター、ラッ トの肝細胞インヒビター、crmA(インターロイキン1−β切断酵素を阻害す る生体のセルピン)、ヒト扁平上皮細胞癌腫抗原(腫瘍細胞に対する宿主の免疫 を調節する)、ヒトマスピン(腫瘍サプレッサーとして機能するらしい、Zou Z et al (1994) Science 263:526−529) 、鱗翅目プロテアーゼインヒビター、白血球エラスターゼインヒビター(唯一知 られている細胞内セルピン)、 及び3つのオルソボックスウィルス属(哺乳類の宿主における補体カスケード、 及び/または血液凝固カスケードの調節に関与する)。 更に、未知の阻害活性を有していない多数のタンパタ質も、強力な配列及び構 造的類似性に基づきセルピンに分類される。このようなタンパク質には、トリの オボアルブミン、アンギオテンシノーゲン、オオムギのプロテインZ、コルチコ ステロイド結合グロブリン、チロキシン結合グロブリン、ヒツジの子宮乳汁タン パク質、ブタのユーテロフェリン従属タンパク質、小胞体熱ショックタンパク質 (コラーゲンに強く結合し、シャペロンとしての役目を果たしうる)、色素上皮 由来因子、及びアフリカツメガエルから得られたエストロゲン調節型タンパク質 がある。 セルピンに対する顕著な配列パターンは、反応部位ループ(RSL)まで10 〜55残基のC末端に存在する、良く保存されたPro−Phe配列に基礎を置 いている。セルピンコンセンサスパターンは、[LIVMFY]−x−[LIV MFYAC]−[DNQ]−[RKHQS]−[PST]−F−[LIVMFY ] [LIVMFYC]−x−[LIVMFAH]であり、Pは大抵のセルピン のパターンの位置6に見いだされる。 セルピンは、Carrell R and Travis J (1985) Trends Biochem Sci 10:20−24、Carrell R et al (1987) Cold Spring Harbor S ymp Quant Biol 52:527−535、Huber R an d Carrell RW (1989) Biochemistry 28: 8951−8966、及びRemold−O’Donneel E (1993 ) FEBS Lett 315:105−108なる文献に定義され記載され ている。作用の形態 プロテアーゼインヒビターはそれらの標的プロテアーゼと強力に結合した複合 体を形成する。例えば、テトラペプチド ケト エステルのような小分子インヒ ビターは、セリンプロテアーゼの触媒部位と共有結合をなし、基質結合サブサイ トとも相互作用をする。プロテアーゼインヒビターのクニッツ型ファミリーに対 しては、反応部位の両側の表面に結合する全基質を含む延長された相互作用が用 いられる。 目標プロテアーゼに結合するセルピンの領域は、反応部位ループ(RSL)に 曝露される。上述のインヒビターとは異なり、セルピンは移動性のRSLを有す る。P17〜P8のRSL配列は、高度に保存的であり、側鎖を有する小さなア ミノ酸は、活性インヒビターの位置P9、P10、P11、P12、及びP15 に見いだされる。ヒンジ領域における配列分岐は、インヒビターから基質への分 子の変換に通常関与する。実際、反応部位の近傍でのタンパク分解性切断により 、大きな構造的変化が生ずる。a1−プロテアーゼインヒビターの特徴的なセル ピン結合P1−P1′の切断により、2つの残基の間が約69Åの分離が生ずる (Loebermann H et al (1984) J Mol Bio l 177:531−556)。更に、(活性部位P1−P1′から番号を振っ て)P14−P2からのヘプチドループは、Aシートの中央に挿入される。これ らの構造的変化は、熱−またはグアニジン誘発変性に対する安定性を著しく高め ることによって達成され、この変化はストレス→リラックス(S→R)転移と称 される。インヒビターとして機能するセルピンの能力は、このS→R転移を受け る能力に直接の関連を有しうる(Bruch M et al (1988) J Biol Chem 263:1662 6−30; Carrell R W (1992) Curr Opin Struct Biol 2:438 −446)。オバルブミン、即ちセルピンファミリーの非イン ヒビターは、このS→R転移を受けることができない。 プロテアーゼネキシン−1(PN−1)のヒンジ領域における小さなアミノ酸 の役割を求めるべく、Braxton SM et al(Keystone Symposium, 11 March 1994)は、位置331(P15 )にあるグリシンの代わりに、セルシン、アラニン、プロリン、及びバリンをお いた。G331→V突然変異体は、ほとんど不活性であり、G331→Pは、完全に不 活性であり、G331をS及びAで置換したものは、阻害に対して小さな影響を及 ぼした。P12(A334→V)及びP10(A336→V)変異体も、著しくその活 性を低減した。これらの突然変異誘発実験により、RSLの部分、少なくともP 10までの部分は、PN−1がインヒビターとして機能するためにAシートに組 み込まれなければならず、この構造的転移を阻害する突然変異によりPN−1が 基質として機能することになるということが分かった。膵臓 外分泌膵臓は、タンパタ質全体及び部分的に消化されたタンパク質をポリペプ チド及びより小さいモチーフに分割する、トリプシン、キモトリプシン、カルボ キシペプチダーゼ、及びセリンプロテアーゼのようなタンパク質分解酵素を大量 に産生する。何種類かのエラスターゼ及びヌクレアーゼも、膵液の中から見いだ される。他の膵臓で産生される消化性酵素には、炭水化物を消化する膵臓アミラ ーゼ、膵臓リパーゼ、コレステロールエステラーゼ、及び脂質と脂肪を加水分解 するホスホリパーゼが含まれる。 膵臓分泌を制御する4つの分子は、アセチルコリン及びホルモン、ガストリン 、コレシストキニン(CCK)、及びセクレチンである。アセチルコリンは副交 感神経の瞑想神経及び他のコリン作動性神経末端から 放出され、ガストリンは胃の細胞から分泌され、CCK及びセクレチンは上側の 小腸から分泌される。胃腸(GI)ホルモンは、血液の中に吸収され、膵臓へ運 ばれて、そこで酵素の分泌及び炭酸水素ナトリウムや水(膵臓の酵素を十二指腸 に流す)の分泌を刺激する。 内分泌膵臓は、ランゲルハンス島からなり、ランゲルハンス島の細胞は外分泌 小葉から分離され、膵臓全体に分散されている。ランゲルハンス島の内分泌細胞 は、タンパタ質、炭水化物及び脂肪の代謝に関与するホルモンを分泌する。 主要な内分泌細胞は、a、β、及び及びD細胞、主要でない細胞は、C細胞、 EC細胞、及びPP細胞である。ランゲルハンス島の細胞集団の約15%は、ラ ンゲルハンス島の周辺部に位置する細胞で、ホルモンのグルカゴンを分泌する。 β細胞はランゲルハンス島細胞集団の約70%を含み、ランゲルハンス島の中心 部に位置して、ホルモンであるインシュリンを分泌する。d細胞は、ランゲルハ ンス島細胞集団の約10%を占め、細胞の近傍に位置し、異なるホルモン、ソマ トスタチン及びバソアクティブインテスティナルペプチド(VIP)を分泌する 。C、EC、PP細胞は、ランゲルハンス島細胞集団の最後の5%を占める。C 細胞の機能が未知である場合には、EE及びPP細胞はセロトニン及び膵臓ポリ ペプチドをそれぞれ分泌する。 膵臓の炎症または膵炎は、臨床的判断基準により急性のものか慢性のものかに 分類されうる。治療においては、急性膵炎は、治療して通常の機能を回復できる ことが多いが、慢性膵炎の場合は、永久的な損傷が残ることが多い。急性の炎症 をトリガする正確な機構は分かっていない。しかし、原因として挙げられるもの を重要な順番に並べると、アルコール接種、胆管の疾病、術後のの外傷、及び遺 伝性膵炎である。1つの理論によれば、タンパク質分解酵素の成熟前活性化や自 己消化が、十二指 腸でなく膵臓で起こることにより急性膵炎が発症する。内毒素、外毒素、ウィル ス感染、虚血、酸素欠乏症、及び直接の外傷を含む他の様々な要因により、プロ 酵素が活性化されうる。更に、膵管の内部または外部の閉塞により、膵液が膵臓 に蓄積されることによって細胞の損傷が生ずることもあり得る。 膵臓の解剖学、生理学、及び疾病については、特に、Guyton AC ( 1991) Textbook of Medical Physiology , WB Saunders Co, Philadelphia PA; I sselbacher KJ et al (1994) Harrison’ s Principles of Internal Medicine, M cGraw−Hill, New York City; Johnson K E (1991) Histology and Cell Biology, Harwal Publishing, Media PA; and Th e Merck Manual of Diagnosis and Ther apy (1992) Merck Research Laboratori es, Rahway NJに記載されている。 発明の開示 本発明は、新規な膵臓由来セルピンを一義的にコードするヌクレオチド配列( pds)を提供するものである。インサイト社クローンNo.222689から 同定されたこの新たな遺伝子は、PDSポリペプチドをコードし、新規なヒト・ セリンプロテアーゼインヒビターを表す。 また、本発明には、生理学的または病理学的に損傷が生じた膵臓に対する診断 テスト方法も含まれており、この方法では、pdsDNA、そ のフラグメント、またはオリゴマーを用いて試料またはその抽出物をテストする 。 更に本発明の他の側面として、pdsのアンチセンスDNA、pdsを含むク ローニングベクターや発現ベクター、pdsを含む発現ベクターで形質転換され た宿主細胞または宿主生物、宿主細胞からの精製PDSの産生と回収方法、精製 PDSポリペプチド、PDSに対する抗体、PDSを用いた薬理学的化合物があ る。 図面の簡単な説明 第1A図及び第1B図は、pdsのヌクレオチド配列(配列番号:1)及びP DSポリペプチドの予測アミノ酸配列(配列番号:2)を、それぞれ示した図で ある。 第2A図、第2B図、及び第2C図は、ヒトセルピンとラットセルピンのアミ ノ酸アライメントを示した図である。アライメントは、DNAソフトウェア社( DNASTASR Inc. Madison WI)製マルチシーケンスアラ イメントプログラムを用いて生成された。 発明の実施の形態 定義 本明細書において、膵臓由来セルピンとは、PDSポリペプチド、自然発生P DSポリペプチド、またはその活性フラグメントを意味し、配列番号:1のcD NAから転写されたRNAによりコードされるものである。 本明細書において、“活性”なる用語は、自然発生PDSの生物学的 及び/または免疫学的活性を保持しているPDSの形態を意味する。 本明細書において、“自然発生PDS”なる用語は、生物工学的処理を受けて いない細胞により生成されたPDSを意味し、より具体的には、アセチル化、カ ルボキシル化、グリコシル化、リン酸化、脂質化(lipidation)及びアシル化を 含む翻訳後修飾されたポリペプチドから生成される様々なPDSの形態を表現す る用語である。 本明細書において、“誘導体”なる用語は、ユビキチン化、ラベリング(例え ば放射性核種や、様々な酵素修飾による標識付け)、ペジレーション(ポリエチ レングリコールによる誘導体化)のような化学的修飾されたPDS、若しくは例 えばオルニチンのような通常はヒトタンパク質において自然発生しないアミノ酸 の挿入(または化学合成による置換)によって得られるポリペプチドを意味する 。 本明細書において、“組換え変異体”なる用語は、組換えDNA技術を用いて 生成されるアミノ酸の挿入、除去、及び/または置換により自然発生PDSとは 異なるものとなった任意のポリペプチドを意味する。細胞接着や走化性のような 、興味の対象となる活性を損なわずに置換、付加、あるいは除去され得るアミノ 酸残基を決定するためには、特定のPDSの配列と相同なペプチドの配列とを比 較し、相同性の高い領域でのアミノ酸配列の変化の数を最小にすればよい。 アミノ酸の“置換”では、例えばロイシンからイソロイシンまたはバリンへの 置換、アスピレートからグルタメートへの置換、スレオニンからセリンへの置換 、即ち保存的アミノ酸置換のような1個のアミノ酸が構造的及び/または化学的 特性がそれに類似した他の1個のアミノ酸で置換されるのが好ましい。アミノ酸 の“挿入”または“除去”は、通常1〜5個のアミノ酸の範囲で行われる。組換 えDNA技術を用いてPDS分子のアミノ酸の挿入、除去、または置換を体系的 に行い、得られた 組換え変異体の活性を検定することにより、許容される変異体が実験的に決定さ れ得る。 必要ならば、PDSポリペプチドを細胞膜を通して移動せしめる“シグナル配 列またはリーダー配列”を含むようにすることができる。このような配列は、本 発明のポリペプチド上に自然に存在するか、あるいは組換えDNA技術により異 種タンパク質源から得られる。 本明細書において、ポリペプチド“フラグメント(断片)”、“部分”、また は“セグメント”なる用語は、少なくとも約5個のアミノ酸、少なくとも約7個 のアミノ酸、または少なくとも約8〜13個のアミノ酸からなり、別の実施例で は約17個またはそれ以上のアミノ酸をからなるアミノ酸残基の伸展(ストレッ チ)を意味する。活性であるためには、PDSポリペプチドは、生物学的及び/ または免疫学的活性を示すに十分な長さを有しているか、またはキーホールリン ペットヘモシアニンのような担体タンパク質に結合されたとき活性を示すだけの 十分な長さを有している必要がある。 本明細書において、“オリゴヌクレオチド”またはポリヌクレオチド“フラグ メント”、“部分”、または“セグメント”なる用語は、ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR)法や、同一の若しくは近縁関係にあるmRNAまたはDNA分子を増 幅、または単に明らかにするための当業者には周知の様々なハイブリッド形成法 において使用するのに十分な長さを有するヌクレオチド残基の任意のストレッチ を意味する。一方または両方のオリゴヌクレオチドプローブは、周知の分子と一 致する部分のほとんどない、または全くない、または相補的なPDSの部分と同 一の、または相補的な配列を含む。このオリゴヌクレオチドプローブは、通常約 10〜50ヌクレオチドからなり、好ましくは約15〜30ヌクレオチドからな る。 本明細書において、“動物”なる用語は、ヒト、家畜や農業用の動物(ネコ、 イヌ、乳牛、ヒツジ等)、または実験動物(マウス、ラット、ウサギ等)を含む ものとして定義され得る。 本発明は、天然または組換えポリペプチド源から得られた精製PDSポリペプ チド、PDSをコードする組換え核酸分子で形質転換された細胞を含む。PDS ポリペプチドを単離するための様々な方法は、当業者の周知となっている。例え ば、このようなポリペプチドの精製のために、本発明の提供する抗体を用いたイ ムノアフィニティクロマトグラフィーを利用することができる。タンパク質精製 のための他の周知の方法は、例えば、“Deutscher M (1990) Methods in Enzymology Vol 182, Acad emic Press, San Diego”及び“Scopes R (1 982) Protein Purification: Principle s and Practice. Springer−Verlag, New York NY”に記載されており、これらの文献を本明細書と共に参照され たい。 本明細書において、“組換え体”なる用語は、組換えDNA技術を用いて調製 される、PDSをコードするポリヌクレオチドも意味する。PDSをコードする DNAも対立形質の変異体または組換え変異体、及びその突然変異体を含み得る 。 “核酸プローブ”は、PDSをコードする本発明のcDNA配列に基づいて調 製される。オリゴヌクレオチドは、そのDNA配列の部分を含み、少なくとも約 15個のヌクレオチドからなるが、通常は約20ヌクレオチドからなる。核酸プ ローブは、約6kbより少ない、通常は約1kb未満の塩基対数の配列の部分か らなる。偽の陽性を排除するための試験の後、これらのプローブを用いて、細胞 または組織内にPDSをコ ードするmRNAが存在するか否かを判定したり、または“Walsh PS et al(1992)PCR Methods Appl. 1:241−250”に記載のように染色体DNAから類似した核酸配列を分 離することができる。 本発明のプローブは、自然発生核酸、組換え一本鎖または二本鎖核酸に由来す るものであるか、若しくは化学的に合成され得る。プローブの標識化は、ニック トランスレーション法、クレノウフィルイン反応法、PCR法、または当分野に おいて周知の他の方法を用いて行われ得る。本発明のプローブを調製し、標識す る方法は、“Sambrook J et al (1989) Molecu lar Cloning: A Laboratory Manual, 2d Ed, Cold Spring Harbor, NY”または“Ausu bel FM et al (1989) Current Protocls in Molecular Biology, Vol 2, John W iley & Sons”に詳しく述べられており、これらの文献を本明細書と 共に参照されたい。 別の形態として、本発明のポリペプチド、またはそれと近縁関係にあるポリペ プチドをコードする組換え変異体は、当業者に周知の技術を用いて、遺伝暗号の “重複性”を利用することにより合成、または選択され得る。様々な切断部位を 作り出すサイレント変化のような、様々なコドン置換を導入することで、プラス ミドやウィルスベクターへのクローニング、または特定の原核細胞系または真核 細胞系における発現を最適化することができる。また、突然変異を導入すること によって、それがPDSポリペプチドまたはPDSポリペプチドに付加された他 のペプチドのドメインにおいて反映され得ることになり、ポリペプチドの特質を 修正したり、リガンド結合親和力、鎖間親和力、または変性/ターンオ ーバー速度のような特性を変えることもできる。一例を挙げると、一つのストッ プコドンをヌクレオチド配列に挿入し、PDSのサイズを制限して、天然膵臓由 来セルピンの活性をブロックする役目を果たす、小分子量の結合性、非活性化リ ガンドを得ることができる。 本発明は、インサイト社クローンNo.222689で同定された、膵臓細胞 で発現されるシステインプロテアーゼファミリーの新規な膵臓由来セルピン(P DS)を一義的に同定するヌクレオチド配列を提供する。pdsは膵臓で特異的 に発現されることから、核酸(pds)、ポリペプチド(PDS)及びPDSに 対する抗体は、膵臓の生理学的及び病理学的問題についての診断的アッセイにお いて有用である。プロテアーゼの発現が増加すると、組織損傷または破壊につな がることが知られている。従って、PDSの存在及び発現についての診断テスト により、このような問題の診断や適切な治療を早めることができる。 PDSをコードするヌクレオチド配列は、分子生物学の分野における当業者に は周知の技術において数多くの用途を有する。これらの技術には、ハイブリダイ ゼーションプローブとしての使用、PCR用オリゴマーとしての使用、染色体及 び遺伝子マッピングにおける使用、PDSの組換え体産生における使用、及びア ンチセンスDNAまたはRNAの、またはこれらの化学的類似体等の生成におけ る使用等が含まれる。更に、未だ開発されていない分子生物学的技術であっても 、それが例えばトリプレット遺伝暗号及び特異的な塩基対相互作用のような既知 のポリヌクレオチド配列の特性に基づく技術である限り、ここに開示するヌクレ オチド配列を、その分子生物学的技術において使用することができる。 遺伝暗号の同義性(degeneracy)の結果、その一部に既知のヌクレオチド配列 及び自然発生遺伝子のヌクレオチド配列に対する最小限の相同性を有するヌクレ オチド配列を有するようなPDSをコードする多種の ヌクレオチド配列が生成され得る。このことは当業者には理解されよう。本発明 は、より具体的には可能なコドン選択に基づいて組合せを選択することにより作 られ得る全ての可能なヌクレオチド配列をその範囲に含んでいる。これらの組合 せは、自然発生PDSのヌクレオチド配列に対して適用されるような標準的なト リプレット遺伝暗号に基づいて形成される。また、このような全ての変異体は、 具体的にここで開示されたものと考えられたい。 PDS及び/またはPDS変異体をコードするヌクレオチド配列は、厳格な条 件の下で自然発生PDS遺伝子のヌクレオチド配列とハイブリッド形成可能なも のであるのが好ましいが、実質的に異なるコドン使用をプロセシングしたPDS 誘導体またはPDSをコードするヌクレオチド配列を作り出すことは有益であり 得る。コドン選択では、特定の原核細胞または真核細胞の発現宿主におけるペプ チドの発現速度を高めるように選択することができ、このときこの発現速度は、 その宿主における特定のコドンの使用頻度に基づいて決まる。本発明のPDS及 び/またはPDS誘導体をコードするヌクレオチド配列を、このコードされたア ミノ酸配列を変えることなく実質的に変える他の理由は、より望ましい特性、例 えは自然発生ヌクレオチド配列から形成されるものより長い半減期を有するRN A転写物を作り出すためである。 PDSをコードするヌクレオチド配列を、完全に確立された組換えDNA技術 (“Sambrook J et al. (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2d Ed , Cold Spring Harbor, NY”参照)を用いて、様々な 他のヌクレオチド配列と結合してもよい。pdsを結合するのに有用なヌクレオ チド配列には、例えば従来より周知のプラスミド、コスミド、λファージ誘導体 、ファージミド等の 各種クローニングベクターが含まれる。興味の対象となるベクターには、発現ベ クター、複製ベクター、プローブ生成ベクター、及びシークエンシングベクター 等が含まれる。一般に、興味の対象となるベクターは、少なくとも1つの生物に おいて複製起点機能を発揮する便利な制限エンドヌクレアーゼ検知部位群、及び 宿主細胞用の選択可能なマーカー群を含み得る。 本発明の別の実施例では、PDSをコードする自然発生ヌクレオチド配列とハ イブリッド形成可能なpds特異的核酸ハイブリダイゼーションブローブが提供 される。このようなプローブは、類似なセルピンをコードする配列を検出するの にも用いることができ、好ましくは、このpdsをコードする任意の配列のヌク レオチドの少なくとも50%を含む。本発明のハイブリダイゼーションプローブ は、配列番号:1のヌクレオチド配列、または自然発生pdsのプロモータ、エ ンハンサー要素、及びイントロンを含むゲノムの配列に由来するものであり得る 。ハイブリダイゼーションプローブは、様々なリポーター群により標識され得る が、このリポーター群には、32Pまたは35Sのような放射性核種、若しくはアル カリホスファターゼのような酵素標識が含まれ、これらはアビジン/ビオチン結 合系を介してプローブに結合する。この他当業者に周知の技術を用いてプローブ を標識することができる。 米国特許第4,683,195号、第4,800,195号及び第4,965 ,188号明細書に記載されているようなPCR法の実施において、PDSをコ ードするヌクレオチド配列に基づくオリゴヌクレオチドの別の使用方法がある。 このようなPCRで使用されるプローブは、組換えにより得られたものであるか 、化学的に合成されたものであるか、若しくは両者の混合であり得、また、診断 的な使用に供される個別のヌクレオチドまたは近縁関係にあるゲノム配列の同定 に用いられる可能な 縮重配列のプール(degenerate pool)を含み得る。 pdsDNAに対して特異的なハイブリダイゼーションプローブを作り出すた めの他の方法には、mRNAプローブの形成のためのベクターへの、PDS及び PDS誘導体をコードする核酸配列のクローニングが含まれる。このようなベク ターは従来より周知であって市販されており、例えばT7またはSP6 RNA ポリメラーゼのような適当なRNAポリメラーゼ及び適当な放射性標識をなされ たヌクレオチドを添加することによりin vitroでRNAプローブを合成 するのに使用することができる。 現在は、完全に化学合成によりPDS及びPDS誘導体をコードするDNA配 列、またはその一部分を生成することが可能であり、その後、従来より周知の試 薬、ベクター、及び細胞を用いて様々な市販のDNAベクターに挿入することが できる。更に、化学合成を用いて、pdsポリヌクレオチド配列若しくはその一 部分に突然変異を起こさせることも可能である。 このヌクレオチド配列を用いて、炎症及びPDSの異常なレベルの発現を伴う 疾病、炎症や活性化の検出のためのアッセイを構築することができる。このヌク レオチド配列は、従来より周知の方法で標識した上で、ハイブリッド形成条件の 下で患者の体液または組織の試料に加えられ得る。インキュベーション時間の経 過後、ヌクレオチドが酵素で標識されていた場合には、所望に応じて染料(また は他の展開剤を必要とする標識)を含有する適合性の液体で試料が洗浄される。 この適合性の液体を洗い流した後、染料を定量して標準値と比較する。染料の量 が著しく多い場合には、このヌクレオチド配列は試料とハイブリッド形成したこ とになり、このアッセイにより炎症及び/または疾病の存在が確認される。 pdsのヌクレオチド配列を用いて、その遺伝子のマッピングのため のハイブリダイゼーションプローブを構築することができる。ここに開示するヌ クレオチド配列の染色体及び染色体の特定の領域へのマッピングを、周知の遺伝 子及び/または染色体マッピング技術を用いて行うこともできる。このような技 術には、in situハイブリダイゼーション、既知の染色体マーカーに対す るリンケージ分析、既知の染色体に対して特異的なライブラリまたはフローソー トされた染色体調合物を用いたハイブリダイゼーションスクリーニング等が含ま れる。染色体延展(chromosome spread)の蛍光in situハイブリダイゼ ーション技術については、他の文献、即ち“Verma et al (198 8) Human Chromosomes: A Manual of Ba sic Techniques, Pergamon Press, New York NY”に記載されている。 染色体調合物の蛍光in situハイブリダイゼーション及び他の物理的染 色体マッピング技術は、追加的な遺伝子地図データと相関関係を有し得る。遺伝 子地図データの例としては、“1994 Genome Issue of S cience(265:1981f)”がある。物理的染色体地図上でのpds をコードする遺伝子の位置と特定の疾病(若しくは特定の疾病に対する素因)と の間の相関関係は、この遺伝病に関連するDNAの領域の範囲を特定するための 助けとなる。本発明のヌクレオチド配列を用いて、健常者と、キャリアまたは発 症者との相違を検出することができる。 PDSをコードするヌクレオチド配列を用い、周知の組換えDNA技術を利用 して精製PDSを作り出すことができる。遺伝子を単離した後その遺伝子を発現 させる方法を記載した文献は数多くあるが、その例としては、“Goeddel (1990) Gene Expression Technology, Methods and Enzy mology. Vol 185, Academic Press, San Diego”がある。PDSは、原核細胞または真核細胞の何れかの様々な宿 主細胞内において発現され得る。宿主細胞は、pdsヌクレオチド配列が単離さ れる種と同一の種、あるいは異なる種の何れからでも得ることができる。組換え DNA技術によってPDSを作り出すことの利点には、精製用として十分な量の タンパク質が得られること、及び精製のための簡単な手順が利用できるようにな ることがある。 PDSをコードするDNAによって形質転換された細胞は、セルピンの発現及 び細胞培地からのタンパク質の回収に適切な条件の下で培養され得る。組換え細 胞により産生されたPDSは、使用される特定の遺伝子構造に応じて、分泌され るか、あるいは細胞内に保持され得る。一般に、組換えタンパク質は、分泌され る形態で調製するのがより便利である。精製の工程は、使用される生成プロセス の性質及び生成される特定のタンパク質の性質に基づいて決まる。 組換え体産生に加えて、固相技術(solid-phase technique)を用いた直接の ペプチド合成によりPDSフラグメントを生成することもできる。(“Stew art et al (1969) Solid−Phase Peptide Synthesis, WH Freeman Co. San Franc isco; Merrifield R (1963) J Am Chem Soc 85:2149−2154”参照)。in vitroタンパク質合成 は、手作業で、あるいは機械により自動的に行うことができる。自動的な合成は 、例えばApplied Biosystems 431A Peptide Synthesizer(Foster City, California) を製造業者の指示に従って用いることにより行うことができる。PDSの様々な フラグメントを個別に化学合成し、化学的な方法により結 合することによってPDSの完全長分子を生成することもできる。 抗体の誘導のために使用するPDSは、免疫活性を有していなければならない 。PDS特異的抗体の誘発のために使用するペプチドは、少なくとも5個、好ま しくは少なくとも10個のアミノ酸からなるアミノ酸配列を含む。このペプチド は、天然タンパク質のアミノ酸配列の一部分をまねており、PDSに類似した小 さい自然発生分子の一部分の全アミノ酸配列を含み得る。PDSのアミノ酸配列 の短いストレッチは、ヒザラガイヘモシアニン(KLH)やキメラ分子に対して 産生される抗体のような他のタンパク質のストレッチと融合され得る。 特定のPDS配列に対して特異的な抗体は、適当な動物に該ポリペプチドまた は抗体フラグメントを接種することにより産生され得る。抗体が、ポリペプチド のエピトープに対して産生され、自然発生または組換えタンパク質の全体または 一部分に結合するならば、その抗体は特定のPDSに対して特異的である。抗体 の産生は、動物への注射により生ずる免疫反応の刺激作用によるもののみならず 、合成抗体、または組換え免疫グロブリンライブラリ(“Orlandi et al (1989) PNAS 86:3833−3837またはHuse et al (1989) Science 256:1275−1281”参 照)のスクリーニングや、in vitroのリンパ球集団の刺激のような他の 特異的結合分子の産生の類似した工程によってもなされる。現在の技術(“Wi nter and Milstein (1991) Nature 349: 293−299”)では、抗体形成の原理に基づき、高度に特異的に結合する多 数の試薬を提供することができる。このような技術を、PDSに特異的に結合し 得る分子の産生に適用することができる。 本発明の他の実施例では、ウイルス感染、内毒素または外毒素による 中毒、虚血、酸素欠乏症、直接の外傷、及び膵臓の生理学的または病理学的問題 を治療するための特異的プロテアーゼインヒビターとしてPDSを利用する。 生理活性薬剤または組成物としてのPDSは、最大許容投与量を決定するため の哺乳類種に対する臨床研究と、安全な投与量を決定するための人体に対する臨 床研究をと含む、幾つかの方法論によって決定された適切な治療のための投与量 だけ投与され得る。更に、生理活性薬剤は、安定度や半減期のような薬理学的な 特性を高める、十分に確立された化合物や組成物と合成され得る。治療的な生理 活性組成物の投与は、血流への静脈注射による方法、若しくはプロテアーゼの過 剰発現または活性を伴う問題の治療に利用可能なその他の効果的な手段によって 行われることが企図されている。 以下の実施例は、本発明を例示するために提供されている。これらの実施例は 、例示を意図するものであり、本発明の限定を意図するものではない。 工業的応用性 1.mRNAの単離及びcDNAライブラリの構築 pdsヌクレオチド配列は、米国特許出願代08/393,220号のヒト膵 臓ライブラリーを含む配列の中から同定された。このライブラリーに用いられる 通常の膵臓は、keystone Skin Bank, Internati onal Institute for Advancement of Me dicine(Exon PA)から得られた。56歳の白人男性から得られた 通常の膵臓組織は、フラッシュ冷凍され、乳鉢と乳棒ですりつぶされて、時間を おかずにグアニジ ウムイソチアネートを含有する緩衝液に溶解された。告いで、何回かのフェノー ルクロロホルムによる抽出とエタノール沈殿を行った。ポリA+RNAは、ビオ チン標識したオリゴd(T)プライマー及び常磁性の粒子(Promega C orp, Madison WI)に結合されたストレプトアビジンを用いて単 離され、Stratagene社(La Jplla CA)に送られた。 Stratagene社は、オリゴd(T)プライミングを利用してcDNA ライブラリーを調製した。合成アダプタオリゴヌクレオチドはcDNA分子に結 合され、それがUni−ZAP(商標)ベクターシステム(Stratagen e)に挿入しうるようにされた。これによって、高い効率の一方向性(センス方 向)のラムダライブラリー構築が可能となり、cDNA挿入断片を有するクロー ンを検出するのに青/白色選択を備えたファージミド系を使用できるという利点 が得られる。 cDNAライブラリーの品質は、DNAプローブを用いてスクリーニングされ 、次いでpBluescript(登録商標)ファージミド(Stratage ne)が切除された。このファージミドにより、融合ポリペプチドの一方向性欠 質及び発現の生成、部位特異的突然変異誘発、配列決定、及び挿入断片の特徴付 けを容易に行うためのプラスミドシステムの使用が可能となる。次いで、カスタ ムメイドで構築されたライブラリーのファージ粒子がE. coli宿主型のX L1−Blue(商標)(Stratagene)に感染させられた。菌株の形 質変換が高い効率となることにより、cDNAライブラリーが頻度の少ない過小 表現型の(under-represented)クローンを含む確率が高められる。別の一方向 性ベクターとしては、pcDNAI(Invitrogen, San Die go)及びpSHlox−1(Novagen, Madison WI)が含 まれうるが、これらに限定されない。 2.cDNAクローンの単離 個々のcDNAクローンのファージミド形態は、in vivo切除プロセス により得られた。このプロセスでは、宿主E.coli株(XL1−BLUE( 登録商標)MRF)が、f1ヘルパーファージと共感染された。ラムダファージ 及びf1ヘルパーファージの双方から誘導されたタンパク質は、ラムダ標的DN A上の定められた配列から新たなDNA合成を開始し、pBluescript (登録商標)プラスミド及びcDNA挿入断片の全てのDNA配列を含む小型の 1本鎖環状ファージミドDNA分子を作り出す。このファージミドDNAは、細 胞から放出され、精製されて、次いで新鮮な細菌性宿主細胞(SOLR)に再感 染するのに使用されて、二重鎖のファージミドDNAが産生された。ファージミ ドがβ−ラクタマーゼに対する遺伝子を保有していることから、新たに形質転換 された細菌がアンピシリンを含む培地上で選択された。 ファージミドDNAは、QIAGEN社(9259 Eton Ave., Chatsworth, CA 91311)のQIAWELL−8ファスミド 精製システムを用いて精製された。この技術は、細菌細胞を溶解し、高度に精製 されたファージミドDNAを単離するための高速で信頼性が高く高スループット の方法である。精製樹脂から溶離されたこのDNAは、DNA配列決定及び他の 分析操作に適したものである。 ファージミドを精製する別の方法は、ミニプレップキット(Miniprep Kit)( Catalog No. 77468: Advanced Genetic Technologies Corp. Gaithersburg MD)を 使用するものである。このキットは96穴の形態で、960個の精製のために十 分な試薬を提供するものである。推奨プロトコルを採用したが、以下の点を変更 した。第1に、96穴のそ れぞれが、25mg/lのカルベニシンと0.4%のグリセリンを含む滅菌液体 培地(LIFE TECHNOLOGIES(登録商標).Gaithersb urg MD) 1mlで満たされる。細菌が穴の中に挿入され、24時間培養 され、かつ溶解緩衝液の60μlに溶解される。このブロックは2900rpm で5分間遠心分離され、次いでこのブロックの内容分(contents)が第1フィル タプレートに加えられる。所望に応じて加えられるステップであるTRIS緩衝 液にイソプロパノールを添加するステップは、定例的には実行されない。プロト コルにある最終ステップの後、試料は保存のためBeckman96穴ブロック に送られる。 3.cDNAクローンの配列決定 これらの膵臓ライブラリからランダム単離されたcDNA挿入断片は、部分的 に配列決定された。従来の酵素を用いた方法では、DNAポリメラーゼクレノウ フラグメントSEQUENASE(登録商標)(USBiochemical Corp. Cleveland, OH)またはTaqポリメラーゼのような 酵素を使用して、目的のDNA鋳型にアニールされたオリゴヌクレオチドプライ マーからDNA鎖を伸展させる。このような方法は一鎖若しくは二鎖の鋳型の双 方を使用するために開発されてきた。鎖終結反応生成物は、電気泳動及び尿素ア クリルアミドゲルを用いて分離され、オートラジオグラフ法(放射性核種で標識 された前駆物質を用いる場合)、若しくは蛍光剤(蛍光剤で標識された前駆物質 を用る場合)の何れかによって検出される。反応調製、配列決定、及び蛍光検出 法を用いた分析において、最近の機械化により、1日に決定される配列の数を増 やすことが出来るようになった(the Catalyst 800、またはH amilton Micro Lab 2200(Hamilton, Ren o NV)、を4台のPe ltier Thermal Cycler(PTC200; MJResea rch, Watertown MA)及びthe Applied Bios ystems 377及び373 DNA sequencersを用いる)。 4.cDNAクローン及び演繹されたタンパク質の相同性検索 このようにして得られた各配列は、Applied Biosystems社 製の検索アルゴリズムを、INHERIT(商標) 670 Sequence Analysis Systemに組み込んで用いて、GenBankの配列 と比較された。このアルゴリズムでは、Pattern Specificat ion Language (TRW Inc., Los Angeles CA)を用いて、相同性領域を決定した。配列比較をどのように行うかを定める 3つのパラメータは、ウィンドウサイズ、ウィンドウオフセット、及び誤差許容 度であった。これら3つのパラメータの組合せを用いて、興味の対象である配列 に対して相同性を有する領域を含む配列を、DNAデータベースから検索し、適 当な配列に対して初期値と共にスコアが付けられた。続いて、これらの相同領域 を、ドットマトリクス相同性プロット法を用いて検定し、偶然の一致と真の相同 領域とを区別した。相同性検索の結果を表示するためにSmith−Water manアライメントを用いた。 ペプチド及びタンパク質配列の相同性は、INHERIT(商標)670 S equence Analysis Systemを用いて、DNA配列の相同 性の検査に類似した方法で確認された。Pattern Specificat ion Language及びパラメータウィンドウを用いて、相同性領域を含 むタンパク質配列のデータベースを検索し、相同性領域は初期値と共にスコアを 付けられて表示された。ドットマトリクス相同性プロット法により検定を行い、 有意な相同性領域 を偶然の一致と区別した。 別の形態として、BLAST(ベーシック局部的一致検索ツール)(“Bas ic Local Alignment Search Tool (Alts chul SF(1993) J Mol Evol 36:290−300, Altschul, SF et al (1990) J Mol Bio l 215:403−10)”参照)を用いて、局部的な配列の一致を検索した 。BLASTは、ヌクレオチド及びアミノ酸配列双方のアライメントを検出して 、配列の類似性を決定する。アライメントが局部的であることから、BLAST は、正確な一致の決定、または相同性検索に特に有用である。一致はギャップを 含まないのが理想であるが、モチーフスタイルの検索は適切ではない。BLAS Tアルゴリズム出力の基本単位は、High−scoring Segment Pair(HSP)である。 HSPは、アライメントが局部的に最大となる部分の長さが等しく、アライメ ントスコアがユーザがセットしたカットオフスコアまたは閾値スコア以上である ような2つの配列フラグメントからなる。BLASTを用いる方法により、興味 の対象となる配列と、データベース配列とのHSPを捜し、発見された一致の統 計的優位性を評価し、ユーザが選択した優位性の閾値を超える一致のみを知るこ とができる。パラメータEは、データベース配列との一致で報告されるものを選 択するための、統計的優位性の閾値を設定するパラメータである。Eは、データ ベース検索全体の文脈の中で、HSP(若しくはHSPの組)の偶然の一致の予 定頻度の上限と解釈される。Eを満たすデータベース配列は、プログラムの出力 において報告される。 本発明の膵臓由来セルピンPDSの全コード領域に対するヌクレオチド配列は 、第1図に示されている。 5.遺伝子の同定、完全長配列決定、及び翻訳 膵臓ライブラリーの、ランダムにピックアップされ、配列決定されたクローン の全てからPDS配列は、既知のセルピンと相同性を有するが、明らかに異なっ ていることが分かった。完全なヌクレオチド配列は、Gene Amp XL PCR(商標)(Perkin Elmer, Foster City CA )及びインサイト社クローンNo.222689からデザインされたポリヌクレ オチドを用いて、セルピン配列をその完全長まで延長することによって得られた 。 完全長膵臓由来セルピンに対する配列は翻訳され、そのフレーム内翻訳は第1 図に示されている。この配列の、3つの可能な予測翻訳の全ては、SwissP rotやPIRのようなタンパク質データベースで検索されたが、PDSの可能 な翻訳と完全に一致するものは見つからなかった。第2図に示すのは、PDSア ミノ酸配列とGenBankヒト及びラットセルピンとの比較である。これらの 分子における実質的な相同領域は、M218から始まる。最も近縁な相同性を有す る、新規なセルピンが同定されたラットのセルピンは、第1の217残基を有し ていない。他の診断的残基は、(1)G247であるP15、(2)M362であるP L(3)S363であるP1′である。PDSは、P1とP15との間に特別なア ミノ酸を有していることに注意されたい。更に、この分子の分析は、疎水性残基 の後のその標的タンパク質を切断するキモトリプシン様プロテアーゼに対する特 異性を有していることも示唆している。 6.アンチセンス分析 新規なセルピン遺伝子のcDNA配列を知ることにより、遺伝子機能の調査に おけるアンチセンス技術にこれを適用することが可能になる。オリゴヌクレオチ ド、即ちpdsのアンチセンス鎖を含むゲノムのまたはcDNAのフラグメント をin vitroまたはin vivoで 用いて、mRNAの発現を阻害することができる。このような技術は周知であり 、ヌクレオチド配列の様々な部位に付くプローブをデザインすることができる。 細胞または実験動物の全体をこのようなアンチセンス配列で処理することより、 興味の対象である遺伝子の機能を効果的に遮断することができる。多くの場合、 細胞レベル、組織レベル、若しくは生物体全体のレベルでの挙動(例えば死亡率 、分化した機能の消失、形態の変化等)を観察することにより、その遺伝子の機 能を確認することができる。 開放された読み枠の転写を妨害するように構築された配列を用いることに加え て、イントロン領域、プロモータ/エンハンサー要素、またはトランス作用調節 遺伝子に対するアンチセンス配列をデザインすることにより、遺伝子発現を修飾 することができる。同様に、“三重らせん体(トリプルヘリックス)”塩基対と して知られるHogeboom塩基対を用いても阻害が達成される。 7.PDSの発現 PDSの発現は、そのcDNAを適当な発現ベクターにサブクローニングし、 そのベクターを適当な発現宿主に導入させることにより達成される。特にこの場 合には、以前に組織ライブラリの生成のために使用されたクローニングベクター もE.coliにおけるpds配列を直接発現させる。例えば、クローニングサ イトの上流において、このベクターはβガラクトシダーゼのプロモータを有し、 それに続けてアミノ末端Met及び次に続くβガラクトシダーゼの7つの残基を 含む配列を含む。これらの8つの残基のすぐ後に、人為的プライミング及び転写 に役立つ工学的処理をなされたバクテリオファージプロモータ、及びクローニン グのための、Eco RIを含む多数の独特な制限サイトを有する。 標準的方法を用いて、単離された、IPTGのトランスフェクション をなされた菌種の誘発により、βガラクトシダーゼの始めの7つの残基とリンカ ーの約15個の残基に対応する融合タンパタ質、及びcDNAにコードされたペ プチドが生成される。cDNAクローン挿入断片は必ずランダムプロセスによっ て生成されることから、入れられたcDNAが適切な翻訳のための正しい読み枠 内に存在する機会は3つに1つだけである。cDNAが適当な読み枠内にない場 合には、それは周知の方法で適切な数の塩基の削除若しくは挿入を行うことによ って得られる。このような方法としては、in vitro突然変異誘導、エキ ソヌクレアーゼIII若しくは大豆ヌクレアーゼによる消化、若しくはオリゴヌ クレオチドリンカー混入などがある。 pdsのcDNAは、特異的宿主におけるタンパク質の発現のために有用であ ると知られている他のベクター内にシャトルされる。標的cDNA(25個の塩 基)の両端のストレッチに対してハイブリッド形成するのに十分なDNAのセグ メントとクローニングサイトを含むオリゴヌクレオチドアンプリマーは、標準的 方法によって化学的に合成され得る。次いでこれらのプライマーを用いて、PC Rにより所望の遺伝子セグメントが増幅される。得られた新たな遺伝子セグメン トは、標準状態のもとで適当な制限酵素で消化され、ゲル電気泳動法によって単 離される。これとは別の方法では、類似する遺伝子セグメントを、cDNAを適 当な制限酵素と共に消化し、欠失した遺伝子セグメントを化学的に合成されたオ リゴヌクレオチドで埋めることによって生成する。1以上の遺伝子からのコーデ ィング配列のセグメントを互いに連結し、適切なベクターにクローニングするこ とにより、組換え配列の発現が最適化される。 このようなキメラ分子のための適切な発現宿主にはチャイニーズハムスターの 卵巣(CHO)及びヒト293細胞のようなほ乳類の細胞や、Sf9細胞のよう な昆虫の細胞や、サッカロミセスセレビシエのような 酵母菌細胞や、E.coliのような細菌があるが、これらに限定されるもので はない。このような細胞系のそれぞれに対して有用な発現ベクターは、バクテリ ア内での増殖を可能にする複製起点、及び細菌内での選択を可能にするβラクタ マーゼ抗生物質抵抗性遺伝子のような選択可能なマーカーを含んでいる。更に、 このベクターは、真核生物の宿主細胞へのトランスフェクションに役立つネオマ イシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子のような第2の選択可能なマーカーを含 む。真核生物の発現宿主において使用するために、ベタターは、それが目的のc DNAの一部分でない場合には、3’ポリアデニル化配列のようなRNAプロセ シング要素を必要とすることがある。 更にこのベクターは、遺伝子発現を増加させるエンハンサまたはプロモータを 含む。このようなプロモータは宿主特異的であって、CHO細胞に対してはMM TV、SV40、及びメタロチオネインプロモータ、細菌宿主に対してはtrp 、lac、tac、及びT7プロモータ、また酵母菌に対してはα因子、アルコ ールオキシダーゼ、及びPGHプロモータ等がある。ラウス肉腫ウィルス(RS V)エンハンサのような転写エンハンサは、ほ乳類宿主細胞において使用される 。標準的な培養方法により、組換え細胞の均質な培養物がひとたび得られたなら ば、組換えにより生成された大量のPDSが条件培地から回収され、周知のクロ マトグラフィー法を用いて分析される。 8.組換えPDSの単離 任意のPDSは、タンパク質精製を促進するべく添加された1または2以上の 付加的ポリペプチドドメインを有するキメラタンパク質として発現される。この ような精製促進ドメインには、固定化金属上での精製を可能にするヒスチジント リプトファンモジュールのような金属キレートペプチド、固定免疫グロブリン上 での精製を可能にするプロテインA ドメイン、及びFLAGS伸展/アフィニティ精製システム(Immunex Corp. Seattle WA)において使用されるドメインなどが含まれ るが、これらに限定されるものではない。精製ドメインとpds配列との間のX A因子またはエンテロキナーゼ(Invtrogen,San Diego C A)のような切断可能なリンカー配列を含むことが、PDSの発現を促進するの に役立っている。 9.PDS特異的抗体の生成 PDSに対する抗体を生成するのに2つの方法が用いられる。それぞれの方法 はポリクローナル抗体及びモノクローナル抗体の何れかを生成するために有用な ものである。その方法の1つでは、逆相HPDS分離により、変性タンパク質が 最大75mg得られる。変性タンパク質は標準的なプロトコルを用いてマウス若 しくはウサギを免疫化するのに用いられる。即ちマウスの免疫化に対しては約1 00μgが適切であり、ウサギの免疫化には最大1mgが用いられ得る。マウス ハイブリドーマの同定のためには、変性タンパク質を放射性ヨウ素で標識して用 いて、抗体を産生し得るネズミのB細胞ハイブリドーマのスクリーニングを行う 。この手順で必要となるタンパク質はごく少量で、即ち数千のクローンの標識付 け及びスクリーニングのためには20mgで十分である。 第2の方法においては、cDNAの転写から演繹されるPDSのアミノ酸配列 が分析されて、免疫抗原性の高い領域が決定される。適当な親水性領域を含むオ リゴペプチドが合成され、抗体を生成するための適切な免疫化プロトコルにおい て使用される。適当なエピトープを選択するための分析は、Ausubel F M等(上述)によって説明されている。免疫化のための最適なアミノ酸配列が通 常存在するのは、C末端、N末端、及びそれらの間に挟まれた、タンパク質がそ の自然な配座にあるとき外部環境にさらされることの多いポリペプチドの親水性 領域であ る。 典型的には、約15個の残基を有する長さの選択されたペプチドは、fmoc −chemistryを用いるApplied Biosystems Pep tide Synthesizer Model 431Aを用いて合成され、 M−メイルイミドベンゾイル−N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル(M-male imidobenzoyl-N-hydroxysuccinimide ester)と反応(MBS; Ausube l FM 等, 上述)させることによってキーホールリンペットヘモシアニン (KLH、Sigma)に結合される。必要ならば、KLHと結合できるように するため、システインがペプチドのN末端に挿入される。ウサギは、フロイント 完全アジュバントのペプチド−KLH複合体と共に免疫化される。得られた抗血 清は、ペプチドとプラスチックを結合し、1%のウシの血清アルブミンでブロッ クし、抗血清と反応させ、洗浄し、かつ(放射性またはけい光剤により)標識さ れたアフィニティ精製された特異的ヤギ抗ウサギ1gGと反応させることによっ て抗ペプチド活性がテストされる。 ハイブリドーマは標準的な技術を用いて調製されスクリーニングされる。目的 のハイブリドーマは、標識されたPDSと共にスクリーニングを行うことによっ て検出され、所望の特異性を有するモノクローナル抗体を産生する融合体が同定 される。典型的なプロトコルにおいては、プレートの穴(FAST; Bect on−Dickinson, Palo Alto, CA)が、10mg/m lの、アフィニティ精製された特異的ウサギ抗マウス(または適当な抗−種1g )抗体によってコーティングされる。コーティングされた穴は1%のBSAでブ ロックされ、洗浄されて、ハイブリドーマからの上澄みに曝される。インキュベ ーションの後、穴は1mg/mlの標識されたPDSに曝される。抗体を産生す るクローンは、上述のバックグラウンドにおいて検出され得る 量の標識されたPDSと結合する。このようなクローンはが拡大され、限界希釈 (1細胞/3穴)で2サイクルのクローニングを受ける。クローン化されたハイ ブリドーマはプリスタン処理されたマウスに注射されて、それが腹水を生成し、 プロテインA上のアフィニティクロマトグラフィーによってマウスの腹水からモ ノクローナル抗体が生成される。少なくとも108/M、好ましくは109〜1010 またはそれ以上の親和性を有するモノクローナル抗体は、典型的には、Har low and Lane(1988) Antibodies: A Lab oratory Manual, Cold Spring Harbor L aboratory, Cold Spring Harbor, NY及びG oding(1986) Monoclonal Antibodies: P rinciples and Practice, Academic Pre ss, New York Cityに記載されているような標準的な手順によ って生成される。ここではこの2つの資料を参照されたい。 10.PDS特異的抗体を用いる診断テスト 特定のPDS抗体は、PDSの量若しくは分布の差によって特徴付けられる慢 性または急性の疾病や前病状態の診断に役立つ。さかのぼって考えると、PDS はヒトの膵臓ライブラリーのみにおいて発現されたもので、従って通常、異常ま たは病理学的な膵臓の機能に対して特異的である。 PDSに対する診断テスト方法には、人体の体液、組織、若しくはそのような 組織の抽出物における特定のPDSを検出するべく抗体及び標識を使用する方法 が含まれる。本発明のポリペプチド及び抗体は修飾して使用されるか、または修 飾することなく使用される。このポリペプチド及び抗体は、多くの場合、検出可 能なシグナルを伝達する物質と共有 結合、若しくは非共有結合の何れかで結合することによって標識される。さまざ まな標識及びその関連技術が知られており、科学文書及び特許明細書の双方にお いて広く報告されてきた。適切な標識としては、放射性核種、酵素、基質、共同 因子(cofactors)、インヒビター(阻害剤)、蛍光剤、化学ルミネセンス剤、 磁性粒子等がある。このような標識の使用方法は、米国特許出願第3,817, 837号、第3,850,752号、第3,939,350号、第3,996, 345号、第4,277,437号、第4,275,149号、及び第4,36 6,241号明細書に記載されている。また組換え免疫グロブリンは、米国特許 出願第4,816,567号明細書に記載の方法により生成することができる。 これらの明細書を本明細書とともに参照されたい。 該タンパク質に対して特異的なポリクローナル抗体、若しくはモノクローナル 抗体の何れかを用いる、可溶性PDSまたは膜結合PDSの測定のためのプロト コルは、様々なものが周知となっている。この例を挙げると、酵素結合イムノソ ルベントアッセイ(ELISA)、放射線免疫アッセイ(RIA)、及び蛍光活 性化細胞選別法(FACS)等がある。好適なのは、PDS上の2つの非干渉エ ピトープに対して反応するモノクローナル抗体を用いる二点(two sites)モノ クローナル免疫アッセイであるが、競合的結合アッセイを用いてもよい。これら のアッセイは例えばMaddox, DE 等(1983, J Exp Me d 158:1211)のような他の文書に記載されている。 11.特異的抗体を用いた未変性PDSの精製 未変性(nitive)PDSまたは組替えPDSは、PDSに対して特異的な抗体 を用いる免疫性アフィニティクロマトグラフィーによって精製される。一般に、 免疫アフィニティカラムは、抗PDS抗体と活性化クラマトグラフィー樹脂とを 共有結合することによって構成される。 ポリクローナル免疫グロプリンは、硫酸アンモニウムとともに沈殿させるか、 固定プロテインA上で精製させることによって免疫血清から調製される(Pha rmacia LKB Biotechnology,Piscataway NJ)。同様に、モノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム沈殿か固定プロテイ ンA上でのクロマトグラフィーによって、マウスの腹水から調製される。部分的 に精製された免疫グロプリンは、CnBr−活性化Sepharose(Pha rmacia LKB Biotechnology)のようなクロマトグラフ ィー樹脂に共有結合される。製造者の指示に従った処理により、抗体は樹脂に結 合し、樹脂がブロックされ、誘導体樹脂が洗浄される。 このような免疫アフィニティカラムは、可溶性のPDSを含む細胞の分画を調 製することによってPDSの精製を行うときに使用される。この調製は、全ての 細胞の可溶化を行い、(洗剤を添加して行われる、または洗剤無添加での)分画 遠心分離を用いて得られる小細胞分画の単離を行う方法か、若しくは周知の他の 方法によって誘導される。別の方法では、シグナル配列を含む可溶性PDSが、 細胞が成長する媒質に有用な量だけ分泌される。 可溶性沈殿物含有PDSは免疫アフィニティカラムを通され、このカラムがP DSの優先吸収が可能な条件(即ち、洗剤が存在する高イオン強度の緩衝液を使 用)のもとで洗浄される。次いで、このカラムは抗体/PDS結合を切断するよ うな条件(即ち、尿素またはチオシアネートイオンのような高濃度のカオトロー プまたはpH2〜3の緩衝液を使用)の下で溶離され、PDSが回収される。 12.PDS活性 精製PDSまたは発現されたPDSの活性は、既知の量の酵素と、キモトリプ シン及びキモトリプシンが通常切断する精製タンパク質のよう な潜能基質プロテアーゼとを混合することによって試験され得る。所与の量のP DSがキモトリプシンを阻害する能力は、所与の設定条件の下で、特定の時間を かけて作られたタンパク質フラグメントのFPLCによりアッセイされうる。 別の形態として、反応物質の試料を非変性ゲル状で走らせることにより、プロ テアーゼインヒビター複合体、プロテアーゼ、インヒビター、タンパク質基質、 及びタンパタ質フラグメントを、異なるサイズのペプチドとして示すことができ る。 13.合理的薬物デザイン 合理的薬物デザインの目標は、興味の対象の生物学的に活性のポリペプチド、 若しくは、例えば、アゴニスト、アンタゴニスト、または阻害剤のような、その ポリペプチドが相互作用する小分子の構造的な類似体を作り出すことである。こ こに例として挙げたものは何れも、より活性の高いまたは安定な形態のポリペプ チドである薬剤、またはinvivoでポリペプチドの機能を強化、または阻害 する薬剤を作り出すのに用いることができる(“Hodgson J (199 1) Bio/Technology 9:19−21”を本明細書とともに参 照されたい)。 1つの方法では、PDSまたはPDS−阻害剤複合体の三次元構造の決定を、 X線結晶解析、コンピュータによるモデル化によって行うが、最も典型的にはこ の2つの手段を組合せて行う。構造を解明し、分子の活性部位を決定するために 、ポリペプチドの形状及び電荷を確認しなければならない。ポリペプチドの構造 に関する有用な情報が、相同タンパク質の構造に基づいたモデリングにより得ら れることもある。何れの場合においても、対象物の構造の情報を用いて、効果的 な阻害剤がデザインされる。有用な合理的薬物デザインの例としては、Brax ton S and Wells JA(1992 Biochemistry 31: 7796−7801)により提示されたような、活性または安定性が改善された 分子、若しくは、Athauda SB等(1993 J Biochem 1 13:742−746)によって提示された未変性PDSのインヒビター、アゴ ニストまたはアンタゴニストとして作用する分子があり、ここでは上述の両文献 を参照されたい。 上述のように、機能検定により選択された標的特異的抗体を単離し、次いでそ の結晶構造を解明することも可能である。通常この方法により、続けて行われる 薬物デザインにおける基礎となり得るファーマコア(pharmacore)が得られる。 機能的な、薬理学的に活性の抗体に対する抗イデオタイプの抗体(抗id)を生 成することにより、タンパク質の結晶解析を略すことが可能である。鏡像の鏡像 と同様の意味で、抗idの結合部位は、もとのレセプタの類似体であることが期 待される。次いで、抗idを用いて、化学的または生物学的に作られたペプチド のバンク(bank)から、ペプチドを同定し単離することができる。単離されたペ プチドは、ファーマコアとして役立つ。 本発明により、X線結晶解析のような分析的研究を行うのに使用できる十分な 量のポリペプチドを作ることができる。更に、ここに開示したPDSアミノ酸配 列の知識を、X線結晶解析の代わり、またはそれと共に用いられるコンピュータ によるモデル化技術に応用することができる。 16.PDSの使用及び投与 PDSがインヒビターであることから、PDSを過剰なプロテアーゼ産生の治 療に用いることができる。PDSは、非中毒性、不活性、薬学的な許容範囲にあ る水性担体媒質で配合される(PDS治療薬:PDST)。媒質のpHは、好ま しくは約5〜8、特に好ましくは6〜8である。しかし、このpHは配合及びそ の投与条件によって変化しうる。P DSTの特性には、分子の溶解度、半減期及び抗原性/免疫抗原性が含まれ、こ れらの特性及び他の特性が効果的な担体を決める助けとなる。PDSTとしては 天然のヒトタンパク質も好適であるが、薬物デザインによって得られた有機分子 または合成分子や、組替え分子も、特定の状況においては同様に効果的である。 PDSTは周知の投与経路で投与される。この投与経路には、局所的クリーム 及びゲル、経粘膜スプレー及びエアロゾル、経皮パッチ及び帯具、注射可能な静 脈の潅注配合物、及び液体及び錠剤の経口薬であって胃酸及び酵素に対して耐性 を有するように配合されたもの等があるが、これらに限定されない。特定の配合 、正しい投与量、及び投与経路は病院所属医師によって決定されるが、状況に応 じて様々に変化し得る。 このような決定は、治療条件、投与されるPDST、及び特定のPDSTの薬 動力学的プロファイルのようなさまざな要素を考慮することによってなされる。 考慮に入れるべき他の因子には、患者の病状(例えば重症であるかどうか)、年 齢、体重、性別、食事、時間、及び投与の頻度、薬物の組合せ、反応感受性及び 治療に対する耐性/反応性などがある。長時間作用するPDSTの配合物の投与 頻度には、3〜4日に1回の投与、毎週1回の投与、若しくは2週間に1回の投 与程度であるが、この頻度は特定のPDSTの半減期及びクリアランス速度によ って決まる。 通常の投与量は0.1〜100,000μgの間であり、総投与量の上限は約 1gであるが、これは投与経路によって異なる。特定の投与量及び投与方法に関 する手引きは、米国特許出願第4,657,760号、第5,206,344号 または第5,225,212号明細書に記載されている。また、異なるPDST では異なる使用方法が効果的であり、一つの組織または器官を標的にする投与で は特定の投与方法を用いるこ とが必要となるであろう。 ここでは、膵臓炎や、その他のプロテアーゼの過剰発現を引き起こすような、 ウイルス感染、内毒素または外毒素による中毒、虚血、酸素欠乏症、直接の外傷 によって生ずる膵臓の疾病の、PDSTによる治療も企図されている。 上述の明細書の記載の中で引用された全ての文献及び特許明細書は、本明細書 と一体に組み込まれる。上述の説明は、当業者が本発明を実施するに十分なもの だと考えられる。実際、分子生物学及び関連分野の当業者は、以下の請求の範囲 に記載の本発明の範囲内で、上述の実施例に様々に変更を加えて実施することが できるであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 1/19 C12N 1/19 1/21 1/21 5/10 C12Q 1/68 A C12Q 1/68 G01N 33/566 G01N 33/566 33/573 Z 33/573 C12N 5/00 B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD ,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,HU,I S,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN, MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,S D,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT ,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ディープ、ディン アメリカ合衆国カリフォルニア州94132・ サンフランシスコ・モンティセロストリー ト 101

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.配列番号:2の配列またはその相補的配列を有するポリペプチドをコードす る核酸配列を含む精製ポリヌクレオチド。 2.前記核酸配列が配列番号:1を含むことを特徴とする請求項1に記載のポリ ヌクレオチド。 3.請求項1に記載の前記ポリヌクレオチドを含む発現ベクター。 4.請求項3の前記発現ベクターを含む宿主細胞。 5.生物学的試料内の膵臓由来セルピンをコードする核酸配列を検出するための 診断テスト方法であって、 a)前記生物学的試料と、配列番号:1の核酸配列またはそのフラグメントを 含むポリヌクレオチドとを、前記試料における配列番号:1の核酸配列と相補的 な核酸配列との間の核酸ハイブリダイゼーション複合体形成に適切な条件の下で 結合する過程と、 b)前記ハイブリダイゼーション複合体を検出する過程と、 c)前記ハイブリダイゼーション複合体の量と標準値とを比較する過程とを有 することを特徴とし、 前記ハイブリダイゼーション複合体の異常レベルの存在が炎症を伴う状態と正 の相関性を有することを特徴とする生物学的試料内の膵臓由来セルピンをコード する核酸配列を検出するための診断テスト方法。 6.前記炎症に関連する状態が膵臓内で発生することを特徴とする請求項5に記 載の診断テスト方法。 7.生物学的試料内の膵臓由来セルピンをコードする核酸配列を検出するための 診断テスト方法であって、 a)前記生物学的試料と、PCRプライマーとを、核酸増幅に適切な条件の下 で結合する過程であって、前記PCRプライマーが配列番号:1の核酸配列のフ ラグメントを含む、該過程と、 b)増幅されたヌクレオチド配列を検出する過程と、 c)前記生物学的試料における増幅されたヌクレオチド配列の量と標準値とを 比較して、前記ヌクレオチド配列の量が前記標準値から外れているか否かを決定 する過程とを有することを特徴とし、 前記ヌクレオチド配列の異常レベルの存在が炎症を伴う状態と正の相関を有す ることを特徴とする生物学的試料内の膵臓由来セルピンをコードする核酸配列を 検出するための診断テスト方法。 8.前記炎症に関連する状態が膵臓内で起こることを特徴とする請求項7に記載 の診断テスト方法。 9.アミノ酸配列が配列番号:2に示すものであることを特徴とする精製ポリペ プチド。 10.請求項9に記載のポリペプチドに対して特異的な抗体。 11.請求項1のポリペプチドの少なくとも一部分に対して相補的なポリヌクレ オチド配列を含むアンチセンス分子。 12.配列番号:2に示す配列を含むポリペプチドを生成する方法であって、 a)前記ポリペプチドの発現に適切な条件の下で請求項4の宿主細胞を培養す る過程と、 b)細胞培地から前記ポリペプチドを回収する過程とを有することを特徴とす る配列番号:2に示す配列を含むポリペプチドを生成する方法。 13.請求項11の前記アンチセンス分子を効果的な量だけ含む医薬品組成物。 14.膵臓の炎症または疾病を治療する方法であって、 前記膵臓の炎症または疾病を患う患者に、請求項13に記載の医薬品組成物を 効果的な量だけ投与する過程を含むことを特徴とする膵臓の炎症または疾病を治 療する方法。 15.請求項2に記載のポリヌクレオチドからの10番目と50番目のヌクレオ チドの間の連続したヌクレオチド群を含むことを特徴とするオリゴヌクレオチド 。 16.15番目のヌクレオチドと30番目のヌクレオチドの間のヌクレオチドを 含む子を特徴とする請求項15に記載のオリゴヌクレオチド。 17.請求項9に記載のポリペプチドまたはその部分に対する特異的結合親和性 によって複数の化合物をスクリーニングする方法であって、 a)複数の化合物を準備する過程と、 b)膵臓由来セルピン(PDS)と前記複数の化合物のそれぞれとを、適切な 条件の下で結合できるだけの十分な時間をかけて結合する過程と、 c)前記PDSと前記複数の化合物のそれぞれとの結合を検出し、前記PDS に特異的に結合する化合物を同定する過程とを有することを特徴とする請求項9 に記載のポリペプチドまたはその部分に対する特異的結合親和性によって複数の 化合物をスクリーニングする方法。
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