JPH11502161A - 装飾異形材の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 押し出し成形その他の成形法により成形され大きさサイズを有し曲がり、窪み、リセス、溝、その他の形状を有する金属、特にアルミ合金の半製品の異形部材の表面に、熱、圧力を加えて、単色たまは多色の模様を転写するため、装飾されるべき部材（１）に表面準備処理をし、模様が付けられるべき部材の表面を転写サポート（２）で包み、転写サポート（２）で包まれた部材をさらに柔軟で不浸透性の材料、ラバーなどからなるメンブランス（５）により部材の形にぴったり合うように覆い、転写サポート（２）とメンブランス（５）との間を真空にして、転写サポートを一体的に部材に粘着せしめる。間に入れられた部材（３）は、バキューム時の空気の排出を確保し、部材（１）の形状にそってメンブランスが粘着するのを確保する。間に入れられた柔軟部材（４）は、メンブランスによって加えられる圧力を均等にする。最後に、加熱し、転写サポートの模様、色を部材の表面に転写し、塗料の重合によりこれを固める。

Description

【発明の詳細な説明】 装飾異形材の製造方法 本発明は、金属、特に、アルミニウムを材料に表面を塗装等の種々の装飾され た部材、部品の製造方法および製造装置に関する。本発明は、押し出し、延伸な どにより成形され、建築材料や、冷蔵庫、洗濯機などの家庭電器製品に部品に用 いられる大型の、曲げ等の形状を有する異形準完成部品の製造方法およびその装 置に関する。 本発明は、一層詳細には、木の木目、大理石の石理といった材料の色々な模様 を正確に複製する表面仕上げを得られ、また、押し出し、延伸により成形した異 形部材の表面の装飾模様を、それが複雑なものであっても損なうことのない、装 飾異形部材の製造方法に関する。 また、本発明は、前記の装飾された部材を製造するための装置に関する。 異形金属の表面を装飾する技術には、種々の困難と複雑さが伴う。これは、多 かれ少なかれ、金属板のフラットな表面でなけれは行なえない自動化が必要とさ れるからである。 アルミニウム合金から単色の装飾を施す金属部材を成形する方法、装置が知ら れている。これらの技術は、例えば、電気発色方法を利用したりして複雑が高価 である。また、多色模様を金属、繊維等の材料から異形部材の表面に転写する技 術もある。これは、加熱光沢機などをも用いて、圧力と加熱を同時に加えて転写 するものである。 種々の形状を有し、平坦でない部材の表面に多色で複雑な模様を付ける技術も ある。これは、可撓性の支持部材により支持し、部材の表面全体にインク昇華に より模様を転写するものである。このような技術は、部材を昇華可能な模様を有 する材料、通常は紙、でつつみ、これを弾性的に変形するメンブランスからなる 容器に入れる。このメンブランスは、矩形の相互にヒンジ結合された枠に取り付 けられている。そして、前記の容器にバキュームをかけ、メンブランスを部材に 粘着させる。そして、油浴オーブンで圧力をかけて加熱する。この場合、模様が 転写される部材は、油浴オーブンでは、高温に耐える弾性変形可能なバッグによ って保護される。 このような在来方法およびこれに関連する装置は、例えば、フランス特許第２ ２０３３２１号、ヨーロッパ特許第５４４６０３号、ヨーロッパ特許第４５１０ ６７号、ヨーロッパ特許第６０６１８９号に開示されている。しかしながら、こ れらの従来技術は、多色で比較的複雑な装飾をされる小さな部材にのみ適用され るものであり、例えば、長さが２０メートルにもわたる押し出し型材や、曲がり や特定の形状を有する板のような部材には適用できない。 したがって、本発明の目的は、押し出し成形、延伸成形の他の成形法により成 形され大きさサイズを有し曲がり、、窪み、リセス、溝、その他の形状を有する 金属、特にアルミ合金の半製品の異形部材の表面に、熱、圧力を加えて、単色た まは多色の模様を転写できる方法を提供する。この方法によれば、最大２０メー トルの長さを有する部材の表面であっても、木目模様や石理のような種々の材料 の模様や花、幾何学模様の他の模様をそれがどんなに複雑でも美観上も優れて正 確に再現することができる。 本発明は、押し出し成形、延伸成形の他の成形法により成形され大きさサイズ を有し曲がり、窪み、リセス、溝、その他の形状を有する金属、特にアルミ合金 の半製品の異形部材の表面に、熱、圧力を加えて、単色または多色の模様を転写 する方法であって、 長さが最大でも２０メートルの装飾されるべき部材に、洗浄、油除去、化学的 表面処理、その他陽極酸化処理など電気化学的な公知の表面準備処理をし、 溶液または粉体の塗料により、プライマーコートを形成するように所定の塗料 で予備的に部材に塗装し、必要があれば、転写サポートの色の拡散を防止するた めに透明な塗料を用い、部材がアルミまたはその合金の場合は、無色または有色 に陽極酸化処理を行い、 前記塗料が乾いたのちに、模様が付けられるべき部材の表面を転写サポートで 包み、 転写サポートで包まれた部材をさらに柔軟で不浸透性の材料、ラバーなどから なるメンブランスにより部材の形にぴったり合うように覆い、 転写サポートとメンブランスとの間を真空にして、転写サポートを一体的に部 材に粘着せしめ、 部材を２８０℃までの所定の温度で、３０秒から３０分加熱し、転写サポート の模様、色を部材の表面に転写し、塗料の重合によりこれを固めるものである。 より好ましくは、前記転写サポートとメンブランスとの間には、空気を浸透す る柔軟な、繊維クロース等からなる部材が設けられ、この部材は、転写サポート とメンブランスの間にチャネルを形成し、このチャネルによりバキューム時に均 一なエアの排気が行われ、メンブランスの不均一な接着や、泡の発生を防止する 。 こうすることにより、非装飾部のある部分、あるいは凹凸模様の部分でも種々 の複雑な装飾を実際上、模様の変形が生じることなく模様を転写できる。また、 長さが２０メートルもの例えば、冷蔵庫のドアに用いられる押し出し部材のこど く、曲がり部分等を有する部材であっても同様である。 本発明は、また、前記転写サポートで包まれた部材の転写サポートとメンブラ ンスの間には、バキューム時にメンブランスに作用する圧力を均一にする柔軟部 材が設けられる。この柔軟部材は、好ましくは、クレープ紙からなる。このクレ ープ紙は、変形や、よじれ、かすれなどを生じさせずに、色調の変化、コントラ ストのあるどんな模様でもその場所が部材のエッジのような模様転写の困難な場 合であっても転写に役立つ。 本発明は、装飾すべき部材の中空リセス部分には、この部分を直接装飾する場 合は変形防止およびバッドとして作用し、この部分を装飾しない場合、例えば、 部材が冷蔵庫のドアのような場合は変形防止の対変形部材またはパッドを転写サ ポートとメンブランスの間をバキュームするに先だって取り付けられる。内側部 分を装飾しない場合は、対変形部材により真空発生時に、その圧力にこうして装 飾される部分の変形を防止する。この対変形部材としては、固体、半固体の加熱 温度に耐える材料、例えば、シリコンラバー、木、アルミニウム、鉄などが利用 できる。 また、本発明では、前記加熱工程は、排気環境を有する赤外線ランプまたは、 加熱されたエアが熱源から供給される加熱エアオープン等の手段により行われる 。 また、本発明による前記のいずれかの方法を実施するための装置であって、前 処理が施されて、転写サポートにまえもって包まれている装飾されるべき部材が 載せられる台と、前記台とほぼ同じ長さを有し、包まれた部材が移送され、位置 決めされテーブルと、柔軟な不浸透性の材料からなる被覆手段と、真空を発生す る装置と、テーブルの上に配設されるヒータと、フード内に配設される排気とエ ア循環手段とを有する装置であって、テーブルは複数の孔を有し、被覆手段は、 テーブル上に載せさせた部材を覆うメンブランスからなり、前記孔を通じてバキ ュームがかけられ、メンブランスが転写サポートで包まれた部材に粘着し、圧力 が部材に作用するようにしたことを特徴とする。 前記ヒータとしては、エアが換気される室内に設けられた赤外線ランプを用い てもよい。 また、前記テーブルは、作業の容易さを向上させるために、水平方向に移動可 能であり、前記フードは昇降可能に構成することが好ましい。 前記メンブランスは、実質的にラバーあるいは他の柔軟な熱耐性のある材料か らなるブランケットにより構成される。このメンブランスは、転写サポート上に 被せられ、テーブルの孔を介して吸引されることで、部材に粘着する。このメン ブランスは、最初テーブル上に載せられている。 本発明の変形例によれば、被覆手段は、水平方向に移動する第１フレームから なり、このフレームは、には、柔軟または半柔軟のテーブルが固定され、上部エ ンベロープは、第２のフレームに固定される。この第２のフレームは、ブック形 に開閉できるようになっている。第１フレームと上部エンベロープとの間は、第 １、第２フレームの間に形成される孔を介して真空発生源と接続されてバキュー ムがかけられる。 この被覆手段は、装飾されるべき部材の長さよりもわずかに長い長さの筒状の 柔軟バックにより構成できる。このバックの中で、部材は転写サポートに包まれ ておかれ、前記バックの端部からバキューム発生源と接続される。 さらに、本発明の特徴、効果について、添付の図面を参照して説明する。ここ に、 図１、図２は、加熱する前に部材が種々の部材で包まれた状態を示す断面図、 図３は、他の種類の部材を装飾する場合に、加熱する前に部材が移送するベー ス上におかれた状態を示す断面図、 図４は、本発明方法を実施する装置の構成説明図、 図５は、図４の装置の他の変形例による装置の構成説明図である。 図１において、部材１は、アルミニウム合金材料に押し出し形成により断面Ｃ 形の形状に成形される異形材である。この部材１は、建築材料として利用される ものである。この部材１は、転写サポート２により織物クロース３、撓み部材４ の中において包まれている。この織物クロス３はエアの流れ、排気のためのチャ ネルを形成するのに適したものが用いられる。そして、撓み部材４は、部材１の 表面１ａ，１ｂ，１ｃの隣接するエッジを装飾するためには、クレープ紙が適し ている。 そして、これらは弾性的に柔軟なメンブランス５に覆われ、このメンブランス ５は、テーブル７の孔６からバーキュームをかけられることで、部材１の装飾さ れるすべての部分にしっかりと粘着する。この孔６は、真空発生装置８に接続さ れる。対変形部材９が部材１の中空部に装着される。この対変形部材９は、真空 中での部材１の変形の防止の補強の作用を営む。 図２は、Ｃ形異形部材である部材１を示し、中空部に対変形部材９が取り付け られているが、部材１の内側を装飾するためには、部材１の内側面に転写サポー ト２が添えあてられ、対変形部材９は、補強とともに転写サポート２のパッドと しても機能する。 図３は、本発明の変形例を示す。この場合は、押し出し成形された円筒形の部 材１０に適用に本発明が適用される。この部材１０は、転写サポート１１と、そ の外側の織物クロース１２に包まれ、弾性テーブル１３に設置される。この弾性 テーブル１３は、第１の窪み付きフレーム１６に連結されている。上部エンベロ ープ１４は、第２の窪み付きフレーム１５に連結される。これらのフレーム１３ 、１４は、転写サポート１１、織物クロス１２により覆われた１０部材に粘着す る。その場合、フレームのリセス１７ａ、孔１７ｂからなる孔１７からバキュー ムがかけられることで粘着する。孔１７は、チャネル１８を介して真空発生装置 ８に接続されている。このリセス１７ａによって、均一にバキュームすることが できる。この均一なバキュームにより、装飾の転写の欠陥を防ぐことができる。 この図３の例では、部材１０にエッジがないため、図１とは異なり、クレープ紙 からなる撓み部材は必ずしも必要ではない。 図４は、本発明方法を実施するために適した装置を示す。この装置は、転写サ ポート、織物クロース等につつまれた部材１が載せられる台１９を有している。 この台１９から、部材１は、テーブル７に移送される。そして、このテーブル７ 上で、メンブランス５により覆われる。そして、真空ポンプその他からなる真空 発生装置８が作動して、孔６を介して部材１はバキュームされる。このバキュー ムにより、メンブランス５は、部材１の長さ全体にわたって粘着する。転写サポ ート２から模様を部材１に転写するために必要な熱は、テーブル６の上部でフー ド２１内に設けられたヒータ２０によって供給される。ファンからなる送風手段 ２２は、フード２１の全長にわたって、エアを循環させ、部材１全体にわたって 均一な熱風がかかるようになつている。好ましくは、フード２１は、昇降可能に および部材１が移動されて水平に載せられるテーブル６は、取り扱いを容易にす るために、水平方向に移動可能に構成される。 図５に示す装置は、図２の部材１０に適用される装置である。半剛性のベース １３は、フレーム１６に取り付けられ、位置１３ａまで移送される。フレーム１ ５に上部エンベロープ１４は、固定される。この上部エンベロープ１４は、持ち 上げて開閉可能で、ラバーのような柔軟な材料からなり、真空発生装置８が作動 するとバーキュームにより収縮して完全に部材１０に粘着する。部材１０等は、 ホットエアオーブン２１に収容されて、転写サポートからの模様、色の転写が行 われる。図５は、部材１０の待機位置と、１３ａで示す実際に転写が行われる位 置を示す。 ファン２２は、換気とエアの循環を行う。柔軟なメンブランスは、可撓性の円 筒状のバックからなり、装飾される部材の長さよりもわずかに長い。部材は、転 写サポートにつつまれてバック内部で真空発生装置８によりチャネル１８を介し てバキュームがかけられる。なお、実際には、この方法によれば、部材のあらゆ る形状、大きさの部分に装飾を転写することができる。

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Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 押し出し成形、延伸成形の他の成形法により成形され大きさサイズを有 し曲がり、窪み、リセス、溝、その他の形状を有する金属、特にアルミ合金の半 製品の異形部材の表面に、熱、圧力を加えて、単色たまは多色の模様を転写する 方法であって、 長さが最大でも２０メートルの装飾されるべき部材（１）に、洗浄、油除去、 化学的表面処理、その他陽極酸化処理など電気化学的な表面準備処理をし、 溶液または粉体の塗料により、プライマーコートを形成するように所定の塗料 で予備的に部材に塗装し、必要があれば、転写サポートの色の拡散を防止するた めに透明な塗料を用い、部材がアルミまたはその合金の場合は、無色または有色 に陽極酸化処理を行い、 前記塗料が乾いたのちに、模様が付けられるべき部材の表面を転写サポート（ ２）で包み、 転写サポート（２）で包まれた部材をさらに柔軟で不浸透性の材料、ラバーな どからなるメンブランス（５）により部材の形にぴったり合うように覆い、 転写サポート（２）とメンブランス（５）との間を真空にして、転写サポート を一体的に部材に粘着せしめ、 部材を２８０℃までの所定の温度で、３０秒から３０分加熱し、転写サポート の模様、色を部材の表面に転写し、塗料の重合によりこれを固めることを特徴と する装飾異形材の製造方法。 ２． 前記転写サポート（２）とメンブランス（５）との間には、空気を浸透 する柔軟な、繊維クロース等からなる部材（３）が設けられ、この部材（３）は 、転写サポートとメンブランスの間にチャネルを形成し、このチャネルによりバ キューム時に均一なエアの排気が行われ、メンブランスの不均一な接着や、泡の 発 生を防止するようにしたことを特徴とする請求項１に記載の装飾異形部材の製造 方法。 ３． 前記転写サポートで包まれた部材の転写サポートとメンブランスの間に は、バキューム時にメンブランスに作用する圧力を均一にする柔軟部材（４）が 設けられることを特徴とする請求項１に記載の装飾異形部材の製造方法。 ４． 前記柔軟部材（４）はクレープ紙からなる請求項３に記載の装飾異形部 材の製造方法。 ５． 部材（１）の中空リセス部分には、この部分を直接装飾する場合は変形 防止およびバッドとして作用し、この部分を装飾しない場合は変形防止の対変形 部材またはパッド（９）を転写サポートとメンブランスの間をバキュームするに 先だって取り付けられることを特徴とする請求項１に記載の装飾異形部材の製造 方法。 ６． 前記加熱工程は、排気環境を有する赤外線ランプまたは、加熱されたエ アが熱源から供給される加熱エアオープン等の手段により行われることを特徴と する請求項１に記載の装飾異形部材の製造方法。 ７． 前記加熱工程では、３０秒から３０分加熱することを特徴とする請求項 １に記載の装飾異形部材の製造方法。 ８． 請求項１乃至７のいずれかの方法を実施するための装置であって、前処 理が施されて、転写サポートにまえもって包まれている装飾されるべき部材（１ ）が載せられる台（１９）と、前記台とほぼ同じ長さを有し、包まれた部材が移 送され、位置決めされテーブル（７）と、柔軟な不浸透性の材料からなる被覆手 段と、真空を発生する装置（８）と、テーブルの上に配設されるヒータ（２０） と、フード（２１）内に配設される排気とエア循環手段（２２）とを有する装置 であって、テーブル（７）は複数の孔（６）を有し、被覆手段は、テーブル上に 載せさせた部材を覆うメンブランス（５）からなり、前記孔を通じてバキューム がか けられ、メンブランスが転写サポートで包まれた部材に粘着し、圧力が部材に作 用するようにしたことを特徴とする装飾異形部材の製造装置。 ９． 前記テーブルは、水平方向に移動可能であり、前記フードは昇降可能で あることを特徴とする請求項８に記載の装飾異形部材の製造装置。