JPH11501597A - 閉鎖部材と射出容器との組合せ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 射出内容物を射出するために貫通縦腔（１６）を有するほぼ円筒状首頚部（１４）を備えたハウジングを有する形式の射出容器（１２）用閉鎖部材（１０）が提供される。閉鎖部材は、自由端（２２）を備え射出容器貫通縦腔とほぼ等しい断面積の杆状突出部（２０）と、前記射出容器首頚部の外径とほぼ等しい内径を備えた第一円筒状密封筒部（２４）と、前記第一密封筒部（２４）の周囲に同心に形成された第二円筒状密封筒部（２８）と、前記突出部と各密封筒部の軸に垂直な基礎板（３６）とを備え、アセンブリーの直立保管を可能とする。閉鎖状態では、突出部と密封筒部が射出容器首頚部の内外面に密封係合し、一方各密封筒部の自由端は射出容器のハウジングの外表面に密封係合する。

Description

【発明の詳細な説明】 閉鎖部材と射出容器との組合せ装置 発明の背景 Ｉ．発明の分野 この発明は一般に閉鎖部材に関し、より詳細には射出容器用閉鎖部材に関する 。 II．従来の技術の説明 一般に射出容器は、医学的用途の注射器のみならず医学以外の用途、例えばニ カワのディスペンサーその他種々の用途にも使用される。これらの射出容器は、 一般にその一端に管状首頚部を備えた長いハウジングを備える。注射針のような 射出針あるいは射出端部は、典型的には前記射出容器首頚部に装着され、射出容 器の内容物が射出端部あるいは射出針から射出される。高圧用途の場合は、射出 端部あるいは射出針は、射出容器首頚部部の周囲に同心に配設された嵌着カラー にネジ嵌合される場合が多いが、低圧射出用途の場合には、しばしば摩擦または スライド嵌合が好適である。 例えば射出容器の出荷または保管等の如く、射出容器の射出針あるいは射出端 部を装着する前においては、射出容器の先端にキャップを装着して射出容器の内 容物の漏洩を防止するのが通例であった。これらの公知のキャップは、多くの欠 点に悩まされた。 これら公知のキャップあるいは閉鎖部材の欠点の一つは、閉鎖部材によって射 出容器の適切な封着を維持することが困難で あるということである。このような機能不全は出荷または保管中においてしばし ば射出容器の内容物の漏洩を来す。 またこれら公知の閉鎖部材が小型であるために使用者が射出容器から手で除去 することが困難であるという欠点を有する。ある場合には射出端部を除去するた めに、プライアー等の工具を使用する必要があり、それが射出容器首頚部を破損 する恐れがある。そのような破損によって、射出容器と射出容器に一度装着され た射出針あるいは射出端部との間の封着を不完全ならしめることもある得る。 さらに従来公知の射出容器用閉鎖部材は、射出容器頚部およびもしくは嵌着カ ラーの破損を予防できないという更なる欠点がある。射出容器頚部およびもしく は嵌着カラーの破損したものは勿論射出容器の廃棄を余儀なくされる。 さらに従来公知の射出容器用閉鎖部材の更なる欠点は、直立方向に射出容器を 保管することが不可能ということである。このように従来公知の射出容器は、水 平方向に載置して保管せざるを得ないために余分な保管空間を必要とした。 発明の概要 この発明は、前記従来公知の装置の欠点の全てを解決した射出容器用の閉鎖部 材を提供する。 要約すれば、この発明の閉鎖部材は、自由端を備え、射出容器の貫通孔の区域 とほぼ同じの断面積を有する杆状突出部を備えるものである。第一円筒状密封筒 部は杆状突出部の周囲に同心に形成される。さらにこの第一密封筒部は自由端を 備え、その内径が前記射出容器首頚部の外径とほぼ等しく形成されてい る。従って、前記射出容器首頚部の貫通縦腔を経由して射出容器に挿入する際に 、杆状突出部は射出容器首頚部内部表面を密封し、同時に第一密封筒部が射出容 器首頚部の外部表面に密封係合される。 前記閉鎖部材は、前記第一密封筒部の周囲に同心に配設された第二円筒状密封 筒部を含む。第二密封筒部は前記第一密封筒部と同様に、閉鎖部材が一度射出容 器に装着された際に射出容器の外周面に密封封着される自由端を備える。さらに この第二密封筒部は、嵌着カラー部が存在する場合にはその周囲に嵌合される寸 法を備え、このカラー部を汚染から保護し、同時に衝撃による破損から防止する 。 さらにこの発明の好適な実施例では、前記閉鎖部材は、射出容器から外側に面 する基礎板を備える。この基礎板は射出容器首頚部の軸に対してほぼ垂直であり 、射出容器を直立状態で保管することができる。 またこの発明の好適な実施例では、杆状突出部、密封筒部および基礎板を一体 化し、熱可塑性構造とすることができる。 図面の簡単な説明 下記の詳細な説明に際し類似参照記号がいくつかの図を通して類似部材に共通 する以下の図と併用して読まれると、この発明をより良く理解することができ、 ここで 第１図は、この発明の好適な実施例を図示する分解斜視図であり； 第２図は、貯蔵状態にある射出容器を図示する部分立面図であり； 第３図は、射出容器に嵌着されようとする状態を図示する封鎖部材の長尺方向 の分解断面図であり； 第４図は、射出容器に装着され密封状態にある閉鎖部材を図示する長さ方向の 断面図であり；また 第５図は、第４図と類似の、但し異なった型の射出容器でのこの発明の閉鎖部 材の使用を図示する断面図である。 この発明の好適な実施例についての詳細な説明 第１図はこの発明の閉鎖部材１０の好適な実施例の図示であり、射出容器１２ と共に使用されるものである。この射出容器１２は、細長くてほぼ円筒状に形成 され、一端に円筒状の首頚部１４を有する。この首頚部１４は、射出容器１２の 内容物が通過して射出されるための貫通縦腔１６を備える。さらに円筒状の嵌着 カラー部１８が、首頚部１４の周囲に同心に配設される。この嵌着カラー部１８ は２１で示されるように内面にネジ山を形成してもよく、射出端部または針を添 着することができる（図には示されていない）。 特に第３図によれば、閉鎖部材１０が極度に詳細に図示され、貫通縦腔１６と ほぼ同一、または僅かに大きくされた断面形状および区域を備えた杆状突出部２ ０を含む。従来は突出部２０と縦腔１６とは、円柱状の断面を備える。さらに杆 状突出部２０の自由端２２は、この杆状突出部２０の前記縦腔１６内への挿入を 容易ならしめるために、望ましくは傾斜面を付与することが好適である。 第一円筒状密封筒部２４は、前記杆状突出部２０の周囲に同心に配設される。 この第一密封筒部は、前記射出容器首頚部 １４の外径とほぼ同一、または僅かに小さく形成された内部縦腔２６を有する。 かくして射出容器首頚部１４の周囲に位置して形成された第一密封筒部２４によ り、この密封筒部２４は、前記首頚部１４の外部表面に密封係合する。 第３図において、閉鎖部材１０は、さらに第二円筒状密封筒部２８を備え、こ れは前記第一密封筒部２４の周囲に同心に一定の間隔をとって位置する。この第 二密封筒部２８の内部縦腔３０の直径は嵌着カラー部１８の外径とほぼ同一であ る。 特に第４図に図示の通り、閉鎖部材１０は射出容器１２に装着されるように図 示される。射出容器１２に装着される閉鎖部材１０とともに杆状突出部２０が射 出容器貫通縦腔１６の内表面に密封係合する。同時に第一密封筒部２４は、射出 容器首頚部１４の外表面に密封係合し、一方外部密封筒部２８は嵌着カラー部１ ８を内包することによって、カラー部１８を、汚染並びに衝撃による破損から保 護する。 さらに第４図において、第一および第二密封筒部２４、２８の各々の自由端部 ３２、３４は、それぞれ射出容器１２の外部表面に平坦に当接されるように形成 される。この当接は密封筒部２４、２８と射出容器１２との間の密封を更に良好 ならしめる。 特に第２、第４図により、閉鎖部材１０は、射出容器１２に対して反対側に円 筒状の基礎板３６を備え、外部の密封筒部２８よりも大径に形成される。この基 礎板３６は、射出容器首頚部１４の縦軸にほぼ垂直な一平面上にある環状平面３ ８を備える。これによって第２図の通り、射出容器を直立して保管す ることができ、使用の前に射出容器１２の保管スペースを節約すると共に射出容 器１２への液充填を容易ならしめる。 第４図に図示の通り、基礎板３６の環状平面３８は、軸方向にくぼみを持つ基 礎板３６の部分を取り囲み、つまり環状平面３８よりも外側に突出していない。 第５図は、異なるタイプの射出容器１２’で、第１図の嵌着カラー部を備えな い構成で図示される。このような射出容器は摩擦またはスライド嵌着射出端部が 射出容器１２’で使用される低圧用途に利用される。第５図で示されるように閉 鎖部材１０は、この種の射出容器１２’の形式を変えないで使用できる。さらに 第５図で示されるように、閉鎖部材１０の第二密封筒部２８は、射出容器１２’ に対して付加的な封着面を与える。 突出部２０、各密封筒部２４および２８ならびに基礎板３６は、一体構造とす ることが好適である。さらに望ましくは全閉鎖部材は熱可塑性材料で成形される 。 前記説明の通り、この発明の閉鎖部材は、構造簡単で射出容器に対して有効な 閉鎖効果を奏するもので、それは射出容器内容物の漏洩を防止するだけでなく射 出容器首頚部およびもし存在するなら嵌着カラー部の破損を未然に防止する。ま た閉鎖部材は射出容器の直立保管を可能にし、そのため出荷および保管のみなら ず、射出容器の内容充填を容易ならしめる。 しかしこの発明は前記実施例に限定されることなく、種々の変形が従来の技術 に習熟した人には明らかであり、別紙請求の範囲に規定された発明の精神から逸 脱しない限りこの発明に属 することは勿論である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＵＡ(ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ ，ＴＭ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＢ，ＢＧ ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ， ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，Ｋ Ｅ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ， ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，Ｓ Ｇ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ジェラード，リチャード アメリカ合衆国，91214 カリフォルニア, ラ クレッセンタ，フットヒル ブールヴ ァード ＃３ 3123

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．射出容器および、ほぼ円筒状の首頚部を有するハウジングを持つ構造の前記 射出容器用閉鎖部材との組合せであって、前記首頚部は射出容器の内容物が通過 射出される貫通縦腔を備え、前記閉鎖部材は、 一端が自由端で前記貫通縦腔とほぼ等しい断面形状を有する杆状突出部； 一端が自由端で射出容器首頚部とほぼ等しい内径寸法を有する第一円筒状密封 筒部； 一端が自由端で前記第一密封筒部の周囲に同心に位置する第二密封筒部を備え 、 前記密封筒部と突出部とが、射出容器貫通縦腔に挿入されるように特定寸法に 合わせられ、各密封筒部の自由端が射出容器ハウジングの外部表面に密封係合さ れ、前記突出部と第一密封筒部とが、それぞれ前記突出部および前記第一密封筒 部の全長および外周に沿って射出容器首頚部の内表面と外表面とに連続密封係合 され、ここで前記閉鎖部材は更に基礎板を備え、前記基礎板は前記突出部の長軸 にほぼ垂直な平坦面を備え、前記基礎板は前記自由端と反対位置の前記突出部お よび各密封筒部の端部に装着され、前記基礎板は、第二密封筒部より大きな断面 形状を備え、前記基礎板は前記射出容器から離れて対向する軸方向端部を備え、 前記基礎板の前記軸方向端部は、その外周に環状平坦面を備え、前記環状平坦面 は射出容器首頚部の軸に垂直な平面上にあり、また前記基礎板の平坦面によって 取り囲まれる前記基礎板の区域が、前記基礎板の平坦面から軸方向にく ぼみを持つことを特徴とする閉鎖部材と射出容器との組合せ装置。 ２．前記密封筒部の前記自由端が射出容器ハウジングの外部表面に対して平坦に 当接することを特徴とする請求の範囲第１項記載の発明。 ３．前記杆状突出部および前記密封筒部が一体に構築されることを特徴とする請 求の範囲第１項記載の発明。 ４．前記杆状突出部および前記密封筒部が、熱可塑性材料より構築されることを 特徴とする請求の範囲第３項記載の発明。 ５．前記杆状突出部、前記密封筒部および前記基礎板が、一体に構築されること を特徴とする請求の範囲第１項記載の発明。 ６．前記基礎板が円筒形状であることを特徴とする請求の範囲第１項記載の発明 。 ７．前記基礎板の直径が前記第二密封筒部の直径より大であることを特徴とする 請求の範囲第６項記載の発明。 ８．前記基礎板が円筒形状であることを特徴とする請求の範囲第６項記載の発明 。 ９．射出容器が、首頚部の周囲に同心に一定の間隔で位置する環状嵌着カラー部 を備え、第二密封筒部の内径が嵌着カラー部外径とほぼ同一であることを特徴と する請求の範囲第１項記載の発明。