JP2003190253A - 密封容器の密栓 - Google Patents
密封容器の密栓Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 密封容器の開口部に寸法誤差があっても、密
栓に設けられた連通孔を閉鎖体で確実に閉塞し、連通孔
を開封する際には閉鎖体を容易に移動でき、しかも開封
後は閉鎖体で連通孔を再閉塞することがないようにす
る。 【解決手段】 密封容器(5)内の容器室(13)と外部とを
連通する連通孔(17)に閉鎖可能部(18)を設け、胴部(15)
での閉鎖可能部(18)の内径を、フランジ部(14)での内径
よりも大径にする。閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)
の内周面に突起部(22)を形成する。上記の胴部(15)の周
面に環状突起(16)を形成する。閉鎖可能部(18)に配置す
る閉鎖体(20)は、容器室側端部(26)を先細り形状にす
る。閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に連通溝(30)
を形成し、この容器外側端部(27)の周縁全周に傾斜面(2
9)を形成する。さらに閉鎖体(20)の外周面に環状の凹溝
(36)を形成する。
栓に設けられた連通孔を閉鎖体で確実に閉塞し、連通孔
を開封する際には閉鎖体を容易に移動でき、しかも開封
後は閉鎖体で連通孔を再閉塞することがないようにす
る。 【解決手段】 密封容器(5)内の容器室(13)と外部とを
連通する連通孔(17)に閉鎖可能部(18)を設け、胴部(15)
での閉鎖可能部(18)の内径を、フランジ部(14)での内径
よりも大径にする。閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)
の内周面に突起部(22)を形成する。上記の胴部(15)の周
面に環状突起(16)を形成する。閉鎖可能部(18)に配置す
る閉鎖体(20)は、容器室側端部(26)を先細り形状にす
る。閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に連通溝(30)
を形成し、この容器外側端部(27)の周縁全周に傾斜面(2
9)を形成する。さらに閉鎖体(20)の外周面に環状の凹溝
(36)を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイアル等の密封
容器の開口部を密封する密栓に関し、さらに詳しくは、
上記の開口部に寸法誤差があっても、密栓に設けられた
連通孔を閉鎖体で確実に閉塞できるとともに、連通孔を
開封する際に上記の閉鎖体を密封容器内の容器室側へ容
易に移動させることができ、しかも開封後は閉鎖体で連
通孔を再閉塞することがないようにした、密封容器の密
栓に関する。
容器の開口部を密封する密栓に関し、さらに詳しくは、
上記の開口部に寸法誤差があっても、密栓に設けられた
連通孔を閉鎖体で確実に閉塞できるとともに、連通孔を
開封する際に上記の閉鎖体を密封容器内の容器室側へ容
易に移動させることができ、しかも開封後は閉鎖体で連
通孔を再閉塞することがないようにした、密封容器の密
栓に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、注射筒の先端にバイアルを装着す
る2室型プレフィルドシリンジには、例えば図7に示す
ように、上記のバイアルの開口部に密栓を保密状に装着
したものがある(特許文献1参照。)。即ち上記の密栓(5
1)は、胴部(52)をバイアル(53)の開口部(54)に保密状に
挿入してあり、この密栓(51)を上下に貫通する状態に設
けた連通孔(55)で、バイアル(53)内の容器室(56)とバイ
アル(53)の外部とを連通してある。この連通孔(55)には
閉鎖可能部(57)とこれよりも容器室(56)側に閉鎖体収容
室(58)を形成してあり、この閉鎖可能部(57)に円柱状の
閉鎖体(59)を摺動可能に配置して連通孔(55)を閉塞して
ある。
る2室型プレフィルドシリンジには、例えば図7に示す
ように、上記のバイアルの開口部に密栓を保密状に装着
したものがある(特許文献1参照。)。即ち上記の密栓(5
1)は、胴部(52)をバイアル(53)の開口部(54)に保密状に
挿入してあり、この密栓(51)を上下に貫通する状態に設
けた連通孔(55)で、バイアル(53)内の容器室(56)とバイ
アル(53)の外部とを連通してある。この連通孔(55)には
閉鎖可能部(57)とこれよりも容器室(56)側に閉鎖体収容
室(58)を形成してあり、この閉鎖可能部(57)に円柱状の
閉鎖体(59)を摺動可能に配置して連通孔(55)を閉塞して
ある。
【0003】上記のバイアル(53)は、注射筒(60)の針装
着部(61)に連結具(62)で固定されており、プランジャー
ロッド(63)を押進して注射筒(60)の内圧を高めると、上
記の閉鎖体(59)は注射筒(60)内の流体圧力に押圧されて
容器室(56)側へ移動し、上記の閉鎖体収容室(58)内に入
り込む。なお、上記の閉鎖体収容室(58)の容器室側端部
には、内周面に係止突起(64)を突設してあるので、閉鎖
体(59)はこの係止突起(64)に受け止められ、容器室(56)
内を自由に移動することはない。
着部(61)に連結具(62)で固定されており、プランジャー
ロッド(63)を押進して注射筒(60)の内圧を高めると、上
記の閉鎖体(59)は注射筒(60)内の流体圧力に押圧されて
容器室(56)側へ移動し、上記の閉鎖体収容室(58)内に入
り込む。なお、上記の閉鎖体収容室(58)の容器室側端部
には、内周面に係止突起(64)を突設してあるので、閉鎖
体(59)はこの係止突起(64)に受け止められ、容器室(56)
内を自由に移動することはない。
【0004】上記の閉鎖体(59)の閉鎖体収容室(58)への
移動により上記の連通孔(55)が開封され、注射筒(60)内
と容器室(56)内とが連通する。そしてさらにプランジャ
ーロッド(63)を押進して、注射筒(60)内の液剤を連通孔
(55)から容器室(56)内へ流入させ、容器室(56)内の粉末
薬剤を溶解等して注射液を調製する。その後、プランジ
ャーロッド(63)を引き戻して、容器室(56)の内圧により
上記の注射液を容器室(56)内から注射筒(60)内へ流入さ
せ、連結具(62)を取外して針装着部(61)に注射針を装着
し、投薬準備を完了する。
移動により上記の連通孔(55)が開封され、注射筒(60)内
と容器室(56)内とが連通する。そしてさらにプランジャ
ーロッド(63)を押進して、注射筒(60)内の液剤を連通孔
(55)から容器室(56)内へ流入させ、容器室(56)内の粉末
薬剤を溶解等して注射液を調製する。その後、プランジ
ャーロッド(63)を引き戻して、容器室(56)の内圧により
上記の注射液を容器室(56)内から注射筒(60)内へ流入さ
せ、連結具(62)を取外して針装着部(61)に注射針を装着
し、投薬準備を完了する。
【0005】図7(c)に示すように、上記の閉鎖体(59)
には上下両端面の周縁のそれぞれに連通溝(65)を形成し
てあり、一方、図7(b)に示すように、上記の閉鎖体収
容室(58)には縦溝(66)と環状溝(67)とを形成してある。
このため、閉鎖体(59)が閉鎖体収容室(58)内へ移動した
後は、上記のバイアル(53)内の注射液を注射筒(60)内へ
流入させる際に閉鎖体(59)の端部が閉鎖可能部(57)の容
器室側端部に突き当っても、この閉鎖体(59)で閉鎖可能
部(57)が再び閉塞される惧れがない。
には上下両端面の周縁のそれぞれに連通溝(65)を形成し
てあり、一方、図7(b)に示すように、上記の閉鎖体収
容室(58)には縦溝(66)と環状溝(67)とを形成してある。
このため、閉鎖体(59)が閉鎖体収容室(58)内へ移動した
後は、上記のバイアル(53)内の注射液を注射筒(60)内へ
流入させる際に閉鎖体(59)の端部が閉鎖可能部(57)の容
器室側端部に突き当っても、この閉鎖体(59)で閉鎖可能
部(57)が再び閉塞される惧れがない。
【0006】
【特許文献1】特開平11−47274
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
注射筒の内圧を高めて閉鎖体を移動させることにより連
通孔を開封し、この連通孔を介してバイアル内の液体を
注射筒内へ容易に流入させることができるので、投薬準
備を簡単に行える利点があるが、次の点で改善の余地が
残されていた。
注射筒の内圧を高めて閉鎖体を移動させることにより連
通孔を開封し、この連通孔を介してバイアル内の液体を
注射筒内へ容易に流入させることができるので、投薬準
備を簡単に行える利点があるが、次の点で改善の余地が
残されていた。
【0008】(1) 上記の密栓の胴部は、バイアルの開
口部に挿入されることで圧縮されるが、これに伴って上
記の連通孔の内径も縮径される。このとき、バイアルの
開口部の寸法誤差は、上記の連通孔の縮径寸法に略その
まま反映されるため、上記の開口部にとっての僅かな寸
法誤差も連通孔の縮径率に大きな影響を与える。このた
め、開口部の寸法が下限寄りにあると前記の閉鎖体の摺
動抵抗が大きくなり、注射筒の内圧を高めても閉鎖体を
閉鎖体収容室側へ移動し難い場合がある。
口部に挿入されることで圧縮されるが、これに伴って上
記の連通孔の内径も縮径される。このとき、バイアルの
開口部の寸法誤差は、上記の連通孔の縮径寸法に略その
まま反映されるため、上記の開口部にとっての僅かな寸
法誤差も連通孔の縮径率に大きな影響を与える。このた
め、開口部の寸法が下限寄りにあると前記の閉鎖体の摺
動抵抗が大きくなり、注射筒の内圧を高めても閉鎖体を
閉鎖体収容室側へ移動し難い場合がある。
【0009】(2) 閉鎖体が円滑に摺動できるように、
連通孔の径を大きくした場合には、バイアルの開口部の
寸法が上限寄りにあると、閉鎖体による閉塞が不確実に
なる惧れがある。
連通孔の径を大きくした場合には、バイアルの開口部の
寸法が上限寄りにあると、閉鎖体による閉塞が不確実に
なる惧れがある。
【0010】(3) 連通操作時には注射筒の内圧を高め
て上記の閉鎖体を閉鎖体収容室内に移動させるが、この
とき、容器室内とともに連通孔内も加圧状態となってお
り、この加圧により連通孔の閉鎖可能部も拡径される。
このため、特に開口部の開口部の寸法が上限寄りにある
と、バイアル内の液体を注射筒内へ流入させる際に閉鎖
体が閉鎖可能部内に入り込み、連通孔を再び閉塞してし
まう惧れがある。
て上記の閉鎖体を閉鎖体収容室内に移動させるが、この
とき、容器室内とともに連通孔内も加圧状態となってお
り、この加圧により連通孔の閉鎖可能部も拡径される。
このため、特に開口部の開口部の寸法が上限寄りにある
と、バイアル内の液体を注射筒内へ流入させる際に閉鎖
体が閉鎖可能部内に入り込み、連通孔を再び閉塞してし
まう惧れがある。
【0011】(4) 密栓はゴム弾性を備えるが、閉鎖体
が挿入された閉鎖可能部は、保管中などに継続的な拡径
方向の応力が加わっているため、閉鎖体が閉鎖体収容室
へ移動したのち、閉鎖可能部が元の寸法に復帰するまで
時間がかかる。このため、バイアル内の液体を注射筒内
へ流入させる際に閉鎖体が閉鎖可能部内に入り込み、連
通孔を再び閉塞してしまう惧れがある。
が挿入された閉鎖可能部は、保管中などに継続的な拡径
方向の応力が加わっているため、閉鎖体が閉鎖体収容室
へ移動したのち、閉鎖可能部が元の寸法に復帰するまで
時間がかかる。このため、バイアル内の液体を注射筒内
へ流入させる際に閉鎖体が閉鎖可能部内に入り込み、連
通孔を再び閉塞してしまう惧れがある。
【0012】(5) 閉鎖体の端面の周縁に連通溝が形成
してあるが、閉鎖体の摺動抵抗が大きい場合には、連通
溝で連通するとほぼ同時に閉鎖体の移動が停止し、閉鎖
体の一部が閉鎖可能部内に残った状態になる。この状態
でバイアル内の液体を注射筒内へ流入させようとする
と、この液圧に押されて閉鎖体が閉鎖可能部内を注射筒
側へ移動し、連通孔を再び閉塞してしまう惧れがある。
してあるが、閉鎖体の摺動抵抗が大きい場合には、連通
溝で連通するとほぼ同時に閉鎖体の移動が停止し、閉鎖
体の一部が閉鎖可能部内に残った状態になる。この状態
でバイアル内の液体を注射筒内へ流入させようとする
と、この液圧に押されて閉鎖体が閉鎖可能部内を注射筒
側へ移動し、連通孔を再び閉塞してしまう惧れがある。
【0013】(6) 閉鎖体の摺動抵抗を軽減するため、
この閉鎖体の外周面にはシリコン樹脂などの滑剤を塗布
する場合があるが、この閉鎖体の外周面には密栓のゴム
弾性により常に締付力が加わっており、経時変化に伴っ
てこの滑剤が閉鎖体の外周面と閉鎖可能部の内周面との
間から消失し、上記の摺動抵抗を効果的に軽減できなく
なる惧れがある。
この閉鎖体の外周面にはシリコン樹脂などの滑剤を塗布
する場合があるが、この閉鎖体の外周面には密栓のゴム
弾性により常に締付力が加わっており、経時変化に伴っ
てこの滑剤が閉鎖体の外周面と閉鎖可能部の内周面との
間から消失し、上記の摺動抵抗を効果的に軽減できなく
なる惧れがある。
【0014】本発明は上記の問題点を解消し、密封容器
の開口部に寸法誤差があっても、密栓に設けられた連通
孔を閉鎖体で確実に閉塞できるとともに、連通孔を開封
する際に上記の閉鎖体を密封容器内の容器室側へ容易に
移動させることができ、しかも開封後は閉鎖体で連通孔
を再閉塞することがないようにした、密封容器の密栓を
提供することを技術的課題とする。
の開口部に寸法誤差があっても、密栓に設けられた連通
孔を閉鎖体で確実に閉塞できるとともに、連通孔を開封
する際に上記の閉鎖体を密封容器内の容器室側へ容易に
移動させることができ、しかも開封後は閉鎖体で連通孔
を再閉塞することがないようにした、密封容器の密栓を
提供することを技術的課題とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1か
ら図6に基づいて説明すると、密封容器の密栓を次のよ
うに構成したものである。即ち、請求項1に記載の発明
は、密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装着され、密
封容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の外部とを連
通する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能
部(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動
可能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体
(20)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)側へ移動さ
せることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を解除するよ
うに構成した密栓であって、上記の閉鎖体(20)の容器室
側端部(26)を先細り形状に形成したことを特徴とする。
するために、例えば、本発明の実施の形態を示す図1か
ら図6に基づいて説明すると、密封容器の密栓を次のよ
うに構成したものである。即ち、請求項1に記載の発明
は、密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装着され、密
封容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の外部とを連
通する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能
部(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動
可能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体
(20)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)側へ移動さ
せることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を解除するよ
うに構成した密栓であって、上記の閉鎖体(20)の容器室
側端部(26)を先細り形状に形成したことを特徴とする。
【0016】請求項2に記載の発明は、密封容器(5)の
開口部(10)に保密状に装着され、密封容器(5)内の容器
室(13)と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を
備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この
閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記
の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可
能部(18)から容器室(13)側へ移動させることにより、上
記の連通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓で
あって、上記の閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に
連通溝(30)を形成するとともに、この容器外側端部(27)
の周縁に、容器外側ほど小径となる傾斜面(29)を形成し
たことを特徴とする。ここで、上記の傾斜は、好ましく
は15〜60度に設定され、より好ましくは45〜60
度に設定される。
開口部(10)に保密状に装着され、密封容器(5)内の容器
室(13)と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を
備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この
閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記
の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可
能部(18)から容器室(13)側へ移動させることにより、上
記の連通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓で
あって、上記の閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に
連通溝(30)を形成するとともに、この容器外側端部(27)
の周縁に、容器外側ほど小径となる傾斜面(29)を形成し
たことを特徴とする。ここで、上記の傾斜は、好ましく
は15〜60度に設定され、より好ましくは45〜60
度に設定される。
【0017】請求項3に記載の発明は、胴部(15)とこれ
よりも大径のフランジ部(14)とを備え、この胴部(15)は
密封容器(5)の開口部(10)に保密状に挿入され、密封容
器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の外部とを連通す
る連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(1
8)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能
に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)
を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)側へ移動させる
ことにより、上記の連通孔(17)の閉塞を解除するように
構成した密栓であって、上記の胴部(15)に形成した閉鎖
可能部(18)の内径を、上記のフランジ部(14)に形成した
閉鎖可能部(18)の内径よりも大径に形成したことを特徴
とする。
よりも大径のフランジ部(14)とを備え、この胴部(15)は
密封容器(5)の開口部(10)に保密状に挿入され、密封容
器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の外部とを連通す
る連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(1
8)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能
に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)
を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)側へ移動させる
ことにより、上記の連通孔(17)の閉塞を解除するように
構成した密栓であって、上記の胴部(15)に形成した閉鎖
可能部(18)の内径を、上記のフランジ部(14)に形成した
閉鎖可能部(18)の内径よりも大径に形成したことを特徴
とする。
【0018】請求項4に記載の発明は、密封容器(5)の
開口部(10)に保密状に装着され、密封容器(5)内の容器
室(13)と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を
備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この
閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記
の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可
能部(18)から容器室(13)側へ移動させることにより、上
記の連通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓で
あって、上記の閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)の内
周面に突起部(22)を形成したことを特徴とする。
開口部(10)に保密状に装着され、密封容器(5)内の容器
室(13)と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を
備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この
閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記
の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可
能部(18)から容器室(13)側へ移動させることにより、上
記の連通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓で
あって、上記の閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)の内
周面に突起部(22)を形成したことを特徴とする。
【0019】請求項5に記載の発明は、密封容器(5)の
開口部(10)に保密状に装着される胴部(15)を有し、密封
容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の外部とを連通
する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部
(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可
能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(2
0)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)側へ移動させ
ることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を解除するよう
に構成した密栓であって、上記の開口部(10)に挿入され
る胴部(15)の周面に、環状突起(16)を形成したことを特
徴とする。
開口部(10)に保密状に装着される胴部(15)を有し、密封
容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の外部とを連通
する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部
(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可
能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(2
0)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)側へ移動させ
ることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を解除するよう
に構成した密栓であって、上記の開口部(10)に挿入され
る胴部(15)の周面に、環状突起(16)を形成したことを特
徴とする。
【0020】請求項8に記載の発明は、密封容器(5)の
開口部(10)に保密状に装着され、密封容器(5)内の容器
室(13)と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を
備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この
閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記
の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可
能部(18)から容器室(13)側へ移動させることにより、上
記の連通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓で
あって、互いに摺接する上記の閉鎖可能部(18)の内周面
と閉鎖体(20)の外周面との、いずれか一方に凹部(36)を
形成したことを特徴とする。
開口部(10)に保密状に装着され、密封容器(5)内の容器
室(13)と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を
備え、上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この
閉鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記
の連通孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可
能部(18)から容器室(13)側へ移動させることにより、上
記の連通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓で
あって、互いに摺接する上記の閉鎖可能部(18)の内周面
と閉鎖体(20)の外周面との、いずれか一方に凹部(36)を
形成したことを特徴とする。
【0021】ここで、上記の密栓はゴム弾性を備えた材
料で形成されておればよく、具体的にはブチルゴムやシ
リコンゴムなどが用いられるが、ゴム弾性を備えた他の
材料であってもよい。また、上記の閉鎖体は、例えば合
成樹脂材料やセラミックス材料などが用いられるが、特
定の材料に限定されない。なお、上記の連通孔には閉鎖
可能部のみを形成してもよいが、前記の従来技術と同様
に、閉鎖可能部の容器室側に閉鎖体収容室を設けて、開
封後の閉鎖体が容器室内を自由に移動することがないよ
うに構成するのが好ましい。
料で形成されておればよく、具体的にはブチルゴムやシ
リコンゴムなどが用いられるが、ゴム弾性を備えた他の
材料であってもよい。また、上記の閉鎖体は、例えば合
成樹脂材料やセラミックス材料などが用いられるが、特
定の材料に限定されない。なお、上記の連通孔には閉鎖
可能部のみを形成してもよいが、前記の従来技術と同様
に、閉鎖可能部の容器室側に閉鎖体収容室を設けて、開
封後の閉鎖体が容器室内を自由に移動することがないよ
うに構成するのが好ましい。
【0022】
【作用】請求項1に記載の発明では、上記の閉鎖体の容
器室側端部を先細り形状に形成してあるので、この閉鎖
体の容器外側端部が押圧されると、閉鎖体は閉鎖可能部
を円滑に摺動しながら容器室側へ移動して、連通孔の閉
塞が解除される。ここで、上記の密栓はゴム弾性を有し
ており、上記の閉鎖可能部には閉鎖体の装着により押し
拡げられている。しかしながら、上記の閉鎖体は容器室
側端部が先細り形状であるので、上記の閉鎖可能部の容
器室側端部は、密封容器の保管中等に閉鎖体の装着によ
って受ける拡径方向の応力が低減されている。このた
め、この閉鎖可能部の容器室側端部は、閉鎖体が容器室
側へ移動したのち、密栓の弾力性により速やかに元の寸
法に縮径される。なお、上記の先細り形状とは、先端ほ
ど小径であればよく、例えば円錐台面や半球面状などを
いうが、特定の形状に限定されるものではない。
器室側端部を先細り形状に形成してあるので、この閉鎖
体の容器外側端部が押圧されると、閉鎖体は閉鎖可能部
を円滑に摺動しながら容器室側へ移動して、連通孔の閉
塞が解除される。ここで、上記の密栓はゴム弾性を有し
ており、上記の閉鎖可能部には閉鎖体の装着により押し
拡げられている。しかしながら、上記の閉鎖体は容器室
側端部が先細り形状であるので、上記の閉鎖可能部の容
器室側端部は、密封容器の保管中等に閉鎖体の装着によ
って受ける拡径方向の応力が低減されている。このた
め、この閉鎖可能部の容器室側端部は、閉鎖体が容器室
側へ移動したのち、密栓の弾力性により速やかに元の寸
法に縮径される。なお、上記の先細り形状とは、先端ほ
ど小径であればよく、例えば円錐台面や半球面状などを
いうが、特定の形状に限定されるものではない。
【0023】請求項2に記載の発明では、閉鎖体が容器
室側へ移動して、閉鎖体の容器外側端部の周縁に形成し
た連通溝が閉鎖可能部から出ると、この連通溝を介して
連通孔の閉塞が解除される。ここで、上記の閉塞が解除
されるまでの閉鎖可能部は、閉鎖体の装着により押し拡
げられており、従って、この閉鎖可能部では、密栓の保
有するゴム弾性により閉鎖体を締め付ける方向、即ち縮
径方向に弾圧力が生じている。このため、上記の連通溝
が閉鎖可能部から出ると、閉鎖体の容器外側端部の周縁
に形成された傾斜面が、閉鎖可能部の容器室側端部の縮
径方向の弾圧力により押圧され、これにより閉鎖体の全
体が閉鎖可能部から容器室側へ押し出される。
室側へ移動して、閉鎖体の容器外側端部の周縁に形成し
た連通溝が閉鎖可能部から出ると、この連通溝を介して
連通孔の閉塞が解除される。ここで、上記の閉塞が解除
されるまでの閉鎖可能部は、閉鎖体の装着により押し拡
げられており、従って、この閉鎖可能部では、密栓の保
有するゴム弾性により閉鎖体を締め付ける方向、即ち縮
径方向に弾圧力が生じている。このため、上記の連通溝
が閉鎖可能部から出ると、閉鎖体の容器外側端部の周縁
に形成された傾斜面が、閉鎖可能部の容器室側端部の縮
径方向の弾圧力により押圧され、これにより閉鎖体の全
体が閉鎖可能部から容器室側へ押し出される。
【0024】請求項3に記載の発明では、密封容器の開
口部に装着された密栓は、胴部が密封容器の開口部に挿
入され、フランジ部が開口部の外側に位置する。このた
め、胴部に形成した閉鎖可能部は上記の挿入により縮径
されるが、フランジ部の閉鎖可能部は縮径が少なく、閉
鎖可能部の内径が均質化する。従って、密栓の装着状態
では、フランジ部の閉鎖可能部は縮径が少ないが、胴部
の閉鎖可能部よりも小径に形成してあるので、連通孔は
閉鎖体により確実に閉塞される。一方、フランジ部に形
成した閉鎖可能部は胴部の閉鎖可能部よりも大径に形成
してあるので、開口部への挿入により縮径されても、閉
鎖体の摺動抵抗は低く抑えられる。
口部に装着された密栓は、胴部が密封容器の開口部に挿
入され、フランジ部が開口部の外側に位置する。このた
め、胴部に形成した閉鎖可能部は上記の挿入により縮径
されるが、フランジ部の閉鎖可能部は縮径が少なく、閉
鎖可能部の内径が均質化する。従って、密栓の装着状態
では、フランジ部の閉鎖可能部は縮径が少ないが、胴部
の閉鎖可能部よりも小径に形成してあるので、連通孔は
閉鎖体により確実に閉塞される。一方、フランジ部に形
成した閉鎖可能部は胴部の閉鎖可能部よりも大径に形成
してあるので、開口部への挿入により縮径されても、閉
鎖体の摺動抵抗は低く抑えられる。
【0025】請求項4に記載の発明では、閉鎖体が押圧
されて容器室側へ移動する際に、上記の突起部を拡径し
ながら通過するが、この突起部は閉鎖可能部の容器室側
端部にだけ設けたものであり、閉鎖体との接触長さが短
いので摺動抵抗はさほど大きくならない。そして閉鎖体
がこの突起部を拡径して通過してしまうと、突起部は密
栓の弾力性により元の寸法に縮径される。なお、上記の
突起部は、閉鎖体の通過中に連通孔の閉塞が解除される
とその位置で閉鎖体が停止する惧れがあるので、閉鎖体
が通過するまで上記の閉塞が維持されるように、円環状
に形成するのが好ましい。
されて容器室側へ移動する際に、上記の突起部を拡径し
ながら通過するが、この突起部は閉鎖可能部の容器室側
端部にだけ設けたものであり、閉鎖体との接触長さが短
いので摺動抵抗はさほど大きくならない。そして閉鎖体
がこの突起部を拡径して通過してしまうと、突起部は密
栓の弾力性により元の寸法に縮径される。なお、上記の
突起部は、閉鎖体の通過中に連通孔の閉塞が解除される
とその位置で閉鎖体が停止する惧れがあるので、閉鎖体
が通過するまで上記の閉塞が維持されるように、円環状
に形成するのが好ましい。
【0026】請求項5に記載の発明では、密封容器の開
口部に胴部を挿入すると、上記の環状突起が圧縮され
る。このため、上記の開口部の寸法に誤差があっても、
この誤差による連通孔の内径への影響が少なく、閉鎖可
能部の内径と閉鎖体の外径との適切な寸法関係が維持さ
れる。
口部に胴部を挿入すると、上記の環状突起が圧縮され
る。このため、上記の開口部の寸法に誤差があっても、
この誤差による連通孔の内径への影響が少なく、閉鎖可
能部の内径と閉鎖体の外径との適切な寸法関係が維持さ
れる。
【0027】この場合、上記の環状突起を、上記の胴部
の周面のうちの上記の閉鎖可能部よりも容器室側にのみ
形成すると、環状突起の圧縮による影響が閉鎖可能部へ
及ぶ惧れが少なくなり、閉鎖可能部の内径と閉鎖体の外
径との適切な寸法関係が一層確実に維持される。なお、
上記の環状突起を、上記の胴部の周面のうちの上記の閉
鎖可能部よりも容器室側に形成した場合には、この環状
突起よりも高さの低い姿勢安定用凸部を、例えば密栓の
フランジ部に隣接した位置など、上記の環状突起形成位
置よりも容器室から遠い位置に形成するのが好ましい。
の周面のうちの上記の閉鎖可能部よりも容器室側にのみ
形成すると、環状突起の圧縮による影響が閉鎖可能部へ
及ぶ惧れが少なくなり、閉鎖可能部の内径と閉鎖体の外
径との適切な寸法関係が一層確実に維持される。なお、
上記の環状突起を、上記の胴部の周面のうちの上記の閉
鎖可能部よりも容器室側に形成した場合には、この環状
突起よりも高さの低い姿勢安定用凸部を、例えば密栓の
フランジ部に隣接した位置など、上記の環状突起形成位
置よりも容器室から遠い位置に形成するのが好ましい。
【0028】請求項8に記載の発明では、密栓のゴム弾
性による締付力が閉鎖体の外周面に加わっても、この外
周面に塗付された滑剤は上記の凹部に保持され、経時変
化に伴ってこの滑剤が閉鎖体の外周面と閉鎖可能部の内
周面との間から消失する惧れがない。この場合、上記の
凹部は螺旋状溝などで構成してもよいが、閉鎖可能部の
内周面と閉鎖体の外周面とが互いに接する摺接部により
囲まれていると、上記の滑材は上記の凹部に一層確実に
保持される。また、この凹部は、例えば梨地模様のよう
に多数の窪みで構成してもよいが、閉鎖体の摺動方向と
交差する1又は複数の環状凹溝で構成すると成形が容易
であり、より好ましい。
性による締付力が閉鎖体の外周面に加わっても、この外
周面に塗付された滑剤は上記の凹部に保持され、経時変
化に伴ってこの滑剤が閉鎖体の外周面と閉鎖可能部の内
周面との間から消失する惧れがない。この場合、上記の
凹部は螺旋状溝などで構成してもよいが、閉鎖可能部の
内周面と閉鎖体の外周面とが互いに接する摺接部により
囲まれていると、上記の滑材は上記の凹部に一層確実に
保持される。また、この凹部は、例えば梨地模様のよう
に多数の窪みで構成してもよいが、閉鎖体の摺動方向と
交差する1又は複数の環状凹溝で構成すると成形が容易
であり、より好ましい。
【0029】
【実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づ
き説明する。図1から図4は本発明の実施形態を示し、
図1は密栓で密封したバイアルを注射筒の先端に装着し
た2室型プレフィルドシリンジの断面図であり、図2は
上記の密栓とこれに装着する閉鎖体を示し、図2(a)は
閉鎖体の正面図、図2(b)は図2(a)のB部の拡大図、
図2(c)は密栓の断面図であり、図3は図2(c)のIII
−III線矢視断面図、図4は閉鎖体の一部破断斜視図で
ある。
き説明する。図1から図4は本発明の実施形態を示し、
図1は密栓で密封したバイアルを注射筒の先端に装着し
た2室型プレフィルドシリンジの断面図であり、図2は
上記の密栓とこれに装着する閉鎖体を示し、図2(a)は
閉鎖体の正面図、図2(b)は図2(a)のB部の拡大図、
図2(c)は密栓の断面図であり、図3は図2(c)のIII
−III線矢視断面図、図4は閉鎖体の一部破断斜視図で
ある。
【0030】図1に示すように、この2室型プレフィル
ドシリンジ(1)は、注射筒(2)の先端の針装着部(3)
に、連結具(4)を介して密封容器であるバイアル(5)を
固定してある。上記の注射筒(2)内にはフロント栓体
(6)とエンド栓体(7)との間に液剤(8)が密封収容して
あり、エンド栓体(7)の後方にプランジャーロッド(9)
を装着してある。
ドシリンジ(1)は、注射筒(2)の先端の針装着部(3)
に、連結具(4)を介して密封容器であるバイアル(5)を
固定してある。上記の注射筒(2)内にはフロント栓体
(6)とエンド栓体(7)との間に液剤(8)が密封収容して
あり、エンド栓体(7)の後方にプランジャーロッド(9)
を装着してある。
【0031】一方、上記の針装着部(3)に対向させて配
置したバイアル(5)の開口部(10)には、ゴム弾性を有す
る材料で形成した密栓(11)を装着してあり、これによ
り、粉末薬剤(12)を収容した容器室(13)を密封してあ
る。なお、この実施形態ではバイアル(5)の容器室(13)
に粉末薬剤(12)を収容したが、上記の注射筒(2)内と容
器室(13)とに収容される薬剤等は、少なくとも一方が液
体であればよく、上記の容器室には凍結乾燥剤や第2の
液剤等を収容してもよい。また、容器室に液剤を収容し
た場合には、注射筒内に粉末薬剤や凍結乾燥剤等を収容
することも可能である。
置したバイアル(5)の開口部(10)には、ゴム弾性を有す
る材料で形成した密栓(11)を装着してあり、これによ
り、粉末薬剤(12)を収容した容器室(13)を密封してあ
る。なお、この実施形態ではバイアル(5)の容器室(13)
に粉末薬剤(12)を収容したが、上記の注射筒(2)内と容
器室(13)とに収容される薬剤等は、少なくとも一方が液
体であればよく、上記の容器室には凍結乾燥剤や第2の
液剤等を収容してもよい。また、容器室に液剤を収容し
た場合には、注射筒内に粉末薬剤や凍結乾燥剤等を収容
することも可能である。
【0032】次に、上記の密栓の構造について図面に基
づき詳しく説明する。なお、この実施形態では便宜上、
図2に示すように、密栓はフランジ部が上方で胴部が下
方に位置する姿勢であり、上方に開口部を有する密封容
器(パイアル)に用いる場合について説明する。しかしな
がら、本発明の密栓やこれを用いる密封容器は、いずれ
の方向を向いた姿勢であってもよいことはいうまでもな
い。
づき詳しく説明する。なお、この実施形態では便宜上、
図2に示すように、密栓はフランジ部が上方で胴部が下
方に位置する姿勢であり、上方に開口部を有する密封容
器(パイアル)に用いる場合について説明する。しかしな
がら、本発明の密栓やこれを用いる密封容器は、いずれ
の方向を向いた姿勢であってもよいことはいうまでもな
い。
【0033】図2(c)に示すように、上記の密栓(11)
は、上方のフランジ部(14)と下方でこれよりも小径の胴
部(15)とからなり、この胴部(15)の周面には、中間部と
下端部との2箇所にそれぞれ環状突起(16)を形成してあ
る。なお、この環状突起(16)は胴部(15)の周面に1本の
み形成してもよいが、密栓の装着が安定するように複数
本形成するのが好ましい。また、上記の胴部(15)の周面
には、上記の環状突起(16)よりも上方でフランジ部(14)
の直下に、環状突起(16)よりも高さの低い環状の姿勢安
定用凸部(34)が形成してある。この姿勢安定用凸部(34)
は密栓(11)を安定良くバイアル(5)の開口部(10)に装着
するためのものであり、例えば、周方向の複数箇所に設
けた突起で構成してもよいが、この実施形態のように環
状に形成すると、上記の開口部(10)内面と全周で接する
のでより好ましい。
は、上方のフランジ部(14)と下方でこれよりも小径の胴
部(15)とからなり、この胴部(15)の周面には、中間部と
下端部との2箇所にそれぞれ環状突起(16)を形成してあ
る。なお、この環状突起(16)は胴部(15)の周面に1本の
み形成してもよいが、密栓の装着が安定するように複数
本形成するのが好ましい。また、上記の胴部(15)の周面
には、上記の環状突起(16)よりも上方でフランジ部(14)
の直下に、環状突起(16)よりも高さの低い環状の姿勢安
定用凸部(34)が形成してある。この姿勢安定用凸部(34)
は密栓(11)を安定良くバイアル(5)の開口部(10)に装着
するためのものであり、例えば、周方向の複数箇所に設
けた突起で構成してもよいが、この実施形態のように環
状に形成すると、上記の開口部(10)内面と全周で接する
のでより好ましい。
【0034】上記の密栓(11)の内部には、フランジ部(1
4)の上面から胴部(15)の下面に亘って連通孔(17)を上下
に貫通させてある。この連通孔(17)は上方の閉鎖可能部
(18)とその下方の閉鎖体収容室(19)とからなり、この閉
鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に挿入することで
連通孔(17)が閉塞され、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖体
収容室(19)へ移動させることにより、連通孔(17)の閉塞
が解除される。
4)の上面から胴部(15)の下面に亘って連通孔(17)を上下
に貫通させてある。この連通孔(17)は上方の閉鎖可能部
(18)とその下方の閉鎖体収容室(19)とからなり、この閉
鎖可能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に挿入することで
連通孔(17)が閉塞され、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖体
収容室(19)へ移動させることにより、連通孔(17)の閉塞
が解除される。
【0035】なお、上記の環状突起(16)は、いずれも上
記の閉鎖可能部(18)よりも下方で、上記の胴部(15)の周
面に形成してある。但し、本発明では、装着時の圧縮に
よる影響が上記の閉鎖可能部(18)へ及ぶ惧れが少ない場
合などには、例えば図5に示す変形例1のように、上記
の環状突起(16)を閉鎖可能部(18)の下部近傍で上記の胴
部(15)の周面に形成してもよい。
記の閉鎖可能部(18)よりも下方で、上記の胴部(15)の周
面に形成してある。但し、本発明では、装着時の圧縮に
よる影響が上記の閉鎖可能部(18)へ及ぶ惧れが少ない場
合などには、例えば図5に示す変形例1のように、上記
の環状突起(16)を閉鎖可能部(18)の下部近傍で上記の胴
部(15)の周面に形成してもよい。
【0036】図2(c)に示すように、上記の閉鎖可能部
(18)は、上端側が狭くなる円錐台形に形成してあり、従
って、胴部(15)での閉鎖可能部(18)の内径はフランジ部
(14)での内径よりも大径に形成されている。また、この
閉鎖可能部(18)の下端側、即ち、密栓(11)がバイアル
(5)の開口部(10)に装着された状態での容器室側端部(2
1)には、閉鎖可能部(18)の内周面に環状の突起部(22)が
形成してある。
(18)は、上端側が狭くなる円錐台形に形成してあり、従
って、胴部(15)での閉鎖可能部(18)の内径はフランジ部
(14)での内径よりも大径に形成されている。また、この
閉鎖可能部(18)の下端側、即ち、密栓(11)がバイアル
(5)の開口部(10)に装着された状態での容器室側端部(2
1)には、閉鎖可能部(18)の内周面に環状の突起部(22)が
形成してある。
【0037】前記の閉鎖体収容室(19)は、上記の閉鎖体
(20)の外形よりも僅かに大きく形成してある。また、こ
の閉鎖体収容室(19)の内面には、上端寄りに環状溝(23)
が形成してあり、この環状溝(23)と閉鎖体収容室(19)と
の下端に亘って、図2(c)及び図3に示すように、縦溝
(24)が形成してある。さらに、閉鎖体収容室(19)の下端
の内周面には係止突起(25)が突設してある。
(20)の外形よりも僅かに大きく形成してある。また、こ
の閉鎖体収容室(19)の内面には、上端寄りに環状溝(23)
が形成してあり、この環状溝(23)と閉鎖体収容室(19)と
の下端に亘って、図2(c)及び図3に示すように、縦溝
(24)が形成してある。さらに、閉鎖体収容室(19)の下端
の内周面には係止突起(25)が突設してある。
【0038】前記の閉鎖体(20)は、図2(a)及び図4に
示すように、下端部、即ち容器室側端部(26)を先細り形
状に形成してある。なお、この実施形態では上記の先細
り形状を円錐台形状とその先端の部分球面とで形成し、
この部分球面の下端に閉鎖体(20)の姿勢を確認するため
の棒状突部(37)を設けてある。しかし本発明の上記の先
細り形状は、円錐面や半球面など他の形状で構成しても
よい。
示すように、下端部、即ち容器室側端部(26)を先細り形
状に形成してある。なお、この実施形態では上記の先細
り形状を円錐台形状とその先端の部分球面とで形成し、
この部分球面の下端に閉鎖体(20)の姿勢を確認するため
の棒状突部(37)を設けてある。しかし本発明の上記の先
細り形状は、円錐面や半球面など他の形状で構成しても
よい。
【0039】図2(a)及び図2(b)に示すように、上記
の閉鎖体(20)の外周面には環状の凹溝(36)が多数形成し
てある。この閉鎖体(20)は、上記の外周面にシリコン樹
脂などの滑剤が塗布されたのち、前記の閉鎖可能部(18)
に挿入される。このとき、上記の凹溝(36)は閉鎖可能部
(18)の内周面と接する摺接部(35)によってとり囲まれる
ので、閉鎖可能部(18)のゴム弾性による締付力を受けた
状態で在庫などにより長期間を経過しても、上記の滑剤
はこの凹溝(36)に確りと保持される。なおこの実施形態
では、上記の凹部(36)を閉鎖体(20)の外周面に形成した
が、本発明ではこれに代えて、上記の閉鎖可能部(18)の
内周面に凹部を形成してもよい。また、これらの凹部
は、例えばピッチの狭い螺旋溝や多数の凹部など、環状
溝以外の形状で構成してもよいことはいうまでもない。
の閉鎖体(20)の外周面には環状の凹溝(36)が多数形成し
てある。この閉鎖体(20)は、上記の外周面にシリコン樹
脂などの滑剤が塗布されたのち、前記の閉鎖可能部(18)
に挿入される。このとき、上記の凹溝(36)は閉鎖可能部
(18)の内周面と接する摺接部(35)によってとり囲まれる
ので、閉鎖可能部(18)のゴム弾性による締付力を受けた
状態で在庫などにより長期間を経過しても、上記の滑剤
はこの凹溝(36)に確りと保持される。なおこの実施形態
では、上記の凹部(36)を閉鎖体(20)の外周面に形成した
が、本発明ではこれに代えて、上記の閉鎖可能部(18)の
内周面に凹部を形成してもよい。また、これらの凹部
は、例えばピッチの狭い螺旋溝や多数の凹部など、環状
溝以外の形状で構成してもよいことはいうまでもない。
【0040】また、上記の閉鎖体(20)の上面、即ち、上
記の連通孔(17)に装着した状態での容器外側端部(27)の
周縁には、全周に亘って閉鎖体(20)の軸心(28)に対し1
5〜60度の傾斜、例えば約45度の傾斜を有する、上
端ほど小径となる傾斜面(29)を形成してある。そしてこ
の傾斜面(29)の4箇所に連通溝(30)を形成してある。な
お、上記の連通溝(30)は、1箇所以上に設けてあればよ
く、特定の個数に限定されないが、上記の周縁の適当間
隔を置いた複数箇所に設けるのが好ましい。
記の連通孔(17)に装着した状態での容器外側端部(27)の
周縁には、全周に亘って閉鎖体(20)の軸心(28)に対し1
5〜60度の傾斜、例えば約45度の傾斜を有する、上
端ほど小径となる傾斜面(29)を形成してある。そしてこ
の傾斜面(29)の4箇所に連通溝(30)を形成してある。な
お、上記の連通溝(30)は、1箇所以上に設けてあればよ
く、特定の個数に限定されないが、上記の周縁の適当間
隔を置いた複数箇所に設けるのが好ましい。
【0041】上記の密栓(11)の胴部(15)がバイアル(5)
の開口部(10)に装着されると、この胴部(15)の圧縮と共
に胴部(15)に形成された連通孔(17)が縮径される。しか
しこの圧縮による影響は、フランジ部(14)に形成された
連通孔(17)には及びにくく、前記の円錐台形に形成され
た閉鎖可能部(18)は、上記の装着により内径が均一化す
る。このため、この閉鎖可能部(18)に前記の閉鎖体(20)
が挿入されると、フランジ部(14)では閉鎖可能部(18)が
閉鎖体(20)によって確実に閉塞され、一方、胴部(15)で
は閉鎖可能部(18)に対する閉鎖体(20)の摺動抵抗が低く
抑えられる。
の開口部(10)に装着されると、この胴部(15)の圧縮と共
に胴部(15)に形成された連通孔(17)が縮径される。しか
しこの圧縮による影響は、フランジ部(14)に形成された
連通孔(17)には及びにくく、前記の円錐台形に形成され
た閉鎖可能部(18)は、上記の装着により内径が均一化す
る。このため、この閉鎖可能部(18)に前記の閉鎖体(20)
が挿入されると、フランジ部(14)では閉鎖可能部(18)が
閉鎖体(20)によって確実に閉塞され、一方、胴部(15)で
は閉鎖可能部(18)に対する閉鎖体(20)の摺動抵抗が低く
抑えられる。
【0042】なお、上記の胴部(15)の装着の際に、胴部
(15)の周囲に形成した上記の環状突起(16)が圧縮され
る。このため、上記の開口部(10)に寸法誤差があって
も、この寸法誤差による連通孔(17)の内径への影響は少
なく抑えられ、上記の閉鎖可能部(18)へ及ぶ影響は一層
少ない。
(15)の周囲に形成した上記の環状突起(16)が圧縮され
る。このため、上記の開口部(10)に寸法誤差があって
も、この寸法誤差による連通孔(17)の内径への影響は少
なく抑えられ、上記の閉鎖可能部(18)へ及ぶ影響は一層
少ない。
【0043】次に、上記の2室型プレフィルドシリンジ
(1)の連通操作について説明する。上記の2室型プレフ
ィルドシリンジ(1)は、保管中は、注射筒(2)内と容器
室(13)とにそれぞれ液剤(8)と粉末薬剤(12)とが密封収
容されており、投薬の準備の際に注射筒(2)内と容器室
(13)内とが上記の連通孔(17)を介して連通される。即
ち、前記のプランジャーロッド(9)を押圧してエンド栓
体(7)を押し進めると、フロント栓体(6)が前進して針
装着部(3)に形成された栓体収容室(31)に入り込み、こ
れにより注射筒(2)内と針装着部(3)内の連通路(32)と
が連通する。
(1)の連通操作について説明する。上記の2室型プレフ
ィルドシリンジ(1)は、保管中は、注射筒(2)内と容器
室(13)とにそれぞれ液剤(8)と粉末薬剤(12)とが密封収
容されており、投薬の準備の際に注射筒(2)内と容器室
(13)内とが上記の連通孔(17)を介して連通される。即
ち、前記のプランジャーロッド(9)を押圧してエンド栓
体(7)を押し進めると、フロント栓体(6)が前進して針
装着部(3)に形成された栓体収容室(31)に入り込み、こ
れにより注射筒(2)内と針装着部(3)内の連通路(32)と
が連通する。
【0044】この状態からさらにプランジャーロッド
(9)を押圧すると、注射筒(2)内の流体圧力を受けて前
記の閉鎖体(20)が閉鎖可能部(18)内を摺動しながら容器
室(13)側へ移動する。このとき、前記のように胴部(15)
の圧縮による影響が上記の閉鎖可能部(18)へ及びにくい
ことと相俟って、閉鎖体(20)の周面の凹溝(36)等に保持
されている滑剤の作用により、閉鎖体(20)の摺動抵抗が
低く抑えられている。しかもこの閉鎖体(20)の容器室側
端部(26)を先細り形状に形成してあるので、閉鎖体(20)
は閉鎖可能部(18)内を円滑に移動していく。
(9)を押圧すると、注射筒(2)内の流体圧力を受けて前
記の閉鎖体(20)が閉鎖可能部(18)内を摺動しながら容器
室(13)側へ移動する。このとき、前記のように胴部(15)
の圧縮による影響が上記の閉鎖可能部(18)へ及びにくい
ことと相俟って、閉鎖体(20)の周面の凹溝(36)等に保持
されている滑剤の作用により、閉鎖体(20)の摺動抵抗が
低く抑えられている。しかもこの閉鎖体(20)の容器室側
端部(26)を先細り形状に形成してあるので、閉鎖体(20)
は閉鎖可能部(18)内を円滑に移動していく。
【0045】上記の閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)
には前記の突起部(22)が形成してあるが、図2(c)に示
すように、この突起部(22)の上下方向の寸法は短く、閉
鎖体(20)との接触長さが短いので閉鎖体(20)の摺動抵抗
はさほど大きくならない。そして閉鎖体(20)の容器外側
端部(27)の周縁に形成した連通溝(30)が、上記の突起部
(22)を通過すると、この連通溝(30)を介して注射筒(2)
内と容器室(13)内とが連通し、連通孔(17)の閉塞が解除
される。
には前記の突起部(22)が形成してあるが、図2(c)に示
すように、この突起部(22)の上下方向の寸法は短く、閉
鎖体(20)との接触長さが短いので閉鎖体(20)の摺動抵抗
はさほど大きくならない。そして閉鎖体(20)の容器外側
端部(27)の周縁に形成した連通溝(30)が、上記の突起部
(22)を通過すると、この連通溝(30)を介して注射筒(2)
内と容器室(13)内とが連通し、連通孔(17)の閉塞が解除
される。
【0046】上記の連通孔(17)の閉塞が解除されたと
き、閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁は上記の突起
部(22)に接当しているが、この周縁には前記の傾斜面(2
9)が形成してあるので、上記の突起部(22)の縮径方向の
弾圧力によりこの傾斜面(29)が押圧されて、閉鎖体(20)
の全体が閉鎖可能部(18)から容器室(13)側の閉鎖体収容
室(19)内へ押し出される。この閉鎖体収容室(19)に入り
込んだ閉鎖体(20)は、前記の係止突起(25)に受け止めら
れ、容器室(13)内を自由に移動できないようにしてあ
る。
き、閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁は上記の突起
部(22)に接当しているが、この周縁には前記の傾斜面(2
9)が形成してあるので、上記の突起部(22)の縮径方向の
弾圧力によりこの傾斜面(29)が押圧されて、閉鎖体(20)
の全体が閉鎖可能部(18)から容器室(13)側の閉鎖体収容
室(19)内へ押し出される。この閉鎖体収容室(19)に入り
込んだ閉鎖体(20)は、前記の係止突起(25)に受け止めら
れ、容器室(13)内を自由に移動できないようにしてあ
る。
【0047】なお、上記の閉鎖体(20)は、容器室側端部
(26)が先細り形状であるので、上記の閉鎖可能部(18)の
容器室側端部(21)は、バイアル(5)の保管中等に閉鎖体
(20)の装着によって受ける拡径方向の応力が低減されて
いる。このため、この閉鎖可能部(18)の容器室側端部(2
1)や上記の突起部(22)は、閉鎖体(20)が上記の閉鎖体収
容室(19)へ移動したのち、密栓(11)の弾力性により速や
かに元の寸法に縮径される。
(26)が先細り形状であるので、上記の閉鎖可能部(18)の
容器室側端部(21)は、バイアル(5)の保管中等に閉鎖体
(20)の装着によって受ける拡径方向の応力が低減されて
いる。このため、この閉鎖可能部(18)の容器室側端部(2
1)や上記の突起部(22)は、閉鎖体(20)が上記の閉鎖体収
容室(19)へ移動したのち、密栓(11)の弾力性により速や
かに元の寸法に縮径される。
【0048】上記の連通孔(17)の閉塞が解除されると、
前記の注射筒(2)内の液剤(8)は連通孔(17)を通過して
容器室(13)内に流入し、前記の粉末薬剤(12)が溶解・懸
濁等されて注射液に調製される。次いでプランジャーロ
ッド(9)を引き戻すと、容器室(13)の内圧により、上記
の注射液が容器室(13)内から連通孔(17)を経て注射筒
(2)内へ流入する。
前記の注射筒(2)内の液剤(8)は連通孔(17)を通過して
容器室(13)内に流入し、前記の粉末薬剤(12)が溶解・懸
濁等されて注射液に調製される。次いでプランジャーロ
ッド(9)を引き戻すと、容器室(13)の内圧により、上記
の注射液が容器室(13)内から連通孔(17)を経て注射筒
(2)内へ流入する。
【0049】このとき、この注射液の流入とともに、上
記の閉鎖体(20)が閉鎖可能部(18)側へ移動しようとす
る。しかし、閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)は元の
寸法に縮径されており、閉鎖体(20)がこの閉鎖可能部(1
8)に入り込むことはない。しかも、上記の閉鎖体収容室
(19)は閉鎖体(20)よりも大きいうえ、この閉鎖体収容室
(19)の内面に前記の環状溝(23)と縦溝(24)が形成してあ
り、閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に連通溝(30)
が形成してあるので、この環状溝(23)と縦溝(24)と連通
溝(30)とにより、連通孔(17)の連通状態が維持される。
記の閉鎖体(20)が閉鎖可能部(18)側へ移動しようとす
る。しかし、閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)は元の
寸法に縮径されており、閉鎖体(20)がこの閉鎖可能部(1
8)に入り込むことはない。しかも、上記の閉鎖体収容室
(19)は閉鎖体(20)よりも大きいうえ、この閉鎖体収容室
(19)の内面に前記の環状溝(23)と縦溝(24)が形成してあ
り、閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に連通溝(30)
が形成してあるので、この環状溝(23)と縦溝(24)と連通
溝(30)とにより、連通孔(17)の連通状態が維持される。
【0050】そして、バイアル(5)の容器室(13)から略
全量の注射液が注射筒(2)内へ流入したのち、前記の連
結具(4)から注射筒(2)を取外して針装着部(3)に図示
しない注射針を装着し、これにより投薬準備が完了す
る。
全量の注射液が注射筒(2)内へ流入したのち、前記の連
結具(4)から注射筒(2)を取外して針装着部(3)に図示
しない注射針を装着し、これにより投薬準備が完了す
る。
【0051】上記の実施形態では、上記の連通孔(17)に
閉鎖体収容室(19)を設けたが、本発明では上記の閉鎖体
収容室を省略してもよい。この場合には、連通操作時に
閉鎖体が容器室内へ入り込み、容器室内を自由に移動す
るので、図6に示す変形例2のように、閉鎖体(20)の容
器室側端部(26)の周縁に第2の連通溝(33)を形成してお
くのが望ましい。このように構成することで、容器室か
ら液を取出す際に閉鎖体(20)が上下反転して容器室側端
部(26)が前記の閉鎖可能部に入り込んでも、連通孔の連
通状態が上記の第2の連通溝(33)により維持される。
閉鎖体収容室(19)を設けたが、本発明では上記の閉鎖体
収容室を省略してもよい。この場合には、連通操作時に
閉鎖体が容器室内へ入り込み、容器室内を自由に移動す
るので、図6に示す変形例2のように、閉鎖体(20)の容
器室側端部(26)の周縁に第2の連通溝(33)を形成してお
くのが望ましい。このように構成することで、容器室か
ら液を取出す際に閉鎖体(20)が上下反転して容器室側端
部(26)が前記の閉鎖可能部に入り込んでも、連通孔の連
通状態が上記の第2の連通溝(33)により維持される。
【0052】上記の実施形態では、バイアルを注射筒の
先端に連結具で固定したが、本発明の密栓は密封容器の
開口部を密封するものであればよく、注射筒を固定しな
い単独の密封容器にも適用できる。この場合には、例え
ば注射筒の針装着部で閉鎖体を押圧して連通孔の閉塞を
解除してもよい。また、上記の実施形態では、本発明の
請求項1から10に記載の各発明を全て組み合わせた場
合について説明したが、上記各発明のうちのいずれか1
又は複数の発明を組み合わせたものであってもよい。
先端に連結具で固定したが、本発明の密栓は密封容器の
開口部を密封するものであればよく、注射筒を固定しな
い単独の密封容器にも適用できる。この場合には、例え
ば注射筒の針装着部で閉鎖体を押圧して連通孔の閉塞を
解除してもよい。また、上記の実施形態では、本発明の
請求項1から10に記載の各発明を全て組み合わせた場
合について説明したが、上記各発明のうちのいずれか1
又は複数の発明を組み合わせたものであってもよい。
【0053】
【発明の効果】本発明は上記のように構成され作用する
ことから、次の効果を奏する。
ことから、次の効果を奏する。
【0054】(1) 請求項1に記載の発明では、閉鎖体
の容器室側端部を先細り形状に形成してあるので、閉鎖
体の摺動抵抗が少なく、円滑に摺動させて容器室側へ移
動させることができ、連通孔の閉塞を容易に解除するこ
とができる。しかも、閉鎖体の容器室側端部が先細り形
状であるので、閉鎖可能部の容器室側端部は、閉鎖体の
装着によって受ける拡径方向の応力が低減されており、
閉鎖体が容器室側へ移動したのち速やかに元の寸法に復
帰することから、連通孔を介して密封容器内の液体を取
出す際に閉鎖体が閉鎖可能部に入り込むことが防止さ
れ、連通孔の再閉塞を防止することができる。
の容器室側端部を先細り形状に形成してあるので、閉鎖
体の摺動抵抗が少なく、円滑に摺動させて容器室側へ移
動させることができ、連通孔の閉塞を容易に解除するこ
とができる。しかも、閉鎖体の容器室側端部が先細り形
状であるので、閉鎖可能部の容器室側端部は、閉鎖体の
装着によって受ける拡径方向の応力が低減されており、
閉鎖体が容器室側へ移動したのち速やかに元の寸法に復
帰することから、連通孔を介して密封容器内の液体を取
出す際に閉鎖体が閉鎖可能部に入り込むことが防止さ
れ、連通孔の再閉塞を防止することができる。
【0055】(2) 請求項2に記載の発明では、閉鎖体
に形成された連通溝により連通孔の閉塞が解除されたと
きに、閉鎖体の容器外側端部の周縁に形成された傾斜面
が閉鎖可能部の容器室側端部に弾圧されて、閉鎖体の全
体が閉鎖可能部から容器室側へ押し出されるので、前記
の従来技術と異なり、開封時に閉鎖体の一部が閉鎖可能
部内に残る惧れを防止できる。これにより、連通孔を介
して密封容器内の液体を取出す際に、閉鎖体が閉鎖可能
部内を容器外側へ移動して連通孔を再び閉塞することを
防止できる。
に形成された連通溝により連通孔の閉塞が解除されたと
きに、閉鎖体の容器外側端部の周縁に形成された傾斜面
が閉鎖可能部の容器室側端部に弾圧されて、閉鎖体の全
体が閉鎖可能部から容器室側へ押し出されるので、前記
の従来技術と異なり、開封時に閉鎖体の一部が閉鎖可能
部内に残る惧れを防止できる。これにより、連通孔を介
して密封容器内の液体を取出す際に、閉鎖体が閉鎖可能
部内を容器外側へ移動して連通孔を再び閉塞することを
防止できる。
【0056】(3) 請求項3に記載の発明では、フラン
ジ部に形成した閉鎖可能部は胴部の閉鎖可能部よりも小
径に形成してあるので、この閉鎖可能部に配置した閉鎖
体により連通孔を確実に閉塞することができる。しか
も、胴部の閉鎖可能部は、フランジ部の閉鎖可能部より
も大径に形成してあるので、閉鎖体の摺動抵抗を低く抑
えることができ、この閉鎖体を容器室側へ容易に移動さ
せて連通孔の閉塞を解除することができる。
ジ部に形成した閉鎖可能部は胴部の閉鎖可能部よりも小
径に形成してあるので、この閉鎖可能部に配置した閉鎖
体により連通孔を確実に閉塞することができる。しか
も、胴部の閉鎖可能部は、フランジ部の閉鎖可能部より
も大径に形成してあるので、閉鎖体の摺動抵抗を低く抑
えることができ、この閉鎖体を容器室側へ容易に移動さ
せて連通孔の閉塞を解除することができる。
【0057】(4) 請求項4に記載の発明では、閉鎖可
能部の容器室側端部の内周面に突起部を形成してあるの
で、閉鎖体が突起部を通過したのち、この突起部が密栓
の弾力性により元の寸法に縮径しようとする。この突起
部の内径は閉鎖体の外径に比べて充分に小さく設定され
ており、連通操作時に連通孔が加圧された状態となって
も、上記の突起部は閉鎖体の外径より小径に縮径され
る。この結果、連通孔を介して密封容器内の液体を取出
す際に閉鎖体が閉鎖可能部へ入り込む惧れがなく、連通
孔の再閉塞を防止することができる。
能部の容器室側端部の内周面に突起部を形成してあるの
で、閉鎖体が突起部を通過したのち、この突起部が密栓
の弾力性により元の寸法に縮径しようとする。この突起
部の内径は閉鎖体の外径に比べて充分に小さく設定され
ており、連通操作時に連通孔が加圧された状態となって
も、上記の突起部は閉鎖体の外径より小径に縮径され
る。この結果、連通孔を介して密封容器内の液体を取出
す際に閉鎖体が閉鎖可能部へ入り込む惧れがなく、連通
孔の再閉塞を防止することができる。
【0058】(5) 請求項5に記載の発明では、密封容
器の開口部に胴部を挿入すると上記の環状突起が圧縮さ
れるので、上記の開口部の寸法誤差による連通孔の内径
への影響を少なくすることができる。この結果、閉鎖可
能部の内径と閉鎖体の外径との寸法関係を適切に設定し
ておくと、上記の開口部に寸法誤差があっても、閉鎖体
の閉鎖可能部での摺動抵抗を少なくでき、閉鎖体を円滑
に容器室側へ移動させて連通孔の閉塞を容易に解除する
ことができる。しかも、上記の適切な寸法関係の適切に
設定により、閉鎖体が閉鎖可能部から容器室側へ移動し
たのちは閉鎖可能部が密栓の弾力性で縮径するので、連
通孔を介して密封容器内の液体を取出す際に閉鎖体が閉
鎖可能部へ入り込む惧れがなく、連通孔の再閉塞を防止
することができる。なお、上記の環状突起を、上記の胴
部の周面のうちの上記の閉鎖可能部よりも容器室側にの
み形成した場合、環状突起の圧縮による影響が閉鎖可能
部へ及ぶ惧れが少なくなるので、閉鎖可能部の内径と閉
鎖体の外径との適切な寸法関係を一層確実に維持するこ
とができ、より好ましい。
器の開口部に胴部を挿入すると上記の環状突起が圧縮さ
れるので、上記の開口部の寸法誤差による連通孔の内径
への影響を少なくすることができる。この結果、閉鎖可
能部の内径と閉鎖体の外径との寸法関係を適切に設定し
ておくと、上記の開口部に寸法誤差があっても、閉鎖体
の閉鎖可能部での摺動抵抗を少なくでき、閉鎖体を円滑
に容器室側へ移動させて連通孔の閉塞を容易に解除する
ことができる。しかも、上記の適切な寸法関係の適切に
設定により、閉鎖体が閉鎖可能部から容器室側へ移動し
たのちは閉鎖可能部が密栓の弾力性で縮径するので、連
通孔を介して密封容器内の液体を取出す際に閉鎖体が閉
鎖可能部へ入り込む惧れがなく、連通孔の再閉塞を防止
することができる。なお、上記の環状突起を、上記の胴
部の周面のうちの上記の閉鎖可能部よりも容器室側にの
み形成した場合、環状突起の圧縮による影響が閉鎖可能
部へ及ぶ惧れが少なくなるので、閉鎖可能部の内径と閉
鎖体の外径との適切な寸法関係を一層確実に維持するこ
とができ、より好ましい。
【0059】(6) 請求項8に記載の発明では、閉鎖体
の外周面に塗付された滑剤が、経時変化を受けても上記
の凹部に保持されるので、閉鎖体の摺動抵抗を滑材によ
り効果的に低減することができる。この場合、上記の凹
部が、閉鎖可能部の内周面と閉鎖体の外周面とが互いに
接する摺接部により囲まれていると、上記の滑材を上記
の凹部に一層確実に保持することができ、より好まし
い。
の外周面に塗付された滑剤が、経時変化を受けても上記
の凹部に保持されるので、閉鎖体の摺動抵抗を滑材によ
り効果的に低減することができる。この場合、上記の凹
部が、閉鎖可能部の内周面と閉鎖体の外周面とが互いに
接する摺接部により囲まれていると、上記の滑材を上記
の凹部に一層確実に保持することができ、より好まし
い。
【図1】本発明の実施形態を示し、密栓で密封したバイ
アルを注射筒の先端に装着した2室型プレフィルドシリ
ンジの断面図である。
アルを注射筒の先端に装着した2室型プレフィルドシリ
ンジの断面図である。
【図2】上記の密栓とこれに装着する閉鎖体を示し、図
2(a)は閉鎖体の正面図、図2(b)は図2(a)のB部の
拡大図、図2(c)は密栓の断面図である。
2(a)は閉鎖体の正面図、図2(b)は図2(a)のB部の
拡大図、図2(c)は密栓の断面図である。
【図3】図2(c)のIII−III線矢視断面図である。
【図4】閉鎖体の一部破断斜視図である。
【図5】本発明の変形例1を示す、密栓の断面図であ
る。
る。
【図6】本発明の変形例2を示す、閉鎖体の一部破断正
面図である。
面図である。
【図7】従来技術を示し、図7(a)は2室型プレフィル
ドシリンジの断面図、図7(b)は密栓周辺の要部拡大断
面図、図7(c)は閉鎖体の斜視図である。
ドシリンジの断面図、図7(b)は密栓周辺の要部拡大断
面図、図7(c)は閉鎖体の斜視図である。
5…密封容器(バイアル)、 10…開口部、 11…密栓、
13…容器室、 14…フランジ部、 15…胴部、 16…
環状突起、 17…連通孔、 18…閉鎖可能部、20…閉鎖
体、 21…閉鎖可能部(18)の容器室側端部、 22…突起
部、 26…閉鎖体(20)の容器室側端部、 27…閉鎖体(2
0)の容器外側端部、 28…閉鎖体(20)の軸心、 29…傾
斜面、 30…連通溝、 34…姿勢安定用凸部、 35…摺
接部、36…凹部(凹溝)。
13…容器室、 14…フランジ部、 15…胴部、 16…
環状突起、 17…連通孔、 18…閉鎖可能部、20…閉鎖
体、 21…閉鎖可能部(18)の容器室側端部、 22…突起
部、 26…閉鎖体(20)の容器室側端部、 27…閉鎖体(2
0)の容器外側端部、 28…閉鎖体(20)の軸心、 29…傾
斜面、 30…連通溝、 34…姿勢安定用凸部、 35…摺
接部、36…凹部(凹溝)。
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月24日(2002.10.
24)
24)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】次に、上記の密栓の構造について図面に基
づき詳しく説明する。なお、この実施形態では便宜上、
図2に示すように、密栓はフランジ部が上方で胴部が下
方に位置する姿勢であり、上方に開口部を有する密封容
器(バイアル)に用いる場合について説明する。しかしな
がら、本発明の密栓やこれを用いる密封容器は、いずれ
の方向を向いた姿勢であってもよいことはいうまでもな
い。
づき詳しく説明する。なお、この実施形態では便宜上、
図2に示すように、密栓はフランジ部が上方で胴部が下
方に位置する姿勢であり、上方に開口部を有する密封容
器(バイアル)に用いる場合について説明する。しかしな
がら、本発明の密栓やこれを用いる密封容器は、いずれ
の方向を向いた姿勢であってもよいことはいうまでもな
い。
Claims (10)
- 【請求項1】 密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装
着され、密封容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の
外部とを連通する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)
は閉鎖可能部(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体
(20)を摺動可能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、
この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)
側へ移動させることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を
解除するように構成した密栓であって、 上記の閉鎖体(20)の容器室側端部(26)を先細り形状に形
成したことを特徴とする、密封容器の密栓。 - 【請求項2】 密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装
着され、密封容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の
外部とを連通する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)
は閉鎖可能部(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体
(20)を摺動可能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、
この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)
側へ移動させることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を
解除するように構成した密栓であって、 上記の閉鎖体(20)の容器外側端部(27)の周縁に連通溝(3
0)を形成するとともに、この容器外側端部(27)の周縁
に、容器外側ほど小径となる傾斜面(29)を形成したこと
を特徴とする、密封容器の密栓。 - 【請求項3】 胴部(15)とこれよりも大径のフランジ部
(14)とを備え、この胴部(15)は密封容器(5)の開口部(1
0)に保密状に挿入され、密封容器(5)内の容器室(13)と
密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を備え、上
記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この閉鎖可能
部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記の連通孔
(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可能部(18)
から容器室(13)側へ移動させることにより、上記の連通
孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓であって、 上記の胴部(15)に形成した閉鎖可能部(18)の内径を、上
記のフランジ部(14)に形成した閉鎖可能部(18)の内径よ
りも大径に形成したことを特徴とする、密封容器の密
栓。 - 【請求項4】 密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装
着され、密封容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の
外部とを連通する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)
は閉鎖可能部(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体
(20)を摺動可能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、
この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)
側へ移動させることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を
解除するように構成した密栓であって、 上記の閉鎖可能部(18)の容器室側端部(21)の内周面に突
起部(22)を形成したことを特徴とする、密封容器の密
栓。 - 【請求項5】 密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装
着される胴部(15)を有し、密封容器(5)内の容器室(13)
と密封容器(5)の外部とを連通する連通孔(17)を備え、
上記の連通孔(17)は閉鎖可能部(18)を有し、この閉鎖可
能部(18)に閉鎖体(20)を摺動可能に配置して上記の連通
孔(17)を閉塞し、この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可能部(1
8)から容器室(13)側へ移動させることにより、上記の連
通孔(17)の閉塞を解除するように構成した密栓であっ
て、 上記の開口部(10)に挿入される胴部(15)の周面に、環状
突起(16)を形成したことを特徴とする、密封容器の密
栓。 - 【請求項6】 上記の環状突起(16)を、上記の胴部(15)
の周面のうちの上記の閉鎖可能部(18)よりも容器室(13)
側にのみ形成した、請求項5に記載の密封容器の密栓。 - 【請求項7】 上記の環状突起(16)を、上記の胴部(15)
の周面のうちの上記の閉鎖可能部(18)よりも容器室(13)
側に形成し、 上記の環状突起(16)よりも高さの低い姿勢安定用凸部(3
4)を、上記の胴部(15)の周面のうちの環状突起(16)形成
位置よりも容器室(13)から遠い位置に形成した、請求項
5に記載の密封容器の密栓。 - 【請求項8】 密封容器(5)の開口部(10)に保密状に装
着され、密封容器(5)内の容器室(13)と密封容器(5)の
外部とを連通する連通孔(17)を備え、上記の連通孔(17)
は閉鎖可能部(18)を有し、この閉鎖可能部(18)に閉鎖体
(20)を摺動可能に配置して上記の連通孔(17)を閉塞し、
この閉鎖体(20)を上記の閉鎖可能部(18)から容器室(13)
側へ移動させることにより、上記の連通孔(17)の閉塞を
解除するように構成した密栓であって、 互いに摺接する上記の閉鎖可能部(18)の内周面と閉鎖体
(20)の外周面との、いずれか一方に凹部(36)を形成した
ことを特徴とする、密封容器の密栓。 - 【請求項9】 上記の凹部(36)が、閉鎖可能部(18)の内
周面と閉鎖体(20)の外周面とが互いに接する摺接部(35)
により囲まれている、請求項8に記載の密封容器の密
栓。 - 【請求項10】 上記の凹部(36)を、閉鎖体(20)の摺動
方向と交差する環状の凹溝で構成した、請求項9に記載
の密封容器の密栓。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002301178A JP2003190253A (ja) | 2001-10-19 | 2002-10-16 | 密封容器の密栓 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-321267 | 2001-10-19 | ||
JP2001321267 | 2001-10-19 | ||
JP2002301178A JP2003190253A (ja) | 2001-10-19 | 2002-10-16 | 密封容器の密栓 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003190253A true JP2003190253A (ja) | 2003-07-08 |
Family
ID=27615567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002301178A Withdrawn JP2003190253A (ja) | 2001-10-19 | 2002-10-16 | 密封容器の密栓 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003190253A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103591408A (zh) * | 2013-10-12 | 2014-02-19 | 苏州市吴中区曙光铜管厂 | 一种孔塞 |
-
2002
- 2002-10-16 JP JP2002301178A patent/JP2003190253A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103591408A (zh) * | 2013-10-12 | 2014-02-19 | 苏州市吴中区曙光铜管厂 | 一种孔塞 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |