JPH11500604A - 変性ニシンの製造 - Google Patents

変性ニシンの製造

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JPH11500604A JP8516660A JP51666096A JPH11500604A JP H11500604 A JPH11500604 A JP H11500604A JP 8516660 A JP8516660 A JP 8516660A JP 51666096 A JP51666096 A JP 51666096A JP H11500604 A JPH11500604 A JP H11500604A
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JP8516660A
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ジョン ギャソン,マイケル
メアー ドッド,ヘレン
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インスティテュート オブ フード リサーチ
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Abstract

(57)【要約】 変性nisA遺伝子を含有し、変性nisA遺伝子が、未変性のnisA遺伝子およびニシン修飾、分泌および免疫のための遺伝子を含有する遺伝子クラスターに対する未変性のnisA遺伝子と同じ関係を備えた、末変性nisA遺伝子を含まないがニシンを発現する細胞。好ましくは、未変性の染色体nisA遺伝子が欠失し、細胞が未変性nisA遺伝子の染色体局在位置に変性nisA遺伝子を含む。細胞の作成方法、およびニシン、特に変性ニシンの産生方法が記載されている。

Description

【発明の詳細な説明】 変性ニシンの製造 本発明は、ニシン、特にタンパク工学によるニシンの製造のための改良された 方法および菌株に関する。 ニシンは、高度に修飾されたペプチド抗生物質であり、例えば、ラクトコッカ ス・ラクチス(Lactococcus lactis)のある種の株によって産生される。多くの胞 子細菌を含む広範囲のグラム陽性菌、及び食品病原、例えば、Listeria,Cloctr idia,及び Bacillus種(Food Preservatives(N.J. Russell & G.W. Goulds 編) 135-152頁,Blackie and Sons,Glasgou,UK の Fowler & Gasson(1990)参照) に対する有効性により、食品工業において特に興味深い。 ニシンの化学構造は良好に確立されている(図1)。これは、ランチビオチッ クス(lantibiotics)と呼ばれる抗生物質に属する。これらの異常な多環ペプチド は、デヒドロー残基及び鎖間スルフィド架橋という構造的特徴を有し、ランチオ ノン(lanthionone)及びβ−メチランチオノン(methyllantionine)環を形成する 。ペプチド前駆体(lantibiotics は、Jung(1991)による最近の詳細な総説,N Isins and novel lantibiotics(Jury,G.& Sahl,H.S.編)1-34頁,ESCOM,L eiden,Netherlands の主題である)の主要配列にあるアミノ酸であるセリン、 スレオニン及びシステイン・ポスト翻訳変性によってアチピカル(atypical)な残 基が導入される。ニシンの生合成は、プレ−ニシン(nisA)として知られる ニシンの両方の不活性前駆体を含み、及びニシン成熟のための酵素の修飾も含む 。成熟ニシン分子は34アミノ酸の配列に基づく。nisAにエンコードされる タンパク質は、23アミノ酸N末端シグナル配列を含み、それはニシンの分泌の 間に切断される。nisAにエンコードされたプレ−ニシンの成熟ニシンへの変 換は、読み枠の切断及び個々のアミノ酸の変性を含む。nisA遺伝子はクロー ンされ、特性化されて、染色体配置を有することが示された(Dodd 等,(1990) J.Gen.Microbiol.136,555-556 参照)。preニシンの酵素的変性、位置変 換(translocation)及び免疫(immunity)に含まれる多くの付加的遺伝子が、ニシ ン産生 株によってエンコードされる(Kuipers 等(1993)Eur.J.Biochem.216 281-2 91; Engelke 等(1994)Appl.Environ.Microbiol.60,814-825)。 確立されたタンパク質工学技術が、ニシンのアミノ酸配列に変化を導入するた めに用いられる。これは、ニシン構造遺伝子、nisAのコード領域を、例えば 、位置指向性またはランダムな突然変異によって修飾することを含む。これらの 変化の発現は、ニシンがポスト翻訳的に変性されるという事実によって複雑化さ れている。 変性ニシンは、必須成熟マシナリー(necessary maturation machinery)をエン コードする変性nisA遺伝子の宿主中での発現によって構成され、よって修飾 ペプチド前駆体を加工することができる。一つの試みは、ニシン産生株を変性n isA遺伝子をエンコードする組み換えプラスミドで形質転換することである。 このバックグラウンドでは、宿主の成熟酵素が内在するプレ−ニシンと、プラス ミドにエンコードされたその変性体を加工することができる。このタイプの方法 は、野生型ニシン トランスポゾンを有する株に対して報告されている(Kuiper s 等(1991)Nisins and novel lantibiotics(Jury,G.& Sahl,H.S. 編)250 -259頁,ESCOM,Leiden,Netherlands)。しかしながら、このシステムの欠点は 、宿主のニシン及び工学的変性体の両方がともに合成され、新規なペプチドの特 性分析に先立って複雑な化学的分離手段が必要なことである。このような方法は 、特に変性ニシンの工業的規模の製造には好ましくない。 WO93/20213は、ラクトコッカスからの未変性ニシン無しでのニシン の製造方法を記載しており、そこでは、プラスミド由来の変性nisA遺伝子( 変性ニシンをエンコードする)が、未変性nisAニシンを分泌しないが、ニシ ンの修飾、免疫性、細胞からの位置変換のための遺伝子を発現することは可能な ラクトコッカス株に導入される。 WO92/18633は、未変性nisAを産生しないラクトコッカス株にお けるnisA遺伝子(またはその突然変異体)からの変性ニシンを発現するプラ スミドをベースとするシステムを開示している 予想しないことだが、我々は、nisA遺伝子(またはその少なくとも一部) の未変性の染色体コピーを変性nisA遺伝子(またはそのコピー)で置換する ことにより、ラクトコッカスから驚くほど高レベルのニシン、特に変性ニシンを 製造することができることを見いだした。よって、本発明は、高効率で変性ニシ ンを産生するための改良された方法及び生物を提供する。 本発明の1つの態様は、未変性nisAは含まないがニシンを発現する細胞を 製造する方法を提供し、この方法は、変性nisA及びニシン修飾用の遺伝子を 有する細胞の提供、分秘、及び免疫の工程からなり、前記変性nisA遺伝子は 、未変性nisA遺伝子を含む遺伝子クラスター及びニシン修飾、分泌及び免疫 用の遺伝子に対して、未変性nisA遺伝子と同様の関係を持つ。 「変性nisA及びニシン修飾、分泌及び免疫用の遺伝子に対して、未変性n isA遺伝子を有する細胞を提供する」というのは、 ニシン修飾、分泌及び免疫用の遺伝子を既に含む細胞に、及び、変性nisA遺 伝子プラスニシン修飾、分泌及び免疫用の遺伝子を同時に含む細胞に変性nis A遺伝子を挿入することを意味する。 (加工されてニシンAを形成する)プレ−ニシンAをエンコードする遺伝子及 びラクトコッカス・ラクチスから(nisABTCIPRK)からのニシン修飾 、分泌及び免疫用の遺伝子は、Kuipers,ら,(1993)Eur.J.Biochem.216,281-2 91 及び Engelke,ら,(1994)Appl.Environ.Microbiol.60,814-825 に記載 せれており、ここに参考文献として取り入れる。 nisA遺伝子は、プレ−ニシン(プレ−ニシンは分泌中に切断される23ア ミノ酸のN末端シグナル配列を含む);nisB及びCは、nisA遺伝子の発 現から直接形成されるプレ−ニシンを修飾する反応に含まれると思われる;ni sPは、十分に成熟した前駆体ニシンの分子外加工に含まれている;nisR及 びKは遺伝子発現に含まれ、nisIは、ニシンの免疫に含まれる。nisAB TCIPRK遺伝子クラスターのヌクレオチド配列を、図7及び8に示す。 好ましくは、変性nisA遺伝子は、遺伝子クラスターの未変性nisA遺伝 子と同じ位置に結合する。細胞はラクトコッカル細胞が好ましく、ラクトコッカ ス・ラクチス細胞が最も好ましい。好ましい細胞、特にラクトコッカス細胞は、 当業者には容易に入手できる。明らかに、それらはニシン産生細胞、好ましくは ニシン産生、成熟及び分泌細胞であることが要求されるが、そのような任意の細 胞が使用できる。例えば、未変性のニシン産生株は、Institute of Food Resear ch, Norwich Laboratory,Norwich Research Park,Coleney,Norwich NR4 7UA の National Collection of Food Bacteria に、NCFB894として寄託され (Gasson(1984)FEMS Nicrobiol.Lett.,21,7-10 に記載され)ているが、こ れは本発明の方法で使用するのに好ましいLactococcal細胞である。 「未変性ninA ニシン」とは、いくつかの未変性ニシン産生株絹菌によっ て製造されるペプチド抗生物質を意味する。成熟分子は、遺伝子nisAによっ てエンコードされるアミノ酸の配列に基づく。未変性nisA ニシンの化学構 造を図1に示す。また、「未変性nisA ニシン」という用語は、図1に示し たnisA ニシンをベースとするが、これとは異なる他の未変性ニシンも含む 。例えば、位置27のヒスチジンがアスパラギンに置換された以外は、図1に示 したnisA ニシンと同じ化学構造を持つニシンZも含まれる。ニシンZをエ ンコードする遺伝子は、図1に示したニシンAをエンコードするnisA遺伝子 に比較して1個だけヌクレオチド置換を含むことがわかった。 「未変性レベルに比較して、その未変性nisA ニシンのレベルが向上する 」とは、同じ培養条件下で生育したときに、未修飾の細胞と比較して、少なくと も5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは50%以上、そして最も好 ましくは>100%の末変性nisA ニシンを製造する方法で修飾した細胞を 意味する。 「変性ニシン」とは、未変性nisA ニシンのタンパク質工学的な変性体を 意味し、nisA遺伝子の位置指向的またはランダムな突然変異の結果としてア ミノ酸配列が変化している。便宜的に、1以上のミスセンス突然変異がタンパク 質コード領域に挿入され、その結果、1以上のアミノ酸が他に置換される。ある いは、ノンセンス突然変異を導入し、トランケーテッド(truncated)ニシンを製 造してもよい。この場合、ニシンは、なお抗生物質活性を維持している。さらに 、結果的に得られるニシンが抗生物質活性を維持する限り、nisA遺伝子の欠 失及び/または挿入をしてもよい。 nisA遺伝子の位置指向的突然変異は、例えば、Zoller & Smith(1983)Me th.Enzymol.100,468-500 Zoller & Smith(1984)DNA 3,479-480 に記載さ れたように、突然変異の導入に符合しないオリゴヌクレオチドプライマーを用い るオリゴヌクレオチド指向的突然変異技術によってなしてもよい。例えば、Kunk el(1985)Proc..Natl.Acad.Sci.USA 82,488-492 に記載されたdut−u ng法といった、突然変異の収率を向上させる方法を使用するのが便利である。 あるいは、符合しないオリゴヌクレオチドを用いた突然変異を生成に、ポリメラ ーゼ連鎖反応(PCR)を用いてもよい(Sakai(1988)Science 239,487-491 )。nisA遺伝子のランダム突然変異は、変異源として例えば二硫化ナトリウ ムまたはヒドロキシルアミンを用いて化学的になすことができる。あるいは、ラ ンダム突然変異は、例えばAMV反転トランスクリプターゼまたはTaqDNA ポリメラーゼといった比較的フィレリティー(filelity)の低いDNAポリメラー ゼを用いた酵素的誤挿入を用いて、あるいは、合成中にスパイクされたオリゴヌ クレオチドの混合物によって各位置に各々異なる少量の塩基を導入することによ って導入される。これらの方法は、この分野では周知である。 「変性nisA遺伝子」とは、nisA遺伝子のフラグメントを含み、このフ ラグメントは、末変性nisA遺伝子の等価な部分と比較すると変化している。 「変性nisA遺伝子」は、特に、未変性nisA遺伝子のプロモーター領域 が他のプロモーター、好ましくは未変性nisA遺伝子プロモーターより強力で あることが知られたプロモーターで置換されている遺伝子を含む。好ましいプロ モーターの例は、導入可能なlacAプロモーター(van Rooijen,(1992)J.B acteriol.179,2273-2280)及びT7プロモーター(Wells,Mol.Microbiol.,5 , 1155-1162)であり、これら両者は、ここで参考文献として取り入れる。 また、「変性nisA遺伝子」なる用語は、未変性nisA遺伝子のリボゾー ム結合領域が、好ましくはnisAコード領域の翻訳開始が有効に向上するため に修飾された遺伝子を含む。 さらに、「変性nisA遺伝子」なる用語は、コード領域にサイレント突然変 異を含む遺伝子、即ち、1以上のコドンがそのシノニムに変化しているが、それ によって未変性nisA ニシンがエンコードされる遺伝子を含む。翻訳の効率 は、このような変性ニシンコード領域を用いることによって向上するだろう。ま た、変性コード領域の翻訳を制御する非相同性プロモーター、即ち未変性nis A遺伝子プロモーター以外のプロモーターを備える遺伝子も含む。 全ての場合において、プロモーター、リボゾーム結合領域、及びコード領域の 組合せがコード領域にエンコードされるニシンの最適な発現を与えるのが好まし い。 未変性nisAニシンに比較して向上した特性を有する変性ニシン、たとえば 高い抗微生物活性を持つものまたは食品に添加されたときに高い加水分解または 分解耐性をもつものが好ましい。変性ニシンは、WO93/20213及びWO 92/18633(ここで参考文献として取り入れる)、及び本発明を例示する 実施例に記載されている。 本発明の好ましい実施態様は、(a)未変性nisAニシンは表現しないが変 性ニシンは表現する、または(b)未変性レベルに比較して向上したレベルの未 変性nisAニシンを表現する細胞のいずれかの細胞を製造する方法を提供し、 いずれの場合も、未変性、染色体nisA遺伝子またはその一部を、前記未変性 nisA遺伝子の染色体位置において変性nisA遺伝子またはその一部で置換 する工程からなるニシン修飾及び免疫のための遺伝子を表現できる。 変性nisA遺伝子またはその一部は、前記未変性、染色体nisA遺伝子ま たはその一部と、手未変性nisA遺伝子の染色体位置において、遺伝子置換に よって一段階で置換できる。便宜的には、この変性nisA遺伝子またはその一 部を含むプラスミドを、未変性nisA遺伝子(そして、好ましくは細胞からの ニシン修飾、免疫及び位置変換のための遺伝子)の染色体コピーを有する宿主細 胞に導入する。二重のクロスーオーバー組み換え現象が、未変性nisA遺伝子 またはその一部の変性nisA遺伝子またはその一部による置換を導く。結果的 に得られる細胞は、変性nisA遺伝子の染色体コピーを含み、よって、変性ニ シンを産生し、変性nisA遺伝子は修飾されたコード領域を有する。 nisA遺伝子の全てが置換される必要はない。むしろ、変性ニシンに存在す るアミノ酸変化をエンコードする、または、異種のプロモーターを含むnisA 遺伝子の1つまたは一部が置換されるのが便利である。 ニシンの生合成、成熟及び分泌に必要なnisA遺伝子及び他の遺伝子は、未 変性には、染色体の一部であるトランスポゾンに位置する。よって、染色体の配 置は、染色体上の他の遺伝子マーカーに対する遺伝子クラスターの位置ではなく 、ニシン遺伝子クラスター(nisABTCIPRK)内の染色体DNAにおけ るnisA遺伝子も存在を反映する。 ラクトコッカスにおける 相同的組み換えが、きわめて非効率的であり予測で きないことが知られており、上記の直接的一段階方法が可能であるとしても、遺 伝子置換が間接的な2段階方法によって実施できれば、ここで記載した好ましい 組み換えを選択することができるのでよい。 さらなる好ましい方法は、(1)未変性、染色体nisA遺伝子またはその一 部を、前記未変性nisA遺伝子の染色体位置において、対向選択可能な(count er-selectable)nisA遺伝子またはその一部で置換し、(2)その対向選択可 能な遺伝子またはその一部を、前記未変性nisA遺伝子の染色体位置において 変性nisA遺伝子またはその一部と置換することからなる。 「対向選択可能なnisA遺伝子」とは、未変性nisA遺伝子または変性n isA遺伝子とは容易に区別できる用に修飾されたnisA遺伝子を含む。 便宜的には、対向選択可能なnisA遺伝子は、(エリスロマイシン耐性のよ うな)抗微生物耐性遺伝子が挿入されたnisA遺伝子、または、コード領域の 一部または全部が欠失したnisA遺伝子である。対向選択可能なnisA遺伝 子は、ニシンを発現するのが好ましいが、必ずしもしなくてもよい。 nisA遺伝子の全てが置換される必要はない。むしろ対向選択可能なマーカ ーの1つまたは一部が置換されるのが便利である。 これらの例において、対向選択可能なnisA遺伝子は、未変性または変性n isA遺伝子と、対向選択可能な遺伝子の抗微生物耐性及び/またはサイズの相 違によって区別される。 従って、結果的に得られる細胞が、たとえば、向上した抗微生物耐性を有し、 対向選択可能なnisA遺伝子が細胞の染色体DNAの特定のフラグメントを欠 失するときは、サイズの欠落または低下があるので、好ましい方法の工程1が達 成されるか否かの決定に比較的直接関わる。 細胞の染色体DNAのサイズが欠落または低下したか否かは、サザン・ブロッ ト、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析、または制限フラグメント長ポリモル フィズム(RFLP)等の周知の分子技術によって容易に決定することができる 。 同様に、結果的に得られる細胞が、たとえば、抗微生物耐性を失うこと、細胞 の染色体DNAのフラグメントがゲインするので、好ましい方法の工程2が達成 されるか否かの決定に比較的直接関わる。 便宜的には、この好ましい実施態様では、工程2に伴う選択がある。例えば、 工程1における対向選択可能な遺伝子がnisAコード領域(ΔnisA)の一 部または全部の欠失を伴う場合、工程2において変性nisA遺伝子の正しい置 換が選択されるのが好ましい。よって、好ましい方法では、(工程1で製造され た)ΔnisA遺伝子を含むラクトコッカス・ラクチス株が工程2で用いられる 。熱感応性シャトルベクター(低温では転写可能だが高温では不可能)は、Δn isA株の染色体に変性nisAを導入するのに用いられる。例えば、Δnis A株は、変性nisA遺伝子及び抗生物質耐性の遺伝子で形質転換され、その細 胞は抗生物質の存在下で許容温度でインキュベートされる。次いで、細胞は抗生 物質存在下で非許容温度に移され、一重クロス−オーバー現象の結果、プラスミ ド/染色体相同性の部位(例えばΔnisA及び変性nisA遺伝子の共通領域 )においてプラスミドの染色体への一体化がなされる。 次いで、細胞は許容温度に移されてプラスミド複製がなされる。一体化プラス ミドに隣接する相同配列間の組み換えは、染色体からの励起をもたらす。第二の クロスーオーバーが起こり、一体化プラスミド(例えば変性nisA遺伝子)起 源の配列または最初(例えば対向選択可能なnisA遺伝子)の配列が染色体上 に残る。上記の通り、変性nisA遺伝子及び対向選択可能なnisA遺伝子は 、区別可能であり、変性nisA遺伝子を含む細胞が選択される。 細胞は、抗生物質なしで培養することによりプラスミドにキュアされる。 この好ましい方法では、全nisA遺伝子及び隣接する配列は対応する配列で 効率的に置換され、特異的に導入された突然変異を発現する。変性nisA遺伝 子を含むプラスミドDNAフラグメントのサイズは、それを横切って組み換えが 起こり、プラスミドの一体化即ち置換が生ずることのできる(プラスミド及び染 色体の両方の)相同配列が必要なことから制限される。ベクター構造にとって、 約1kbの任意の配列変化の相同隣接部位があるのが好ましい。例えば、我々の 遺伝子置換ベクターは、nisAの一方の側に約800bpを持ち、他方に12 00bpを持つ。このサイズの低減は、相同組み換えの可能性を低下させ、従っ て望まれる遺伝子置換を見いだす機会を低下させるだろう。図10は、好ましい 方法で起こる組み換え現象を例示する。 本発明の方法は、変性nisA遺伝子の染色体コピーからの変性ニシンまたは変 性nisA遺伝子の染色体コピーからの未変性nisAニシンを製造する細胞を もたらす。既に議論したように、変性ニシンは抗生物質活性を有するのが最も好 ましい。よって、細胞は(未変性または変性の)ニシンを製造するので、細胞は Nis+フェノタイプを表現する。 これらのニシン産生細胞は、この抗微生物ペプチドを産生するのと同じレベル でニシンに対して免疫性である必要がある。よって、方法のさらに好ましい実施 態様は、少なくとも1000U/mlまでのレベルでニシンに免疫性であるよう な細胞を選択する工程をさらに含む。 製造された細胞は変性ニシンを発現するのが好ましいが、この方法は、強力な 異種プロモーターから高いレベルで未変性nisAを発現することのできる細胞 を製造することを含む。 あまり好ましい実施態様ではないが、遺伝子クラスターは変性nisA遺伝子 及び二新修飾及び免疫用の遺伝子を含み、この遺伝子クラスターはオートノマス な(autonomously)置換DNA要素において担持される。便宜的には、オートノマ スな置換DNA要素はプラスミドである。プラスミドの宿主細胞は、未変性ni sAニシンを発現しない細胞である。例えば、未変性nisAニシン遺伝子を持 たない、または未変性nisA遺伝子が不活性なラクトコッカス細胞である。 全ニシン遺伝子クラスターのプラスミドへのクローニングは、DNAの大きな セグメント(〜11kb)の一体化を含む。このタイプの方法は、コピー数、即 ち変化すべき遺伝子投与量が可能になるという利点を持ち、ニシン決定基の交換 可能な宿主バックグラウンドへの移動を可能にする。複製の2つの好ましいタイ プ(異なる複製モードを用いる)があり、それらは好ましいベクターを採用する :ローリング・サイクル・プラスミド(例えばpTG262,Dodda(1990)J.Gen.Mic robiol.136,555-566)またはテタ(theta)・タイプ・プラスミド(pIL253,高 コピー数、pIL277,低コピー数、Simon & Chopin(1988)Biochemie 70,559-56 6)である。両方の論文を、参考としてここに取り入れる。本発明の方法がラク トコッカル細胞を用いる場合、プラスミドはシャトル・プラスミドであるのが好 ましく、即ち、ラクトコッカル細胞で複製可能であり、大腸菌等の他の宿主細胞 でも複製可能なプラスミドが好ましい。 相補的接着末端を介したDNAのベクターへの制御可能な結合をする種々の方 法が開発されている。例えば、相補的ホモポリマートラクトが、ベクターDNA に挿入されるDNAセグメントに添加される。このベクター及びDNAセグメン トは、次いで相補的ホモポリマー尾間の水素結合によって結合され、組み換えD NA分子を形成する。 1以上の制限部位を持つ合成リンカーは、DNAセグメントをベクターに結合 する他の方法を提供する。既に述べたようなエンドヌクレアーゼ制限消化によっ て生成したDNAセグメントは、バクテリオファージT4DNAポリメラーゼま たは大腸菌DNAポリメラーゼI、3’−5’−エキソヌクレオチティツク活性 を持つ突出した3’一本鎖標準付着末端を除去し、重合活性を持つ凹んだ3’− 付着末端を満たす酵素で処理される。 従って、これらの活性の組み合わせは、平滑末端DNAセグメントを生成する 。平滑末端セグメントは、次いで、バクテリオファージT4DNAリガーゼなど の平滑末端DNA分子の連鎖反応を触媒できる酵素の存在下で、大過剰のリンカ ー分子とともにインキュベートされる。よって、反応生成物は、その末端にポリ マーリンカー配列を具備するDNAセグメントである。これらのDNAセグメン トは、次いで適当な制限酵素で切断され、これらのDNAセグメントに相当する めったんを生成する酵素で切断された発現ベクターにリゲートする。 制限エンドヌクレアーゼ部位を含む合成リンカーは、International Biotechn ologies Inc.,New Haven,CN,USA を含む多くの供給元から入手可能である。 本発明のポリペプチドをエンコードするDNAを修飾する望ましい方法は、Sa kai,等(1988)Science 239,487-491 に開示されたようなポリメラーゼ連鎖反 応を用いることである。 この方法において、酵素的に増幅されるDNAには、それら自身が増幅DNA に取り込まれる2つの特定のオリゴヌクレオチドプライマーが隣接している。前 記特定のプライマーは、この分野で周知の方法を用いて発現ベクターにクローニ ングするのに用いられる制限エンドヌクレアーゼ認識部位を含む。 本発明の第2の態様は、未変性nisA遺伝子は含まないが変性nisA遺伝 子を含有するニシンは発現する細胞を提供し、変性nisA遺伝子は、末変性n isA遺伝子を含む遺伝子クラスター及びニシン修飾、分泌及び免疫用の未変性 nisA遺伝子に対して未変性nisA遺伝子と同様の関係を有する。 本発明の第2の態様の細胞は、本発明の第1の態様で述べた方法で得られる。 最も好ましい実施態様では、未変性、染色体nisA−遺伝子またはその一部 が無く、細胞は、前記未変性nisA遺伝子の染色体位置に変性nisA遺伝子 またはその一部を含む。 好ましくは、細胞はラクトコッカスであり、最も好ましくはラクトコッカス・ ラクチスである。 細胞は、変性ニシンを発現するのが好ましいが、この細胞は向上したレベルの 未変性nisAを発現し、本発明の一部をなす。 便宜的には、変性nisA遺伝子は転写または翻訳制御配列を含み、細胞を変 性ニシン、または未変性nisAの場合には、向上したレベルでそれを発現する ことを可能にする。よって、一つの実施態様では、細胞は、(未変性nisAニ シンまたは変性ニシンも発現できる)ニシンコード領域の発現を導く異種プロモ ーターからなる変性nisAを含む。 あまり好ましい実施態様ではないが、細胞は、変性nisA遺伝子及びニシン 修飾及び免疫用遺伝子を具備するオートノマスな置換DNA要素を含有する。こ の場合、細胞は活性染色体nisA遺伝子を有さず、好ましくは染色体ニシン遺 伝子を持たない。 本発明の第3の態様は、本発明の第3の態様で述べた細胞を培養し、それによ って産生されたニシンを得ることからなるニシン製造法である。 便宜的には、ニシンは変性ニシンである。 細胞は最も好ましい実施態様のようなものが好ましい。 この方法で最も好ましい実施態様の細胞を用いることにより、(プラスミド− 起源ニシン免疫、修飾及び分泌遺伝子無しで)ニシンの発現を特にプラスミド− 起源のnisA遺伝子に依存する周知の方法に比較して予想外に高収率でニシン を製造できることを見いだした。この驚くべき効果は、実施例において詳細に示 す。しかし、デヒドロアラニン5がアラニンで置換され、デヒドロアラニン33 がアラニンで置換された(ニシンA/Dha5A、Dha33Aとして知られた )変性ニシンの場合、未変性nisA遺伝子が変性nisAで置換された本発明 の細胞は、同じ変性ニシンがプラスミドにコードされる従来技術の細胞に比較し て100倍以上を産生する。さらに、試験した全ての変性ニシンは、プラスミド に変性ニシンを含む従来技術の細胞に比較して、本発明の細胞からはより高い収 率を与えた。 従来技術の方法および細胞を越えるさらなる利点は、ニシン製造の最も好まし い実施態様の細胞を用いて得られる。例えば、細胞はプラスミドを含まないので 、培養中に抗微生物選択をする必要がなく、培養中のプラスミドの損失が問題に ならない。 よって、安定性のために、変性ニシン遺伝子が細菌染色体アルベイト(albeit) 内にニシントランスポゾンTm5301の一部として一体化するという利点があ る。後者は極めて安定であり、我々は実際に、故意に取り除くのが困難であるの を見いだした。実験室でのプラスミドマーカーの選択は、これが実際に問題にな ることを防止し、これを工業的に用いるのは不利である。発酵に抗生物質を添加 するのも好ましくはない。 あまり好ましい実施態様ではないが、変性ニシン及びニシン修飾及び免疫を具 備する細胞は、プラスミドのようなオートノマスな置換DNA要素に担持される 。明らかに、この実施態様では、細胞の培養中にプラスミドの選択が必要である 。 本発明の第3の態様の特に好ましい実施態様では、細胞はニシン発現を誘発す るnisAニシンまたは変性ニシンの存在下で培養される。Ile30がTrp (I30W)で置換されたニシンAは、変性体の例であり、その突然変異の結果 、それ自身の生合成の誘導物質インデューサのように有効ではない。成長媒質に サブ−阻害性濃度のニシンを添加することにより、発酵の間、高いレベルの変性 ニシンが産生される。誘導物質より有効性の低い任意の変性体は、成長媒質にニ シンが含まれることの利益を受ける(例えば精製方法におけるニシン誘導工程) 。誘導量は(誘導の結果の2倍以上のI30WニシンA生成を持つ)任意の特別 な変性体の初期誘導容量に依存する。誘導は、生成レベルを最大にする手段とし て日常的に含まれる。野生型分子の混入について、誘導に必要なニシン濃度の最 小量は、精製されるニシン変性体の量に比較して無視できる。便宜的には、ni sAニシンは、ニシン製造の最大誘導を与える最小量である。この量は、当業者 であれば数値的に決定できる。この実施態様の誘導に好適なnisAニシン濃度 は、1nMから500nM、好ましくは10nMから250nM、より好ましく は50nMから150nM、最も好ましくは100nMである。 全ての精製における反転相HPLC工程は、変性ニシンからの任意の残存ni sAニシンの分離を確実にする。 本発明の第4の態様は、本発明の方法で製造されたニシンを提供する。 ニシンを含むランチビオチックスにおける不飽和アミノ酸の存在、及び、これ らの複雑な分子の生物学的活性においてそれらが果たす役割は、構造/機能分析 において特に興味の対象である。デヒドロアミノ酸を特徴づける反応性不飽和結 合が抗微生物活性において、サブチリン(subtilin)、ランチビオチック、細菌胞 子外成長(outgrouth)に抗して作用する機能的役割を演じることが提唱されてい る。これらの残基は、分子の不安定性の元となりうるものとして注意される。長 い間、未変性nisAニシンの商業的サンプルの抗微生物活性は、貯蔵において 低下すること、及び、そのようなサンプル(Berridge 等,1952)及びChan 等に 見られる多くの化学成分が、成熟分子のデヒドロアラニン残基において起こる特 異的切断を示すことが知られている。Dha5における切断は、ニシンの第1の レンチオニン(lanthionine)の開環をもたらし、抗微生物活性の低下を伴う。逆 に、Dha33における切断の結果生ずる分解生成物は、実質的に野生型活性を 保持する(Chan 等,1989)。 WO93/20213において、我々は、ニシンA/Dha5A、ニシンA/ Dha33A及びニシンA/Dha5A、Dha33Aを発現するラクトコッカ ス・ラクチス(L.lactis)誘導体の構成を記載した。また我々は、その研究におい て、これらの工業的ニシンが、感受性インジケーター株に対して抗微生物活性を 保持することを示した。明らかに、実施例において詳細に示すように、これらの ニシンは本発明の方法によってより効率的に製造される。しかし、本方法は、そ れらが変性nisA遺伝子にコードされる限り、他の向上した特性を有する任意 のさらなる変性ニシンの製造にも用いられる。 本発明の第5の態様は、本発明の方法で製造されたニシンの抗微生物薬として の使用である。ニシンの胞子細菌及び食物病原の成長を阻害する能力は、ある種 の食品、特にソフトチーズ等の日常品における未変性保存剤としての広範な使用 をもたらす。変性ニシンもまた使用される。 以下の図面および実施例により、本願発明をより詳細に記載する。 図1は、未変性ニシンAの分子構造を示す。タンパク質操作により配列になさ れた変化は矢印で示されている。 図2は、この研究で作成され用いられた組み換えプラスミドのいくつかを図式 的に示す。 図3は、エリスロマイシン耐性遺伝子がnisA遺伝子中に挿入されているか 、あるいはフレームシフト欠失(nisA−fs)がなされた対抗選択的nis A遺伝子を図式的に示す。示された配列は、配列表のSEQ ID No.12 〜17である。 図4は、少なくとも一部の未変性nisA遺伝子と発現シグナルのヌクレオチ ド配列を示し、PCR介在部位特異的突然変異誘発によって導入された変化を示 す。BamHIおよびBglII部位隣接nisAがプラスミドpFI740に設計された (図2d)。変性nisA遺伝子におけるSer5およびSer33コドンから アラニンコドンへの置換が(表1)、配列の上に示されている。示された配列は 、配列表のSEQ ID No.18および19である。 図5は、プライマーP39およびP40を用いて生成されたPCRフラグメン トのアガロースゲル電気泳動を示す。PCR反応は、遺伝子交換法の後に、トラ ック3、FI5876;4、FI7990;5−10、FI7990(pG h ost6誘導体)のコロニーで行われた。サイズ標準:トラック1および12、 BglIで切断したλDNA;2および11、HindIIIで切断されたλDNA。 図6は、プレート拡散バイオアッセイを示す。株:4,FI5876;5,F I7990;6,FI8070;7,FI8198;8,FI8199からの細 胞フリー抽出掖の150μlサンプルを、指標株ラクトバチルスヘルベチカス(L actobacillus helveticus)CH−1をまいたMRS寒天に形成されたウェルに流 し込んだ。プレートを42℃で夜通しインキュベートした。アッセイプレートに 含まれた標準は:1,50;2,100;3,200;9,300;10,40 0U/mlである。 図7は、L.lactis NIZO R5のTn5276のnisA、nisB、n isT、nisCおよびnisI遺伝子の配列を示し、Kuipersら(1993)Eur.J .Biochem.216,281-291から得られるものである。推定されるリボソーム結合 部位(RBS)および逆方向反復(→)が示され、nisA遺伝子の転写開始部 位とそれに先行する標準的な配列が示されている。用いられた制限部位の位置は 以下の通りである:AccI、6383−6388;BclI、2914−2919;Ec oRI、3461−3466;EcoRV、1805−1810;HaeIII、6509−6 512;NcoI、6218−6223;NdeI、4518−4523;PstI、741 8−7423;SstI、283−288,1547−1552および2463−2 468。 図8は、読み枠nisI、nisP、nisRおよびnisKを備えたnis Cの下流のクローン化された5.0kb領域のヌクレオチド配列を示し、Engelk eら(1994)Appl.Environ.Microbiol.60,814-825から得られたものである。 可能なリボソーム結合部位(RBS)、制限部位、および逆方向反復に下線が付 されている。読み枠は1文字コードで示されている。矢印はNisIおよびNi sPの推定上のシグナルペプチド切断部位を示し;NisPの推定上の膜アンカ ー配列に下線が付されている。保存された、機能的かつ活性な部位のアミノ酸が 太字で記載され、アスタリスクでマークされている。 図9は、遺伝子交換ベクターを例証する。nisAカセットおよび隣接配列を 成すクローン化されたフラグメントのサイズが塩基対で与えられている。 図10は、遺伝子交換プロトコルを図式的に示す。 図11は、nisA遺伝子の二本鎖ヌクレオチド配列とプレニシンアミノ酸配 列を示す。−35および−10領域と転写開始部位が、DNA配列の上に、ni sA遺伝子カセットに用いられた制限酵素部位と共に示されている(図2参照) 。カセットフラグメントの増幅およびPCR仲介突然変異誘発に用いられたプラ イマーの位置(5’末端)が、配列の上下に示されており、水平な黒い矢印はD NA合成の向きを示している。突然変異誘発による特異的アミノ酸の置換が、プ レニシン配列の下に示されている。 図12は、nis遺伝子の構成を表す。実施例1:未変性の染色体nisA遺伝子が変異nisA遺伝子で置換されたラ クトコッカル細胞(Lactococcal cells)の作製 方法 用いた微生物学的技術と株。この研究に用いられたラクトコッカル株とその入 手元が、表1に与えられている。 特に言及しない限り、0.5%(wt/vol)グルコースを含有するM17培地( Terzaghi & Sandine(1975)Appl.Environ.Microbiol.29,807-813)(GM 17培地)中で、30℃で培養した。抗生物質耐性株の選別は、以下のレベルで 行った:エリスロマイシン(Emr)5μg/ml;ストレプトマイシン(Smr )200μg/ml。 大腸菌(Escherichia coli)MC1022(Casadaban & Cohen(1980)J.Mol . Biol.138,179-207)を、作製用、並びにベクターpMTL23p(Chamber sら(1988)Gene 68,139-149)、pGEM−3Z(Promega)、pCRTMII(In vitrogen)およびpG+host6(Appligene)から誘導された組換えプラス ミドの分子分析用の宿主株とした。この研究の過程で使用、作製された組換えプ ラスミドは、図2に示されている。大腸菌培養を、Lブイヨン(Lennox(1955) Virology 9,190-206)において、37℃で増殖させた。アンピシリン耐性(A pr)の選別は100μg/ml、クロラムフェニコール(Cmr)は15μg/ ml、エリスロマイシン(Emr)は400μg/mlで行った。 ラクトコッカル株のニシン活性を、延ばした(deferred)方法および直接的方法 の両方によってアッセイした。先に記載されたようにして(Doddら(1992)Appl . Environ.Microbiol.58,3683-3693)、プレート拡散バイオアッセイを行っ た。GM17プレートの表面で生育したコロニーを、12分間クロロホルム上で 反転させ、ニシン感受性L.lactis株MG1614が播種された寒天を載せること によって直接的にアッセイした。プレートを夜通しインキュベートし、コロニー のゾーンサイズを対照のものと比較した。徐々に増大させた濃度のニシンを含有 する一連のGM17寒天プレート上に培養を画線してニシン免疫を調べ、種々の ニシンレベルにおける生育の度合いを評価した。対照の培養(FI5876、陽 性)およびMG1614(陰性)が、各プレート上に含まれている。 分子的技術 全体のDNA、プラスミドDNAを、Doddら(1990)J.Gen.Microbiol.136 , 555-566およびHornら(1991)Mol.Gen.Genet.228,129-135に記載された よう にした。種々に由来する制限酵素および他のDNA修飾酵素を、製造者の指示に 従って用いた。先に記載されているようにして(Doddら(1992)上掲)、E.coliの 形質転換、あるいは、Doddら(1992)上掲の変更を加えたHoloとNes(1989)Appl. E nviron.Microbiol.55,3119-2123に従ったL.lactisの電気穿孔法によって組換 えプラスミドを回収した。ポリメラーゼチェーン反応(PCR)に用いられた条 件は、Hornら(1991)Mol.Gen.Genet.228,129-135に記載された通りである 。Applied Biosystems DNA合成装置(モデル381A)でプライマーを合成し、 これらは表2に記載されている。遺伝子交換ベクターの作製のために生成された フラグメントを、ジノザイム(Dynozyme)(Flowgen)を用いて増幅し、ヌクレオ チド配列の確認の前にpCRTMIIにクローン化した。組換えクローンの慣例的な PCRスクリーニングでは、AmpliTaq-DNAポリメラーゼ(Perkin Elmer)を用い た。精製されたPCR生成鋳型の直接的なヌクレオチド配列決定を、Applied Bi osystems DNAシークエンサー(モデル373A)で、製造者のTaq“Dyedeoxy” ターミネーターサイクル配列決定キットを用いて行った。 nisA遺伝子交換ベクターの作製 熱感受性シャトルベクターpG+host6を用いて遺伝子交換を行った。n isA遺伝子を含むFI5876染色体(図2a)の2.1kb領域を含むpF I172(Doddら(1990)上掲)に由来する相同プラスミドDNA。nisA遺 伝子交換ベクターpFI690を生成するために、完全なフラグメントをpG+ host6にサブクローン化した(図2b)。nisA遺伝子の不活性化もしく は突然変異誘発を生じる(以下参照)、この領域の次なる操作を、ベクターpG EM−3ZもしくはpMTL23Pのいずれかに行った。各遺伝子交換ベクター の作製における最終段階は、pG+host6に修飾された2.1kbのフラグ メントをクローニングすることである。pG+host6の誘導体をE.coliに確 立し、この宿主からのプラスミドDNAを、L.lactis FI7990を形質転換 するために用いた(表1)。 nisAフレームシフト変異−nisA−(fs):内在性SacI部位にEmr遺 伝子をクローニングすることによるnisA遺伝子の挿入不活性化が、以前に記 載されている(Doddら(1992)上掲)。このプラスミドでは、Emr遺伝子に、短 い多重クローニング部位が隣接している(図3)。制限酵素SmaIを用いた分解の 後に、ベクター配列を再環状化すべくリゲーションを行うことにより、Emr遺 伝子が削除される。多重クローニング部位からの残余配列はSacI部位の内部に2 0bpの挿入を残し、nisA遺伝子のコドン16にフレームシフト変異を引き 起こす。この変異遺伝子[nisA−(fs)と称する]にコードされた最初の 38アミノ酸は影響を受けない。しかしながら、推定される翻訳産物は、そのC OOH末端にオンニシンアミノ酸配列(the on-nisin amino acid)RYPGTE Lを含む切りつめられたプレニシン(prenisin)(45残基)であろう(図3)。 nisA−(fs)変異を、遺伝子置換ベクターpFI674を生成するために pG+host6にサブクローン化した(図2c)。 nisA欠失−ΔnisA: nisA遺伝子の不活性化を、コード領域の欠失 によっても行った。まさにnisAの欠失に制限するために、遺伝子の各端に付 加的な制限酵素部位を設計する必要がある。いずれの場合も2bp変化させるこ とにより、nisAの開始の80bp上流にBamHI部位(P13、表2)ならび に停止コドンの25bp下流にBglII部位(P32、表2)を取り込んだ、染色 体のこの領域のPCR増幅用プライマーを設計した(図3)。隣接フラグメント (図2dに示されている)も、PCR増幅を用いて生成した。上流の211bp のHincII/BamHIフラグメントを増幅するために、プライマーP26およびP2 5を用い、下流の1.1kbのBglII/SalIフラグメントを増幅するためにプラ イマーP28およびP27を用いた(表2)。これらのPCR反応に用いられた 鋳型はpFI172DNAであった。得られたプラスミド(pFI740)は、 設計されたBamHIおよびBglII部位が隣接した完全なnisA遺伝子を含み、染色 体に相同な2.1kbの配列の内部に全て含まれる(図2d)。これらの二つの 酵素でpFI740を分解した後に、これらの一致末端をリゲーションすること によって、nisA遺伝子が欠如したプラスミドpFI751が生成され、Δn isAと称した(図2e)。プラスミドのこの部分のPCR増幅、および増幅フ ラグメントにおける欠失を補う領域のヌクレオチド配列解析により、BamHIとBgl II部位の融合が起こったことが確認された。 nisA部位特異的変異: プラスミドpFI877の作製(図2f)により、 部位特異的突然変異をnisA遺伝子に導入するためのカセット突然変異誘発法 (a cassette mutagenesis strategy)を利用できるようになった。このpGEM −3Z誘導体は、pFI690(図2b)の配列に等価な配列を含むが、pFI 740(図2d)のnisAの下流に設計されたBglII部位を含む。pFI87 7では、nisAのアミノ末端領域と上流発現シグナルをコードするHincII/Sa cIフラグメントが、設計されたBamHI部位を含むpFI740のPCR生成フラ グメントと置き換わっている。しかして、pFI877の配列と、等価の染色体 野生型配列との間の差異は、nisA遺伝子の下流に付加的なBglIIが存在する ことのみである。このnisAカセットの作製により、部位特異的変異が容易に 遺伝子に取り込まれる。それぞれnisA遺伝子のアミノ末端領域もしくはCO OH末端領域を含むHincII/SacIもしくはSacI/BglIIフラグメントを増幅する ために、P CR介在突然変異を用いた(図2f)。特異的変異を含むこれらのフラグメント を、pFI877の野生型フラグメントと置換した。カセットフラグメントを増 幅するために使用されたプライマーに変異を導入した、あるいは所望の変異部位 が内在性である場合には、変異部位にわたる二つの相補プライマーに取り込まれ た特異的変異と共にスプライスされた重複伸長の技術を用いた(Hoら(1989)Ge ne 77,51-59)(Doddら(1992)上掲)。 遺伝子交換手順 pG+host6の誘導体を含むL.lactis FI7990形質転換体を28℃ で確立し、5μg/mlのEmを含有するGM17(GM17−Em)中でこの 温度で夜通し生育した。100mlの新鮮で予め温められたGM17−Emに播 種するために、約105細胞を用い、培養を4時間28℃でインキュベートした 。37℃の高い温度で、インキュベーションを夜通し続けた。この温度は、pG +host6の複製を許容するものではなく(Biswasら(1993)J.Bacteriol. 175, 3628-3635)、生育培地中にEmが存在することが、プラスミド/染色体相 同部位において一回のクロスオーバーにより染色体に誘導体を組み込んだ細胞系 の選択を確実にする(Leenhoutsら(1989)Appl.Environ.Microbiol.55,394 -400; Leenhoutsら(1990)Appl.Environ.Microbiol.56,2726-2735; Chopin ら(1989)Appl.Environ.Microbiol.55,1769-1774)。予め温められたGM1 7(Em含まず)に、夜通し培養した約105細胞を播種し、28℃で夜通しイ ンキュベートした。この温度ではプラスミド複製が可能であり、組み込まれたプ ラスミドに隣接する相同配列との組換えにより、染色体からの切除を生じる。第 二のクロスオーバーがどこで起こるかに応じて、組み込まれたプラスミドに由来 する配列か、もしくは本来の配列が染色体に保持される。DNA相同性の長さは 図9に示されている。これらの配列は、プラスミドpFI172にクローン化さ れかつ配列決定されたSalIフラグメントの一部を構成するAccl/SalIフラグメン トとして生ずる(Doddら(1990)J.Gen.Microbiol.136,555-566)。 単一コロニーが得られるように、培養を希釈し、GM17寒天プレート上に広 く伸ばした。細胞からプラスミドを取り除くために、プレートを37℃でインキ ュベートした。コロニー(約50)を、Em(5μg/ml)を含むGM17プ レート上にパッチングすることにより、pG+host6誘導体の欠失を選別し た。nisA遺伝子を崩壊させるためにこの技術を用いた場合、コロニーもニシ ン活性の欠失で選別され、染色体の関連領域のPCR分析が、分子レベルで何ら かの変化を確認するために用いられる。 遺伝子交換方法は、図10に図式的に例証されている。 結果 染色体にコードされたFI5876nisA遺伝子の不活性化 変性nisA遺伝子を獲得した細胞系を同定するために、内在性nisA遺伝 子を不活性化することによってNis宿主株を最初に作製することが便利である 。この目的のために、よく特徴が調べられたニシン産生株L.lactisFI5876 を選択した(Doddら(1990)上掲:Hornら(1991)上掲)。この株のニシン生合 成遺伝子は、クローン化され配列決定されている(Doddら(1992)上掲)。 FI5876の野生型nisA遺伝子を、nisA−(fs)遺伝子をコード したプラスミドpFI674で置換するために、遺伝子交換を用いた(図2c、 図3)。選別された50コロニーの内の5つが、EmsおよびNis-の両方であ り、このことはこれらのFI5876誘導体において遺伝子交換が起こったこと を示唆している。さらに、この結果は、修飾されたnisA遺伝子が欠陥を備え 、活性形態まで成熟する前駆分子を発現しないことを示唆した。FI7847と 称されるNis-株の一つをさらに分析した。そのシステムをテストするために 、FI7847のnisA−(fs)変異が、nisA遺伝子交換ベクターpF I690(図2b)を用いて等価実験を行うことによって野生型に復帰され得る ことが示された。得られた遺伝子交換株FI7898によるニシン産生の回復は 、FI7847により示されたNis-表現型が、単にnisA遺伝子の崩壊に よる ことを示した。他のニシン生合成決定因子は、nisA遺伝子の交換に影響され ないようであった。 別のアプローチは、FI5876の完全な染色体nisA遺伝子の欠失により Nis宿主を生成することである。プラスミドpFI751(図2e)をこの目 的のために作製し、遺伝子交換を、nisAに換えて約300bp欠失Δnis A(図4)を取り込むために用いた。Nis-株は、nisA−(fs)遺伝子 交換で見られたのとほぼ同じ頻度で回復した。この場合、ΔnisA含有株は、 PCR解析によって親株から容易に区別することができた。プライマーP39お よびP40(表2、図2a)は、野生型nisAをコードするFI5876の等 価領域から生成された2.1kbフラグメント(図5、トラック3)に比べて、 遺伝子交換株の1.8kbフラグメント(図5、トラック4)を増幅した。FI 7990と称されるNis-株の一つでは、PCR生成1.8kbフラグメント のヌクレオチド配列解析により、ΔnisAが染色体の正確な領域に取り込まれ ることが確認された。再びシステムをテストしたところ、pFI690で遺伝子 交換を行うことによって、ニシン産物がFI7990誘導株に保持されることが 示された(図2b)。これらのNis+コロニーのPCR解析により、Δnis A変異(1.8kbフラグメント)が野生型nisA遺伝子(2.1kbフラグ メント)によって置換されたことが示された。このシステムは、PCR解析に基 づいて遺伝子交換を容易に同定することができる利点を備えているので(図5参 照)、さらなる特徴決定および変性作製は、宿主株としてFI7990を用いて 行った。 ニシン免疫 宿主株のニシンに対する免疫におけるnisA遺伝子の崩壊の効果が、以前に 記載されている(Doddら(1992)上掲)。予想されるように、FI7847[n isA−(fs)]およびFI7990(ΔnisA)の両方が、ニシンに対す る免疫が低減したことを示した(表1)。nisA欠失株FI7990は、10 00U/ml以上のニシンの存在下で生育し続ける親株FI5876と比べて、 250〜500U/mlの濃度のニシンに対して感受性であった。興味深いこと に、切りつめられたnisA遺伝子をコードするFI7847は、ニシンに対し て中間レベルの免疫を示した(500〜750U/mlの上限で、1000U/ mlではほとんど生育し続けなかった、表1)。 これら二つのNis-株のニシン感受性における差異の可能な説明は、ベクタ ーpFI740(図2d)に係る遺伝子交換研究から得られる。欠陥のあるni sAを完全なプラスミドpFI740コード化nisAで置換することによって 生成された株FI8003はNis-表現型を備えていた。この結果は、Nis+ 表現型が回復された、pFI690(図2b)に係る、等価遺伝子置換実験のも のと対称的である(上記参照)。関連する二つの配列の差異は、pFI740が さらにnisAのATG開始コドンの80bp上流に取り込まれた付加的なBamH Iと、コード領域のすぐ下流にBglII部位を備えていることのみである。これらの 配列を調査することにより、BamHI部位が、Kuipersら(1993)Eur.J.Biochem .216, 281-291によって同定されたプロモーターの提案された−35領域と重複 することがわかった。BamHI部位を操作した結果導入された単一塩基対の変化は 、CTGATTからCCGATTへと−35配列を変換した(図4)。 これらの結果は、pFI740の未変性のnisAプロモーターが壊れている ことから、遺伝子交換によりBamHI部位を取り込んだFI8003等の株もまた 欠陥のあるプロモーターを獲得することを示唆している。完全なnisA遺伝子 であるにも関わらず、これらの株の増大したニシン感受性(野生型の約50%) は、これらの潜在的なプロモーター活性配列がニシン免疫における役割を演じて いることを示唆している。 好ましいプロトコルは、遺伝子交換を受けたNis+株を直接選択する手段と してニシン免疫を用い、FI7990のnisAプロモーターを不活性化するこ とにより、選択プレート上で親株が生育しないような、十分に高いニシン感受性 が生じるという事実を利用する。上流プロモーター配列を保持したNis-株( 例え ばFI7847)は、Nis+回復の選択に適切であることが見いだされたニシ ンレベル、すなわち500U/mlにおいてよく生育することから、この方法に は不適切である(表1)。 遺伝子交換−変性nisAコード化株の同定 Nis-株FI7847とFI7990の作成と試験で行われた予備的遺伝子 交換実験から、pG+host6誘導体による等価相同領域での染色体配列の置 換が、低頻度で行われることがわかった。遺伝子交換による、これらの宿主にお ける完全なnisA遺伝子の回復が、ニシン活性の回復を引き起こすことが予想 される。個体群の内の全てのNis+株が、元のNis-親株を越えた選択的有利 性を備えている。しかしながら、活性なnisA遺伝子を回復する最初の試みは 、再び、欠陥のあるnisA親配列を保持した選別された大多数のコロニーを生 じた。 Nis+表現形の回復は、機能的ニシン免疫メカニズムを必要とし、これはn isA遺伝子の発現を必要とする。FI7847およびFI7990の作成物を 用いた遺伝子交換プロトコルは、ニシンを産生するnisAもしくは変性nis A遺伝子を獲得した誘導体の同定を容易にするために変更された。Nis+コロ ニーの回復は、これらの細胞も、この抗菌ペプチドを産生するレベルにおいてニ シンに対して必然的に免疫される必要があるという我々の解釈を結びつけた。変 更された遺伝子交換プロトコルでは、最終段階に、GM17寒天プレートに50 0U/mlのレベルでニシンを添加することを含む。この培地で生育したニシン 免疫コロニーをEmrで選別し、ニシン産生をアッセイした。ゲノム配列の構成 を調べるためにPCR解析も使用した。図5は、遺伝子交換方法を経た6つのコ ロニーのPCR生成フラグメントを示す(プライマーP39とP40を用いた、 図2a)。PCRフラグメントのサイズが300bp増大したことにより、全て がnisA遺伝子の機能的コピー(この場合にはnisA/S5A)を獲得した ことがわかった。この方法は、宿主株自体が選択プレートに用いられたニシンレ ベルに感受性であることから、FI7990のNis+誘導体を同定するための 非常に信 用できる手段であることがわかった。この方法で選別された大多数のコロニー( 約90%)は、遺伝子交換を受け、染色体傷害△nisAの代わりに機能的ni sA遺伝子もしくは変性を発現していたことがわかる。この方法は、現在ニシン Aの代わりに設計されたニシンを独占的に発現しているFI7990のいくつか の誘導体を選別するために用いられてきた。 上述したように、このプロトコルは、熱感受性プラスミドの組み込み、染色体 中のp+Ghost6、さらにその切除を含む。変異のどちら側でも同じ頻度で 相同配列間のクロスオーバーが起こると仮定すると、現在変異を有する細胞数が 、親株に等しい細胞と同じであると予想される。この通りではなく、選別された 大多数のコロニーが親株FI7990の遺伝子機構を保持していた。この理由は 明らかではないが、機能的nisA遺伝子の組み込みの直接的効果が、宿主細胞 にとって有害であることを示唆している。nisA遺伝子の発現が、隣接するn isB遺伝子の発現より30分間早いこと(Engelkeら(1994)上掲)、並びに プレニシン産生に関して、ニシン遺伝子クラスターの他の決定因子の転写が同様 に遅延しうることが報告された。遺伝子交換によってnisA遺伝子を獲得した 株は、ニシン分子がその抗菌作用を発揮するまでは、完全な免疫を回復しなかっ たかもしれない。このような株は生育可能ではない。しかしながら、ニシン産生 が遅延し、完全なニシン免疫が確立された場合に、遺伝子交換によってNis+ 表現形を回復することができた。 DhaからAla残基への変換 5および33位のデヒドロアラニン(Dha)(図1)を、ニシン分子におけ る変化を導入する最初の標的とした。この目的は、Dhaが誘導されるセリン残 基を、潜在的に不安定な不飽和側鎖の無いアラニンに置換することである。ni sA、S5Aにおける変異は、プライマーP26およびP17を用いたPCRに よって生成された(表2)。増幅により、nisAのアミノ末端を含み、Ser コドン(173に配位、図4)をアラニンに特異的なCGTに置換することを含 んだ404bpのHincII/SacIフラグメントが生成された。nisAのCOOH 末端を含む90bpのSacI/BglIIフラグメントを、プライマーP10およびP3 2(表2)を用いたPCRで生成し、プライマー18および19(表2)を用い たスプライスされた重複延長段階(a spliced overlap extension step)を含む。 相補的プライマーの後者の組は、257位のセリンコドンの代わりにアラニンコ ドンCGTを含む(図4)。これらのPCR生成フラグメントを、個別あるいは 一緒に適切な遺伝子交換ベクターにサブクローニングすることにより、nisA /S5A、nisA/S33AもしくはnisA/S5A,S33A遺伝子のい ずれかを特定する中断されていないコード領域を生成した。プラスミドDNAで FI7990を形質転換し、遺伝子交換方法を行うことによって多数のコロニー が生じ、その大半がEmsかつNis+であることがわかった。P39とP40( 図2a)のプライマーの組み合わせを用いたPCRによって染色体の関連領域を 評価したところ、それぞれの場合にFI7990と比べて300bpのフラグメ ントサイズの増大が見られ(図5)、遺伝子交換が起こったことを示唆している 。これらのPCR生成フラグメントのヌクレオチド配列解析により、それぞれの 場合に、3つの変性nisA遺伝子が、ΔnisA傷害の場所において、染色体 に取り込まれたことが確認された。各遺伝子交換株FI8070(nisA/S 5A)、FI8198(nisA/S33A)、およびFI8199(nisA /S5A,S33A)の特徴をさらに調べた。 3つの変異したnisA遺伝子全ての発現により、コロニー積層(オーバーレ イ)によって直接調べられた活性分子の産生が引き起こされた。細胞抽出物にお けるプレート拡散バイオアッセイにより、親株FI5876よりラクトバチルス ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)に対する抗菌活性レベルが顕著である ことが証明された(図6)。nisA/S5AをコードするFI8070は、親 株FI5876と同様のサイズの阻害ゾーンを示した。このことは、ニシン変性 (ニシンA/Dha5A)における変異が、この指標微生物に対する抗菌特性に 重要に影響しないことを示唆している。FI8198(変異ニシンA/Dha3 3A)からの細胞抽出物は、一貫して親株より大きな阻害ゾーンを生じることが 見いだされた(図6)。このことは、ここで用いられた条件下において、約50 %のニシンAレベルが増大したことに対応する(表1)。このより高レベルの産 生は、二重変異ニシンA/Dha5A,Dha33Aを生ずるFI8199の抽 出には見られなかった。このニシン変性の阻害効果は、単一変異を含有するニシ ンAおよび野生型分子のものと同じであった(表1)。どの場合にも、特定のニ シン変性の収率は、プラスミド相補システム(a plasmid complementation syste m)に等価プラスミドコード化遺伝子を用いた場合より、遺伝子交換法を用いた場 合により高かった(表3,Doddら(1992)(1993)上掲)。 ここで開発されたシステムは、ニシンA産生親株FI5876と同じ収率で変 性ニシンを産生している(表1)。野生型nisA遺伝子の場合には、これは類 似プラスミド相補アプローチを用いて以前に行われたニシンレベルよりも約50 %高い(Doddら(1992)(1993)上掲)。これらの二つのシステムをさらに比較 することにより、産生レベルの差異が、驚くべきことに、ニシン変性に対してよ りはっきりしていることがわかった(表3)。遺伝子交換アプローチは、ニシン A/Dha5Aの収率を約4倍に増大させ、ニシンA/Dha33Aの収率を1 0倍以上高くした。二重変異ニシンA/Dha5A,Dha33Aの産生効率の 増大は特に顕著である(表3)。この変性を特定する遺伝子が、コード化された プラスミドであり、nisA欠乏宿主株を補うために用いられた場合には、抗菌 活性はより敏感なコロニー積層アッセイでのみ検出された。この株の細胞抽出物 は、プレート拡散バイオアッセイで何の活性も示さなかった(表3)。しかしな がら、遺伝子交換法で遺伝子が染色体に取り込まれた場合には、活性レベルは、 100%以上の産生の増大を示すニシンAと同じであった。この予期せぬ発見は 、次なる設計された分子の化学的かつ生化字的解析に関連する。顕著な量の精製 されたペプチドが、新規のニシンを十分に特徴決定するため、食品防腐剤の市場 を満たすに適切なスケールの量を産生するために必要であり、ここに記載された システムは比較的高い収率が得られることを確実にしそうである。 この実施例に記載された方法を用いて種々の変異ニシン産生株を調製した。こ れらは表4に記載されている。特異的変異を生じる適切なオリゴヌクレオチドプ ライマーは、図4に与えられた配列から、図11に示すようにして設計された。 特異的変異を生じる適切なオリゴヌクレオチドプライマーは、図4に与えられ た配列から、図11に示すようにして設計された。 ある環境では、誘導因子としてnisAニシンを添加することが好ましい。 表5は、種々の誘導剤を用いた効果を示している。 実施例2:変性ニシンの精製 株FI8070(nisA/S5A)を培養し、変異ニシン(Dha5がアラ ニンに置換されている)を培養培地中に分泌させた。 この変異ニシンを、Muldersら(1991)Eur.J.Biochem.201,581-584に記載 されたことに基づく方法を用いて精製した。1リットルの培養液を30℃で16 時間インキュベートした。培養液のpHを、HClで2−3まで減少させた後に 、10000rpmで10分間遠心した。細胞を含まない上清を保持して、pH を10mMのNaOHで5−6まで上げた。各10mlの上清に0.99gの( NH42SO4を添加した。 この溶液を、濾過(Millipore、0.45μm)した後に、0.8Mの(NH4 2SO4で予め平衡化したFractogel TSK Butyl 650S(Merk)カラム、ベッドボリ ューム5x20cmに添加した。このカラムを〜1リットルの0.8Mの(NH42SO4で洗浄して、220における吸収を0.5以下に下げた。結合したニ シンを5mMのHClで溶出し、10mlのフラクションをニシン活性について アッセイした。活性のあるフラクションを集め、乾燥冷凍した。室温で流したμ Bondapak C18カラム3.9x300mmを用いて、再懸濁したサンプルに逆相H PLCを行った。用いられた溶液は、0.06%(v/v)トリフルオロ酢酸お よび90%(v/v)水溶性アセトニトリル中の0.06%(v/v)トリフル オロ酢酸であった。吸収を220nmで測定した。実施例3:チーズへの変性ニシンの添加 株FI8070(Dha5がアラニンで置換されている)によって産生された 変性ニシンを、食品損傷(food-spoilage)または病原性細菌の生育を防止する ためにソフトチーズにkg当たり12.5mgの濃度で添加した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12R 1:01) (C12P 21/02 C12R 1:01) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,V N (72)発明者 ドッド,ヘレン メアー イギリス国 NR4 6AA ノーウィッ チ クリングルフォード イントウッド ロード 32

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.細胞に、変性nisA遺伝子、およびニシン修飾、分泌および免疫のための 遺伝子を与える段階を含み、変性nisA遺伝子が、未変性のnisA遺伝子お よびニシン修飾、分泌および免疫のための遺伝子を含有する遺伝子クラスターに 対する未変性のnisA遺伝子と同じ関係を備えた、未変性nisA遺伝子を含 まないがニシンを発現する細胞を調製する方法。 2.変性nisA遺伝子が変性ニシンをコードする、請求項1記載の方法。 3.変性nisA遺伝子が、未変性nisA遺伝子制御領域以外の制御領域およ びニシンコード領域を含む、請求項1または2記載の方法。 4.未変性のnisA遺伝子の染色体局在位置において未変性の染色体nisA 遺伝子を変性nisA遺伝子で置換することを含む、請求項1ないし3のいずれ か一項に記載の方法。 5.自己複製DNA分子上に、変性nisA遺伝子およびニシン修飾および免疫 のための遺伝子を含む遺伝子クラスターを供給することを含む、請求項1ないし 3のいずれか一項に記載の方法。 6.細胞がラクトコッカスである、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の方 法。 7.(1)未変性nisA遺伝子の染色体局在位置において、未変性の染色体n isA遺伝子を対抗選択性nisA遺伝子で置換する工程、および(2)未変性 nisA遺伝子の染色体局在位置において、対抗選択性nisA遺伝子を変性n isA遺伝子で置換する工程を含む、請求項1または2に記載の方法。 8.ニシンに対して免疫のある細胞を選択する工程を含む、請求項1ないし7の いずれか一項に記載の方法。 9.対抗選択性nisA遺伝子が抗生物質耐性遺伝子を含む、請求項7または8 に記載の方法。 10.抗生物質に感受性の細胞を選択する工程をさらに含む、請求項9記載の方 法。 11.変性nisA遺伝子が未変性nisA遺伝子の転写もしくは翻訳制御配列 に対する修飾を含み、細胞が天然レベルより高いレベルの未変性nisAニシン を発現する、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法。 12.請求項1ないし11のいずれか一項に記載の方法で得られた細胞。 13.変性nisA遺伝子を含有し、変性nisA遺伝子が、未変性のnisA 遺伝子およびニシン修飾、分泌および免疫のための遺伝子を含有する遺伝子クラ スターに対する未変性のnisA遺伝子と同じ関係を備えた、未変性nisA遺 伝子を含まないがニシンを発現する細胞。 14.変性nisA遺伝子が変性ニシンをコードする、請求項13記載の細胞。 15.変性nisA遺伝子が、未変性nisA遺伝子制御領域以外の制御領域お よびニシンコード領域を含む、請求項13または14記載の細胞。 16.未変性の染色体nisA遺伝子もしくはその一部が欠失し、未変性nis A遺伝子の染色体局在位置に変性nisA遺伝子を含む、請求項13ないし15 のいずれか一項に記載の細胞。 17.変性nisA遺伝子およびニシン修飾、分泌および免疫のための遺伝子を 備えた自己複製DNA分子を含有する、請求項13ないし15のいずれか一項に 記載の細胞。 18.細胞がラクトコッカスである、請求項13ないし17のいずれか一項に記 載の細胞。 19.ニシンに対して免疫のある、請求項13ないし18のいずれか一項に記載 の細胞。 20.変性nisA遺伝子が未変性nisA遺伝子の転写もしくは翻訳制御配列 に対する修飾を含み、天然レベルより高いレベルの未変性nisAニシンを発現 する、請求項13ないし19のいずれか一項に記載の細胞。 21.請求項12ないし20のいずれか一項に記載の細胞を培養し、産生された ニシンを得ることを含むニシンを産生する方法。 22.ニシンが変性ニシンである、請求項21に記載の方法。 23.細胞をnisAニシンもしくはニシンの発現を誘導することができる変性 ニシンの存在下で培養する、請求項21または22に記載の方法。 24.nisAニシンの量が、ニシン産生の最大誘導を与える最小量である、請 求項23記載の方法。 25.請求項21ないし24のいずれか一項に記載の方法で産生されたニシン。 26.請求項21ないし24のいずれか一項に係るニシンの、殺菌薬としての使 用。
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