JPH1149858A - ポリアミドイミドおよびその製造方法 - Google Patents

ポリアミドイミドおよびその製造方法

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JPH1149858A
JPH1149858A JP20645797A JP20645797A JPH1149858A JP H1149858 A JPH1149858 A JP H1149858A JP 20645797 A JP20645797 A JP 20645797A JP 20645797 A JP20645797 A JP 20645797A JP H1149858 A JPH1149858 A JP H1149858A
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polyamic acid
polyamideimide
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polyamide
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JP20645797A
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Katsumi Akaike
克美 赤池
Atsushi Suzuki
篤 鈴木
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Toray Industries Inc
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トリメリット酸無水物のアシルクロライド誘導
体を用いた酸クロライド法によるポリアミドイミドを製
造する方法であって、副生する塩化水素除去方法に関し
て酸捕捉剤、スカベンジャー、又は中和剤を使用せず短
時間で除去し、重合設備や加工設備の保全を軽減し、ポ
リアミドイミドあるいはポリアミド酸の製品である樹
脂、フィルム、ワニス、コーティング材、接着剤等への
塩化水素等の不純物残存量を減少させる。 【解決手段】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
誘導体、及び芳香族ジアミンを原料として製造したポリ
アミドイミドであって、ポリアミドイミド中の塩素含有
量が80ppm以下であるポリアミドイミド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミドイミド
およびその製造方法に関するものである。さらに詳しく
は、塩化水素などの反応副生成物混入量の極めて少ない
ポリアミドイミドおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまでに提案された数多くのポリアミ
ドイミドの製造方法のうち代表例は、イソシアネート法
(例えば特公昭50−33120号公報)、酸クロライ
ド法(例えば特公昭42−15637号公報)、直接重
合法(例えば特公昭49−4077号公報)の3つであ
るが、この中で酸クロライド法は、低温溶液重合により
直線性の優れた高重合度ポリアミドイミド共重合体を得
られやすい事が知られている。この酸クロライド法すな
わちトリメリット酸無水物のアシルクロライド誘導体と
芳香族ジアミンを有機極性溶媒中で重縮合反応させてポ
リアミド酸重合体を得る具体的方法は、米国特許第41
36085号明細書、特公昭42−15637号公報等
で良く知られている。さらにポリアミド酸重合体を重合
溶液から水あるいはメタノール中に沈殿させ(以下、再
沈という)沈殿物を濾過して単離し、加熱する事により
ポリアミドイミドとする事も知られている。
【0003】この酸クロライド法における重縮合反応で
は、塩化水素が副生するため、これを系中から取り除く
事は、ポリアミドイミドの樹脂やフィルム、ワニス、コ
ーティング材、接着剤等の最終製品に残留する不純物と
しての塩化水素含有量減少の為、および重合設備や加工
設備の機器保全の面からも好ましい。
【0004】この塩化水素を除去する手段として、蒸留
水等で洗浄除去する手段としては、特公昭42−156
37号公報では、生成ポリアミド酸溶液を攪拌している
大過剰の水中に再沈させる方法が開示されている。米国
特許第3748304号明細書、第4403061号明
細書等では、再沈後に蒸留水で析出したポリアミド酸を
数回洗浄後、一晩蒸留水に浸しておく方法が開示されて
いる。米国特許第4313868号明細書、第4467
011号明細書、第4448925号明細書等では、再
沈後、ポリアミド酸をイオン交換水で5回洗浄する方法
が開示されている。特公昭56−16171号公報、米
国特許第4016140号明細書、第4424294号
明細書、第4403061号明細書、第4186263
号明細書、第4136085号明細書等では、再沈後、
ポリアミド酸を蒸留水を用いて洗浄し、洗浄した蒸留水
のpHが4〜5になるまで洗浄する方法が開示されてい
る。
【0005】あるいは、酸捕捉剤、スカベンジャー、中
和剤等の添加による手段としては、特開昭58−917
24号公報等では、トリメチルアミン、トリエチルアミ
ン等の第3級脂肪族アミン類の酸捕捉剤を重合溶液中に
添加する方法が開示されている。特公昭50−3120
号公報、米国特許3347828号には、直鎖中に2〜
4個の炭素原子を有するアルキレンオキシドを添加して
系中の塩化水素を掃気する事が開示されている。
【0006】又、特開昭58−91724号公報に開示
されている重合溶液中へのアルカリ金属水酸化物、アル
カリ金属炭酸塩、アルカリ金属酢酸塩、アルカリ土類金
属酸化物、アルカリ土類金属炭水化物、アルカリ土類金
属炭酸塩、アルカリ土類金属酢酸塩などの無機塩基類の
添加、あるいはピリジン、ルチジンの様な有機塩基類に
よる塩化水素の捕捉手段が知られている。
【0007】又、再沈の際の水あるいはその後の洗浄に
おいてNa2CO3、NaOH等の無機塩で中和操作を行
って、塩化水素の除去を促進する手段も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上に記
される様な手段では、ポリアミドイミド製造において種
々の問題を発生させている。
【0009】まず初めに一般的な水による洗浄では、塩
化水素の洗浄除去が困難で、時間のかかる事が知られて
いる。これは、再沈析出する粒子が微細な多孔性粒子で
ある事、および再沈析出時に粒子に塩化水素を巻き込む
事によって、水による洗浄除去(抽出)が困難となって
いるからである。例えば、再沈後濾過し沈殿物を蒸留水
に浸積する手段では、米国特許第3748304号明細
書、第4403061号明細書、第4467011号明
細書、第4424294号明細書等にある様に1晩浸積
した事が開示されている。又、米国特許第442429
4号明細書、第4403061号明細書には、再沈後の
ポリマーを蒸留水で洗浄し洗浄水pHを4〜5にするの
に3〜4時間洗浄した事が開示されている。又、米国特
許第4448925号明細書、第4467011号明細
書、第4313868号明細書には、再沈後の沈殿物の
洗浄を蒸留水あるいはイオン交換水で5回行った事が、
開示されている。あるいは、米国特許第4016140
号明細書では、遠心分離器を用いて脱水と蒸留水洗浄を
行い洗浄水pHを4〜5にするのに1〜2時間行った事
が開示されている。次に、重合溶液中への塩化水素掃気
剤や捕捉剤、スカベンジャー等の添加による手段では、
重合溶液の粘度の増大あるいはゲル化を引き起こす事が
知られている。そして特公昭50−3120号公報で
は、アルキレンオキシド等の塩化水素掃気剤の添加によ
って起こるゲル化傾向を減少させる為、水または脂肪族
アルコールの添加が開示されている。又、特開昭58−
91724号公報で開示されている重合溶液中へのトリ
エチルアミン等の第3級脂肪族アミン類、ピリジン等の
環状有機塩基類、無機塩基類等の酸捕捉剤の添加による
手段では、同様に重合溶液の粘性が増加する。重合溶液
の粘度上昇は、再沈時に析出する粒子径が大径化し、ト
リエチルアミンや重合溶媒そして塩化水素等の巻き込み
量を増加させる。したがって、蒸留水による洗浄を困難
にするだけでなく、最終的に得られるポリアミドイミド
あるいはポリアミド酸製品である樹脂、フィルム、ワニ
ス、コーティング材、接着剤等への不純物量を増加さ
せ、成形時、加工時の揮発分増加問題あるいは製造設
備、加工設備の保全問題につながる。ちなみに再沈に適
当な重合溶液の粘性は、約110poiseである事が米国
特許第4136085号明細書等に開示されている。
【0010】又、特開昭58−91724号公報等で開
示された無機塩での塩化水素の捕捉や、中和操作を行い
塩化水素の除去を促進する手段では、ポリアミドイミド
への不純物混入量を増加させる。すなわち重合溶液中で
の塩化水素捕捉剤、その後の中和剤として用いる無機塩
が含有する不純物NaClやFe2SO4等や無機カチオ
ン等自体が、ポリアミドイミドに残留する。これら無機
塩等に含有する無機カチオンのポリアミドイミドへの残
留する事については、例えば米国特許4136085号
では、ポリアミドポリ酸が陽イオンを吸着する事が開示
されている。
【0011】本発明は、かかる従来技術の欠点を改良
し、不純物の混入や重合溶液の増粘の問題を無くして、
縮合反応中に副生する塩化水素を除去するポリアミドイ
ミドの製造方法および塩素含有量の低減されたポリアミ
ドイミドを提供する事を課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するた
め、本発明の製造方法は下記の手段を用いる。
【0013】すなわち、本発明は(1)トリメリット酸
無水物のアシルクロライド誘導体、及び芳香族ジアミン
を原料として製造したポリアミドイミドであって、ポリ
アミドイミド中の塩素含有量が80ppm以下であるポ
リアミドイミド、(2)トリメリット酸無水物のアシル
クロライド誘導体、及び芳香族ジアミンを反応させるこ
とによりポリアミド酸を生成させ、該ポリアミド酸を閉
環してポリアミドイミドを製造する方法であって、ポリ
アミド酸および/またはポリアミドイミドを含有する反
応生成物を含む水中で、電気分解可能な反応副生成物を
電気分解することを特徴とするポリアミドイミドの製造
方法、(3)トリメリット酸無水物のアシルクロライド
誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒中で反応さ
せたポリアミド酸の重合溶液から水中に、ポリアミド酸
を析出させ、該ポリアミド酸を閉環した後、ポリアミド
イミドを製造する方法であって、反応副生成物を電気分
解させながら、重合溶液から水中にポリアミド酸を析出
させる事を特徴とする上記(2)記載のポリアミドイミ
ドの製造方法、(4)トリメリット酸無水物のアシルク
ロライド誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒中
で反応させたポリアミド酸の重合溶液からポリアミド酸
を析出させ、該ポリアミド酸を閉環した後、ポリアミド
イミドを製造する方法であって、析出させたポリアミド
酸を含む水中で、ポリアミド酸の反応副生成物を電気分
解することを特徴とする上記(2)記載のポリアミドイ
ミドの製造方法、(5)トリメリット酸無水物のアシル
クロライド誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒
中で反応させたポリアミド酸の重合溶液からポリアミド
酸を回収した後、該ポリアミド酸を含む水中で、ポリア
ミド酸の反応副生成物を電気分解することを特徴とする
上記(2)または(4)記載のポリアミドイミドの製造
方法、(6)トリメリット酸無水物のアシルクロライド
誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒の存在下、
反応させることによりポリアミド酸を生成させ、該ポリ
アミド酸を閉環してポリアミドイミドを製造する方法で
あって、生成したポリアミド酸の反応溶液中で、電気分
解可能な反応副生成物を電気分解することを特徴とする
ポリアミドイミドの製造方法。
【0014】(7)ポリアミドイミド中の塩素含有量が
80ppm以下であるポリアミドイミドを製造すること
を特徴とする上記(2)〜(6)のいずれか記載のポリ
アミドイミドの製造方法により製造されたポリアミドイ
ミド。
【0015】(8)上記(2)〜(7)のいずれか記載
のポリアミドイミドの製造方法により製造されたポリア
ミドイミドである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明のポリアミドイミドは、ト
リメリット酸無水物のアシルクロライド誘導体、及び芳
香族ジアミンを反応させることによりポリアミド酸を生
成させ、該ポリアミド酸を閉環して製造される、いわゆ
る酸クロライド法により製造されるポリアミドイミドで
あって、ポリアミドイミド中の塩素含有量が80ppm
以下であるポリアミドイミドである。
【0017】本発明におけるポリアミドイミドとして
は、(I)一般式
【化1】 で表される繰り返し単位を主要構成単位として有し、次
の一般式(II)または(III )(II)
【化2】 (III )
【化3】 の一般式を有するポリアミドおよび又はポリイミド単位
を有することがあり得るポリアミドイミドが挙げられ
る。
【0018】この構造(I)および(III )の中でのイ
ミド結合の一部が、その閉環前駆体としてのアミド酸結
合の状態で留まっているのも含まれる。
【0019】(IV)
【化4】 ここでArは少なくとも1つの炭素6員環を含む3価の
芳香族残基であり、そのうちの2価は、2個のカルボニ
ル基がAr基のベンゼン環内の隣接する炭素原子に結合
している事によって特徴づけられる。たとえば、(V)
【化5】 などの構造を具体的に列挙する事ができる。
【0020】Ar’は、少なくとも1つの6員環を含む
2価の芳香族残基または脂肪族残基であり、たとえば、
(VI)
【化6】 などが挙げられる。
【0021】Ar”は少なくとも1つの炭素6員環を含
む4価のカルボニル基が連結した芳香族残基であり、そ
のうちの2個づつがAr”基のベンゼン環内の隣接する
炭素原子に結合していることによって特徴づけられ、た
とえば、(VII )
【化7】 などが挙げられる。
【0022】R1は、2価の芳香族および/または脂肪
族残基であり、具体例としては、(VIII)
【化8】 などが挙げられる。
【0023】本発明においては上記のようなポリアミド
イミドはいわゆる酸クロライド法により製造される。
【0024】これらのポリアミドイミドの酸クロライド
法による製造方法は、スタンダードオイル社より出願さ
れた特公昭42−15637号公報などに詳細に開示さ
れている。
【0025】具体的には、本発明で製造する構造単位
(I)式のポリアミドイミドは、酸クロライド法で製造
され、通常反応は有機極性溶媒例えば、N,Nージメチ
ルホルムアミド、N,Nージメチルアセトアミド、N−
メチルピロリドン、ジメチルスルホキサイド、クレゾー
ルなどの存在下において行われ、(IX)
【化9】 の組み合わせを反応させ、ポリアミド酸を生成し、
【化10】 かかるポリアミド酸を閉環させることによってポリアミ
ドイミドを製造する事ができる。
【0026】また、主要成分としての構造単位(I)に
は、必要に応じて部分的に共重合結合させるのできる構
造単位(II)のポリアミド単位および/または(III )
のポリイミド単位の導入は構造単位(I)のポリアミド
イミドの製造の際に、原料の(X)
【化11】 の一部を(XI)
【化12】 などで置換して反応させる事により達成される。
【0027】あるいは又、主要成分の構造単位(I)
は、原料の H2N−R1−NH2 のうち、2種類またはそれ以上を用いる事により、(X
II)
【化13】 (上記式中m、nは共重合割合を示す。)の構造単位を
有する共重合体を得る事ができる。m、nの値は任意で
ある。
【0028】なかでも好ましいポリアミドイミドとして
は、(XIII)
【化14】 の分子構造のものを挙げることができる。上記好ましい
ポリアミドイミドにおけるm’、n’の値は任意である
が、m’/(m’+n’)がモル比で0.6〜0.8で
あることが、耐熱性および成形性のバランスの点から好
ましい。
【0029】芳香族ジアミンとトリメリット酸無水物の
アシルクロライド誘導体との反応は、芳香族ジアミンに
対し、トリメリット酸無水物のアシルクロライド誘導体
を分割添加しながら、実質的に無水状態で、通常、有機
極性溶媒の存在下、約70℃以下の温度で行われるが、
40℃以下が好ましい。
【0030】反応原料(酸とアミン)は、本質的に等モ
ル比で存在させることが好ましい。トリメリット酸無水
物のアシルクロライド誘導体とジアミンとの最初の反応
では、生じた重合体中の重合連結単位の実質的部分をア
ミド基が占めているポリアミド酸をもたらす。この生成
物は、N,Nージメチルホルムアミド、N,Nージメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,Nージメ
チルスルホキサイド、クレゾールなどの様な有機極性溶
媒に容易に溶解する。
【0031】ポリアミド酸溶液からポリアミド酸を回収
する際には、水またはメタノール等のポリアミド酸の貧
溶媒中にポリアミド酸溶液を投じて水中またはメタノー
ル中にポリアミド酸を沈殿させて(再沈)、回収するこ
とができるが、工業的には水中で行うことが好ましい。
通常水中に沈殿させる場合、ポリアミド酸溶液を1〜1
00倍当量の攪拌している水中に滴下する。沈殿させた
ポリアミド酸は、濾過および/または脱水あるいは脱液
により、ポリアミド酸として回収することができる。回
収されたポリアミド酸は、乾燥し、150〜370℃の
温度で、0.1〜100時間処理する事によって加熱閉
環させ、ポリアミドイミドを得ることができる。あるい
は、ポリアミド酸の脱水乾燥物を、所望の有機極性溶媒
に溶解させワニス等に応用するなどの方法も採用される
ことがある。
【0032】本発明におけるポリアミドイミドのN−メ
チルピロリドン中溶媒中、重合体濃度0.5重量%、3
0℃で測定した対数粘度が0.10〜1.0であること
が好ましく、特に0.30〜0.65であることが好ま
しい。
【0033】上記反応により得られるポリアミド酸ある
いはポリアミドイミドには前述したとおり、塩化水素な
どの反応副生成物が混入しているため、再沈せしめたポ
リアミド酸を回収した後、回収した沈殿物を蒸留水など
の水に浸漬し、攪拌することにより、いわゆる水洗をす
ることが、通常、行われている。
【0034】しかしながら、単純に再沈して回収後、水
洗するのみでは塩化水素などの反応副生成物の除去が十
分に行われない。
【0035】本発明のポリアミドイミドは、上記のよう
ないわゆる酸クロライド法により製造されるものである
が、ポリアミドイミド中の塩素含有量が80ppm以下
であることが必要であり、好ましくは50ppm以下で
ある。
【0036】かかる塩素含有量は全N.Sハロゲン分析
を行い、測定することができる。
【0037】上記塩素含有量のポリアミドイミドを製造
するための方法としては、上記塩素含有量のものが得ら
れる限り特に制限はないが、適する方法として、例え
ば、電気分解可能な塩化水素などの反応副生成物を、ポ
リアミド酸および/またはポリアミドイミドを含有する
反応生成物を含む水中で、あるいは生成したポリアミド
酸の反応溶液中で、電気分解することにより、ポリアミ
ド酸あるいはポリアミドイミド中に含まれる反応副生成
物を除去せしめることにより製造する方法を挙げること
ができる。
【0038】この電気分解は、ポリアミド酸を生成せし
める反応後、ポリアミド酸の反応溶液中で電気分解する
ほか、水中であればどの段階で行ってもよく、例えば
(a) ポリアミド酸の再沈を水中で行い、同時に電気分解
する方法、あるいは(b) 再沈後析出せしめたポリアミド
酸を含む水中で電気分解する方法、例えば、ポリアミド
酸の再沈を水中で行った後、そのまま電気分解する方
法、あるいはポリアミド酸を一旦回収し、再度水に浸積
して、電気分解を行う方法(なおこの方法におけるポリ
アミド酸の回収方法は特に制限はなく、再沈法により析
出させたポリアミド酸を回収する以外の回収方法であっ
てもよい)、さらに(c) ポリアミド酸を閉環してポリア
ミドイミドとした後、かかるポリアミドイミドを水中で
電気分解する方法などが挙げられるが、ポリアミド酸を
一旦回収した後、再度水に浸漬して電気分解を行うこと
が好ましい。
【0039】電気分解は、ポリアミド酸の反応溶液中で
行う場合には、攪拌しながら、水中で行う場合にはポリ
アミド酸および/またはポリアミドイミドを含有する反
応生成物を水に浸積、攪拌しながら、あらかじめ攪拌容
器に設置した電極に電圧を印加することにより行うこと
ができる。この電極の材質は、水素H+よりイオン化傾
向の低い、あるいは標準電極電位の低い金属、例えば銅
Cu、銀Ag又は白金Ptが好ましい。これは、金属が
イオンとして溶液中に溶け出す性質は金属のイオン化傾
向と溶液の性質で定まるからである。再沈物の水溶液
(以下スラリー溶液)は、再沈物のポリアミド酸が副生
塩化水素を含有している為、酸性の電解質溶液となって
いる。したがって電極材質については、電圧を負荷され
ていない状態でスラリー液中に浸積されている時には、
スラリー液が酸性である為、電極材質のイオン化傾向が
高い程、水中に溶出してしまい不純物を混入させる原因
となる。
【0040】金属電解質電極の形状は、丸棒、平板、円
筒、あるいは攪拌容器の構造を利用し攪拌羽と容器等を
電極に使用しても良い。
【0041】印加する電圧は、特に制限はないが、10
0V以下が好ましい。
【0042】電圧印加時間は、電気分解による中和がス
ラリー液のpHが6程度になる時間が望ましく、さらに
好ましくは、pH5になる時間が良い。それ以上に電気
分解中和を行うとポリアミド酸あるいはポリアミドイミ
ド自体の分解により、ジアミンが黒色を呈して析出して
くるからである。
【0043】上述のような電気分解により、電気分解可
能な反応副生成物を分解することができ、例えば反応副
生成物である塩化水素は通常、塩素ガスと水素ガスに分
解され、系外へ逃げる。そのため、更に反応副生物の電
気分解物を除去する工程を設けなくともよいが、必要に
応じて洗浄など反応副生物あるいはその電気分解物を除
去する工程を設けることも可能である。
【0044】かくして得られるポリアミドイミドは塩化
水素などの反応副生成物の含有量が少ないため、製造
中、あるいは成形中に発生するガスが減少するため、製
造設備、成形設備などの腐食防止に効果的であり工業的
に極めて有用であるのみならず、100℃以上の高温下
にさらされるような部品類、電気的接点を有する電気・
電子部品、例えばソケット、コネクタ、スイッチ部品、
IC回路基盤などに適するほか、定着ロール用または感
熱ロール用用紙分離爪、ヘアードライヤー部品、電子オ
ーブンレンジ部品、レーザーディスク部品、サーミスタ
ハウジング、乾燥機部品などの電気・電子部品、デスト
リビュータカム、トランスミッションのスラストワッシ
ャ、ベアリング、ロータリーシーリング、ブッシュ、ブ
レーキブリーダ、エンジン部品、ショックアブソーバー
部品、ターボチャージャーインペラ及び関連部品、シー
トローラ、ドアブッシング、などの自動車部品、コンプ
レッサーのピストンリング及びベーン、回転機器の軸受
及びベアリングリテーナー、真空ポンプのシールリング
及びパッキング、コンプレッサー部品、真空機器・遠心
分離機部品、事務機器ローラ、射出成形機、押出機部品
などの機構部品などに有用である。
【0045】なお、上記ポリアミドイミドには、所望の
特性を付与するため、各種添加剤、たとえば、ガラス繊
維、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、ワラステナイト
ウィスカーなどの繊維状充填剤、黒鉛などの非繊維状充
填剤などの充填剤、テトラフルオロエチレンなどフッ素
系樹脂などの固体潤滑剤、カーボンブラックなどを添加
することももちろん可能である。
【0046】
【実施例】
実施例1 攪拌機、温度計、および窒素ガス導入管を備えた内容積
10リットルのガラス製セパラブルフラスコに4.4’
ージアミノジフェニルエーテル(DDE)455gとm
ーフェニレンジアミン(MPDA)105gを仕込んだ
後、2750gの無水N.Nージメチルアセトアミド溶
媒(DMAc)を入れ攪拌し均一溶液を得た。この混合
液をドライアイス/アセトン液で−10℃に冷却し、ト
リメリット酸クロライド(TMAC)625gとトリメ
リット酸無水物(TMA)60gを重合系の温度を20
℃以下に保持するような速度で少量づつ分割添加した。
次にそのまま2時間攪拌した。
【0047】次に重合終了液を高速攪拌下の蒸留水中に
序々に投入して重合体を粉末状に析出させた後(再
沈)、このスラリー状溶液を濾過し、沈殿物を遠心脱水
機にかけ脱水した。
【0048】脱水された重合体粉末約100gを2リッ
トルのビーカーに入れ、蒸留水450gを注ぎ、攪拌し
た。
【0049】あらかじめセットした銅板の電極(70L
×20W×0.5T)に100V一般交流電源から、低
電圧整流器を用いて、直流6Vの電圧を印加した。 電
圧印加開始から、表2に示す時間毎にスラリー液のpH
を測定した。表2に示される様に電圧印加の時間と共に
スラリー液のpHが上昇し液が中和されていく事がわか
った。スラリー液のpHが約4になった4時間で電解中
和を終了した。
【0050】次いでスラリー液を遠心分離器にかけ脱水
した。脱水物を熱風乾燥機中150℃で5時間続けて2
20℃で8時間乾燥しポリアミドイミド粉末を得た。
【0051】なお、塩素含有量は三菱化学製のTSX−
10型を用いて全N.Sハロゲン分析を行い、測定し
た。
【0052】比較例1 再沈脱水後の上記の脱水された重合体粉末約100gを
2リットルのビーカーに入れ、蒸留水450gを注ぎ、
攪拌した。
【0053】これにソーダ灰1.27gを少量づつ添加
し、スラリー液のpHが約4になるまで中和した。
【0054】次いでスラリー液を遠心分離器にかけ脱水
した。 脱水物を熱風乾燥機中150℃で5時間続けて
220℃で8時間乾燥しポリアミドイミド粉末を得た。
【0055】実施例1と比較例1について、得られたポ
リアミドイミド粉末について、対数粘度(ηinh)、不
純物Fe(鉄)、Na(ナトリウム)、およびCl(ク
ロル)について含有量を測定し結果を表3に示した。
【0056】これより分かる様に、本発明の手法を用い
るとFe、Na、Cl等の不純物の少ないポリアミドイ
ミドを得る事ができる。
【0057】実施例2 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、および温調ジャケッ
トを備えた内容積500リットルのステンレス製重合設
備に4.4’ージアミノジフェニルエーテル(DDE)
12.5kgとmーフェニレンジアミン(MPDA)
1.2kgを仕込んだ後、550kgの無水N.Nージ
メチルアセトアミド溶媒(DMAc)を入れ攪拌し均一
溶液を得た。 この混合液を温調設備で2℃に冷却し、
トリメリット酸クロライド(TMAC)9.1kgとト
リメリット酸無水物(TMA)2.1kgを重合系の温
度を20℃に保持するような速度で少量づつ分割添加し
た。次にそのまま2時間攪拌した。
【0058】次に重合終了液を高速攪拌下の蒸留水中に
序々に投入して重合体を粉末状に析出させた後(再
沈)、このスラリー状溶液を濾過し、沈殿物を遠心脱水
機にかけ脱水した。沈殿濾過脱水後の重量は約83kg
であった。 この内25kgが理論重合体量である。
【0059】温調ジャケット、攪拌機を備えたステンレ
ス製攪拌設備釜に、上記の沈殿濾過脱水物20kgを入
れ、蒸留水105kgを注ぎ、攪拌した。
【0060】あらかじめセットした銅板の電極(450
L×100W×3T)に100V一般交流電源から、低
電圧整流器を用いて、直流24Vの電圧を印加した。電
圧印加開始から、表2に示す時間毎にスラリー液のpH
を測定した。表2に示される様に電圧印加の時間と共に
スラリー液のpHが上昇し液が中和されていく事がわか
った。スラリー液のpHが約4になった4時間で電解中
和を終了した。
【0061】次いでスラリー液を遠心分離器にかけ脱水
した。脱水物を熱風乾燥機中150℃で5時間続けて2
20℃で8時間乾燥しポリアミドイミド粉末を得た。
【0062】比較例2 実施例2において、電気分解を行う代わりに、ソーダ灰
を少量づつ添加し、スラリー液のpHが約4になるまで
中和した。
【0063】次いでスラリー液を遠心分離器にかけ脱水
した。 脱水物を熱風乾燥機中150℃で5時間続けて
220℃で8時間乾燥しポリアミドイミド粉末を得た。
【0064】比較例3 実施例2において、電気分解を行う代わりに、単に4時
間攪拌する事により洗浄した。
【0065】次いでスラリー液を遠心分離器にかけ脱水
した。 脱水物を熱風乾燥機中150℃で5時間続けて
220℃で8時間乾燥しポリアミドイミド粉末を得た。
【0066】実施例2と比較例2、比較例3について、
得られたポリアミドイミド粉末について、対数粘度(η
inh)、不純物Fe、Na、およびClについて含有量
を測定し結果を表2に示した。これより分かる様に、本
発明の手法を用いるとFe、Na、Cl等の不純物の少
ないポリアミドイミドを得る事ができる。
【0067】
【表1】
【表2】
【表3】
【0068】
【発明の効果】
(1)酸捕捉剤、スカベンジャー、又は中和剤を用い
て、副生する塩化水素を捕捉させる手段と比較して、こ
れら添加剤を原因とする不純物のポリアミドおよびポリ
アミド酸の樹脂、フィルム、ワニス、コーティング材、
接着剤等製品への混入が無い。
【0069】(2)酸捕捉剤、スカベンジャー、又は中
和剤を用いた場合に起こる重合溶液の粘度上昇の問題が
無い。
【0070】(3)水による酸の洗浄除去に比べ、目的
とする副生塩化水素の除去状態をpHで管理した場合、
除去にかかる時間が1/5〜1/20になる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
    誘導体、及び芳香族ジアミンを原料として製造したポリ
    アミドイミドであって、ポリアミドイミド中の塩素含有
    量が80ppm以下であるポリアミドイミド。
  2. 【請求項2】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
    誘導体、及び芳香族ジアミンを反応させることによりポ
    リアミド酸を生成させ、該ポリアミド酸を閉環してポリ
    アミドイミドを製造する方法であって、ポリアミド酸お
    よび/またはポリアミドイミドを含有する反応生成物を
    含む水中で、電気分解可能な反応副生成物を電気分解す
    ることを特徴とするポリアミドイミドの製造方法。
  3. 【請求項3】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
    誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒中で反応さ
    せたポリアミド酸の重合溶液から水中に、ポリアミド酸
    を析出させ、該ポリアミド酸を閉環した後、ポリアミド
    イミドを製造する方法であって、反応副生成物を電気分
    解させながら、重合溶液から水中にポリアミド酸を析出
    させる事を特徴とする請求項2記載のポリアミドイミド
    の製造方法。
  4. 【請求項4】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
    誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒中で反応さ
    せたポリアミド酸の重合溶液からポリアミド酸を析出さ
    せ、該ポリアミド酸を閉環した後、ポリアミドイミドを
    製造する方法であって、析出させたポリアミド酸を含む
    水中で、ポリアミド酸の反応副生成物を電気分解するこ
    とを特徴とする請求項2記載のポリアミドイミドの製造
    方法。
  5. 【請求項5】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
    誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒中で反応さ
    せたポリアミド酸の重合溶液からポリアミド酸を回収し
    た後、該ポリアミド酸を含む水中で、ポリアミド酸の反
    応副生成物を電気分解することを特徴とする請求項2ま
    たは4記載のポリアミドイミドの製造方法。
  6. 【請求項6】トリメリット酸無水物のアシルクロライド
    誘導体、及び芳香族ジアミンを有機極性溶媒の存在下、
    反応させることによりポリアミド酸を生成させ、該ポリ
    アミド酸を閉環してポリアミドイミドを製造する方法で
    あって、生成したポリアミド酸の反応溶液中で、電気分
    解可能な反応副生成物を電気分解することを特徴とする
    ポリアミドイミドの製造方法。
  7. 【請求項7】ポリアミドイミド中の塩素含有量が80p
    pm以下であるポリアミドイミドを製造することを特徴
    とする請求項2〜6のいずれか記載のポリアミドイミド
    の製造方法により製造されたポリアミドイミド。
  8. 【請求項8】請求項2〜7のいずれか記載のポリアミド
    イミドの製造方法により製造されたポリアミドイミド。
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