JP3061145B2 - ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 - Google Patents
ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法Info
- Publication number
- JP3061145B2 JP3061145B2 JP2415068A JP41506890A JP3061145B2 JP 3061145 B2 JP3061145 B2 JP 3061145B2 JP 2415068 A JP2415068 A JP 2415068A JP 41506890 A JP41506890 A JP 41506890A JP 3061145 B2 JP3061145 B2 JP 3061145B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sulfide resin
- polyarylene sulfide
- zinc oxide
- weight
- zinc
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリアリ−レンスルフ
ィド樹脂の腐食性低減方法に関する。更に詳しくは、金
属腐食性が低減されたポリアリ−レンスルフィド樹脂を
得ることを特徴とするポリアリ−レンスルフィド樹脂の
腐食性低減方法に関する。
ィド樹脂の腐食性低減方法に関する。更に詳しくは、金
属腐食性が低減されたポリアリ−レンスルフィド樹脂を
得ることを特徴とするポリアリ−レンスルフィド樹脂の
腐食性低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアリ−レンスルフィド樹脂は、卓越
した耐熱性、耐薬品性及び難燃性を有するエンジニアリ
ングプラスチックとして近年注目されており、これらの
各種の特性を生かし、自動車部品分野、電気電子部品分
野等で大きな需要の伸びをみせている。しかしながら、
ポリアリ−レンスルフィド樹脂をフィルム,繊維或いは
電気・電子部品類に用いる場合、ポリアリ−レンスルフ
ィド樹脂本来の成形加工性及び電気絶縁性を発揮させる
には、ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性を低減さ
せることが必要である。例えば、電子部品の被覆・封止
材料としてポリアリ−レンスルフィド樹脂を用いる場
合、部品類の電極・配線・リ−ドフレ−ム等が腐食し、
トラブルの発生原因になることがしばしばある。
した耐熱性、耐薬品性及び難燃性を有するエンジニアリ
ングプラスチックとして近年注目されており、これらの
各種の特性を生かし、自動車部品分野、電気電子部品分
野等で大きな需要の伸びをみせている。しかしながら、
ポリアリ−レンスルフィド樹脂をフィルム,繊維或いは
電気・電子部品類に用いる場合、ポリアリ−レンスルフ
ィド樹脂本来の成形加工性及び電気絶縁性を発揮させる
には、ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性を低減さ
せることが必要である。例えば、電子部品の被覆・封止
材料としてポリアリ−レンスルフィド樹脂を用いる場
合、部品類の電極・配線・リ−ドフレ−ム等が腐食し、
トラブルの発生原因になることがしばしばある。
【0003】腐食性の低減法の一つとしては、重合後及
び重合後精製したポリマ−を処理する方法も知られてい
る。例えば、周期律表第IA族,第II族,第IIIA
族の金属塩,有機酸,アンモニア,塩基性アンモニア化
合物,アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物と重
合後精製したポリマ−とを水性スラリ−中で洗浄処理す
る方法(例えば、特開昭57−108136号公報)や
脱イオン水及び/又はN−メチル−2−ピロリドン存在
下でポリアリーレンスルフィド樹脂に無機イオン交換体
を混合し、加熱処理する方法(例えば、特開昭62−3
6425号公報)が知られている。しかしながら、いず
れの方法においても腐食性の低減効果が不十分であり、
腐食性を必要な程度に低減するためには、幾回も同一操
作を繰り返す必要があり、実用上問題となる。
び重合後精製したポリマ−を処理する方法も知られてい
る。例えば、周期律表第IA族,第II族,第IIIA
族の金属塩,有機酸,アンモニア,塩基性アンモニア化
合物,アルカリ金属又はアルカリ土類金属水酸化物と重
合後精製したポリマ−とを水性スラリ−中で洗浄処理す
る方法(例えば、特開昭57−108136号公報)や
脱イオン水及び/又はN−メチル−2−ピロリドン存在
下でポリアリーレンスルフィド樹脂に無機イオン交換体
を混合し、加熱処理する方法(例えば、特開昭62−3
6425号公報)が知られている。しかしながら、いず
れの方法においても腐食性の低減効果が不十分であり、
腐食性を必要な程度に低減するためには、幾回も同一操
作を繰り返す必要があり、実用上問題となる。
【0004】一方、ポリアリ−レンスルフィド樹脂に亜
鉛化合物を添加することは、例えば、特開平1−135
866号公報等で行われている。これらの公報では、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂に炭酸亜鉛を溶融混練し、
腐食性防止及び色調安定化が行われている。しかし、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂の溶融温度が高温のため3
00℃で炭酸ガスを放出し分解する炭酸亜鉛では、成形
体中に気泡を生じ成形物の力学強度の低下、また気泡に
よる成形体表面の粗れが生じ、実用上問題となってい
る。
鉛化合物を添加することは、例えば、特開平1−135
866号公報等で行われている。これらの公報では、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂に炭酸亜鉛を溶融混練し、
腐食性防止及び色調安定化が行われている。しかし、ポ
リアリーレンスルフィド樹脂の溶融温度が高温のため3
00℃で炭酸ガスを放出し分解する炭酸亜鉛では、成形
体中に気泡を生じ成形物の力学強度の低下、また気泡に
よる成形体表面の粗れが生じ、実用上問題となってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を改善し、ポリアリ−レンスルフィド樹脂の金属腐食性
を低減し、従来品より低腐食性であるポリアリ−レンス
ルフィド樹脂を提供するものである。
を改善し、ポリアリ−レンスルフィド樹脂の金属腐食性
を低減し、従来品より低腐食性であるポリアリ−レンス
ルフィド樹脂を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
現状に鑑みポリアリ−レンスルフィド樹脂の金属腐食性
の低減を行うため鋭意研究を進めた。その結果、ポリア
リ−レンスルフィド樹脂の良溶媒の存在下でポリアリ−
レンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛又
は、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属
塩化物を混合し、加熱処理することでポリアリ−レンス
ルフィド樹脂の腐食性が低減することを見出し本発明を
完成した。
現状に鑑みポリアリ−レンスルフィド樹脂の金属腐食性
の低減を行うため鋭意研究を進めた。その結果、ポリア
リ−レンスルフィド樹脂の良溶媒の存在下でポリアリ−
レンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛又
は、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属
塩化物を混合し、加熱処理することでポリアリ−レンス
ルフィド樹脂の腐食性が低減することを見出し本発明を
完成した。
【0007】即ち本発明は、ポリアリ−レンスルフィド
樹脂の良溶媒の存在下で、ポリアリ−レンスルフィド樹
脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の総量に対して酸化
亜鉛及び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%
を混合し、80℃〜300℃の温度で1分〜24時間加
熱した後に溶媒を除去し、乾燥することを特徴とするポ
リアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法、及びポ
リアリ−レンスルフィド樹脂の良溶媒の存在下で、ポリ
アリ−レンスルフィド樹脂,酸化亜鉛及び/又は水酸化
亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の総量に対して酸化亜鉛
及び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%及び
アルカリ土類金属塩化物0.008重量%〜36.5重
量%を混合し、80℃〜300℃の温度で1分〜24時
間加熱した後に溶媒を除去し、乾燥することを特徴とす
るポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法であ
る。
樹脂の良溶媒の存在下で、ポリアリ−レンスルフィド樹
脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の総量に対して酸化
亜鉛及び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%
を混合し、80℃〜300℃の温度で1分〜24時間加
熱した後に溶媒を除去し、乾燥することを特徴とするポ
リアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法、及びポ
リアリ−レンスルフィド樹脂の良溶媒の存在下で、ポリ
アリ−レンスルフィド樹脂,酸化亜鉛及び/又は水酸化
亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の総量に対して酸化亜鉛
及び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%及び
アルカリ土類金属塩化物0.008重量%〜36.5重
量%を混合し、80℃〜300℃の温度で1分〜24時
間加熱した後に溶媒を除去し、乾燥することを特徴とす
るポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法であ
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明で用いられるポリアリ−レンスルフ
ィド樹脂は、繰り返し単位が一般式−Ar−S−で表さ
れる1種或いは2種以上のものである。ここで具体的に
−Ar−S−は、下記の構造単位で構成されているもの
が挙げられる。
ィド樹脂は、繰り返し単位が一般式−Ar−S−で表さ
れる1種或いは2種以上のものである。ここで具体的に
−Ar−S−は、下記の構造単位で構成されているもの
が挙げられる。
【0010】
【化1】 (但し、式中R1,R2は各々水素原子、アルキル基、
フェニル基、アルコキシル基、ニトロ基、ハロゲン原
子、アルキレングリコ−ル基、ヒドロキシル基、ニトリ
ル基、カルボキシル基、スルホン基又はアミノ基を示
す。また、式中Xはメチレン,エチレン,イソプロピ
ル,エ−テル,ケトン又はスルホン基を示す。)しか
し、特に好ましくはポリフェニレンスルフィド樹脂であ
る。ポリフェニレンスルフィド樹脂は、一般式
フェニル基、アルコキシル基、ニトロ基、ハロゲン原
子、アルキレングリコ−ル基、ヒドロキシル基、ニトリ
ル基、カルボキシル基、スルホン基又はアミノ基を示
す。また、式中Xはメチレン,エチレン,イソプロピ
ル,エ−テル,ケトン又はスルホン基を示す。)しか
し、特に好ましくはポリフェニレンスルフィド樹脂であ
る。ポリフェニレンスルフィド樹脂は、一般式
【0011】
【化2】 で示される繰返単位を持った構造が70モル%以上、好
ましくは90モル%以上含まれているものであれば他の
成分が共重合されたものであっても良い。
ましくは90モル%以上含まれているものであれば他の
成分が共重合されたものであっても良い。
【0012】ポリアリ−レンスルフィド樹脂は、一般に
特公昭44−2761号公報、特公昭45−3368号
公報、米国特許第3274165号公報、特公昭46−
27255号公報等で代表される製造法により得られる
比較的分子量の小さい重合体と特公昭52−12240
号公報に代表される本質的に線状で比較的高分子量の重
合体とがあり、前者の重合体は、酸素雰囲気下或いは過
酸化物等の架橋剤の存在下で加熱することにより高重合
度化して用いることも可能である。
特公昭44−2761号公報、特公昭45−3368号
公報、米国特許第3274165号公報、特公昭46−
27255号公報等で代表される製造法により得られる
比較的分子量の小さい重合体と特公昭52−12240
号公報に代表される本質的に線状で比較的高分子量の重
合体とがあり、前者の重合体は、酸素雰囲気下或いは過
酸化物等の架橋剤の存在下で加熱することにより高重合
度化して用いることも可能である。
【0013】本発明に使用するに適したポリアリ−レン
スルフィド樹脂の溶融粘度(高化式フロ−テスタ−によ
り(ダイス:φ=0.5mm,L=2mm)300℃,
10Kg荷重での測定)は、本質的に直線状で比較的高
分子量の重合体であれば50〜50000ポイズ、好ま
しくは100〜30000ポイズのものが好適に使用さ
れる。また、架橋剤などの存在下で加熱することにより
高重合化した重合体であれば加熱処理前の粘度が50〜
20000ポイズのものであり、加熱処理後の粘度が1
50〜50000ポイズ、好ましくは200〜3000
0ポイズのものが使用できる。ここで50ポイズ未満の
場合は、機械的強度が低下し好ましくない。また、50
000ポイズを越える場合は、成形性に難点を生じ好ま
しくない。 次に、本発明で用いられる酸化亜鉛は、例
えばフランス法,アメリカ法,湿式亜鉛華の製法等の各
種製法により製造される下記の一般式(I)で示される
化合物である。
スルフィド樹脂の溶融粘度(高化式フロ−テスタ−によ
り(ダイス:φ=0.5mm,L=2mm)300℃,
10Kg荷重での測定)は、本質的に直線状で比較的高
分子量の重合体であれば50〜50000ポイズ、好ま
しくは100〜30000ポイズのものが好適に使用さ
れる。また、架橋剤などの存在下で加熱することにより
高重合化した重合体であれば加熱処理前の粘度が50〜
20000ポイズのものであり、加熱処理後の粘度が1
50〜50000ポイズ、好ましくは200〜3000
0ポイズのものが使用できる。ここで50ポイズ未満の
場合は、機械的強度が低下し好ましくない。また、50
000ポイズを越える場合は、成形性に難点を生じ好ま
しくない。 次に、本発明で用いられる酸化亜鉛は、例
えばフランス法,アメリカ法,湿式亜鉛華の製法等の各
種製法により製造される下記の一般式(I)で示される
化合物である。
【0014】ZnxO・nH2O (但し、xは1又は2,nは0〜6である。) 次に、本発明で用いられる水酸化亜鉛は、例えば亜鉛塩
の溶液に水酸化アルカリを加えて沈殿させる製法等の各
種製法により製造される下記の一般式(II)で示され
る化合物である。 Zn(OH)2・nH2O (但し、nは0〜6である。) 酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の添加量は、ポリアリ−
レンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の
総量に対し0.01重量%〜10重量%の範囲であり、
好ましくは、0.1重量%〜5重量%の範囲である。こ
こで、添加量が0.01重量%未満の場合は、腐食性の
低減効果が乏しい。また、10重量%を越える場合は、
成形後のポリアリーレンスルフィド樹脂の力学強度が低
下するため好ましくない。
の溶液に水酸化アルカリを加えて沈殿させる製法等の各
種製法により製造される下記の一般式(II)で示され
る化合物である。 Zn(OH)2・nH2O (但し、nは0〜6である。) 酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の添加量は、ポリアリ−
レンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛の
総量に対し0.01重量%〜10重量%の範囲であり、
好ましくは、0.1重量%〜5重量%の範囲である。こ
こで、添加量が0.01重量%未満の場合は、腐食性の
低減効果が乏しい。また、10重量%を越える場合は、
成形後のポリアリーレンスルフィド樹脂の力学強度が低
下するため好ましくない。
【0015】次に、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛にア
ルカリ土類金属塩化物を併用する場合の添加量は、ポリ
アリ−レンスルフィド樹脂,酸化亜鉛及び/又は水酸化
亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の総量に対し酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%の範囲
であり、かつアルカリ土類金属塩化物は0.008重量
%〜36.5重量%の範囲である。好ましくは、酸化亜
鉛及び/又は水酸化亜鉛の添加量が0.1重量%〜5重
量%の範囲であり、アルカリ土類金属塩化物の添加量が
0.08重量%〜18.3重量%の範囲である。酸化亜
鉛及び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の配
合比は、とくに限定はないが互いの無機物が等モルにな
るように配合することが好ましく、著しい効果を発揮す
る。
ルカリ土類金属塩化物を併用する場合の添加量は、ポリ
アリ−レンスルフィド樹脂,酸化亜鉛及び/又は水酸化
亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の総量に対し酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%の範囲
であり、かつアルカリ土類金属塩化物は0.008重量
%〜36.5重量%の範囲である。好ましくは、酸化亜
鉛及び/又は水酸化亜鉛の添加量が0.1重量%〜5重
量%の範囲であり、アルカリ土類金属塩化物の添加量が
0.08重量%〜18.3重量%の範囲である。酸化亜
鉛及び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の配
合比は、とくに限定はないが互いの無機物が等モルにな
るように配合することが好ましく、著しい効果を発揮す
る。
【0016】ここで、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛,
アルカリ土類金属塩化物それぞれの配合量が0.01重
量%,0.008重量%未満では腐食性の低減効果は乏
しく、10重量%,36.5重量%を越える場合は、成
形後のポリアリーレンスルフィド樹脂の力学強度が低下
するため好ましくない。
アルカリ土類金属塩化物それぞれの配合量が0.01重
量%,0.008重量%未満では腐食性の低減効果は乏
しく、10重量%,36.5重量%を越える場合は、成
形後のポリアリーレンスルフィド樹脂の力学強度が低下
するため好ましくない。
【0017】ここで、アルカリ土類金属塩化物とは、ベ
リリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウ
ム,バリウム,ラジウムの塩化物であり、その無水物又
は水和物を用いることができる。特に好ましくは、塩化
バリウムの無水物又は水和物である。
リリウム,マグネシウム,カルシウム,ストロンチウ
ム,バリウム,ラジウムの塩化物であり、その無水物又
は水和物を用いることができる。特に好ましくは、塩化
バリウムの無水物又は水和物である。
【0018】本発明に用いられるポリアリーレンスルフ
ィド樹脂の良溶媒とは、ポリアリーレンスルフィド樹脂
を室温又は高温で溶解することができる有機溶媒であ
り、例えば、N,N´−ジメチルアセトアミド,N−エ
チル−2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,
テトラメチル尿素,N−メチルプロピオンアミド,ジメ
チルスルホキシド,1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン,α−クロロナフタレン,ジフェニルエ−テル等を挙
げることができるが、N−メチル−2−ピロリドン,
1,3−ジメチルイミダゾリジノン,α−クロロナフタ
レン,ジフェニルエ−テルが特に好ましい。
ィド樹脂の良溶媒とは、ポリアリーレンスルフィド樹脂
を室温又は高温で溶解することができる有機溶媒であ
り、例えば、N,N´−ジメチルアセトアミド,N−エ
チル−2−ピロリドン,N−メチル−2−ピロリドン,
テトラメチル尿素,N−メチルプロピオンアミド,ジメ
チルスルホキシド,1,3−ジメチルイミダゾリジノ
ン,α−クロロナフタレン,ジフェニルエ−テル等を挙
げることができるが、N−メチル−2−ピロリドン,
1,3−ジメチルイミダゾリジノン,α−クロロナフタ
レン,ジフェニルエ−テルが特に好ましい。
【0019】次に、ポリアリーレンスルフィド樹脂の良
溶媒中で、ポリアリーレンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛又は、ポリアリーレンスルフィド樹
脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属
塩化物とを加熱処理する条件は、用いるポリアリーレン
スルフィド樹脂の溶融粘度,溶液濃度,処理温度,処理
時間,酸化亜鉛又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属塩化
物の添加量により適時変更可能である。
溶媒中で、ポリアリーレンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛又は、ポリアリーレンスルフィド樹
脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属
塩化物とを加熱処理する条件は、用いるポリアリーレン
スルフィド樹脂の溶融粘度,溶液濃度,処理温度,処理
時間,酸化亜鉛又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属塩化
物の添加量により適時変更可能である。
【0020】通常、溶液濃度(ポリアリーレンスルフィ
ド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛又は、ポリアリ
ーレンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛
とアルカリ土類金属塩化物の総量/良溶媒)は、7重量
%〜50重量%の範囲であり、好ましくは、10重量%
〜40重量%の範囲が採用される。ここで、溶液濃度が
7重量%未満では、経済的な見地から好ましくない。ま
た、溶液濃度が50重量%越える場合は、設備上の問題
が懸念される。
ド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛又は、ポリアリ
ーレンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛
とアルカリ土類金属塩化物の総量/良溶媒)は、7重量
%〜50重量%の範囲であり、好ましくは、10重量%
〜40重量%の範囲が採用される。ここで、溶液濃度が
7重量%未満では、経済的な見地から好ましくない。ま
た、溶液濃度が50重量%越える場合は、設備上の問題
が懸念される。
【0021】次に、処理時間は、1分〜24時間の範囲
であり、好ましくは、10分〜10時間の範囲である。
ここで、処理時間が1分未満の場合は、腐食性の低減効
果が乏しく、24時間を越える場合には、経済的な見地
から好ましくない。但し、処理時間は、処理温度を高く
することにより短くすることができる。
であり、好ましくは、10分〜10時間の範囲である。
ここで、処理時間が1分未満の場合は、腐食性の低減効
果が乏しく、24時間を越える場合には、経済的な見地
から好ましくない。但し、処理時間は、処理温度を高く
することにより短くすることができる。
【0022】次に、処理温度は、80℃〜300℃の範
囲であり、好ましくは、200℃〜270℃の範囲であ
る。更に好ましくは、ポリアリーレンスルフィド樹脂が
加熱処理中に系内で溶解していることが望ましい。ここ
で、処理温度が80℃未満の場合は、腐食性の低減効果
が乏しく、300℃を越える場合は、ポリアリーレンス
ルフィド樹脂の分解を誘発することがあるため好ましく
ない。
囲であり、好ましくは、200℃〜270℃の範囲であ
る。更に好ましくは、ポリアリーレンスルフィド樹脂が
加熱処理中に系内で溶解していることが望ましい。ここ
で、処理温度が80℃未満の場合は、腐食性の低減効果
が乏しく、300℃を越える場合は、ポリアリーレンス
ルフィド樹脂の分解を誘発することがあるため好ましく
ない。
【0023】本発明の加熱処理は、前述した成分,条件
を任意に選択することにより実施される。
を任意に選択することにより実施される。
【0024】次に、加熱処理装置は、加熱装置及び攪拌
機が備え付けである容器であれば特に制限はないが、好
ましくは密閉式容器が採用される。
機が備え付けである容器であれば特に制限はないが、好
ましくは密閉式容器が採用される。
【0025】このように加熱処理して得られたポリアリ
ーレンスルフィド樹脂は、溶媒除去,乾燥等の一般の工
程を経た後得られる。
ーレンスルフィド樹脂は、溶媒除去,乾燥等の一般の工
程を経た後得られる。
【0026】
【実施例】次に、実施例及び比較例を示して本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は、これらに限定される
ものではない。尚、以下の実施例で用いたポリアリーレ
ンスルフィド樹脂の腐食性試験は、以下の方法により行
った。
に具体的に説明するが、本発明は、これらに限定される
ものではない。尚、以下の実施例で用いたポリアリーレ
ンスルフィド樹脂の腐食性試験は、以下の方法により行
った。
【0027】○腐食性試験PPSパウダ−10gを図1
に示すような秤量瓶に入れ、その中にシャ−レに入れた
ハンダメッキが施されたリ−ドフレ−ムを入れて150
℃,500時間オ−ブン中で加熱し、ハンダメッキが施
されたリ−ドフレ−ムの腐食度の判定を目視にて行っ
た。
に示すような秤量瓶に入れ、その中にシャ−レに入れた
ハンダメッキが施されたリ−ドフレ−ムを入れて150
℃,500時間オ−ブン中で加熱し、ハンダメッキが施
されたリ−ドフレ−ムの腐食度の判定を目視にて行っ
た。
【0028】判定 ◎;変色なし ○;わずかに灰色に変色 △;灰色に変色 ×;黒色に変色 参考例1 本発明に用いたポリフェニレンスルフィド樹脂(以下P
PSと略す)は、以下のように合成した。15l容量の
オ−トクレ−ブに硫化ナトリウムNa2S・2.9H2
O1.8モル、N−メチル−2−ピロリドン(以下NM
Pと略す)4.5Kgを入れ窒素気流下撹拌して200
℃まで昇温し、主に水からなる留出液636gを留去し
た。系を170℃まで冷却した後、p−ジクロルベンゼ
ン1.8モルをNMP1.5Kgとともに添加し、窒素
気流下に系を封入、昇温して250℃にて3時間重合を
行った。重合終了後、系を冷却し、内容物を水中に投
入、ポリマ−を沈澱させた後、沈澱したポリマ−をグラ
スロ−トで捕集し、約10lの温水で洗浄、濾過を繰り
返し、一晩加熱真空乾燥し、ポリマ−を単離した。得ら
れたポリマ−は1.85Kg、収率95%であり、溶融
粘度(300℃にて直径0.5mm、長さ2mmのダイ
スを用い、荷重10Kgで高化式フロ−テスタ−で測定
した値)は250ポイズであった。以下、PPS(1)
と示す。
PSと略す)は、以下のように合成した。15l容量の
オ−トクレ−ブに硫化ナトリウムNa2S・2.9H2
O1.8モル、N−メチル−2−ピロリドン(以下NM
Pと略す)4.5Kgを入れ窒素気流下撹拌して200
℃まで昇温し、主に水からなる留出液636gを留去し
た。系を170℃まで冷却した後、p−ジクロルベンゼ
ン1.8モルをNMP1.5Kgとともに添加し、窒素
気流下に系を封入、昇温して250℃にて3時間重合を
行った。重合終了後、系を冷却し、内容物を水中に投
入、ポリマ−を沈澱させた後、沈澱したポリマ−をグラ
スロ−トで捕集し、約10lの温水で洗浄、濾過を繰り
返し、一晩加熱真空乾燥し、ポリマ−を単離した。得ら
れたポリマ−は1.85Kg、収率95%であり、溶融
粘度(300℃にて直径0.5mm、長さ2mmのダイ
スを用い、荷重10Kgで高化式フロ−テスタ−で測定
した値)は250ポイズであった。以下、PPS(1)
と示す。
【0029】参考例2 参考例1で得られたポリマ−を空気中250℃に設定し
たオ−ブンに入れ、そのまま5時間硬化させ、溶融粘度
2800ポイズのPPSを得た。以下、PPS(2)と
示す。
たオ−ブンに入れ、そのまま5時間硬化させ、溶融粘度
2800ポイズのPPSを得た。以下、PPS(2)と
示す。
【0030】実施例1〜3 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP,参考例1の
PPS(1)及び酸化亜鉛(和光純薬工業(株))を表
1に示す割合で仕込み、窒素ガスで系内を置換した後、
昇温し表1に示す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブ
を冷却後ポリマ−を熱水で3回洗浄した。その後、80
℃で1日間乾燥した。次に、得られたPPSパウダ−を
腐食性試験により評価を行った。結果を表1に示す。
PPS(1)及び酸化亜鉛(和光純薬工業(株))を表
1に示す割合で仕込み、窒素ガスで系内を置換した後、
昇温し表1に示す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブ
を冷却後ポリマ−を熱水で3回洗浄した。その後、80
℃で1日間乾燥した。次に、得られたPPSパウダ−を
腐食性試験により評価を行った。結果を表1に示す。
【0031】実施例4〜6 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP,参考例1の
PPS(1),酸化亜鉛(和光純薬工業(株))及び塩
化バリウム(和光純薬工業(株))を表1に示す割合で
仕込み、窒素ガスで系内を置換した後、昇温し表1に示
す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ
−を熱水で3回洗浄した。その後、80℃で1日間乾燥
した。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験によ
り評価を行なった。結果を表1に示す。
PPS(1),酸化亜鉛(和光純薬工業(株))及び塩
化バリウム(和光純薬工業(株))を表1に示す割合で
仕込み、窒素ガスで系内を置換した後、昇温し表1に示
す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ
−を熱水で3回洗浄した。その後、80℃で1日間乾燥
した。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験によ
り評価を行なった。結果を表1に示す。
【0032】実施例7〜9 参考例1のPPS(1)の代わりに参考例2のPPS
(2)を用いた以外は、実施例1〜3と同様の操作を行
なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験に
より評価を行なった。結果を表1に示す。
(2)を用いた以外は、実施例1〜3と同様の操作を行
なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験に
より評価を行なった。結果を表1に示す。
【0033】実施例10〜12 参考例1のPPS(1)の代わりに参考例2のPPS
(2)を用いた以外は、実施例4〜6と同様の操作を行
なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験に
より評価を行った。結果を表1に示す。
(2)を用いた以外は、実施例4〜6と同様の操作を行
なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験に
より評価を行った。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】実施例13〜15 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP,参考例1の
PPS(1)及び水酸化亜鉛(和光純薬工業(株))を
表2に示す割合で仕込み、窒素ガスで系内を置換した
後、昇温し表2に示す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ
−ブを冷却後ポリマ−を熱水で3回洗浄した。その後、
80℃で1日間乾燥した。次に、得られたPPSパウダ
−を腐食性試験により評価を行った。結果を表2に示
す。
PPS(1)及び水酸化亜鉛(和光純薬工業(株))を
表2に示す割合で仕込み、窒素ガスで系内を置換した
後、昇温し表2に示す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ
−ブを冷却後ポリマ−を熱水で3回洗浄した。その後、
80℃で1日間乾燥した。次に、得られたPPSパウダ
−を腐食性試験により評価を行った。結果を表2に示
す。
【0036】実施例16〜18 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP,参考例1の
PPS(1),水酸化亜鉛(和光純薬工業(株))及び
塩化バリウム(和光純薬工業(株))を表2に示す割合
で仕込み、窒素ガスで系内を置換した後、昇温し表2に
示す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリ
マ−を熱水で3回洗浄した。その後、80℃で1日間乾
燥した。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験に
より評価を行なった。結果を表2に示す。
PPS(1),水酸化亜鉛(和光純薬工業(株))及び
塩化バリウム(和光純薬工業(株))を表2に示す割合
で仕込み、窒素ガスで系内を置換した後、昇温し表2に
示す条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリ
マ−を熱水で3回洗浄した。その後、80℃で1日間乾
燥した。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験に
より評価を行なった。結果を表2に示す。
【0037】実施例19〜21 参考例1のPPS(1)の代わりに参考例2のPPS
(2)を用いた以外は、実施例13〜15と同様の操作
を行なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試
験により評価を行なった。結果を表2に示す。
(2)を用いた以外は、実施例13〜15と同様の操作
を行なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試
験により評価を行なった。結果を表2に示す。
【0038】実施例22〜24 参考例1のPPS(1)の代わりに参考例2のPPS
(2)を用いた以外は、実施例16〜18と同様の操作
を行なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試
験により評価を行った。結果を表2に示す。
(2)を用いた以外は、実施例16〜18と同様の操作
を行なった。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試
験により評価を行った。結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
【0040】実施例25 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP,参考例1の
PPS(1),酸化亜鉛(和光純薬工業(株))及び水
酸化亜鉛(和光純薬工業(株))を表3に示す割合で仕
込み、窒素ガスで系内を置換した後、昇温し表3に示す
条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ−
を熱水で3回洗浄した。その後、80℃で1日間乾燥し
た。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験により
評価を行った。結果を表3に示す。
PPS(1),酸化亜鉛(和光純薬工業(株))及び水
酸化亜鉛(和光純薬工業(株))を表3に示す割合で仕
込み、窒素ガスで系内を置換した後、昇温し表3に示す
条件で加熱攪拌した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ−
を熱水で3回洗浄した。その後、80℃で1日間乾燥し
た。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験により
評価を行った。結果を表3に示す。
【0041】実施例26 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP,参考例1の
PPS(1),酸化亜鉛(和光純薬工業(株)),水酸
化亜鉛(和光純薬工業(株))及び塩化バリウム(和光
純薬工業(株))を表3に示す割合で仕込み、窒素ガス
で系内を置換した後、昇温し表3に示す条件で加熱攪拌
した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ−を熱水で3回洗
浄した。その後、80℃で1日間乾燥した。次に、得ら
れたPPSパウダ−を腐食性試験により評価を行なっ
た。結果を表3に示す。
PPS(1),酸化亜鉛(和光純薬工業(株)),水酸
化亜鉛(和光純薬工業(株))及び塩化バリウム(和光
純薬工業(株))を表3に示す割合で仕込み、窒素ガス
で系内を置換した後、昇温し表3に示す条件で加熱攪拌
した。オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ−を熱水で3回洗
浄した。その後、80℃で1日間乾燥した。次に、得ら
れたPPSパウダ−を腐食性試験により評価を行なっ
た。結果を表3に示す。
【0042】
【表3】
【0043】比較例1 300ml容量のオ−トクレ−ブにNMP100gと参
考例1のPPS(1)を10g仕込み、窒素ガスで系内
を置換した後、昇温し240℃,30分加熱攪拌した。
オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ−を熱水で3回洗浄し
た。その後、80℃で1日間乾燥した。次に、得られた
PPSパウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結
果を表4に示す。
考例1のPPS(1)を10g仕込み、窒素ガスで系内
を置換した後、昇温し240℃,30分加熱攪拌した。
オ−トクレ−ブを冷却後ポリマ−を熱水で3回洗浄し
た。その後、80℃で1日間乾燥した。次に、得られた
PPSパウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結
果を表4に示す。
【0044】比較例2 参考例1のPPS(1)の代わりに参考例2のPPS
(2)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行なっ
た。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験により
評価を行なった。結果を表4に示す。
(2)を用いた以外は、比較例1と同様の操作を行なっ
た。次に、得られたPPSパウダ−を腐食性試験により
評価を行なった。結果を表4に示す。
【0045】比較例3 実施例1で用いた酸化亜鉛を炭酸カルシウム(白石工業
(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実施
例1と同様の操作を行なった。次に、得られたPPSパ
ウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を表4
に示す。
(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実施
例1と同様の操作を行なった。次に、得られたPPSパ
ウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を表4
に示す。
【0046】比較例4 実施例7で用いた酸化亜鉛を炭酸カルシウム(白石工業
(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実施
例7と同様の操作を行なった。次に、得られたPPSパ
ウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を表4
に示す。
(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実施
例7と同様の操作を行なった。次に、得られたPPSパ
ウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を表4
に示す。
【0047】比較例5 実施例4で用いた酸化亜鉛を炭酸カルシウム(白石工業
(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実施
例4と同様の操作を行なった。次に、得られたPPSパ
ウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を表4
に示す。
(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実施
例4と同様の操作を行なった。次に、得られたPPSパ
ウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を表4
に示す。
【0048】比較例6 実施例10で用いた酸化亜鉛を炭酸カルシウム(白石工
業(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実
施例10と同様の操作を行なった。次に、得られたPP
Sパウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を
表4に示す。
業(株),ホワイトンP−30)に変更した以外は、実
施例10と同様の操作を行なった。次に、得られたPP
Sパウダ−を腐食性試験により評価を行なった。結果を
表4に示す。
【0049】
【表4】
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、ポリアリ−レンスルフ
ィド樹脂の良溶媒の存在下で、酸化亜鉛及び/又は水酸
化亜鉛又は、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛及びアルカ
リ土類金属塩化物とポリアリ−レンスルフィド樹脂とを
加熱処理することにより腐食性が低減したポリアリ−レ
ンスルフィド樹脂を得ることができる。これにより、電
気・電子部品など金属腐食性が問題となる分野での利用
が期待され、工業的価値は高い。
ィド樹脂の良溶媒の存在下で、酸化亜鉛及び/又は水酸
化亜鉛又は、酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛及びアルカ
リ土類金属塩化物とポリアリ−レンスルフィド樹脂とを
加熱処理することにより腐食性が低減したポリアリ−レ
ンスルフィド樹脂を得ることができる。これにより、電
気・電子部品など金属腐食性が問題となる分野での利用
が期待され、工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜26,比較例1〜6の加熱処理した
樹脂の金属に対する腐食性を調べる試験の概略図であ
る。
樹脂の金属に対する腐食性を調べる試験の概略図であ
る。
1;オ−ブン 2;秤量瓶 3;シャ−レ 4;ハンダメッキを施したリ−ドフレ−ム 5;試料(PPSパウダ−)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 81/00 - 81/02 C08K 3/18 - 3/22 C08G 75/00 - 75/02 C08J 3/20
Claims (2)
- 【請求項1】ポリアリ−レンスルフィド樹脂の良溶媒の
存在下で、ポリアリ−レンスルフィド樹脂と酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛の総量に対して酸化亜鉛及び/又は
水酸化亜鉛0.01重量%〜10重量%を混合し、80
℃〜300℃の温度で1分〜24時間加熱した後に溶媒
を除去し、乾燥することを特徴とするポリアリ−レンス
ルフィド樹脂の腐食性低減方法。 - 【請求項2】ポリアリ−レンスルフィド樹脂の良溶媒の
存在下で、ポリアリ−レンスルフィド樹脂,酸化亜鉛及
び/又は水酸化亜鉛とアルカリ土類金属塩化物の総量に
対して酸化亜鉛及び/又は水酸化亜鉛0.01重量%〜
10重量%及びアルカリ土類金属塩化物0.008重量
%〜36.5重量%を混合し、80℃〜300℃の温度
で1分〜24時間加熱した後に溶媒を除去し、乾燥する
ことを特徴とするポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食
性低減方法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415068A JP3061145B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 |
TW080109870A TW203073B (ja) | 1990-12-19 | 1991-12-17 | |
US07/808,485 US5239054A (en) | 1990-12-19 | 1991-12-17 | Treatment of polyarylene sulfide resins with zinc compound |
CA002058032A CA2058032A1 (en) | 1990-12-19 | 1991-12-18 | Treatment of polyarylene sulfide resins |
KR1019910023416A KR920012187A (ko) | 1990-12-19 | 1991-12-19 | 폴리아릴렌 술피드수지 처리방법 |
DE69120915T DE69120915T2 (de) | 1990-12-19 | 1991-12-19 | Behandlung von Polyarylensulfidharzen |
EP91311820A EP0491572B1 (en) | 1990-12-19 | 1991-12-19 | Treatment of polyarylene sulfide resins |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2415068A JP3061145B2 (ja) | 1990-12-27 | 1990-12-27 | ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04225063A JPH04225063A (ja) | 1992-08-14 |
JP3061145B2 true JP3061145B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=18523477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2415068A Expired - Fee Related JP3061145B2 (ja) | 1990-12-19 | 1990-12-27 | ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3061145B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6605660B2 (en) | 1997-09-29 | 2003-08-12 | Polyplastics Co., Ltd. | Polyarylene sulfide resin composition |
JP3624077B2 (ja) * | 1997-09-29 | 2005-02-23 | ポリプラスチックス株式会社 | ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物 |
JP5369645B2 (ja) * | 2007-12-27 | 2013-12-18 | 東レ株式会社 | ポリフェニレンサルファイド微粒子、その分散液、およびそれらの製造方法 |
JP5056646B2 (ja) * | 2008-07-25 | 2012-10-24 | Dic株式会社 | ポリアリーレンスルフィド樹脂用可塑剤、ポリアリーレンスルフィド成形体、及びポリアリーレンスルフィド樹脂の伸び率を高める方法 |
JP5428391B2 (ja) * | 2009-02-27 | 2014-02-26 | Dic株式会社 | 金属元素含有ナノ粒子が分散されたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法 |
JP2010275464A (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Dic Corp | ポリアリーレンスルフィド樹脂と無機微粒子との複合体の製造方法 |
-
1990
- 1990-12-27 JP JP2415068A patent/JP3061145B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04225063A (ja) | 1992-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4486578A (en) | Stabilized polyphenylene sulfide and method for producing same | |
KR960002963B1 (ko) | 용융-안정 중합체의 제조방법 및 용융 안정성 중합체 조성물 | |
EP0216116A1 (en) | Process for preparation of polyarylene thioethers having high melt crystallization temperature | |
JP3061145B2 (ja) | ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 | |
EP0448194A2 (en) | Process for production of polyarylenesulfides | |
KR930003512B1 (ko) | 폴리아릴렌 설파이드 수지 조성물 및 금속과 결합된 이의 성형품 | |
EP0828780B1 (en) | Polyarylene sulfide and a composition thereof | |
JPH08151443A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの製造方法 | |
JP3123082B2 (ja) | ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 | |
JP3061144B2 (ja) | ポリアリ−レンスルフィド樹脂の腐食性低減方法 | |
US5239054A (en) | Treatment of polyarylene sulfide resins with zinc compound | |
JPH0798901B2 (ja) | ポリフエニレンスルフイド組成物 | |
US3498955A (en) | Neutralization of polymerization solutions of aromatic polyamides | |
EP0372744A2 (en) | Production of poly(phenylene sulfide) of an improved reactivity | |
US3631003A (en) | Polyamides and their production | |
JP3034573B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPS62288630A (ja) | 光安定化ポリアリ−レンチオエ−テル | |
JP3307018B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法およびポリフェニレンスルフィド樹脂 | |
JP3030464B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH10265575A (ja) | ポリアリーレンスルフィドの精製方法 | |
JP3189422B2 (ja) | ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH03143958A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JPH0441561A (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3147463B2 (ja) | ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物 | |
JP3077253B2 (ja) | ポリアリ−レンスルフィド樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |