JPH1149849A - 不飽和ポリエステルの製造方法および不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

不飽和ポリエステルの製造方法および不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JPH1149849A
JPH1149849A JP21372397A JP21372397A JPH1149849A JP H1149849 A JPH1149849 A JP H1149849A JP 21372397 A JP21372397 A JP 21372397A JP 21372397 A JP21372397 A JP 21372397A JP H1149849 A JPH1149849 A JP H1149849A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘度で取り扱い性がよく、かつ安全性の高
い、不飽和ポリエステルの製造方法を提供し、上記不飽
和ポリエステルを用いた、耐熱水性に優れる不飽和ポリ
エステル樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 無水マレイン酸(A)と水(B)との反
応混合物に、ジシクロペンタジエン(C)を反応させる
第一工程と、第一工程の反応混合物と、多価アルコー
ル、あるいは多価アルコールと多塩基酸を反応させて、
ジシクロペンタジエン(C)により変性された不飽和ポ
リエステルを得る第二工程とを有し、上記第一工程で用
いる、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比(B
/A)を、1以下に設定する方法、および上記不飽和ポ
リエステルを含む樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不飽和ポリエステ
ルの製造方法および不飽和ポリエステル樹脂組成物に関
し、さらに詳しくは、塗料、接着剤、注型、ライニン
グ、レジンコンクリート、人工大理石、繊維強化プラス
チック成形品等に利用可能な、ジシクロペンタジエンに
より変性された不飽和ポリエステルの製造方法、および
上記不飽和ポリエステルを含む不飽和ポリエステル樹脂
組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、不飽和ポリエステルを用いた成形
品は、優れた成形性、強度特性、耐熱性、耐水性等を有
するため、塗料、接着剤、注型、ライニング等に好適に
用いられている。また、上記不飽和ポリエステル樹脂組
成物は、ガラス繊維、炭素繊維等の強化材に含浸させて
繊維強化プラスチックとし、浴槽、浄化槽、船、車両、
タンク、ハウジング等の材料に多用されている。
【0003】不飽和ポリエステルは、一般的には、少な
くとも一部に不飽和酸を含む多塩基酸と多価アルコール
とを縮合反応させて得られるポリエステルであり、上記
不飽和酸に基づく不飽和結合を含むことから、不飽和ポ
リエステルと呼ばれるものである。
【0004】上記不飽和ポリエステルに対し、ビニルモ
ノマー等のラジカル重合性単量体(反応性希釈剤)を混
合して樹脂組成物を得、上記樹脂組成物を、例えば金型
内で硬化させることにより、成形品が得られる。
【0005】しかしながら、上記不飽和ポリエステルを
用いた成形品は、硬化の際に約8%の硬化収縮が発生す
るため、成形品の表面にひけが生じたり、成形品に反り
が生じたりして、寸法精度に劣るという欠点を有してい
る。
【0006】これらの欠点を改良する方法として、ジシ
クロペンタジエンを、不飽和ポリエステルの原料に用い
ることが知られている。ジシクロペンタジエンを原料の
一部に用いた、いわゆるジシクロペンタジエン変性の不
飽和ポリエステルを用いた樹脂組成物は、低粘度で作業
性に優れており、また、上記不飽和ポリエステルを用い
た成形品は、その表面でのひけが少なく、かつ、耐熱水
性に優れていることが知られている。
【0007】ジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエ
ステルを用いた樹脂組成物は、ジシクロペンタジエン、
無水マレイン酸、水、多価アルコールを反応させること
により、ジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエステ
ルを得、これにラジカル重合性単量体、例えばスチレン
を混合することによって得られる。
【0008】このような不飽和ポリエステルの樹脂組成
物として、例えば、下記の各公報に開示されたものが知
られている。まず、特開昭54−90285号公報で
は、ジシクロペンタジエン、無水マレイン酸、水を15
0℃以下で反応させて得られた部分エステル化ジシクロ
ペンタジエンカルボン酸と多価アルコールとを付加縮合
反応させて得られるポリエステルと、スチレンおよびポ
リスチレンを含有してなる、低粘度で電気特性、特に高
温絶縁抵抗に優れた低収縮性樹脂組成物が開示されてい
る。
【0009】また、特開平4−132714号公報で
は、ジシクロペンタジエンと無水マレイン酸とに水を滴
下反応して得られる反応生成物をさらにグリコールと反
応して得られるジシクロペンタジエンオリゴマーと、ビ
ニル重合性単量体とからなる、成形物としたときの表面
平滑性、寸法安定性(低反り)、耐熱水性を大幅に改善
した熱硬化性樹脂組成物が開示されている。
【0010】さらに、特公平6−74301号公報で
は、ネオペンチルグリコールを成分に用いた不飽和ポリ
エステル樹脂、ジシクロペンタジエンを成分とした不飽
和ポリエステル樹脂、揺変剤、重合性単量体からなる、
表面平滑性の良好な製品を提供できる不飽和ポリエステ
ル樹脂組成物が開示されている。
【0011】上記公報は、該ジシクロペンタジエンを成
分とした不飽和ポリエステル樹脂の製造例として、ジシ
クロペンタジエンと水との混合物に対し、無水マレイン
酸を添加して反応混合体を得る際に生じる反応発熱を利
用して、上記反応混合体の温度が130℃以下になるよ
うに、上記無水マレイン酸の添加速度を小さく設定する
方法を開示している。上記公報では、無水マレイン酸の
添加終了後、さらに130℃で3時間加熱を続け、次い
でグリコールを加えて徐々に温度を上昇させて210℃
で反応させ、酸価25以下となったときに反応終了と判
断して冷却し、続いて、ハイドロキノン、スチレンモノ
マーを加えて、上記不飽和ポリエステル樹脂組成物を得
ている。
【0012】また、特表昭62−500034号公報で
は、ジシクロペンタジエン変性不飽和ポリエステルアル
キド、ウレタンオリゴマー、非樹脂性ビニルモノマーか
らなる、柔軟化した組成物が開示されている。該ジシク
ロペンタジエン変性不飽和ポリエステルアルキドの製造
例として、無水マレイン酸に対し、理論当量を越える水
を加え、続いてジシクロペンタジエンを添加、反応さ
せ、その後、ポリオールと反応させる方法が開示されて
いる。
【0013】一般に、ジシクロペンタジエン変性不飽和
ポリエステルは、ジシクロペンタジエン、無水マレイン
酸および水の付加反応工程によって、マレイン酸のジシ
クロペンテニルモノエステルを生成し、続いて、該付加
反応混合物と、多価アルコール、あるいは多価アルコー
ルおよび多塩基酸とのエステル化反応工程によって得ら
れる。
【0014】上記付加反応工程は、まず、無水マレイン
酸が水と反応してマレイン酸となり、その第一カルボン
酸の強い解離性によって、無触媒下にジシクロペンタジ
エンとマレイン酸の第一カルボン酸との付加反応が生
じ、その結果、付加反応生成物であるマレイン酸のジシ
クロペンテニルモノエステルが生成する。このような反
応は、反応発熱が大きいため、反応発熱の暴走を防止す
るように、十分に注意して反応操作を行う必要がある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来法
においては、例えば、無水マレイン酸、水、ジシクロペ
ンタジエンを互いに予め混合して、反応装置の反応容器
内で加熱した場合、急激な反応の進行が生じ、反応発熱
の暴走による急激な温度上昇によって反応容器内の圧力
上昇を生じ、上記反応装置の破損といった危険性を生じ
る可能性がある。そこで、上記の場合では、上記危険性
を回避するために、十分な冷却能力を有する冷却装置を
反応装置に備えることが考えられるが、反応装置が大型
化してコストアップを招来するという問題点を有してい
る。
【0016】また、上記従来法において、無水マレイン
酸とジシクロペンタジエンとの混合物、あるいは水とジ
シクロペンタジエンの混合物に、水あるいは無水マレイ
ン酸を滴下して付加反応工程を行う場合、無水マレイン
酸とジシクロペンタジエンの混合物、および、水とジシ
クロペンタジエンは、それぞれ互いに溶解せずに不均一
な状態となる。このため、このような不均一な反応系で
は、各原料の部分的な濃度が不均一となることから、発
熱の制御が困難となり、反応発熱が暴走するという危険
性を備えている。よって、上記の場合では、不飽和ポリ
エステルの製造における安全性が低下し、その上、上記
暴走を回避するために冷却能力を高めると前述のコスト
アップを招来するという問題を有している。
【0017】また、上記従来法では、上記安全性の低下
を回避するために、上記の混合物の撹拌を連続して十分
に行いながら、水あるいは無水マレイン酸を滴下すれば
よいが、そのような十分な撹拌を常時行うという必要性
があり、製造に手間取るという問題点を生じている。
【0018】さらに、上記従来法において、マレイン酸
に対し、ジシクロペンタジエンを徐々に添加する方法も
考えられるが、均一な液体状態で反応させるためには、
マレイン酸を、その融点(138-139 ℃)以上となる14
0℃を超える温度に加熱して融解させる必要がある。し
かしながら、140℃を超える温度でジシクロペンタジ
エンを添加した場合、ジシクロペンタジエンが分解した
シクロペンタジエンを生じる。上記シクロペンタジエン
はマレイン酸と反応して、副生物である5-ノルボルネン
−2,3-ジカルボン酸となることから、140℃を超える
温度の反応では、マレイン酸のジシクロペンテニルモノ
エステルが効率よく生成せず、よって、目的とするジシ
クロペンタジエン変性の不飽和ポリエステルの収率が低
下するという問題を有している。
【0019】さらに、従来の各方法による不飽和ポリエ
ステルは、不均一系にて製造されたものであるので、反
応系内での反応発熱も不均一なものとなり、撹拌を十分
に行っても、部分的に140℃を超える部分が生じ易く
なる。このことから、上述したように、140℃を超え
る部分に生じ易い前記副生物が、不飽和ポリエステルの
骨格に組み込まれることになる。したがって、上記従来
法の不飽和ポリエステルでは、それを含む樹脂組成物を
硬化させた成形品に対し、ジシクロペンタジエン変性の
不飽和ポリエステルが成形品に対して付与できる物性、
例えば耐熱水性の劣化という問題点が生じている。
【0020】本発明の目的は、安全性や経済性が高く、
かつ低粘度で取り扱い性がよく、その上、得られた成形
品においては耐熱水性に優れたジシクロペンタジエン変
性の不飽和ポリエステルの製造方法、および上記不飽和
ポリエステルを用いた、耐熱水性に優れた不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、マレイン
酸のジシクロペンテニルモノエステルを得る工程におい
て、無水マレイン酸に対し、理論当量以下の水を添加す
ることにより、固形物の析出がほとんど無く、ほぼ均一
な液体状態を維持できて被反応成分が局在化することを
防止でき、続いて、ジシクロペンタジエンを徐々に添加
することにより、反応発熱の暴走を回避しながら上記反
応を制御して、マレイン酸のジシクロペンテニルモノエ
ステルを含む反応混合物を得ることができ、次に、上記
反応混合物に対し、多価アルコール、あるいは多価アル
コールと多塩基酸を反応させることによって、耐熱水性
に優れた成形品が得られる、低粘度のジシクロペンタジ
エン変性の不飽和ポリエステルを製造することが可能で
あることを見いだし、本発明を完成した。
【0022】本発明の不飽和ポリエステルの製造方法
は、以上の課題を解決するために、無水マレイン酸
(A)と水(B)との反応混合物に、ジシクロペンタジ
エン(C)を反応させる、下記の一般式(1)にて示さ
れる第一工程と、第一工程の反応混合物と、多価アルコ
ール、あるいは多価アルコールと多塩基酸とを反応させ
て、ジシクロペンタジエン(C)により変性された不飽
和ポリエステルを得る第二工程とを有し、上記第一工程
で用いる、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比
(B/A)が、1以下であることを特徴としている。
【0023】
【化1】
【0024】上記製造方法では、上記第一工程で用い
る、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比(B/
A)が、1未満であることがさらに好ましい。また、上
記製造方法においては、不飽和ポリエステルに対し、ジ
シクロペンタジエン(C)に由来するジシクロペンテニ
ル基が20重量%以上含有されるように、上記ジシクロ
ペンタジエン(C)を第一工程において添加することが
望ましい。
【0025】上記の製造方法によれば、第一工程で用い
る、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比(B/
A)を、1以下とすることによって、上記第一工程の反
応系中に、無水マレイン酸を有効に残存させることがで
きる。このような残存無水マレイン酸の含有量を調節あ
るいは制御することにより、第一工程の反応系における
固形物の析出を抑制でき、上記第一工程の反応系をほぼ
液体状態を維持した、均一系にて進行させることが可能
となる。
【0026】これにより、上記方法では、第一工程での
反応系が、固形物の析出による不均一系となったときに
生じ易い反応発熱の暴走や、局部的な温度上昇による副
生物の生成を軽減できる。よって、上記方法では、第一
工程において、無水マレイン酸(A)の水付加物である
マレイン酸に対し、ジシクロペンタジエン(C)が付加
した、マレイン酸のジシクロペンテニルモノエステルを
安全に効率よく得ることができる。
【0027】続いて、第二工程において、上記マレイン
酸のジシクロペンテニルモノエステルを含む反応混合物
に対し、多価アルコール、あるいは多価アルコールと多
塩基酸とを反応させて、ジシクロペンタジエン(C)に
より変性された不飽和ポリエステルを安全に効率よく得
ることができる。
【0028】よって、上記方法では、第一工程の反応系
を均一系とすることができるので、反応系の不均一に起
因する反応発熱の暴走を抑制できるから、上記暴走に対
する大きな冷却能力を有する必要がなく、また、不均一
系の反応に起因する副生物の生成も低減できて、上記副
生物が不飽和ポリエステルの骨格に組み込まれることに
よる、上記不飽和ポリエステルを用いた成形品の耐熱水
性の劣化も回避しながら、不飽和ポリエステルを、その
優れた物性を維持して、効率よく、かつ、安全に製造す
ることができる。
【0029】さらに、上記方法において、第一工程で用
いる、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比(B
/A)が、1未満に設定することにより、残存無水マレ
イン酸の含有量を、より一層制御し易くできる。このこ
とから、第一工程の反応系を、さらに均一系にて進行さ
せることが可能となり、不飽和ポリエステルを用いた成
形品の耐熱水性の劣化を回避しながら、不飽和ポリエス
テルを、その優れた物性を維持して、さらに、効率よ
く、かつ、安全に製造することができる。
【0030】その上、上記不飽和ポリエステルに対し、
ジシクロペンタジエン(C)に由来するジシクロペンテ
ニル基が20重量%以上含有されるようにすることによ
って、得られた不飽和ポリエステルを、低粘度とするこ
とができる。
【0031】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、上記方法により得られた不飽和ポリエステル100
重量部に対し、ラジカル重合性単量体を2〜300重量
部含有することを特徴としている。
【0032】上記の構成によれば、不飽和ポリエステル
と、ラジカル重合性単量体とを反応させて硬化させるこ
とによって、不飽和ポリエステル樹脂組成物から成形品
を得ることができる。また、上記構成は、上記構成を用
いて得られた成形品に対し、前記方法により得られた不
飽和ポリエステルを用いたことにより、従来のような不
均一系での反応により生じる副生物が、不飽和ポリエス
テルの骨格に組み込まれることが抑制される。この結
果、上記構成では、上記副生物に起因する耐熱水性の劣
化を軽減でき、優れた耐熱水性を、上記構成を用いた成
形品に対し付与することが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
すれば、以下の通りである。本発明の不飽和ポリエステ
ルの製造方法は、マレイン酸のジシクロペンテニルモノ
エステルを含む反応混合物を得る第一工程と、上記反応
混合物に対し、多価アルコール、あるいは多価アルコー
ルと多塩基酸を添加して、上記のマレイン酸のジシクロ
ペンテニルモノエステルと、多価アルコール、あるいは
多価アルコールと多塩基酸とを反応させて、ジシクロペ
ンタジエン変性の不飽和ポリエステルを得る不飽和ポリ
エステルの製造方法において、上記第一工程が、無水マ
レイン酸(A)に対し、理論当量以下の、より好ましく
は理論当量未満の水(B)を添加する方法である。上記
第一工程における、水(B)と無水マレイン酸(A)と
の反応混合物には、未反応の水(B)、および無水マレ
イン酸(A)、並びに反応後のマレイン酸とが含まれ
る。
【0034】上記方法によれば、第一工程において、理
論当量以下の水(B)の添加により、反応混合物中に無
水マレイン酸を有効に残存させることができるので、上
記反応混合物中に、固形物の析出がほとんど無い、ほぼ
均一な液体状態を、残存無水マレイン酸により、維持で
きる。よって、上記第一工程において、被反応成分が局
在化することが防止される。続いて、ジシクロペンタジ
エン(C)を徐々に添加することにより、ほぼ均一な液
体状態の維持によって、不均一系により生じ易い反応発
熱の暴走、および副生物の生成を回避しながら上記反応
系を制御して、マレイン酸のジシクロペンテニルモノエ
ステルを含む反応混合物を安全に効率よく得ることがで
きる。
【0035】また、上記方法では、添加したジシクロペ
ンタジエン(C)は、反応系が均一なため、迅速にマレ
イン酸と反応してマレイン酸のジシクロペンテニルモノ
エステルを生成するので、上記反応系における、フリー
のジシクロペンタジエン(C)の残存量を抑制できて、
残存ジシクロペンタジエン(C)による副反応も防止で
きる。
【0036】次に、上記第二工程において、反応混合物
に対し、多価アルコール、あるいは多価アルコールと多
塩基酸を反応させることによって、低粘度で耐熱水性に
優れた成形品が得られる、ジシクロペンタジエン変性の
不飽和ポリエステルが安全に効率よく得られる。
【0037】すなわち、上記第一工程で用いる無水マレ
イン酸(A)と、水(B)との割合は、無水マレイン酸
(A)をAモル、水(B)をBモルとすると、1.0≧
B/A≧0.2である。上記モル比(B/A)が1.0
を超えた場合、得られるジシクロペンタジエン変性の不
飽和ポリエステルの粘度が高くなって取り扱い性が低下
すると共に、上記不飽和ポリエステルを用いた成形品に
おける耐熱水性が劣化する。これは、無水マレイン酸
(A)に対して理論当量を超えた水(B)を用いた場
合、第一工程において副反応を生じ、この副反応成分が
耐熱水性を低下させる要因となっていることが理由であ
る。
【0038】また、無水マレイン酸(A)に対して理論
当量を超えた水(B)の添加量を用いた場合、無水マレ
イン酸(A)と水(B)の反応混合物は、固形物部分を
含んだ不均一な懸濁液状となる。このように生じた固形
物部分は、反応容器に備えた反応物取り出し口に詰まっ
たり、反応容器の温度計に付着して正確な温度を表示し
ない状態を生じたりするという不都合を生じることがあ
る。さらに、水(B)の使用量が増えた場合、固形物部
分の析出量が多くなって撹拌を十分に行うことができ
ず、反応系を進行させる製造装置の操作を安全に行うこ
とができないという問題点が生じる。
【0039】一方、前記モル比(B/A)が0.2未満
になると、ジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエス
テル中のジシクロペンタジエン残基であるジシクロペン
テニル基の含有量が低下し、得られたジシクロペンタジ
エン変性の不飽和ポリエステルの粘度が高くなり、取り
扱い性が劣化する。
【0040】よって、優れた耐熱水性を発揮するために
は、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比(B/
A)は、1.0≧B/Aであり、さらに、あわせて製造
上の安全性を考慮して、反応系中での固形物析出をでき
るだけ抑制するためには、1.0>B/Aが好ましく、
さらに好ましくは0.9≧B/Aである。また、ジシク
ロペンタジエン変性の不飽和ポリエステルの特徴点であ
る低粘度を維持するためには、ジシクロペンタジエンと
反応するマレイン酸量を確保する必要があるので、0.
2≦B/Aである。以上より、上記各効果を合わせて発
現させるために、最も好ましくは、上記モル比(B/
A)は0.2≦B/A≦0.9である。
【0041】無水マレイン酸(A)と水(B)との反応
は、固形物部分の析出を抑制するために、100℃以上
140℃以下、好ましくは、120℃以上130℃以下
で行うことが望ましい。100℃未満の場合、固形物部
分の析出量が多くなり好ましくなく、また、140℃を
超えるとマレイン酸が転位した、溶解性に劣るフマル酸
を生成し易いため、同様に、上記フマル酸に由来した固
形物(転化物)部分の析出量が多くなるので好ましくな
い。
【0042】無水マレイン酸(A)と水(B)との反応
は、速いため、無水マレイン酸(A)と水(B)の全量
を混合してから、上記の温度範囲内になれば、ジシクロ
ペンタジエンを投入することができる。
【0043】無水マレイン酸(A)と水(B)との反応
方法としては、 1) 無水マレイン酸(A)と水(B)を仕込み、加熱す
る、 2) 水(B)を加熱し、これに無水マレイン酸(A)を
加える、 3) 無水マレイン酸(A)を加熱し、これに水(B)を
加える、のどの方法でも可能であるが、反応発熱の制御
のし易さ、および、固形物析出を抑制するためには、無
水マレイン酸(A)を100℃から140℃、好ましく
は120℃から130℃に加熱し、これに水(B)を滴
下する方法を用いることが望ましい。
【0044】さらに、無水マレイン酸(A)の一部を、
マレイン酸に置き換えることができる。この場合、無水
マレイン酸(A)に対して、置き換えるマレイン酸は同
モル以下が好ましい。置き換えるマレイン酸の量が、同
モルを超えると、無水マレイン酸(A)、マレイン酸お
よび水(B)の反応混合物は、固形物を含む不均一な状
態となるので好ましくない。
【0045】無水マレイン酸(A)と水(B)との反応
混合物とジシクロペンタジエン(C)との反応は、固形
物部分の析出を抑制するために、100℃以上140℃
以下、好ましくは、120℃以上130℃以下で行うこ
とが望ましい。100℃未満の場合、固形物部分の析出
量が多くなり、均一な反応系での反応ができないので好
ましくなく、また、140℃を超えると、マレイン酸が
転位した、溶解性に劣るフマル酸と思われる固形物が析
出し易いため、同様に固形物部分の析出量が多くなると
共に、ジシクロペンタジエン(C)が、シクロペンタジ
エンに分解し易くなって目的物質の生成効率が低下する
ので好ましくない。
【0046】ジシクロペンタジエン(C)の使用量は、
無水マレイン酸(A)のみをマレイン酸の原料として用
いた場合、ジシクロペンタジエン(C)のモル量≦水
(B)のモル量無水マレイン酸(A)の一部をマレイン
酸に置き換えた場合、ジシクロペンタジエン(C)のモ
ル量≦(水(B)のモル量+マレイン酸のモル量)の条
件をそれぞれ満たすことが好ましい。
【0047】さらに、得られるジシクロペンタジエン変
性の不飽和ポリエステル中のジシクロペンタジエン残基
である、下記の一般式(2)にて示したジシクロペンテ
ニル基の含有量が、20重量%以上、51重量%以下と
なる量のジシクロペンタジエン(C)を用いることが好
ましい。
【0048】
【化2】
【0049】(ジシクロペンテニル基含有量の計算法)
無水マレイン酸(A)と、上記無水マレイン酸(A)の
理論当量以下の水(B)との反応により、水(B)と当
量のマレイン酸が生成し、かつ、ジシクロペンタジエン
(C)とマレイン酸〔無水マレイン酸(A)と水(B)
とによって生成するマイレン酸を含む〕の反応によりジ
シクロペンタジエン(C)と当量のマレイン酸由来のカ
ルボキシル基がジシクロペンタジエン(C)に付加して
エステル結合を形成すると仮定して、第一工程終了後の
カルボキシル基の残存量を計算する。
【0050】この計算で算出した第一工程終了後のカル
ボキシル基の残存量、および、第一工程で残存する無水
マレイン酸(A)(第一工程にて用いた無水マレイン酸
(A)のモル量から水(B)のモル量を引いた分)と、
第二工程で投入する多塩基酸、多価アルコールが100
%の反応率で縮合すると仮定して、第二工程にて生成す
る縮合水の重量を計算する。
【0051】第一工程、および第二工程で用いた原料の
重量から、上記の計算によって求めた縮合水の重量を引
いた重量を、ジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエ
ステルの理論収量とする。
【0052】用いたジシクロペンタジエン(C)のモル
数にジシクロペンテニル基の分子量である133を掛け
てジシクロペンテニル基の重量とし、先に示したジシク
ロペンタジエン変性の不飽和ポリエステルの理論収量を
もとにジシクロペンテニル基の含有量が計算される。
【0053】用いたジシクロペンタジエン(C)のモル
量が、水(B)のモル量(マレイン酸を併用している場
合は水(B)とマレイン酸の合計モル量)より多いと、
得られるジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエステ
ルを用いて得られた成形品の耐熱水性が劣るものとな
る。また、得られるジシクロペンタジエン変性の不飽和
ポリエステルに含まれるジシクロペンテニル基の含有量
が、20重量%より少なくなる量のジシクロペンタジエ
ン(C)を用いた場合、得られた不飽和ポリエステルの
粘度が高くなり取り扱い性が低下する。
【0054】第一工程の終了は、反応混合物における酸
価を測定して残存のカルボキシル基量から判断される。
すなわち、第一工程の終了の判定は、使用したジシクロ
ペンタジエン(C)のモル量分のカルボキシル基が付加
反応に関与することから計算して、付加反応率90モル
%以上に設定することが望ましい。
【0055】第二工程は、第一工程の反応混合物に対
し、多価アルコール、あるいは多価アルコールおよび多
塩基酸を加え、エステル化する工程であり、例えば、反
応温度を160℃から230℃の範囲内として生成する
縮合水を取り出しながら、酸価が50以下になるまでエ
ステル化を行うことによりジシクロペンタジエン変性の
不飽和ポリエステルが得られる。
【0056】第二工程で用いる多価アルコール、あるい
は多価アルコールと多塩基酸の量は、得られるジシクロ
ペンタジエン変性の不飽和ポリエステルの望む粘度に応
じて任意の量とすることができる。例えば、第一工程で
の反応混合物に含まれるカルボキシル基(未反応の無水
マレイン酸(A)を含む)と第二工程で投入する多塩基
酸のカルボキシル基を合わせた量と当量の水酸基量とな
る多価アルコールを用いることができる。特に、低粘度
で耐熱水性に優れる、ジシクロペンタジエン変性の不飽
和ポリエステルとするためには、ジシクロペンテニル基
の含有量を多くする方が有利であり、よって、第二工程
で投入する原料の量を少なくしてジシクロペンテニル基
含有量を20重量%以上とすることが好ましい。
【0057】第二工程にて用いられる多価アルコールと
しては、エチレングリコールやジエチレングリコール、
1,3-プロパンジオール、2-メチル−1,3-プロパンジオー
ル、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブ
タンジオール、ジプロピレングリコール、1,5-ペンタン
ジオール、1,6-ヘキサンジオール、2,2-ジメチル−1,3-
プロパンジオール、2-エチル−1,4-ブタンジオール、1,
7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナ
ンジオール、1,10−デカンジオール、1,4-シクロヘキサ
ンジオール、1,4-ジメチロールシクロヘキサン、2,2-ジ
エチル−1,3-プロパンジオール、3-メチル−1,4-ペンタ
ンジオール、2,2-ジエチル−1,3-ブタンジオール、4,5-
ノナンジオール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェノールAのア
ルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのアルキ
レンオキサイド付加物等、さらに、多価アルコールの前
駆体であるエポキシ化合物を多価アルコールとして用い
てもよく、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、スチレンオキサイド、グリシジル(メタ)ア
クリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ、
これらは単独、または2種以上での併用で用いることが
できる。
【0058】前記の多塩基酸としては、マレイン酸、フ
マル酸、アコニット酸、イタコン酸などの不飽和多塩基
酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、2,2-ジメチ
ルコハク酸、2,3-ジメチルコハク酸、ヘキシルコハク
酸、グルタル酸、2-メチルグルタル酸、3-メチルグルタ
ル酸、2,2-ジメチルグルタル酸、3,3-ジメチルグルタル
酸、3,3-ジエチルグルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スペリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族
飽和多塩基酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、2,6-ナフタレン
ジカルボン酸などの芳香族飽和多塩基酸、ナディク酸、
1,2-ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、1,
4-シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式飽和多塩基
酸、およびこれらの酸の無水物が挙げられ、これらは単
独、または2種以上での併用で用いることができる。
【0059】第一工程、第二工程は、共に反応物の着色
を抑制するために、窒素ガス等の不活性ガスの存在下で
反応を行うことが望ましく、また、1気圧となる常圧、
あるいは1気圧を超える圧力となる加圧下で行うことが
できる。
【0060】本発明の第一工程と第二工程とを経て製造
するジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエステル
は、後述の硬化剤や促進剤を混合することにより硬化し
て成形品や塗膜を得ることができるが、通常は成形作業
に適した粘度、硬化時間に調整するために、ラジカル重
合性単量体や、重合禁止剤を混合して、ジシクロペンタ
ジエン変性の不飽和ポリエステル樹脂組成物として用い
る。
【0061】ラジカル重合性単量体としては、不飽和ポ
リエステル、エポキシ(メタ)アクリレートに使用する
公知のものが使用でき、例えば、スチレン、ビニルトル
エン、p-t-ブチルスチレン、α−メチルスチレン、p-ク
ロロスチレン、p-メチルスチレン、p-クロロメチルスチ
レン、ジビニルベンゼン等のスチレン系単量体、(メ
タ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)
アクリル酸2-ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2-
ヒドロキシプロピル、グリシジル(メタ)アクリレー
ト、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノ
ールAのアルキレンオキサイド付加物と(メタ)アクリ
ル酸とのエステル化物、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト等の(メタ)アクリル酸系の単量体、ジアリルフタレ
ート、ジアリルイソフタレート等のアリルエステル系単
量体が挙げられ、これらは単独、または2種以上での併
用にて用いることができる。
【0062】これらラジカル重合性単量体は、ジシクロ
ペンタジエン変性の不飽和ポリエステルの100重量部
に対して、上記ラジカル重合性単量体を2重量部から3
00重量部の範囲内で用いられる。
【0063】重合禁止剤としては、不飽和ポリエステ
ル、エポキシ(メタ)アクリレートに使用する公知のも
のが使用でき、例えば、フェノチアジン、メトキシフェ
ノチアジン等のフェノチアジン類、ハイドロキノン、メ
チルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、モノ
−t-ブチルハイドロキノン、p-t-ブチルカテコール等の
ハイドロキノン類、メトキシフェノール、ブチル化ヒド
ロキシトルエン、フェノール等のフェノール類、ベンゾ
キノン、ナフトキノン等のキノン類、ニトロフェノール
等のニトロ化合物類、ベンジルトリエチルアンモニウム
クロライド、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロラ
イド、トリメチルスルホニウムヨーダイド等の有機オニ
ウムのハロゲン化物類、トリフェニルホスファイト、モ
ノフェニルホスファイト等の有機亜リン酸エステル類が
挙げられ、これらは単独、または2種以上での併用にて
用いることができる。
【0064】硬化剤、促進剤、促進助剤としては、不飽
和ポリエステル樹脂、エポキシ(メタ)アクリレート樹
脂(ビニルエステル樹脂とも呼ばれる)に使用する公知
のものが使用できる。
【0065】硬化剤して、例えば、メチルエチルケトン
パーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド等の
ケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド
等のハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ
ド等のジアシルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、t-ブチルクミルパーオキサイド等のジアルキルパー
オキサイド、t-ブチルパーオキシ−2-エチルヘキサノエ
ート、t-ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパ
ーエステル、ビス(4-t-ブチルシクロヘキシル)パーオ
キシジカーボネート等のパーカーボネート、2,2'−アゾ
ビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス−2-メチルブ
チロニトリル等のアゾ化合物が挙げられ、これらは単
独、または2種以上での併用にて用いることができる。
【0066】促進剤としては、例えば、オクチル酸コバ
ルト、オクチル酸マンガン等の金属石鹸、コバルトアセ
チルアセトナート、バナジウムアセチルアセトナート等
の金属キレート化合物、ジメチルアニリン等のアミン化
合物が挙げられ、これらは単独、または2種以上での併
用にて用いることができる。
【0067】促進助剤は、促進剤の効力を高めるもので
あり、例えば、アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、
アセト酢酸アニリド等が挙げられ、これらは単独、また
は2種以上での併用にて用いることができる。
【0068】本発明により、製造するジシクロペンタジ
エン変性の不飽和ポリエステル、および上記不飽和ポリ
エステルを用いた樹脂組成物は、繊維強化プラスチッ
ク、塗料、注型、レジンコンクリート、ライニング、シ
ートモールディング成形材料(SMC)、バルクモール
ディング成形材料(BMC)等の各種用途に利用可能で
あり、必要に応じて揺変性付与剤、充填剤、乾燥性向上
剤、増粘剤、低収縮化剤などを混合することができる。
また、他種の熱硬化性樹脂を混合してもよい。
【0069】揺変付与剤としては、例えば、無水微粉末
シリカ、アスベスト、クレー等が挙げられ、充填剤とし
ては、例えば、水酸化アルミ、タルク、珪砂、砕石、炭
酸カルシウム、酸化アンチモン等が挙げられ、乾燥性向
上剤としては、例えば、パラフィン、乾性油等が挙げら
れる。
【0070】増粘剤としては、例えば、酸化マグネシウ
ム、酸化カルシウム、酸化亜鉛等の金属酸化物、トリレ
ンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート等のポリイソシ
アネート化合物が挙げられ、低収縮化剤としては、例え
ば、ポリ酢酸ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リメチルメタクリレート等の熱可塑性ポリマーが挙げら
れる。
【0071】他種の熱硬化性樹脂としては、例えば、ジ
シクロペンタジエン変性の不飽和ポリエステルと異なる
他の不飽和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メ
タ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート等
が挙げられる。また、繊維強化プラスチック材料に用い
る場合は、ガラス繊維、炭素繊維等の無機繊維、ポリエ
ステル繊維、直鎖脂肪族ポリアミドや全芳香族ポリアミ
ドからなるポリアミド繊維等の有機繊維を用いることが
できる。
【0072】
【実施例】本発明の各実施例、および本発明を裏付ける
ための各比較例について説明すれば、以下の通りであ
る。 〔実施例1〕まず、本発明の不飽和ポリエステルの製造
方法における、反応終了を判定するための酸価の測定方
法について説明すると、酸価は、試料1g当たりを中和
するのに必要な水酸化カリウムのmg量で表し、滴定溶
液は0.1Nの水酸化カリウム水溶液を用いた。
【0073】次に、本願実施例および本願比較例で得ら
れた不飽和ポリエステルを用いてそれぞれ形成した各成
形品に対する耐熱水性を示す耐煮沸性の測定方法につい
て説明する。上記耐煮沸性は、下記の方法で作製したテ
ストピースを沸騰水に浸漬し、時間経過ごとに上記テス
トピースの外観を観察して、上記テストピースにクラッ
クが発生するまでの時間にて評価したものである。
【0074】上記テストピースの作製方法は次の通りで
ある。まず、本実施例および本比較例で得た樹脂それぞ
れ300gに、8重量%金属分のオクチル酸コバルト
0.6g、純度が55%メチルエチルケトンパーオキサ
イド溶液3.0gを添加し、ガラス製の注形型に注ぎ、
一晩放置した。翌日、110℃で2時間加熱した後、型
から取り出して3mm×300 mm×270 mmの大きさの硬化物
を得た。この硬化物を、3mm× 75 mm× 25 mmに切り出
してテストピースとした。
【0075】次に、本実施例1の不飽和ポリエステルの
製造方法について説明すると、まず、還流冷却管、窒素
導入管、撹拌機、温度計、および滴下装置を備えた反応
容器に、無水マレイン酸(A)490g(5モル)、マ
レイン酸580g(5モル)を仕込み、120℃に加熱
し、水(B)72g(4モル)を滴下装置から10分間
で滴下した。滴下中の内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ったところ、内容物は、固形物の見ら
れない均一な液体であった。
【0076】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)1251g(9モル)を滴下装置から2
時間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30
分間加熱を続けて、酸価264(付加反応率97モル
%)の反応混合物を得た(第一工程)。
【0077】この反応混合物に対し、エチレングリコー
ル372g(6モル)を加え、200℃に加熱して留出
する水を取り除きながら、エステル化を行った。酸価が
25となったところで、120℃に冷却して2570g
のジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエステル(ジ
シクロペンテニル基含有率46重量%)を得た(第二工
程)。
【0078】この不飽和ポリエステルに対し、スチレン
860g、ハイドロキノン0.7gを混合して、スチレ
ン含有量25重量%、粘度2.5ストークスのジシクロ
ペンタジエン変性の不飽和ポリエステル樹脂組成物を得
た。
【0079】〔実施例2〕上記実施例1に記載の反応容
器に、無水マレイン酸(A)980g(10モル)を仕
込み、120℃に加熱し、水(B)162g(9モル)
を滴下装置から10分間で滴下した。滴下中の内容物の
温度を120℃から130℃の範囲内に保ったところ、
内容物は、固形物の見られない均一な液体であった。
【0080】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)1251g(9モル)を滴下装置から2
時間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30
分間加熱を続けて、酸価266(付加反応率96モル
%)の反応混合物を得た。
【0081】この反応混合物に対し、前記実施例1と同
様に操作して、スチレン含有量25重量%、粘度2.5
ストークスのジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物を得た。
【0082】〔実施例3〕上記実施例2における、水
(B)162g(9モル)に代えて、水(B)180g
(10モル)を用いた以外は、実施例2と同様に操作し
て、スチレン含有量25重量%、粘度2.5ストークス
のジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエステル樹脂
組成物を得た。
【0083】〔比較例1〕上記実施例1に記載の反応容
器に、無水マレイン酸(A)980g(10モル)を仕
込み、120℃に加熱し、水(B)198g(11モ
ル)を滴下装置から10分間で滴下した。滴下中の内容
物の温度を120℃から130℃の範囲内に保ったとこ
ろ、内容物は、固形物を含む不均一な懸濁液であった。
【0084】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)1251g(9モル)を滴下装置から2
時間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30
分間加熱を続けて、酸価280(付加反応率88モル
%)となった。さらに、1時間加熱を続けて、酸価27
5(付加反応率90モル%)の反応混合物を得た。
【0085】この反応混合物に対し、前記実施例1と同
様に操作して、スチレン含有量25重量%、粘度2.8
ストークスのジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物を得た。
【0086】〔比較例2〕上記実施例1に記載の反応容
器に、無水マレイン酸(A)980g(10モル)を仕
込み、120℃に加熱し、水(B)252g(14モ
ル)を滴下装置から10分間で滴下した。滴下中の内容
物の温度を120℃から130℃の範囲内に保ったとこ
ろ、内容物は、固形物を含む不均一な懸濁液であった。
【0087】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)1251g(9モル)を滴下装置から2
時間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30
分間加熱を続けて、酸価303(付加反応率73モル
%)となった。さらに、1時間加熱を続けて、酸価26
7(付加反応によるエステル率75モル%)の反応混合
物を得た。
【0088】この反応混合物に対し、前記実施例1と同
様に操作して、スチレン含有量25重量%、粘度5.0
ストークスのジシクロペンタジエン変性の不飽和ポリエ
ステル樹脂組成物を得た。
【0089】上記各実施例1〜3、並びに各比較例1,
2にて製造した樹脂組成物の製造時の目視による外観
と、上記各樹脂組成物を硬化させて作製した各成形品の
物性(耐熱水性)をそれぞれ評価した。それらの結果を
表1に示した。また、表1には、製造に用いた無水マレ
イン酸(A)と水(B)の比率、ジシクロペンタジエン
(C)投入前の反応混合物の状態、および得られた樹脂
の耐煮沸性も表1に合わせて示した。
【0090】表1の結果から明らかなように、無水マレ
イン酸(A)の用いたモル量に対する、用いた水(B)
のモル量の比(B/A)を、1以下に設定することによ
り、ジシクロペンタジエンの投入前での反応混合物にお
ける、固形物の析出が抑制されて、得られた不飽和ポリ
エステルが低粘度で、かつ、上記不飽和ポリエステルを
用いた樹脂組成物から得られた成形品において、耐熱水
性である耐煮沸性が優れていることが判る。
【0091】
【表1】
【0092】〔実施例4〕前記実施例1に記載の反応容
器に、無水マレイン酸(A)588g(6モル)を仕込
み、120℃に加熱し、水(B)72g(4モル)を滴
下装置から10分間で滴下した。滴下中の内容物の温度
を120℃から130℃の範囲内に保ったところ、内容
物は、固形物の見られない均一な液体であった。
【0093】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)556g(4モル)を滴下装置から2時
間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30分
間加熱を続けて、酸価378(付加反応率95モル%)
の反応混合物を得た。
【0094】この反応混合物に対し、イソフタル酸16
6g(1モル)、プロピレングリコール380g(5モ
ル)を加え、200℃に加熱して留出する水を取り除き
ながら、エステル化を行った。酸価が20となったとこ
ろで、120℃に冷却して1600gのジシクロペンタ
ジエン変性の不飽和ポリエステル(ジシクロペンテニル
基含有率33重量%)を得た。
【0095】この不飽和ポリエステルに対し、スチレン
860g、ハイドロキノン0.5gを混合して、スチレ
ン含有量35重量%、粘度3.0ストークスのジシクロ
ペンタジエン変性の不飽和ポリエステル樹脂組成物を得
た。
【0096】〔実施例5〕前記実施例1に記載の反応容
器に、無水マレイン酸(A)588g(6モル)を仕込
み、120℃に加熱し、水(B)36g(2モル)を滴
下装置から10分間で滴下した。滴下中の内容物の温度
を120℃から130℃の範囲内に保ったところ、内容
物は、固形物の見られない均一な液体であった。
【0097】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)278g(2モル)を滴下装置から1時
間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30分
間加熱を続けて、酸価625(付加反応率98モル%)
の反応混合物を得た。
【0098】この反応混合物に対し、イソフタル酸24
9g(1.5モル)、プロピレングリコール509g
(6.7モル)を加え、200℃に加熱して留出する水
を取り除きながら、エステル化を行った。酸価が20と
なったところで、120℃に冷却して1460gのジシ
クロペンタジエン変性の不飽和ポリエステル(ジシクロ
ペンテニル基含有率18重量%)を得た。
【0099】この不飽和ポリエステルに対し、スチレン
790g、ハイドロキノン0.5gを混合して、スチレ
ン含有量35重量%、粘度6.0ストークスのジシクロ
ペンタジエン変性の不飽和ポリエステル樹脂組成物を得
た。
【0100】〔比較例3〕前記実施例1に記載の反応容
器に、無水マレイン酸(A)588g(6モル)を仕込
み、120℃に加熱し、水(B)126g(7モル)を
滴下装置から10分間で滴下した。滴下中の内容物の温
度を120℃から130℃の範囲内に保ったところ、内
容物は、固形物を含む不均一な懸濁液であった。
【0101】続けて、内容物の温度を120℃から13
0℃の範囲内に保ちながら、95%純度のジシクロペン
タジエン(C)556g(4モル)を滴下装置から1時
間かけて滴下した。滴下終了後さらに125℃で30分
間加熱を続けて、酸価362(付加反応率95モル%)
の反応混合物を得た。
【0102】この反応混合物に対し、イソフタル酸16
6g(1モル)、プロピレングリコール380g(5モ
ル)を加え、200℃に加熱して留出する水を取り除き
ながら、エステル化を行った。酸価が20となったとこ
ろで、120℃に冷却して1600gのジシクロペンタ
ジエン変性の不飽和ポリエステル(ジシクロペンテニル
基含有率33重量%)を得た。
【0103】この不飽和ポリエステルに対し、スチレン
860g、ハイドロキノン0.5gを混合して、スチレ
ン含有量35%、粘度3.2ストークスのジシクロペン
タジエン変性の不飽和ポリエステル樹脂組成物を得た。
【0104】上記各実施例4,5、並びに比較例3にて
製造した樹脂組成物の製造時の目視による外観と、上記
各樹脂組成物を硬化させて作製した各成形品の物性(耐
熱水性)をそれぞれ評価した。それらの結果を表2に示
した。また、表1には、製造に用いた無水マレイン酸
(A)と水(B)の比率、ジシクロペンタジエン(C)
投入前の反応混合物の状態、および得られた樹脂の耐煮
沸性も表2に合わせて示した。
【0105】表2の結果から明らかなように、無水マレ
イン酸(A)の用いたモル量に対する、用いた水(B)
のモル量の比(B/A)が、1以下、0.2以上に設定
することにより、ジシクロペンタジエンの投入前での反
応混合物における、固形物の析出が抑制されて、上記実
施例4および5にて得られた不飽和ポリエステルを用い
た樹脂組成物から作製した成形品は、耐熱水性である耐
煮沸性が優れていることが判る。
【0106】
【表2】
【0107】
【発明の効果】本発明の不飽和ポリエステルの製造方法
は、以上のように、無水マレイン酸(A)と水(B)と
の反応混合物に、ジシクロペンタジエン(C)を反応さ
せる第一工程と、第一工程の反応混合物と、多価アルコ
ール、あるいは多価アルコールと多塩基酸とを反応させ
て、ジシクロペンタジエン(C)により変性された不飽
和ポリエステルを得る第二工程とを有し、上記第一工程
で用いる、水(B)と無水マレイン酸(A)とのモル比
(B/A)を、1以下に設定する方法である。
【0108】それゆえ、上記方法は、水(B)と無水マ
レイン酸(A)とのモル比(B/A)を、1以下に設定
することにより、第一工程により得られる反応混合物を
互いに溶解した均一系とすることができる。
【0109】このことから、上記反応混合物に対し、ジ
シクロペンタジエン(C)を添加する第一工程での反応
発熱の暴走や、不均一系での反応により生じ易い副生物
の生成を、上記の均一系によって抑制できて、上記反応
発熱の制御を容易にできるから、上記反応発熱による危
険性を軽減するための冷却装置の大型化によるコストア
ップも回避でき、その上、上記副生物の生成を抑制でき
るので、上記不飽和ポリエステルを用いた成形品に対
し、上記副生物に起因する耐熱水性の劣化も軽減でき
る。
【0110】この結果、上記方法では、不飽和ポリエス
テルの製造を、コストアップを回避しながら、より安全
に行うことができるという効果を奏する。
【0111】本発明の不飽和ポリエステル樹脂組成物
は、以上のように、請求項1、2または3記載の不飽和
ポリエステル100重量部に対し、ラジカル重合性単量
体を2〜300重量部含有する構成である。
【0112】それゆえ、上記構成は、請求項1、2また
は3記載の不飽和ポリエステルを用いたことにより、第
一工程における不均一な反応系による副生物の生成に基
づく、耐熱水性の劣化を軽減できるので、優れた耐熱水
性を維持できるという効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無水マレイン酸(A)と水(B)との反応
    混合物に、ジシクロペンタジエン(C)を反応させる第
    一工程と、 第一工程の反応混合物と、多価アルコール、あるいは多
    価アルコールと多塩基酸とを反応させて、ジシクロペン
    タジエン(C)により変性された不飽和ポリエステルを
    得る第二工程とを有し、 上記第一工程で用いる、水(B)と無水マレイン酸
    (A)とのモル比(B/A)が、1以下であることを特
    徴とする不飽和ポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】上記第一工程で用いる、水(B)と無水マ
    レイン酸(A)とのモル比(B/A)が、1未満である
    ことを特徴とする請求項1記載の不飽和ポリエステルの
    製造方法。
  3. 【請求項3】不飽和ポリエステルに対し、ジシクロペン
    タジエン(C)に由来するジシクロペンテニル基を20
    重量%以上含有することを特徴とする請求項1または2
    記載の不飽和ポリエステルの製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の不飽和ポリエ
    ステル100重量部に対し、ラジカル重合性単量体を2
    〜300重量部含有することを特徴とする不飽和ポリエ
    ステル樹脂組成物。
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