JPH1149601A - 大粒子の水性懸濁製剤を水田に直接散布する除草方法 - Google Patents

大粒子の水性懸濁製剤を水田に直接散布する除草方法

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JPH1149601A
JPH1149601A JP22562097A JP22562097A JPH1149601A JP H1149601 A JPH1149601 A JP H1149601A JP 22562097 A JP22562097 A JP 22562097A JP 22562097 A JP22562097 A JP 22562097A JP H1149601 A JPH1149601 A JP H1149601A
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JP
Japan
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aqueous suspension
surfactant
paddy field
suspension formulation
low molecular
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JP22562097A
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Inventor
Tatsuo Anzai
達雄 安斉
Atsushi Kijino
敦 来住野
Shihoko Aizawa
志保子 相沢
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Hodogaya Chemical Co Ltd
Original Assignee
Hodogaya Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大粒子水性懸濁製剤を水田に対して直接散布
することによって、散布後の水田水尻を止める期間を短
縮し、降雨による水田水のオーバーフローによる除草剤
原体の河川流出を防止し、稲への薬害を防止すること。 【解決手段】 平均粒子径が10〜1000μmの除草
剤原体を含有する水性懸濁製剤を水田に直接散布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【 0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒径の大きい水性
懸濁製剤を水田に直接散布する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】田植え後湛水下水田用水性懸濁製剤およ
び田植え後湛水下水田用水性懸濁製剤の散布方法(特公
平7−47521号公報)については、既に技術が開示
されている。しかし、水性懸濁製剤の粒子径については
特に注目されていない。
【0003】さらに、水性懸濁製剤の製剤方法は、湛水
下水田の除草剤組成物(特公平7−47522号公報)
など除草剤原体や農薬殺生原体と界面活性剤を含む水性
懸濁製剤(特公昭64−7041号公報、特公昭63−
58802号公報、特公平6−78202号公報)に記
載されているが、剛体磨砕粉砕を基本とする水性懸濁製
剤がすべてである。この方法は粒子を細かくするための
技術であり、この方法で製剤を行った場合は、農薬原体
の平均粒子径が10μm以下となることは明らかであ
る。
【0004】一方、農薬原体の平均粒子径10μm以上
の水性懸濁製剤を調製した場合には、粒子を浮遊させな
い限り、重力により除草剤原体が製剤後時間の経過に従
い沈降し、水性懸濁製剤の均一性を保つことは不可能で
ある。
【0005】水性懸濁製剤を水が湛水されている水田に
直接散布した場合、従来の水性懸濁製剤では除草剤原体
の平均粒子径が小さいため、処理直後の水中除草剤濃度
が高くなる。このため、処理直後に降雨があった場合に
は、水田内から水田水と一緒に除草剤原体が河川に大量
に流失してしまう。また、天候によらない場合において
も、水田内の水を水尻より河川に流出させた場合には除
草剤原体も水田水と一緒に流出し、環境汚染を引き起こ
す懸念がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の水性懸濁製剤
は、ブラウン運動と自由エネルギーにより水中の均一性
が保持される水性懸濁製剤であり、粘性と平均粒子径が
水中の均一性を保つために重要な因子である。従来の製
剤方法では、サンドグラインダーやダイノミルなどを使
用して剛体磨砕粉砕することにより、平均粒子径を10
μm以下とし、粘性を高める必要なく、均一な水性懸濁
製剤が得られている。
【0007】しかし、従来の水性懸濁製剤を水田に直接
散布した場合、平均粒子径が10μm以下と小さいた
め、粒子が水中を浮遊する時間が非常に長く、さらに、
粒子の表面積が大きいので、速やかに除草剤原体が水層
に溶解してしまう。したがって、散布直後の水中濃度が
非常に高くなり、除草剤原体が土壌コロイドなどに吸着
されるまでの一定期間、水尻を止めることにより除草剤
原体の河川への流出を防いでいる。しかし、このような
注意をした場合でも、処理直後の降雨によって水田中の
水がオーバーフローした時には、除草剤原体が河川に流
出してしまうという問題点がある。
【0008】さらに、散布直後の除草剤原体の水中濃度
が非常に高くなるということは、稲に対する薬害発生の
原因となるという問題点がある。
【0009】一方、平均粒子径が10μm以上の場合に
は、水性懸濁製剤は水中の均一性を保つために、粘度を
非常に高くする必要があり、ゲル状の懸濁製剤としない
限り水性懸濁製剤の水中の均一性保持は不可能であると
いう問題点がある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決するために、平均粒子径15μm以上の水性
懸濁製剤を特願平9−27049の製造方法に従って調
製し、平均粒子径の異なる水性懸濁製剤の水中濃度傾向
を検討した結果、大変驚くべきことに、水性懸濁製剤の
平均粒子径を大きくすることによって、水田中の除草剤
初期濃度を低下できることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。
【0011】すなわち本発明は、平均粒子径10〜10
00μmの除草剤原体を含有する水性懸濁製剤を、水田
に直接散布する除草方法である。また、平均粒子径の好
ましい範囲は10〜50μmであり、さらに好ましい範
囲は平均粒子径15〜30μmである。
【0012】また本発明は、除草剤原体の水溶解度が1
00ppm以下である水性懸濁製剤を、水田に直接散布
する除草方法である。
【0013】本発明の水性懸濁製剤は(a)水に対し
て、(b)除草剤減退の少なくとも1種(c)高分子界
面活性剤の少なくとも1種、および(d)前記した高分
子界面活性剤の平均分子量よりも少なくとも400小さ
く、かつ1100以下の平均分子量を有する少なくとも
1種の低分子界面活性剤を添加し、攪拌・混合すること
を特徴とする、製造方法によって製造される。
【0014】平均粒子径10μm以上の水性懸濁製剤と
平均粒子径10μm以下の水性懸濁製剤では、水中濃度
の挙動が異なり、平均粒子径5μm以下の水性懸濁製剤
では初期濃度が最も高く、処理後時間が経過するに従い
水中濃度が低下するのに対し、平均粒子径15μm以上
の水性懸濁製剤は、初期濃度が平均粒子径5μm以下の
水性性懸濁製剤に比べ低く、しかも処理後時間が経過す
るに従い水中濃度が低下することはなく、一定の濃度で
推移するのである。
【0015】この理由から、除草剤原体の河川への流出
を防ぐために水田において水尻を止める期間を短縮で
き、処理直後の降雨によって水田中の水がオーバーフロ
ーして大量の除草剤原体が河川に流出してしまうのを防
止することができ、また、稲に対する薬害を防止するこ
とができるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】水性懸濁製剤を水田に直接散布す
る場合には、水性懸濁製剤の平均粒子径は大きいほど水
中濃度は低下する傾向にあるが、結晶原体の場合、平均
粒子径10μm〜1000μmの範囲を適宜選択するこ
とにより有用であるが、農薬原体の生産の上で大きな原
体を生産する必要があるため、好ましくは平均粒子径1
5μm〜30μmの範囲で選択することが好ましい。
【0017】本発明の大粒子除草剤水性懸濁製剤の製造
方法は、次のような工程で実施することができる。
(a)水に対して、(b)固体の除草剤原体、(c)高
分子界面活性剤の少なくとも1種、および(d)前記し
た高分子界面活性剤の平均分子量よりも少なくとも40
0小さく、かつ1100以下の平均分子量を有する少な
くとも1種の低分子界面活性剤を添加し、ホモミキサー
などで3000〜15000rpmで攪拌・混合する。
【0018】除草剤原体の添加量は、水性懸濁製剤全体
に対して0.1〜65重量%、好ましくは0.1〜35
重量%である。
【0019】高分子界面活性剤の添加量は、水性懸濁製
剤全体に対して0.5〜20重量%、好ましくは4〜1
0重量%である。
【0020】低分子界面活性剤の添加量は、水性懸濁製
剤全体に対して0.5〜20重量%、好ましくは0.5
〜10重量%である。
【0021】除草剤原体としては、例えば下記の化合物
を例示することができる。2,4−ジクロロフェノキシ
酢酸(2.4−D)、2−メチル−4−クロロフェノキ
シ酢酸(MCP)、2−メチル−4−クロロフェノキシ
酪酸エチル(MCPB)、2,4−ジクロロフェニル−
3−メトキシ−4−ニトロフェニルエーテル(クロメト
キシニル)、メチル=5−(2,4−ジクロロフェニ
ル)−2−ニトロベンゾエート(ビフェノックス)、
2,4,6−トリクロロフェニル−4−ニトロフェニル
エーテル(CNP)、2−クロロ−N−(4−メトキシ
−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル−ア
ミノカルボニル)ベンゼンスルホンアミド、メチル=2
−[3−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−ト
リアジン−2−イル)ウレイドスルホニル]ベンゾアー
ト、メチル=2−[3−(4,6−ジメチルピリミジン
−2−イル)ウレイドスルホニル]ベンゾアート、エチ
ル=2−[3−(4−クロロ−6−メトキシピリミジン
−2−イル)ウレイドスルホニル]ベンゾアート、1−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−
(3−エチルスルホニル−2−ピリジルスルホニル)尿
素、3−(6−メトキシ−4−メチル−1,3,5−ト
リアジン−2−イル)−1−[−(2−クロロエトキ
シ)フェニルスルホニル]尿素、メチル=2−[3−
(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン
−2−イル)−3−メチルウレイドスルホニル]ベンゾ
アート、メチル=3−[3−(4−メトキシ−6−メチ
ル−1,3,5−トリアジン−2−イル)ウレイドスル
ホニル]チオフェン−2−カルボキシラート、1−
(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−
(3−トリフルオロメチル−2−ピリジニルスルホニ
ル)尿素、2−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−
イル−カルバモイルスルファモイル)−N,N−ジメチ
ルニコチンアミド、3−(4,6−ジメトキシ−1,
3,5−トリアジン−2−イル)−1−[2−(2−メ
トキシエトキシ)フェニルスルホニル]尿素、2−[3
−(4,6−ビス(ジフルオロメトキシ)−ピリミジン
−2−イル)ウレイドスルホニル]安息香酸=メチル、
メチル=2−[(4−エトキシ−6−メチルアミノ−
1,3,5−トリアジン−2−イル)カルバモイルスル
ファモイル]ベンゾアート、メチル=2−[3−(4,
6−ジメトキシピリミジン−2−イル)ウレイドスルホ
ニルメチル]ベンゾエート(ベンスルフロンメチル)、
エチル=5−[3−(4,6−ジメトキシピリミジン−
2−イル)ウレイドスルホニル]−1−メチルピラゾー
ル−4−カルボキシレート(ピラゾスルフロン)、N−
(2−クロロイミダゾール[1,2−a]ピリジン−3
−イル−スルホニル)−N’−(4,6−ジメトキシ−
2−ピリミジル)ウレア(イマゾスルフロン)、2,4
−ビス(エチルアミノ)−6−メチルチオ−1,3,5
−トリアジン(シメトリン)、2,4−ビス(イソプロ
ピルアミノ)−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジ
ン(プロメトリン)、2−(1,2−ジメチルプロピル
アミノ)−4−エチルアミノ−6−メチルチオ−1,
3,5−トリアジン(ジメタメトリン)、4−(2,4
−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチル−1H−ピ
ラゾール−5−イル−p−トルエンスルホネート(ピラ
ゾレート)、4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−
1,3−ジメチル−5−フェナシルオキシ−1H−ピラ
ゾール(ピラゾキシフェン)、4−(2,4−ジクロロ
−3−メチルベンゾイル)−1,3−ジメチル−5−
(4−メチルフェナシルオキシ)−1H−ピラゾール
(ベンゾフェナプ)、5−tert−ブチル−3−
(2,4−ジクロロ−5−イソプロポキシフェニル)−
1,3,4−オキサジアゾール−2(3H)−オン(オ
キサジアゾン)、2−(2,4−ジクロロ−3−メチル
フェノキシ)−プロピオンアニリド(クロメプロッ
プ)、2−(2−ナフチルオキシ)プロピオンアニリド
(ナプロアニリド)、3−イソプロピル−1H−2,
1,3−ベンゾチアジアジン−4−(3H)オン−2,
2−ジオキシド(ベンタゾン)、3−(3,4−ジクロ
ロフェニル)−1,1−ジメチル尿素(ジウロン)
2’,3’−ジクロロ−4−エトキシメトキシベンズア
ニリド、および3,5−キシリル=N−メチルカーバメ
ート。
【0022】本発明の高分子界面活性剤は分子量110
0〜700000を有するものであれば、その種類に特
に限定はなく、次のような種類の高分子界面活性剤を例
示することができる。 (1)ポリ4−ビニルピリジン型陽イオン界面活性剤 (2)リニア多糖類の陽イオン性誘導体とオレフィン単
量体のグラフト共重合体 (3)カチオンモノマーとノニオンモノマーとの共重合
物(例えばアルキルビニルピリジニウムとアルキルビニ
ルアルコールのアルキレンオキシド付加物との共重合
物) (4)ポリ2−ヒドロキシ−3−メタクロイルオキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライド (5)ポリメタクリル酸ジメチルアミノエチル (6)アクリル酸重合物のアルカリ金属、アミン、アン
モニアとの塩 (7)無水マレイン酸とアクリル酸との共重合物および
これらのアルカリ金属、アミン、アンモニアとの塩 (8)イタコン酸とアクリル酸との共重合物およびこれ
らのアルカリ金属、アミン、アンモニアとの塩 (9)スルホン化スチレン−無水マレイン酸共重合体の
アルカリ金属塩 (10)ポリビニルスルホン酸のアルカリ金属塩 (11)ポリスチレンスルホン酸のアルカリ金属塩 (12)ポリメタクリロイルオキシプロピルスルホン酸 (13)ポリエポキシコハク酸のアルカリ金属塩 (14)ナフタレンスルホン酸ナトリウムのホルマリン
縮合物 (15)メラミン−スルホン酸ホルマリン縮合物 (16)アルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミ
ドと(メタ)アクリル酸アルキルアクリルアミドもしく
はアクリロニトリルとの共重合体 (17)脂肪酸デキストリン (18)カルボキシメチルセルロース (19)ポリビニルアルコール (20)ポリオキシエチレン(以下、POEと略す)−
ポリオキシプロピレン(以下、POPと略す)ブロック
ポリマー (21)エチレンジアミン−POE・POPブロックポ
リマー (22)POE−POPトリブロックポリマー
【0023】本発明では、低分子界面活性剤を選択する
ときは、同時に用いる高分子界面活性剤のイオン性を考
慮しなければならない。例えば、使用する高分子界面活
性剤にアニオン系高分子界面活性剤が含まれている場合
には、アニオン系低分子界面活性剤またはノニオン系低
分子界面活性剤、あるいはアニオン系低分子界面活性剤
とノニオン系低分子界面活性剤の組み合わせを用いなけ
ればならない。また、カチオン系高分子界面活性剤が含
まれている場合には、カチオン系低分子界面活性剤また
はノニオン系低分子界面活性剤、あるいはカチオン系低
分子界面活性剤とノニオン系低分子界面活性剤の組み合
わせを用いなければならない。
【0024】これらの条件に従う限り、2種以上の低分
子界面活性剤を併用しても何ら問題はない。高分子界面
活性剤の平均分子量よりも少なくとも400小さく、か
つ1100以下の平均分子量を有するものでなければな
らない。
【0025】アニオン系低分子界面活性剤としては、特
に限定されないが、例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリル硫酸トリエタノールアミン、およびラウリル硫酸
カリウム等のアルキル硫酸塩、リグニンスルホン酸塩、
アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンス
ルホン酸等のアルキルアリールスルホン酸、およびその
塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリ
オキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩、スル
ホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレン
アルキルスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、および
等スルホコハク酸ジオクチルナトリウム等のスルホコハ
ク酸塩、ラウリルリン酸、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルホスフェ−ト、ポリオキシエチレンアルキルア
リールエーテルホスフェ−ト、ポリオキシエチレンスチ
レン化フェノールエーテルサルフェートなどを用いるこ
とができる。
【0026】カチオン系低分子界面活性剤としては、例
えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチル
トリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルア
ンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭
化ステアリルトリメチルアンモニウム等の、ハロゲン化
アルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ラウリルジメ
チルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベ
ンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジル
アンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステア
リルアンモニウム等のハロゲン化アルキルジメチルベン
ジルアンモニウム塩、塩化ステアリルペンタエトキシア
ンモニウム、並びにクロロ−[2−ヒドロキシ−3−
(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチル
セルロース等を用いることができる。
【0027】ノニオン系低分子界面活性剤としては、ラ
ウリン酸ジエタノールアミド、ラウリン酸ミリスチン酸
ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミ
ド、およびポリオキシエチレンステアリン酸アミド等の
アルキロールアマイド、ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル
等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエー
テル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリ
オキシエチレンアルキルエーテル、モノオレイン酸ポリ
エチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコ
ール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジス
テアリン酸ポリエチレングリコール、等のポリエチレン
グリコール脂肪酸エステル、モノカプリル酸デカグリセ
リン、モノステアリン酸グリセリン、モノカプリル酸ソ
ルビタン、モノラウリル酸ソルビタン、モノパルミチン
酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、ジステア
リン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、セスキ
オレイン酸ソルビタン、モノラウリリン酸ポリオキシエ
チレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレ
ンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソ
ルビタン、およびトリオレイン酸ポリオキシエチレンソ
ルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル、モノオレイン
酸ポリオキシエチレンソルビット、およびテトラオレイ
ン酸ポリオキシエチレンソルビット等のソルビット脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
アルキルエーテル(ブロック体)、ポリオキシエチレン
ポリオキシプロピレングリコール、およびエチレンジア
ミンテトラポリオキシエチレンポリオキシプロピレン等
の、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテ
ル、ポリオキシエチレンスチレン化フェノールエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、並びにポリ
オキシエチレンスチレン化フェノールエーテルポリマ
ー、などがある。
【0028】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を具体的に説明
する。実施例は、〔製剤例〕と〔試験例〕とに分けて記
述した。
【0029】なお除草剤原体は、本試験では2’,3’
−ジクロロ−4−エトキシメトキシベンズアニリドを用
い具体的に示したが、除草剤原体は本試験例に限定され
るものではない。以下本発明の組成物を製剤別に製剤例
として具体的に示す。
【0030】〔比較例〕 小粒子除草剤水性懸濁製剤の
作製 水の58部にポリオキシエチレンノニルフェニルエ−テ
ルの4部、ポリオキシエチレンプロピレンオキシエチレ
ン共重合体の1部とエチレングリコールの5部を溶解
し、2’,3’−ジクロロ−4−エトキシメトキシベン
ズアニリドの30部とカープレックスの1部、ビーガム
R(スメクタイトクレイ)の1部を加え、サンドグライ
ンダーにて2000rpmで10分間撹拌混合し、平均
粒径4.16μmの均一な水性懸濁製剤を得た。平均粒
子径は、コールターLS130型レーザー式粒径測定器
(商標、株式会社日科機社製)により測定した。図1に
示すような粒度分布を示した。
【0031】〔製剤例〕 大粒子除草剤水性懸濁製剤の
作製 水の58.2部にPOE(重合数5)−POP(重合数
30)ブロックポリマーの1部、POE(重合数14)
ノニルフェニルエーテルの1部、平均粒径50μmの
2’,3’−ジクロロ−4−エトキシメトキシベンズア
ニリドの30部を加え、ホモミキサーにて10000r
pm、40℃以下で19分間撹拌混合し、次に、DKQ
B−8011(ダウコーニングアジア(株)商標)の1
部、ステアリン酸マグネシウムの0.4部、硫酸ナトリ
ウムの1部、エチレングリコールの4部、カープレック
スの0.4部を加え、ホモミキサーにて10000rp
m、40℃以下で19分間撹拌混合し、さらに、POE
(重合数6)アルキルアリールエーテルの0.8部、P
OE(重合数8)アルキルアリールエーテルの0.3
部、アルキルベンゼンスルホン酸塩の1.4部、POE
(重合数6)アルキルエーテルの0.5部を加え、ホモ
ミキサーにて5000rpm、40℃以下で各々5分、
15分間撹拌混合し、平均粒径29.6μmおよび1
8.1μmの均一な水性懸濁製剤を得た。平均粒子径
は、コールターLS130型レーザー式粒径測定器によ
り測定した。図2および図3に示すような粒度分布を示
した。
【0032】以下、本発明の除草剤の水田中での挙動に
ついて試験例をもって具体的に示す。 〔試験例〕 水中濃度の検討 800cm2 の市販プランターに水田土壌を充填し、
水とよく練った後土壌表面を均平にした。その後、入水
し、湛水深を5cmとした。処理は、比較例および製剤
例に準じた処方で製剤した所定量を水面上から滴下し、
処理1、3、10、30、100時間後に水面下1、
2、3、4cmの地点から水5mlをピペットにより採
取し、高速遠心分離器に入れ、3000rpm、10分
間の遠心分離を行った後、高速液体クロマトグラフィー
により、水中濃度の分析値を求めた。本試験における再
現性を確認するため、試験は3反復で行い、その標準偏
差を求めた。結果を表1〜表5に示す。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
【表3】
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】平均粒子径5μm以下の水性懸濁製剤では
初期濃度が最も高く、処理後時間が経過するに従い水中
濃度が低下するのに対し、平均粒子径15μm以上の水
性懸濁製剤は、初期濃度が平均粒子径5μm以下の水性
性懸濁製剤に比べ低く、しかも処理後時間が経過するに
従い水中濃度が低下することはなく、一定の濃度で推移
したことがわかる。
【0039】
【発明の効果】本発明の大粒子水性懸濁製剤を水田に直
接散布することにより、散布直後の除草剤原体の水中濃
度を低下させ、除草剤原体の河川への流出を防ぐために
水田において水尻を止める期間を短縮でき、処理直後の
降雨によって水田中の水がオーバーフローして大量の除
草剤原体が河川に流出してしまうのを防止することがで
き、また、稲に対する薬害を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較例によって作製された平均粒径4.16μ
mの水性懸濁製剤の粒度分布図である。
【図2】製剤例によって作製された平均粒径18.1μ
mの水性懸濁製剤の粒度分布図である。
【図3】製剤例によって作製された平均粒径29.6μ
mの水性懸濁製剤の粒度分布図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径10〜1000μmの除草剤
    原体を含有する水性懸濁製剤を、水田に直接散布する除
    草方法。
  2. 【請求項2】 平均粒子径が10〜50μmである請求
    項1記載の水性懸濁製剤を、水田に直接散布する除草方
    法。
  3. 【請求項3】 平均粒子径が15〜30μmである請求
    項1記載の水性懸濁製剤を、水田に直接散布する除草方
    法。
  4. 【請求項4】 除草剤原体の水溶解度が100ppm以
    下である請求項1〜3記載の水性懸濁製剤を、水田に直
    接散布する除草方法。
  5. 【請求項5】 前記した水性懸濁製剤が(a)水に対し
    て、(b)除草剤原体の少なくとも1種(c)高分子界
    面活性剤の少なくとも1種、および(d)前記した高分
    子界面活性剤の平均分子量よりも少なくとも400小さ
    く、かつ1100以下の平均分子量を有する少なくとも
    1種の低分子界面活性剤を添加し、攪拌・混合すること
    を特徴とする製造方法によって製造された、請求項1〜
    4記載の水性懸濁製剤を、水田に直接散布する除草方
    法。
  6. 【請求項6】 前記した高分子界面活性剤が分子量11
    00以上を有し、カチオン系高分子界面活性剤、アニオ
    ン系高分子界面活性剤、ノニオン系高分子界面活性剤、
    カチオン系高分子界面活性剤とノニオン系高分子界面活
    性剤との混合物、またはアニオン系高分子界面活性剤と
    ノニオン系高分子界面活性剤との混合物から選ばれた1
    種以上からなる、請求項1〜5記載の水性懸濁製剤を、
    水田に直接散布する除草方法。
  7. 【請求項7】 前記した少なくとも1種の低分子界面活
    性剤が、カチオン系低分子界面活性剤、アニオン系低分
    子界面活性剤、ノニオン系低分子界面活性剤、カチオン
    系低分子界面活性剤とノニオン系低分子界面活性剤との
    混合物、またはアニオン系低分子界面活性剤とノニオン
    系低分子界面活性剤との混合物から選ばれた1種以上か
    らなる、請求項1〜5記載の水性懸濁製剤を、水田に直
    接散布する除草方法。
  8. 【請求項8】 前記した高分子界面活性剤の添加量が、
    水性懸濁製剤全体に対して0.5〜20重量%である、
    請求項1〜7記載の水性懸濁製剤を、水田に直接散布す
    る除草方法。
  9. 【請求項9】 前記した低分子界面活性剤の添加量が、
    水性懸濁製剤全体に対して0.5〜20重量%である、
    請求項1〜7記載の水性懸濁製剤を、水田に直接散布す
    る除草方法。
  10. 【請求項10】 前記した除草剤原体の添加量が、水性
    懸濁製剤全体に対して0.1〜65重量%である、請求
    項1〜7記載の水性懸濁製剤を、水田に直接散布する除
    草方法。
JP22562097A 1997-08-08 1997-08-08 大粒子の水性懸濁製剤を水田に直接散布する除草方法 Pending JPH1149601A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000072674A1 (fr) * 1999-05-27 2000-12-07 Sankyo Company, Limited Formulation antiparasitaire solide à concentration élevée
JP2017501125A (ja) * 2013-11-14 2017-01-12 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 1,5−ジメチル−6−チオキソ−3−(2,2,7−トリフルオロ−3−オキソ−4−(プロパ−2−イニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[b][1,4]オキサジン−6−イル)−1,3,5−トリアジナン−2,4−ジオンの組成物

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